JP3145009B2 - ポリエステル樹脂及びその製造方法 - Google Patents

ポリエステル樹脂及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は成形時及び高温下使用時
における発生有機ガスの低減されたポリエステル樹脂お
よびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリブチレンテレフタレートやポリブチ
レンナフタレートおよびこれらとポリテトラハイドロフ
ラン、アジピン酸との共重合体等のようなポリエステル
樹脂は、その優れた諸物性により電気部品、自動車部品
等に利用されている。特に近年は、高温高湿下の過酷な
条件下で使用されるようになっている。このような用途
において、従来のポリエステル樹脂は加水分解、熱分解
を受けてガスを発生しやすく、特に近傍に電気接点があ
るような条件下では、このガスがアーク放電により炭
化、付着し、接点の導通異常を起こす等の問題がある。
特に、流動性に優れる低分子量体でこの問題が顕著であ
り、高流動性と低発生ガス量は両立の難しい問題であっ
た。これらの問題を解決するため、カルボキシル末端基
を低減する方法が数多く提案されており、固相重合を行
う方法、特定比率の多官能化合物と単官能化合物を共重
合して固相重合する方法(特開平4−272920号公報)等
が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようにカルボキシル末端基を低減する方法では発生ガス
の低減は充分でなく、固相重合を利用する方法では流動
性が失われて薄肉の成形体が得られにくいという問題も
生じる。また多官能化合物と単官能化合物を共重合させ
固相重合を行うとレオロジー特性が変化して低剪断下で
の粘度が上がるため、同じ流動性をもった重合体では脆
性が低下するという問題がある。本発明は、分岐等のレ
オロジー特性の変わる手法を用いず、高流動特性を損な
うことなく有機発生ガスの少ないポリエステル樹脂及び
その製造方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】かかる問題を解決するた
め発明者は鋭意研究の結果、ポリエステル樹脂の末端を
カルボキシル基またはヒドロキシル基を有する単官能化
合物で置換し、ヒドロキシル末端基量を特定値以下にす
れば、成形時及び使用時の発生有機ガスを低減でき、し
かも流動性に優れた材料を提供できることを見出し本発
明に至った。即ち本発明は、芳香族ジカルボン酸もしく
は脂肪族ジカルボン酸と脂肪族ジオールとを主な構成要
素とする実質的に直鎖状構造を有するポリエステル樹脂
において、その末端がカルボキシル基またはヒドロキシ
ル基を有する単官能化合物で置換され、ヒドロキシル末
端基量が40meq/kg以下であることを特徴とするポリエス
テル樹脂、並びに芳香族ジカルボン酸もしくは脂肪族ジ
カルボン酸と脂肪族ジオールとを主な構成要素とする実
質的に直鎖状構造を有するポリエステル樹脂を製造する
にあたり、原料モノマーのエステル化反応またはエステ
ル交換反応の開始前あるいは該反応の任意の段階でカル
ボキシル基またはヒドロキシル基を有する単官能化合物
を添加して溶融重合を行い、しかる後に固相重合を行う
ことを特徴とする、ヒドロキシル末端基量が40meq/kg以
下であるポリエステル樹脂の製造方法に関するものであ
る。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
ポリエステル樹脂は、上記の如く芳香族ジカルボン酸も
しくは脂肪族ジカルボン酸と脂肪族ジオールとを主な構
成要素とし、その末端がカルボキシル基またはヒドロキ
シル基を有する単官能化合物で置換され、ヒドロキシル
末端基量が40meq/kg以下であることを特徴としている。
ポリエステル樹脂の主骨格を形成する原料モノマーとし
ては、かかるジカルボン酸及びジオールの他に、それら
のエステル形成性誘導体を用いることも可能である。こ
こで、芳香族ジカルボン酸、脂肪族ジカルボン酸及びこ
れらのエステル形成性誘導体の具体例としては、テレフ
タル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボ
ン酸、ビフェニルジカルボン酸、スチルベンジカルボン
酸、2,2−(ビスカルボキシフェニル)プロパン、コハ
ク酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸
等およびそれらのエステル形成性誘導体、例えばアルキ
ルエステル等が挙げられる。また、脂肪族ジオールの具
体例としては、エチレングリコール、1,3 −プロパンジ
オール、1,4 −ブタンジオール、1,6 −ヘキサンジオー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール等
が挙げられる。本発明においては、上記の如きジカルボ
ン酸及びジオールを主な構成要素とするものであれば、
これに他の成分を共重合したポリエステル樹脂であって
もよい。本発明においては、上記の如きポリエステル樹
脂の中でも、特にテレフタル酸とブタンジオールとを主
な構成要素とするポリブチレンテレフタレート系樹脂及
びナフタレンジカルボン酸とブタンジオールとを主な構
成要素とするポリブチレンナフトレート系樹脂に対し
て、次に述べる特定単官能化合物による末端置換の効果
が顕著であり、テトラヒドロフランを主とする発生有機
ガスの著しい低減が可能である。これらポリエステルの
数平均分子量は8,000 以上40,000以下が好ましく、特に
好ましくは8,000 以上25,000以下の範囲であり、この場
合、発生有機ガスの低減効果が顕著である。次に、ポリ
エステル樹脂の末端を置換するためのカルボキシル基ま
たはヒドロキシル基を有する単官能化合物としては特に
限定はないが、分子量が低い化合物ではポリエステル製
造時の温度、減圧条件等によりポリマー末端に導入され
ずに揮発して系外に流出しやすくなるため、単官能化合
物は炭素数7以上の化合物が好ましい。特に好ましい化
合物の例を挙げれば、安息香酸、トルイル酸、tert−ブ
チル安息香酸、ナフトエ酸等の芳香族カルボン酸化合物
及びそれらのアルキルエステル等の誘導体、或いはフェ
ノキシベンジルアルコール等の高分子量アルコール化合
物等である。
【0006】上記のようなポリエステル樹脂の原料モノ
マー及び末端置換のための特定単官能化合物を用いた本
発明のポリエステル樹脂は、次のような方法で製造する
のが好ましい。まず、溶融重合は直接重合法、エステル
交換法等、従来公知の方法が採用される。触媒としては
チタン、錫、アンチモン、ゲルマニウム化合物が好まし
く用いられる。単官能化合物は重合に際し、エステル交
換反応あるいはエステル化反応に先立つモノマー原料仕
込み時に添加されてもよいし、エステル交換反応あるい
はエステル化反応の任意の段階で添加されてもよいが、
この反応の末期は好ましくない。また単官能化合物の添
加量(最終ポリエステル単位重量に対するモル濃度)は
以下のように決めるのが好ましい。即ち、得ようとする
ポリエステルの目的とする流動性に対応する数平均分子
量からほぼ必然的に決定される総ての種類の末端基量の
総和の当量濃度(以下、総末端基量という)をt(meq/
kg)とし、単官能化合物の添加量に対するポリマー末端
への反応による導入率をAとしたとき、単官能化合物の
濃度m(mmol/kg)が、下記式(1) を満たすように添加す
ればよい。 (t−120)/A<m<(t−20)/A (1) Aは使用する単官能化合物によって変わる値であり、予
め実験等によって確認しておく必要がある。本発明のポ
リエステル樹脂において、発生ガスに影響を与えるヒド
ロキシル末端基量は、上記単官能化合物による末端置換
及び固相重合により40meq/kg以下まで減少させられる。
好ましくは20meq/kg以下である。このヒドロキシル末端
基量40meq/kg以下、好ましくは20meq/kg以下を実現する
ためには固相重合をポリエステルの融点より5℃から50
℃低い温度範囲において15時間以上行うことが好まし
く、更に好ましくは5℃から35℃低い温度範囲で20時間
以上行うことが望ましい。
【0007】本発明によって得られたポリエステルは、
必要に応じて適当な熱安定剤や紫外線吸収剤、帯電防止
剤、難燃剤や難燃助剤、染料や顔料などの着色剤及び流
動性や離型性の改善のための滑剤、潤滑剤、結晶化促進
剤(核剤)、無機物等が使用できる。また、本発明のポ
リエステルは、その目的を阻害しない範囲で他の熱可塑
性樹脂を補助的に併用することも可能である。ここで用
いられる他の熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリオレ
フィン系重合体、ポリアミド系ポリマー、ポリカーボネ
ート、ABS、ポリフェニレンオキサイド、ポリアルキ
ルアクリレート、ポリアセタール、ポリスルホン、ポリ
エーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリエーテル
ケトン、フッ素樹脂等を挙げることができる。これらの
熱可塑性樹脂は、二種以上混合して用いることもでき
る。
【0008】
【発明の効果】本発明により単官能化合物を添加し溶融
重合、更に固相重合されたポリエステルは優れた流動性
を有し、レオロジー特性、耐熱性等一般物性も通常のポ
リエステルに劣ることなく、成型時及び使用時の発生有
機ガスが顕著に低減され電気部品等に好適な材料とな
る。
【0009】
【実施例】以下実施例により、本発明を更に具体的に説
明するが、本発明はこれに限定されるものではない。 実施例1 数平均分子量が16000 すなわち総末端基量が 124meq/kg
でヒドロキシル末端基量が40meq/kg以下のポリブチレン
テレフタレート(PBT)を 2.5kg得るべく、ジメチル
テレフタレート2178g、ブタンジオール1415g、テトラ
ブチルチタネート1.25g、およびp−tertブチル安息香
酸を攪拌機および精留塔付きの反応器に仕込んだ。これ
に先立つ実験でこの実施例の反応条件下では、p−tert
ブチル安息香酸の反応導入率は0.72であることが分かっ
ているため、p−tertブチル安息香酸は(1) 式の範囲内
である94.4mmol/kg に相当する42.0gが添加された。 1
40℃から 200℃に90分かけて昇温しながらエステル交
換、エステル化反応を行った。このときメタノール及び
水が理論量の約90%に達した。ここで精留塔から真空ポ
ンプにつながる直接冷却塔に留出経路を切り替え、200
℃から250 ℃に昇温を行いながら徐々に減圧し約40分で
0.5torr に達した。250 ℃、0.5torr で重合反応を2時
間行いポリマーを取り出してペレット化を行った。ゲル
パーミエイションクロマトグラフィの測定の結果このと
きの数平均分子量は8200であった。これを 200℃窒素気
流下で固相重合を30時間行った。得られたポリマーの数
平均分子量は16300 でヒドロキシル末端基量は9.1meq/k
g 、カルボキシル末端基量は31meq/kgであった。得られ
たポリマーを 250℃で成形し成形片の粉砕物を 150℃で
1時間放置したときにでるガスを定量分析した。また得
られたポリマーを 260℃の溶融状態で10分間放置しこの
ときの発生ガスも定量分析した。さらに 250℃での溶融
粘度をキャピログラフを用いて測定した。これらの結果
は表1に示す通りとなった。 実施例2 数平均分子量20000 すなわち総末端基量が100meq/kg で
ヒドロキシル末端基量が40meq/kg以下のポリブチレンナ
フトレート(PBN)を 2.5kg得るべく、2,6−ジメチ
ルナフタレート2232g、ブタンジオール1153g、テトラ
ブチルチタネート10.0g、およびp−tertブチル安息香
酸を攪拌機および精留塔付きの反応器に仕込んだ。これ
に先立つ実験でこの実施例の反応条件下では、p−tert
ブチル安息香酸の反応導入率は0.76であることが分かっ
ていたため、p−tertブチル安息香酸は(1) 式の範囲内
である60.5mmol/kg に相当する27.0gが添加された。 1
60℃から 220℃に90分かけて昇温しながらエステル交
換、エステル化反応を行った。このときメタノール及び
水が理論量の約90%に達した。ここで精留塔から真空ポ
ンプにつながる直接冷却塔に留出経路を切り替え、 220
℃から 260℃に昇温を行いながら徐々に減圧し約30分で
0.5torr に達した。 260℃、0.5torr で重合反応を1時
間30分行いポリマーを取り出してペレット化を行った。
ゲルパーミエイションクロマトグラフィの測定の結果こ
のときの数平均分子量は9100であった。これを 210℃窒
素気流下で固相重合を30時間行った。得られたポリマー
の数平均分子量は21100 でヒドロキシル末端基量は8me
q/kg、カルボキシル末端基量は36meq/kgであった。得ら
れたPBNについて実施例1と同様の方法で発生ガス分
析を行った。結果を表1に示す。 実施例3 数平均分子量が15000 すなわち総末端基量が 131meq/kg
でヒドロキシル末端基量が40meq/kg以下のポリブチレン
テレフタレート(PBT)を 2.5kg得るべく、ジメチル
テレフタレート2178g、ブタンジオール1415g、テトラ
ブチルチタネート1.25g、およびp−トルイル酸を攪拌
機および精留塔付きの反応器に仕込んだ。これに先立つ
実験でこの実施例の反応条件下では、p−トルイル酸の
反応導入率は0.63であることが分かっているため、p−
トルイル酸は(1) 式の範囲内である120.6mmol/kgに相当
する41.1gが添加された。 140℃から 200℃に90分かけ
て昇温しながらエステル交換、エステル化反応を行っ
た。このときメタノール及び水が理論量の約90%に達し
た。ここで精留塔から真空ポンプにつながる直接冷却塔
に留出経路を切り替え、200 ℃から250 ℃に昇温を行い
ながら徐々に減圧し約50分で0.5torr に達した。250
℃、0.5torr で重合反応を2時間行いポリマーを取り出
してペレット化を行った。ゲルパーミエイションクロマ
トグラフィの測定の結果このときの数平均分子量は8600
であった。これを 200℃窒素気流下で固相重合を25時間
行った。得られたポリマーの数平均分子量は15200 でヒ
ドロキシル末端基量は9.5meq/kg 、カルボキシル末端基
量は31meq/kgであった。得られたPBTについて実施例
1と同様の方法で発生ガス分析を行った。さらに 250℃
での溶融粘度をキャピログラフを用いて測定した。結果
を表1に示す。
【0010】比較例1 p−tertブチル安息香酸を(1) 式の範囲より少ない3mm
ol/kg に相当する1.33g添加し、固相重合を行わない以
外は実施例1と同じ方法でPBTの合成を行った。重縮
合時間を1時間45分行いポリマーを取り出し数平均分子
を測定したところ実施例1とほぼ同じ16500 であった
が、ヒドロキシル末端基量は82meq/kgであった。このポ
リマーの発生ガス量を実施例1と同様の方法で測定した
ところ表1に示すように非常に多かった。また溶融粘度
を実施例1と同様の方法で行った。実施例1のポリマー
は比較例1のポリマーと剪断速度依存性に差が見られな
かった。 比較例2 比較例1と同じ方法で溶融重合を行い、重縮合時間が1
時間20分のところでポリマーを取り出し、引き続いて固
相重合を 185℃で7時間行ったところ数平均分子量は16
100 であり、ヒドロキシル末端基量は85meq/kgであっ
た。このポリマーの発生ガス量を実施例1と同様の方法
で測定したところ表1に示すように非常に多かった。 比較例3 実施例1においてp−tertブチル安息香酸仕込量を(1)
式の範囲より多い190mmol/kgに相当する84.0gとして重
合を試みたが、反応が十分に進行せず、目的とする数平
均分子量のPBTを得ることはできなかった。そこで、
トリメリット酸トリメチル50.3gを更に添加して実施例
1と同じ方法で重合を行った。溶融重合を2時間行いこ
れを取り出して固相重合を 200℃で25時間行った。数平
均分子量は15500 であり、ヒドロキシル末端基量は9me
q/kgであった。発生ガス及び溶融粘度を測定した。表1
に示す通り、発生ガス量は実施例1と同程度に低いもの
の、この方法で得られたPBTは分岐構造を有するもの
であり、剪断速度依存性が強くなっていることが判明し
た。 比較例4 p−tertブチル安息香酸を使用せず固相重合を行わない
以外は実施例2と同じ方法でPBNの合成を行った。溶
融重合時間1時間10分でポリマーを取り出し数平均分子
量を測定したところ19900 で実施例2とほぼ同じであっ
たが、ヒドロキシル末端基量は65meq/kgであった。。こ
のポリマーの発生ガス量を測定したところ表1に示すよ
うに実施例2と比較して非常に多かった。
【0011】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 63/00 - 63/91

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芳香族ジカルボン酸もしくは脂肪族ジカ
    ルボン酸と脂肪族ジオールとを主な構成要素とする実質
    的に直鎖状構造を有するポリエステル樹脂において、そ
    の末端がカルボキシル基またはヒドロキシル基を有する
    単官能化合物で置換され、ヒドロキシル末端基量が40me
    q/kg以下であることを特徴とするポリエステル樹脂。
  2. 【請求項2】 ヒドロキシル末端基量が20meq/kg以下で
    ある請求項1記載のポリエステル樹脂。
  3. 【請求項3】 ポリエステル樹脂が、テレフタル酸とブ
    タンジオールとを主な構成要素とするポリブチレンテレ
    フタレート系樹脂またはナフタレンジカルボン酸とブタ
    ンジオールとを主な構成要素とするポリブチレンナフタ
    レート系樹脂である請求項1又は2記載のポリエステル
    樹脂。
  4. 【請求項4】 単官能化合物が、カルボキシル基または
    ヒドロキシル基を有する炭素数7以上の有機化合物であ
    る請求項1〜3の何れか1項記載のポリエステル樹脂。
  5. 【請求項5】 単官能化合物が、安息香酸、トルイル
    酸、tert−ブチル安息香酸、ナフトエ酸、フェノキシベ
    ンジルアルコール及びこれらの誘導体から選ばれた化合
    物である請求項1〜4の何れか1項記載のポリエステル
    樹脂。
  6. 【請求項6】 芳香族ジカルボン酸もしくは脂肪族ジカ
    ルボン酸と脂肪族ジオールとを主な構成要素とする実質
    的に直鎖状構造を有するポリエステル樹脂を製造するに
    あたり、原料モノマーのエステル化反応またはエステル
    交換反応の開始前あるいは該反応の任意の段階でカルボ
    キシル基またはヒドロキシル基を有する単官能化合物を
    添加して溶融重合を行い、しかる後に固相重合を行うこ
    とを特徴とする、ヒドロキシル末端基量が40meq/kg以下
    であるポリエステル樹脂の製造方法。
  7. 【請求項7】 単官能化合物の添加量(m)が、下記式
    (1) を満足するものである請求項6記載のポリエステル
    樹脂の製造方法。 (t−120)/A<m<(t−20)/A (1) 〔但し、mの単位はmmol/kg 、t は固相重合後のポリマ
    ーにおいて目的とする数平均分子量に対応する総末端基
    量(meq/kg)、Aは単官能化合物の添加量に対するポリ
    マー末端への反応による導入率を示す。〕
  8. 【請求項8】 ポリエステル樹脂が、テレフタル酸とブ
    タンジオールとを主な構成要素とするポリブチレンテレ
    フタレート系樹脂またはナフタレンジカルボン酸とブタ
    ジオールとを主な構成要素とするポリブチレンナフタレ
    ート系樹脂である請求項6又は7記載のポリエステル樹
    脂の製造方法。
  9. 【請求項9】 単官能化合物が、カルボキシル基または
    ヒドロキシル基を有する炭素数7以上の有機化合物であ
    る請求項6〜8の何れか1項記載のポリエステル樹脂の
    製造方法。
  10. 【請求項10】 単官能化合物が、安息香酸、トルイル
    酸、tert−ブチル安息香酸、ナフトエ酸、フェノキシベ
    ンジルアルコール及びこれらの誘導体から選ばれた化合
    物である請求項6〜9の何れか1項記載のポリエステル
    樹脂の製造方法。
  11. 【請求項11】 固相重合を、得られるポリエステル樹
    脂の融点より5℃から50℃低い温度で15時間以上行う請
    求項6〜10の何れか1項記載のポリエステル樹脂の製
    造方法。
  12. 【請求項12】 固相重合を、得られるポリエステル樹
    脂の融点より5℃から35℃低い温度で20時間以上行う請
    求項11記載のポリエステル樹脂の製造方法。
JP15143095A 1995-06-19 1995-06-19 ポリエステル樹脂及びその製造方法 Expired - Fee Related JP3145009B2 (ja)

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