JP3151875B2 - ポリエステル - Google Patents
ポリエステルInfo
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Description
得るポリエステルに関するものである。詳しくは、透明
性、弾性回復性、耐熱性、製膜等の押出成形をはじめと
する成形性に優れた柔軟性成形物を容易に形成し得るポ
リエステルに関するものである。
タレート、ポリブチレンテレフタレートあるいはポリ−
1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレートおよ
びこれらを主体とするポリエステルは、優れた物理的、
化学的特性を有しており、繊維、フィルム、成形品とし
て広く使用されている。
性に欠けるため用途拡大には限界があった。このような
欠点を改善するために、ポリエステルにソフトセグメン
トを共重合する方法が考えられている。例えば、特公昭
57−48577号公報にはポリブチレンテレフタレー
トにポリテトラメチレングリコール等の長鎖ポリエーテ
ルを共重合したもの、特公昭42−8709号公報には
ポリエチレンテレフタレートに二量体化脂肪酸等の長鎖
脂肪族ジカルボン酸を共重合したもの、さらに特公昭5
4ー15913号公報にはポリブチレンテレフタレート
に二量体化脂肪酸を共重合したもの等が開示されてい
る。
テレフタレートに長鎖ポリエーテルを共重合したもの
は、耐候性、耐熱性、透明性に劣り、また、ポリエチレ
ンテレフタレートに長鎖脂肪族ジカルボン酸を共重合し
たものは、結晶化速度が遅く、繊維、フィルム、シー
ト、その他成形品への成形が困難である。また、ポリブ
チレンテレフタレートに二量体化脂肪酸を共重合したも
のは、その高い結晶性と高溶融粘度のためフィルム等へ
成形した場合、均一な厚さのものが得られず部分的に白
化して透明性が失われる等の欠点があった。
んとするものであり、透明性、弾性回復性、耐熱性、成
形性に優れた柔軟性成形物を容易に形成し得るポリエス
テルを提供することにある。
は、ポリエステルを構成する繰り返し単位において、酸
成分として芳香族ジカルボン酸残基50〜95モル%お
よび二量体化脂肪酸からなる残基5〜50モル%ならび
にグリコール成分として1,4−ブタンジオール残基4
0〜90モル%および1,4−ブタンジオール以外の炭
素数10以下のグリコール残基10〜60モル%から構
成されているポリエステルであって、かつ該二量体化脂
肪酸に含まれる(i) 単量体、(ii)二量体および(iii) 三
量体の比率がそれぞれ (i) :3%以下 (ii) :95%以上 (iii) :3%以下 であり、かつ該ポリエステルの溶融粘度が250℃で2
500poise未満であることを特徴とするポリエス
テルにより達成できる。
として芳香族ジカルボン酸残基を主構成成分とするハー
ドセグメントと、二量体化脂肪酸からなる残基を主構成
成分とするソフトセグメント、グリコール成分として
1,4−ブタンジオール残基と1,4−ブタンジオール
以外の炭素数10以下のグリコール残基から構成されて
いるものである。
る芳香族ジカルボン酸残基は、芳香族ジカルボン酸およ
びそのエステル形成誘導体から形成される。具体的に
は、下記のものが挙げられる。
(CH3 )2 - 、-CO-、nは0または1である。また、芳
香環に結合する水素原子がハロゲン基で置換されていて
も構わない。)。
構成する酸成分には、下記のものが挙げられる。
キル基、Xは-O- 、-SO-、 -SO2 -、 -C(CH3 ) 2 - 、-
CO-、nは0または1である。また、芳香環に結合する
水素原子がハロゲン基で置換されていても構わな
い。)。
酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジ
カルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ジフェ
ニルエーテルジカルボン酸、ベンゾフェノンジカルボン
酸、およびそのエステル形成誘導体等を挙げることがで
き、なかでもテレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレン
ジカルボン酸、およびそのエステル形成誘導体が好まし
い。また、これらの芳香族ジカルボン酸成分は、1種あ
るいは2種以上を併用してもよい。
量は、酸成分の50〜95モル%であることが必要であ
り、より好ましくは55〜93モル%であり、さらに好
ましくは60〜90モル%である。芳香族ジカルボン酸
残基の量が50モル%未満では、ポリエステルの耐熱性
が低下し、またこれより得られる成形物の機械特性が低
下して好ましくない。一方、95モル%を越えると、成
形物の柔軟性が低下して好ましくない。
る二量体化脂肪酸残基は、下記式で示される炭素数10
〜30の不飽和脂肪酸の二量化により得られる二量体化
脂肪酸あるいは該エステル形成誘導体から形成される。
5の整数、lは1〜5の整数、mは0〜25の整数、
k、lおよびmは 8≦k+3l+m≦28 の関係式
を満足する。)。
二量体とともに一量体および三量体等が生成するが、そ
れぞれの比率は、一量体が3%以下、二量体が95%以
上、三量体が3%以下であることが必要であり、より好
ましくは一量体が2%以下、二量体が96%以上、三量
体が2%以下であり、さらに好ましくは一量体が1.5
%以下、二量体が97%以上、三量体が1.5%以下で
ある。一量体が3%を越えてはポリエステルの反応性が
低下し、重合度が上がらなくなり好ましくない。また、
二量体が95%未満では、成形物の柔軟性が低下して好
ましくない。さらに、三量体が3%を越えては、ポリエ
ステルの架橋度が増加し、そのため重合度、機械特性が
低下して好ましくない。
二量体化脂肪酸は、二量化反応により生成する不飽和結
合を持っているが、これをそのまま使用しても、水素添
加反応により還元して使用しても構わない。しかし、特
に耐熱性や耐候性を要求されるときには水素添加した二
量体化脂肪酸が好ましい。
化脂肪酸として、炭素数36の二量体化脂肪酸であるダ
イマー酸が好ましい。ダイマー酸は、リノ−ル酸やリノ
レン酸等の炭素数18の不飽和脂肪酸を二量化して得ら
れるものであり、数多くの企業で生産されているが、そ
の中で上記の条件の合致する高品質のダイマ−酸とし
て、ユニケマ・インターナショナル(Unichema Interna
tional)社から“プリポール”(“PRIPOL”)、あるい
はこれらの各種エステル形成誘導体が市販されている。
これらの化合物は、ポリエステル重合反応の条件に合致
したものを使用することができる。また、上記化合物の
1種あるいは2種以上を併用してもよい。
は、酸成分の5〜50モル%が必要であり、より好まし
くは7〜45モル%であり、さらに好ましくは10〜4
0モル%である。二量体化脂肪酸残基の量が50モル%
を越えると、ポリエステルの耐熱性が低下し、またこれ
より得られる成形物の機械特性が低下して好ましくな
い。一方、二量体化脂肪酸残基の量が5モル%未満で
は、ポリエステルより得られる成形物の柔軟性が低下し
て好ましくない。
−ブタンジオール残基と、下記式で表される炭素数10
以下で1,4−ブタンジオール以外のグリコール残基か
らなる。 −O−Y−O− (式中のYはテトラメチレン基以外の炭素数2〜10の
アルキレン基、またはそのアルキレン基に1〜4個のア
ルキル基あるいはシクロアルキル基からなる側鎖を有す
るもの、あるいはシクロアルキレン基とアルキレン基か
らなるものであり、かつその総炭素数が10を越えない
ものである。)。
的な化合物として、エチレングリコール、1,3−プロ
パンジオール、1,2−プロパンジオール、2−メチル
−1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオー
ル、1,2−ブタンジオール、1,5−ペンチルグリコ
ール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、
2−エチル−1,3−プロパンジオール、1,6−ヘキ
サンジオール、2−メチル−2−エチル−1,3−プロ
パンジオール、1,8−オクタンジオール、1,10−
デカンジオール、1,3−シクロブタンジメタノール、
1,3−シクロペンタンジメタノール、1,4−シクロ
ヘキサンジメタノール等が挙げられる。
残基の量は40〜90モル%が必要であり、より好まし
くは42〜88モル%であり、さらに好ましくは45〜
85モル%である。一方、1,4−ブタンジオール以外
の炭素数10以下のグリコール残基残基の量は10〜6
0モル%が好ましく、より好ましくは12〜58モル%
であり、さらに好ましくは15〜55モル%である。
1,4−ブタンジオール残基の量が90モル%を越える
と、あるいは1,4−ブタンジオール以外の炭素数10
以下のグリコール残基残基の量が10モル%未満では、
ポリエステルから得られる成形物の柔軟性が低下して好
ましくない。一方、1,4−ブタンジオール残基の量が
40モル%未満では、あるいは1,4−ブタンジオール
以外の炭素数10以下のグリコール残基残基の量が60
モル%を越えると、ポリエステルの結晶化速度が減少
し、成形時に粘着して成形が困難になり、得られる成形
物の透明性も低下して好ましくない。
ブタンジオールと1,4−ブタンジオール以外の炭素数
10以下のグリコール双方を特定範囲内で共重合するこ
とによりはじめて達成することができるのである。1,
4−ブタンジオール単独あるいは90モル%以上を使用
する場合は、ポリエステルから得られる成形物の柔軟性
が低下し、また結晶化速度が大きすぎるため、フィルム
等の成形物の肉厚が大きくなると白化して透明性が失わ
れるため好ましくない。一方、1,4−ブタンジオール
以外の炭素数10以下のグリコールのみを使用する場合
は、ポリエステル結晶化速度が小さくなり成形が困難に
なり、好ましくない。
えば下記の式で表される各セグメントが、ブロックある
いはランダムに配列した線状高分子であることが好まし
い。 p[-OC-Ar-COO-Y-0- ] q[-OC-Ar-COOCH2 CH2 CH2 CH2 0-] r[-OC-D-COO-Y-0-] s[-OC-D-COO-CH2 CH2 CH2 CH2 0-] (ただし、式中のArは、
、-SO-、 -SO2 - 、 -C(CH3 ) 2 -、-CO-、nは0ま
たは1であり、芳香環に結合する水素原子がハロゲン基
で置換されていても構わない。また、Dは二量体化脂肪
酸のカルボキシル基を除く部分であり、Yはテトラメチ
レン基以外の炭素数2〜10のアルキレン基、またはそ
のアルキレン基に1〜4個のアルキル基からなる側鎖を
有するものであり、かつ主鎖と側鎖の炭素数の合計が1
0を越えないものである。さらに、p、q、r、sはポ
リエステル1分子中における各セグメントの数を表す係
数であり、1〜50の整数である。)。 上記の式の各
係数を合計した値(p+q+r+s)は、とくに限定さ
れることはないが、良好な成形性および機械特性を得る
ために、5以上200以下であることが好ましい。
目的を損なわない範囲で他の成分を共重合することがで
きる。例えば、酸成分として、1,4−シクロヘキサン
ジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、
1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、5−ナトリウム
スルホイソフタル酸、トリメリット酸、トリメシン酸
等、またはそれらのエステル誘導体、ヒドロキシカルボ
ン酸成分としてp−オキシ安息香酸、p−ヒドロキシメ
チル安息香酸等、またはそれらのエステル誘導体等、ま
たアルコール成分として、1,12−ドデカンジオー
ル、ジエチレングリコール、ポリオキシアルキレングリ
コール、1,2−シクロヘキサンジオール、1,3−シ
クロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオー
ル、スピログリコール、またはビスフェノールA、ビス
フェノールSおよびそれらのエチレンオキシド付加物、
トリメチロールプロパン等が挙げられる。
て結晶核剤、酸化防止剤、着色防止剤、顔料、染料、紫
外線吸収剤、離型剤、易滑剤、難燃剤、帯電防止剤、無
機および/または有機粒子等を配合することができる。
は、250℃で2500poise未満であることが必
要であり、より好ましくは2400poise未満であ
り、さらに好ましくは2300poise未満である。
ポリエステルの溶融粘度が2500poise以上で
は、ポリエステルをフィルム等に押出成形する場合、押
出状態が安定せず、不均一な膜厚のものを与える。さら
に、部分的に肉厚になったところが白化して斑点状にな
るため好ましくない。
は、良好な成形性および機械特性を得るために、0.2
〜3.0であることが好ましく、より好ましくは0.3
〜2.0であり、さらに好ましくは0.4〜1.5であ
る。
点(Tg)は、良好な柔軟性を得るために20℃以下で
あることが好ましく、より好ましくは15℃以下であ
り、さらに好ましくは10℃以下である。
m)は、良好な耐熱性および機械特性を得るために、1
20℃以上が好ましく、より好ましくは150℃以上で
あり、さらに好ましくは170℃以上である。
(ΔTc)は、良好な成形性を得るために40℃以上で
あることが好ましく、より好ましくは50℃以上であ
り、さらに好ましくは60℃以上である。
法は特に限定されることはないが、例えば芳香族ジカル
ボン酸と二量体化脂肪酸あるいはそれらの低級アルキル
エステル、および1,4−ブタンジオールと1,4−ブ
タンジオール以外の炭素数10以下のグリコールから、
エステル化反応あるいはエステル交換反応により低重合
体を生成する第1段階の反応と、この低重合体を重縮合
させる第2段階の反応とによって製造する方法が最も一
般的である。上記の方法についてさらに具体的に説明す
ると、テレフタル酸ジメチル、ダイマー酸ジメチル、エ
チレングリコール、1,4−ブタンジオールを、かきま
ぜ機、窒素ガス導入管、減圧蒸留装置を備えた重合反応
器に仕込み、窒素を流しながら150〜250℃の温度
で、かき混ぜながら加熱してエステル交換反応させる。
その後、徐々に減圧し、0.001〜3Torrの減圧下、
200〜300℃の温度で重縮合反応を行いポリエステ
ルを得る。この反応の際に、チタン、鉛、亜鉛、カルシ
ウム、マグネシウム、マンガン化合物等のエステル交換
触媒、アンチモン、ゲルマニウム、チタン化合物などの
重縮合触媒、酸化防止剤、リン化合物などの安定剤等を
使用することができる。また、本発明の範囲内で固相重
合による高分子量化を行なうことができる。
ム、その他成形物に成形して使用できるが、フィルムを
例にとってその成形法を以下に説明する。得られたポリ
エステルは、充分に乾燥したのち押出機にて溶融押出
し、シート状または円筒状の口金より吐出させ、冷却ロ
ールまたは水等の冷媒中に導いて冷却固化させる。ここ
で、シート状に押出す際には、少なくとも一対のロール
間で加圧しながら冷却固化するカレンダーキャスト法
が、得られるフィルムの透明性、機械特性が良好となる
ので好ましい。
るフィルムのフィルムヘイズは、厚さ400μm 以下の
フィルムの場合10%以下、あるいは5%以下、さらに
は3%以下となり透明性が良好である。
るフィルムのヤング率は、1〜30kg/mm2 、ある
いは2〜28kg/mm2 、さらには3〜25kg/m
m2 となり、形態保持性、柔軟性が良好である。
るフィルムの弾性回復率は、50%以上、あるいは60
%以上、さらには70%以上となり機械特性が良好であ
る。
明する。なお実施例中の特性は、次のようにして測定し
た。
ーク面積より組成比を求めた。
熱量計で10〜20℃/分の速度で走査させてTg、T
m、Tc、Tc’を測定した。なお、ΔTcは下式によ
り求めた。
リコール成分をそれぞれ単離し、各成分を、ガスクロマ
トグラフィーあるいは高速液体クロマトグラフィ−によ
り分析し、各成分のピーク面積より組成比を求めた。
K−6714に準じてフィルムヘイズを測定し、下式に
より100μmに換算して求めた。
D−882−81(A法)に準じてヤング率を測定し
た。
ンプリングし、引っ張り試験機に試長が50mmになる
ように装着し、引っ張り速度10mm/分で、試長の5
0%の引っ張り変形を与えて、直ちに同速度で収縮させ
て、引っ張り応力が0になった時のサンプル長(L)を
測定し下式により計算して求めた。
二量体98.5%、三量体1.4%からなる炭素数36
のダイマー酸ジメチル33重量部、エチレングリコール
20重量部、1,4−ブタンジオール40重量部および
エステル交換反応、重縮合反応触媒としてテトラブチル
チタネート0.1重量部を加え、常法に従いエステル交
換反応せしめ、その後高温減圧下にて重縮合反応を行
い、溶融粘度1300poise、固有粘度0.85の
共重合ポリエステルを得た。得られたポリエステルの組
成は、テレフタル酸残基85モル%、ダイマー酸残基1
5モル%、エチレングリコール残基20モル%、1,4
−ブタンジオール残基80モル%であった。薄膜法によ
り測定したポリエステルの赤外吸収スペクトルは、図1
に示す通りであった。図1から明らかなように、エステ
ル結合に基づくC=O伸縮振動による吸収が、1730
cm-1に、C−O伸縮振動による吸収が、1270、12
50、1170、1150cm-1に認められ、ポリエステ
ルの生成が確認された。さらに、脂肪族C−H伸縮振動
による吸収が、2940、2860cm-1に認められ、ダ
イマ−酸の存在が確認された。得られたポリエステルの
Tgは−4℃、Tmは180℃、ΔTcは150℃であ
り、高融点、高結晶性であった。得られたポリエステル
は、常法に従い製膜を行った。製膜性は良好であり、厚
さ100μmのフィルムを得た。得られたフィルムのヘ
イズは1.0%、ヤング率は15kg/mm2 、弾性回復率
は82%であり透明性、柔軟性、弾性回復性ともに優れ
ていた。
二量体98.5%、三量体1.4%からなる炭素数36
のダイマー酸ジメチル35重量部、エチレングリコール
50重量部を用いた以外は実施例1と同様の方法で溶融
粘度2000poise、固有粘度0.65の共重合ポ
リエステルを得た。得られたポリエステルの組成は、テ
レフタル酸残基85モル%、ダイマー酸残基15モル
%、エチレングリコール残基100モル%であった。得
られたポリエステルのTgは20℃、Tmは220℃、
ΔTcは35℃と低結晶性であった。得られたポリエス
テルは、実施例1と同様の方法で製膜したが、製膜時に
ドラムへの粘着が強く製膜が困難であった。また、得ら
れたフィルムのヘイズは40.0%、ヤング率は45kg
/mm2 、弾性回復率は40%であり、透明性、柔軟性、
弾性回復性ともに不良であった。
より各組成のポリエステル、およびそのフィルムを製造
した。ただし、実施例6および比較実施例6は、固相重
合を行ない所定の重合度(固有粘度、溶融粘度)に調製
した。
ル また、各々の溶融粘度、固有粘度、ガラス転移点、融
点、結晶化速度、フィルムヘイズ、ヤング率、弾性回復
率は表3に記載の通りであった。
範囲内のものであり、得られたポリエステルは耐熱性、
結晶性に優れ、成形性が良好であり、得られたフィルム
は透明性、柔軟性、弾性回復性が良好であった。
1,4−ブタンジオールのみからなり本発明の範囲外で
あり、得られたポリエステルからなるフィルムは柔軟性
が不良であった。比較実施例3は、二量体化脂肪酸であ
るダイマー酸の二量体含有量が小さくかつ三量体含有量
が大きく本発明の範囲外であり、得られたポリエステル
はゲル化してフィルム等への成形が出来なかった。比較
実施例4は、二量体化脂肪酸であるダイマー酸含有量が
大きく本発明の範囲外であり、得られたポリエステルは
融点や結晶化速度が小さく、製膜が困難であった。比較
実施例5は、二量体化脂肪酸であるダイマー酸含有量が
小さく本発明の範囲外であり、得られたポリエステルか
らなるフィルムはヤング率が大きく、柔軟性が不良であ
った。比較実施例6は、溶融粘度が大きく本発明の範囲
外であり、成形時の流延性が不良で部分的に肉厚になっ
て白化するなど均一なフィルムを得ることが出来なかっ
た。
に酸成分として芳香族ジカルボン酸残基と二量体化脂肪
酸残基と、グリコール成分として1,4−ブタンジオー
ル残基と1,4−ブタンジオール以外の炭素数10以下
のグリコール残基が特定成分比で構成されており、さら
に、所定の溶融粘度に調整されており、従来にはない柔
軟性、透明性、耐熱性、製膜等の成形性の優れたもので
ある。
明性、耐熱性が良好で、経時による特性変化の小さな繊
維、フィルム、シートおよびその他の成形品が得られ
る。特に、本発明のポリエステルは結晶化速度が大きい
ため、フィルム、シートおよびその他の成形品の成形が
容易である。
スペクトル図である。
Claims (1)
- 【請求項1】ポリエステルを構成する繰り返し単位にお
いて、酸成分として芳香族ジカルボン酸残基50〜95
モル%および二量体化脂肪酸からなる残基5〜50モル
%ならびにグリコール成分として1,4−ブタンジオー
ル残基40〜90モル%および1,4−ブタンジオール
以外の炭素数10以下のグリコール残基10〜60モル
%から構成されているポリエステルであって、かつ二量
体化脂肪酸に含まれる(i) 単量体、(ii)二量体および(i
ii) 三量体の比率がそれぞれ (i) :3%以下 (ii) :95%以上 (iii) :3%以下 であり、かつ該ポリエステルの溶融粘度が250℃で2
500poise未満であることを特徴とするポリエス
テル。
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JP2-274902 | 1990-10-12 | ||
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