JPS6136164Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は内ケースの内底部に例えば磁製碍子等
の保持具を介してヒータを取付ける炊飯器に関す
る。

従来よりこの種の炊飯器では、ヒータの保持具
を上下二分割形とし、この上下両保持具を内ケー
ス底部に形成した透孔を介して上下に嵌め合わせ
ることにより該透孔の開口縁部を挾み込み、更に
両保持具を取付ねじにて締め合わせることにより
該保持具を内ケースに挾圧状態に固定したものが
供されている。しかしながら上記構成では、保持
具が分割形であるところから部品点数が多くなる
上に組立作業が煩雑となり、しかも上下両保持具
の嵌め合せ具合によつてはがたが生じたり或いは
取付ねじの締結力により保持具が破損したりし易
い等の問題があつた。

本考案は上記事情に鑑みてなされたものであつ
て、従つてその目的は、極力少ない部品点数によ
り構成して組立作業を簡易に行い得、しかも組付
後のがたや保持具の破損等が発生することを防ぎ
得る炊飯器を提供するにある。

以下本考案の一実施例につき図面を参照して説
明する。１は炊飯器の外ケース、２はこの外ケー
ス１内に断熱材３を介して配設した内ケースで、
この内ケース２内には加熱空間４を余して鍋５を
収容している。６は加熱空間４内に設けた鍋５加
熱用の環状のヒータで、これは保持具たる磁製の
碍子７，８に取付けられており、以下この碍子
７，８の取付構造につき詳述する。即ち、まず碍
子７は上面にヒータ６保持用の保持溝９を形成し
且つ下面に所定長さの略円柱状の脚部１０を突設
して成り、該脚部１０は内ケース２の底部に形成
した取付孔１１に挿入されて下方に突出してい
る。１２は略円形の金属板により形成した取付板
で、これはその中央部を僅か上方に膨出させて成
る比較的径大な円盤状の基盤部１２ａを有し、且
つその膨出量を前記碍子７の脚部１０の突出長さ
よりも若干大としている。而して、該取付板１２
はその基盤部１２ａの周縁部を内ケース２の外底
部に例えばスポツト熔接により固定しており、こ
れによりその基盤部１２ａが内ケース２の底部中
央に形成した隆起部１３を下方から塞ぐように位
置すると共に取付板１２のうち基盤部１２ａの周
縁に鍔状に延びる部位が内ケース２の外底部から
若干離れて位置するようになつている。そして、
前記碍子７の脚部１０はこれに形成した透孔１０
ａを挿通して取付板１２のねじ孔１４に螺合する
取付ねじ１５により取付板１２に固定されてお
り、しかも脚部１０の下方への突出長さは取付板
１２と内ケース２の外底部との間の間隔寸法より
も若干小であるところから取付板１２は弾性変形
して若干上方に曲つている。従つて、この取付状
態において、碍子７は取付板１２の弾性復元力に
より取付孔１１の開口縁部に圧接しており、内ケ
ース２との間にがたを生じることなく固定されて
いる。また、碍子８は上述の碍子７と同様な脚部
１６を有して取付板１２に上述と同様にして固定
されており、この碍子８上にヒータ６を載置する
ようにしこれを押え板１７によりねじ１８及び板
ナツト１９で締め付け固定している。

次に、２０は鍋５の外底部の温度を感知する周
知の炊飯完了検知装置の感温部で、以下これにつ
き概述すれば、２１は取付板１２の基盤部１２ａ
に立設した外筒、２２はこの外筒２１内に上下動
自在に設けられた上面部を鍋５の外底部に圧接さ
せた内筒、２３はこの内筒２２内に上下動自在に
設けられた永久磁石で、この永久磁石２３は炊飯
時には内筒２２の上面部に設けた整磁鋼に吸着し
ており炊飯完了に伴い鍋５の外底部の温度が急上
昇すると整磁鋼が磁性を失ない従つて永久磁石２
３は整磁鋼との吸着力を失つてばね２４により下
方に押し戻されるようになつている。

また、２５は前記感温部２０を操作する炊飯完
了検知装置の操作レバーで、これは取付板１２の
基盤部１２ａにねじ２６により固定した支持板２
７に枢支され、一端部に前記感温部２０の永久磁
石２３に固着した連杆２８を連結すると共に他端
部に操作つまみ２９を取着している。３０は支持
板２７に取着した炊飯完了検知装置のスイツチ
で、これは操作レバー２５の回動変位によりオン
オフ作動するようになつている。

而して、以上のように構成した本実施例では、
碍子７，８を取付板１２自身の弾性力により内ケ
ース２の内底部に圧接状態に固定したから、碍子
７，８が内ケース２に対しがたつくことを確実に
防止できる。また、碍子７，８は従来のような上
下に嵌め合せる二分割形ではなく単純な一体形に
構成できる。しかも、感温部２０を設けるために
従前から存在する取付板１２を利用して碍子７，
８を固定することができるから、碍子７，８の固
定のためにそれ専用の取付板を設けるといつた必
要がない。このように本実施例では、碍子７，８
を一体形化でき且つ同一の取付板１２により碍子
７，８と感温部２０の双方を支持できるから、部
品点数が少なくなると共に組立作業が簡単にな
り、しかも碍子７，８は取付板１２の弾性力によ
つて鍋５の内底部に押圧固定する構成であるか
ら、上下二つの碍子を取付ねじで締合わせる構成
の従来のように取付ねじの締結力により曲げ応力
が発生して碍子が破損する等の事故は生じない。

尚、上記実施例では特に炊飯完了検知装置の操
作レバー２５及びスイツチ３０を取着した支持板
２７は前述の感温部２０と伴に取付板１２の基盤
部１２ａに固定するようにしたため、感温部２０
と操作レバー２５とが一体化して両者間を連動関
係が円滑になり、且つその調整も容易になる。

本考案は以上説明したように、ヒータの保持具
を単純な一体形に形成でき且つ同一の取付板によ
り保持具と感温部の双方を支持できるから、部品
点数の減少化を図り得ると同時に組立作業を簡単
に行い得、しかも保持具と内ケースとの間のがた
つきや保持具の破損等を確実に防ぐことができる
炊飯器を提供し得る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は全体
の破断側面図、第２図は要部の拡大断面図であ
る。 図中、２は内ケース、５は鍋、６はヒータ、７
及び８は碍子保持具、１０及び１６は脚部、１１
は取付孔、１２は取付板、２０は感温部、２５は
操作レバー、２７は支持板である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 鍋を収納する内ケースの内底部に配設した保持
   具に前記鍋加熱用のヒータを取付けるものにおい
   て、前記鍋の外底部の温度を感知する炊飯完了検
   知装置の感温部を取付板に設けると共に、前記保
   持具に突設した取付用の脚部を前記内ケースの底
   部に形成した取付孔に挿通して前記取付板に取着
   し、該取付板の弾性力により前記保持具を内ケー
   スの内底部に圧接状態に固定したことを特徴とす
   る炊飯器。