JP3160728B2 - 縫製方法 - Google Patents

縫製方法

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JP3160728B2
JP3160728B2 JP08339792A JP8339792A JP3160728B2 JP 3160728 B2 JP3160728 B2 JP 3160728B2 JP 08339792 A JP08339792 A JP 08339792A JP 8339792 A JP8339792 A JP 8339792A JP 3160728 B2 JP3160728 B2 JP 3160728B2
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株式会社バルダン
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は布に本縫による縫製を施
す方法に関する。
【0002】
【従来の技術】本縫の縫製は、上糸を備えた針を下降さ
せて布を貫通させることと、釜を回動させて釜から供給
する下糸と上記上糸とを絡ますことと、針を布から抜き
上げると共に上記下糸が絡んだ上糸を引き上げること
と、針の抜き上げ後、布において次に針を貫通させる点
が針の真下に到来するよう布を横移動させることとを次
々と繰り返して行なわれる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記縫製の場合、縫い
始めの数個の縫目は上糸が引き締まらず、布から浮き上
がった状態となる問題点があった。そのような浮き上り
は、製品としての見栄えを悪くし、また浮き上った上糸
が他物に引掛り易いという問題点もあった。
【0004】上記の如き浮き上りを抑える手段としては
返し縫いがある。しかし、例えば図5の(A)の如く布
8に粗い刺繍パターン21を縫製する場合に返し縫いを行
なうと、同図(C)の如くその返し縫いの部分23だけが
縫い目が密となってしまって見栄えを悪くする問題点が
あり、また図5の(B)の如き1本の糸だけによる縫目
が連続したパターン22の縫製の場合には、そのような返
し縫の利用はできないという問題点があった。
【0005】本願発明は上記従来技術の問題点(技術的
課題)を解決する為になされたもので、縫製開始後の数
個の縫目を形成した段階において、布に対し上糸を引き
締めてそれを布に添わすようにすることによって、仕上
り品の外観及び品質をよくすることができ、しかもどの
ようなパターンの縫製の場合においても上糸を布に添わ
すことを行なうことができるようにした縫製方法を提供
することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本願発明における縫製方
法は、上糸を備えた針を下降させて布を貫通させる工程
と、釜を回動させて釜から供給する下糸と上記上糸とを
絡ます工程と、針を布から抜き上げると共に上記下糸が
絡んだ上糸を引き上げる工程と、針の抜き上げ後、布に
おいて次に針を貫通させる点が針の真下に到来するよう
布を横移動させる工程との4工程を含む縫目形成工程を
多数回繰り返して布に本縫する方法において、縫製の開
始から二つ乃至四つの縫目を形成し終えた時点におい
て、上記二つ乃至四つの縫目の上糸を引き締める為に、
布を、上記二つ乃至四つの縫目における浮き上がった糸
が布の上に添う状態になる距離だけ横移動させるステッ
プと、上記上糸を引き締める為のステップの終了後にお
いて、次に針を貫通させる点が針の真下に到来するよう
に布を横移動させるステップと、上記の二つのステッ
の間においては、上記上糸を備えた針の下降を停止させ
るステップとを含むものである。
【0007】
【作用】本縫の縫製の開始の場合において、二つ乃至四
つの縫目を形成し終えたならば、布の横移動を行なう。
その横移動により上糸は布に対して引き締められる。
【0008】
【実施例】以下本願の実施例を示す図面について説明す
る。周知の刺繍ミシンの要部を略示する図1の(A)に
おいて、1は針板、2は針孔、3は釜、4は釜内のボビ
ンから供給される下糸、5は針棒に取付けられて上下動
自在となっている針、6はその糸通し孔、7は糸通し孔
6を通して供給される上糸、8は縫製がなされる布、9
は布8を保持する布張枠で、刺繍ミシンの周知の駆動枠
によって水平面内で前後左右に移動されるようになって
いる。
【0009】次に図1、2及び図3に基づき布8に対す
る本縫の縫製について説明する。尚図1の(A)〜
(D)及び図2の(E)〜(G)は図3において対応符
号A〜D,E〜Gで示される時点の状態を示すものであ
る。又図3において針棒叩きは周知のように針棒を上下
動操作したり、或いはその操作を解除(ジャンプと称さ
れる)できるようになっている。
【0010】主軸の回動が開始されるとそれと同期して
釜3の回動、針5の上下動、天秤の上下動及び駆動枠の
横移動が周知の如く行われ、図1の(A)に示される如
く上糸7が布8の下に引き出される。尚aは上記引き出
しの為に針5が布8を貫通した点、bは次の縫目形成工
程において針5を貫通させる点を示す。主軸の回動が更
に継続されることにより、引き続いて1回目の縫目形成
工程が次の如くなされる。即ち針5が下降して、図1の
(A)においてbで示される点において布8を貫通す
る。又釜3が回動してそこから繰り出される下糸4と上
記下降した針と共に布8の下にもたらされた上糸7とが
絡む。然る後針5が布8から抜き上げられると共に、上
記下糸4と絡んだ上糸7が天秤によって引き上げられ
る。又上記針5が抜き上げられた後、図1の(B)に示
す如く、布8において次に針5を貫通させる点cが針5
の直下に到来するよう布8が横移動される。尚図1の
(B)において、11は一つ目の縫目即ち上記1回目の縫
目形成工程によって形成された縫目を示す。上記1回目
の縫目形成工程の後、引き続き2回目の縫目形成工程が
同様に行われ、図1の(C)の如く二つ目の縫目12が形
成される。上記のようにして布8に対し本縫による刺繍
を施す場合、下糸4のテンションに比べて上糸7のテン
ションが弱くなるように調節されている為、上記のよう
な縫目形成工程を終えた状態においては、各縫目11, 12
において上糸7は布8の上側や下側に符号11a, 12a,
11b, 12bで示す如くループ状に浮き上がる。特に布8
と上糸7との滑りが良い場合、この傾向が強い。
【0011】上記2回目の縫目形成工程を終えたなら
ば、次に上記縫目の浮き上がった上糸を引き締めるステ
ップを以下の如く行う。先ず図1の(D)に示されるよ
うに布8を矢印d方向に横移動させる。なお図1の
(D)は図1の(C)におけるD−D位置での断面図で
ある。横移動の方向は上記縫目形成時の布の横移動の方
向と例えば直交する方向に行う。このような布8の横移
動により上糸7には張力Tが加わる為、前記浮き上がっ
た状態となっていた上糸11a, 12aは図2の(E)に符
号11a',12a'で示される如く布8に対して引き締めら
れ、布8にぴったりと添わされた状態となる。前記ルー
プ状の上糸11b,12bも同様である。
【0012】上記横移動の速度は、針5における糸通し
孔6や天秤における糸通し孔、或いは上糸7の供給経路
にある他の種々の部材(例えば糸調子器)から上糸7に
与えられる抵抗によって、上糸7に充分な大きさの張力
Tが及ぶよう、比較的速い速度にするとよい。上記布8
の矢印d方向の横移動の振り幅は、前記浮き上がった状
態の上糸11a, 12a,11b,12bを布8に添わせるだけ
の上糸7の矢印T方向への引き戻しができるように定め
るとよい。その寸法は、例えば前記各縫目11,12の長さ
が一般的には3.2mm 以下である為、上記横移動dの振り
幅は4mm以上あれば良い。又その振り幅が過大であると
次の縫目形成工程の段階で余剰の上糸7が布8の下に残
る結果となる為、そのようなことが生じないように上限
を定めるとよい。その値としては例えば10mm以下がよ
い。
【0013】上記のようにして上糸11a, 12aが引き締
まったならば布8を前記矢印dとは反対の矢印e方向に
戻す。これにより上糸の引き締めステップが完了する。
尚この引き締めステップを行う場合、図3から明らかな
ように針棒叩きと針棒との係合の解除により針の上下動
のみを停止させた状態で上記引き締めステップを行う。
又矢印d,eで示される布の横移動は図3の駆動枠の欄
に夫々「矢印dの横移動」、「矢印eの横移動」で示さ
れるように、通常の縫製時における布の横移動の工程を
利用して行うとよい。
【0014】次に上記引き締めステップを完了して図2
の(E)及び(E’)に示される如き状態となったなら
ば、布8を前記図1の(A)、(B)の場合と同様に横
移動させて、図2の(F)に示される如く布8において
次に針5を貫通させる点fを針5の直下に到来させる。
その後3回目の縫目形成工程を行い図2の(G)の如く
三つ目の縫目13を形成し、更に縫目形成工程を繰り返し
て本縫による縫製を継続する。
【0015】次に、上記のような縫製の場合、布8にお
いて針5の貫通する各点の位置関係及びそれと前記矢印
d,eの横移動方向との関係を示せば図4の(A)の通
りである。
【0016】次に、上記上糸の引き締めステップの為の
布の横移動の方向は、図4の(B)に符号d、eで示さ
れるように通常の縫目形成時における布の横移動の方向
と平行な方向であってもよいし或いは図4の(C)に示
される如く斜めとなる方向であってもよい。或いは図4
の(D)に示されるように上糸の引き締めの為の横移動
dは前記実施例の場合と同様に行い、然る後矢印e’で
示されるように、布において次に針を貫通させる点fが
針の直下に到来するように布を横移動させる工程におい
て布の戻し操作を同時的に行うようにしてもよい。
【0017】次に、前記の如く上糸の引き締めの為に布
を横移動させるステップは、布8と上糸7との滑りの良
さの程度に応じて、前実施例の如く二つ目の縫目の形成
後に行なう他、三つ目あるいは四つ目の縫目の形成後に
行なってもよい。例えば上記滑りが悪い場合には二つ目
の後に行ない、良い場合は三つ目や四つ目の後に行なう
とよい。
【0018】
【発明の効果】以上のように本願発明にあっては、布8
に本縫いによる縫製を施す場合において、縫製の開始か
ら二つ乃至四つの縫目を形成し終えたときに、それらの
工程で形成された縫目11, 12における上糸11a, 12aが
図1の(C)の如く布8から浮いていても、布8を上記
二つ乃至四つの縫目における浮き上がった糸が布の上に
添う状態になる距離だけ横移動させて上糸7を引き締め
ることにより、上記上糸11a, 12aを図2の(E)の如
く布8に添う引締められた状態にできる特長がある。こ
のことは、仕上り品の外観及び品質を良くできる利点が
ある。その上、上記の如く浮いた上糸11a, 12aそのも
のを引き締めるものだから、布8における縫製のパター
ンが図5の(A)の如く粗い縫い目のパターン21の場合
や、(B)の如く1本糸による縫い目が連続したパター
ン22の場合など、いずれのパターンの縫製の場合にも利
用できる適応性がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)、(B)、(C)、(D)はミシンによ
る縫製過程を順に説明する断面図。これらの内(D)は
(C)におけるD−D位置での断面図である。
【図2】(E)、(E’)、(F)、(G)はミシンに
よる縫製過程を順に説明する断面図。これらの内
(E’)は(E)におけるE−E位置での断面図であ
る。
【図3】ミシンにおける各部材の動作状態を示すタイミ
ングチャート。
【図4】(A)〜(D)は布において針が貫通する点及
びそれと上糸の引き締めの為の布の横移動方向との関係
の種々の例を示す図。
【図5】(A)〜(C)は布に対する縫製パターンの種
々の例を示す図。
【符号の説明】
3 釜 4 下糸 5 針 7 上糸 8 布 11, 12 縫目
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D05B 1/00 - 83/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上糸を備えた針を下降させて布を貫通さ
    せる工程と、釜を回動させて釜から供給する下糸と上記
    上糸とを絡ます工程と、針を布から抜き上げると共に上
    記下糸が絡んだ上糸を引き上げる工程と、針の抜き上げ
    後、布において次に針を貫通させる点が針の真下に到来
    するよう布を横移動させる工程との4工程を含む縫目形
    成工程を多数回繰り返して布に本縫する方法において、 縫製の開始から二つ乃至四つの縫目を形成し終えた時点
    において、上記二つ乃至四つの縫目の上糸を引き締める為に、布
    を、上記二つ乃至四つの縫目における浮き上がった糸が
    布の上に添う状態になる距離だけ横移動させるステップ
    と、 上記上糸を引き締める為のステップの終了後において、
    次に針を貫通させる点が針の真下に到来するように布を
    横移動させるステップと、 上記の二つのステップの間においては、上記上糸を備え
    た針の下降を停止させるステップとを含む ことを特徴と
    する縫製方法。
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