JP3160782B2 - 半導体流体センサの製造方法 - Google Patents

半導体流体センサの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、流体の通路に流速や流
量などの変化状態を検出するためのヒートワイヤブリッ
ジを形成した半導体基板を用いたマイクロマシニング加
工によって形成される半導体流体センサの製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】半導体流体センサの1つとして、センサ
本体に角速度が作用したときのセンサ本体のガス通路に
おけるガス流の偏向状態をそのガス通路内にブリッジ状
に設けられたヒートワイヤ対によって検出するガスレー
トセンサがあり、最近、そのようなガスレートセンサに
あっては、ガス通路およびヒートワイヤブリッジからな
るセンサ本体部分が、IC製造技術を利用した半導体基
板のマイクロマシニング加工によって形成されたものが
開発されている(特開平3−29858号公報参照)。
【0003】このようなガスレートセンサにおけるセン
サ本体にあっては、図3ないし図5に示すように、半導
体基板にガス通路4を形成する半溝41がエッチングに
よって形成された下側半導体基板1と上側半導体基板2
とを、それぞれの半溝41をつき合せるように重ねて、
両者を接着させることによってガス通路4を構成するよ
うにしている。
【0004】そして、下側半導体基板1には、その下側
半導体基板1をエッチングしてガス通路4にかかるブリ
ッジ部6が形成され、そのブリッジ部6の上面には一対
のヒートワイヤ51,52がパターン成形されている。
【0005】なお、下側半導体基板1と上側半導体基板
2とにはそれぞれエッチングにより半孔31が形成され
ており、それらの半孔31をつき合せることによって図
示しないマイクロポンプにより送られてきたガスをガス
通路4内に噴出させるノズル孔3が構成されている。ま
た、下側半導体基板1には、一対のヒートワイヤ51,
52の両側に電極部7がパターン成形されている。
【0006】この種の半導体流体センサにあっては、半
導体基板上に絶縁膜を形成し、その絶縁膜上に感熱抵抗
体としての白金などの金属抵抗層を薄膜形成したうえ
で、その金属抵抗層を所定のパターンにエッチングして
ヒートワイヤを形成するようにしている。
【0007】しかして、このようなヒートワイヤでは、
半導体流体センサの通常の動作温度下においてその熱に
対する抵抗値が徐々に変化していき、それが経時的なド
リフト誤差の原因となってセンサ出力の精度を低下させ
ている。
【0008】そのため、従来では、半導体基板上に絶縁
膜を介して金属抵抗層を薄膜形成した段階で、600〜
1100℃程度のセンサ動作時よりも高い温度で熱処理
を施して、その後に金属抵抗層をパターンエッチングし
て得られるヒートワイヤの感熱抵抗特性の安定化を図る
ようにしている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】解決しようとする問題
点は、半導体基板上に絶縁膜を介して形成された金属抵
抗層をパターンエッチングすることによって、半導体流
体センサにおける通路に流れる流体の変化状態を検出す
るためのヒートワイヤを形成するものにあって、従来の
ような熱処理を行わせるだけでは、絶縁膜と金属抵抗層
をパターンエッチングして得られるヒートワイヤとの間
における残留応力の経時的な変化の影響があらわれてヒ
ートワイヤの熱に対する抵抗値の特性の安定化を図るの
には不充分となり、さらにセンサ特性の安定化を図る必
要性があることである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、半導体基板上
に絶縁膜を形成し、その絶縁膜上に感熱抵抗体としての
白金などの金属抵抗層を形成したうえで、その金属抵抗
層を所定のパターンにエッチングしてヒートワイヤを形
成するようにした半導体流体センサにあって、特に、そ
の形成されたヒートワイヤの下方部分における半導体基
板をエッチングにより除去してヒートワイヤブリッジを
形成したうえで、その後に、センサ動作時よりも高い温
度によって熱処理を施すようにして、絶縁膜とその上に
薄膜形成された金属抵抗層をパターンエッチングして得
られるヒートワイヤとの間の残留応力の影響を有効に軽
減し、ヒートワイヤの熱に対する抵抗値の特性の経時的
な安定化を充分に図るようにしている。
【0011】
【実施例】以下、本発明をガスレートセンサに適用した
場合の実施例について説明する。
【0012】ガスレートセンサとしては、そのセンサ本
体が、図3ないし図5に示すように、Siからなる半導
体基板にノズル孔3およびガス通路4を形成する半孔3
1および半溝41がエッチングによって形成された下側
半導体基板1と上側半導体基板2とを、それぞれの半孔
31および半溝41をつき合せてノズル孔3およびガス
通路4が形成されるように重ねて、両者を接着させるこ
とによって構成されている。また、その下側半導体基板
1には、その下側半導体基板1をエッチングしてガス通
路4にかかるブリッジ部6が形成され、そのブリッジ部
6の上面には一対のヒートワイヤ51,52がパターン
成形されており、さらにその一体のヒートワイヤ51,
52の両側には電極部7が一体的にパターン成形されて
いる。
【0013】本発明は、このようなガスレートセンサに
あって、下側半導体基板1に上面に一対のヒートワイヤ
51,52がパターン成形されたヒートワイヤブリッジ
を形成するに際して、以下のような製造方法をとるよう
にしている。
【0014】図1に示すように、まず、第1の工程とし
て、Siからなる下側半導体基板1上にSiNからなる
絶縁膜8を形成したうえで、第2の工程として、その上
に白金などの感熱抵抗体を蒸着させるなどして金属抵抗
層9を薄膜形成し、第3の工程として、その金属抵抗層
9をエッチングすることによって所定の形状にパターン
ニングしてヒートワイヤ51,52を形成するととも
に、その両側に同様に電極部7を形成し、第4の工程と
して、さらにその上からSiNからなる保護膜10を形
成する。
【0015】そして、この第4の工程が施行された時点
で、第5の工程として、ヒートワイヤ51,52自体に
おける感熱抵抗特性の経時変化を抑制させるために、7
00℃程度で数10分間加熱する第1段階の熱処理を施
したうえで、第6の工程として、半導体基板1をエッチ
ングして半孔31および半溝41を形成するに際して、
ヒートワイヤ51,52の下方部分における半導体基板
1をエッチングにより除去してヒートワイヤブリッジを
形成する。
【0016】この第1段階の熱処理によって、ヒートワ
イヤ51,52自体の物性としての感熱抵抗特性の安定
化を有効に図ることができる。
【0017】しかし、その他に、絶縁膜8と金属抵抗層
9との間の残留応力がガスレートセンサの使用温度条件
下で徐々に緩和されていくことが、ヒートワイヤ51,
52の熱に対する抵抗値の経時変化の原因となり、この
第1段階の熱処理によってはその残留応力の緩和に起因
するセンサ特性の経時変化をなくすことはできない。
【0018】センサ特性の経時的な安定化をより有効に
図るためには、ガスレートセンサを実際に使用する前
に、絶縁膜8と金属抵抗層9をエッチングして得たヒー
トワイヤ51,52との間の残留応力を、予めガスレー
トセンサの使用温度条件下で徐々に緩和されていく分だ
け取り去る必要がある。
【0019】そのため本発明では、第7の工程として、
先の工程でヒートブリッジが形成されてヒートワイヤ5
1,52の部分が中空に浮いた状態で、ガスレートセン
サの動作温度(300℃程度)よりも高い500℃の温
度によって1時間ほど加熱する第2段階の熱処理を施し
て、絶縁膜8と金属抵抗層9をエッチングして得たヒー
トワイヤ51,52との間における残留応力を事前に所
定分だけ緩和させるようにしている。
【0020】しかして、本発明によれば、ヒートワイヤ
51,52自体の感熱抵抗特性の経時的な安定化を図る
だけではなく、絶縁膜8と金属抵抗層9をエッチングし
て得たヒートワイヤ51,52との間における残留応力
を事前に緩和させることができ、それにより熱に対する
抵抗値の経時的な変化が抑制されてセンサ特性の安定化
が有効に図られ、経時的なドリフト誤差のない高精度な
センサ出力を得ることができるようになる。
【0021】図2はガスレートセンサの動作温度である
300℃の温度下でヒートワイヤ51,52の抵抗変化
率の経時的な変化を測定したときの特性を示しており、
図中Aの特性が第1段階の熱処理を施しただけの従来の
特性を、図中Bの特性が第1段階の熱処理と第2段階の
熱処理とを施こしたときの本発明による特性をそれぞれ
示している。この測定結果によれば、本発明によってヒ
ートワイヤ51,52の抵抗値の経時的な変化が従来の
ものに比して約1/10に低減したことがわかる。
【0022】なお、本発明によれば、第1段階の熱処理
を施すことなく、第2段階の熱処理だけを施すようにし
ても、絶縁膜8とヒートワイヤ51,52との間におけ
る残留応力を緩和させるとともに、ヒートワイヤ51,
52自体の感熱抵抗特性の経時的な安定化を有効に図る
ことができるようになる。
【0023】
【発明の効果】本発明による半導体流体センサの製造方
法によれば、半導体基板上に絶縁膜を介して形成された
金属抵抗層をパターンエッチングすることによりヒート
ワイヤを形成し、そのヒートワイヤの下方部分における
半導体基板をエッチングにより除去してヒートワイヤブ
リッジを形成するに際して、簡単な熱処理を施すだけ
で、ヒートワイヤ自体の感熱抵抗特性の経時的な安定化
を図るだけではなく、絶縁膜とヒートワイヤとの間にお
ける残留応力を緩和させることができ、それにより熱に
対する抵抗値の経時的な変化が抑制されてセンサ特性の
安定化を有効に図ることができ、半導体流体センサの使
用に際して経時的なドリフト誤差のない高精度なセンサ
出力を得ることができるようになるという利点を有して
いる。
【図面の簡単な説明】
【図1】半導体基板にヒートワイヤブリッジを形成する
プロセスを示す図である。
【図2】ヒートワイヤの経時的な抵抗変化の特性を示す
図である。
【図3】ガスレートセンサにおけるセンサ本体の斜視図
である。
【図4】ガスレートセンサのセンサ本体における下側半
導体基板の平面図である。
【図5】ガスレートセンサのセンサ本体における正断面
図である。
【符号の説明】
1 下側半導体基板 2 上側半導体基板 3 ノズル孔 4 ガス通路 51 ヒートワイヤ 52 ヒートワイヤ 7 電極部 8 絶縁膜 9 金属抵抗層 10 保護膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 29/84

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体の通路に流体の変化状態を検出する
    ためのヒートワイヤブリッジを形成した半導体基板を用
    いたマイクロマシニング加工によって形成される半導体
    流体センサにあって、半導体基板上に絶縁膜を形成する
    工程と、その絶縁膜上に感熱抵抗体としての金属抵抗層
    を形成する工程と、その金属抵抗層を所定のパターンに
    エッチングしてヒートワイヤを形成する工程と、その形
    成されたヒートワイヤの下方部分における半導体基板を
    エッチングにより除去してヒートワイヤブリッジを形成
    する工程と、そのヒートワイヤブリッジの形成後に、セ
    ンサ動作時よりも高い温度によって熱処理を施す工程と
    をとるようにした半導体流体センサの製造方法。
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JP4590727B2 (ja) * 2000-12-13 2010-12-01 株式会社デンソー 薄膜部を有するセンサの製造方法
JP4967203B2 (ja) * 2001-07-23 2012-07-04 株式会社デンソー 薄膜部を有するセンサの製造方法
JP4791017B2 (ja) * 2004-10-20 2011-10-12 株式会社山武 流量計

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