JP3159990B2 - 香料成分としてのフラノンの使用 - Google Patents

香料成分としてのフラノンの使用

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Description

【発明の詳細な説明】 技術的分野 本発明は、香料工業に関する。特に本発明は、式: 〔式中、記号R1及びR2は、別々に、相互に同じでありか
つそれぞれがメチル基を表わすか又は相互に異なりかつ
それぞれが水素原子もしくはメチル基を表わすか、ある
いは、一緒になって1つのメチレン基を表わす〕で示さ
れるフラノンの使用に関する。
従来の技術 式(I)のフラノンは、ペパーミント精油の天然成分
であるミントラクトンの名称でも公知でありかつ香料製
造及びプレーバー工業への使用が従来の技術(米国特許
第4 407 740号明細書を参照のこと)に記載されている
5,6,7,7a−テトラヒドロ−7a−メトキシ−3,6−ジメチ
ル−2(4H)−ベンゾ[b]フラノンの同族体である。
また、米国特許第5 114 493号明細書には、式: 〔式中、RはC1〜C6−アルキル基、C1〜C4−アルキルフ
ェニル基又はC1〜C4−アルコキシフェニル基を表わす〕
で示されるラクトンのフレーバリング・タバコへの使用
が記載されている。
さらにフラノン(I)の構造は、従来の技術からも公
知である。例えば、ペルヒドロ−6−メチル−3−メチ
レン−2−ベンゾ[b]フラノンの合成は、いくつかの
刊行物の目的であったし(例えば、J.M.Fang他、Proc.N
at.Sci.Counc.ROC(A)9,95(1985)を参照のこと)、
一方では、ペルヒドロ−3,6−ジメチル−2−ベンゾ
[b]フラノンは、欧州特許第219 199号明細書に、ラ
クトンの製法に関連して記載されている。上記特許明細
書には、該フラノンの特別な性質にはなにも言及されて
いないが、しかし、昆虫駆除剤としての該化合物の使用
は公知であり、これについては、欧州特許第167 265号
明細書を参照されたい。
さらにペルヒドロ−3,3,6−トリメチル−2−ベンゾ
[b]フラノンの合成は、J.Org.Chem.47,741(1982)
中のI.Yoshihiko他によって記載されている。
また、その構造にいくつかのキラル中心を有する化合
物(I)のいくつかの光学活性異性体は、文献に記載さ
れているが、しかしながら、該化合物の特性については
しばしば欠落している(例えば、J.M.Fang他、上記引用
文献;M.Carda他、Tetrahedron Lett.32,5191(1991);
I.Kitagawa他、Chem.Pharm.Bull.31,2639(1983);E.J.
Corey他、J.Am.Chem.Soc.111,5472(1989);C.W.Jeffor
d他、J.Chem.Soc.Chem.Comm.1988,634を参照のこと)。
合成及び構造に関する多くの記載ならびに、フラノン
(I)と、米国特許第4 407 740号明細書及び同第5 114
493号明細書から公知である該化合物の同族体の化学的
な類似性にもかかわらず、我々の知るかりぎでは、フラ
ノン(I)の香気特性はこれまで知られていなかった。
引用した従来の技術において、香料成分としての該フラ
ノンもしくはそのすべての異性体の有用性の可能性につ
いては、なんの言及も、また示唆さえも見出すことはで
きなかった。
本発明の記載 従来の技術からすると意外なことに、上記の化合物
が、香料製造への該化合物の使用を著しく有利にする香
気特性を有していることが見出された。
例えば、ペルヒドロ−6−メチル−3−メチレン−2
−ベンゾ[b]フラノンは、スイセンの香気を想起させ
るバルサム様ボトムノートを伴ったクマリン様、脂肪、
ラクトン様の著しく強力な香気を有している。これは、
クマリンの香気ノートに著しく近くかつ(+)−(3aS,
6R,7aR)−ペルヒドロ−6−メチル−3−メチレン−2
−ベンゾ[b]フラノン、即ち、本発明による有利な化
合物の場合に最もよく表現される香気ノートである。
ペルヒドロ−3,6−ジメチル−2−ベンゾ[b]フラ
ノンについては、該化合物は、ハルガヤ(flouve)及び
フロレックス(Florex )(5−エチリデンオクタヒド
ロ−5,8−メタン−2H−1−ベンゾピラン−2−オン及
び6−エチリデンオクタヒドロ−5,8−メタン−2H−1
−ベンゾピラン−2−オン;製造元:Firmenich社、スイ
ス国、Geneva)を想起させる干草様の側面を有する著し
く強力なクマリンタイプノートならびに、トンカ及びカ
ンゾウの香気を想起させる果実様−バルサム様アンダー
ノートを有している。
パーフューマーによれば上記化合物の香気が、これま
でに公知であるクマリンのノートに嗅覚的に最も近いノ
ートであることから、上記化合物の香気が特に有用であ
ることが、意外にも見出された。このことは、このフラ
ノンが、現在購入可能でありかつその香気がクマリンの
香気に近い化合物との比較で評価されている後記の比較
例から明らかである。
フラノン(I)の香気特性は、従来の技術からすると
全く意外なことである。実際に、該フラノンの香気は、
上記の該フラノンの公知の同族体、即ちミントラクトン
の香気とは質的にも量的にも全く異なっている。後記の
比較例に示されているとおり、ミントラクトンは著しく
強力な香気ノートを有しているが、この香気ノートの強
さは上記フラノン(I)の香気ノートに対して数段劣っ
ている。ミントラクトンのノートは、該フラノンと比較
してよりクマリン様ではなく、かつ、よりラクトン様で
あり、かつミントラクトンは、クマリンに典型的であり
かつフラノン(I)の香気、特にペルヒドロ−3,6−ジ
メチル−2−ベンゾ[b]フラノンの香気にも見出され
る干草様キャラクターを有していない。さらに、このペ
ルヒドロ−3,6−ジメチル−2−ベンゾ[b]フラノン
は、ラエボ・カルボネ(laevco−pcarvone)を想起させ
るフレッシュ・アロマティック・ノートも有しており、
このノートはミントラクトンのノートには全く存在せ
ず、よりはるかに果実様である。
またミントラクトンは、フラノン(I)と異なり、全
くテナシティを有して(substantive)いない。このこ
とは、後記のテナシティ(substantivity)の比較試験
から明らかである。
さらに、ペルヒドロ−3,6−ジメチル−2−ベンゾ
[b]フラノンの多くの光学活性異性体のすべてが、所
望のクマリンノートを、これら全ての化合物を香料組成
物及び香料添加製品の製造に有利にする種々の他の嗅覚
的ニュアンスとともに多少とも顕著に有していること
が、意外にも見出された。
上記の異性体の中で、有利な化合物として(+)−
(3R,3aS,6R,7aR)−ペルヒドロ−3,6−ジメチル−2−
ベンゾ[b]フラノン及び(+)−(3S,3aS,6R,7aR)
−ペルヒドロ−3,6−ジメチル−2−ベンゾ[b]フラ
ノンが例示される。この2つの化合物は、著しく強力な
クマリン様香気ノートを有しており、この場合、前者の
(+)−(3R,3aS,6R,7aR)−ペルヒドロ−3,6−ジメチ
ル−2−ベンゾ[b]フラノンの香気は、後者の(+)
−(3S,3aS,6R,7aR)−ペルヒドロ−3,6−ジメチル−2
−ベンゾ[b]フラノンと比較して、よりラクトン様で
はないが、しかしより甘く、カラメルタイプのキャラク
ター伴っている。
さらに、上記のトンカ、豆類、干草、ハルガヤタイプ
のキャラクターが最もよく表現されている。例示された
第2の化合物の香気は、第1の化合物の香気よりクマリ
ン様でありかつより強力であり、この第1の化合物のク
マリン様キャラクターは、トップノートの場合よりもボ
トムノートの場合にがより顕著であり、かつメタリック
な側面を伴っている。上記2つの化合物の一方もしくは
もう一方の主成分量を含有している香料混合物もまた、
本発明による著しく有利な香料成分として評価される。
さらに、光学活性異性体の混合物が、より良好ではな
いにしても、光学活性異性体の個々の成分に匹敵しうる
香気性能をしばしば有しかつ選りすぐった芳香成分であ
ることが、意外にも観察された。上記で例示した本発明
による有利な2つの化合物の香気特性の発散作用(exha
lting effect)が、これら化合物が混合される場合には
常に、又は該混合物が他の異性体との組合せ物の形で、
(+)−(3R,3aS,6R,7aR)−ペルヒドロ−3,6−ジメチ
ル−2−ベンゾ[b]フラノンと(+)−(3S,3aS,6R,
7aR)−ペルヒドロ−3,6−ジメチル−2−ベンゾ[b]
フラノンとの該混合物を主成分量で含有している組成物
中で使用される場合には、特に観察された。該混合物50
%もしくはそれ以上を有する該組成物は、ペルヒドロ−
3,6−ジメチル−2−ベンゾ[b]フラノンに典型的で
ある上記の香気ノートを有するが、しかしその香気は、
所望のクマリン様及びラクトン様キャラクターにおい
て、混合物を形成する個々の異性体の香気より強くかつ
より豊かである。このような組成物は、従来の技術から
すると意外である特性を有する新規の組成物であり、か
つしたがって本発明の目的でもある。
さらに、このような混合物が一定の合成方法で直接得
られる場合には、該混合物は、合成がより費用を要する
純粋な光学活性の形より経済的であるというさらなる利
点を示す。
しかしながら、ペルヒドロ−3,6−ジメチル−2−ベ
ンゾ[b]フラノンの異性体の中で有利な化合物とし
て、クマリン様、ハルガヤ、干草、漠然とした硫黄様の
香気を有する(−)−(3S,3aR,6R,7aS)−ペルヒドロ
−3,6−ジメチル−2−ベンゾ[b]フラノンは、例示
することができる。
ペルヒドロ−3,6−ジメチル−2−ベンゾ[b]フラ
ノンと使用例に示されている場合には常に、これは、ラ
セミ混合物及びいずれかの光学活性異性体、即ち、本発
明によれば有利である光学活性異性体の両方及びさら
に、(+)−(3R,3aS,6R,7aR)及び(+)−(3S,3aS,
6R,7aR)の異性体のうちの1つ又はその混合物少なくと
も50重量%を含有する組成物について述べられているこ
とを意味する。
その香気特性のため、フラノン(I)、その光学活性
異性体ならびに該異性体の混合物は、工業的な香料製造
及び繊細な香料製造への使用に等しく有利である香料成
分である。このような香料成分は、香料ベース及び香料
組成物、香水及びコロンの製造に適当であり、かつ種々
の消耗品、例えば石鹸、浴用及びシャワー用ゲル、シャ
ンプー及び他のヘアケア製品、人体消臭剤もしくは室内
消臭剤ならびに化粧品調剤の香料添加に適当である。そ
の香気ノートが著しいテナシティを有しているため、該
香料成分は、洗剤及び繊維柔軟剤の香料添加に有利に使
用することができる。該香料成分は、家庭用品にも使用
される。
このような使用の場合には、該香料成分は香料製造に
それ自体で使用することもできるし、当該技術の場合に
はより通常とされるとおり、常用の他の香料成分、溶剤
もしくは補助剤との混合物の形で使用することもでき
る。
該香料成分が使用されうる濃度は、得ようとする芳香
作用及び、香料組成物及び該香料組成物を含有する香料
添加製品に該香料成分と一緒に混合される他の成分の性
質に依存する。したがって、このような濃度は、広い範
囲内の値で変化することができる。例えば、香料ベース
及び香料組成物の製造のための該香料成分の使用の際に
は、該香料成分が混合されている組成物の重量に対して
1〜10重量%の濃度又は20重量%もしくはそれ以上の濃
度さえもが例示される。これよりかなり低い濃度値は、
該化合物が上記の種々の消耗品の製造に使用される場合
には常用される。
本発明の詳細な説明 化合物(I)は、市販の生成物又は公知方法によって
容易に得ることができる生成物から製造される。次の反
応式は、それぞれ個々の場合に使用される方法を示して
いる。
上記反応式中の出発生成物(フルカ(Fluka))は、
(−)−イソプレゴール(72%)と(+)−ネオイソプ
レゴール(20%)の混合物である。ジクロロメタン中の
メタクロロ過安息香酸を用いた該混合物のエポキシ化
(類似の反応に関して、T.−L.Ho他、Synth.Comm.19、8
13(1989)及びT.G.Waddell他、J.Org.Chem.52、4802
(1987)を参照のこと)及びTHF中の2.5当量のリチウム
ジイソプロピルアミン(LDA)を用いた処理(類似の反
応に関して、例えばK.−H.Schulte−Elte、Helv.Chim.A
cta 50、153(1967)を参照のこと)によって、示され
ているジオールの混合物が得られ、さらにこのジオール
は、示されている2つのラクトンを純粋な状態で得るた
めに、分取クロマトグラフィーによって分離することが
できかつ酸化銀で酸化することができる。
上記の2つのラクトンの別の製法は、例えばS.B.Balk
rishna他、Heterocycles 16、2091(1981)及びT.J.Bro
cksom他、Synth.Comm.18、1403(1988)に記載されてい
る。
次の反応式: に示されているとおり、純粋な(−)−イソプレゴール
(フルカ)から出発し、かつ中間体のジオールに接触水
素添加が行なわれる場合には、示されているジオールの
混合物が得られる。この混合物は、ヘキサンからの結晶
化によって分離され、かつ過マンガン酸カリウムで酸化
されて(C.W.Jeffford他、J.Chem.Sco.,Chem.Comm.198
8、634を参照のこと)、純粋な状態の、示されている2
つのラクトンが得られる。
下記の反応式IIIには、純粋な(+)−ネオイソプレ
ゴール(反応式I中に示された技術的混合物をクロマト
グラフィーによって分離することによって得られた)か
ら出発して、THF中での出発化合物のヒドロ硼素化(K.
−H.Schulte−Elte、上記引用文献に記載の方法に類似
の方法である)を経て、引き続き、得られたジオールの
混合物の酸化することによる、ペルヒドロ−3,6−ジメ
チル−2−ベンゾ[b]フラノンの他の2つの異性体の
製造が示されている。
所望の2つのラクトンの混合物が得られ、多い方の異
性体は、ヘキサンから結晶化によって分離され、かつ少
ない方の異性体は、母液の分取ガスクロマトグラフィー
によって分離される。
下記の反応式IVに示されているとおり、 (−)−ミントラクトンの接触還元によって、立体配置
(3S,3aR,6R,7aR)を有するラクトンが得られ、また、
同じ出発生成物がメタノール中のマグネシウムを用いて
還元されること(類似の反応に関して、T.Hudlicky他、
Tetrahedron Let.28、5287(1987)及びH.Yoda他、Che
m.Let.1989、1391を参照のこと)によって、立体配置
(3R,3aR,6R,7aR)を有するラクトンが得られる。この
立体配置(3R,3aR,6R,7aR)を有するラクトンは、示さ
れている該ラクトンのエピマーをナトリウムメチラート
を用いてエピマー化することによって得ることもでき
る。上記においてジエチルエーテル中のLiAlH4を用いて
得られた(+)−(3S,3aR,6R,7aR)−ペルヒドロ−3,6
−ジメチル−2−ベンゾ[b]フラノンの還元によっ
て、次の反応式V: 中に示されたジオールが得られる。ピリジン中の1当量
の無水酢酸を用いて該ジオールはアセチル化され、引き
続き、ジョーンズ試薬を用いて酸化されて中間体のケト
ンが得られ、このケトンの還元によって、示されている
ジオールを得ることができる。このジオールは、過マン
ガン酸カリウムを用いた酸化によって、反応式VI: 中に示された立体配置(3S,3aR,6R,7aS)を有するラク
トンを得るのに適当な立体配置を有していた。このラク
トンが塩基性条件(CH3ONa/THF)下でエピマー化される
ことによって、該ラクトンの上記エピマーが得られる。
その製造が上に記載されているすべてのラクトン
(I)は、6位にR配置のメチル基を有している。上記
反応式中に示された立体配置に対して鏡像異性である立
体配置で該メチル基を有する適当な出発生成物を使用す
ることによって、相応する6S配置のラクトン(I)を得
ることが当然のことながら可能となる。
このようにして得られた化合物(I)は、分光分析法
(MS、NMR−COSY、nOe等)によって完全に特性決定さ
れ、かつ該化合物の分析データは、下記で示されてい
る。
光学活性異性体の混合物が出発生成物として使用され
た場合には、明らかに、ラクトン(I)の相応する混合
物が得られ、この混合物は、優れた香料成分であること
が判明している。例えば、反応式Iに示された(−)−
イソプレゴールと(+)−ネオイソプレゴールの技術的
混合物に、反応式IIに記載された一連の反応が、結晶化
によるジオール分離を除いて応用される場合には、
(+)−(3S,3aS,6R,7aR)−ペルヒドロ−3,6−ジメチ
ル−2−ベンゾ[b]フラノン約50重量%、(+)−
(3R,3aS,6R,7aR)−ペルヒドロ−3,6−ジメチル−2−
ベンゾ[b]フラノン30重量%、(−)−(3S,3aS,6R,
7aS)−ペルヒドロ−3,6−ジメチル−2−ベンゾ[b]
フラノン11重量%及び(−)−(3R,3aS,6R,7aS)−ペ
ルヒドロ−3,6−ジメチル−2−ベンゾ[b]フラノン
7重量%を含有するラクトンの混合物が得られる。この
混合物は、本発明による有利な香料成分となりうる程度
に良好な香気特性を有していた。さらに該混合物は、下
記の(−)−(3S,3aS,6R,7aS)−ペルヒドロ−3,6−ジ
メチル−2−ベンゾ[b]フラノンの合成の場合の出発
生成物としても有利である。
他の混合物は、出発生成物としての同じ技術的品質の
イソプレゴールから、しかし反応条件を僅かに変化させ
ることによって得られた。例えば、この出発生成物が、
反応式IIIに示されている方法と同様にして、ヒドロ硼
素化され、引き続き、KMnO4を用いて酸化されることに
よって、(+)−(3S,3aS,6R,7aS)−ペルヒドロ−3,6
−ジメチル−2−ベンゾ[b]フラノン約13重量%、
(+)−(3R,3aS,6R,7aS)−ペルヒドロ−3,6−ジメチ
ル−2−ベンゾ[b]フラノン61重量%、(−)−(3
S,3aS,6R,7aS)−ペルヒドロ−3,3,6−メチル−2−ベ
ンゾ[b]フラノン20重量%及び(−)−(3R,3aS,6R,
7aS)−ペルヒドロ−3,6−ジメチル−2−ベンゾ[b]
フラノン6重量%を含有する混合物が得られ、この混合
物は、同様に有利な香料成分であることが示されてい
る。
ペルヒドロ−3,6−ジメチル−2−ベンゾ[b]フラ
ノンの2つの有利な異性体、即ち(+)−(3S,3aS,6R,
7aS)および(+)−(3R,3aS,6R,7aS)を主成分量で含
有しているこの混合物は、上記既述の典型的な干草、ハ
ルガヤのキャラクターを有する、実際に著しく強力なク
マリン様香気を発する。
ラセミ生成物(I)については、該生成物は、上記引
用の従来の技術に記載された方法で得ることもできる
し、また、例えば反応式I及びIIに記載された方法によ
って、しかし、ラセミ出発精製物を使用することによっ
て得ることもできる。
化合物(I)の製法を以下に詳細に述べる。
A.(+)−(3S,3aS,6R,7aR)−ペルヒドロ−3,6−ジメ
チル−2−ベンゾ[b]フラノン及び(+)−(3R,3a
S,6R,7aR)−ペルヒドロ−3,6−ジメチル−2−ベンゾ
[b]フラノンの製造 ジクロロメタン(130ml)中の(−)−(1R,3R,4S)
−8−p−メンテン−3−オール40.7g(264mモル)
([α]D 20=−7.74゜)にm−クロロ過安息香酸64.5g
(317mモル)を添加した。この混合物を室温で4時間撹
拌し、さらに濾過し、NaHCO3、水及びブラインで洗浄し
た。有機相を乾燥させかつ濃厚化し、かつ粗製生成物を
蒸留した。THF(30ml)中のこのように蒸留された生成
物16.15g(95mモル)の溶液をTHF(170ml)中のLDA295m
モルに0℃で徐々に添加した。混合物を45℃に1時間加
熱し、かつさらに室温に冷却した。反応混合物を氷上に
注ぎ、かつエーテルで抽出した。有機相をブラインで洗
浄し、乾燥させかつ濃厚化して粗製生成物14gが得られ
た。この粗製生成物をヘキサンから再結晶して、(1R,3
R,4S)−8(10)−p−メンテン−3,9−ジオール11.96
gが純粋な状態で得られた。
このジオール15g(88mモル)を大気圧のH2下で酢酸エ
チル(150ml)中の10%Pd/C0.15gで水素化した。粗製生
成物(15.7g)を蒸留して、(1R,3R,4S,8S)−3,9−p
−メンタンジオールと(1R,3R,4S,8R)−3,9−p−メン
タンジオールの混合物10.6g(収率70%)が得られた。
さらに、これら2つのジオールをヘキサンからの結晶化
によって分離した。(1R,3R,4S,8S)−3,9−p−メンタ
ンジオールとNMR(1H,360MHz,CDCl3):0.85(d,J=7Hz,
3H);0.89(m,1H);0.92(d,J=6Hz,3H);0.98(m,2
H);1.35(m,1H);1.41(m,1H);1.63(m,2H);1.99(d
xm,J=13Hz,1H);2.07(m,1H);3.42(dxdxd,J1=11,J2
=4,J3=4Hz,1H);3.48(dxd,J1=11,J2=7Hz,1H);3.5
6(dxd,J1=11,J2=5Hz,1H)δppm. NMR(13C,360MHz,CDCl3):12.6(q);22.2(q);25.3
(t);31.6(d);34.4(t);35.6(d);45.2
(t);45.6(d);66.6(t);71.7(d)δppm. MS:172(1,M+),154(3),139(6),123(16),112
(16),95(38),81(100),71(63),55(57),41(3
2). (−)−(1R,3R,4S,8R)−3,9−p−メンタンジオール [α]D 20=−22.5゜;c=1.2%、CHCl3中 融点100〜101℃ NMR(1H,360MHz,CDCl3):0.93(d,J=7Hz,3H);0.97
(d,J=7Hz,3H);0.8−1.0(m,2H);1.24(dxdxdxd,J1
=11,J2=11,J3=11,J4=3Hz,1H);1.35(dxm,J=11Hz,
1H);1.42(m,1H);1.56(dxm,J=13Hz,1H);1.64(dx
m,J=13Hz,1H);1.84(m,1H);1.97(dxm,J=13Hz,1
H);3.44(dxdxd,J1=10,J2=10,J3=4Hz,1H);3.58(d
xd,J1=11,J2=3Hz,1H);3.65(dxd,J1=11,J2=5Hz,1
H)δppm. NMR(13C,360MHz,CDCl3):12.0(q);22.1(q);29.5
(t);31.5(d);34.7(t);38.6(d);44.6
(t);48.6(d);67.0(t);70.1(d)δppm. MS:172(1,M+),154(3),139(7),124(18),112
(28),95(33),81(100),71(62),55(65),41(3
5). さらに上記2つのジオールを下記のBに記載されてい
る方法と同様にして別々に過マンガン酸カリウムを用い
て酸化して、所望のラクトンが純粋な状態で得られた。
(+)−(3R,3aS,6R,7aR)−ペルヒドロ−3,6−ジメチ
ル−2−ベンゾ[b]フラノン(純度94%) [α]D 20=+85.0゜;c=0.7%、CHCl3中 IR:2940,2883,1808,1158,962cm-1 NMR(1H,360MHz,CDCl3):1.02(d,J=7Hz,3H);1.11
(m,1H);1.15(d,J=7Hz,3H);1.24(dxdxd,J1=11,J2
=11,J3=11Hz,1H);1.34(m,1H);1.60(m,1H);1.77
(m,1H);1.82(m,1H);1.93(m,1H);2.25(dxdxd,J1
=11,J2=4,J3=4Hz,1H);2.64(dxq,J1=7,J2=7Hz,1
H);4.00(dxdxd,J1=11,J2=11,J3=4Hz,1H)δdppm. NMR(13C,360MHz,CDCl3):9.6(q);22.0(q);23.8
(t);31.3(d);34.2(t);38.8(t);38.8
(d);47.2(d);81.5(d);180.4(s)δppm. MS:167(1),139(1),124(4),109(18),95(2
7),81(100),67(73),55(24),41(30). 香気:冒頭に記載。
(+)−(3S,3aS,6R,7aR)−ペルヒドロ−3,6−ジメチ
ル−2−ベンゾ[b]フラノン(純度94%) [α]D 20=+19.5゜;c=1.25%、CHCl3中 IR:2939,2884,1809,1175,1093,1006cm-1 NMR(1H,360MHz,CDCl3):1.02(d,J=7Hz,3H);1.03
(m,1H);1.22(d,J=7Hz,3H);1.22(m,1H);1.26(m,
1H);1.47(dxdxdxd,J1=13,J2=13,J3=13,J4=4Hz,1
H);1.63(m,1H);1.82(dxm,J1=13Hz,1H);1.94(dxd
xd,J1=13,J2=5,J3=3Hz,1H);2.22(m,1H);2.24(m,
1H);3.76(dxdxd,J1=13,J2=13,J3=4Hz,1H)δdppm. NMR(13C,360MHz,CDCl3):12.6(q);22.0(q);26.7
(t);31.4(d);34.2(t);38.2(t);41.4
(d);51.5(d);82.5(d);179.5(s)δppm. MS:167(1),139(1),124(6),109(16),95(2
7),81(100),67(62),55(18),41(17). 香気:冒頭に記載。
B.(−)−(3S,3aS,6R,7aS)−ペルヒドロ−3,6−ジメ
チル−2−ベンゾ[b]フラノン及び(−)−(3R,3a
S,6R,7aS)−ペルヒドロ−3,6−ジメチル−2−ベンゾ
[b]フラノンの製造 THF(80ml)中の(+)−(1R,3S,4S)−8−p−メ
ンテン−3−オール([α]D 20=+9.75゜;30.8g;200m
モル)及び硼水素化ナトリウム(4.18g;110mモル)の冷
却された溶液に、窒素雰囲気下で維持しながら、三フッ
化硼素エチルエーテル錯化合物21.3g(150mモル)を−1
0℃〜0℃の温度で1時間で滴加した。添加が終了した
後に、混合物を0℃で3時間撹拌した。さらに水30mlを
徐々に添加し(15分間)、かつ混合物をさらに15分間撹
拌した。なお0℃で、エタノール中の12%のKOH溶液80g
を添加し、引き続き、20分後に過酸化水素22g(460mモ
ル)(水中の70%の溶液)を添加した。添加が終了した
後に、反応混合物を20℃でさらに2時間撹拌した。THF
をストリッピング処理し、粗製生成物をエーテルで抽出
し、かつブラインで洗浄した。有機混合物を乾燥させか
つ濃厚化して、ジオールの混合物、即ち(1R,3S,4S,8
S)−3,9−p−メンタンジオールと(1R,3S,4S,8R)−
3,9−p−メンタンジオールからなる粗製油32gが得られ
た。
さらに、上記のジオールの混合物を次のとおりにして
酸化させた:酢酸エチル20ml中の溶液の形の上記の油6.
88g(40mモル)を酢酸エチル50ml中の過マンガン酸カリ
ウム15.15g(96mモル)に10分間で滴加した。混合物を
室温で夜通し撹拌し、かつさらに変色が完了するまで重
亜硫酸ナトリウムの飽和溶液を添加することによって水
素化した。白色の沈殿物を濾過し、かつ有機相をブライ
ンで洗浄して、該有機相のpHを7にし、乾燥させかつ濃
厚化して、所望のラクトンの混合物6.34が得られた。
(−)−(3R,3aS,6R,7aS)−ペルヒドロ−3,6−ジメチ
ル−2−ベンゾ[b]フラノンがこの混合物から、ヘキ
サンからの再結晶によって得られ、また、(−)−(3
S,3aS,6R,7aS)−ペルヒドロ−3,6−ジメチル−2−ベ
ンゾ[b]フラノンを分取ガスクロマトグラフィーによ
って母液から単離した。
(−)−(3S,3aS,6R,7aS)−ペルヒドロ−3,6−ジメチ
ル−2−ベンゾ[b]フラノン(純度98%) [α]D 20=−67.9゜;c=1.07%、CHCl3中 融点52〜53℃ IR:2937,1804,1161,969cm-1 NMR(1H,360MHz,CDCl3):0.93(d,J=7Hz,3H);0.94
(m,1H);1.25(m,2H);1.27(d,J=7Hz,3H);1.80(m,
3H);1.95(m,1H);2.17(dxm,J1=14Hz,1H);2.36(q,
J2=7Hz,1H);4.69(dxd,J1=4,J2=4Hz,1H)δppm. NMR(13C,360MHz,CDCl3):14.1(q);21.5(q);26.0
(d);27.3(t);31.6(t);36.0(t);41.3
(d);44.1(d);77.4(d);180.5(s)δppm. MS:167(1),139(1),124(13),109(19),95(10
0),81(55),67(72),55(30),41(38). 香気:クマリン様、ラクトン様、コールド・タバコ的側
面(cold tabacco side)。
(−)−(3R,3aS,6R,7aS)−ペルヒドロ−3,6−ジメチ
ル−2−ベンゾ[b]フラノン(純度88%) [α]D 20=−31.3゜;c=0.95%、CHCl3中 融点47〜48℃ IR:2938,1806,1158,962cm-1 NMR(1H,360MHz,CDCl3):0.90(m,1H);0.92(d,J=7H
z,3H);1.11(m,1H);1.16(d,J=7Hz,3H);1.21(m,1
H);1.57(m,1H);1.67(m,2H);2.22(m,2H);2.79(d
xq,J1=7,J2=7Hz,1H);4.44(m,1H)δppm. NMR(13C,360MHz,CDCl3):9.1(q);22.0(q);23.2
(t);26.2(d);32.1(t);36.2(t);39.1
(t);42.3(d);78.2(d);179.8(s)δppm. MS:167(1),139(1),124(12),109(18),95(10
0),81(38),67(70),55(27),41(35). 香気:クマリン様、脂肪。
C. (+)−(3R,3aR,6R,7aR)−ペルヒドロ−3,6−ジ
メチル−2−ベンゾ[b]フラノンの製造 マグネシウム1.70g(70mモル)をTHF(50ml)中の
(−)−(6R,7aR)−5,6,7,7a−テトラヒドロ−3,6−
ジメチル−2(4H)−ベンゾ[b]フラノン(0.83g;5m
モル)の溶液に少量ずつ添加した。発熱反応を水浴を用
いて室温に近い温度で夜通し維持した。反応混合物を10
%のHCl溶液で加水分解し、かつエーテルで抽出した。
有機相をブラインで洗浄し、乾燥させかつ濃厚化した。
フラッシュクロマトグラフィーによる精製によって、標
題のフラノン743mg(収率88%)、純度99%、が得られ
た。
[α]D 20=+45.7゜;c=0.9%、CHCl3中 IR:2939,1802,1169,1007cm-1 NMR(1H,360MHz,CDCl3):0.96(d,J=7Hz,3H);0.98
(m,2H);1.21(d,J=7Hz,3H);1.40(m,1H);1.56(dx
m,J1=13Hz,1H);1.67(m,1H);1.86(dxm,J1=14Hz,1
H);2.08(m,1H);2.22(m,1H);2.48(dxq,J1=14,J2
=7Hz,1H);4.49(dxdxd,J1=12,J2=7,J3=7Hz,1H);
δppm. NMR(13C,360MHz,CDCl3):13.3(q);22.0(q);24.0
(t);28.7(t);29.5(d);35.3(d);37.8
(t);41.7(d);77.5(d);179.6(s)δppm. MS:169(1),139(1),124(3),109(19),95(4
4),81(100),67(65),55(27),41(32). D. (+)−(3S,3aR,6R,7aR)−ペルヒドロ−3,6−ジ
メチル−2−ベンゾ[b]フラノンの製造 メタノール(40ml)中の(−)−(6R,7aR)−5,6,7,
7a−テトラヒドロ−3,6−ジメチル−2(4H)−ベンゾ
[b]フラノン10g(60mモル)をラニーNi(3g)で50気
圧のH2下で室温で3日間にわたり水素化した。エーテル
を用いた反応生成物の抽出によって、所望のフラノン9.
7g(収率96%)が得られ、このフラノンを精製して、純
度98%の生成物が得られた。
[α]D 20=+9.2゜;c=1.1%、CHCl3中 IR:2943,1803,1156,972cm-1 NMR(1H,360MHz,CDCl3):1.02(d,J=7Hz,3H);1.18
(d,J=7Hz,3H);1.33(m,1H);1.50(m,3H);1.89(m,
3H);2.32(m,1H);2.77(dxq,J1=7,J2=7Hz,1H);4.5
2(dxd,J1=5,J2=5Hz,1H);δppm. NMR(13C,360MHz,CDCl3):9.7(q);17.4(t);19.8
(q);25.3(d);28.9(t);33.1(t);38.8
(d);41.3(d);77.9(d);179.7(s)δppm. MS:167(1),139(1),124(10),109(21),95(10
0),81(55),67(76),55(35),41(44). 香気:ラクトン様。
E. (−)−(3S,3aR,6R,7aS)−ペルヒドロ−3,6−ジ
メチル−2−ベンゾ[b]フラノンの製造 (+)−(3S,3aR,6R,7aR)−ペルヒドロ−3,6−ジメ
チル−2−ベンゾ[b]フラノン9.7g(57.7mモル)
(D)で得られた)をエーテル(200ml)中のLiAlH42.2
g(57mモル)に徐々に添加した。発熱反応を氷浴で約0
℃の温度で維持した。反応が終了した後に、混合物をエ
ーテルで希釈し、かつ少量のブラインで加水分解した。
白色の粒状固体を濾過によって抽出し、かつエーテルで
洗浄した。有機相を濾過しかつ蒸発させて、次の分析特
性を有する(1R,3R,4S,8S)−3,9−p−メンタンジオー
ル7.5g(収率76%)が得られた: NMR(1H,360MHz,CDCl3):0.89(m,2H);0.95(d,J=7H
z,3H);1.15(d,J=7Hz,3H);1.30(dxdxd,J1=13,J2
9,J3=4Hz,1H);1.44(m,1H);1.53(m,1H);1.68(m,2
H);1.85(m,2H);3.40(dxd,J1=8,J2=4Hz,1H);3.50
(dxd,J1=11,J2=8Hz,1H);3.94(m,1H)δppm. NMR(13C,360MHz,CDCl3):17.3(t);17.6(q);21.4
(q);27.4(d);32.1(t);38.5(d);39.1
(t);46.4(d);64.7(t);71.3(d)δppm. MS:172(1,M+),154(4),139(8),123(28),112
(32),95(69),81(100),71(80),55(73),41(4
4). ピリジン(50ml)中の、上記で得られたジオール(8
g;46.7mモル)の溶液に無水酢酸4.8gを−5℃で添加し
た。さらに反応混合物を室温で夜通し撹拌した。エーテ
ルを用いた抽出後に、エーテル相を10%のHCl溶液、水
及びブラインで洗浄した。生成物を硫酸マグネシウム上
で乾燥させ、かつ濃厚化した。混合物をフラッシュクロ
マトグラフィー処理して(溶離剤:ペンタン/エーテル
=5/1)、次の分析特性を有する(1R,3R,4S,8S)−3−
ヒドロキシ−9−p−メンタニルアセテート7.8g(収率
78%)が得られた: NMR(1H,360MHz,CDCl3):1.27(d,J=7Hz,3H);1.30
(d,J=7Hz,3H);1.40(m,3H);1.50(m,1H);1.55−1.
75(m,3H);1.82(m,1H);1.91(m,1H);2.07(s,3H);
3.94(dxd,J1=11,J2=7Hz,1H);4.03(m,1H);4.20(d
xd,J1=11,J2=4Hz,1H)δppm. NMR(13C,360MHz,CDCl3):16.5(q);21.0(q);21.2
(t);21.4(q);28.0(d);31.1(t);33.0
(d);39.2(t);43.3(d);68,3(t);70.2
(d);171.5(s)δppm. MS:171(1),154(9),136(15),121(13),112(5
8),97(52),81(57),69(58),55(53),43(10
0). ジョーンズ試薬をアセトン(100ml)中の上記アセテ
ートの7.44g(34.8mモル)の溶液に、酸化が終了するま
で滴加し、引き続き、薄層クロマトグラフィー処理し
た。反応混合物をセライト(Celite )上で濾過し、か
つ蒸発させ、エーテルで抽出し、かつエーテル溶液を水
で3回洗浄した。エーテルの蒸発によって、次の分析特
性を有する(1R,4R,8S)−3−オキソ−9−p−メンタ
ニルアセテート7.29g(収率99%)が得られた: NMR(1H,360MHz,benzne):0.70(d,J=7Hz,3H);0.87
(d,J=7Hz,3H);1.15(m,1H);1.31(m,1H);1.43(m,
1H);1.54(m,1H);1.72(m,1H);1.72(s,3H);1.87
(dxd,J1=13,J2=8Hz,1H);2.03(m,2H);2.11(dxd,J
1=13,J2=5Hz,1H);3.93(dxd,J1=10,J2=5Hz,1H);
4.02(dxd,J1=10,J2=4Hz,1H)δppm. NMR(13C,360MHz,CDCl3):15.5(q);20.6(q);20.9
(q);26.3(t);29.9(t);31.6(d);33.4
(d);48.3(t);52.7(d);66.8(t);171.1
(s);212.6(s)δppm. MS:212(1,M+),169(1),152(6),137(11),123
(8),112(100),97(17),69(29),43(33). リチウム2.9g(415mモル)を上記で得られたアセテー
ト5.78g(27.3mモル)、液体NH3300ml中の塩化アンモニ
ウム33g(620mモル)及びエーテル100mlを含有している
溶液に−60℃で2時間にわたり少量ずつ添加した。液体
NH3を蒸発させ、かつエーテル100ml及び水100mlを添加
した。有機相をブラインで抽出して、粗製生成物4.7gが
得られた。この粗製生成物のフラッシュクロマトグラフ
ィーによる精製(溶離剤:ペンタン/エーテル=1/2)
によって、次の特性を有する(+)(1R,3S,4R,8S)−
3,9−p−メンタンジオールが得られた: [α]D 20=+8.7゜;c=1.9%、CHCl3中 NMR(1H,360MHz,CDCl3):0.95(d,J=7Hz,3H);0.98
(d,J=7Hz,3H);1.33−1.51(m,6H);1.78(m,2H);2.
07(m,1H);3.57(dxd,J1=11,J2=4Hz,1H);3.65(dx
d,J1=11,J2=5Hz,1H);3.70(dxdxd,J1=9,J2=4,J3
4Hz,1H)δppm. NMR(13C,360MHz,CDCl3):12.4(q);18.7(q);24.3
(t):28.1(d);31.1(t);38.4(d);41.0
(t);48.8(d);66.3(d);66.9(t)δppm. MS:154(6),137(11),123(25),95(55),81(10
0),67(60),55(65),41(45). 酢酸エチル8ml中の溶液中の上記ジオール3.09g(18m
モル)を酢酸エチル25ml中の過炭酸カリウム6.92g(44m
モル)に添加した。反応混合物を室温で夜通し撹拌し、
かつ、変色が完了するまで重亜硫酸ナトリウムの溶液を
添加することによって加水分解した。白色の沈殿物を濾
過し、かつ有機相をpH7になるまでブラインで洗浄し
た。乾燥及び濃厚化の後に、純度95%の(−)(3S,3a
R,6R,7aS)−ペルヒドロ−3,6−ジメチル−2−ベンゾ
[b]フラノン1.97gが得られた。このフラノンの分性
特性は、次に示されている: [α]D 20=−71.7゜;c=0.8%、CHCl3中 IR:2943,1807,1186,989cm-1 NMR(1H,360MHz,CDCl3):1.07(d,J=7Hz,3H);1.17
(d,J=7Hz,3H);1.4−1.7(m,4H);1.72(dxd,J1=12,
J2=5Hz,1H);1.94(m,1H);2.10(dxdxd,J1=12,J2
3,J3=3Hz,1H);2.30(m,1H);2.65(dxq,J1=7,J2=7H
z,1H);4.23(dxdxd,J1=12,J2=12,J3=4Hz,1H)δpp
m. NMR(13C,360MHz,CDCl3):9.6(q);19.2(q);20.2
(t);28.1(d);31.0(t);36.1(t);38.9
(d);48.1(d);78.2(d);180.3(s)δppm. MS:167(1),124(3),109(15),95(22),81(10
0),67(57),55(20),41(15). 香気:冒頭に記載。
F. (−)−(3R,3aR,6R,7aS)−ペルヒドロ−3,6−ジ
メチル−2−ベンゾ[b]フラノンの製造 THF(6ml)中の、Eで得られたフラノン0.33g(2mモ
ル)及び無水ナトリウムメチラート0.064g(1.2mモル)
の溶液を室温で4時間撹拌した。反応混合物を10%のHC
l溶液で急冷し、かつ反応混合物をエーエルで抽出し
た。有機相をブラインで洗浄し、乾燥させかつ濃厚化し
て、ラクトンの混合物が得られた。所望のフラノンをこ
の混合物から分取ガスクロマトグラフィーによって分離
した。
[α]D 20=−9.8゜;c=0.92%、CHCl3中 IR:2940,1809,1171,999cm-1 NMR(1H,360MHz,CDCl3):1.07(d,J=7Hz,3H);1.23
(d,J=7Hz,3H);1.48(m,2H);1.62(m,2H);1.70(dx
d,J1=12,J2=5Hz,1H);1.80(m,1H);2.16(dxdxd,J1
=12,J2=3,J3=3Hz,1H);2.30(m,2H);3.99(dxdxd,J
1=11,J2=9,J3=4Hz,1H)δppm. NMR(13C,360MHz,CDCl3):12.5(q);19.2(q);23.0
(t);28.2(d);31.0(t);35.7(t);41.5
(d);52.5(d);79.3(d);179.5(s)δppm. MS:147(1),140(2),133(1),124(3),109(1
2),95(22),81(100),67(52),55(23),41(1
8). 香気:クマリン様、ハルガヤ、干草、硫黄、ゴム様。
G. (+)−(3aS,6R,7aR)−ペルヒドロ−6−メチル
−3−メチレン−2−ベンゾ[b]フラノン及び(3aS,
6R,7aS)−ペルヒドロ−6−メチル−3−メチレン−2
−ベンゾ[b]フラノンの製造 式Iによって得られたか、もしくは先に引用した従来
の技術に記載された、これら2つのラクトンは、次の特
性を有していた: (+)−(3aS,6R,7aR)−ペルヒドロ−6−メチル−3
−メチレン−2−ベンゾ[b]フラノン [α]D 20=+55.22゜ NMR(1H,360MHz,CDCl3):1.04(d,J=6Hz,3H);1.05−
1.20(m,1H);1.25−1.45(m,2H);1.64(m,1H);1.84
(dxm,J=14Hz,1H);2.13(dxm,J=14Hz,1H);2.26(dx
dxd,J1=13,J2=2,J3=2Hz,1H);2.37(m,1H);3.73(d
xdxd,J1=12,J2=12,J3=4Hz,1H);5.40(d,J=4Hz,1
H);6.07(d,J=4Hz,1H)δppm. NMR(13C,360MHz,CDCl3):22.0(q);25.0(t);31.4
(d);33.8(t);38.6(t);48.7(d);82.6
(d);116.9(t);139.8(s);170.7(s)δppm. MS:166(4,M+),138(40),109(36),94(100),81(7
3),67(65),55(47),41(25). 香気:クマリン様、ラクトン様、スイセン、トンカ、著
しく強力。
(3aS,6R,7aS)−ペルヒドロ−6−メチル−3−メチレ
ン−2−ベンゾ[b]フラノン NMR(1H,360MHz,CDCl3):0.94(d,J=6Hz,3H);1.00
(m,1H);1.25−1.40(m,2H);1.45−1.70(m,2H);1.8
5(m,1H);2.20(dxm,J=14Hz,1H);2.84(m,1H);2.52
(m,1H);5.54(d,J=1Hz,1H);6.10(d,J=1Hz,1H)δ
ppm. NMR(13C,360MHz,CDCl3):21.7(q);25.6(d);28.3
(t);31.2(t);35.8(t);39.5(d);77.2
(d);119.5(t);142.4(s);170.9(s)δppm. 香気:クマリン様、ラクトン様、トンカ。
H. (−)−(3aS,6R,7aS)−ペルヒドロ−3,3,6−ト
リメチル−2−ベンゾ[b]フラノンの製造 ピロリジン2.54g(35.8mモル)を−40℃でフラスコに
装入し、さらに該ピロリジンにヘキサン中のブチルリチ
ウム14.3ml、2.5モルを添加した。温度を0℃に上昇さ
せ、さらに、再び−40℃に冷却し、かつペルヒドロ−3,
6−ジメチル−2−ベンゾ[b]フラノン5g(29.8mモ
ル)(4種のジアステレオマーの混合物)を反応混合物
に添加した。温度を0℃に上昇させ、かつさらにヨウ化
メチル12.8g(90.3mモル)を室温に戻る前に添加した。
1時間後に反応混合物を加水分解し、かつエーテルで抽
出した。有機相を水で洗浄し、MgSO4上で乾燥させて濃
厚化した。粗製生成物をシリカ上でクロマトグラフィー
処理して(溶離剤:Et2O/ペンタン=3/7)、所望のラク
トン(収率約10%)が得られた。
[α]D 20=−35.5゜;c=0.65%、CHCl3中 NMR(1H,360MHz,CDCl3):0.8−0.95(m,1H);0.92(d,J
=7Hz,3H);1.16(s,3H);1.29(s,3H);1.1−1.25(m,
2H);1.53(m,1H);1.62−1.75(m,2H);1.88(m,1H);
2.24(m,1H);4.69(m,1H)δppm. NMR(13C,360MHz,CDCl3):19.16(q);21.93(q);2
3.27(9);24.89(t);26.27(d);32.32(t);36.
41(t);44.80(d);45.66(s);76.21(d);182.1
1(s)δppm. MS:182(12),132(2),123(24),95(100),81(8
7),67(38),19(55),41(7). 香気:ラクトン様、果実様、クマリン様。
項目A〜Fに記載されたフラノンのエナンチオマー
は、下記の特性を示していた: (3S,3aR,6S,7aS)−ペルヒドロ−3,6−ジメチル−2−
ベンゾ[b]フラノン (純度87%) 香気:酪酸性、酸敗性、クマリン様、ラクトン様、硫黄
様、強力。
(+)−(3R,3aR,6S,7aR)−ペルヒドロ−3,6−ジメチ
ル−2−ベンゾ[b]フラノン [α]D 20=+69.9゜ 香気:クマリン様、干草、土臭い、ラクトン様。
(+)−(3S,3aR,6S,7aR)−ペルヒドロ−3,6−ジメチ
ル−2−ベンゾ[b]フラノン [α]D 20=+45.8゜ 香気:クマリン様、クルミ、クルミ油。
同様に(3S,3aS,6S,7aR)−ペルヒドロ−3,6−ジメチ
ル−2−ベンゾ[b]フラノン、(3S,3aS,6s,7aS)−
ペルヒドロ−3,6−ジメチル−2−ベンゾ[b]フラノ
ン、(3R,3aR,6S,7aS)−ペルヒドロ−3,6−ジメチル−
2−ベンゾ[b]フラノン及び(3R,3aS,6S,7aR)−ペ
ルヒドロ−3,6−ジメチル−2−ベンゾ[b]フラノン
が得られた。
次に、本発明による香料製造への使用を例につき詳説
する。
例 1 香料組成物の製造 男性的なオリエンタルタイプの香水のためのベース香
料組成物を次の成分の混合によって得た:成分 重量部 酢酸リナリル 210 10%アンブロックス(Ambrox )DL1) 350 蒸留アントラニル酸メチル 25 10%4−(4−ヒドロキシフェニル)−2−ブタノン 15 合成ベルガモット油 135 10%セイロンシナモン油 70 10%オイゲノール 40 レモン精油 110 通常ヘリオトロピン 120 ヒドロキシシトロネラール 35 10%精製インドール 15 ポリウッド(Polywood 2) 190 ジヒドロミルセノール3) 180 リナロール 50 リラール(Lyral 4) 400 合成タンジェリン油 30 イラリア(Iralia 5) 90 結晶メチルナフチルケトン 20 ジャスモン酸メチル 300 パチュリ精油 120 サンダローレ(Sandalore 6) 50 トナリド(Tonalid 7) 500 エキサルトリド(Exaltolide 8) 200 バニリン 95 ベルトフィックス・クール(Vertofix coeur)9) 250 −− 合計 3600 ジプロピレングリコール中 1)テトラメチルペルヒドロナフトフラン、製造元:Fir
menich社、スイス国、Geneva 2)ペルヒドロ−5,5,8a−トリメチル−2−ナフチルア
セテート;製造元:Firmenich社、スイス国、Geneva 3)製造元:International Flavors and Fragrances
社、米国 4)4−(4−ヒドロキシ−4−メチルフェニル)−3
−シクロヘキセン−1−カルボキシアルデヒド;製造
元:International Flavors and Fragrances社、米国 5)メチルイオノン;製造元:Firmenich社、スイス国、
Geneva 6)5−(2,2,3−トリメチルシクロペント−3−エニ
ル)−3−メチルペンタン−2−オール;製造元:L.Giv
audan、スイス国、Vernier 7)7−アセチル−1,1,3,4,4,6−ヘキサメチルテトラ
リン;製造元:PFW、オランダ国 8)ペンタデカノリド(pentadecanolide);製造元:Fi
rmenich社、スイス国、Geneva 9)製造元:International Flavors and Fragrances
社、米国 バルサム様−果実様、ウッディ、じゃ香様タイプの上
記ベース組成物に、クマリン400重量部を添加すること
によって組成物Aが得られ、また、ペルヒドロ−3,6−
ジメチル−2−ベンゾ[b]フラノン400重量部を添加
することによって新規の組成物Bが得られた。
この2つの組成物A及びBを専門家のパーフューマー
のパネルによる目隠し試験で比較した。この試験によれ
ば、新規の組成物Bは、組成物Aよりはるかに強くバル
サム様香気、即ち、トンカ豆を想起させる香気を発して
いた。さらに組成物Bの果実様キャラクターがフラノン
の上記濃度では完全に抑えられていた。
ベース組成物に添加されたペルヒドロ−3,6−ジメチ
ル−2−ベンゾ[b]フラノンの半分の量での還元の場
合には、香気が組成物Aの香気にかなり近いが、しかし
ながらバニラ様キャラクターがより弱い新規の組成物が
得られた。
ペルヒドロ−3,6−ジメチル−2−ベンゾ[b]フラ
ノン100重量部がベース組成物に添加される場合には、
クマリン400重量部の場合に得ることができた芳香作用
に一層類似している芳香作用が得られ、即ち、香気が組
成物Aの香気に著しく近いが、しかしながらよりウッデ
ィ調が強くかつよりバニラ様が弱い新規の組成物が得ら
れた。
このフラノンの芳香性能を同様に該フラノンの不飽和
同族体、5,6,7,7a−テトラヒドロ−7a−メトキシ−3,6
−ジメチル−2(4H)−ベンゾ[b]フラノンもしくは
ミントラクトンの芳香性能と比較した。
本発明によるフラノン200重量部及びミントラクトン2
00重量部が、上記のベース組成物の2つの別々の試料に
添加される場合には、完全に異なる香気を有する2つの
それぞれの組成物C及びDが得られた。ペルヒドロ−3,
6−ジメチル−2−ベンゾ[b]フラノンを含有してい
る新規の組成物Cの香気が主要なキャラクターとしてオ
リエンタル調のバニラ−クマリン様ノートを有している
一方で、ミントラクトンを含有している組成物Dの香気
は、「食品」タイプのキャラクターを伴った漠然とした
パウダリィーバニラ様であり、この場合、実際バニラノ
ートは、組成物Dのすべての芳香を抑えていた。組成物
Dと異なり、組成物Cは、より一層のボリューム及びオ
リエンタル調−クマリン様タイプの優雅なノートを伴っ
た明らかに香水様の豊かな香気を有していた。
また、組成物Dは、組成物Cよりかなり「濃厚」では
なかった。
例 2 布上でのテナシティ(substantivity)の試験 香料添加されていない標準の繊維柔軟剤の別々の試料
に、それぞれペルヒドロ−3,6−ジメチル−2−ベンゾ
[b]フラノン、クマリン、8−オキサトリシクロ[5.
3.1.02.6]ウンデカン−9−オン(製造元:Firmenich
社;米国特許第3 981 892号明細書を参照のこと)、シ
ス−10,10−ジメチル−トリシクロ[7.1.1.0.2.7]ウン
デク−2−エン−4−オン(製造元:Firmenich社;米国
特許第4 226 745号明細書を参照のこと)、1−オキサ
スピロ[4.5]デカン−2−オン(製造元:Firmenich
社;米国特許第5 057 239号明細書を参照のこと)及び
ミントラクトンを次の表に示された量(重量部)で添加
することによって、香料添加されたベース繊維柔軟剤の
試料を得た。
綿、アクリル繊維及びナイロン織物を含む織物の6つ
の標準バッチを6つの洗浄装置で、記で得られた試料1
〜6で別々に処理した。さらに、このようにして処理さ
れた織物の6つの標準バッチを専門家のパーフューマー
のパネルによる目隠し試験で、湿っている状態と乾燥し
た後の状態の両方で評価した。
比較試験の結果は、パーフューマーの意見では、ペル
ヒドロ−3,6−ジメチル−2−ベンゾ[b]フラノンを
含有している試料1で処理された織物のバッチは、クマ
リンを含有している試料2で処理された織物の香気より
5〜10倍強いと判定される香気を発しており、かつ湿っ
た織物と乾燥した織物の両方で同様であったことを示し
ていた。さらに、試料1で処理されたバッチの香気は、
乾燥した後の織物に、よりかなり長い時間残っていた。
試料3で処理された織物は、試料2で処理された織物
の香気より強力ではなくかつテナシティを有して(subs
tantive)いないと判定された香気を発しており、一方
では、試料4で処理されたバッチの香気は、試料2で処
理された織物の香気より強力でありかつより強いテナシ
ティを有しており、かつ試料5で洗浄された織物の香気
は、強さ及び耐久性において試料2で処理された織物の
香気に匹敵するものであった。試料3、4及び5で処理
された織物のこれら3つのバッチのすべてが、強さ及び
テナシティ(substantivity)において試料1で処理さ
れた試料の香気より明らかに劣った香気を有しており、
かつ洗浄装置から取り出した際と織物の乾燥後の両方で
同様でもあったことは、パーフューマーの一致した意見
であった。
さらに、試料6で処理された織物は湿った状態で、試
料1で処理された織物の香気よりかなり弱い香気を発し
ており、さらにこの香気は著しく急速に乾燥織物から消
失した。該織物バッチは、実際に上記バッチすべての中
で最もテナシティを有して(substantive)いなかっ
た。
フロントページの続き (56)参考文献 J.Am.Chem.Soc.,Vo l.111,No.14(1989)p.5472− 5474 Tetrahedron,Vol. 48,No.44(October 1992) p.9789−9800 Chem.Pharm.Bull., Vol.31,No.8(1983)p.2639 −2651 J.Org.Chem.,Vol. 47,No.4(1982)p.741−743 J.Chem.Soc.,Chem. Commun.,Vol.10(1988) p.634−635 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C11B 9/00 A61K 7/46 411 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式: 【化1】 〔式中、記号R1及びR2は、別々に、相互に同じでありか
    つそれぞれがメチル基を表わすか又は相互に異なりかつ
    それぞれが水素原子もしくはメチル基を表わすか、ある
    いは、一緒になって1つのメチレン基を表わす〕で示さ
    れるフラノンからなる香料。
  2. 【請求項2】フラノンが、 1) (+)−(3R,3aS,6R,7aR)−ペルヒドロ−3,6−
    ジメチル−2−ベンゾ[b]フラノン 2) (+)−(3S,3aS,6R,7aR)−ペルヒドロ−3,6−
    ジメチル−2−ベンゾ[b]フラノン 3) (−)−(3S,3aR,6R,7aS)−ペルヒドロ−3,6−
    ジメチル−2−ベンゾ[b]フラノン 4) (−)−(3S,3aS,6R,7aS)−ペルヒドロ−3,6−
    ジメチル−2−ベンゾ[b]フラノン 5) (−)−(3R,3aS,6R,7aS)−ペルヒドロ−3,6−
    ジメチル−2−ベンゾ[b]フラノン 6) (−)−(3R,3aR,6R,7aS)−ペルヒドロ−3,6−
    ジメチル−2−ベンゾ[b]フラノン 7) (+)−(3S,3aR,6R,7aR)−ペルヒドロ−3,6−
    ジメチル−2−ベンゾ[b]フラノン 8) (3S,3aR,6S,7aS)−ペルヒドロ−3,6−ジメチル
    −2−ベンゾ[b]フラノン 9) (+)−(3R,3aR,6S,7aR)−ペルヒドロ−3,6−
    ジメチル−2−ベンゾ[b]フラノン 10) (+)−(3S,3aR,6S,7aR)−ペルヒドロ−3,6−
    ジメチル−2−ベンゾ[b]フラノン 11) (−)−(3aS,6R,7aS)−ペルヒドロ−3,3,6−
    トリメチル−2−ベンゾ[b]フラノン 12) (3aS,6R,7aS)−ペルヒドロ−6−メチル−3−
    メチレン−2−ベンゾ[b]フラノン 13) (+)−(3aS,6R,7aR)−ペルヒドロ−6−メチ
    ル−3−メチレン−2−ベンゾ[b]フラノン の群から選択された光学活性異性体のうちの1つの形で
    ある、請求項1記載の香料。
  3. 【請求項3】フラノンが(+)−(3aS,6R,7aR)−ペル
    ヒドロ−6−メチル−3−メチレン−2−ベンゾ[b]
    フラノン又は(−)−(3aS,6R,7aS)−ペルヒドロ−3,
    3,6−トリメチル−2−ベンゾ[b]フラノンである、
    請求項1記載の香料。
  4. 【請求項4】フラノンが次の化合物: 1) (+)−(3R,3aS,6R,7aR)−ペルヒドロ−3,6−
    ジメチル−2−ベンゾ[b]フラノン 2) (+)−(3S,3aS,6R,7aR)−ペルヒドロ−3,6−
    ジメチル−2−ベンゾ[b]フラノン 3) (−)−(3S,3aR,6R,7aS)−ペルヒドロ−3,6−
    ジメチル−2−ベンゾ[b]フラノン のうちのいずれか1つの形のペルヒドロ−3,6−ジメチ
    ル−2−ベンゾ[b]フラノンである、請求項1記載の
    香料。
  5. 【請求項5】フラノンが、 1) (+)−(3R,3aS,6R,7aR)−ペルヒドロ−3,6−
    ジメチル−2−ベンゾ[b]フラノン 2) (+)−(3S,3aS,6R,7aR)−ペルヒドロ−3,6−
    ジメチル−2−ベンゾ[b]フラノン 3) (−)−(3S,3aR,6R,7aS)−ペルヒドロ−3,6−
    ジメチル−2−ベンゾ[b]フラノン 4) (−)−(3S,3aS,6R,7aS)−ペルヒドロ−3,6−
    ジメチル−2−ベンゾ[b]フラノン 5) (−)−(3R,3aS,6R,7aS)−ペルヒドロ−3,6−
    ジメチル−2−ベンゾ[b]フラノン 6) (−)−(3R,3aR,6R,7aS)−ペルヒドロ−3,6−
    ジメチル−2−ベンゾ[b]フラノン 7) (+)−(3S,3aR,6R,7aR)−ペルヒドロ−3,6−
    ジメチル−2−ベンゾ[b]フラノン 8) (3S,3aR,6S,7aS)−ペルヒドロ−3,6−ジメチル
    −2−ベンゾ[b]フラノン 9) (+)−(3R,3aR,6S,7aR)−ペルヒドロ−3,6−
    ジメチル−2−ベンゾ[b]フラノン 10) (+)−(3S,3aR,6S,7aR)−ペルヒドロ−3,6−
    ジメチル−2−ベンゾ[b]フラノン の群から選択された光学活性異性体の2種もしくは数種
    の混合物の形のペルヒドロ−3,6−ジメチル−2−ベン
    ゾ[b]フラノンである、請求項1記載の香料。
  6. 【請求項6】(+)−(3R,3aS,6R,7aR)−ペルヒドロ
    −3,6−ジメチル−2−ベンゾ[b]フラノンと(+)
    −(3S,3aS,6R,7aR)−ペルヒドロ−3,6−ジメチル−2
    −ベンゾ[b]フラノンの合わせた重量が混合物の50%
    もしくはそれ以上である、請求項5記載の香料。
  7. 【請求項7】混合物が、混合物の重量に対して(+)−
    (3S,3aS,6R,7aR)−ペルヒドロ−3,6−ジメチル−2−
    ベンゾ[b]フラノン50重量%、(+)−(3R,3aS,6R,
    7aR)−ペルヒドロ−3,6−ジメチル−2−ベンゾ[b]
    フラノン30重量%、(−)−(3S,3aS,6R,7aS)−ペル
    ヒドロ−3,6−ジメチル−2−ベンゾ[b]フラノン11
    重量%及び(−)−(3R,3aS,6R,7aS)−ペルヒドロ−
    3,6−ジメチル−2−ベンゾ[b]フラノン7重量%を
    含有している、請求項6記載の香料。
  8. 【請求項8】混合物が次の異性体: 1) (+)−(3R,3aS,6R,7aR)−ペルヒドロ−3,6−
    ジメチル−2−ベンゾ[b]フラノン 2) (+)−(3S,3aS,6R,7aR)−ペルヒドロ−3,6−
    ジメチル−2−ベンゾ[b]フラノン のうちの1つを50%もしくはそれ以上含有している、請
    求項5記載の香料。
  9. 【請求項9】請求項1から8までのいずれか1項に記載
    のフラノンからなる香料を含有する香料組成物もしくは
    香料添加製品。
  10. 【請求項10】香水もしくはコロン、石鹸、浴用ゲルも
    しくはシャワー用ゲル、シャンプーもしくは他のヘアケ
    ア製品、化粧品調剤、人体消臭剤もしくは室内消臭剤、
    洗剤もしくは繊維柔軟剤又は家庭用品の形の、請求項9
    記載の香料添加製品。
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CH3533/92-5 1992-11-18
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