JP3131651B2 - 感熱転写記録材料及び感熱転写記録方法 - Google Patents

感熱転写記録材料及び感熱転写記録方法

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JP3131651B2 JP03111706A JP11170691A JP3131651B2 JP 3131651 B2 JP3131651 B2 JP 3131651B2 JP 03111706 A JP03111706 A JP 03111706A JP 11170691 A JP11170691 A JP 11170691A JP 3131651 B2 JP3131651 B2 JP 3131651B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は感熱転写記録材料及び感
熱転写記録方法に関し、更に詳しくは高濃度で画像安定
性が良好なマゼンタ画像を得るための画像記録材料、及
びこの感熱転写記録材料を用いて効率的にマゼンタ画像
を記録することができる感熱転写記録方法に関する。
【0002】
【発明の背景】感熱転写記録方法は、操作や保守が容易
であること、装置の小型化、低コスト化が可能なこと、
更にランニングコストが安いこと等の利点から、カラー
ハードコピーを得る方法として有用である。
【0003】しかし、熱転写方式の感熱転写記録におい
ては、感熱転写材料に用いられる色素が重要であり、従
来のものでは得られた画像の安定性、特に定着性や耐光
性が悪いという欠点を有している。
【0004】その点を改良するために、特開昭59−7889
3号、同59−109349号、同60−2398号等には、キレ−ト
化可能な熱拡散性色素を用いて、受像材料上にキレ−ト
化された色素によって画像を形成する画像形成方法が開
示されている。
【0005】これらの画像形成方法は、定着性や耐光性
を改良する方法としては優れた方法であるが、これらの
公知の特許に開示された色素は感熱転写記録材料に用い
られるキレ−ト化可能な色素(以下、ポストキレ−ト色
素という)に要求される以下の性能を必ずしも満足して
いない。
【0006】1)キレ−ト形成により良好な色調のキレ
−ト色素画像を与えること。2)ポストキレ−ト色素の
熱拡散性が良好なこと。3)インクシ−トの保存時にポ
ストキレート色素がインクシ−トの裏面等に移動しない
こと。4)ポスト色素の溶剤溶解性(インク化適性)が
良好なこと。5)ポストキレ−ト色素の反応性(金属イ
オン供給化合物との反応性)が良好なこと。6)キレ−
ト色素画像の安定性(定着性、耐光性)が優れているこ
と。
【0007】従って、ポストキレ−ト色素の上記の性能
に関し更なる改良が望まれていた。
【0008】
【発明の目的】本発明は上記の事情に鑑み為されたもの
であり、その第1の目的は、キレ−ト化によりマゼンタ
としての良好な色調を与えることができるポストキレー
ト色素を用いた感熱転写記録材料及び、この記録材料を
用いた感熱転写記録方法の提供にある。
【0009】第2の目的はインク化適性、熱拡散性及び
キレ−ト反応性が良好であり、高濃度で保存性の良好な
画像を与えることのでき、かつインクシ−トの保存性も
良好である、ポストキレ−ト色素を用いた感熱転写記録
材料及びこの記録材料を用いた感熱転写記録方法の提供
にある。
【0010】
【発明の構成】本発明の上記目的は以下の構成によって
達成された。即ち、(a)支持体上に少なくとも下記一般
式(1)で表される色素を含む感熱転写層を有する感熱
転写記録材料。
【0011】
【化2】
【0012】式中、R1及びR2は各々ベンゼン環に置換
可能な基を表し、m及びnは各々0〜3の整数を表す。
m,nが、それぞれ2以上の時、複数のR1,R2は、そ
れぞれ同一でも異なってもよく、又、それぞれ互いに結
合して環を形成してもよい。R3は水素原子、ハロゲン
原子又は置換基を有しても良いアルキル基(但し、電子
供与性である場合を除く)を表し、Zは5〜6員の複素
環を形成するに必要な原子群を表す。及び(b)、(a)に記
載の一般式(1)で表される色素を含む感熱転写層を支
持体上に有する感熱転写記録材料に受像材料を重ね、画
像情報に応じて加熱し、前記色素と金属イオン含有化合
物(以下、メタルソースという)との反応により形成さ
れるキレト色素によって画像を形成する感熱転写記録
方法。
【0013】本発明の一般式(1)で表される色素(以
下、本発明の色素という)について更に詳しく説明す
る。
【0014】一般式(1)において、R1及びR2で表さ
れるベンゼン環に置換可能な基としては、ハロゲン原子
(例えば塩素、弗素等)、アルキル基(例えばメチル、
エチル、i-プロピル、ブチル等)、シクロアルキル基
(例えばシクロペンチル、シクロヘキル等)、アリール
基(例えばフェニル、ナフチル等)、アルケニル基(例
えば2-プロペニル)、アルコキシ基(例えばメトキシ、
エトキシ、i-プロポキシ、ブトキシ等)、アリールオキ
シ基(例えばフェノキシ)、アシル基(例えばアセチ
ル、プロパノイル、ブチロイル等)、アミノ基(例えば
メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアキノ等)、ア
シルアミノ基(例えばアセチルアミノ、プロピオニルア
ミノ等)、スルホンアミド基(例えばメタンスルホンア
ミド、ベンゼンスルホンアミド等)、ウレイド基(例え
ば3-メチルウレイド、3,3-ジメチルウレイド等)、カル
バモイル基(例えばメチルカルバモイル、エチルカルバ
モイル、ジメチルカルバモイル等)、スルファモイル基
(例えばエチルスルファモイル、ジメチルスルファモイ
ル等)、アルコキシカルボニル基(例えばメトキシカル
ボニル、エトキシカルボニル等)、アリールオキシカル
ボニル基(例えばフェノキシカルボキシル基)等が挙げ
られる。
【0015】これらR1及びR2で表される基(置換基を
有する場合は置換基も含む)は、それぞれ炭素数15個以
下が好ましく、特に10個以下が好ましい。
【0016】R3で表されるハロゲン原子としては、塩
素、臭素、弗素が挙げられる。又、アルキル基は置換基
を有してもよい。
【0017】一般式(1)で表される色素のうち更に好
ましくは一般式(2)で表される色素である。
【0018】
【化3】
【0019】式中、R1,R2,R3,m及びnは、一般式
(1)におけるR1,R2,R3,m及びnと、それぞれ同義
であり、R4及びkは一般式(1)におけるR2及びn
と、それぞれ同義である。
【0020】一般式(1)で表される化合物は、例えば
下記一般式(3)で表される化合物をChemical Review
s,Vol.75,241(1975)に記載の方法に準じてジアゾ化し、
下記一般式(4)で表される化合物との公知のカップリ
ング反応に従って製造することができる。
【0021】
【化4】
【0022】次に本発明の色素の代表的具体例を以下に
示すが、本発明はこれらに限定されない。
【0023】
【化5】
【0024】
【化6】
【0025】
【化7】
【0026】
【化8】
【0027】本発明の感熱転写記録材料は、本発明の色
素を含有する感熱転写層を支持体上に設けてなる。前記
感熱転写層における色素の含有量は、支持体1m2当たり
0.05〜10gが好ましい。
【0028】前記感熱転写層は、本発明の色素の1種又
は2種以上をバインダーと共に溶剤中に溶解することに
よって、或いは溶媒中に微粒子状に分散させることによ
って感熱転写層形成用インク液を調製し、該インクを支
持体上に塗布して適宜に乾燥することにより形成するこ
とができる。 感熱転写層の厚さは乾燥膜厚で0.1〜10
μmが好ましい。
【0029】前記バインダーとしてはアクリル樹脂、メ
タクリル樹脂、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリ
スルホン、ポリエーテルスルホン、ポリビニルブチラー
ル、ポリビニルアセタール、ニトロセルロース、エチル
セルロース等の溶剤可溶性ポリマーが好ましい。これら
のバインダーは、1種又は2種以上を有機溶媒に溶解し
て用いるだけでなく、ラテックス分散の形で使用しても
よい。バインダーの使用量としては、支持体1m2当たり
0.1〜20gが好ましい。
【0030】前記有機溶媒としては、アルコ−ル類(例
えばエタノール、プロパノール)、セロソルブ類(例え
ばメチルセロソルブ)、芳香族類(例えばトルエン、キ
シレン)、エステル類(例えば酢酸エステル)、ケトン
類(例えばアセトン、メチルエチルケトン)、エーテル
類(例えばテトラヒドロフラン、ジオキサン)等が挙げ
られる。
【0031】前記支持体としては、寸法安定性がよく、
記録の際感熱ヘッド等の加熱に耐えるものであればよい
が、コンデンサー紙、グラシン紙のような薄葉紙、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリカーボネー
トのような耐熱性のプラスチックフィルムが好ましく用
いられる。 支持体の厚さは、2〜30μmが好ましく、
又、支持体にはバインダーとの接着性の改良や色素の支
持体への転写、染着を防止する目的で選択されたポリマ
ーからなる下引き層を有することが好ましい。更に支持
体の裏面(感熱転写層と反対側)には、ヘッドが支持体
に粘着するのを防止する目的でスリッピング層を有して
もよい。
【0032】本発明の感熱転写記録材料は、後述する受
像材料に普通紙の如く受像層を特に設けていないものを
用いる目的で、感熱転写層上に特開昭59−106997号に記
載されているような熱溶融性化合物を含有する熱溶融性
層を有していてもよい。この熱溶融性化合物としては、
65〜150℃の温度で溶融する無色又は白色の化合物が好
ましく用いられ、例えばカルナバ蝋、蜜蝋、カンデリン
ワックス等のワックス類が挙げられる。 なお、これら
の熱溶融性層には、例えばポリビニルピロリドン、ポリ
ビニルブチラール、ポリエステル、酢酸ビニル等のポリ
マーが含有されていてもよい。
【0033】本発明の感熱転写記録材料をフルカラー画
像記録が可能な感熱転写記録材料に適用するには、本発
明の色素を含有するマゼンタ感熱転写層、シアン画像を
形成することができる熱拡散性色素を含有するシアン感
熱転写層、イエロー画像を形成することができる熱拡散
性色素を含有するイエロー感熱転写層の合計3層を支持
体上の同一表面上に順次繰り返して塗設することが好ま
しい。又、必要に応じて他に黒色画像形成物質を含む感
熱転写層の合計4層が同一表面上に順次に繰り返して塗
設されていてもよい。
【0034】本発明の感熱転写記録方法においては、前
記感熱転写記録材料の感熱転写層と受像材料とを重ね合
わせてから、画像情報に応じた熱を感熱転写記録材料に
与え、メタルソ−スと本発明の色素との反応により形成
されるキレート色素による画像を受像材料上に形成させ
る。この場合、本発明では色素として前記一般式(1)
で表される色素を用いるので、高濃度で画像安定性に富
み、かつ色再現上好ましいマゼンタ画像を効率的に得る
ことができる。メタルソースは受像材料中に存在させて
もよいし、感熱転写層上に設けた熱溶融性層中に存在さ
せてもよい。上記感熱転写記録方法を図面で説明する
と、図1(a)において、支持体1と受像層2からなる受
像材料3の受像層中にメタルソースを存在させたとき、
支持体4と感熱転写層5からなる感熱転写記録材料6の
感熱転写層中の前記色素は、例えばサーマルヘッド7の
発熱抵抗体8からの熱によって受像材料3に拡散移行
し、受像層2においてメタルソースと反応してキレート
色素画像を形成する。
【0035】又、図1(b)において、感熱転写層5上に
設けた熱溶融性層9中にメタルソースを存在させたと
き、支持体4と感熱転写層5と熱溶融性層9とからなる
感熱転写記録材料10の感熱転写層5中の色素は、例えば
サーマルヘッド7の発熱抵抗体8からの熱によって熱溶
融性層9に拡散移行し、そこでメタルソースと反応して
キレート色素を形成し、このキレート色素を含む熱溶融
性層が凝集破壊もしくは界面剥離によって受像材料3に
移行して画像が形成される。
【0036】前記メタルソースは金属イオンの無機又は
有機の塩及び金属錯体が挙げられ、中でも有機酸の塩及
び錯体が好ましい。金属としては、周期律表の第I〜VII
I族に属する1価及び多価の金属が挙げられるが、中で
もAl,Co,Cr,Cu,Fe,Mg,Mn,Mo,Ni,Sn,Ti及びZn
が好ましく、特にNi,Cu,Cr,Co及びZnが好ましい。メ
タルソースの具体例としては、Ni2+,Cu2+,Cr2+,Co2+
及びZn2+と酢酸やステアリン酸等の脂肪族の塩、或いは
安息香酸、サルチル酸等の芳香族カルボン酸の塩等が挙
げられる。
【0037】又、下記一般式で表される錯体は特に好ま
しく用いることができる。
【0038】[M(Q1)q(Q2)r(Q3)sP+(L-P ただし、上記式中、Mは金属イオン、好ましくはNi2+
Cu2+,Cr2+,Co2+,Zn2+を表す。Q1,Q2,Q3は各々M
で表される金属イオンと配位結合可能な配位化合物を表
し、互いに同じであっても異なっていてもよい。これら
の配位化合物としては、例えばキレート科学(5)(南
江堂)に記載されている配位化合物から選択することが
できる。L-は有機アニオン基を表し、具体的にはテト
ラフェニル硼素アニオンやアルキルベンゼンスルホン酸
アニオン等が挙げられる。qは1、2又は3の整数を表
し、rは1、2又は0を表し、sは1又は0を表すが、
これらは前記一般式で表される錯体が4座配位か、6座
配位かによって決定されるか、或いはQ1,Q2,Q3の配
位子の数によって決定される。pは1又は2を表す。
【0039】メタルソースの添加量は、通常、受像材料
又は熱溶融性層に対し、0.5〜20g/m2が好ましく、1
〜15g/m2がより好ましい。
【0040】なお、本発明で用いられる前記受像材料
は、一般に紙、プラスチックフィルム、又は紙−プラス
チックフィルム複合体を支持体として、その上に受像層
としてポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、塩化ビ
ニルと他のモノマー(例えば酢酸ビニル等)との共重合
樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルピロリドン、
ポリカーボネート等の1種又は2種以上のポリマー層を
形成してなる。又、上記支持体そのものを受像材料にす
ることもある。
【0041】
【実施例】以下、実施例によって本発明を詳しく説明す
るが、本発明がこれによって限定されるものではない。
【0042】参考例1 (インクの調製) 下記の原料を混合して本発明に係る熱拡散性色素を含有
する均一な溶液のインクを得た。
【0043】 熱拡散性色素(例示M−3) 5g ポリビニルブチラール樹脂(BL−1,積水化学工業製) 5g メチルエチルケトン 200 ml (感熱転写記録材料の作成)上記インクを、厚さ4.5μm
のポリエチレンテレフタレートベース上にワイヤーバー
を用いて乾燥後の塗布量が0.8g/m2になるように塗布
乾燥し、ポリエチレンフタレートベース上に感熱転写層
を形成してなる感熱転写記録材料−1を作成した。な
お、上記ポリエチレンテレフタレートベースの裏面に
は、スティッキング防止層としてシリコン変性ウレタン
樹脂(SP−2105,大日精化製)を含むニトロセルロース
層が設けられている。
【0044】(受像材料の作成)紙の両面にポリエチレ
ンをラミネートをラミネートした支持体(片側のポリエ
チレン層に白色顔料(TiO2)と青味剤を含む)の上に、
受像層としてエステル変性シリコン及び下記メタルソー
ス(付量3.5g/m2) を含むポリ塩化ビニル樹脂を、付
量がそれぞれ0.15g/m2、5g/m2になるように塗布し、
受像材料を得た。 メタルソース:[Ni(NH2CH2CONH2)32+2[(C6H5)4B]- (感熱転写記録方法)前記感熱転写記録材料と受像材料
とを重ね、感熱ヘッドを感熱転写記録材料の裏面から当
てて、下記の記録条件で画像記録を行ったところ、階調
性の優れたマゼンタ画像が得られた。
【0045】(記録条件)主走査、副走査の記録密度:
8ドット/mm 記録電力:0.6W/ドット 加熱時間:20msec〜0.2msecの間で段階的に加熱時間を
調整 得られたマゼンタ画像の性能(最大濃度、キレート化反
応性、定着性、耐光性)及び感熱転写記録材料(インク
シ−ト)保存性の評価を下記の方法で行った。結果を第
1表に示す。
【0046】<最大濃度の評価>X-rite310TRにより画
像の最大反射濃度(通常、印加時間が最大の部分 )を
測定した。
【0047】<キレート化反応性> ○:ほぼ十分にキレート色素画像を形成 △:キレート色素の形成不十分 ×:一部の色素のみキレート色素を形成 <定着性の評価>得られた画像の受像層表面と、厚さ18
0μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に厚さ5
μmのニトロセルロ−ス層を塗設してなるシートの塗布
面とを重ね、140℃で2分間加熱し、受像層から上記ニ
トロセルロース層への色素の転写の程度を目視により評
価した。色素の再転写の少ないもの程、定着性が優れて
いる。 ○:再転写が認められない △:再転写が僅かに認められる ×:再転写が顕著である <耐光性の評価>画像をキセノンフェードメーターで72
時間光照射し、照射前の濃度をD0,照射後の濃度をD
とし、(D/D0)×100(%)を色素の残存率として耐
光性を評価した。
【0048】<インクシートの保存性の評価>インクシ
ートのインク面とインクシートの裏面(スティッキング
防止層面)とを重ね合わせ、55℃で3日間放置し、ステ
ィッキング防止層表面への色素の移行状態を目視により
観察し、インクシートの保存性を評価した。
【0049】○:裏移りが殆ど認められない △:裏移りが認められる ×:裏移りが激しい参考例2〜9及び実施例10 参考 例1における色素M−3を、M−4,M−5,M−
8,M−18,M−21,M−22,M−26,M−35,M−40に代え
た以外は参考例1と同様にして9種の感熱転写記録材料
−2〜10を作成し、同様の条件で画像記録を行い、いず
れも階調性の優れたマゼンタ画像を得た。
【0050】これらの画像及びインクシートについて
例1と同様の評価を行った。結果を第1表に示す。
【0051】比較例1,2,3参考 例1において、色素を較色素A,Bに代えた以外
参考例1と同様にして3種の比較感熱転写記録材料を
作成し、同様の記録条件で画像記録を行った。得られた
画像及びインクシートについて参考例1と同様の評価を
行った。結果を第1表に示す。
【0052】
【化9】
【0053】 第 1 表 マゼンタ 色 素 Dmax キレト 定着性 記録材料 耐光性 画 像 化反応性 保 存 性 参考例1 M−3 1.82 ○ ○ ○ 79 参考例2 M−4 1.90 ○ ○ ○ 89 参考例3 M−5 1.88 ○ ○ ○ 87 参考例4 M−8 1.82 ○ ○ ○ 85 参考例5 M−18 1.80 ○ ○ ○ 79 参考例6 M−21 1.79 ○ ○ ○ 80 参考例7 M−22 1.81 ○ ○ ○ 84 参考例8 M−26 1.77 ○ ○ ○ 80 参考例9 M−35 1.84 ○ ○ ○ 78 実施例10 M−40 1.78 ○ ○ ○ 79 比較例1 比較A 1.43 △ × × 71 比較例2 比較B 1.41 △ △ △ 72 第1表から解るように、本発明の感熱転写記録材料で
は、キレト化反応性に優れ、高濃度で画像の定着性、
耐光性に優れたマゼンタ画像が得られ、しかもインクシ
トの保存性も良好である。
【0054】参考例10 参考 例1で支持体として用いたポリエチレンテレフタレ
ートフィルム上に、イエロー画像形成用色素Y−1(付
量0.5g/m2)を含む感熱転写層、参考化合物のマゼン
タ色素M−2(付量0.4g/m2)を含む感熱転写層、シ
アン画像形成用色素C−1(付量0.5g/m2)を含む感
熱転写層を順次塗設して感熱転写記録材料−11を作
た。なお、各感熱転写層のバインダーは参考例1と同じ
ものを用いた。
【0055】次に、上記感熱転写記録材料11及び参考
1と同じ受像材料とを用いてニコン(株)製フルカラープ
リンターCP3000によりフルカラー画像を作したとこ
ろ、良好な色再現性を示すフルカラー画像が得られた。
又、この画像の安定性(定着性、耐光性)は良好であっ
た。
【0056】参考例11 参考例10 の感熱転写記録材料−11上に中間層としてp-ト
ルアミドのボールミル分散物5g、ポリビニルピロリド
ン7g及びゼラチン3g、硬膜剤H−1 0.3gを含む水
溶液100mlをp-トルアミドの付き量が0.5g/m2となるよ
う塗設した。
【0057】更に中間層上に、熱溶融性層として参考
1で示したメタルソース(付量1.0g/m2)、紫外線防
止剤UV−1(付量0.1g/m2)、酸化防止剤AO−1
(付量0.1g/m2)及びエチレン-酢酸ビニル共重合体
(酢酸ビニルの含量20%、付量0.2g/m2)を含むカル
ナバ蝋(付量 2.0g/m2)をホットメルト塗布により塗
設して、感熱転写記録材料−12を得た。
【0058】この感熱転写記録材料−12と受像材料とを
用いて、参考例10と同様にフルカラープリンターにより
フルカラーの画像記録を行った。なお、受像材料は白色
の普通紙を用いた。得られたフルカラー画像は色再現
性、階調性、画像安定性とも良好であった。又、記録材
料−12の保存性も良好であった。
【0059】
【化10】
【0060】
【化11】
【0061】
【発明の効果】本発明によれば、熱拡散性、キレート反
応性に優れた色素を用いることにより、高濃度で安定性
に富むマゼンタ画像が得られ、かつ保存性も良好な感熱
転写記録材料と、それを用いて効率的に記録することが
できる感熱転写記録方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】 図1(a)及び(b)は本発明の感熱転写記録方法の一例を
示す説明図である。
【符号の説明】
1・・・支持体、2・・・受像層、3・・・受像材料、
4・・・支持体、5・・・感熱転写層、6・・・感熱転
写記録材料、7・・・サーマルヘッド、8・・・発熱抵
抗体、9・・・熱溶融性層、10・・・感熱転写記録材料
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−267194(JP,A) 特開 平4−89289(JP,A) 特開 昭60−2398(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/38 - 5/40 CAPLUS(STN) REGISTRY(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に少なくとも下記一般式(1)
    で表される色素を含む感熱転写層を有することを特徴と
    する感熱転写記録材料。 【化1】 〔式中、R1及びR2は各々ベンゼン環に置換可能な基を
    表し、m及びnは各々0〜3の整数を表す。m,nが、
    それぞれ2以上の時、複数のR1,R2は、それぞれ同一
    でも異なってもよく、又、それぞれ互いに結合して環を
    形成してもよい。R3は水素原子、ハロゲン原子又は
    換基を有しても良いアルキル基(但し、電子供与性であ
    る場合を除く)を表し、Zは5〜6員の複素環を形成す
    るに必要な原子群を表す。〕
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の一般式(1)で表され
    る色素を含む感熱転写層を支持体上に有する感熱転写記
    録材料に受像材料を重ね、画像情報に応じて加熱し、前
    記色素と金属イオン含有化合物との反応により形成され
    るキレ−ト色素によって画像を形成することを特徴とす
    る感熱転写記録方法。
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