JP3181933B2 - 集積回路用面実装型ソケット - Google Patents

集積回路用面実装型ソケット

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JP3181933B2
JP3181933B2 JP12407391A JP12407391A JP3181933B2 JP 3181933 B2 JP3181933 B2 JP 3181933B2 JP 12407391 A JP12407391 A JP 12407391A JP 12407391 A JP12407391 A JP 12407391A JP 3181933 B2 JP3181933 B2 JP 3181933B2
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実 柴田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、薄型に形成されたSO
Pなどの面実装型集積回路を回路基板に実装するのに適
した集積回路用面実装型ソケットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の集積回路用面実装型
ソケットとして、集積回路が載置されるベースと、ベー
スに被嵌されて集積回路をベースとの間に保持する押さ
え枠とを備えたものが提供されている。ベースの周縁に
は、集積回路のリードが載置される接触片と回路基板に
実装される端子片とを一体に結合した多数の接触ばねが
配列される。すなわち、集積回路のリードを接触片上の
上に載置し、リードを接触片と押さえ枠の周部との間で
挟持することによって、リードを接触ばねに対して電気
的に安定した状態で接触させるのである。押さえ枠はベ
ースから浮き上がらないようにするために、ベースに対
して結合される。押さえ枠をベースに結合する手段とし
ては、押さえ枠とベースとのいずれか一方に突設した係
合爪を、他方に設けた係合孔に係合させるのが普通であ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、面実
装型の集積回路として従来の集積回路の半分以下の厚み
のものが提供されており、上記従来構成の面実装型ソケ
ットをこの種の集積回路に適用しようとすると、次のよ
うな問題が生じる。すなわち、集積回路の厚みが小さい
から、面実装型ソケットも背高を小さくする(たとえ
ば、3mm)ことが要求され、押さえ枠とベースとを結
合するための係合爪の突出量が小さくなる。係合爪には
機械的強度と弾性との互いに反する機能が要求されるか
ら、一般に合成樹脂を用いて形成されている面実装型ソ
ケットの係合爪の突出量が小さくなると、結合強度を確
保するために弾性が犠牲になり、集積回路を交換する際
に押さえ枠をベースから外すと、係合爪が破損すること
が多くなる。
【0004】本発明は上記問題点の解決を目的とするも
のであり、押さえ枠をベース側に設けた保持金具に係合
させ、かつ保持金具を十分な弾性を持つことができる形
状に形成することによって、集積回路の交換時に破損す
ることがなく、しかも、押さえ枠とベースとを十分に大
きな強度で結合することができる集積回路用面実装型ソ
ケットを提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明では、上
記目的を達成するために、薄型の面実装型集積回路が載
置される絶縁材料よりなる矩形状のベースと、集積回路
の各リードに接触する接触片と回路基板に半田付けされ
る端子片とを一体に備えベースの四側面のうちの相対向
する二側面にそれぞれ列設された多数の接触ばねと、ベ
ースの周縁に沿う矩形枠状に形成され接触片の上に載置
されて集積回路の各リードを接触片との間に挟持する押
さえ枠と、ベースにおける残りの二側面にそれぞれ対向
して配設される保持片を有し保持片の両端部付近に押さ
え枠が係合して押さえ枠のベースからの浮き上がりを阻
止する一対の保持金具とを備え、保持金具は、保持片の
両端部の間の中央部付近から回路基板に沿って突出する
脚片をベースと回路基板との間に介装した形でベースお
よび回路基板に固定されるのである。
【0006】請求項2の発明では、脚片は、保持片の両
端部を結ぶ方向において互いに離間して一対設けられて
いて、回路基板上に各脚片に対応するように互いに離間
して形成された導電パターンに対して半田固定されるの
である。
【0007】
【作用】請求項1の構成によれば、矩形状のベースの二
側面にそれぞれ対向して配設される保持片を有しベース
の各側面に沿う方向における保持片の両端部付近に押さ
え枠が係合して押さえ枠のベースからの浮き上がりを阻
止する一対の保持金具を設け、保持片の両端部の間の中
央部付近から回路基板に沿って突出する脚片を、ベース
と回路基板との間に介装した形でベースおよび回路基板
に固定することにより、回路基板に保持金具を固定する
ので、保持金具が金属であって強度が大きくとれるのは
もちろんのこと、押さえ枠がベースから分離する方向に
ついては、十分に大きな機械的強度で押さえ枠の浮き上
がりを防止でき、押さえ枠と保持金具との係合状態を解
除するときには、保持片を厚み方向に撓ませることによ
って押さえ枠とベースとを容易に分離できるのである。
【0008】請求項2の構成によれば、各保持金具に互
いに離間した一対の脚片がそれぞれ設けられていて、各
脚片に対応するように回路基板上に離間して形成された
導電パターンに各脚片が半田固定されるので、各脚片に
対応する導電パターンの間に他の回路の導電パターンを
通過させたり、各保持金具に対応する導電パターンを中
継するように回路パターンを形成することができ、パタ
ーンの設計が容易になるのである。
【0009】
【実施例】図1ないし図4に示すように、絶縁材料より
なる矩形状のベース1の二側面に、それぞれ接触ばね2
が圧入固定される多数の凹所1aが形成される。また、
ベース1において凹所1aが形成されていない二側面に
は各側面からそれぞれ一対の突片1bが突設され、各突
片1bに対応する位置では上方に位置決め突起1cが突
設される。さらに、ベース1の四隅には水平断面が略L
形の突起1dが突設される。位置決め突起1cは、ベー
ス1との間に集積回路4を挟持する押さえ枠3に係合さ
せることによって、押さえ枠3のベース1に対する位置
決めを行うために設けられ、突起1dは、集積回路4の
四隅を当接させることによって、集積回路4のベース1
に対する位置決めを行うために設けられている。
【0010】各接触ばね2は、ベース1の厚み方向に離
間した接触片2aと端子片2bとを備え、接触片2aお
よび端子片2bは、一端部がベース1の周面より突出
し、他端同士が略U形をなすように一体に連続してベー
ス1の凹所1aに圧入固定される。接触片2aには、集
積回路4の二側面から突設されたリード4aが載置さ
れ、端子片2bはプリント基板よりなる回路基板6(図
3参照)に表面実装される。ここにおいて、接触片2a
の先端部は集積回路4側に折曲されており、集積回路4
のリード4aと接触したときに接触片2aが撓むことに
よって、接触片2aとリード4aとの接触圧が大きくと
れるようにしてある。これによって、接触ばね2とリー
ド4aとの電気的接触状態が一層安定するのである。
【0011】上述のようにして接触ばね2が保持された
ベース1に対して集積回路4が載置された状態で、接触
片2aとの間にリード4aを挟持する形で矩形枠状の押
さえ枠3が被嵌される。押さえ枠3の内側面には、ベー
ス1の位置決め突起1cが係合する位置決め溝3aが形
成され、位置決め突起1cと位置決め溝3aとが係合す
ることにより、ベース1に対する押さえ枠3の位置ずれ
が防止される。また、押さえ枠3の外側面には、ベース
1における接触ばね2が突出する側面とは異なる側面に
対応して、四隅に係合突起3bが突設されている。
【0012】ところで、ベース1における接触ばね2が
突設されていない二側面には、それぞれ保持金具5の保
持片5aが対向する。保持金具5は、ベース1の側面に
沿った保持片5aと、保持片5aの両端間の中央付近か
らベース1の下面に沿うように突設された一対の脚片5
bとを一体に結合した形状に板金によって形成される。
脚片5bの中央部には上方に突出する形でバーリング加
工が施された結合孔5cが形成される。一方、ベース1
の各突片1bの裏面には、図4に示すように、それぞれ
中央にボス1eが突設された結合凹所1fが形成されて
いるのであって、保持金具5の脚片5bをベース1と回
路基板6との間に挟装し、結合孔5cにボス1eを圧入
すれば、保持金具5をベース1に結合することができる
のである。ここにおいて、各保持金具5に設けた脚片5
bは、所定の距離を隔てて離間している。また、保持片
5aの両端部には、押さえ枠3の係合爪3bに対応する
位置で、ベース1から離れる向きに折曲された案内片5
dが形成される。
【0013】上記構成によれば、ベース1に保持金具5
を結合した状態で、集積回路4をベース1の上に載置
し、その後、ベース1に押さえ枠3を被嵌すれば、案内
片5dに係合爪3bの先端部が当接することによって、
保持片5aがベース1から離れる向きに撓み、押さえ枠
3がベース1との間に集積回路4を挟持した状態では、
保持片5aの下縁に係合爪3bが係合して、押さえ枠3
のベース1からの浮き上がりを防止するのである。一
方、押さえ枠3をベース1から外すときには、保持片5
aをベース1から離れる向きに撓ませれば、保持片5a
と係合爪3bとの係合状態を容易に解除することができ
る。
【0014】ところで、上記構成の面実装型ソケットを
回路基板6に実装するときには、図5に示すような導電
パターンを回路基板6に形成するのであって、接触ばね
2に対応する導電パターン6aのほかに、保持金具5の
脚片5bに対応する導電パターン6bも形成しておく。
この導電パターン6bに脚片5bを半田付けしておけ
ば、ベース1の回路基板6に対する固定強度を高めるこ
とができるのである。また、各脚片5bごとに導電パタ
ーン6bを分離して形成することにより、導電パターン
6bの間の隙間に他の導電パターンを通過させることが
できる。さらに、各保持金具5に対する導電パターン6
bは電気的には互いに独立しているから、それぞれを異
なる回路の中継用として使用することも可能である。そ
の結果、保持金具5についての導電パターン6bを形成
しているにもかかわらず、パターンの設計が容易になる
のである。
【0015】
【発明の効果】請求項1の発明は上述のように、矩形状
のベースの二側面にそれぞれ対向して配設される保持片
を有しベースの各側面に沿う方向における保持片の両端
部付近に押さえ枠が係合して押さえ枠のベースからの浮
き上がりを阻止する一対の保持金具を設け、保持片の両
端部の間の中央部付近から回路基板に沿って突出する脚
片を、ベースと回路基板との間に介装した形でベースお
よび回路基板に固定することにより、回路基板に保持金
具を固定するので、保持金具が金属であって強度が大き
くとれるのはもちろんのこと、押さえ枠がベースから分
離する方向については、十分に大きな機械的強度で押さ
え枠の浮き上がりを防止でき、押さえ枠と保持金具との
係合状態を解除するときには、保持片を厚み方向に撓ま
せることによって押さえ枠とベースとを容易に分離でき
るという利点を有するのである。
【0016】請求項2の構成によれば、各保持金具に互
いに離間した一対の脚片がそれぞれ設けられていて、各
脚片に対応するように回路基板上に離間して形成された
導電パターンに各脚片が半田固定されるので、各脚片に
対応する導電パターンの間に他の回路の導電パターンを
通過させたり、各保持金具に対応する導電パターンを中
継するように回路パターンを形成することができ、パタ
ーンの設計が容易になるという利点を有するのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例を示す分解斜視図である。
【図2】実施例を示す平面図である。
【図3】実施例を示す一部切欠正面図である。
【図4】実施例を示す一部切欠側面図である。
【図5】実施例を示す回路基板の平面図である。
【符号の説明】
1 ベース 2 接触ばね 3 押さえ枠 3b 係合爪 4 集積回路 4a リード 5 保持金具 5a 保持片 5b 脚片 6 回路基板 6a 導電パターン 6b 導電パターン
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01R 33/76 H01R 12/04

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薄型の面実装型集積回路が載置される絶
    縁材料よりなる矩形状のベースと、集積回路の各リード
    に接触する接触片と回路基板に半田付けされる端子片と
    を一体に備えベースの四側面のうちの相対向する二側面
    にそれぞれ列設された多数の接触ばねと、ベースの周縁
    に沿う矩形枠状に形成され接触片の上に載置されて集積
    回路の各リードを接触片との間に挟持する押さえ枠と、
    ベースにおける残りの二側面にそれぞれ対向して配設さ
    れる保持片を有し保持片の両端部付近に押さえ枠が係合
    して押さえ枠のベースからの浮き上がりを阻止する一対
    の保持金具とを備え、保持金具は、保持片の両端部の間
    の中央部付近から回路基板に沿って突出する脚片をベー
    スと回路基板との間に介装した形でベースおよび回路基
    板に固定されることを特徴とする集積回路用面実装型ソ
    ケット。
  2. 【請求項2】 上記脚片は、保持片の両端部を結ぶ方向
    において互いに離間して一対設けられていて、回路基板
    上に各脚片に対応するように互いに離間して形成された
    導電パターンに対して半田固定されることを特徴とする
    請求項1記載の集積回路用面実装型ソケット。
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