JP3161915B2 - 電磁炊飯器 - Google Patents

電磁炊飯器

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JP3161915B2
JP3161915B2 JP23539594A JP23539594A JP3161915B2 JP 3161915 B2 JP3161915 B2 JP 3161915B2 JP 23539594 A JP23539594 A JP 23539594A JP 23539594 A JP23539594 A JP 23539594A JP 3161915 B2 JP3161915 B2 JP 3161915B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、電磁炊飯器の内鍋支
持構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電磁加熱式の炊飯器(所謂IHジャー)は
従来から良く知られており、その一例として例えば特開
平1−276584号公報に示されるものがある。
【0003】この電磁炊飯器では、内ケースと外ケース
とからなる本体内に内鍋を収容するような構造となって
おり、通常内鍋は、その上縁部全体を本体側外ケースの
肩部に係止して支持されるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、該電磁炊飯
器の場合には、内鍋自体が発熱することから、そのよう
な支持構造を採用すると、外ケース上端側肩部と内鍋と
の間に何等かの耐熱又は断熱部材を介設することが必要
となる。
【0005】しかし、そのようにした場合、どうしても
内鍋の固定状態が悪く、抄飯時などに外力の作用で内鍋
が回転したり、ガタツキを生じやすい問題を生じる。
【0006】本願発明は、このような問題を解決するた
めになされたもので、簡単かつ低コストに外ケース肩部
と内鍋との間の断熱支持構造を実現するとともに抄飯時
等における内鍋の確実な係止を可能とした電磁炊飯器を
提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願発明は、該目的を達
成するために、次のような課題解決手段を備えて構成さ
れている。
【0008】すなわち、本願発明の電磁炊飯器は、内ケ
ースと外ケースとからなる容器本体と、該容器本体の蓋
体と、上記内ケースの下面側に設けられるワークコイル
と、上記内ケース内に収納される内鍋とを備えてなる電
磁炊飯器において、上記外ケースの肩部に内鍋支持部材
嵌合部を設け、該内鍋支持部材嵌合部に耐熱性があり、
かつ摩擦係数が高い弾性体よりなる内鍋支持部材を嵌合
し、該内鍋支持部材を介して上記内鍋を支持するととも
に、上記内鍋支持部材嵌合部は、上記外ケースの肩部よ
りも高い位置に突出させるとともに、上記外ケースの肩
部の周方向に所定の間隔を保って配設し、かつ上記内鍋
支持部材を嵌合するための嵌合穴を設けて、該嵌合穴に
上記内鍋支持部材が弾性変形を伴って嵌合されるように
構成されている。
【0009】
【作用】したがって、本願発明の電磁炊飯器の構成で
は、上記構成に対応して次のような作用が実現される。
【0010】すなわち、本願発明の電磁炊飯器の構成で
は、先ず内ケースと外ケースとからなる容器本体と、該
容器本体の蓋体と、上記内ケースの下面側に設けられる
ワークコイルと、上記内ケース内に収納される内鍋とを
備えてなる電磁炊飯器において、上記外ケースの肩部に
内鍋支持部材嵌合部を設け、該内鍋支持部材嵌合部に耐
熱性があり、かつ摩擦係数が高い弾性体よりなる内鍋支
持部材を嵌合し、該内鍋支持部材を介して上記内鍋を支
持するとともに、上記内鍋支持部材嵌合部は、上記外ケ
ースの肩部よりも高い位置に突出させるとともに、上記
外ケースの肩部の周方向に所定の間隔を保って配設し、
かつ上記内鍋支持部材を嵌合するための嵌合穴を設け
て、該嵌合穴に上記内鍋支持部材が弾性変形を伴って嵌
合されるようになっている。
【0011】したがって、上記内鍋は、上記外ケースの
肩部よりも高い位置に突出させて設けられている内鍋支
持部材嵌合部に嵌合された耐熱性の高い高融点の内鍋支
持部材によって、上記外ケースの肩部と所定の距離だけ
離間した状態で支持されることになり、外ケース肩部の
溶融を生じさせる恐れが生じない。
【0012】また、上記内鍋支持部材は、摩擦係数が高
い、弾性体よりなる部材で作られているから、内鍋の回
動に対する効果的な摩擦抵抗(粘性摩擦抵抗)となり、
内鍋内の被調理物をシャモジ等で抄い取る際にも内鍋の
回動が確実に抑止される。そして、弾性体であるために
内鍋のソフトな支持が可能となり、内鍋が収納された時
の衝撃緩衝作用も高い。
【0013】また、一方上記内鍋支持部材嵌合部は、上
記外ケースの肩部の周方向に所定の間隔を保って配設さ
れ、かつ上記内鍋支持部材を嵌合するための嵌合孔を設
けて、当該嵌合穴に上記のように弾性体よりなる内鍋支
持部材が弾性変形を伴って嵌合されるようになってお
り、上記内鍋支持部材自体に弾性があることにより、複
数の支持部間での高さ誤差の吸収も可能で、より安定し
た支持が可能になる。また、上記内鍋支持部材は弾性を
有し、複数の穴に弾性的に嵌合することから、取付けも
容易で、交換も可能となる。
【0014】
【発明の効果】以上の結果、本願発明の電磁炊飯器によ
ると、抄飯時等に回動やガタツキを生じることなく、安
定した内鍋の支持が可能で、しかも確実に炊飯時の内鍋
と外ケース肩部との断熱を図ることができる、構成が簡
単で、低コストな内鍋支持構造を有した電磁炊飯器を実
現することができる。
【0015】
【実施例】(実施例1) 図1〜図9は、本願発明の実施例1に係る電磁炊飯器の
構成を示している。
【0016】先ず該実施例の電磁炊飯器1は、例えば炊
飯と保温とを兼用するように構成されている。そして、
例えば図1および図2に示すように、内部にうず電流に
よる発熱が可能なステンレス鋼等よりなる内鍋(飯器)2
をセットし得るように形成された合成樹脂製の有底筒状
の内ケース3と該内ケース3を支持する筒状の外ケース
4とからなる容器本体を備えている。また、該容器本体
の上部には蓋ユニット5が開閉可能に設けられている。
【0017】上記内ケース3の底部3aには、図1およ
び図2に示すように外周寄りに同心状の第1、第2のリ
ブ91,92が設けられており、該第1、第2のリブ9
1,92によって内外2組のワークコイル7a,7bを所定
の間隔を保って嵌装し得るように構成されており、ワー
クコイル7a,7bは該第1、第2のリブ91,92を介し
た半径方向内側と外側の底部両嵌装面部に接着剤を介し
て接合されるようになっている。
【0018】また上記外ケース4は、合成樹脂板で形成
された筒状のカバー部4aと、該カバー部4aの上端部に
結合された合成樹脂製の肩部4bと、上記カバー部4aの
下端部に結合された合成樹脂製の底部4cとによって上
記内ケース3の底部3aとの間に所定広さの空間部6を
形成する状態で有底筒状に構成されており、その内側上
部に上記のように内鍋2を取り出し可能にセットするた
めの有底筒状とした合成樹脂製の内ケース3を支持して
いる。該内ケース3の底部3aの外周部の上記ワークコ
イル7a,7b間を仕切る上記第1、第2のリブ91,92
の間の一部は下面側で凹状部とした薄肉部30が形成さ
れており、該薄肉部30の下面30a側には後述するよ
うにして異常加熱時にワークコイル7a,7bおよびマイ
クロコンピュータよりなる炊飯器制御ユニットへの電源
を遮断する温度ヒューズ15が設けられている。そし
て、上記内ケース3の底部3aの下方にワークコイル7
a,7b、コイル台8が各々上下方向に位置して設けられ
ている。
【0019】また、上記コイル台8の下方部には、ワー
クコイル制御回路等パワー部品を有する制御基板36が
設けられている。
【0020】そして、上記コイル台8は、受皿状の内ケ
ース支持面を有して上記ワークコイル7a,7bを支持す
るワークコイル支持部8aと、該ワークコイル支持部8a
に形成されたフェライトコア嵌挿溝9,9と、上記ワー
クコイル支持部8の下部に設けられた脚部10,10と
から構成されており、脚部10,10によって上記外ケ
ース底部4c上に支持されている。該コイル台8の上記
ワークコイル支持部8aの側部外周面には、上記フェラ
イトコア嵌挿溝9,9・・・の一端部(外周端部)両側に
位置して縦壁構造の一対のスペーサ11,11が設けら
れており、該スペーサ11,11を介し所定の間隔を保
った状態で、その外周囲にリング状の磁気遮蔽板12が
下方側から嵌合固定されている。
【0021】また、上記フェライトコア嵌挿溝9,9・
・・は、例えば相互に円周方向に90度の間隔を保って
半径方向に延び、しかも上下に貫通した状態で形成され
ており、半径方向に所定の間隔を置いてフェライトコア
13,13・・が嵌合されている。
【0022】さらに上記コイル台8の上述した内ケース
底部3aの薄肉部30に対応する部分には、所定口径の
開口部が形成されており、該開口部を介して上記ワーク
コイル支持部8上方に起立して断面H形をした温度ヒュ
ーズホルダー14が着脱可能に取付けられるようになっ
ており、該温度ヒューズホルダー14によって絶縁チュ
ーブに入った円筒形の温度ヒューズ15が当該内ケース
3の底部3aの薄肉部30下面30aに接触する状態で支
持されている。
【0023】すなわち、温度ヒューズホルダー14は断
面H形のホルダー部上端側凹部14aに温度ヒューズ1
5を保持しているとともに下部側の側壁部の一部を外側
水平方向に折り曲げてコイル台8下面への取付部14b
を形成しており、該取付部14bをコイル台8下面にビ
スで締結することにより、着脱可能な状態で下方側から
固定されている。
【0024】一方、上記内ケース3は底部3aおよび側
壁部3bが一体成型されており、その底部3a中央部およ
びコイル台8のワークコイル支持部8a中央部には、上
下方向に同心状に貫通したセンタセンサ16の収納空間
部(嵌挿穴)17が形成されており、該センタセンサ収納
空間部17中に上下方向に昇降自在な状態で、かつ常時
コイルスプリング18により上方に上昇付勢された状態
で内鍋のセット状態検知用のセンタセンサ22が設けら
れている。
【0025】上記センタセンサ収納空間部17は、上記
コイル台8中央部で上下両方向に延びるリブによって形
成された筒体19内に形成され、その下部側開口部には
センサカバー20が嵌合され、ビス21で上記コイル台
8側筒体19一側の圧肉壁部に固定されている。
【0026】センタセンサ22は、例えば、その筒状の
センサホルダー22a内上端部のセンサ保持部94に異
常温度検出のための温度ヒューズは設けられておらず、
温度ヒューズに比べて相当に小さな上記内鍋2の温度を
検出する第1、第2のサーミスタ(温度センサ)23,2
4のみが中央部に並列して設けられているとともに当該
センサホルダー22aの上端部のセンサ保持部94上面
には当該小さな第1、第2のサーミスタ23,24のみ
を設けた小径のセンサ保持部94をカバーするのに十分
な小径の熱伝導性の良好な金属材料よりなるセンサキャ
ップ25が一体に嵌合固定されている。そして、上記筒
状のセンサホルダー22aの上方側縁部26下部には周
方向にシールド用のリップ部93aを設けたリング状の
シールド部材93が嵌合され、該シールド部材93と下
方側センサカバー20の蓋面27との間に介装されたコ
イルスプリング18によってセンサホルダー22a全体
が昇降可能かつ内鍋2の底部2aと接するように常時上
方に付勢された状態で支持されている。
【0027】センサホルダー22a内のセンサ保持部9
4の下部は角筒状に所定長さ下方に延びて下端部にリー
ドスイッチ取付部96を形成している一方、上記下方側
センサカバー20には筒状のマグネット取付部95が形
成されている。そして、同マグネツト取付部95に取付
けられたマグネツト28とリードスイッチ取付部96に
取付けられたリードスイッチ29とが、上記センサホル
ダー22aの昇降動作に応じて接離することによって、
上記リードスイッチ29をON,OFFさせ、そのON,
OFF信号によって内鍋2の非セット、セット状態を検
出するようになっている。なお、符号34は上記内ケー
ス底部3aの上記センサホルダー22aの上昇位置規制縁
部であり、該縁部34は内ケース底部3aの上面よりも
所定高さ上方に起立され、上記センサ収納空間部17内
への水等の侵入が生じにくいようにしている。
【0028】一方、上記外ケース4の上記肩部4bにお
けるヒンジ機構40と反対側には、操作部を構成する操
作パネル70が設けられている。この操作パネル70に
は、図3に示すように炊飯に必要な各種スイッチ類6
1,62a,62b,62c,71,72,73,74と、それら
の各スイッチ類によって選択された炊飯メニュー、タイ
マー設定時間、予約、ファジー炊飯、再加熱、保温/取
消等を表示して使用者に視認せしめるための液晶表示部
75とが設けられている。
【0029】そして、本実施例では、例えば図7に詳細
に示すように、上記外ケース4の肩部4bとカバー部4a
とは合成樹脂により一体成型されており、上記操作パネ
ル70は当該外ケース4のカバー部4a前面部の操作パ
ネル取付面部120に設けられるようになっている。そ
して、その裏側には該操作パネル70用の操作基板10
0および操作基板カバー101が次のようにして取付け
られている。
【0030】すなわち、先ず上記操作基板カバー101
は、図7および図8に拡大して示すように、上記外ケー
ス4のカバー部4a前面部の操作パネル取付面部120
の内側に位置して肩部4b内側下部の液留部82を介し
て一体成型されている内枠部102と上記カバー部4a
の上記操作パネル取付面部120との間に形成された上
方側に向けて略片台形状に幅が狭くなった操作基板収納
空間部103内に下方側から嵌装された底の浅い箱型構
造となっている。
【0031】そして、その上辺101aの底板部左右両
側には上方に所定長さ突出した係合片105が各々設け
られている一方、下方側底板部途中には上記外ケース4
側カバー部4aとの筒状の締結用ボス部106a,106b
が左右両側部に位置して設けられている。
【0032】他方、上記外ケース4側カバー部4aの操
作パネル取付面部120は全体に浅い凹面部となってお
り、例えば図9に示すように、上記操作基板カバー10
1内に収納固定された操作基板100(図7では図示省
略)上の液晶表示素子に対応した表示窓175、上述の
各種操作スイッチ61,62a〜62c,71〜74の操作
ロッドに対応した押圧操作口161,162a〜162c,
171〜174、上記操作基板カバー101の上記締結
用ボス部106a,106bに対応した大径の基板スペー
サおよびビスネジ挿通穴111a,111b等が各々形成
されている。
【0033】また、上記外ケース4の肩部4b前端部と
上記内枠部102前面部とに連続する上記操作基板収納
空間部103内の縦壁部102aの上部(肩部内側)に
は、上記肩部4bの上方部内側に凹んだ凹溝部113が
形成されており、該凹溝部113に対して図示のように
上記操作基板カバー101上辺101a側の係合片10
5が上記縦壁部102aの第1、第2のテーパ面(ガイド
面)102b,102cを介してガタツキなくスムーズに上
方に係合されるようになっている。
【0034】したがって、該構造では、例えば上記外ケ
ース4を上下逆さまにした組付状態において、操作基板
100を固定した上記操作基板カバー101をその上辺
101a側から上記操作基板カバー収納空間部103内
に挿入すると、該操作基板カバー101は、その上辺1
01a側を上記縦壁部102aの第1のテーパ面102b
によってガイドされながら、上記係合片105を上記肩
部3b内側の上記凹溝部113側第2のテーパ面102c
を介して完全にに挿入係合した状態で上端側が先ず正確
に位置決めされる。そこで、該状態において、上記外ケ
ース4側カバー部4aの操作パネル取付面部120のビ
スネジ挿通穴111a,111bから図示形状の基板スペ
ーサ115a,115bを介して上記締結用ボス部106
a,106bにビスネジ116a,116bを螺合して締結す
ると(図8参照)、当該操作基板カバー101は(操作基
板100を収納固定した状態で)図示の如く左右両端と
も正確に固定される。そして、最後に上記外ケース4側
カバー部4aの操作パネル取付面部120に可撓性のあ
る銘板シール117を図3のように貼設すれば良い。
【0035】このように該操作基板カバーの取付構造で
は、上記操作基板カバー収納空間部103に何等の凹凸
面部がなく、しかも嵌挿時のガイド機能をもったガイド
リブとしての縦壁部102aの第1、第2のテーパ面1
02b,102cに沿わせて押し込むだけで、最終的な位
置決めまで正確に実現される。従って、組付作業が著し
く容易になる。また、成型時の金型にスライド構造を形
成する必要がなくなるので、より低コストとなる。
【0036】一方、この実施例では、例えば図1に示す
ように、上記内鍋2の上縁部2bを支持する内鍋支持部
が、上述した外ケース4のカバー部4aと一体成型して
形成された肩部4bの内側に液留部82を介して設けら
れ、かつ上記内ケース3の側部3bの上縁部と係合され
た縦壁部の断面逆U字状の縁部83部分によって構成さ
れている。そして、該構成では、内鍋2の高温化による
肩部4b内側の同縁部83の溶融を防止するために、図
4に示すように当該縁部83の円周方向に所定の間隔を
保って、図4〜図6に示すような内ケース支持部材嵌合
部85,85・・・を当該縁部83よりも所定の高さ上
方に突出させて設け、該内鍋支持部材嵌合部85,85
・・に対して別部材である融点が高く、かつ弾力性があ
って、しかも摩擦係数が高い内鍋支持部材(例えば耐熱
性シリコンゴム)84,84・・を着脱可能に上方側から
弾性的に嵌合することによって取付け、該内鍋支持部材
84,84・・を介して上記内鍋2の上縁部2bを下方側
から支持するようにし、内鍋2と見映えを重視した比較
的融点の低い合成樹脂製の外ケース側肩部4bの上記内
鍋係止用縁部83とが所定の距離だけ離間されて直接接
触しないような構造としている。
【0037】そして、上記内鍋支持部材84,84・・
は、例えば図5に示すように若干の弾性変形が可能な弾
力性があって摩擦力の高い大径の長方形状頭部84aと
周方向両側部に係合部86,86を有した幅の広い角柱
状の小径の脚部84bとを有するピン形構造となってい
る一方、上記外ケース肩部4bの内鍋係止用縁部83側
の内鍋支持部材嵌合部85,85・・は、該構造の内鍋
支持部材84,84・・を取付けるために、上述の如く
断面逆U字状に折り曲げた縁部83の一部を上方に所定
高さ突出させるとともに半径方向に幅を広くして台形状
のフラット部85aを形成し、該フラット部85aに上記
内鍋支持部材84の脚部84bの嵌合孔(穴)85bを形成
している。このように嵌合孔85bを形成した内鍋支持
部材嵌合部85,85・・は、上述の如く上記内鍋係止
用縁部83の円周方向に所定の間隔を保って、複数(例
えば4個)設けられている(図4参照)。そして、該内
鍋支持部材嵌合部85の同嵌合孔85b内に上記内鍋支
持部材54の脚部84bが嵌合され、係合部86,86に
よって係止されることによって略無理嵌め状態で固定さ
れる。この場合、上記内鍋支持部材84の脚部84bの
係合部86,86間中央部には上下に長いスリツト87
が形成されていて、上記嵌合孔85bへの脚部84bの嵌
合がスムーズなものとなるように、上記係合部86,8
6が内側に狭搾変形し得るようにしている。又、それに
より交換時の取り出しも容易になるようにしている。
【0038】この結果、内鍋2は高融点の内鍋支持部材
84,84・・によって外ケース4の肩部4b内側の内鍋
係止用縁部83と所定の距離だけ離間した状態で支持さ
れることになり、内鍋係止用縁部83の溶融を生じる恐
れは生じない。
【0039】また、内鍋支持部材84,84・・はシリ
コンゴム等の耐熱性があり、かつ弾力性があって粘性摩
擦力の高い高摩擦係数部材で作られているから、内鍋2
の回動に対する効果的な摩擦抵抗となり、内鍋2内の被
調理物をシャモジ等で抄い取る際にも内鍋2の回動がよ
り確実に抑止される。また、弾力性があるために内鍋収
納時の衝撃力を緩衝することが可能で、内鍋摺動時の金
属音なども生じなくなる。また、複数の支持部間での寸
法精度による高さ誤差があっても、それらを吸収した安
定した支持が可能となる。さらに、脚部84bにスリツ
ト87が形成されているために、全体としてはもちろ
ん、特に幅方向での弾性変形が可能であり、無理嵌めも
容易である。また、それらの結果、必要に応じて交換も
可能となる。
【0040】一方、上記蓋ユニット5は、その外周面を
構成する合成樹脂製の外カバー37と、該外カバー37
の外周縁部内側に嵌合され、当該蓋ユニット5の内鍋2
への係合部を構成する合成樹脂製の内枠部38と該内枠
部38内に嵌合される放熱板57とによって中空構造に
形成されており、上記外カバー37と放熱板57とは、
内枠部38を介して外周縁部同士が相互に結合されてい
る。この蓋ユニット5は、上記外ケース4の肩部4bに
対してヒンジ機構40を介して回動自在に取付けられて
おり、その開放端側には、該蓋ユニット5の所定位置に
係合して蓋ユニット5の開閉を行うロックレバー39が
設けられている。
【0041】また、上記蓋ユニット5の略中央部には、
蒸気放出口43が上下方向に貫通して形成されている。
そして、該蒸気放出口43にはラバー製のパッキン45
が嵌合され、同パッキン45を介して蒸気放出筒44が
取付けられている。
【0042】(実施例2) なお、以上の実施例では、上記内鍋支持部材84を中実
タイプのもので形成し、上記肩部4b側嵌合孔85bへの
嵌合を容易にするためにその脚部84bにスリツト87
を形成するようにしたが、該内鍋支持部材84(特にそ
の脚部84b)を中空タイプのもので形成することも可能
である。そのようにすると、より弾性変形が容易になる
ので、必ずしも上記のように脚部84bにスリツト87
を形成する必要はなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本願発明の実施例1に係る電磁炊飯器
の構成を示す前後方向中央部で左右に切断した中央縦断
面図である。
【図2】図2は、同電磁炊飯器の左右方向中央部で前後
方向に切断した中央縦断面図である。
【図3】図3は、同電磁炊飯器の正面図である。
【図4】図4は、同電磁炊飯器の蓋ユニットを取外した
状態の平面図である。
【図5】図5は、同電磁炊飯器の内鍋支持部材嵌合部の
拡大分解斜視図である。
【図6】図6は、同電磁炊飯器の内鍋支持部材嵌合部の
拡大断面図(図4のA−A断面図)である。
【図7】図7は、同電磁炊飯器の操作パネル部の拡大断
面図である。
【図8】図8は、同電磁炊飯器の操作パネル部右側部の
拡大水平断面図である。
【図9】図9は、同電磁炊飯器の操作パネル部の要部の
拡大正面図である。
【符号の説明】
1は電磁炊飯器、2は内鍋、3は内ケース、3aは内ケ
ース底部、4は外ケース、4bは外ケース肩部、5は蓋
ユニット、7a,7bはワークコイル、8はコイル台、8
3は内鍋係止用縁部、84は内鍋支持部材、85は内鍋
支持部材嵌合部である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−126(JP,A) 特開 平6−62949(JP,A) 実開 昭58−14810(JP,U) 実開 平6−3220(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A47J 27/21

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内ケースと外ケースとからなる容器本体
    と、該容器本体の蓋体と、上記内ケースの下面側に設け
    られワークコイルと、上記内ケース内に収納される内
    鍋とを備えてなる電磁炊飯器において、上記外ケースの
    肩部に内鍋支持部材嵌合部を設け、該内鍋支持部材嵌合
    部に耐熱性があり、かつ摩擦係数が高い弾性体よりなる
    内鍋支持部材を嵌合し、該内鍋支持部材を介して上記内
    鍋を支持するとともに、上記内鍋支持部材嵌合部は、上
    記外ケースの肩部よりも高い位置に突出させるととも
    に、上記外ケースの肩部の周方向に所定の間隔を保って
    配設し、かつ上記内鍋支持部材を嵌合するための嵌合穴
    を設けて、嵌合穴に上記内鍋支持部材が弾性変形を伴
    って嵌合されるように構成したことを特徴とする電磁炊
    飯器。
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