JPS6115082B2 - - Google Patents

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Publication number
JPS6115082B2
JPS6115082B2 JP3809578A JP3809578A JPS6115082B2 JP S6115082 B2 JPS6115082 B2 JP S6115082B2 JP 3809578 A JP3809578 A JP 3809578A JP 3809578 A JP3809578 A JP 3809578A JP S6115082 B2 JPS6115082 B2 JP S6115082B2
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JP
Japan
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polyester
acid
block copolyester
formula
glycol
Prior art date
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Expired
Application number
JP3809578A
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English (en)
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JPS54131688A (en
Inventor
Takanori Urasaki
Hiroo Inada
Makoto Ogasawara
Akihiro Horiie
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Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Teijin Ltd filed Critical Teijin Ltd
Priority to JP3809578A priority Critical patent/JPS54131688A/ja
Publication of JPS54131688A publication Critical patent/JPS54131688A/ja
Publication of JPS6115082B2 publication Critical patent/JPS6115082B2/ja
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  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)
  • Treatments Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明はすぐれた機械的性質,耐熱性,耐薬品
性等の諸物性を兼備する架橋したポリエステル成
形品の製法に関する。更に詳しくは改善された諸
物性を有する架橋したブロツクコポリエステル成
形品の製造方法に関する。 従来より、熱可塑性ブロツクコポリエステルは
エラストマーとして有用であることがよく知られ
ている。このブロツクコポリエステルは熱可塑性
であり、溶融成形が容易であるばかりでなくハー
ドセグメントとソフトセグメントの割合を変える
ことによつてその硬さを自由に調節することが出
来る故に、近年その耐熱性,耐油性や引裂き強さ
などの性質を利用した工業用途に使用されつつあ
る。 しかし、このブロツクコポリエステルの場合に
もなお耐熱性,耐溶剤性のほか機械的性質たとえ
ば強度,弾性回復,クリープ特性等の物性で不充
分な点があり、その用途が制約されている。これ
らの物性を改善する目的で、たとえばm−フエニ
レンビスマレイミドをブロツクコポリエステルに
加え、電子線を照射して架橋化させる方法が提案
されている。しかし、この方法は熱的に不安定な
ビスマレイミドを用いる必要があり、したがつて
ブロツクコポリエステルの成形時にゲル化する等
のトラブルの発生があり、好ましい方法とは言い
難い。 本発明者は、かかる欠点のない架橋したポリエ
ステルの製法を見出すために研究を重ねた結果、
本発明方法に到達した。 即ち、本発明は平均分子量が約300〜5000であ
り且つ炭素数対酸素数の比が2.0〜4.5のポリオキ
シアルキレングリコール及び/または脂肪族ポリ
エステルをソフトセグメントとし、芳香族ポリエ
ステルをハードセグメントとするブロツクコポリ
エステルであつて、該ソフトセグメントとハード
セグメントの重量割合が80:20より20:80であ
り、しかも下記式(1)及び(2)
【式】
【式】 〔但し式中R1,R2,R3及びR4は、同一もしく
は異つて、水素原子及びエステル形成性官能基を
有しない有機基よりなる群から選ばれ、A及びB
は夫々カルボキシル基又はヒドロキシル基を表わ
す。またm及びnは夫々0又は1(ただしA,B
がヒドロキシル基の場合m,nは1のみ)、k,
lは0〜2で且つk+lは2である。〕 のいづれかで表わされる。2個のエステル形成性
官能基を有する化合物の成分をポリエステルを構
成する全酸成分に対し0.1モル%以上10モル%未
満含む実質的に線状のブロツクコポリエステルか
らなる溶融成形品に、放射線を照射することを特
徴とする架橋したポリエステルの製造法である。 本発明の方法におけるブロツクコポリエステル
は、前記式(1)及び(2)のいづれかで表わされる2個
のエステル形成性官能基を有する化合物成分(以
下、化合物(A)と言う)を含み、且つ平均分子
量が約300〜5000で炭素数対酸素数の比が2.0〜
4.5のポリオキシアルキレングリコール及び/又
は脂肪族ポリエステルをソフトセグメントとし、
芳香族ポリエステルをハードセグメントとするブ
ロツクポリエステルであつて、該ソフトセグメン
トの割合が20〜80重量%、好ましくは25〜75重量
%を占める実質的に線状のコポリエステルであ
る。 前記ブロツクコポリエステルのソフトセグメン
トを構成しうるポリオキシアルキレングリコール
としてはポリオキシエチレングリコール,ポリオ
キシプロピレングリコール,ポリオキシテトラメ
チレングリコール、ポリオキシエチレンプロピレ
ンブロツク又はランダムコポリエーテルグリコー
ル等が例示され、これらの炭素数対酸素数の比は
2.0〜4.5であり、またこれらの平均分子量は約
300〜5000である。これらポリオキシアルキレン
グリコールの使用は1種または2種以上であつて
よい。又、上記ポリオキシアルキレングリコール
の他にソフトセグメントを構成しうる脂肪族ポリ
エステルはその酸成分及びジオール成分が共に脂
肪族,脂環族から独立に選らばれ、組合せたエス
テルを主たる構成成分とするもの、或いはオキシ
酸を主たる構成成分とするものであつて室温以下
のガラス転移温度を有するものである。かかる性
質を示す脂肪族ポリエステルの好適な酸成分及び
ジオール成分の具体例としては、アジピン酸、ア
ゼライン酸、デカンジカルボン酸、ドデカンジカ
ルボン酸、シクロヘキサン−1,4−ジカルボン
酸、ε−オキシカブロン酸、4−β−ヒドロキシ
エトオキシクロヘキサンカルボン酸、エチレング
リコール、トリメチレングリコール、プロピレン
グリコール、テトラメチレングリコール、1,6
−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、
1,1−シクロヘキサンジメタノール等をあげる
ことができる。 本発明の方法においては、ソフトセグメントの
脂肪族ポリエステルはまた前記のポリオキシアル
キレングリコールを共重合していてもよい。 一方、ブロツクコポリエステルのハードセグメ
ントを構成する芳香族ポリエステルは、実質的に
テレフタル酸および/または2,6−ナフタレン
ジカルボン酸を主たる酸成分とし、炭素数2〜10
のポリメチレングリコール、例えばエチレングリ
コール、トリメチレングリコール、テトラメチレ
ングリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,
10−デカンジオール及びシクロヘキサン−1,4
−ジメタノール等を主たるグリコール成分とする
芳香族ポリエステルを主たる対象とするが、第三
成としてフタル酸、イソフタル酸、ジフエエルジ
カルボン酸、ジフエニルエーテルジカルボン酸、
ジフエノオキシエタンジカルボン酸、β−ヒドロ
キシエトオキシ安息香酸、ビスβ−ヒドロキシエ
トオキシジフエニルスルホン、2,2−ビスβ−
ヒドロキシエトオキシフエニルプロパン等の如き
芳香族カルボン酸及び/又は芳香族ジオール或い
はこれらと共に又はこれらに代つて前記脂肪族ポ
リエステルに用いられる酸成分及び/又はジオー
ル成分を共重合したものでもよい。ここで第三成
分の共重合割合は30モル%以下であることが好ま
しい。 本発明の方法においてブロツクコポリエステル
は、上述のように、前記式(1)及び(2)のいづれかで
表わされる化合物(A)の少くとも1種を、ポリエス
テルを構成する全酸成分に対し0.1モル%以上10
モル%未満、好ましくは0.2〜8モル%、特に好
ましくは0.5〜4モル%含む実質的に線状のポリ
エステルである。 前記式(1)又は(2)において、R1,R2,R3及びR4
は夫々水素原子又は1〜4価のエステル形成性官
能基を有しない有機残基から選ばれる。 すなわち、R1,R2,R3,R4は互に独立した有
機残基であつてもよく、またR1とR2、R1とR3
或いはR3とR4が互に結合した有機残基でもよ
い。R1,R2,R3及びR4が夫々一価の有機残基で
あるときの具体例としては、メチル,エチル,プ
ロピル,ブチル,アミルヘキシル,シクロヘキシ
ル基等の如き一価の脂肪族基や脂環族基;フエニ
ル、p−トリル、p−クロルフエニル、p−ブチ
ルフエニル等の如き一価の芳香族基等が例示され
る。また、R1,R2,R3及びR4が夫々二価の有機
残基であるときの具体例としてはメチレン,エチ
レン,プロピレン,1,3−トリメチレン、1,
4−テトラメチレン、1,6−ヘキサメチレン、
2−メチル−1,4−テトラメチレン、1,4−
シクロヘキシレン、等の如き二価の脂肪族基や脂
環族基、1,4−フエニレン1,3−フエニレ
ン、1,2−フエニレン等の如き二価の芳香族基
が例示される。尚、R1とR2、R1とR3或いはR3
R4が互に結合して環を形成している場合には、
その環は5又は6員環となるよう有機基は選択さ
れる。 R3及びR4が夫々三価又は四価の有機基である
ときの具体例としては
【式】
【式】
【式】等の如き多価 の脂肪族基、脂環族基又は芳香族基が例示され
る。 本発明において前記式(1)又は(2)で表わされる化
合物(A)の代表的な具体例としてはプロピリデンマ
ロン酸、ブチリデンマロン酸、ベンジリデンマロ
ン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シト
ラコン酸、2−ブテン−1,4−ジカルボン酸、
3−ヘキセン−1,6−ジカルボン酸、4−シク
ロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、9−シクロ
ヘキセン−1,2−ジカルボン酸、3−シクロヘ
キセン−1,1−ジカルボン酸、4−ヘキセン−
1,2−ジカルボン酸、4−ヘプテン−1,2−
ジカルボン酸、4−オフテン−1,2−ジカルボ
ン酸、4−デセン−1,2−ジカルボン酸、2−
ビシクロ〔2.2.1〕ペンテン−5,6−ジカルボ
ン酸、p−ヒドロキシケイ皮酸、β−ヒドロキシ
エトオキシケイ皮酸、2−ブテン−1,4−ジオ
ール、3−ヘキセン−1,6−ジオール、4−シ
クロヘキセン−1,2−ジメタノール、3−シク
ロヘキセン−1,1−ジメタノールなどを例示す
ることができる。 本発明方法において用いられるブロツクコポリ
エステルは、従来公知の溶融重合法で製造するこ
とができる。ブロツクコポリエステルのソフトセ
グメントがたとえばポリオキシテトラメチレング
リコールの如きポリオキシアルキレングリコール
であり、且つハードセグメントがテレフタル酸と
例えばテトラメチレングリコールの如きポリメチ
レングリコールよりなる芳香族ポリエステルであ
る場合を例にとれば、該ブロツクコポリエステル
は通常 1 テレフタル酸とテトラメチレングリコールを
ポリオキシテトラメチレングリコールと共に、
たとえば有機チタネート触媒の存在下、150〜
220℃で加熱反応させる。 2 テレフタル酸ジメチルとテトラメチレングリ
コールとをポリオキシテトラメチレングリコー
ルと共に、たとえば有機チタネート触媒の存在
下160〜220℃で加熱反応させる。 等の反応によつて得られる反応生成物を減圧下に
200〜260℃で加熱溶融重合させる方法によつて製
造される。またブロツクコポリエステルのソフト
セグメントが脂肪族ポリエステルの場合には、該
ブロツクコポリエステルはあらかじめ夫々別個に
従来公知の方法により溶融重合して得られるソフ
トセグメントとしての脂肪族ポリエステルとハー
ドセグメントとしての芳香族ポリエステルとを溶
融混合し、ブロツク化反応せしめることによつて
製造することができる。 上記脂肪族ポリエステル及び芳香族ポリエステ
ルは、それぞれたとえばソフト成分としてポリオ
キシアルキレングリコールを含むブロツクコポリ
エステルの場合と同様の方法で製造することが出
来る。 ブロツク化反応は反応せしめるソフトセグメン
トとなる脂肪族ポリエステルとハードセグメント
となる芳香族ポリエステルの種類によつて異なる
が、一般には5〜120分間、150℃以上、殊に200
℃以上、更には230℃以上300℃以下で、特に好ま
しくは230〜260℃の温度で行う。その際、それぞ
れのポリエステルの製造に用いた公知の重合触媒
がブロツク化反応触媒として有効に作用するが、
このブロツク化反応に好ましい触媒としては従来
公知のチタン系触媒がある。 ブロツク化反応は溶融状態で行なわれ、ブロツ
ク化反応の進行と共にブロツクコポリエステルの
軟化点は極大値を示したのち徐々に低下する。ブ
ロツクコポリエステルの性能面から好ましいブロ
ツク化反応の終点はほぼこの軟化点が極大値を示
す時点であり、この時点で反応系は透明になるの
で反応系の透明度をみて終点を判定するのもよい
方法である。本発明の方法においてブロツク化反
応終了時点で好ましくは反応系にリン化合物を添
加する。リン化合物の添加は、反応系に存在す
る、たとえばチタン系触媒の触媒活性を著しく低
下させるので、その後のランダム化反応の進行を
抑制することができる。 本発明の方法において前記式(1)又は前記式(2)で
表わされる化合物(A)をブロツクコポリエステルに
含ませる方法は、ブロツクコポリエステルのソフ
トセグメントがポリオキシアルキレングリコール
の場合には 1 ブロツクコポリエステルの溶融重合前にポリ
エステルの原料と共に反応系に加える、 2 ブロツクコポリエステルの溶融重合中に加え
る、 等の方法で行うことができる。 一方、ソフトセグメントが脂肪族ポリエステ
ルであるブロツクコポリエステルの場合には、
前記式(1)又は(2)で表わされる化合物(A)は、 3 前記ブロツク化反応前の芳香族ポリエステ
ル及び/または脂肪族ポリエステルに従来公知
の共重合方法によつて共重合する、 4 ブロツク化反応時に反応系に加える、 等の方法でブロツクコポリエステルに含ませるこ
とが出来る。 ここで従来公知の共重合法とポリエステルを製
造するに際し、ポリエステル原料と共に、または
ポリエステルの溶融重合中に反応系に加える等の
方法である。 また前記式(1)又は式(2)で表わされる化合物(A)は
添加方法に応じて、 a 酸又はそのエステル(ここでエステルとはメ
チルアルコール、エチルアルコール等の低級ア
ルコール;フエノール、クレゾール等の如きフ
エノール類;又はエチレングリコール、テトラ
メチレングリコール等の如きジオールとの低分
子量エステルを言う)またはジオールとして、 b 前記式(1)又は式(2)で表わされる化合物(A)を含
むホモポリエステル又はコポリエステルとし
て、加える。 前記化合物(A)の添加方法として上記の1,2又
は3を採用する場合には、化合物(A)はa,bどち
らの形態でも実施できるが、4を採用する場合に
はbの形態で加えることが好ましい。ここで前記
式(1)又は式(2)で表わされる化合物(A)を含むホモポ
リエステル又はコポリエステルは、従来この種の
ポリエステルの製造に用いられる任意の溶融重合
法が使用出来る。この際前記式(1)又は(2)で表わさ
れる化合物(A)と共に重合させるに必要な酸成分及
び/又はジオール成分は前記ブロツクコポリエス
テルを構成する成分は前記ブロツクコポリエスを
構成する芳香族ポリエステル又は脂肪族ポリエス
テルの重合に際して用いることが出来る前記酸成
分及び/又はジオール成分から選んで用いること
が出来る。 本発明方法において前記式(1)又は(2)で表わされ
た化合物(A)を含むブロツクコポリエステルは、還
元粘度(ηsp/c)が0.5以上、特に1.0以上であ
ることが好ましい。 本発明の方法においては、前記式(1)又は(2)の化
合物(A)を含む実質的に線状のブロツクコポリエス
テルを溶融成形して成形品とし、次いで該成形品
を、放射線照射によつて架橋する。放射線照射は
ブロツクコポリエステルを溶融成形したのちの任
意の段階で行うことが出来るが、特に延伸された
フイルム類又はフイラメント類を得る場合には、
通常の延伸後に行うことが好ましい。 前記式(1)又は(2)の化合物(A)を含む実質的に線状
のブロツクコポリエステルは、架橋処理前では実
質的に熱可塑性であり、従来公知の成形手段で各
種の成形品に成形することができる。 このような成形品としては、フイルム、シート
等の如きフイルム類;フイラメント、フアイバ
ー、ヤーン等の如きフイラメント類;その他の各
種形状の射出成形品を例示することができる。ま
た成形手段としては、溶融紡糸、溶融製膜、溶融
射出成形、溶融押出し成形、溶融トランスフアー
成形などが利用できる。 成形はブロツクコポリエステルの融点以上、好
ましくは200〜300℃、特に好ましくは230〜270℃
で行うことが望ましい。 本発明の方法において成形直後のブロツクコポ
リエステルは前記(1),(2)で表わされる化合物Aを
含んでいるにもかかわらず実質的に線状のポリエ
ステルであり、したがつて従来のこの種のポリエ
ステルの場合と同様に延伸し必要に応じて熱処理
することができる。 延伸はフイラメント類では例えば3〜7倍の倍
率で、またフイルム類では3〜16倍の面積倍率で
ブロツクコポリエステルの二次転移点から融点ま
での温度で行うことができる。 本発明方法における放射線照射とは電子線,X
線,γ線のような放射線によるブロツクコポリエ
ステルの架橋処理である。ブロツクコポリエステ
ルの架橋に必要な放射線量は、0.1〜100Mrad、
好ましくは0.5〜50Mrad、特に好ましは1〜
10Mradである。 あまり線量が多いとかえつてブロツクコポリエ
ステルの機械的性能を低下させる傾向があるの
で、好ましくない。 放射線の波長は好ましくは300Å以下である。 本発明方法の放射線処理に特に適した放射線は
電子線である。電子線の到達深度は加速電圧に比
例して直線的に増加するので成形品の厚さに応じ
て加速電圧を増せばよい。 電子線照射において加速電圧は10〜10000KVま
での範囲であることが適当である。 また放射線の照射は、通常室温からブロツクコ
ポリエステルの融点以下の温度、好ましくは室温
からブロツクコポリエステルの融点より、20℃以
上低い温度で行われる。照射時の温度があまり低
いと架橋処理効果は小さく、またあまり温度が高
すぎると照射時にブロツクコポリエステルは熱変
形を起こし、好ましくない。 本発明の方法によつて得られる架橋したポリエ
ステル成形品は、ポリエステルの良溶剤であるフ
エノールとテトラクロルエタンの混合溶剤(フエ
ノールとテトラクロルエタンの混合割合は重量比
で6対4、以下E−SOLと呼ぶ)中、140℃に加
熱しても不溶物を残すことがたしかめられてい
る。この不溶物の量は10重量%以上、好ましくは
30重量%以上、特に好ましくは50重量%以上にな
る。 更に前記架橋したポリエステルは室温において
例えば50%以上の破断伸度を有しているのみなら
ず、高度の耐薬品性、高い弾性回復率などすぐれ
た特性を兼備しているので工業的に有用である。 本発明の方法は、上述の説明から明らかなよう
に、延伸され必要に応じて熱処理されたブロツク
コポリエステルを製造する場合にも有利に用いる
ことができる。 以下実施例をあげて本発明について説明する。
尚、実施例中「部」とあるのは「重量部」を意味
し、還元粘度ηsp/cは試料120mgをフエノール
6重量部に対しテトラクロルエタン4重量部の割
合の混合溶剤(E−SOLという)10c.c.に140℃30
分間でとかし、30℃で測定して求めたものであ
り、強度、伸度及び弾性回復率はインストロンエ
ンジニアリング製の引張り試験機(TM−M)を
用い、引張り速度100%分で測定した。 またゲル化率は還元粘度を求める場合と同様な
条件で試料をE−SOLにとかし、この際の不溶
物量の試料に対する割合(重量%)によつて表わ
した。 実施例1〜3及び比較例1 ジメチルテレフタレート310部、デトラメチレ
ングリコール220部、ポリオキシテトラメチレン
グリコール650部及びチタン酸テトラブトオキサ
イド0.3部とともに前記(1)又は(2)で表わされる酸
成分のメチルエステルをエステル交換釜に入れ
180〜220℃に加熱して、エステル交換反応の結果
生成するメタノールを理論量のほぼ80%留出せし
めた。その後240℃に加熱された重合釜にうつ
し、60分間を要して反応系の圧力を徐々に減圧し
て0.1〜0.3mmHgとし、更に同真空下で200分間重
合させた。 得られたポリマーはチツプ化後110℃で3時間
乾燥し、エクストルーダーを用いて240℃で溶融
し、スリツト巾0.5mmのTダイより押出し、厚さ
0.1mmのシート状物を得た。 ここで得たシートに100℃で加速電圧300キロボ
ルトの電子線を10Mrad照射した。 照射後のシートを用いて溶解性試験を行つた。 その結果は表1に示した。
【表】
【表】 また前記の架橋されたシートの50%伸長後の弾
性回復率(%)を表2に示した。
【表】 実施例4〜6及び比較例2 ジメチルテレフタレート194部、テトラメチレ
ングリコール140部及びチタン酸テトラブトオキ
サイド0.10部を160〜185℃に加熱して、エステル
交換反応の結果生成するメタノールを留出させ
た。ここで系内を徐々に減圧に移行すると同時に
240℃まで昇温し、(尚、減圧に移行後30分間で反
応系内の圧力は0.3mmHgになつた)、0.3mmHgの減
圧下で約80分間重合して還元粘度約1.3のポリマ
ー(以下ポリマーAという)を得た。 一方、ジメチルアジペート348部、エチレング
リコール272.8部、チタン酸テトラブトオキサイ
ド0.2部、及び前記式(1),(2)で表わされる酸成分
のメチルエステルを加える(実施例4〜6)また
は加えない(比較例2)で前記と同様にしてエス
テル交換反応を行つた後重合させて還元粘度約
1.0のポリマー(以下ポリマーBという)を得
た。 つぎにポリマーA50部とポリマーB100部とを乾
燥後、240℃で0.5mmHgの減圧下に溶融混合し
た。当初は反応系は不透明であつたが、約40分間
経過後透明となつた。 この時点で反応系を窒素ガスで常圧にもどし、
亜リン酸を0.02部添加し、更に10分間撹拌してブ
ロツクコポリエステルを得た。 得られたブロツクコポリエステルは実施例1〜
3と同様にして乾燥し、エクストルーダーを用い
て240℃で溶融し、スリツト巾0.5mmのTダイより
押出し、厚さ約0.1mmのシート状物とした。 該シート状物に実施例1〜3と全く同様に電子
線照射してから、架橋シートの50%伸長後の弾性
回復率及び架橋度を溶解性試験より求めた。その
結果を表2に示した。
【表】 実施例 7〜8 前記(1),(2)で表わされる酸成分のメチルエステ
ルのかわりに前記(1),(2)で表わされるジオール成
分をジメチルテレフタレートに対して8モル%用
い、且つ該ジオール成分の添加を高真空反応開始
直前に反応系を窒素ガスで常圧にもどして行い、
更に0.1〜0.3mmHgの真空下での重合反応時間を
220分間とする以外は、実施例1〜3と同様にし
て重合,成形及び電子線照射して、架橋したブロ
ツクコポリエステルを得た。得られたブロツクコ
ポリエステルの架橋度を求めた。その結果は表3
に示した。
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 平均分子量が約300〜5000であり且つ炭素数
    対酸素数の比が2.0〜4.5のポリオキシアルキレン
    グリコール及び/または脂肪族ポリエステルをソ
    フトセグメントとし、芳香族ポリエステルをハー
    ドセグメントするブロツクコポリエステルであつ
    て、該ソフトセグメントとハードセグメントの重
    量割合が80:20乃至20:80であり、且つ下記式(1)
    及び(2) 【式】 〔但し式中R1,R2,R3及びR4は、同一もしく
    は異つて、水素原子及びエステル形成性官能基を
    有しない有機基よりなる群から選ばれ、A及びB
    は夫々カルボキシル基又はヒドロキシル基を表わ
    す。またm,nは0又は1(ただしA,Bがヒド
    ロキシル基の場合m,nは1のみ)、k,lは0
    〜2で且つk+lは2である。〕 のいづれかで表わされる2個のエステル形成性官
    能基を有する化合物の成分をポリエステルを構成
    する全酸成分に対し0.1モル%以上10モル%未満
    含む実質的に線状のブロツクコポリエステルから
    なる溶融成形品に、放射線照射することを特徴と
    する架橋したポリエステルの成形品の製造法。
JP3809578A 1978-04-03 1978-04-03 Preparation of crosslinked polyester resin Granted JPS54131688A (en)

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