JP3139375B2 - 電界放射冷陰極の製造方法 - Google Patents

電界放射冷陰極の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電界放射冷陰極の
構造及びその製造方法に関し、特に放出される電子ビー
ムの発散角が小さく抑えられる電界放射冷陰極の製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】熱電子放出を利用した熱陰極に代わる電
子源として、電界放射冷陰極が開発されている。電界放
射冷陰極は、先鋭な突起を持つ電極の先端に、高電界
(2〜5×107V/cm以上)を発生させることで電
子を空間に放出させる。このため、先端の先鋭度がデバ
イスの特性を左右する条件であるが、おおよそ数百オン
グストローム以下の曲率半径が必要であるといわれてい
る。
【0003】また、電界発生のためには電極を1μm程
度あるいはそれ以下の近接した位置に配して、数10〜
数100Vの電圧を印加する必要がある。さらに、実際
にはこのような素子が、同一の基板上に数千〜数万個形
成され、並列に接続されたエミッタアレイとして使用さ
れることが多い。
【0004】このようなことから、電界放射冷陰極は、
一般的に半導体工業で用いられる微細加工技術を利用し
て製造される。このような素子の応用としては、平面型
ディスプレー、微小真空管、およびマイクロ波管、ブラ
ウン管等の電子管や各種センサーの電子源等が提案され
ている。
【0005】実際に、電界放射冷陰極として使われる構
造の一つに「スピントタイプ」(Spindt型)と呼
ばれる構造があり、図10に斜視図として示すように、
導電性の基板51上に形成された円錐状の導電体で形成
されたエミッタ電極56と、その先端を囲むように配置
されたゲート電極53、およびこれを支える絶縁層52
がその基本構造とされている。
【0006】ところが、それぞれのエミッタ電極56か
ら放出される電子ビーム59は、エミッタ電極先端から
垂直方向のみだけではなく、ある程度の広がりをもって
いる。個々のエミッタ電極から放出される電子ビームに
広がりが大きくなると、当然エミッタアレイ全体からの
電子ビームも広がりが大きくなってしまう。電子ビーム
の広がりは例えば平面型ディスプレーの場合には隣接す
る画素の蛍光体を励起する原因となり、クロストークを
悪化させる。
【0007】電子ビームの広がりを抑制する従来の方法
として、例えば特開平7−122179号公報には、集
束電極を持った素子構造とその製造方法が提案されてい
る。
【0008】これは図13(b)に示すように、ガラス
基板71上に導体層72と抵抗層73を積層した基板6
1上に円錐状のエミッタ電極66とその先端を取り囲む
位置にゲート電極63が設けられ、ゲート電極63は、
第1の絶縁層62に支えられており、そのゲート電極6
3上にさらに第2の絶縁層64を介してゲート電極63
と同心の開口をもつ集束電極65が設けられた構造であ
る。この集束電極65にゲート電極63よりも低い電圧
を印加することにより、エミッタ電極66から放射され
た電子ビームは集束される。
【0009】また、この集束電極を持った素子構造の製
造方法を図11〜図13を参照して以下に説明する。
【0010】ガラス基板71上に導体層72、抵抗層7
3を積層し、その上に第1の絶縁層62として二酸化シ
リコン(SiO2)ゲート電極63としてニオブ(N
b)を積層する(図11(a)参照)。
【0011】その上にマスク層68としてアルミニウム
(Al)を成膜し(図11(b)参照)、フォトリソグ
ラフィにより形成した、第1のレジスト層75によりエ
ッチングを行いマスク層68をパターニングし(図11
(c)参照)、リング状マスク69を得る(図11
(d)参照)。
【0012】さらに、その上から第2の絶縁層64と、
集束電極65を積層する(図12(a)参照)。
【0013】次に、フォトリソグラフィによりリング状
マスク69の外径に合わせた第2のレジスト層76の開
口を作り、反応性イオンエッチング(RIE)により集
束電極65、第2の絶縁層64をエッチングし、リング
状マスク69とゲート電極63を露出させる第1の開口
78を形成する(図12(b)参照)。
【0014】続いて、リング状マスク69をマスクとし
てゲート電極63(Nb)をSF6、第1の絶縁層62
(SiO2)をCHF3を用いてドライエッチングして第
2の開口79を形成する(図12(c)参照)。
【0015】こうして形成された基板に対し、回転斜め
蒸着を行い、ニッケル(Ni)、アルミニウム(Al)
等の金属膜からなる犠牲層77を集束電極65上の第2
のレジスト層76の上面および第1の開口部78の側面
に形成して、第1の開口78の開口面積を第2の開口7
9の開口面積とほぼ同一にした後、基板に垂直にモリブ
デン(Mo)を蒸着する。このとき、Moの蒸着粒子は
第1の開口78に形成された犠牲層77の開口によって
マスクされ、この開口形状が基板61上に投影されるよ
うにして基板61上にMoが堆積する。同時に犠牲層7
7上に滞積したMo膜は、その開口径が徐々に小さくな
り、それに伴なって基板61上でのMoの堆積範囲が狭
められ、円錐状のエミッタ電極66が形成される(図1
3(a)参照)。
【0016】そして、基板全体をリン酸中に浸し、犠牲
層77とともにエミッタ材料層67を除去するととも
に、第2のレジスト層76も除去する。これにより、図
13(b)に示すような電界放射冷陰極70が完成す
る。
【0017】また、図14に示すように、リング状マス
ク69の外径を第1の開口78よりも大きくした例も示
されており、第1の開口78形成の際の目合わせの精度
が下げられるとしている。
【0018】一方、集束電極を有さない電界放射冷陰極
として、例えば特願平7−60886号公報には、図1
7(a)に示すように、基板101とゲート電極103
の間の絶縁層を第1および第2の絶縁層104、105
の2層とし段差を設けた構造が紹介されている。
【0019】絶縁層を2層化して段差を設けることによ
り、基板101とゲート電極103の間の絶縁特性が改
善される。また、この場合に、ゲート電極103の開口
径(Dg)とその直下の第2の絶縁層105の開口径
(Di)の関係は、図17(b)に示すように、ある範
囲でDg>Diとすることも可能である。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】上記した集束電極を有
する電界放射冷陰極の従来技術においては、下記記載の
問題点を有している。
【0021】その第1の問題点は、基板(ウェハ)外周
部でエミッタ電極が傾いたり、ゲート開口に対するエミ
ッタ電極の位置がずれるということである。この理由
は、真空蒸着法で膜形成を行う場合の蒸発源2と基板1
とは、図15(a)に示すように配置される。
【0022】基板1の中心部には、堆積粒子が垂直に入
射するが、基板1の外周に近づくほど入射角は垂直から
傾き、基板1の外周部では入射角度θで入射する。
【0023】このときの基板外周部の断面を示すと、図
14(b)に示すように、エミッタ電極6が形成される
基板面から、距離が離れた集束電極5上の犠牲層の開口
がエミッタ電極6形成のマスクとなっている。
【0024】エミッタ電極6形成領域では、蒸着粒子束
はほぼ平行な層流状であるが、入射角度θをもって入射
するため、集束電極を持たないような単純な構造の電界
放射冷陰極で、ゲート電極上の犠牲層の開口をマスクと
してエミッタ電極形成を行う場合に比べて、同じ入射角
の傾きに対しても、マスクからエミッタ電極が堆積する
基板表面までの距離が長い分だけ、ゲート電極の開口に
対してエミッタ電極先端の偏心および傾斜が大きくなる
からである。
【0025】上記従来技術の第2の問題点は、エミッタ
電極の形状ばらつきが大きくなるということである。こ
の理由は、上記特開平7−122179号公報の記載に
よると、ゲート電極の開口径に対して、集束電極の開口
径を1.2〜2.0倍として、集束電極の開口部に形成
した犠牲層の開口をエミッタ電極形成のマスクとしてい
るからである。すなわち、この従来の製造方法では、大
きな集束電極の開口を小さなゲート電極の開口径に近づ
けるためには、大量の犠牲層材料を蒸着する必要があ
る。
【0026】犠牲層の蒸着として、基板を回転させなが
ら斜め蒸着を用いているが、膜厚が厚くなるにつれ、開
口部の形状は下地の円形から崩れ、凹凸が多くなってく
る。したがって、この犠牲層の開口部形状が投影される
エミッタ電極の断面形状を変形させる原因となり、複数
のエミッタ電極の間では形状のばらつきが大きくなる。
【0027】上記従来技術の第3の問題点は、電子ビー
ムの広がりを抑制するための素子設計における、広がり
抑制の効果を大きく左右する条件である、集束電極の開
口径と、第2の絶縁層の厚さに相当するゲート電極から
の距離設定の自由度が低いということである。この理由
は、集束電極の開口径を大きくした場合、上記した第2
の問題点と同様に、犠牲層の厚さをかなり厚くしなけれ
ばならず、良好なエミッタ電極形状を得にくい、また第
2の絶縁層を厚くするには、上記第1の問題点と同様
に、基板全体にわたって特に基板外周部でエミッタ電極
の形状がそろいにくくなるからである。
【0028】さらに、第4の問題点は、基板全体で、ゲ
ート電極の開口に対して、エミッタ電極の位置がずれる
ということである。この理由は、従来技術では、ゲート
電極と集束電極の開口部は、2回のフォトリソグラフィ
の目合わせによって、それらの相対位置が決まるので、
目合わせのずれの影響は避けがたい。その結果、集束電
極の開口がマスクとなり、ゲート電極の開口の中にエミ
ッタ電極を形成すると、両者のずれの分だけエミッタ電
極の位置がずれるからである。
【0029】第5の問題点は、材料選定に難しさがある
ことである。この理由は、従来技術の中ではリング状マ
スクの材料としてアルミニウムを使い、リフトオフにリ
ン酸を使った実施例が示されているが、リフトオフの際
にアルミニウムはリン酸によってエッチングされてしま
う。これは、特に、リング状マスクを集束電極の開口よ
りも大きくした例では、素子の強度、信頼性に影響す
る。その他の具体的な材料の組み合わせについての記載
はないが、プロセス全体を考えると材料選定には考慮す
べき問題が多い。
【0030】第6の問題点は、ゲート電極の開口部に不
要な堆積物が付着することである。この理由は、上記特
開平7−122179号公報の記載内容によると、集束
電極上に形成した犠牲層の開口面積をゲート電極の開口
面積とほぼ同一にした後にエミッタ材料を蒸着して、エ
ミッタ電極を形成している。しかしながら、実際には、
開口部の形状の歪み、ばらつきと、第1の問題点で述べ
た蒸着粒子の入射角度のずれにより、犠牲層の形成され
ていないゲート電極の開口部にも蒸着粒子が付着する可
能性があるため、リフトオフの工程で除去できない不要
な堆積物が残ることによる。
【0031】また、図17(b)に示すように、絶縁層
を2層化した集束電極を持たない電界放射冷陰極におい
ても、同様にして、内側に張り出した絶縁層上に不要な
堆積物が残る可能性がある。
【0032】従って、本発明は、上記事情に鑑みてなさ
れたものであって、その目的は、集束電極の開口径、位
置の広範囲の設計値に対応でき、基板全体で、より均一
で精度のよいエミッタを容易に形成できる製法を提供す
ることにある。
【0033】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の電界放射冷陰極の製造方法は、導電性基板
あるいは絶縁性基板上に導電性層を積層してなる基板
と、その上に堆積した絶縁層と導電性のゲート層、さら
にその上に中間絶縁層と導電性の制御電極層からなる組
み合わせを、少なくとも1回積層し、この制御電極層、
中間絶縁層、ゲート層および絶縁層とに形成した空洞内
に設けられた先端の先鋭な略円錐状のエミッタ電極とを
有する電界放射冷陰極の製造方法であって、前記ゲート
層の開口部に第1の犠牲層を形成し、これをマスクとし
てエミッタ電極を形成することを特徴とする。
【0034】
【0035】また、本発明においては、絶縁層を間に挟
んで積層されたゲート電極と集束電極のうち、下層にあ
るゲート電極の開口部に犠牲層を形成することによって
エミッタ電極形成のマスクとする。
【0036】さらに、本発明においては、不要な堆積物
が堆積する恐れのある突起部分に予め犠牲層を形成する
ことを特徴としている。
【0037】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態及び実施例を
図面を参照して以下に詳細に説明する。
【0038】本発明は、その好ましい実施の形態におい
て、図1〜図4を参照すると、基板11上に少なくとも
1層の絶縁層12、及び導電性の電極層(ゲート電極
層)13を形成する工程(図1(a)参照)と、ゲート
電極層13に開口を形成し絶縁層2を露出させる工程
(図1(b)参照)と、これらの工程を少なくとも1回
繰り返して、第2の絶縁層14、集束電極層15からな
る積層膜を形成する工程(図1(c)参照)と、上層の
電極15の開口から基板11までを開口する工程(図2
(a)〜図2(c)参照)と、からなる。この実施の形
態においては、ゲート電極の開口をマスクとして絶縁層
を選択エッチングするものであり、集束電極の開口26
の方がゲート電極の開口25よりも寸法が大とされてい
る(図2(c)参照)。
【0039】そして、第1の実施の形態においては、こ
のゲート電極13の開口部26に第1の犠牲層30Gを
形成し、これをマスクとしてエミッタ電極16を開口部
26内側において基板11上に形成する。
【0040】また、本発明は、その第2の実施の形態に
おいて、図5を参照すると、ゲート電極層13の開口部
26以外にも、エミッタ電極形成のマスクとはならない
第2の犠牲層32を例えば集束電極層15上に形成した
ものである。
【0041】さらに、本発明は、その第3の実施の形態
において、図6を参照すると、制御電極層の上側で第1
の犠牲層33と、第2の犠牲層34のように積層構造を
有する。この場合、第1及び第2の犠牲層33、34
は、回転斜め蒸着の際の入射角度が異なるものである。
【0042】また、本発明は、その第4の実施の形態に
おいて、図7を参照すると、第1及び第2の犠牲層3
5、35′は、回転斜め蒸着の際の入射角度を連続的、
あるいは断続的に変化させて形成することを特徴とす
る。
【0043】上記した第2の犠牲層は、基板に垂直な方
向に対して70°以上の入射角で形成された部分を有す
る。
【0044】本発明は、その第5の実施の形態におい
て、図8を参照すると、入射角度の異なる少なくとも2
層の犠牲層を、回転斜め蒸着により形成する。
【0045】上記した本発明の実施の形態を更に詳細に
説明すべく、本発明の各実施例を以下に説明する。
【0046】図1〜図4は本発明の第1の実施例による
電界放射冷陰極の製造方法を工程順に説明する部分的断
面図である。
【0047】まず、シリコン(Si)基板11に第1の
絶縁層12として熱酸化膜を約0.5μm形成し、導電
性のゲート電極13としてタングステン(W)をスパッ
タにより約0.2μm積層する。この上にフォトレジス
トを塗布しフォトリソグラフィにより、直径約0.6μ
mの円形パターンが多数(図では1ケ所のみ図示)形成
された第1のレジスト層21を形成する(図1(a)参
照)。
【0048】続いて、第1のレジスト層21をマスクと
してゲート電極13を六フッ化硫黄(SF6)と臭化水
素(HBr)の混合ガスを使った反応性イオンエッチン
グ(RIE)によりエッチングし、ゲート電極の開口2
5をあけた後、第1のレジスト層21を剥離する(図1
(b)参照)。
【0049】次に、第2の絶縁層14として化学的気相
成長法(CVD)により二酸化シリコン(SiO2)膜
を約0.5μm、導電性の集束電極15としてタングス
テンをスパッタにより約0.2μm積層成膜し、フォト
リソグラフィにより、ゲート開口25に目合わせされ
た、直径1.6μmの開口をもつ第2のレジスト層22
を形成する(図1(c)参照)。
【0050】続いて、第2のフォトレジスト層22をマ
スクとして六フッ化硫黄(SF6)と臭化水素(HB
r)の混合ガスを使用したRIEにより集束電極15、
四フッ化炭素(CF4)とアルゴン(Ar)の混合ガス
を使用したRIEにより第2の絶縁層14をエッチング
し、ゲート電極13と第1の絶縁層12を露出させる
(図2(a)参照)。
【0051】さらに、第2のレジスト層22を剥離した
後に、四フッ化炭素(CF4)とアルゴン(Ar)の混
合ガスを使用したRIEにより、ゲート電極13、集束
電極15に対して選択性を持たせたエッチングにより第
1の絶縁層12を約0.1μm残してエッチングし(図
2(b)参照)、バッファードフッ酸(BHF)により
第1、及び第2の絶縁層12、14を更にエッチングし
て、図2(c)に示すような断面形状を得る。
【0052】このように、反応性イオンエッチング(R
IE)と、バッファードフッ酸(BHF)によるウェッ
トエッチングと、を組み合わせることにより、シリコン
基板11へオーバーエッチングを皆無とすることができ
る。
【0053】四フッ化炭素(CF4)とアルゴン(A
r)の混合ガスを反応ガスとして使用した場合の二酸化
シリコンとタングステンのエッチング選択比は約50:
1であり、集束電極15およびゲート電極13表面のエ
ッチングは問題にならない。
【0054】本実施例においては、従来例で必要とされ
ていたリング電極が無いことにより、複雑なエッチング
の選択性を持たせるための材料選定が不要になる。従っ
て、実際のプロセスへの適応が容易に実現できる。
【0055】ここでは、ゲート電極13の上に絶縁層1
4を介して集束電極15が形成された、電極が2段とな
る構造について説明したが、さらに絶縁層と導電性の電
極層を積層した3段以上の構造においても、電極層に開
口を形成した後、絶縁層と次の電極層を積層する工程を
繰り返し、最終的に各電極層の開口をマスクとして、そ
の下層の絶縁層を選択エッチングすることにより、適用
可能なプロセスである。
【0056】引き続き、この基板上にエミッタ電極を形
成する。まず、基板を基板面に垂直な軸で回転させなが
ら斜め方向から、酸化アルミニウム(Al23)を真空
蒸着し犠牲層30を形成する。このときの入射角度θ0
は、蒸発源からゲート電極の開口25の端面を見通した
ときに、集束電極の開口26の上端部がこれを遮蔽せ
ず、ゲート電極の開口25の内側の面に犠牲層30が付
着する角度に設定する。ここでは、約50℃の入射角で
犠牲層30を蒸着すると、図3(a)に示すように、成
膜の初期において、ゲート電極の開口25の内側面の端
部を犠牲層30Gが覆うような形状が得られる。
【0057】このときの犠牲層30Gの蒸着膜厚を変化
させることにより、形成されるエミッタ電極16の高さ
を制御することができるが、本実施例における寸法設定
では、同じ位置に置いた基板に垂直に蒸着した場合の膜
厚に換算して、概ね0.2〜0.5μmの膜厚になるよ
うに蒸着する。
【0058】続いて、基板の正面からモリブデンを真空
蒸着してエミッタ電極16を形成する(図3(b)参
照)。このとき、エミッタ材料の堆積粒子はゲート電極
13の上に形成された犠牲層30Gによってマスクさ
れ、基板11上にエミッタ電極16が形成される。また
同時に、図3(b)に示すように、ゲート電極13上に
は傘状堆積物17が堆積し、集束電極15上にはエミッ
タ材料層18が堆積する。
【0059】最後に犠牲層30(30G)をリン酸でエ
ッチングして、ゲート電極13上の傘状堆積物17、集
束電極15上のエミッタ材料層18をリフトオフする
と、図4に示すような電界放射冷陰極10が完成する。
【0060】本実施例では、上述したように、エミッタ
電極16がゲート電極13の上の犠牲層30Gの開口で
マスクされて形成されるため、エミッタ電極16はゲー
ト電極13の開口の真ん中に位置する。
【0061】このため、エミッタ電極16先端近傍の電
界分布が対称になり、安定したエミッション特性を得る
ことができる。
【0062】また、エミッタ電極16形成のマスクが集
束電極15に比べて基板11に近いゲート電極13上に
あるため、大型の基板を用いた場合にも、基板の外周部
におけるエミッタ電極16の形状の歪みは小さくなる。
【0063】さらに、このような集束電極15の開口径
がゲート電極13の開口径に比べてかなり大きな場合
(本実施例では、1.6/0.6=2.7倍)には、従
来の集束電極15上のマスク形成では大量の犠牲層成膜
により、マスクの開口形状が凹凸の多いものであったの
に比べ、ゲート電極13上にマスクを形成すると、犠牲
層の膜厚が薄くてよい。
【0064】従って、犠牲層により形成されたマスクの
開口形状は、よりゲートの開口形状に近いものになり、
これが転写されるエミッタ電極16の形状も均一化され
たなめらかなものが得られる。
【0065】また、開口径のばらつきも少なくなるた
め、エミッタ電極16の大きさ、特に高さが揃うので、
複数のエミッタ電極16を配列したエミッタアレイ内の
個々のエミッタ電極のエミッション特性が均一化され
る。
【0066】本実施例では、基板11が導電性を有する
ものとしたが、ガラス、セラミック等の絶縁性の基板に
金属等の導電性の薄膜を成膜したものを用いてもよい
し、リンやボロンをドープしたSi膜等の抵抗層、また
は導電性層との積層膜を堆積したものを基板として用い
ても良い。
【0067】また、ここでは絶縁層、電極の形成方法と
してスパッタ、CVDの例を示しているが、それぞれの
材料、成膜法、適用部分の組み合わせについては、これ
らに限られるわけではなく、それぞれの部分に必要な特
性を満足するその他の材料(絶縁層としては窒化シリコ
ン、酸化アルミニウムやそれらの複合物、導電層として
はモリブデン、ニオブ等の高融点金属やそのシリサイ
ド)、成膜法(真空蒸着法、イオンプレーティング等)
の組み合わせであっても良い。
【0068】さらに、本実施例では、ゲート電極の開口
径が0.6μm、第2の絶縁層は0.5μm、集束電極
の開口径は1.6μmの場合を示したが、原理的には、
実用上考え得る開口径、絶縁層厚さの組み合わせのほと
んど全てに適用可能なプロセスである。
【0069】加えて、本実施例では、電極層にタングス
テン、絶縁層に二酸化シリコンを使用した例を示した
が、材料構成はこれに限らず、第1の絶縁層をエッチン
グする際に、電極材料に対して実用上十分なエッチング
選択比をもつ他の組み合わせであってもよい。
【0070】次に、本発明の第2の実施例について図面
を参照して詳細に説明する。図5は、本発明の第2の実
施例による電界放射冷陰極の製造方法を説明する部分的
断面図である。図5においては、犠牲層形成以降につい
て示しているが、それ以前の基板部分の加工について
は、前記第1の実施例で説明した、図1〜図2と同様で
ある。
【0071】前記第1の実施例と同様にして加工した基
板にエミッタ電極を形成する工程を説明する。
【0072】まず、図5(a)を参照して、基板11を
基板面に垂直な軸で回転させながら斜め方向から、酸化
アルミニウムを真空蒸着し、後の工程で集束電極層15
上に堆積するエミッタ材料層18の剥離を容易にするた
めの第1の犠牲層31を形成する。このときの入射角度
θ11は、第1の犠牲層が、集束電極の開口26の内側
面を覆うような角度とする。前記第1の実施例と同じ寸
法設定の場合、入射角度θ11は約80°で、膜厚は同
じ位置に置いた基板に垂直に蒸着した場合の膜厚に換算
して、0.02μm程度以上の膜厚になるように蒸着す
ればよい。
【0073】ここで形成される第1の犠牲層31は入射
角度θ11が大きく、基板に対してかすめるような角度
で入射した粒子が堆積したものである。そのため、垂直
に近い入射角で入射させて形成した膜に比べて、疎な膜
となり、同じエッチング液に対するエッチング速度は速
くなる。
【0074】引き続き、図5(b)に示すように、基板
を基板面に垂直な軸で回転させながら、入射角度θ12
で第2の犠牲層32を蒸着する。このときの入射角度θ
12は、蒸発源からゲート電極の開口25の端面を見通
したときに、第1の犠牲層31で被われた集束電極の開
口26の上端部がこれを遮蔽せず、ゲート電極の開口2
5の内側の面に第2の犠牲層32Gが付着する角度に設
定する。ここでは、約50°の入射角θ12で第2の犠
牲層32を蒸着すると、図5(b)に示すように、成膜
の初期においてゲート電極の開口25の内側面を第2の
犠牲層32Gが覆うような形状が得られる。
【0075】続いて、基板の正面からモリブデンを真空
蒸着してエミッタ電極16を形成する(図5(c)参
照)。このとき、エミッタ材料の堆積粒子はゲート電極
13の上に形成された第2の犠牲層32Gによってマス
クされ、基板11上にエミッタ電極16が形成される。
【0076】また同時に、図5(c)に示すように、ゲ
ート電極13上には傘状堆積物17、集束電極15上に
はエミッタ材料層18が堆積する。
【0077】最後に第1および第2の犠牲層31、32
(32G)をリン酸でエッチングして、ゲート電極13
上の傘状堆積物17、集束電極15上のエミッタ材料層
18をリフトオフすると図4のような電界放射冷陰極1
0が完成する。
【0078】このときの犠牲層のエッチングは膜の端面
から侵入したエッチング液(ここではリン酸)が膜をエ
ッチングしながら横方向に進行する。とくに集束電極1
5上ではエッチングされるべき犠牲層は大面積にわたっ
て存在しており、エッチングに比較的長い時間を必要と
する。
【0079】しかし、本実施例では、予め疎な第1の犠
牲層31を集束電極15上に形成してあるために、集束
電極15上の大面積のエミッタ材料層18を短時間で取
り除くことができる。
【0080】また、ゲート電極13上には比較的緻密な
第2の犠牲層32Gのみが形成されており、この開口を
マスクとして形成されるエミッタ電極16の形状は良好
なものとなる。
【0081】また、ゲート電極13上の傘状堆積物17
の除去に関しては、エッチング速度が比較的遅い第2の
犠牲層32Gをエッチングする必要があるが、ここでの
横方向のエッチングすべき距離は、たかだか数μm以内
であり、集束電極15上では数mmであることに比べれ
ば、エッチングに要する時間については全く問題になら
ない。
【0082】このように、本実施例においては、エミッ
タ材料蒸着後のリフトオフの工程において、短時間でし
かも確実にエミッタ材料層18および傘状堆積物17の
不要な堆積物を取り除くことが可能になる。ここでの第
1の犠牲層形成時の入射角度θ11は、70°以上にし
た場合にリフトオフ時間の短縮の効果が顕著であること
が、発明者の実験の結果によって確認されている。
【0083】なお、特開平6−131970号公報に
は、2つの犠牲層を使ってエミッタ形成を行う技術が開
示されている。この内容は、図16に示すように、基板
81上に酸化膜82とタングステン83および第1の犠
牲層91を積層しフォトリソグラフィとエッチングによ
り第1の犠牲層91に孔を形成する(図16(a)参
照)。
【0084】その上に第2の犠牲層92を堆積し(図1
6(b)参照)、第2の犠牲層92に孔を開け、更にタ
ングステン83および酸化膜84に空洞を形成する。次
に、まずは第2の犠牲層92の小さな開口をマスクとし
て、モリブデンを蒸着して、小さなエミッタ電極86を
作り(図16(c)参照)、第2の犠牲層92を選択的
にエッチングしてリフトオフを行い、続いて、第1の犠
牲層91をマスクとしてモリブデンを蒸着し、小さなエ
ミッタ電極86の上に、さらにモリブデンを堆積させて
エミッタ電極86を成長させる(図16(d)参照)。
最後に、第1の犠牲層91をエッチングして、リフトオ
フを行い、電界放射冷陰極90が完成する(図16
(e)参照)。
【0085】この従来の技術では、第1、第2の犠牲層
91、92は積層して形成され、それぞれの孔は、成膜
後にエッチングによって開口される。また、第1、第2
の犠牲層91、92はともに、エミッタ電極86形成の
ためのマスクとして使用され、エミッタ材料の蒸着と、
リフトオフの工程を2回繰り返すプロセスである。ま
た、このプロセスを実現するためには、第2の犠牲層9
2は第1の犠牲層91に対して選択的に除去可能でなけ
ればならない。
【0086】一方、本発明の第2の実施例においては、
第1、第2の犠牲層31、32(32G)は、斜め回転
蒸着により基板の開口部および上面に形成される。ま
た、第1の犠牲層31はリフトオフを短時間で確実に行
う目的で形成され、エミッタ電極16形成のマスクとは
ならず、第2の犠牲層32Gのみがマスクとなる。第
1、第2の犠牲層はいずれも1回のリフトオフの際に同
時にエッチングされる。
【0087】以上のように、上記特開平6−13197
0号公報に開示される技術と、本発明とは、構成および
その効果が全く相違しており、異なる技術であることは
明らかである。
【0088】次に、本発明の第3の実施例について図面
を参照して詳細に説明する。図6は、本発明による第3
の実施例による電界放射冷陰極の製造方法を説明する部
分的断面図である。図6においては、犠牲層形成以降に
ついて示しているが、それ以前の基板部分の加工につい
ては、前記第1の実施例で説明した、図1〜図2と同様
である。
【0089】前記第1の実施例と同様にして加工した基
板にエミッタ電極を形成する工程を説明する。
【0090】まず、基板11を基板面に垂直な軸で回転
させながら斜め方向から、酸化アルミニウムを真空蒸着
し第1の犠牲層33を形成する。このときの入射角度θ
21は、蒸発源からゲート電極の開口25の端面を見通
したときに、集束電極の開口26の上端部がこれを遮蔽
せず、ゲート電極13、およびゲート電極の開口25の
内側の面に第1の犠牲層33Gが付着する角度に設定す
る。ここでは、約50°の入射角θ21で第1の犠牲層
33を蒸着すると、図6(a)に示すように、成膜の初
期においてゲート電極開口25の内側面の端部を覆うよ
うな形状が得られる。
【0091】次に、図6(b)に示すように、基板を基
板面に垂直な軸で回転させながら、酸化アルミニウムを
真空蒸着し、集束電極層15上に堆積したエミッタ材料
層18の剥離を容易にするための第2の犠牲層34を形
成する。
【0092】このときの入射角度θ22は、集束電極1
5の上の第1の犠牲層44を覆うように犠牲層を形成す
る角度とする。第1の実施例と同じ寸法設定の場合、入
射角度θ22は約80℃で、膜厚は同じ位置に置いた基
板に垂直に蒸着した場合の膜厚に換算して、0.02μ
m程度以上の膜厚になるように蒸着すればよい。
【0093】ここで形成される第2の犠牲層34は入射
角度θ22が大きく基板に対してかすめるような角度で
入射した粒子が堆積したものである。そのため、垂直に
近い入射角で入射させて形成した膜に比べて、疎な膜と
なり、同じエッチング液に対するエッチング速度は速く
なる。
【0094】続いて、図6(c)に示すように、基板の
正面からモリブデンを真空蒸着してエミッタ電極16を
形成する。このとき、エミッタ材料の堆積粒子はゲート
電極13の上に形成された第1の犠牲層33Gによって
マスクされ、基板11上にエミッタ電極16が形成され
る。また同時に、ゲート電極13上には傘状堆積物17
が堆積し、集束電極15上にはエミッタ材料層18が堆
積する。
【0095】最後に第1および第2の犠牲層33(33
G)、34をリン酸でエッチングして、ゲート電極13
上の傘状堆積物17、集束電極15上のエミッタ材料層
18をリフトオフすると図4のような電界放射冷陰極1
0が完成する。
【0096】このとき、集束電極15上のエミッタ材料
層18は、第2の犠牲層34が高速でエッチングされ、
短時間でリフトオフされる。すると集束電極15上の第
1の犠牲層33が表面に露出し、エッチング液にさらさ
れる。第1の犠牲層33は第2の犠牲層34に比べてエ
ッチングレートが遅いが、表面から膜厚方向にエッチン
グされるだけでよいので、短時間でエッチングは終了す
る。
【0097】また、ゲート電極13上の傘状堆積物17
の除去に関しては、エッチング速度が比較的遅い第1の
犠牲層33Gをエッチングする必要があるが、第2の実
施例と同様に、エッチングに要する時間については全く
問題にならない。
【0098】ゲート電極の開口径が集束電極の開口径に
近い場合には、蒸発源からゲート電極の開口25の端面
を見通したときに、集束電極の開口26の上端部がこれ
を遮蔽せず、ゲート電極の開口25の内側の面に犠牲層
を形成するための入射角は小さく(垂直に近い角度)し
なければならない。
【0099】ところが、犠牲層形成時の入射角を小さく
すると、ゲート電極の開口25内の第1の絶縁層12の
側壁の、より深い位置まで犠牲層材料が堆積する。極端
に入射角を小さくした場合を考えると、犠牲層材料は、
エミッタ電極16を形成すべき空洞の底面である基板1
1の表面に堆積し、エミッタ電極16の付着力を低下さ
せる恐れがある。
【0100】本実施例では、リフトオフを容易にするた
めの犠牲層が形成されていない状態、すなわち、集束電
極の開口26が犠牲層によって閉じられていない状態
で、エミッタ形成のマスクとなる犠牲層(ここでは第1
の犠牲層33G)を形成するので、同じ寸法設定の基板
を使用した場合に、ゲート電極の開口25にエミッタ電
極16形成のマスクとなる犠牲層を成膜するときの入射
角を、第2の実施例の場合に比べて、大きくすることが
できる。これは、特にゲート電極の開口径に対して、集
束電極の開口径が近い、あるいは、第2の絶縁層が比較
的厚い場合に、犠牲層材料がエミッタ電極16を形成す
べき基板11へ堆積せずに、第1の犠牲層33Gを形成
できる条件範囲が広げられるという利点がある。
【0101】次に、本発明の第4の実施例について図面
を参照して詳細に説明する。
【0102】図7は、本発明の第4の実施例による電界
放射冷陰極の製造方法を説明する部分的断面図である。
ここでは、犠牲層の形成に関する部分を中心に説明する
が、その他の部分は、前記第2および第3の実施例と同
様である。
【0103】前記第1の実施例と同様にして加工した基
板11を、まず図7(a)に示すように基板面に垂直な
軸で回転させながら斜め方向から、酸化アルミニウムを
真空蒸着し犠牲層35を形成する。このときの入射角度
θ31は、蒸発源からゲート電極の開口25の端面を見
通したときに、集束電極の開口26の上端部がこれを遮
蔽せず、ゲート電極の開口25の内側の面に犠牲層35
が付着する角度に設定する。ここでは、約50°の入射
角θ31で犠牲層35を蒸着すると、図7(a)に示す
ように、成膜の初期においてゲート電極の開口25の内
側面の端部を覆うような形状が得られる。
【0104】次に、基板の回転、および酸化アルミニウ
ムの真空蒸着を継続しながら、犠牲層材料の入射角度を
θ32まで連続的あるいは断続的に変化させる。入射角
度θ32は、犠牲層材料がゲート電極の開口25に入射
せず、集束電極15上の入射角度θ31で予め形成され
た犠牲層35を覆う角度とする。第1の実施例と同じ寸
法設定では、約80°となる。また、さらにその位置で
犠牲層蒸着を所定の膜厚分だけ継続すると、図7(b)
のような形状に犠牲層35′が成長する。
【0105】続いて、基板の正面からモリブデンを真空
蒸着してエミッタ電極16を形成し(図7(c)参
照)、最後に犠牲層35′をリン酸でエッチングして不
要な部分をリフトオフすると図4のような電界放射冷陰
極10が完成する。
【0106】図7(a)、図7(b)では、基板を固定
して、蒸発源が移動したような図になっているが、実際
の動作では、真空蒸着法では蒸発源は材料を溶融させる
必要があるため、成膜装置の下方に設置され、基板は蒸
発源の上方の基板取り付け部に設置される。基板取り付
け部は基板表面に垂直な軸で自転でき、さらに自転機構
全体が基板面を通る軸で傾斜できるようになっている。
したがって、入射角度は基板取り付け部の傾斜角によっ
て変更可能であり、蒸着中にも入射角度の変更が可能で
ある。
【0107】本実施例では、リフトオフを容易にした、
前記第2、第3の実施例において、2回の蒸着操作が必
要であった犠牲層形成を、1回の蒸着操作で行えるため
に、スループットの向上が可能である。
【0108】また、入射角を連続的あるいは断続的に変
化させるため、図7(b)に示すように、第2の絶縁層
14の側壁にも犠牲層35′膜が形成される。したがっ
て、エミッタ電極16形成の途中で残留ガス分子によっ
て散乱された蒸着粒子が第2の絶縁層14の側壁の方へ
回り込んでも、犠牲層35′の上に堆積するので、リフ
トオフの際に取り除くことができ、ゲート電極13と集
束電極15の間の絶縁特性を悪化させることがない。
【0109】なお、ここでは、犠牲層35(35′)の
蒸着時に、入射角度を50°から80°、すなわち入射
角度を大きくする方向に変化させる例を示したが、逆に
入射角度を小さくする方向、例えば80°から50°に
変化させても良い。さらには、複数の所定の角度の間で
の角度変化を繰り返す方法も可能である。
【0110】次に、本発明の第5の実施例について図面
を参照して詳細に説明する。図8、及び図9は本発明の
第5の実施例による電界放射冷陰極の製造方法を説明す
る部分的断面図である。
【0111】まず、図8(a)を参照して、シリコン
(Si)基板11に第1の絶縁層41として熱酸化膜
(SiO2)を約0.4μm形成し、その上にCVDに
より第2の絶縁層42として窒化シリコン膜(Si
34)を0.1μm堆積する。さらに導電性のゲート電
極13としてタングステン(W)をスパッタにより約
0.2μm積層する。この上にフォトレジストを塗布し
フォトリソグラフィにより、直径約0.6μmの円形パ
ターンが多数(図では1ケ所のみ図示)形成されたレジ
スト層23を形成する。
【0112】続いて、レジスト層23をマスクとしてゲ
ート電極13、第2の絶縁層42、および第1の絶縁層
41の厚さ約0.1μmを残してRIEによりエッチン
グし(図8(b)参照)、続いてBHFにより第1の絶
縁層41をエッチングした後、レジスト層23を剥離す
ると、図8(c)に示すような断面形状が得られる。
【0113】RIEのエッチングガスおよび条件設定に
よっては、被エッチング材料に対するエッチングの異方
性の程度および選択比が異なり、図9(c)に示すよう
に、ゲート電極13の開口が後退し、第2の絶縁層42
が張り出した形状が得られる。
【0114】引き続き、この基板上にエミッタ電極を形
成する。まず、図9(a)を参照して、基板11を基板
面に垂直な軸で回転させながら斜め方向から、酸化アル
ミニウムを真空蒸着し第1の犠牲層36を形成する。こ
のときの入射角度θ41は、ゲート電極13の開口部上
端にその一部を遮られながら入射する犠牲層材料の蒸着
粒子が、開口部反対側の第2の絶縁層42の開口部下端
に到達できるような角度、すなわち、本実施例の寸法設
定では約60°に設定する。膜厚は同じ位置に置いた基
板に垂直に蒸着した場合の膜厚に換算して、概ね0.0
5〜0.1μmとする。これにより、第2の絶縁層42
とゲート電極13の段差部分が犠牲層材料により被覆さ
れる(図9(a)参照)。
【0115】次に、入射角度θ42(ここでは約80
°)で第2の犠牲層37をゲート電極13上の第1の犠
牲層36の上に蒸着し、第2の犠牲層37の開口径が第
2の絶縁層42上の第1の犠牲層36の開口径以下にな
るようにする(図9(b)参照)。
【0116】続いて、基板の正面からモリブデンを真空
蒸着してエミッタ電極16を形成する(図9(c)参
照)。このとき、エミッタ材料の堆積粒子はゲート電極
13の上に形成された第2の犠牲層37の開口によって
マスクされ、基板11上にエミッタ電極16が形成され
る。但し、実際の製造工程においては、ゲート電極13
および第2の絶縁層42の開口部の形状、さらには形成
される犠牲層の形状には多少のばらつきがあるため、エ
ミッタ電極16形成のマスクとなる第2の犠牲層37の
内径よりも、第2の絶縁層42上のにあらかじめ蒸着さ
れた第1の犠牲層36の方が内側に張り出した突起部分
をもつ可能性がある。このような場合、エミッタ材料の
堆積粒子は、この突起部分にも付着し不要な堆積物19
が成長する。
【0117】最後に第1、第2の犠牲層36、37をリ
ン酸でエッチングして、ゲート電極13上のエミッタ材
料層81をリフトオフすると、図9(d)に示すような
電界放射冷陰極20が完成する。また、このとき突起部
分の不要な堆積物19も第2の絶縁層42上の第1の犠
牲層36のエッチングにより取り除かれる。
【0118】本実施例では、上述のようにゲート電極1
3の開口部に段差がある場合や、実際の製造工程でのゲ
ート電極や絶縁層の形状のばらつきがあった場合に、不
要な堆積物が成長しても、リフトオフの工程でこれを除
去することが可能になるため、最終的な電界放射冷陰極
の形状に影響を与えることがなくなる。
【0119】ここでは、犠牲層の形成は2層に分けて行
ったが、前記第4の実施例と同様に、入射角度を連続的
に変化させる方法も可能である。
【0120】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は下記記載
の各種効果を奏する。
【0121】本発明の第1の効果は、集束電極を持つ電
界放射冷陰極において、基板(ウェハ)外周部でもエミ
ッタ電極が傾いたり、ゲート電極の開口に対するエミッ
タ電極の位置ずれは集束電極を持たない電界放射冷陰極
と同等にできるということである。この理由は、エミッ
タ電極が形成される基板面から、距離が近いゲート電極
の開口をエミッタ電極形成のマスクとしているため、エ
ミッタ材料蒸着時の入射角度の一定の傾きに対する水平
方向のずれ量が小さくできることによる。
【0122】本発明の第2の効果は、集束電極の開口径
と、第2の絶縁層の厚さに相当するゲート電極からの距
離の設定の自由度が高いことと、エミッタ電極の形状ば
らつきが少なくなるということである。この理由は、ゲ
ート電極の開口をエミッタ電極形成のマスクとしている
ため、集束電極の開口径を大きくした場合でも、犠牲層
の膜厚をほとんど変える必要がないからである。
【0123】また、本発明の第3の効果は、ゲート電極
の開口に対して、エミッタ電極の位置のずれが小さくで
きるということである。この理由は、ゲート電極の開口
をエミッタ電極形成のマスクとしているため、ゲート電
極と集束電極の開口にずれがあってもエミッタ電極の位
置はゲート電極で決まるからである。
【0124】さらに、本発明の第4の効果は、プロセス
が簡単かつ確実となるということである。この理由は、
従来例であったリング状マスク層の成膜が不要であり、
工程が短縮できるだけでなく、さまざまな条件を考慮し
たマスク層材料も不要である。さらに、犠牲層を2層
化、複合化することで、リフトオフを短時間でしかも確
実に行うことができるからである。
【0125】本発明の第5の効果は、ゲート電極の開口
部に不要な堆積物が堆積しても、これを取り除くことが
できるということである。この理由は、集束電極を有す
る構造の場合には、ゲート電極の開口をエミッタ電極形
成のマスクとしているため、犠牲層がこの部分を覆って
いるからである。また、集束電極のない構造の場合に
は、不要な堆積物が堆積する可能性の有る部分に、予め
犠牲層を付着させているからである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による電界放射冷陰極の
製造方法を説明する部分的断面図である。
【図2】本発明の第1の実施例による電界放射冷陰極の
製造方法を説明する部分的断面図である。
【図3】本発明の第1の実施例による電界放射冷陰極の
製造方法を説明する部分的断面図である。
【図4】本発明によって作られた電界放射冷陰極の構造
を説明する部分的断面図である。
【図5】本発明の第2の実施例による電界放射冷陰極の
製造方法を説明する部分的断面図である。
【図6】本発明の第3の実施例による電界放射冷陰極の
製造方法を説明する部分的断面図である。
【図7】本発明の第4の実施例による電界放射冷陰極の
製造方法を説明する部分的断面図である。
【図8】本発明の第5の実施例による電界放射冷陰極の
製造方法を説明する部分的断面図である。
【図9】本発明の第5の実施例による電界放射冷陰極の
製造方法を説明する部分的断面図である。
【図10】従来技術のスピントカソードの構造を示す斜
視図である。
【図11】従来技術の集束電極を持つ電界放射冷陰極の
製造方法を説明する部分断面図である。
【図12】従来技術の集束電極を持つ電界放射冷陰極の
製造方法を説明する部分断面図である。
【図13】従来技術の集束電極を持つ電界放射冷陰極の
構造および製造方法を説明する部分断面図である。
【図14】従来技術の集束電極を持つ電界放射冷陰極の
構造を説明する部分断面図である。
【図15】真空蒸着法によってエミッタ電極を形成する
際の問題点を説明する側面図および断面図である。
【図16】従来技術による2つの犠牲層を使ってエミッ
タ形成を行う方法を示す部分断面図である。
【図17】従来技術の絶縁層を2層化した集束電極を持
たない電界放射冷陰極の構造を示す部分断面図である。
【符号の説明】
1、11、51、61、81、101 基板 2 蒸発源 6、16、56、66、86、106 エミッタ電極 10、20、70、90 電界放射冷陰極 12、41、62、104 第1の絶縁層 13、53、63、103 ゲート電極 14、42、64、105 第2の絶縁層 15、65 集束電極 17 傘状堆積物 18 エミッタ材料層 19 不要な堆積物 21、75 第1のレジスト層 22、76 第2のレジスト層 23、89 レジスト層 25 ゲート電極の開口 26 集束電極の開口 30、30G、35、35′、77 犠牲層 31、33、33G、36、91 第1の犠牲層 32、32G、34、37、92 第2の犠牲層 52 絶縁層 59 電子ビーム 68 マスク層 69 リング状マスク 71 ガラス基板 72 導体層 73 抵抗層 78 第1の開口 79 第2の開口 82 酸化膜 83 タングステン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 9/02

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性基板あるいは絶縁性基板上に導電
    性層を積層してなる基板と、その上に堆積した絶縁層と
    導電性のゲート層、さらにその上に中間絶縁層と導電性
    の制御電極層からなる組み合わせを、少なくとも1回積
    層し、この制御電極層、中間絶縁層、ゲート層および絶
    縁層とに形成した空洞内に設けられた先端の先鋭な略円
    錐状のエミッタ電極とを有する電界放射冷陰極の製造方
    法であって、 前記ゲート層の開口部に第1の犠牲層を
    形成し、これをマスクとしてエミッタ電極を形成するこ
    とを特徴とする電界放射冷陰極の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項記載の製造方法において、前記
    ゲート層の開口部以外に、エミッタ電極形成のマスクと
    はならない第2の犠牲層を形成することを特徴とする電
    界放射冷陰極の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記第2の犠牲層が、前記制御電極層の
    上側で第1の犠牲層と積層構造を有することを特徴とす
    る請求項記載の電界放射冷陰極の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記第1及び第2の犠牲層は、回転斜め
    蒸着の際の入射角度が異なるものであることを特徴とす
    る請求項記載の電界放射冷陰極の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記第1及び第2の犠牲層は、回転斜め
    蒸着の際の入射角度を連続的、あるいは断続的に変化さ
    せて形成することを特徴とする請求項記載の電界放射
    冷陰極の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記第2の犠牲層は、基板に垂直な方向
    に対して70°以上の入射角で形成された部分を有する
    ことを特徴とする請求項記載の電界放射冷陰極の製造
    方法。
  7. 【請求項7】 少なくとも、導電性基板あるいは絶縁性
    基板上に導電性層を積層した基板と、その上に堆積した
    絶縁層と導電性のゲート層、およびその絶縁層と導電性
    のゲート層に形成した空洞内に設けられた先端の先鋭な
    略円錐状のエミッタ電極とを有する電界放射冷陰極の製
    造方法において、 入射角度の異なる少なくとも2層の犠牲層を、前記ゲー
    ト層上に、回転斜め蒸着により形成し、該犠牲層のいず
    れかをマスクとしてエミッタ電極を形成する、ことを特
    徴とする電界放射冷陰極の製造方法。
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