JP3050649B2 - 感熱転写記録材料及び感熱転写記録方法 - Google Patents

感熱転写記録材料及び感熱転写記録方法

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JP3050649B2
JP3050649B2 JP3174961A JP17496191A JP3050649B2 JP 3050649 B2 JP3050649 B2 JP 3050649B2 JP 3174961 A JP3174961 A JP 3174961A JP 17496191 A JP17496191 A JP 17496191A JP 3050649 B2 JP3050649 B2 JP 3050649B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感熱転写記録材料およ
びこの記録材料を用いた感熱転写記録方法に関し、さら
に詳しくは熱拡散性に富み、かつキレート形成によりマ
ゼンタ画像として優れた吸収特性を与える色素を含有す
る感熱転写記録材料および該感熱転写記録材料を用いて
耐光性や定着性等の画像耐久性に優れたキレート色素に
よるマゼンタ画像を受像材料に形成させる感熱転写記録
方法に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来か
ら、カラーハードコピーを得る方法として、インクジェ
ット、電子写真、感熱転写等によるカラー記録技術が検
討されている。
【0003】これらのうち、特に感熱転写方式は、操作
や保守が容易であること、装置の小型化、低コスト化が
可能なこと、更にはランニングコストが安いことなどの
利点を有している。
【0004】この感熱転写方式には、支持体上に溶融性
インク層を設けてなる転写シート(感熱転写記録材料)
を感熱ヘッドにより加熱して、インクを被転写シート
(受像材料)上に溶融転写する方式と、支持体上に熱拡
散性色素(昇華性色素)を含有するインク層を有する転
写シートを感熱ヘッドにより加熱して、被転写シートに
前記熱拡散性色素を転写する熱拡散転写方式(昇華転写
方式)の2種類があるが、後者の熱拡散転写方式の方が
感熱ヘッドの熱的エネルギーの変化に応じて色素の転写
量を変化させ、画像の階調をコントロールすることがで
きるので、フルカラー記録に有利である。
【0005】ところで、熱拡散転写方式の感熱転写記録
においては、感熱転写記録材料に用いられる色素が重要
であり、従来のものでは得られた画像の安定性、即ち耐
光性や定着性がよくないという欠点を有している。
【0006】その点を改良するために、特開昭59−7
8893号、同59−109394号、同60−239
8号の各公報には、キレート化可能な熱拡散性色素を用
い、受像材料上にキレート化された色素によって画像を
形成する画像形成方法が開示されている。
【0007】これらの画像形成方法は、耐光性や定着性
を改良する方法としては優れた方法であるが、これらの
公報に開示されたマゼンタ色素は、感熱転写記録材料の
インク層を塗設する際に、用いられる溶剤に対する溶解
性(インク化適性)が低いことや転写性が低いことの為
に十分な濃度が得られないか、あるいはマゼンタとして
十分に満足できる色調の画像が得られないという問題を
有している。
【0008】本発明は上記事情を改善するためになされ
たものである。
【0009】すなわち、本発明の目的はインク化適性が
良く、拡散性が良好で、且つキレート形成によりマゼン
タ画像として優れた吸収特性を与える色素を含有する感
熱転写記録材料、および高濃度、高耐久性、およびマゼ
ンタとしての色調の良い画像を形成することのできる感
熱転写記録方法を提供することにある。
【0010】
【前記課題を解決するための手段】前記目的を達成する
ための本発明は、下記一般式[I]で表わされる色素を
含有するインク層を支持体上に有することを特徴とする
感熱転写記録材料であり、下記一般式[I]で表わされ
る色素を含有するインク層を支持体上に有する感熱転写
記録材料のインク層と受像材料とを重ね、前記感熱転写
記録材料を画像情報に応じて加熱し、前記色素と金属イ
オンとの反応により形成されるキレート色素による画像
を受像材料に形成することを特徴とする感熱転写記録方
法である。
【0011】
【化1】
【0012】ただし、式中、Aは2個の炭素原子とXと
ともに5員または6員の複素芳香環を形成する原子群を
表わし、Xは、前記一般式[I]におけるアゾ基に結合
した炭素原子に隣接する炭素原子に直接結合するところ
の、前記複素芳香環上の−O−、−S−、−N=または
−N(R)−(ただし、Rは水素原子またはアルキル基
を表わす。)を表わし、YおよびZはそれぞれ水素原子
または一価の基を、uおよびwはそれぞれ1〜5の整数
を表わす。
【0013】一般式[I]をさらに詳しく説明すると、
YおよびZは水素原子または一価の基を表わす。
【0014】この一価の基としては、ハロゲン原子(た
とえば、塩素原子、臭素原子、フッ素原子等)、アルキ
ル基(たとえば、炭素原子数1〜12の直鎖または分岐
のアルキル基)、アリール基(たとえば、フェニル基、
ナフチル基)、アルコキシ基(たとえば、炭素原子数1
〜12の直鎖または分岐のアルキルオキシ基)、アミノ
基(たとえば、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ
基)、アシルアミノ基(たとえば、炭素原子数1〜12
の直鎖または分岐のアルキルカルボニルアミノ基、フェ
ニルカルボニルアミノ基)、スルホニル基(たとえば、
炭素原子数1〜12の直鎖または分岐のアルキルスルホ
ニル基、フェニルスルホニル基)、アルコキシカルボニ
ル基(たとえば、炭素原子数1〜12の直鎖または分岐
のアルキルオキシカルボニル基)、アリールオキシカル
ボニル基(たとえば、フェニルオキシカルボニル基)、
カルバモイル基(たとえば、炭素原子数1〜12の直鎖
または分岐のアルキルアミノカルボニル基、ジアルキル
アミノカルボニル基)、ウレタン基(たとえば、炭素原
子数1〜12の直鎖または分岐のアルキルオキシカルボ
ニルアミノ基)、シアノ基、ニトロ基、等が挙げられ
る。
【0015】前記アルキル基またはフェニル基は更に置
換基を有していても良く、置換基としては、前記一価の
基が挙げられる。
【0016】好ましいZとしては水素原子、ハロゲン原
子、アルキル基、アルコキシ基等が挙げられ、特に好ま
しくは、水素原子またはメチル基が挙げられる。
【0017】好ましいYとしては水素原子、ハロゲン原
子、アシルアミノ基、アルコキシカルボニル基、アルキ
ル基、カルバモイル基等が挙げられ、特に好ましくは水
素原子または炭素数1〜8の分岐のアルキルカルボニル
アミノ基、炭素数1〜8の分岐のアルキルアミノカルボ
ニル基、ジエチルアミノカルボニル基等である。
【0018】好ましいuは1〜3の整数、特に1または
2が好ましい。
【0019】好ましいwは1〜3の整数、特に1または
2が好ましい。
【0020】Aは2個の炭素原子とXと共に5員または
6員の複素芳香環を形成する原子群を表わし、その複素
芳香環としては、たとえばピリジン、ピリミジン、ピロ
ール、チオフェン、フラン、ピラゾール、トリアゾー
ル、チアゾール、オキサゾールなどの環を挙げることが
できる。好ましくはピリジン、ピラゾール、トリアゾー
ル環が挙げられる。
【0021】Xは、−O−、−S−、−N=または−N
(R)−を表わし、好ましくは−N=または−N(R)
−である。Xは、前記一般式[I]におけるアゾ基に結
合した炭素原子に隣接する炭素原子に直接結合する。
は水素原子またはアルキル基を表わし、そのアルキル基
としては炭素原子数1〜12の直鎖または分岐のアルキ
ル基を挙げることができ、好ましくは炭素原子数1〜4
の直鎖または分岐のアルキル基であり、特に好ましくは
メチル基である。
【0022】図1〜8に一般式[I]で表わされる化合
物(以下、本発明の化合物と記す)の具体例を示す。
【0023】本発明の感熱転写記録材料は、前記一般式
[I]で表わされる色素を含有するインク層を支持体上
に設けてなる。
【0024】前記インク層における色素の含有量は、支
持体1m2 当り0.1〜20gが好ましい。
【0025】前記インク層は、前記色素の一種または二
種以上をバインダーとともに溶媒中に溶解することによ
って、あるいは溶媒中に微粒子状に分散させることによ
って感熱層形成用塗料を調製し、この感熱層形成用塗料
を支持体上に塗布して適宜に乾燥することにより、形成
することができる。
【0026】インク層の厚さは乾燥膜厚で0.1〜5μ
mが好ましい。
【0027】前記バインダーとしては、セルロース系、
ポリアクリル酸系、ポリビニルアルコール系、ポリビニ
ルピロリドン系等の水溶性ポリマー、アクリル樹脂、メ
タクリル樹脂、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリ
スルホン、ポリエーテルスルホン、ポリビニルブチラー
ル、ポリビニルアセタール、ニトロセルロース、エチル
セルロース等を挙げることができる。
【0028】これらのバインダーは、一種または二種以
上を有機溶媒に溶解して用いるだけでなく、ラテックス
分散の形で使用してもよい。
【0029】バインダーの使用量としては、支持体1m
2 当り0.1〜50gが好ましい。前記溶媒としては、
水、アルコール類(たとえば、エタノール、プロパノー
ル)、セロソルブ類(たとえば、エチルセルソルブ)、
エステル類(たとえば、酢酸エチル)、芳香族類(たと
えば、トルエン、キシレン、クロルベンゼン)、ケトン
類(たとえば、アセトン、メチルエチルケトン)、エー
テル類(たとえば、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン)、塩素系溶剤(たとえば、クロロホルム、トリクロ
ルエチレン)等が挙げられる。
【0030】前記支持体としては、寸法安定性がよく、
記録の際に感熱ヘッドの熱に耐えるものであればよい
が、コンデンサー紙、グラシン紙のような薄葉紙、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリカーボネー
トのような耐熱性のプラスチックフィルムが好ましく用
いられる。
【0031】支持体の厚さは、2〜30μmが好まし
く、また支持体にはバインダーとの接着性の改良や色素
の支持体側への転写、染着を防止する目的で下引層を有
していてもよい。
【0032】さらに支持体の裏面(インク層と反対側)
には、ヘッドが支持体に粘着するのを防止する目的でス
ティッキング防止層を有していてもよい。
【0033】本発明の感熱転写記録材料は、後述する受
像材料に普通紙の如く、受像層を特に設けていないもの
を用いたインク層上に特開昭59−106997号公報
に記載されているような熱溶融性化合物を含有する熱溶
融性層を有していてもよい。この熱溶融性化合物として
は、65〜130℃の融点を有する無色もしくは白色の
化合物が好ましく用いられ、たとえばカルナバロウ、密
ロウ、カンデリワックス等のワックス類、ステアリン
酸、ベヘン酸等の高級脂肪酸、キシリトール等のアルコ
ール類、アセトアミド、ベンズアミド等のアミド類、フ
ェニルウレア、ジエチルウレア等の尿素類等を挙げるこ
とができる。
【0034】なお、これらの熱溶融性層には、熱溶剤の
保持性を高めるために、たとえばポリビニルピロリド
ン、ポリビニルブチラール、飽和ポリエステル等のポリ
マーが含有されていても良い。
【0035】本発明の感熱転写記録材料は一種の色素か
らマゼンタ色素画像を得ることができるが、フルカラー
画像記録が可能な感熱転写記録材料にするには、本発明
に係るマゼンタ色素を含有するマゼンタインク層、熱拡
散性シアン色素を含有するシアンインク層、熱拡散性イ
エロー色素を含有するイエローインク層の、合計3層を
支持体の同一表面上に順次に繰り返して塗設することが
好ましい。
【0036】また、必要に応じて、イエローインク層、
シアンインク層、本発明に係る色素を含むマゼンタイン
ク層の他に黒色画像形成物質を含む感熱層の、合計4層
が支持体の同一表面上に順次に繰り返して塗設されてい
てもよい。
【0037】本発明の感熱転写記録方法においては、前
記感熱転写記録材料のインク層と受像材料とを重ね合わ
せてから、画像情報に応じた熱を感熱転写記録材料に与
え、金属イオンと感熱層中の色素との反応により形成さ
れるキレート色素によって、画像を受像材料上に形成さ
せる。
【0038】この場合、本発明では色素として前記一般
式[I]で表わされる化合物を用いるので、高濃度で安
定性に富みかつ色再現上好ましい画像を効率的に得るこ
とができる。
【0039】前記金属イオンは受像材料中に存在させて
も良いし、インク層の表面に設けた熱溶融性層中に存在
させても良い。
【0040】上記感熱転写記録方法を図面で説明する
と、図9において、支持体1と受像層2とからなる受像
材料3の受像層2中に前記金属イオンを存在させたと
き、支持体4とインク層5とからなる感熱転写記録材料
6のインク層5中の前記色素は、たとえばサーマルヘッ
ド7の発熱抵抗体8からの熱によって受像材料3に拡散
移行し、その受像層2において前記金属イオンと反応し
てキレート色素を形成する。
【0041】また、図10において、インク層5の表面
に設けた熱溶融性層9中に前記金属イオンを存在させた
とき、支持体4とインク層5と熱溶融性層9とからなる
感熱転写記録材料10のインク層5中の前記色素は、た
とえばサーマルヘッド7の発熱抵抗体8からの熱によっ
て熱溶融性層9に拡散移行し、そこで前記金属イオンと
反応してキレート色素を形成し、このキレート色素を含
む熱溶融性物質9aが凝集破壊もしくは界面剥離によっ
て普通紙等の受像材料に移行するか、あるいは熱溶融性
層が受像材料11へ移行した後、受像材料へ移行した熱
溶融性層へ色素が拡散移行し、そこで前記金属イオンと
反応してキレート色素を形成する。
【0042】前記金属イオンとしては、周期律表の第1
族〜第8族に属する2価および多価の金属が挙げられる
が、中でもAl、Co、Cr、Cu、Fe、Mg、M
n、Mo、Ni、Sn、TiおよびZnが好ましく、特
にNi、Cu、Cr、CoおよびZnが好ましい。
【0043】これらの金属イオンは金属イオン供給化合
物(以下、メタルソースと称することがある。)として
受像層中または熱溶融性層中等に添加される。これらメ
タルソースは、該金属イオンの無機または有機の塩およ
び該金属イオンの錯体が挙げられ、中でも有機酸の塩お
よび錯体が好ましい。
【0044】具体例を挙げると、Ni2+、Cu2+、Cr
2+、Co2+およびZn2+と酢酸等との低級脂肪酸の塩、
ステアリン酸のような高級脂肪酸の塩、あるいは安息香
酸、サリチル酸などの芳香族カルボン酸の塩などが挙げ
られる。
【0045】また、下記一般式で表わされる錯体も好ま
しく用いることができる。
【0046】 [M(Q1l (Q2m (Q3np+(Y-p ただし、式中、Mは金属イオン、好ましくはNi2+、C
2+、Cr2+、Co2+、Zn2+を表わす。
【0047】Q1 、Q2 およびQ3 は各々Mで表わされ
る金属イオンと配位結合可能な配位化合物を表わし、互
いに同じであっても異なっていてもよい。
【0048】これらの配位化合物としては、たとえばキ
レート化学(5)(南江堂)に記載されている配位化合
物から選択することができる。
【0049】Yは有機アニオンを表わし、具体的にはテ
トラフェニルホウ素アニオンやアルキルベンゼンスルホ
ン酸アニオン等を挙げることができる。
【0050】lは1、2または3の整数を表わし、mは
1、2または0を表わし、nは1または0を表わすが、
これらは前記一般式で表わされる錯体が4座配位か、6
座配位かによって決定されるか、あるいはQ1 、Q2
3 の配位子の数により決定される。
【0051】pは1または2を表わすが、好ましくは2
である。
【0052】pが2である場合は、Q1 、Q2 、Q3
表わされる配位化合物の配位基はアニオン化されている
ことはない。
【0053】メタルソースの添加量は、通常、受像材料
または熱溶融性層に対し、0.2〜20g/m2 が好ま
しく、1〜10g/m2 がより好ましい。
【0054】なお、本発明で用いる受像材料は、一般に
紙、プラスチックフィルム、または紙−プラスチックフ
ィルム複合体を支持体にしてその上に受像層としてポリ
エステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、塩化ビニールと他
のモノマー(たとえば、酢酸ビニル等)との共重合体樹
脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルピロリドン、ポ
リカーボネート等の一種または二種以上のポリマー層を
形成してなる。また、上記支持体そのものを受像材料に
することもある。
【0055】
【実施例】次に、実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、本発明はそれに限定されるものではない。
【0056】(実施例1) −塗料の調製− 下記の原料を混合して本発明に係る熱拡散性色素を含有
する均一な溶液の塗料を得た。
【0057】 本発明の化合物2(図1参照)・・・・・・・・・ 10g ニトロセルロース樹脂・・・・・・・・・・・・・ 10g メチルエチルケトン・・・・・・・・・・・・・ 400ml。
【0058】−感熱転写記録材料の作製− 上記塗料を、厚さ4.5μmのポリエチレンテレフタレ
ートフィルム上にワイヤーバーを用いて乾燥後の色素の
塗布量が0.4g/m2 になるように塗布、乾燥し、ポ
リエチレンテレフタレートフィルム上にインク層を形成
してなる感熱転写記録材料1を作製した。
【0059】なお、上記ポリエチレンテレフタレートフ
ィルムの裏面には、ステッキング防止層としてシリコン
変性ウレタン樹脂(SP−2105、大日精化製)を含
むニトロセルロース層が設けられている。
【0060】−受像材料の作製− 紙の両面にポリエチレンをラミネートし、その片側のポ
リエチレン層[白色顔料(TiO2 )と青味剤とを含
む。]の上に、受像層として0.15g/m2 のシリコ
ンオイルおよび下記メタルソース(付き量5g/m2
を含む塩化ビニル樹脂を付き量10g/m2 になるよう
に塗布し、受像材料を得た。
【0061】メタルソース: [Ni(NH2 CH2 CONH232+ [(C654 B]2 - −感熱転写記録方法− 前記感熱転写記録材料1と受像材料とを感熱転写記録材
料1のインク層表面と受像材料の受像面とが向き合うよ
うに重ね、感熱ヘッドを感熱転写記録材料1の裏面から
当てて、下記の記録条件で画像記録を行った。その結
果、階調性の優れたマゼンタ画像1が得られた。
【0062】この画像1の最大濃度(Dmax )、定着
性、色調および耐光性について下記の要領で評価した結
果を表1に示す。
【0063】 主走査、副走査の線密度:8ドット/mm 記 録 電 力: 0.6W/ドット 感熱ヘッドの加熱時間: 20msecから0.2msecの間で段階的に加 熱時間を調整した。 最大濃度の評価: X−rit310TRにより転写画像の最大(通常 、印加時間が最大の部分)反射濃度を測定した。
【0064】 定着性の評価: 画像1をラミネートパウチフィルムに挟み、ラミネ ートLAC1702“ PRO”(フジプラ(株) 製)を用いてラミネートした。得られたラミネート 画像を77℃の条件下で24時間放置し、画像の滲 みを目視で評価した。
【0065】次に、別に作製した画像1を前記受像材料
と重ね合わせ、20kg/m2 の加重を加えて60℃で
48時間放置し、受像材料への再転写の程度を目視で評
価した。
【0066】画像の滲み 〇:滲みが認められない。 △:滲みがわずかに認められる。 ×:滲みが激しい。 再転写 〇:再転写が殆ど認められない。 △:再転写が認められない。 ×:再転写が激しい。 (実施例2〜7、比較例1〜3)実施例1に用いた本発
明の化合物2の代りに本発明の色素化合物3(図1参
照)、6(図2参照)、7(図2参照)、8(図2参
照)、17(図5参照)、19(図5参照)および下記
の比較色素化合物A、B、Cを用いた以外は感熱転写記
録材料1とほぼ同じ構成の感熱転写記録材料2〜10を
作成した。
【0067】比較色素化合物A:
【0068】
【化2】
【0069】比較色素化合物B:
【0070】
【化3】
【0071】比較色素化合物C:
【0072】
【化4】
【0073】これらの感熱転写記録材料を用いて実施例
1と同様の方法で画像記録を行い、画像2〜10を形成
した。
【0074】得られた画像2〜10に対して実施例1と
同様の評価を行なった。結果を表1に示す。また、色素
化合物8を用いて得られた画像および比較色素化合物B
を用いて得られた画像の吸光度を図11に示す。
【0075】
【表1】
【0076】表1から解るように、本発明の実施例で
は、色素のインク化適性が良好で、画像の定着性、耐光
性が良好であり、しかも高濃度の画像を得ることができ
る。
【0077】(実施例8)実施例1で支持体として用い
たポリエチレンテレフタレートフィルム上に、下記構造
のイエロー色素を含むインク層、本発明に係るマゼンタ
色素2を含むインク層、下記構造のシアン色素を含むイ
ンク層を順次に塗設して感熱転写材料を作成した。
【0078】イエロー色素:
【0079】
【化5】
【0080】シアン色素:
【0081】
【化6】
【0082】なお、各感熱層のバインダーは実施例1と
同じものを用いた。また色素およびバインダーの付き量
も実施例1と同じである。
【0083】次に、上記感熱転写材料および実施例1と
同じ受像材料とを用いてビデオプリンター((株)日立
製作所製、VY−100)によりフルカラー画像を作成
したところ、良好な色再現性を示すフルカラー画像が得
られた。
【0084】また、この画像の定着性および画像安定性
は共に良好であった。
【0085】(実施例9)実施例8の感熱転写材料上に
中間層としてP−トルアミドのボールミル分散物5g、
ポリビニルピロリドン7gおよびゼラチン3g、下記硬
膜剤0.3gを含む水溶液100mlをP−トルアミド
の付き量が0.5g/m2 となるよう塗設した。
【0086】硬膜剤
【0087】
【化7】
【0088】さらに、中間層上に、熱溶融性層として前
記メタルソース(付き量1.0g/m2 )、下記紫外線
防止剤(付き量0.1g/m2 )、下記酸化防止剤(付
き量0.1g/m2 )およびエチレン−酢酸ビニル共重
合体(酢酸ビニルの含量20重量%、付き量0.2g/
2 )を含むカルナバロウ(付き量2.0g/m2 )を
ホットメルト塗布により塗設して、感熱転写材料を得
た。
【0089】この感熱転写材料と受像材料とを用いて実
施例8と同様にビデオプリンターによりフルカラーの画
像記録を行なった。なお、受像材料は白色の普通紙を用
いた。得られた画像は色再現性、階調性、画像安定性と
もに良好であった。
【0090】紫外線防止剤;
【0091】
【化8】
【0092】酸化防止剤;
【0093】
【化9】
【0094】
【発明の効果】本発明によると、耐熱性、熱拡散性、キ
レート反応性に優れたマゼンタ色素から、高濃度で安定
性に富む色素画像が得られ、かつインクシートの保存性
も良好な感熱転写記録材料と、それを用いて効率的に記
録することのできる感熱転写記録方法とを提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る代表的なマゼンタ色素の構造式を
示す説明図である。
【図2】本発明に係る代表的なマゼンタ色素の構造式を
示す説明図である。
【図3】本発明に係る代表的なマゼンタ色素の構造式を
示す説明図である。
【図4】本発明に係る代表的なマゼンタ色素の構造式を
示す説明図である。
【図5】本発明に係る代表的なマゼンタ色素の構造式を
示す説明図である。
【図6】本発明に係る代表的なマゼンタ色素の構造式を
示す説明図である。
【図7】本発明に係る代表的なマゼンタ色素の構造式を
示す説明図である。
【図8】本発明に係る代表的なマゼンタ色素の構造式を
示す説明図である。
【図9】本発明の感熱転写記録方法の説明図である。
【図10】本発明の感熱転写記録方法の説明図である。
【図11】マゼンタ色素化合物8を用いて得られた画像
と比較色素化合物Bを用いて得られた画像の吸光度を示
すグラフである。
【符号の説明】 1 支持体 3 受像材料 4 支持体 5 インク層 6 感熱転写記録材料 10 感熱転写記録材料 11 受像材料(普通紙)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−114892(JP,A) 特開 平4−344290(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/38 - 5/40 CAPLUS(STN) REGISTRY(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式[I]で表わされる色素を含
    有するインク層を支持体上に有することを特徴とする感
    熱転写記録材料。 【化1】 [ただし、式中、Aは2個の炭素原子とXとともに5員
    または6員の複素芳香環を形成する原子群を表わし、X
    、前記一般式[I]におけるアゾ基に結合した炭素原
    子に隣接する炭素原子に直接結合するところの、前記複
    素芳香環上の−O−、−S−、−N=または−N(R)
    −(ただし、Rは水素原子またはアルキル基を表わ
    す。)を表わし、YおよびZはそれぞれ水素原子または
    一価の基を、uおよびwはそれぞれ1〜5の整数を表わ
    す。]
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の一般式[I]で表わさ
    れる色素を含有するインク層を支持体上に有する感熱転
    写記録材料のインク層と受像材料とを重ね、前記感熱転
    写記録材料を画像情報に応じて加熱し、前記色素と金属
    イオンとの反応により形成されるキレート色素による画
    像を受像材料に形成することを特徴とする感熱転写記録
    方法。
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