JP3151889B2 - 無人走行車の待避制御方法 - Google Patents

無人走行車の待避制御方法

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JP3151889B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、分岐・合流を含む走行
路上を複数の無人走行車が走行して荷物運搬等を行う無
人走行車システムにおける待避制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】工場等の無人化の要請に伴い、様々な無
人走行車システムが提案されている(例えば、特開昭6
3−305409号公報参照)。
【0003】この無人走行車システムは、無人走行車に
よって荷物の運搬を自動的に行わせ、いわゆるファクト
リー・オートメーション(FA)化を達成するものであ
り、無人走行車は、制御部の指令に基づき、工場内のフ
ロアに埋設された誘導線等をトレース走行しつつ、搬送
元から運搬先まで指示されたルートを通って荷物の運搬
を行う。
【0004】ここで、無人走行車の走行路パターンは、
一般に様々なルートを結合したものであり、部分的に走
行路を観察すれば、交差や合流等、色々な走行路形態が
包含されている。そのような走行路上で、複数の無人走
行車を走行させる場合には、無人走行車相互間の衝突を
回避する上で、いわゆる待避制御が必須となる。すなわ
ち、交差点や合流点等のエリアに、複数台の無人走行車
が同時に進入することを回避するため、ある無人走行車
が前記エリアに存在する時には、その無人走行車がその
エリアを退出するまで、他の無人走行車をエリアの入口
で待機させる制御が必要である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
待避制御方法においては一般に、待避制御条件として、
同時に一台しか進入させないとする“排他条件”のみを
有し、その条件で画一的な待避制御が行われるため、様
々な走行路の形態に柔軟に対応でき難く、運行ロスを招
き、効率的な運行を実現できないという問題があった。
【0006】すなわち、合流点や交差点を複数含む区域
に対し、その区域全体に単に一つの排他制御区間を設定
すれば、場合によっては複数台の進入が可能であるにも
拘らず、一律に排他制御が行われてしまい、効率的な運
行は期待できない。一方、個々の区域毎にあらゆるケー
スを想定しそれ特有の制御条件を定めれば、待避制御の
設計が極めて繁雑になり、コストアップをもたらすとい
う問題が生ずる。
【0007】本発明は、上記従来の課題に鑑みなされた
ものであり、その目的は、様々な走行路形態に対して柔
軟に対応できると共に、最適な待避制御条件の設定を容
易に行なえ運行効率を向上させることのできる無人走行
車の待避制御方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、待避制御条件として、区間内に同時に一
台しか進入させない排他条件と、区間内に同時に双方向
から進入させない単線条件と、を備え、袋小路、交差
点、及び合流点には排他制御区間を設定して前記排他条
件の下で待避制御を行い、双方向通行が行われる単線路
には単線制御区間を設定して前記単線条件の下で待避制
御を行い、待避制御が必要な区域を、前記排他制御区
間、前記単線制御区間、又はそれらの組み合わせで定義
し待避制御を行うことを特徴とする。
【0009】
【作用】上記構成によれば、待避制御を要する区域を排
他制御区間、単線制御区間、又はそれらの組み合わせで
定義し、その定義に従って待避制御が行われる。
【0010】本発明は、待避制御を要する区域が基本的
に、袋小路、交差点、合流点、及び単線路、の各要素の
結合で構成され、かつ、それらを待避制御の観点から分
類化すれば、“排他条件”、“単線条件”の2つにより
原則として待避制御が行えることに着目したものであ
り、待避制御を要する区域には、いずれかの条件が、あ
るいは各条件の組み合わせが定義される。
【0011】従って、このような待避制御条件の分類化
によれば、第一に、待避制御の内容を整理してその設計
を容易化でき、また第二に、無駄のない待避制御が行え
るという利点がある。
【0012】ここで、通常は上記2つの条件で十分であ
るが、その他の待避制御条件として“台数制限条件”が
考えられ、それを加えれば、通常の走行路パターン内の
すべての部分に対して適切な待避制御が行える。もし、
特定の部分について極めて特殊な待避制御が必要であれ
ば、その部分についてのみ新たな待避制御条件を設定す
れば良く、その場合でも、本発明によれば、全体として
設計及び変更を容易化できると共に無駄のない待避制御
を実現できる。
【0013】以上の待避制御を行うに当たっては、各無
人走行車は前記いずれかの区間の入口で進入予告を送り
またその出口で退出を報告し、制御部は前記各区間の待
避制御条件が満たされた時に前記進入予告を行った無人
走行車へ進入許可を与えることになる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例を図面に基づい
て説明する。
【0015】図1には、本発明に係る待避制御方法が適
用される無人走行車システムの全体構成が示されてい
る。まず、このシステムの各構成について説明する。
【0016】図1において、工場などのフロアには、高
周波が供給される誘導線が埋設されている。この誘導線
10には、発振器12により高周波信号が供給される。
【0017】荷物の運搬などを行う無人走行車14は、
誘導線10が発する電磁界を検出しつつ、その誘導線上
をトレース走行する。この無人走行車14は、例えば電
気自動車などで構成され、その無人走行車に搭載された
無人車コンピュータによって自律走行が可能とされてい
る。
【0018】ホスト制御部16は、本システムの全体的
な制御を行うものであり、その内部には親局16aが設
けられ、親局16aから発せられた制御信号は、エリア
ごとに配置された複数の基地局18から電波となって送
信され、無人走行車に配置された移動局20にて受信さ
れる。一方、無人走行車14からの進入予告や退出など
を示す信号は、上記同様に、移動局20から電波となっ
て送信され、これが基地局18にて受信されて最終的に
ホスト制御部16にて取り込まれる。
【0019】移載制御部22は、無人走行車への荷物の
移載を制御するものであり、例えば図示されていないベ
ルトコンベアにて運ばれてきた荷物が、自動的に無人走
行車14へ載せられる。
【0020】走行路において、交差点や合流点等の区間
の入口には予告マークプレート24が配置され、その出
口には退出マークプレート26が配置されている。ま
た、予告マークプレート24から一定間隔を隔ててチェ
ックマークプレート28が配置されている。これらのマ
ークプレートは、例えば鉄板などで構成され、無人走行
車14に設けられた図示されていないマークプレート検
出器によってその存在が検出される。
【0021】以上のように構成された無人走行車システ
ムにおいては、ホスト制御部16の制御の下、無人走行
車に運搬元と運搬先、及び走行ルートが指示され、無人
走行車はその指示に基づいて荷物の運搬を行う。この場
合、全走行路の中には、複数の無人走行車14が存在す
るため、交差点や合流点などを含む区域においては待避
制御が必要となる。そこで、本発明においては、走行路
形態に応じて最適な待避制御を行うために、複数の待避
制御条件が用意されている。
【0022】図2には、待避制御区間の種類が示され、
本実施例では図示されるように3つの区間が定義されて
いる。排他区間は、その区間内に同時に1台しか進入さ
せない排他条件が定められた区間であり、袋小路、交差
点、合流点にはその排他区間が定義される。ここで、交
差点及び合流点は、図においては2つの交差及び2つの
合流が示されているが、3つ以上の交差あるいは合流も
含まれる。
【0023】単線区間は、区間内に同時に双方向から進
入させない待避制御条件が定められた区間であり、単線
路に定義されるものである。台数制限区間は、同時にn
台まで進入を許容する区間であり、例えば移載場所にお
いて移載の順番待ちをするエリア等に設定される。な
お、図中においては、排他区間を破線で示し、単線区間
を一点鎖線で示し、また台数制限区間を二点鎖線で示し
てある。そして、区間の入口に存在する矢印を含む丸記
号は、待避位置を示している。
【0024】以上の3つの条件を備えることにより、通
常の走行路内の全ての部分に対して適切な待避制御を実
現できる。
【0025】図3には、適正な区間設定例(A1〜E
1)と、それらに対応する不適当な区間設定例(A2〜
E2)が示されている。(A1)に示される袋小路が2
つ結合した走行路形態の場合には、一部を重ねて2つの
排他区間を設定する。この場合、(A2)に示すように
その区域全体に排他区間を設定してしまうと、実際は2
台の無人走行車が区間内に存在できるのに、1台しか区
間内に存在させない条件が定められてしまい、結果とし
て運行ロスを招くことになる。これは、その他の例につ
いても同様であり、一般的に、図2に示した走行路パタ
ーンに合致する部分に、それに対応する区間を設定すれ
ば良いことが理解される。
【0026】次に、ホスト制御部16に設けられる各種
のテーブル及びレジスタについて説明する。
【0027】図4には、進入制御テーブル101が示さ
れており、図5には、退出制御テーブル102が示され
ている。進入制御テーブル101において、区間の入口
である待避位置と、ホスト制御部16によって指示され
るコース名と、が定まると、その待避位置に関する排他
区間、台数制限区間、単数走行ベクトルが求まる。な
お、これらの区間及びベクトルは、1つの待避位置に対
して1つの場合あるいは複数の場合がある。
【0028】また、退出制御テーブル102において
は、上記同様に、退出位置及びコース名を入力すると、
その退出位置に対応する区間及びベクトルが求まる。こ
れらの進入制御テーブル101及び退出制御テーブル1
02については、後に具体的な例を用いて詳述する。
【0029】また、図6に示す進入待ちレジスタ103
がホスト制御部16に設けられている。この進入待ちレ
ジスタ103は、区間への進入予告信号があった無人走
行車に関する情報を記憶しておくものであり、送信順序
ごとに待避位置、無人車番号、及びコース名が格納され
る。
【0030】図7において、ホスト制御部16には、更
に(A)に示す排他テーブル104、(B)に示す台数
制限テーブル105、(C1)及び(C2)に示す単線
ベクトルテーブル106a,106bがそれぞれ設けら
れている。
【0031】ここで、排他テーブル104は、各排他区
間に無人走行車が存在するか否かを示すものであり、こ
こにおいてx1,x2,…は、排他区間の番号を示して
いる。
【0032】台数制限テーブル105は、各台数制限区
間内に何台の無人走行車が存在するかを示すものであ
り、各台数制限区間Y1,Y2,…はオペレータの指定
により台数をそれぞれ任意に指定できるように構成され
ている。
【0033】単線ベクトルテーブル106a,106b
は、単線区間内における無人走行車の有無及びその走行
方向を表したものであり、テーブル106aは、一方方
向へ進む無人走行車の有無を示し、テーブル106bは
他方方向へ向かう無人走行車の有無を示している。ここ
において、単線区間の番号を示す記号(例えば、“w1
a”)のうち、“a”は一方方向のベクトルを示し、
“b”は他方方向のベクトルを示している。従って、単
線路ゆえにベクトルが衝突することがないように待避制
御が行われる。図6及び図7に示したレジスタ及び各テ
ーブルについては、具体例をもって後に詳述する。
【0034】次に、無人走行車の動作について説明す
る。
【0035】図8には、無人走行車の動作がフローチャ
ートで示されている。ステップ101では、図1に示し
た進入予告マークプレート24が検出されたか否かが判
断されている。そのマークプレート24が検出された場
合、ステップ102において、進入予告信号がホスト制
御部16に向けて送信される。ステップ103では、ホ
スト制御部16から進入許可信号が送られてきたか否か
が判断され、その進入許可信号を受信した場合には、そ
のまま走行し、ステップ104において退出マークプレ
ート26が検出されたか否かが判断され、それが検出さ
れた場合にはステップ105において退出信号がホスト
制御部16に向けて送信される。一方、ステップ104
において、退出マークプレートが検出されない場合に
は、再びステップ101からの行程が繰り返される。こ
れは、待避制御を要する区域においては、複数の区間が
重ねて設定されている場合があり、これを考慮したもの
であり、つまり、進入予告マークプレートの検出から更
に進入予告マークプレートの検出を行う場合があること
を考慮したものである。
【0036】ステップ103において、進入許可信号が
受信されない場合には、ステップ106において、図1
に示した進入チェックマークプレート28が検出された
か否かが判断されている。ここで、その進入チェックマ
ークプレート28が検出された場合には、ステップ10
7で無人走行車が停止する。これは、後で説明するホス
ト制御部の動作の結果、侵入を許可する条件が成立しな
かった、すなわち、例えば交差点に既に進入中の無人車
が存在することを意味する。一方、何らかの不具合によ
りホスト制御部16からの指令が途絶えた場合も、待避
制御区間内で無人走行車が衝突することを避けられる。
【0037】なお、進入予告マークプレートを検出して
から所定時間を経過するまでに進入許可信号が受信され
ない場合に、無人走行車を自動的に停止させる制御を行
っても上記同様の効果を得ることができる。
【0038】ステップ108においては、無人走行車の
停止後、進入許可信号が受信されたか否かが判断され、
その進入許可信号が受信されればステップ109におい
て発信し、受信されない場合にはそのまま停止状態にお
かれる。
【0039】なお、本実施例では、ホスト制御部16か
ら進入許可を与える場合のみ進入許可信号を送信してい
るが、進入を許可しない場合に、それを示す進入不許可
信号を送信しても良く、こうすれば進入チェックプレー
ト位置での停止が待避のためか何らかの不具合によるも
のかの区別が無人車側で可能となる。
【0040】次に、ホスト制御部16の動作について説
明する。図9,図10及び図11には、ホスト制御部の
動作が示されており、内容の理解容易のためホスト制御
部の動作は3つのタスクに分けて図示されている。
【0041】図9には、進入処理ルーチンが示され、ス
テップ201では、無人走行車から進入予告信号があっ
たか否かが判断され、その信号が受信された場合には、
ステップ202において図6に示した進入待ちレジスタ
に、待避位置、無人車番号、及びコース名が格納され
る。
【0042】図10には、待避制御ルーチンが示されて
いる。ステップ203では、進入待ちレジスタ103に
おいて区間への進入を待っているあるいは進入しようと
する無人走行車があるか否かが判断されている。ステッ
プ204では、図4に示した進入制御テーブル101が
参照され、無人走行車の待避位置とその無人走行車が進
行すべきコース名とから、その待避位置に対応する排他
区間、台数制限区間、単線走行ベクトルのいずれか又は
複数が検索される。
【0043】ステップ205においては、各区間の条件
が満たされるか否かが判断される。具体的には、排他区
間であれば、図7(A)に示した排他テーブル104が
参照され、当該区間に他の無人走行車が存在するか否か
が判断される。また、その条件判断が台数制限区間であ
れば、図7(B)に示した台数制限テーブル105が参
照され、当該台数制限区間に進入している無人走行車の
台数が制限台数未満であればその台数制限条件の成立を
判断する。さらに、単線区間であれば、図7(C1),
(C2)に示した単線ベクトルテーブル106a,10
6bが参照され、進入しようとする単線区間において自
己の進行方向と反対方向を向く単線ベクトルが存在する
か否かが判断される。例えば、進入ベクトルがw1aで
あれば、そのベクトルに対して逆方向を向く単線ベクト
ルw1bが存在するか否かが判断される。
【0044】そして、ステップ206では、排他条件、
単線条件、台数制限条件のうち該当するもの全てが満た
されたか否かが判断され、一つの条件でも未成立の場合
にはステップ203からの各工程が繰り返され、全ての
条件が満たされた場合には、ステップ207が実行され
る。
【0045】ステップ207では、これから進入しよう
とする区間に対応するテーブルに自己が存在することを
示すフラグが記入される。すなわち、排他区間であれ
ば、排他テーブル104の当該排他区間の欄にフラグと
して“1”が記入される。これは台数制限テーブル10
5及び単数ベクトルテーブル106a,106bについ
ても同様であるが、これらのテーブルにおいては、進入
順にフラグが記入される。
【0046】ステップ208では、進入予告信号を発し
た無人走行車に対して進入許可信号が送信されている。
そして、ステップ209では、図6で示した進入待ちレ
ジスタ103から当該無人走行車に関連する事項が不必
要となるため削除される。
【0047】図11には、退出制御ルーチンが示されて
いる。
【0048】ステップ210では、無人走行車から退出
信号が送られてきたか否かが判断されている。退出信号
が受信された場合、ステップ211において、図5に示
した退出制御テーブル102が参照され退出位置とコー
ス名とからその退出位置に対応する排他区間、台数制限
区間、あるいは単線走行ベクトルのいずれか又は複数が
検索される。そして、ステップ212では、ステップ2
11で検索された当該無人走行車に関するフラグを削除
している。なお、本実施例ではフラグ“1”を記入して
いるようにしているが無人車番号を記入してもよい。
【0049】以上の運行制御によれば、待避制御を要す
る区域に設定された条件を確実に満たしつつ効率的な無
人走行車の運行を達成できる。
【0050】次に、制御区間設定の具体的な例を説明す
る。
【0051】図12には、交差点、合流点及び単線路を
複数含む待避制御を要する区域の例が示されている。本
実施例においては、図2に示した各待避制御区間を用い
て、図12に示すように当該区域について待避制御の条
件付けを行うことができる。ここにおいて、Iは区間入
口を示し、Eは区間出口を示している。また、Pはコー
スの起点と終点のアドレスを示している。なお、本実施
例での待避制御の条件付けはコースにまたがる待避制
御、すなわち例えば複数の無人車に同時に同じ終点のコ
ースは命令はしないものとしているが、この待避制御を
行うには起点、終点部分の袋小路を排他区間として条件
付けすればよい。
【0052】図13には、図12に示した走行路形態に
対して不適当な区間設定を行った場合の2つの例が示さ
れている。図中の200で示されるように、各交差点及
び合流点について個別に排他区間を設定すると、各地点
の間の部分(例えば図において202等)で示される地
点において無人走行車の衝突が予想される。従って、2
00で示される個別的設定は採用し得ないことが理解さ
れる。一方、図において204で示される包括的な排他
区間の設定によれば、上記の衝突を完全に避けることが
できるが、その反面その区間に、ある無人走行車が存在
した場合、それと走行ルートが何等交わらない他の無人
走行車の当該区間への進入が禁止されてしまい、効率的
な運行は期待できない。
【0053】そこで、最も効率良く様々なケースに応じ
て待避制御を行えるのが図12に示した区間設定であ
り、以下に詳述する。
【0054】図14には、図12に示した各単線区間の
設定状態が示されている。図示されるように、図2に示
した単線路基本パターンに大小問わず合致する部分に単
線制御区間が設定されている。なお、図においては各区
間ごとに一方方向及び他方方向のベクトルが示されてい
る。
【0055】図15には、図12に示した走行路形態に
おいて起点と終点で定まるコース名の一覧が示されてい
る。このコース名は図4及び図5に示した進入制御テー
ブル及び退出制御テーブル102を参照する際に利用さ
れあるいは図6に示した進入待ちレジスタに記入を行う
際に参照される。
【0056】図16及び図17には、図12に示した区
間設定を行った場合の進入制御テーブルの内容が示され
ている。図示されるように、待避位置とコース名とに対
応する排他区間及び単線走行ベクトルがテーブル化され
ている。なお、図12に示した区間設定例においては台
数制限区間が設けられていないため、図においては台数
制限区間の欄が図示省略されている。また、図18に
は、図12に示した区間設定を行った場合に作成される
退出制御テーブルの内容が示されている。
【0057】次に、図12に示した区間設定例において
実際に無人走行車が走行する場合の動作について説明す
る。
【0058】図19〜図23には、一方の無人走行車に
コース14が命令され、他方の無人走行車にコース68
が命令されている場合がケース1として示されている。
また、図24〜図28には、一方の無人走行車にコース
14が命令され、他方の無人走行車にコース87が命令
されている場合がケース2として示されている。なお、
各図において(A)には2つの無人走行車の走行位置が
示され、(B)にはその状態における排他テーブル20
6及び単線ベクトルテーブル208a,208bの内容
が示されている。
【0059】まず、ケース1について説明する。図19
において、時刻t1では、一方の無人走行車L及び他方
の無人走行車M共に初期位置にあり、いずれのテーブル
にもフラグが記入されていない。
【0060】時刻t1の後、一方の無人走行車Lが発信
を開始し、図12に示した区間入口I1に達すると、ホ
ストコンピュータは、図16及び図17に示した進入制
御テーブルを参照し、待避位置I1及びコース名14か
ら、排他区間x1及び単線走行ベクトルw1a,w4
a,w6aを求める。そして、図20(B)に示される
ように、排他テーブル206及び単線走行ベクトルテー
ブル208a,208bの該当個所にフラグが立てられ
る。図20(A)に示されるように、時刻t2において
は、一方の無人走行車Lが排他区間x1に進入してお
り、これによって当該排他区間x1内に他の無人走行車
が進入することが禁止されている。これと同時に、単線
走行ベクトルw1a,w4a,w6aにフラグが立てら
れ、w1b,w4b,w6bの単線走行ベクトルを成立
させる無人走行車の単線区間への進入が禁止される。こ
の状態が、図20(A)に示されている。
【0061】その後、他方の無人走行車Mが発進を開始
し、時刻t3においては図21に示されるように、排他
区間x2に無人走行車Mが進入し、進入制御テーブルで
検索される排他区間及び単線走行ベクトルにフラグが立
てられる。なお、無人走行車Lは排他区間x1を退出し
ており、その退出の際に図18に示した退出制御テーブ
ルが参照され、排他テーブル206におけるx1の欄の
フラグが削除されている。但し、退出制御テーブルにお
いて、退出位置E2及びコース名12で特定される事項
から明らかなように、排他区間x1のフラグのみが消去
され、単線走行ベクトルのフラグについてはそのままの
状態が維持されている。
【0062】図22に示される時刻t4においては、無
人走行車L,M共に同じ方向に向かって進行しており、
無人走行車Mの存在により無人走行車Lの進行が妨げら
れることはない。
【0063】図23に示されるように、時刻t5におい
ては、無人走行車Mは終点に到着し、一方、無人走行車
Lは排他区間x4内に存在するため、排他テーブル20
6におけるx4にフラグが立てられている。
【0064】次に、ケース2について説明する。図24
において、時刻t1においては、一方の無人走行車L及
び他方の無人走行車Mが共に初期位置にあり、これによ
って各テーブル206,208a,208bにいずれの
フラグも記入されていない。図25に示される時刻t2
においては、無人走行車Lが排他区間x1内に進入し、
これによって図16及び図17に示した進入制御テーブ
ルに基づき、排他テーブル206及び単線ベクトルテー
ブル208aの該当個所にフラグが記入されている。
【0065】図26に示される時刻t3においては、無
人走行車Mが区間入口I14(図に参照)に達し、当該
区間内に進入を開始したため、図16及び図17に示し
た進入制御テーブルの待避位置I14,コース名87の
欄が参照され、排他テーブル206のx4にフラグが記
入され、また単線ベクトルテーブル208bのw3bに
フラグが記入されている。
【0066】図27に示す時刻t4においては、無人走
行車Mが排他区間x3に進入したため、該当する個所に
フラグが記入されているが、この場合に、単線ベクトル
は一方方向及び他方方向共に衝突していないため、無人
走行車L及びM共に自己の進行が許可される。これは、
各無人走行車のコースをホスト制御部が把握しているか
らであり、従来において行われていた一律的な排他制御
による運行ロスが排除されている。図28に示される時
刻t5においては、無人走行車Mは終点に到着し、一方
の無人走行車が排他区間x4を進行中である。
【0067】以上のケース1及びケース2によって具体
的に説明したように、本実施例の待避制御方法によれ
ば、様々な走行路形態に対して柔軟に対応して、最適な
待避制御条件を設定して運行効率を向上させることがで
きる。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
待避制御が要求される区域を排他制御区間、単線制御区
間、又はそれらの組合せで定義してその定義に従って待
避制御を行うことができるので、様々な走行路形態に柔
軟に対応しつつ最適な待避制御条件を容易に設定できる
という効果がある。従って、無人走行車システムにおい
て無人走行車の運行効率を向上できるという効果があ
る。
【0069】また、待避制御条件として台数制御条件を
加えれば、より多様な走行路形態及び条件に対応でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る待避制御方法が適用される無人走
行車システムの全体構成を示す説明図である。
【図2】待避制御区間の種類を示す説明図である。
【図3】適正な区間設定例と不適当な区間設定例とを示
す説明図である。
【図4】進入制御テーブルの内容を示す説明図である。
【図5】退出制御テーブルの内容を示す説明図である。
【図6】進入待ちレジスタの内容を示す説明図である。
【図7】排他テーブル,台数制限テーブル,単線ベクト
ルテーブルの各内容を示す説明図である。
【図8】無人走行車の動作を示すフローチャートであ
る。
【図9】ホスト制御部における進入制御を示すフローチ
ャートである。
【図10】ホスト制御部の待避制御を示すフローチャー
トである。
【図11】ホスト制御部の退出制御を示すフローチャー
トである。
【図12】本発明による区間設定例を示す説明図であ
る。
【図13】不適当な従来の設定例を示す説明図である。
【図14】図12に示す区間設定例における単線区間の
設定状態を示す説明図である。
【図15】起点と終点とで定まるコース名を示す説明図
である。
【図16】進入制御テーブルの例を示す説明図である。
【図17】進入制御テーブルの例を示す説明図である。
【図18】退出制御テーブルの例を示す説明図である。
【図19】ケース1における無人走行車の位置と各テー
ブルの内容とを示す説明図である。
【図20】ケース1における無人走行車の位置と各テー
ブルの内容とを示す説明図である。
【図21】ケース1における無人走行車の位置と各テー
ブルの内容とを示す説明図である。
【図22】ケース1における無人走行車の位置と各テー
ブルの内容とを示す説明図である。
【図23】ケース1における無人走行車の位置と各テー
ブルの内容とを示す説明図である。
【図24】ケース2における無人走行車の位置と各テー
ブルの内容とを示す説明図である。
【図25】ケース2における無人走行車の位置と各テー
ブルの内容とを示す説明図である。
【図26】ケース2における無人走行車の位置と各テー
ブルの内容とを示す説明図である。
【図27】ケース2における無人走行車の位置と各テー
ブルの内容とを示す説明図である。
【図28】ケース2における無人走行車の位置と各テー
ブルの内容とを示す説明図である。
【符号の説明】 10 走行路(誘導線) 14 無人走行車 16 ホスト制御部 18 基地局 20 移動局 24,26,28 マークプレート
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G05D 1/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】制御部によって運行制御される複数の無人
    走行車が走行路を走行する無人走行車システムにおい
    て、 待避制御条件として、区間内に同時に一台しか進入させ
    ない排他条件と、区間内に同時に双方向から進入させな
    い単線条件と、を備え、 袋小路、交差点、及び合流点には排他制御区間を設定し
    て、前記排他条件の下で待避制御を行い、 双方向通行が行われる単線路には単線制御区間を設定し
    て、前記単線条件の下で待避制御を行い、 待避制御が必要な区域を、前記排他制御区間、前記単線
    制御区間、又はそれらの組み合わせ、で定義し、待避制
    御を行うことを特徴とする無人走行車の待避制御方法。
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