JP3146363B2 - 感熱転写記録材料及び感熱転写記録方法 - Google Patents

感熱転写記録材料及び感熱転写記録方法

Info

Publication number
JP3146363B2
JP3146363B2 JP19229490A JP19229490A JP3146363B2 JP 3146363 B2 JP3146363 B2 JP 3146363B2 JP 19229490 A JP19229490 A JP 19229490A JP 19229490 A JP19229490 A JP 19229490A JP 3146363 B2 JP3146363 B2 JP 3146363B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat
image
transfer recording
dye
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP19229490A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0478584A (ja
Inventor
大和良 駒村
紀生 三浦
憲卓 中山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP19229490A priority Critical patent/JP3146363B2/ja
Publication of JPH0478584A publication Critical patent/JPH0478584A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3146363B2 publication Critical patent/JP3146363B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、感熱転写記録材料及び感熱転写記録方法に
関し、更に詳しく熱拡散性と耐熱性とを備え、かつキレ
ート化反応性に優れたシアン色素から高濃度で安定性に
富む色再現上好ましいシアン色素画像が得られる新規な
感熱転写記録材料、及びこの感熱転写記録材料を用いて
効率的に記録することのできる感熱転写記録方法に関す
る。 [従来の技術と発明が解決しようとする課題] 従来から、カラーハードコピーを得る方法として、イ
ンクジェット、電子写真、感熱転写等によるカラー記録
技術が検討されている。
【0002】 これらのうち、特に感熱転写方式は、操作や保守が容
易であること、装置の小型化、低コスト化が可能なこ
と、更にはランニングコストが安いことなどの利点を有
している。
【0003】 この感熱転写方式には、支持体上に溶融性インク層を
設けてなる転写シート(感熱転写記録材料)を感熱ヘッ
ドにより加熱して、インクを被転写シート(受像材料)
上に溶融転写する方式と、支持体上に熱拡散性色素(昇
華性色素)を含有するインク層を有する転写シートを感
熱ヘッドにより加熱して、被転写シートに前記熱拡散性
色素を転写する熱拡散転写方式(昇華転写方式)の2種
類があるが、後者の熱拡散転写方式の方が感熱ヘッドの
熱的エネルギーの変化に応じて色素の転写量を変化さ
せ、画像の階調をコントロールすることができるので、
フルカラー記録に有利である。
【0004】 ところで、熱拡散転写方式の感熱転写記録において
は、感熱転写記録材料に用いられる色素が重要であり、
従来のものでは、得られた画像の安定性、即ち耐光性や
定着性がよくないという欠点を有している。
【0005】 その点を改良するために、特開昭59−78893号、同59
−109394号、同60−2398号の各公報には、キレート化可
能な熱拡散性色素を用い、受像材料上にキレート化され
た色素によって画像を形成する画像形成方法が開示され
ている。
【0006】 これらの画像形成方法は、耐光性や定着性を改良する
方法としては優れた方法であるが、これらの公報に開示
されたシアン色素は、色素の溶剤溶解性が低いので、十
分な画像濃度を得ることができない。
【0007】 また、画像形成時にキレート化反応が十分に進行しな
いので、画像上にキレート化されない色素(通常、キレ
ート化された色素より短波長)による画像も形成され、
この点は色再現上好ましくないので改良が望まれてい
た。
【0008】 本発明は上記事情を改善するためになされたものであ
る。
【0009】 すなわち、本発明の目的は、良好な耐熱性と熱拡散性
とを備え、画像形成時には十分キレート化するシアン色
素を用いて高濃度で安定性に富みかつ色再現上好ましい
画像が得られる感熱転写記録材料、及びこの感熱転写記
録材料を用いて効率的に記録することのできる感熱転写
記録方法を提供することにある。 [前記課題を解決するための手段] 前記目的を達成するための請求項1に記載の本発明
は、下記一般式[I]で表されるシアン色素を含む層を
支持体上に有することを特徴とする感熱転写記録材料で
ある。
【0010】
【化2】
【0011】 ただし、式中X1は、−N=CH−基の窒素原子と結合し
た炭素原子及びこの炭素原子に結合するとともに置換基
Gを有する炭素原子を含んでなる芳香族環を形成するの
に必要な原子群を表わす。X2は、−N=CH−基の炭素原
子に結合した炭素原子及びこの炭素原子と結合する窒素
原子を含んで芳香族環を形成するのに必要な原子群を表
わす。Gは、キレート化可能な基を表わす。
【0012】 また、請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の
一般式[I]で表されるシアン色素を含む層を支持体上
に有する感熱転写材料の前記層に受像材料を重ね、前記
感熱転写材料を画像情報に応じて加熱し、前記色素と金
属イオンとの反応により形成されるキレート色素によっ
て画像を受像材料上に形成することを特徴とする感熱転
写記録方法である。
【0013】 一般式[1]で表わされるシアン色素をさらに詳述す
る。
【0014】 X1により構成される芳香族環は、5〜6員の芳香族環
であることが好ましく、また該環は、さらに他の環と結
合環を形成しても良い。
【0015】 X1により構成される好適な芳香族環としては、ベンゼ
ン環、ナフタレン環等が挙げられる。
【0016】 X2により構成される芳香族環は、窒素原子を1個含ん
でなる芳香族環の複素環であることが好ましく、また該
複素環はさらに他の環と縮合環を形成しても良い。
【0017】 X2により構成される好適な芳香族環としては、ピリジ
ン環、キノリン環等を挙げることができる。
【0018】 X1及びX2により構成される環は、置換基を有していて
も良く、該置換基としては、アルキル基(例えばメチル
基、エチル基、トリフルオロメチル基等)、アリール基
(例えばフェニル基等)、アルコキシ基(例えばメトキ
シ基、エトキシ基等)、アミノ基(例えばメチルアミノ
基、エチルアミノ基等)、アシルアミノ基(例えばアセ
チルアミノ基等)、スルホニル基(例えばメタンスルホ
ニル基等)、アルコキシカルボニル基(例えばメトキシ
カルボニル基)、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子
(例えば塩素原子、フッ素原子等)等が挙げられる。
【0019】 X1により構成される環が有する好適な置換基として
は、炭素数1〜5の低級アルコキシ基、炭素数1〜5の
低級アシルアミノ基が挙げられる。
【0020】 X2により構成される環が有する好適な置換基として
は、炭素数1〜5の低級アルキル基、アミノ基が挙げら
れる。
【0021】 Gは、キレート化可能な基を表わすが、好ましくは、
−COOR2、−SO2NHR2、−OR3、又は−SR3{ただし、R2
水素原子、アルキル基(好ましくは炭素原子数1〜6の
アルキル基)、又はアリール基(好ましくはフェニル
基)を表わし、R3はアルキル基(好ましくは炭素原子数
1〜6のアルキル基)、又はアリール基(好ましくはフ
ェニル基)を表わす。}を表わす。
【0022】 特に好ましいものとしては、アミノ基、アセチルアミ
ノ基、水酸基、アルコキシ基が挙げられる。
【0023】 前記一般式[1]で表わされるシアン色素、つまり本
発明に係るシアン色素は熱拡散性、耐熱性の良好なシア
ン色素であり、しかもその多くは溶媒溶解性に富むもの
である。
【0024】 そして重要なことに、このシアン色素は画像形成時に
は金属イオンと反応して十分にキレート化することがで
きる。
【0025】 このシアン色素の代表的な具体例は、以下に示すとお
りである。
【0026】
【化3】
【0027】
【化4】
【0028】
【化5】
【0029】
【化6】
【0030】 前記一般式[I]で表わされるシアン色素は、たとえ
ば特開昭53−35,533号公報に開示された合成方法に準じ
て製造することができる。
【0031】 本発明の感熱転写記録材料は、前記一般式[I]で表
わされるシアン色素を含有する層(以下、感熱層と称す
ることがある。)を支持体上に設けてなる。
【0032】 前記感熱層における色素の含有量は、支持体1m2当た
り0.1〜20gが好ましい。
【0033】 前記感熱層は、前記シアン色素の一種または二種以上
をバインダーとともに溶媒中に溶解することによって、
あるいは溶媒中に微粒子状に分散させることによって感
熱層形成用塗料を調製し、該塗料を支持体上に塗布して
適宜に乾燥することにより、形成することができる。
【0034】 感熱層の厚さは乾燥膜厚で0.1〜5μmが好ましい。
【0035】 前記バインダーとしては、セルロース系、ポリアクリ
ル酸系、ポリビニルアルコール系、ポリビニルピロリド
ン系等の水溶性ポリマー、アクリル樹脂、メタクリル樹
脂、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリスルホン、
ポリエーテルスルホン、ポリビニルブチラール、ポリビ
ニルアセタール、ニトロセルロース、エチルセルロース
等を挙げることができる。
【0036】 これらのバインダーは、一種または二種以上を有機溶
媒に溶解して用いるだけでなく、ラテックス分散の形で
使用してもよい。
【0037】 バインダー使用量としては、支持体1m2当り0.1〜50g
が好ましい。
【0038】 前記溶媒としては、水、アルコール類(例えばエタノ
ール、プロパノール)、セロソルブ類(例えば酢酸エチ
ル)、芳香族類(例えばトルエン、キシレン、クロルベ
ンゼン)、ケトン類(例えばアセトン、メチルエチルケ
トン)、エーテル類(例えばテトラヒドロフラン、ジオ
キサン)、塩素系溶剤(例えばクロロホルム、トリクロ
ルエチレン)等が挙げられる。
【0039】 前記支持体としては、寸法安定性がよく、記録の際に
感熱ヘッドの熱に耐えるものであればよいが、コンデン
サー紙、グラシン紙のような薄葉紙、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリアミド、ポリカーボネートのような耐
熱性のプラスチックフィルムが好ましく用いられる。
【0040】 支持体の厚さは、2〜30μmが好ましく、また支持体
にはバインダーとの接着性の改良や色素の支持体側への
転写、染着を防止する目的で下引層を有していてもよ
い。
【0041】 更に支持体の裏面(感熱層と反対側)には、ヘッドが
支持体に粘着するのを防止する目的でスリッピング層を
有していてもよい。
【0042】 本発明の感熱転写記録材料は、感熱層上に特開昭59−
106997号公報に記載されているような熱溶融性化合物を
含有する熱溶融性層を有していてもよい。
【0043】 この熱溶融性化合物としては、65〜130℃の融点を有
する無色もしくは白色の化合物が好ましく用いられ、た
とえばカルナバロウ、蜜ロウ、カンデリラワックス等の
ワックス類、ステアリン酸、ベヘン酸等の高級脂肪酸、
キシリトール等のアルコール類、アセトアミド、ベンゾ
アミド等のアミド類、フェニルウレア、ジエチルウレア
等の尿素類等を挙げることができる。
【0044】 なお、これらの熱溶融性層には、色素の保持性を高め
るために、たとえばポリビニルピロリドン、ポリビニル
ブチラール、飽和ポリエステル等のポリマーが含有され
ていても良い。
【0045】 本発明の感熱転写記録材料は一種の色素からシアン色
素画像を得ることができるが、フルカラー画像記録に適
用する場合には、本発明に係るシアン色素を含有するシ
アン感熱層、マゼンタ色素を含有するマゼンタ感熱層、
イエロー色素を含有するイエロー感熱層の、合計3層が
支持体の同一表面上に順次に繰り返して塗設されている
ことが好ましい。
【0046】 また、必要に応じてイエロー感熱層、マゼンタ感熱
層、本発明に係る色素を含むシアン感熱層の他に黒色画
像形成物質を含む感熱層の、合計4層が支持体の同一表
面上に順次に繰り返して塗設されていてもよい。
【0047】 本発明の画像形成方法においては、前記感熱転写記録
材料の感熱層と受像材料とを重ね合わせてから、画像情
報に応じた熱を感熱転写記録材料に与え、金属イオンと
感熱層中の色素との反応により形成されるキレート色素
によって、画像を受像材料上に形成させる。
【0048】 この場合、本発明では色素として前記一般式[1]で
表わされるシアン色素を用いるので、高濃度で安定性に
富みかつ色再現上好ましい画像を効率的に得ることがで
きる。
【0049】 前記金属イオンは受像材料中に存在させても良いし、
感熱層の表面に設けた熱溶融性層中に存在させても良
い。
【0050】 上記画像形成方法を図面で説明すると、第1図におい
て、支持体1と受像層2からなる受像材料3の受像層2
中に前記金属イオンを存在させたとき、支持体4と感熱
層5からなる感熱転写記録材料6の感熱層5中の前記色
素は、たとえばサーマルヘッド7の発熱抵抗体8からの
熱によって受像材料3に拡散移行し、その受像層2にお
いて前記金属イオンと反応してキレート色素を形成す
る。
【0051】 また、第2図において、感熱層5の表面に設けた熱溶
融性層9中に前記金属イオンを存在させたとき、支持体
4と感熱層5と熱溶融性層9とからなる感熱転写記録材
料10の感熱層5中の前記色素は、たとえばサーマルヘッ
ド7の発熱抵抗体8からの熱によって熱溶融性層9に拡
散移行し、そこで前記金属イオンと反応ししてキレート
色素を形成し、このキレート色素を含む熱溶融性物質9a
が凝集破壊もしくは界面剥離によって受像材料3に移行
する。
【0052】 前記金属イオンとしては、周期律表の第I〜第VIII族
に属する2価および多価の金属が挙げられるが、中で
も、Al、Co、Cr、Cu、Fe、Mg、Mn、Mo、Ni、Sn、Tiおよ
びZnが好ましく、特にNi、Cu、CoおよびZnが好ましい。
【0053】 これらの金属イオンを供給する化合物(以下、メタル
ソースと称することがある。)としては、該金属の無機
または有機の塩および該金属の錯体が挙げられ、中でも
有機酸の塩および錯体が好ましい。
【0054】 具体例を挙げると、Ni2+、Cu2+、Cr2+、Co2+およびZn
2+と酢酸等との低級脂肪酸の塩、ステアリン酸のような
高級脂肪酸の塩、あるいは安息香酸、サリチル酸などの
芳香族カルボン酸の塩などが挙げられる。
【0055】 また、下記一般式で表わされる錯体も好ましく用いる
ことができる。 [M(Q1(Q2(Q3p+(Y-)p ただし、上式中、Mは金属イオン、好ましくはNi2+
Cu2+、Cr2+、Co2+、Zn2+を表わす。
【0056】 Q1、Q2、Q3は各々Mで表わされる金属イオンと配位結
合可能な配位化合物を表わし、互いに同じであっても異
なっていてもよい。
【0057】 これらの配位化合物としては、たとえばキレート化学
(5)(南江堂)に記載されている配位化合物から選択
することができる。
【0058】 Yは有機アニオンを表わし、具体的にはテトラフェニ
ルホウ素アニオンやアルキルベンゼンスルホン酸アニオ
ン等を挙げることができる。
【0059】 lは1、2または3の整数を表わし、mは1、2また
は0を表わし、nは1または0を表わすが、これらは前
記一般式で表わされる錯体が4座配位か、6座配位かに
よって決定されるか、あるいはQ1、Q2、Q3の配位子の数
により決定される。
【0060】 pは1または2を表わすが、好ましくは2である。
【0061】 pが2である場合は、Q1、Q2、Q3で表わされる配位化
合物の配位基はアニオン化されていることはない。
【0062】 メタルソースの添加量は、通常、受像材料または熱溶
融層に対し、0.5〜20g/m2が好ましく、1〜20g/m2がよ
り好ましい。
【0063】 なお、本発明で用いる前記受像材料は、一般に紙、プ
ラスチックフィルム、または紙−プラスチックフィルム
複合体を支持体にしてその上に受像層としてポリエステ
ル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、塩化ビニールと他のモノ
マー(例えば酢酸ビニル等)との共重合体樹脂、ポリビ
ニルブチラール、ポリビニルピロリドン、ポリカーボネ
ート等の一種または二種以上のポリマー層を形成してな
る。
【0064】 また、上記支持体そのものを受像材料にすることもあ
る。
【0065】
【実施例】
次に、実施例により本発明を更に具体的に説明する
が、本発明はそれに限定されるものではない。 (実施例1) −塗料− 前述の構造を有する熱拡散性色素(C−1)と下記に
示すバインダー及び溶媒とを有する均一な溶液の塗料を
得た。
【0066】 熱拡散性色素(C−1)・・・・・・10g ニトロセルロース樹脂・・・・・・・20g メチルエチルケトン・・・・・・・400ml −感熱転写記録材料の作製− 上記塗料を、厚さ4.5μmのポリエチレンテレフタレ
ートフィルム上にワイヤーバーを用いて乾燥後の塗布量
が1.0g/m2になるように塗布乾燥し、ポリエチレンテレ
フタレートフィルム上に感熱層を形成してなる感熱転写
記録材料を作製した。
【0067】 なお、上記ポリエチレンテレフタレートフィルムの裏
面には、ステッキング防止層としてシリコン変性ウレタ
ン樹脂(SP−2105、大日精化製)を含むニトロセルロー
ス層が設けられている。 −受像材料の作製− 紙の両面にポリエチレンをラミネートしたその片側の
ポリエチレン層[白色顔料(TiO2)と青味剤と下記メタ
ルソース(付き量5g/m2)とを含む。]の上に、受像層
として0.15g/m2のシリコンオイルを含む塩化ビニル樹脂
を付き量10g/m2になるように塗布し、受像材料を得た。
【0068】 メタンソース: [Ni(C2H5NHCH2CH2NH2)]2+[(C6H54B- なお、この受像材料の構成を図面で説明すると第3図
に示すとおりで、紙10の両面にポリエチレン層11a、11b
がラミネートされ、その片側のポリエチレン層11aにポ
リ塩化ビニル層12が積層されている。
【0069】 −画像形成方法− 前記感熱転写記録材料と受像材料とを感熱転写記録材
料の感熱層表面と受像材料の受像面とが向き合うように
重ね、感熱ヘッドを感熱転写記録材料の裏面から当て
て、下記の記録条件で画像記録を行った。
【0070】 その結果、階調性の優れたシアン画像が得られた。
【0071】 この画像の最大濃度(Dmax)、キレート化反応性、色
素画像の色相および定着性について下記の要領で評価し
た結果を第1表に示す。
【0072】 この時の記録条件は、下記のとおりである。
【0073】 主走査、副走査の線密度:8ドット/mm 記録電力:0.6W/ドット 感熱ヘッドの加熱時間: 20msecから0.2msecの間で段階的に加熱時間を調整し
た。
【0074】 キレート化反応性の評価: ○:ほぼ十分にキレート色素画像を形成。 △:キレート色素の形成が不十分。 ×:一部の色素のみキレート色素を形成。
【0075】 色相の評価: ○・・・シアン画像として好ましい。 △・・・500〜600nmに二次吸収を有する (非キレート色素の吸収)。 ×・・・非キレート色素の吸収がキレート色素のそれ
より大きい。
【0076】 定着性の評価: 得られた画像の受像層表面と、厚み180μmのポリエ
チレンテレフタレートフィルム上に厚み5μmのニトロ
セルロース層を塗設してなる転写シートの塗布面とを重
ね、140℃で1分間加熱し、受像層から上記ニトロセル
ロース層表面への色素の転写程度を目視により評価し、
再転写の少ないもの程定着性が優れているとした。
【0077】 ○・・・再転写が殆ど認められない。 △・・・再転写が認められない。 ×・・・再転写が顕著である。 (実施例2〜6) 実施例1において、色素をC−2、C−3、C−6、
C−7、C−11に代えたこと以外は実施例1とほぼ同様
にして五種の感熱転写記録材料を作製、同様の記録条件
で画像記録を行った。
【0078】 画像記録の結果は、いずれも階調性の優れたシアン色
素画像が得られた。
【0079】 これらの画像の最大濃度、色素のキレート化反応性、
色素画像の色相および定着性について同様に評価した。
【0080】 その結果を第1表に示す。 (比較例1〜3) 実施例1において、色素を下記の比較色素A、B、C
に代えたこと以外は、実施例1とほぼ同様にして三種の
感熱転写記録材料を作製し、同様の記録条件で画像記録
を行った。
【0081】 これらの画像の最大濃度、色素のキレート化反応性、
色素画像の色相および定着性について同様に評価した結
果を第1表に示す。
【0082】 比較色素A:
【化7】
【0083】 比較色素B:
【化8】
【0084】 比較色素C:
【化9】
【0085】 第1表から解るように、本発明の実施例では、色素の
転写性、色相、キレート化反応性が良好であり、高濃度
で色再現上好ましい画像を得ることができる。
【0086】
【表1】
【0087】
【発明の効果】
本発明によると、耐熱性、熱拡散性、キレート反応性
に優れたシアン色素から、高濃度で安定性に富みかつ色
再現上優れた色素画像が得られる感熱転写記録材料と、
それを用いて効率的に記録することのできる画像形成方
法とを提供することができる。
【0088】
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は、本発明の感熱転写記録材料を用い
た画像形成方法の説明図である。 第3図は、本発明の感熱転写記録媒体の一例を示す断面
図である。
【記号の説明】
1……支持体 2……受像層 3……受像材料 4……支持体 5……感熱層 6……感熱転写記録材料 7……サーマルヘッド 8……発熱抵抗体 9……熱溶融性層 10……感熱転写記録材料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−215579(JP,A) 特開 昭60−2398(JP,A) 特開 昭61−227091(JP,A) 特開 平6−76513(JP,A) 特公 昭63−29254(JP,B1) 特公 平5−75596(JP,B2) 特公 平7−86585(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/38

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式[I]で表されるシアン色素を
    含有する層を支持体上に有することを特徴とする感熱転
    写記録材料。 【化1】 [ただし、式中X1は、−N=CH−基の窒素原子と結合し
    た炭素原子及びこの炭素原子に結合するとともに置換基
    Gを有する炭素原子を含んでなる芳香族環を形成するの
    に必要な原子群を表わす。X2は、−N=CH−基の炭素原
    子に結合した炭素原子及びこの炭素原子と結合する窒素
    原子を含んで芳香族環を形成するのに必要な原子群を表
    わす。Gは、キレート化可能な基を表わす。]
  2. 【請求項2】請求項1に記載の一般式[I]で表される
    シアン色素を含む層を支持体上に有する感熱転写記録材
    料の前記層に受像材料を重ね、前記感熱転写記録材料を
    画像情報に応じて加熱し、前記シアン色素と金属イオン
    との反応により形成されるキレート色素によって画像を
    受像材料上に形成することを特徴とする感熱転写記録方
    法。
JP19229490A 1990-07-20 1990-07-20 感熱転写記録材料及び感熱転写記録方法 Expired - Lifetime JP3146363B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19229490A JP3146363B2 (ja) 1990-07-20 1990-07-20 感熱転写記録材料及び感熱転写記録方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19229490A JP3146363B2 (ja) 1990-07-20 1990-07-20 感熱転写記録材料及び感熱転写記録方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0478584A JPH0478584A (ja) 1992-03-12
JP3146363B2 true JP3146363B2 (ja) 2001-03-12

Family

ID=16288886

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19229490A Expired - Lifetime JP3146363B2 (ja) 1990-07-20 1990-07-20 感熱転写記録材料及び感熱転写記録方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3146363B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10348338B2 (en) 2016-10-06 2019-07-09 Raytheon Company Adaptive channelizer
US10084587B1 (en) 2017-07-28 2018-09-25 Raytheon Company Multifunction channelizer/DDC architecture for a digital receiver/exciter

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0478584A (ja) 1992-03-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2878793B2 (ja) 感熱転写材料および画像形成方法
JP2964464B2 (ja) 感熱転写記録材料及び感熱転写記録方法
JP3146363B2 (ja) 感熱転写記録材料及び感熱転写記録方法
JP3050649B2 (ja) 感熱転写記録材料及び感熱転写記録方法
JP2958130B2 (ja) 感熱転写記録材料およびそれを用いた感熱転写記録方法
JP3125236B2 (ja) 感熱転写記録材料及び画像形成方法
JP3024779B2 (ja) 感熱転写記録材料及び画像形成方法
JP3006858B2 (ja) 感熱転写材料および画像形成方法
JP2878797B2 (ja) 感熱転写記録材料及び感熱転写記録方法
JP3006855B2 (ja) 感熱転写記録材料および画像形成方法
JP3044393B2 (ja) 感熱転写記録材料を用いた感熱転写記録方法
JP3050623B2 (ja) 感熱転写記録方法
JP3023707B2 (ja) 感熱転写記録材料及び感熱転写記録方法
JP2949828B2 (ja) 感熱転写記録材料及び該記録材料を用いた画像形成方法
JP3041725B2 (ja) 感熱転写記録材料及び感熱転写記録方法
JP3041372B2 (ja) 感熱転写記録材料および該記録材料を用いた感熱転写記録方法
JP2947526B2 (ja) 感熱転写記録材料及び該記録材料を用いた画像形成方法
JPH04158092A (ja) 感熱転写記録方法
JP3293005B2 (ja) 感熱転写記録材料及び感熱転写記録方法
JP3005819B2 (ja) 感熱転写記録材料及び感熱転写記録方法
JPH0482785A (ja) 感熱転写記録材料及び画像形成方法
JP3032836B2 (ja) 感熱転写記録材料を用いた感熱転写記録方法
JP3131651B2 (ja) 感熱転写記録材料及び感熱転写記録方法
JP3268475B2 (ja) 感熱転写記録材料及び感熱転写記録方法
JP3057242B2 (ja) 感熱転写記録材料及び感熱転写記録方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090112

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100112

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110112

Year of fee payment: 10

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110112

Year of fee payment: 10