JP3023707B2 - 感熱転写記録材料及び感熱転写記録方法 - Google Patents

感熱転写記録材料及び感熱転写記録方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は感熱転写記録材料及び感
熱転写記録方法に関し、更に詳しくは熱拡散性と耐熱性
とを備え、かつキレート化反応性に優れたイエロー色素
を含む新規な感熱転写記録材料、及びこの感熱転写記録
材料を用いて効率的にイエロー色素画像を記録すること
のできる感熱転写記録方法に関する。
【0002】
【発明の背景】熱拡散転写方式の感熱転写記録において
は、感熱転写記録材料に用いられる色素が重要であり、
従来のものでは得られた画像の安定性、即ち耐光性や定
着性が良くないという欠点を有している。
【0003】その点を改良するために、特開昭59-78893
号、同59-109349号、同60-2398号等には、キレ−ト化可
能な熱拡散性色素を用いて、受像材料上にキレ−ト化さ
れた色素によって画像を形成する画像形成方法が開示さ
れている。
【0004】これらの画像形成方法は、耐光性や定着性
を改良する方法としては優れた方法であるが、これらの
特許に開示されたイエロー色素は、モル吸光係数(ε)
が小さいために高濃度の画像を得るには色素の添加量を
多くする必要があり、インクシートの保存性(色素の析
出)に問題があった。又、色素の吸収がブロードである
ため色再現上好ましくない不要な吸収を有していた。
又、キレート反応性が低いために十分な定着性が得られ
ないという問題点も有していた。更に、色素の溶解性が
低い(インク化適性が劣る)欠点も有していた。
【0005】
【発明の目的】本発明の目的は、高εの色素画像を形成
でき、かつ吸収特性が良好で、キレート反応性が高く、
しかもインク化適性に優れたイエロー色素を用いた感熱
転写記録材料及び、この記録材料を用いて効率的に好ま
しいイエロー画像を再現することのできる感熱転写記録
方法を提供することにある。
【0006】
【発明の構成】本発明の上記目的は以下の構成によって
達成された。即ち、下記一般式(1)で表される色素
を含む層を支持体上に有する感熱転写記録材料。
【0007】
【化2】
【0008】式中、R1は炭素数2以上の脂肪族基を表
し、R2は脂肪族基を表し、Xは−N=C−S−と共に複素
環を形成するに必要な原子群を表す。
【0009】前記一般式(1)で表される色素が金属
イオンとの反応によりキレ−ト色素を形成し得るに記
載の感熱転写記録材料。
【0010】、に記載の一般式(1)で表される色
素を含む層を支持体上に有する感熱転写記録材料を画像
情報に応じて加熱し、前記色素と金属イオンとの反応に
より形成されるキレート色素によって画像を形成する感
熱転写記録方法。
【0011】上記一般式(1)で表される色素(以下、
本発明の色素という)について更に詳しく説明すると、
1として好ましくは炭素数2以上のアルキル基(例え
ばエチル、プロピル、i-プロピル、ブチル、ヘキシル、
オクチル、2-エチルヘキシル、デシル等)であり、特に
炭素数3〜12のアルキル基が好ましい。R2としても好
ましくはアルキル基(例えばメチル、エチル、i-プロピ
ル、ブチル、t-ブチル、ヘキシル、オクチル、2-エチル
ヘキシル、デシル等)であり、特に炭素数1〜12のアル
キル基が好ましい。
【0012】又、これらのアルキル基は置換基を有する
ものも含み、置換基としてはアリール基(例えばフェニ
ル)、アルコキシ基(例えばメトキシ、エトキシ)、ハ
ロゲン原子(例えば塩素、弗素)、ヒドロキシル基等が
挙げられる。
【0013】Xと−N=C−S−で形成される複素環とし
ては、下記一般式(2)〜(4)で表される環が好まし
い。
【0014】
【化3】
【0015】式中、R3、R4は各々、アルキル基(例え
ばメチル、エチル、プロピル等)、アリール基(例えば
フェニル)又は水素原子を表す。又、R3とR4が互いに
結合して縮合環を形成してもよい。
【0016】前記一般式(1)で表される色素は、熱拡
散性、耐熱性の良好な色素であり、しかも溶媒溶解性に
富むものである。そして重要なことは、このイエロー色
素は金属イオンと反応して十分にキレート化することが
できる、即ちキレート化反応性が高いことである。この
キレート色素は耐光性、定着性に非常に優れている。本
発明の色素は、ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミ
ストリィ25巻,560〜564頁に記載の合成法に準じてピリ
ドン誘導体(カプラー)を合成し、ジアゾカップリング
することにより製造できる。
【0017】本発明の色素の代表的具体例を以下に示
す。
【0018】
【化4】
【0019】
【化5】
【0020】本発明の感熱転写記録材料は、本発明の色
素を含有する層(以下、感熱層と称することがある)を
支持体上に設けてなる。
【0021】前記感熱層における色素の含有量は、支持
体1m2当たり0.1〜10gが好ましい。前記感熱層は、本発
明の色素の1種又は2種以上をバインダーと共に溶剤中
に溶解することによって、或いは溶媒中に微粒子状に分
散させることによって感熱層形成用塗料を調製し、該塗
料を支持体上に塗布して適宜に乾燥することにより形成
することができる。感熱層の厚さは乾燥膜厚で0.1〜5
μmが好ましい。
【0022】前記バインダ−としては、通常当分野で使
用されるものを用いることができる。これらのバインダ
ーは、1種又は2種以上を有機溶媒に溶解して用いるだ
けでなく、ラテックス分散の形で使用してもよい。バイ
ンダーの使用量としては、支持体1m2当たり0.1〜50g
が好ましい。
【0023】前記溶媒としては、水、アルコ−ル類(例
えばエタノール、プロパノール)、セロソルブ類(例え
ばメチルセロソルブ)、芳香族類(例えばトルエン、キ
シレン、クロロベンゼン)、エステル類(例えば酢酸エ
ステル)、ケトン類(例えばアセトン、メチルエチルケ
トン)、エ−テル類(例えばテトラヒドロフラン、ジオ
キサン)、塩素系溶剤(例えばクロロホルム、トリクロ
ロエチレン)等が挙げられる。
【0024】前記支持体としては、通常のものが使用で
きるが、耐熱性のプラスチックフィルムが好ましい。支
持体にはスリッピング層を有してもよい。
【0025】本発明の感熱転写記録材料は、感熱層上に
特開昭59−106997号に記載されているような熱溶融性化
合物を含有する熱溶融性層を有していてもよい。
【0026】この熱溶融性化合物としては、65〜130℃
の融点を有する無色又は白色の化合物が好ましく用いら
れ、例えばカルナバ蝋などのワックス類や尿素類が挙げ
られる。
【0027】なお、これらの熱溶融性層には、色素の保
持性を高めるために、例えばポリビニルピロリドン、ポ
リビニルブチラ−ル、飽和ポリエステル等のポリマーが
含有されていてもよい。
【0028】本発明の感熱転写記録材料は1種の色素か
らイエロー色素画像を得ることができるが、これをフル
カラー画像記録に適用する場合には、シアン色素を含有
するシアン感熱層、マゼンタ色素を含有するマゼンタ感
熱層、本発明の熱拡散性イエロー色素を含有するイエロ
ー感熱層が支持体上の同一表面上に順次繰り返して塗設
されることが好ましい。
【0029】又、必要に応じてシアン感熱層、マゼンタ
感熱層、本発明の色素を含むイエロー感熱層の他に黒色
画像形成物質を含む感熱層の合計4層が支持体の同一表
面上に順次繰り返して塗設されていてもよい。
【0030】本発明の感熱転写記録方法においては、前
記感熱転写記録材料の感熱層と受像材料とを重ね合わせ
てから、画像情報に応じた熱を感熱転写記録材料に与
え、本発明の色素を拡散移行することによって画像を受
像材料上に形成させてもよい。又、本発明の色素と金属
イオンを反応させた場合には、形成されたキレート色素
によって画像を受像材料上に形成させる。
【0031】この場合、本発明では色素として前記一般
式(1)で表されるイエロー色素を用いるので、高濃度
で安定性に富み、かつ色再現上好ましいイエロー画像を
効率的に得ることができる。
【0032】前記金属イオンは受像材料中に存在させて
もよいし、感熱層の表面に設けた熱溶融性層中に存在さ
せてもよい。
【0033】上記感熱転写記録方法を図面で説明する
と、第1図において、支持体1と受像層2からなる受像
材料3の受像層2中に前記金属イオンを存在させたと
き、支持体4と感熱層5からなる感熱転写記録材料6の
感熱層5中の前記色素は、例えばサーマルヘッド7の発
熱抵抗体8からの熱によって受像材料3に拡散移行し、
その受像層2において金属イオンと反応してキレート色
素を形成する。
【0034】又、第2図において、感熱層5の表面に設
けた熱溶融性層9中に前記金属イオンを存在させたと
き、支持体4と感熱層5と熱溶融性層9とからなる感熱
転写記録材料10の感熱層5中の前記色素は、例えばサ
ーマルヘッド7の発熱抵抗体8からの熱によって熱溶融
性層9に拡散移行し、そこで金属イオンと反応してキレ
ート色素を形成し、このキレート色素を含む熱溶融性物
質9aが凝集破壊もしくは界面剥離によって受像材料3に
移行する。
【0035】前記金属イオンとしては、周期律表の第I
〜VIII族に属する2価及び多価の金属が挙げられるが、
中でもAl,Co,Cr,Cu,Fe,Mg,Mn,Mo,Ni,Sn,Ti及
びZnが好ましく、特にNi,Cu,Cr,Co及びZnが好まし
い。
【0036】これらの金属イオンを供給する化合物(以
下、メタルソースと称することがある)としては、該金
属の無機又は有機の塩、及び該金属の錯体が挙げられ、
中でも有機酸の塩及び錯体が好ましい。具体例を挙げる
と、Ni2+,Cu2+,Cr2+,Co2+及びZn2+と酢酸やステアリン
酸等の脂肪酸塩、或いは安息香酸、サルチル酸等の芳香
族カルボン酸の塩等が挙げられる。
【0037】又、下記一般式で表される錯体も好ましく
用いることができる。
【0038】[M(Q1)l(Q2)m(Q3)nP+(Y-)P ただし、上記式中、Mは金属イオン、好ましくはN
i2+,Cu2+,Cr2+,Co2+,Zn2+を表す。Q1,Q2,Q3は各々、
Mで表される金属イオンと配位結合可能な配位化合物を
表し、互いに同じであっても異なっていてもよい。これ
らの配位化合物としては、例えばキレ−ト科学(5)
(南江堂)に記載されている配位化合物から選択するこ
とができる。Yは有機アニオン基を表し、具体的にはテ
トラフェニル硼素アニオンやアルキルベンゼンスルホン
酸アニオン等が挙げられる。lは1、2又は3の整数を
表し、mは1、2又は0を表し、nは1又は0を表す
が、これらは前記一般式で表される錯体が4座配位か、
6座配位かによって決定されるか、或いはQ1,Q2,Q3
の配位子の数によって決定される。pは1又は2を表す
が、好ましくは2である。pが2の場合、Q1,Q2,Q3
で表される配位化合物の配位基はアニオン化されていな
い。
【0039】メタルソースの添加量は、通常、受像材料
又は熱溶融性層に対し、0.5〜20g/m2が好ましく、1
〜20g/m2がより好ましい。
【0040】なお、本発明で用いられる前記受像材料
は、一般に紙、プラスチックフィルム、又は紙−プラス
チックフィルム複合体を支持体として、その上に受像層
としてポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、塩化ビ
ニルと他のモノマー(例えば酢酸ビニル等)との共重合
樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルピロリドン、
ポリカーボネート等の1種又は2種以上のポリマー層を
形成してなる。又、上記支持体そのものを受像材料にす
ることもある。
【0041】
【実施例】以下、実施例によって本発明を更に具体的に
説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0042】実施例1 (インク液の調製)下記の原料を混合して本発明に係る
熱拡散性色素を含有する均一な溶液のインク液を得た。
【0043】 熱拡散性色素(例示色素−2)・・・・・・・・・・・・・・・10g ニトロセルロース樹脂・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10g メチルエチルケトン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 300ml (感熱転写記録材料の作製)上記インク液を、厚さ4.5
μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上にワイヤ
ーバーを用いて乾燥後の塗布量が0.8g/m2になるよう
に塗布乾燥し、ポリエチ レンフタレートフィルム上に
感熱層を形成してなる感熱転写記録材料−1を作製し
た。
【0044】なお、上記ポリエチレンテレフタレートフ
ィルムの裏面には、スティッキング防止層としてシリコ
ン変性ウレタン樹脂(SP-2105,大日精化製)を含むニ
トロセルロース層が設けられている。
【0045】(受像材料の作製)紙の両面にポリエチレ
ンをラミネートした支持体の片側のポリエチレン層[白
色顔料(TiO2)と青味剤を含む]の上に、受像層として
0.15g/m2のシリコンオイル及び下記メタルソース5g/
m2 を含むポリ塩化ビニル樹脂を、付量10g/m2になるよ
うに塗布し、受像材料を得た。
【0046】 メタルソース:[Ni2+(NH2CH2CONH2)3][(C6H5)4B-2 (感熱転写記録方法)前記感熱転写記録材料の感熱層表
面と受像材料の受像面とが向き合うように重ね、感熱ヘ
ッドを感熱転写記録材料の裏面から当てて、下記の記録
条件で画像記録を行ったところ、階調性の優れたイエロ
ー画像が得られた。
【0047】 (記録条件)主走査、副走査の記録密度:8ドット/mm 記録電力:0.6W/ドット 加熱時間:15msec〜0.2msecの間で段階的に加熱時間を
調整 得られたイエロー画像の最大濃度(Dmax)、キレート
化反応性及び定着性について下記の要領で評価した結果
を表−1に示す。又、各色素のキレート形成時のアセト
ン溶液中でのモル吸光係数も併せて表−1に示す。
【0048】<キレート化反応性> ○:ほぼ十分にキレート色素画像を形成 △:キレート色素の形成不十分 ×:一部の色素のみキレート色素を形成 <定着性の評価>得られた画像の受像層表面と画像を形
成していない前記受像材料の受像層表面とを重ね合わ
せ、140℃で2分間加熱し、画像を形成していない受像
材料の受像層表面への色素の転写の程度を目視により評
価した。色素の転写が少ないもの程、定着性が優れてい
る。 ○:色素の転写が認められない △:色素の転写が僅かに認められる ×:色素の転写が顕著である 実施例2〜10 実施例1における色素を、表−1に示す色素に代えた以
外は実施例1と同様にして感熱転写記録材料−2〜10を
作製した。なお、これらの記録材料に用いた色素は、記
録材料−1で用いた色素(例示−2)と同様、いずれも
溶剤(メチルエチルケトン)に対する溶解性に問題はな
く、インク化適性は良好であった。
【0049】記録材料2〜10を用いて実施例1と同様の
条件で画像記録を行い、評価を行った。結果を表−1に
示す。
【0050】比較例1,2,3 実施例1の色素を、類似構造を持つ比較色素A,B,Cに
代えた以外は感熱転写記録材料−1と同じ比較感熱転写
記録材料−1,2,3を作製した。ただし、比較色素−C
は溶剤に対する溶解性が低く、色素の一部が溶け残った
インク液となった。
【0051】記録材料−1,2,3を用いて実施例1と同
様に画像記録及び評価を行った。結果を同じく表−1に
示す。
【0052】 表−1 転写材料 色 素 Dmax ε 定着性 色 相 実施例1 例示2 2.11 39,500 ○ イエロー 実施例2 例示4 2.08 39,200 ○ 〃 実施例3 例示5 2.02 39,100 ○ 〃 実施例4 例示6 1.92 38,400 ○ 〃 実施例5 例示9 2.10 38,700 ○ 〃 実施例6 例示14 1.99 39,100 ○ 〃 実施例7 例示19 1.97 37,900 ○ 〃 実施例8 例示20 1.95 38,100 ○ 〃 実施例9 例示26 2.01 38,300 ○ 〃 実施例10 例示27 1.98 38,800 ○ 〃 比較例1 比較A 1.97 40,100 × 〃 比較例2 比較B 1.51 18,900 ○ オレンジ 比較例3 比較C 1.48 38,700 △ イエロー
【0053】
【化6】
【0054】表−1に示すように、本発明の色素を使用
した感熱転写記録材料では、色素のモル吸光係数(ε)
が大きく、溶解性も良好であり、高濃度でイエローとし
て良好な色相を有する転写画像が得られた。更に、これ
らの色素はキレ−ト反応性も良好であるので、画像形成
過程でキレート化がほぼ完了するため定着性も良好であ
った。
【0055】一方、比較感熱転写記録材料−1ではキレ
ート性が低いために定着性が不十分であり、記録材料−
2では色素のεが小さいため高濃度の画像が得られず、
高濃度を得るには色素の増量が必要であったが、添加量
を増やすと色素の析出が認められ、ムラのある画像しか
得られなかった。更に記録材料−3では色素の溶解不足
によるものと推定される画像濃度の低下、画像ムラ及び
キレート反応性の低下を生じた。
【0056】又、金属イオンをCu2+,Zn2+に代えて同じ
実験を行ったところ同様な効果を得た。
【0057】更に、感熱転写記録材料−1〜10及び、受
像材料として実施例1の受像材料からメタルソースを除
いた以外は実施例1と同じ受像材料を用いて画像記録を
行ったところ、いずれも溶解性が良好で色調の優れた高
濃度なイエロー画像が得られた。
【0058】実施例11 実施例1のインク液の色素として、下記マゼンタ画像形
成色素又はシアン画像形成色素を含む2種のインク液
(マゼンタインク液及びシアンインク液)を調製した。
【0059】実施例1に記載のイエローインク液、マゼ
ンタインク液及びシアンインク液を、厚さ4.5μmのポリ
エチレンテレフタレートフィルムベース上に、イエロ
ー、マゼンタ、シアンインク液の順にグラビア塗布を行
い、フルカラー記録材料を得た。
【0060】上記記録材料及び実施例1と同じ受像材料
を用いて、ニコン(株)製フルカラープリンターCP3000
によりフルカラー画像記録を行い、高濃度で定着性の良
いフルカラー画像を得た。
【0061】
【化7】
【0062】実施例12 実施例1の感熱転写記録材料上に中間層としてp-トルア
ミドのボールミル分散物5g、ポリビニルピロリドン7
g及びゼラチン3g、下記硬膜剤0.3gを含む水溶液100
mlをp-トルアミドの付き量が0.5g/m2となるよう塗設
した。
【0063】更に中間層上に、実施例1で用いたメタル
ソース(付量1.0g/m2)、下記紫外線防止剤(付量0.1
g/m2)、下記酸化防止剤(付量0.1g/m2)及びエチ
レン-酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニルの含量20%、付
量0.2g/m2)を含むカルナバ蝋(付量 2.0g/m2)を
ホットメルト塗布により塗設して、熱熔融性層を有する
感熱転写記録材料を得た。
【0064】この感熱転写記録材料と受像材料とを用い
て、ビデオプリンターによりフルカラーの画像記録を行
った。なお、受像材料は白色の普通紙を用いた。得られ
たフルカラー画像は色再現性、階調性、画像安定性共に
良好であった。
【0065】
【化8】
【0066】
【発明の効果】本発明により、1種の色素から定着性、
熱拡散性、キレート性、色相及びインク化適性が改良さ
れたイエロー色素画像が得られる感熱転写記録材料及
び、それを用いて効率的に記録することができる感熱転
写記録方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の感熱転写記録材料を用いた感熱転写記
録方法の一例を示す説明図。
【図2】本発明の感熱転写記録材料を用いた感熱転写記
録方法の他の一例を示す説明図。
【図3】受像材料の断面図。
【符号の説明】
支持体 2 受像層 3 受像材料 4 支持体 5 感熱転写層 6 感熱転写記録材料 7 サーマルヘッド 8 発熱抵抗体 9 熱溶融性層 10 感熱転写記録材料 11 普通紙受像材料 12 紙 13a,13b ポリエチレン層 14 受像層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/38 - 5/40 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)で表される色素を含む
    層を支持体上に有することを特徴とする感熱転写記録材
    料。 【化1】 〔式中、R1は炭素数2以上の脂肪族基を表し、R2は脂
    肪族基を表し、Xは−N=C−S−と共に複素環を形成す
    るに必要な原子群を表す。〕
  2. 【請求項2】 前記一般式(1)で表される色素が金属
    イオンとの反応によりキレ−ト色素を形成し得ることを
    特徴とする請求項1に記載の感熱転写記録材料。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の一般式(1)で表され
    る色素を含む層を支持体上に有する感熱転写記録材料を
    画像情報に応じて加熱し、前記色素と金属イオンとの反
    応により形成されるキレート色素によって画像を形成す
    ることを特徴とする感熱転写記録方法。
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