JP2783498B2 - 電界放射カソードの製造方法 - Google Patents

電界放射カソードの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電界放射カソードの製造
方法に関するものであり、特にいわゆるスピントタイプ
(Spindt type)に分類させる縦型電界放射カソードの製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】スピントタイプに分類される縦型電界放
射カソードの製造方法に関しては文献等(C.A.Spindt:
“A Thin-Film Field-Emission Cathode,”Journ.of A
pplied Phy sics,Vol.39,No.7,June 1968. United State Patent 3,
789,471 他多数あり)に紹介されている。
【0003】製造方法の概略は、まず、直径1μm程度
の穴を絶縁膜と導電膜の積層膜にあけた基板をリソグラ
フィーとエッチングにより用意する。次に,この基板を
回転させながら基板表面に対してすれすれの斜めの角度
から金属を蒸着し、導電膜の開口部から蒸着膜をひさし
状に張り出させて穴の直径を小さくする。さらに、基板
面に垂直な方向からエミッタ電極とモリブデンを蒸着す
る。蒸着膜が厚くなるに従って開口部の直径も小さくな
ることを利用して、先端の尖った円錐状のエミッタ電極
を形成する。
【0004】このような方法により、図8に示すよう
に、Si等の基板1上にMo(モリブデン)等からなる
円錐形上のエミッタ電極20があり、このエミッタ電極
20を中心として開口部が設けられたSiO2 等からな
る絶縁層3が形成され、この上にゲート電極4を設け、
このゲート電極4の端部はエミッタ電極20の先端部の
近傍に配置された縦型電界放射カソードが完成する。
【0005】また、特願平4−240300で開示する
のように、エミッタ電極をスパッタ法により形成する方
法がある。この場合には、単一金属に限らず合金あるい
は窒化物、炭化物、硼化物、酸化物、硅素化物やこれら
の複合化合物からなるエミッタ電極も容易に形成するこ
とができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】電界放射カソードの抱
える問題点としては、エミッタの寿命、安定性などがあ
る。これらの問題点を解決するために、エミッタ電極材
料の広範囲な選択性は必要不可欠な技術である。
【0007】従来のスピントタイプのエミッタ電極の形
成は、材料の選択性はあるものの、真空蒸着法でエミッ
タ電極を形成するため、単一元素以外の材料、合金など
の適用には組成制御などの点で困難が伴う。エミッタ材
料としては、高融点材料が望ましいが、高融点金属材料
(Mo,W,Pt,Ti,Nb,Ta)や高温領域で安
定な電気伝導性化合物(窒化物、炭化物、硼素か物、酸
化物、硅素化物など)によるエミッタ電極の形成は、た
とえ電子ビーム蒸着法を用いたとしても困難である。
【0008】スパッタ法をスピントタイプのエミッタ電
極形成に利用することができれば、真空蒸着法に起因す
る材料選択の困難が解決できる。
【0009】しかし、従来から薄膜作成に使用されてい
るスパッタ法をそのままエミッタ電極の形成に適用した
場合、真空蒸着法とスパッタ法の差異により問題を生じ
る。つまり、スパッタ法では真空蒸着に比べて、蒸発源
が大きく、しかも基板との距離が近い。さらにスパッタ
ガスを導入しているために真空度が低い。これらのため
に基板の各点に入射する堆積粒子の方向性はスパッタ法
を適用した場合の方がよりランダムである。このため
に、形成されるエミッタ電極の形状は電界放射に適した
形状にならない。
【0010】以下に例をあげて説明する。直径100m
mの円形のターゲットから、75mm離れた位置に基板
を置いた図9aのような場合、基板16から見通したタ
ーゲット14の立体角はω10である。実際には散乱に
よって堆積粒子の入射方向はこれよりも広がるが、ここ
では散乱の影響を無視して、図9bのような、開口部の
直径と深さの比が1の基板に成膜する場合を考える。堆
積粒子の全ての成分はゲート層4にあけた第1の開口部
5を閉じるのに対して、エミッタ電極として堆積できる
成分は第1の開口部5を通過できる成分だけであり、初
期状態においてはω11の内側の成分のみである。この
状態ではエミッタ電極として堆積できる成分の全成分に
対する割合が相対的に少なくなり、図10aのようにエ
ミッタ電極は、低くなだらかな盛り上がり程度にしか堆
積しない。
【0011】また図10bのようにゲート第1の開口部
5の直径に対して絶縁層3の厚さを薄くしていくと、エ
ミッタ電極22を高くすることはできるが、その先端は
電界放射に適した鋭く尖った形とはならない。図10
(c)のようにゲート第1の開口部5の直径に対して絶
縁層3の厚さをさらに薄くしていくとエミッタ電極23
を尖った形にすることは可能であるが、そのときエミッ
タ電極23の先端部はゲート層4のはるか上方にあり、
これも電界放射に適した形状ではない。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明の電界放射カソ
ードの製造方法は、エミッタ電極の形成にスパッタ法を
利用し、基板から見通したターゲットの立体角が小さく
なるよう、ターゲット寸法とターゲット−基板間距離を
設定すること、あるいは、ターゲットと基板の間にに一
定の開口断面を持つ板状のコリメータを挿入することに
よって、基板へ入射する堆積粒子の入射方向を基板に対
して垂直に近い成分に制限することを特徴とする。ま
た、スパッタは中間流あるいは分子流領域のガス圧でお
こなうことを特徴とし、成膜条件としては、スパッタ電
圧を50Vから500V、望ましくは300V以下の比
較的低い電圧に設定することを特徴とする。
【0013】
【作用】上記のようにエミッタ電極をスパッタ法で形成
する際に、ターゲット寸法wとターゲット−基板間距離
lの比w/lを小さくすると、基板から見通したターゲ
ットの立体角を制限することになり、基板へ入射する堆
積粒子の入射方向を基板に対して垂直に近い角度に制限
することができる。また、ターゲットと基板の間にコリ
メータを挿入し、開口断面の直径dと板厚tの比t/d
を大きくすると、入射角度の大きな堆積粒子は、コリメ
ータによりトラップされるために、基板へ入射する堆積
粒子の入射方向を基板に対して垂直に近い角度に制限す
ることができる。さらに、スパッタ電圧を低電圧に設定
することにより、ターゲットの表面に近い部分からのス
パッタが支配的になるため、ターゲットから飛び出す堆
積粒子の方向をターゲットに対して垂直に近い角度に制
限することができる。加えて、中間流あるいは分子流領
域の比較的高真空でスパッタを行うことで、堆積粒子が
ターゲットから基板までの空間で気体分子による散乱を
受けることが少なくなり、堆積粒子がターゲットから飛
び出した方向が維持され易い。以上のような作用によ
り、基板へ入射する堆積粒子の入射方向を基板に対して
垂直に近い成分に制限することができ、開口部を通過し
てエミッタ電極として堆積できる成分が相対的に多くな
る。その結果、図1に示すような鋭く尖ったその先端が
ゲート電極4の高さ近傍にある、電界放射に適した形状
のエミッタ電極2が形成可能になる。
【0014】しかもスパッタ法であるから単一金属に限
らず、合金、化合物などによるエミッタ電極作成が容易
に可能になる。
【0015】
【実施例1】本発明の実施例として4極スパッタ装置を
使用したプラズマスパッタによる製造方法を説明する。
まず、成膜に使用する4極スパッタ装置について簡単に
説明する。装置の概略は図2に示すとおりであり、熱電
子を放出する陰極(熱フィラメント)11、陽極12、
放電を安定化させるための安定化電極13、ターゲット
14の4つの電極が基本的な構成要素である。真空槽内
を真空に排気した後、Arガスを導入し、陰極11と陽
極12の間に電圧(数10〜100V)をかけることで
放電を起こしプラズマ15を発生させるが、陰極11に
は熱フィラメントを使用し熱電子を放出させるているの
で、10-4Torr台の比較的高真空でも放電を起こす
ことが可能である。ターゲット14には負の電圧(20
0〜1000V)を印加することによりプラズマ中のA
rイオンを引き込みスパッタを起こさせる。このように
プラズマ発生とスパッタを独立して制御できるので、ス
パッタ条件を自由に変化させることができ、特に低電圧
でのスパッタも可能である。
【0016】以下に本発明の製造方法による電界放射カ
ソードの製造工程の一例を説明する。
【0017】まず、図3aに示すように、Si等の基板
1の上にSiO2 等の絶縁層3を真空蒸着、熱酸化等に
より形成し、スパッタ法によりMoのゲート層4を形成
する。続いてフォトレジストをスピン塗布する。フォト
マスクを用い、紫外線露光によってパターンニングを行
う。このレジストをマスクとして、Moのゲート層4を
選択エッチングし、第1の開口部5を形成する。レジス
トを完全に除去しMoのゲート層4をマスクとして、弗
化水素酸を用いて絶縁層3をエッチングして第2の開口
部6を形成する。
【0018】次に,図3bに示すように、基板表面に垂
直な回転軸xで基板1を回転させながら、一定の角度Θ
の方向からAlを蒸着させてMoのゲート層の上面に犠
牲層7を形成する。このときAlは第1の開口部5の側
面部にも蒸着されるので、蒸着量を制御することによっ
て、第1の開口部5の直径を任意に小さくすることがで
きる。
【0019】次に、図3cに示すように、基板1に対し
て垂直な方向からMoを4極スパッタ装置により成膜す
る。
【0020】図4aのように直径50mmの円形のター
ゲット14から、75mm離れた位置に基板16を置い
た場合を例にとると、基板14から見通したターゲット
16の立体角はω20である。実際には散乱によって堆
積粒子の入射方向はこれよりも広がるが、ここでは散乱
の影響を無視して、図4bのような、開口部の直径と深
さの比が1の基板に成膜する場合を説明する。堆積粒子
の全ての成分ω20はゲート層にあけた第1の開口部5
を閉じるのに対して、エミッタ電極として堆積できる成
分は第1の開口部5を通過できる成分だけである。初期
状態においてはω21の内側の成分であり、図9bの従
来例に比べて全成分に対する割合がはるかに多くなる。
また、図4aにおいてターゲット14’を基板16から
遠ざけた位置に配置しても同様の効果が得られる。
【0021】成膜条件の一例はアルゴンガス圧PAr:7
×10-10 Torr、ターゲット電圧:300Vであ
る。ターゲット電圧を低く設定することによって、ター
ゲット表面に近い部分からのスパッタが支配的になるた
めに堆積粒子として飛び出す場合の方向性がより揃った
ものになる。また、ガス圧を低くすることで堆積粒子が
基板に到達するまでの散乱を減らすことができ、方向性
が乱されにくくなる。このような条件で成膜すると。図
3cに示すように、MoはAlの犠牲層7の上および基
板1の上に堆積するとともにAlの犠牲層7の側面にも
堆積するので、第1の開口部5の直径はMo層8の堆積
に伴なって徐々に小さくなっていく。基板上への堆積物
はこの第1の開口部5を通してエミッタ電極を高く形成
するのに十分な量が堆積するので第1の開口部5の直径
が減少するのにともなって堆積物(Mo)の堆積範囲が
小さくなっていき、ついには略円錐状のエミッタ電極2
が形成される。
【0022】最後に、Alの犠牲層7を選択エッチング
することにより堆積したMo層8を除去し,図3dに示
すような電界放射カソードが完成する。
【0023】
【実施例2】本発明の別の実施例として、直流2極スパ
ッタ装置を利用した方法を説明する。
【0024】まず、成膜に使用する直流2極スパッタ装
置について簡単に説明する。装置の概略は図5に示す通
りであり、ターゲット14を取り付けた陰極17、基板
16を取り付けた陽極12が基本的な構成要素である。
真空槽内を真空に排気した後、Arガスを導入し、陰極
17と陽極12の間に直流電圧をかけることでグロー放
電を起こし、Arイオンにより陰極17上のターゲット
14をスパッタし、基板16上に膜を堆積させる。この
とき、図5に示すようにターゲット14と基板16の間
にはコリメータ18を挿入した状態で成膜を行う。ここ
で使用するコリメータとは、図6aに示すように板厚t
と直径dがある一定の比をもつ穴を多数個あけた板状の
物体である。図6bにコリメータの断面図を示す。ター
ゲット側から飛来した堆積粒子19,19,・・・・の
飛来方向は広い分布をもっているが、垂直方向から傾く
ほどコリメータによりトラップされる比率が大きくな
り、通過して基板方向へ向かう堆積粒子の方向性は垂直
に近い成分のみに制限される。
【0025】以下に本発明の製造方法による電界放射カ
ソードの製造工程の一例を説明する。
【0026】図3a〜dにしめすように、実施例1と同
様な工程により加工するが、エミッタ電極の形成は、図
3cに示すように,垂直な方向からMoをコリメータを
装着した直流2極スパッタ装置により成膜する。成膜条
件の一例はArガス圧1.0×10-2Torr、ターゲ
ット電圧1KVである。通常このガス圧では散乱が多く
基板には非常に広い範囲から堆積粒子が入射するため、
エミッタ電極の形成には適さない。しかし、ターゲット
と基板の間にコリメータを挿入することで堆積粒子の方
向は基板に垂直に近い角度に制限される。制限の程度は
コリメータの開口断面の直径と板厚の比によって変化す
る。全くランダムな入射に対してコリメータを通過した
後の角度分布を計算すると、図7に示したように非常に
鋭くなる。
【0027】また、コリメータ通過後の散乱の影響を少
なくするために、平均自由行程に対して十分に近い位置
に基板を置くことが望ましい。
【0028】このような条件で成膜すると、図3(c)
のようにMoはAlの犠牲層7の上および基板1の上に
堆積するとともにAlの犠牲層7の側面にも堆積するの
で、第1の開口部5の直径はMo層8の堆積にともなっ
て徐々に小さくなっていく。基板上への堆積物はこの第
1の開口部5を通してエミッタ電極を高く形成するのに
十分な量が堆積するので第1の開口部5の直径が減少す
るのにともなって堆積物(Mo)の堆積範囲が小さくな
っていき、ついには略円錐状のエミッタ電極2が形成さ
れる。
【0029】最後に、Alの犠牲層7を選択エッチング
することにより堆積したMo層8を除去し、図3dに示
すように電界放射カソードが完成する。
【0030】なお、ここで使用するコリメータの開口部
の形状は必ずしも図6(a)のような円形である必要は
なく、図6(c),(d)のように四角形、六角形など
の多角形であってもかまわない。このときコリメータの
全面に対する開口部の面積の合計の比率、開口率が小さ
いと、垂直方向に近い成分もトラップされるため、開口
率は大きくすることが望ましい。
【0031】また、この方法は、直流2極スパッタに限
らず高周波スパッタ、マグネトロンスパッタ、対向ター
ゲットスパッタであっても同様の効果があることは明ら
かである。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、エミッタ電極をス
パッタ法により形成する際に本発明の方法を用いること
により、エミッタ電極の先端をより先鋭にし、その先端
をゲート電極の高さ近傍に位置させることができる。し
たがって、スパッタ法の特徴である材料選択性の良さを
十分に生かすことができ、エミッタ材料として有望な、
高融点金属材料(Mo,W,Pt,Ti,Nb,Ta)
や高温領域で安定な電気伝導性化合物(窒化物、炭化
物、硼素化物、酸化物、硅素化物など)による形状の先
鋭なエミッタ電極の形成が容易に可能になる。
【0033】また、従来に比べ絶縁層の厚さを厚くした
状態で良好なエミッタ電極の形成が可能になるため、絶
縁層の絶縁耐圧が上げることができ、ゲート−エミッタ
間の静電容量を低減することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による縦型電界放射カソードの一例を
示す概略的部分断面図
【図2】 本発明の実施例1で使用する4極スパッタ装
置を説明するための概略図
【図3】 本発明の実施例1の製造工程を説明するため
の概略的部分断面図
【図4】 本発明の実施例1においてターゲットサイ
ズ、位置と基板への堆積粒子の入射角分布を説明するた
めの概略図
【図5】 本発明の実施例2で使用する直流2極スパッ
タ装置を説明するための概略図
【図6】 本発明の実施例2においてコリメータおよび
その機能を説明するための概略図
【図7】 本発明の実施例2においてランダムな入射に
対するコリメータによる角度分布制限に関する計算結果
を示すための図
【図8】 蒸着法を用いた従来技術による縦型電界放射
カソードの一例を示す概略的部分断面図
【図9】 スパッタ法を用いた従来技術によるターゲッ
トサイズ、位置と基板への堆積粒子の入射角分布を説明
するための概略図
【図10】 スパッタ法を用いた従来技術による縦型電
界放射カソードの一例を示す概略的部分断面図
【符号の説明】
1 基板 2 エミッタ電極 3 絶縁層 4 ゲート層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−60805(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01J 9/02,1/30

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性基板または、絶縁性の基板上に導電
    性の膜を形成した基板上に、絶縁層とゲート電極となる
    導電性膜をこの順に積層する工程と、上記ゲート電極と
    絶縁層に基板の導電部に達する開口部を形成する工程と
    上記ゲート電極の上面および開口部に、基板を基板に対
    して垂直な回転軸で回転させながら、斜め方向から選択
    的にエッチング可能な材料を成膜して犠牲層を形成する
    工程と、基板に垂直な方向からエミッタ電極となる物質
    をスパッタ法により堆積させることにより上記開口部の
    内部に略円錐状のエミッタ電極を形成する工程と、上記
    犠牲層のみを選択的にエッチングすることにより、ゲー
    ト電極上に堆積した膜を除去する工程からな、エミッ
    タ電極をスパッタ法によって形成する際に、基板へ入射
    する堆積粒子の入射方向を基板に対して垂直に近い角度
    に制限する電界放射カソードの製造方法において、エミ
    ッタ電極形成のためのターゲット寸法wとターゲット基
    板間距離lの比w/lを1.0以下に設定することで、
    基板から見通したターゲットの立体角を制限し、基板へ
    入射する堆積粒子の入射方向を基板に対して垂直に近い
    角度に制限することを特徴とする電界放射カソードの製
    造方法。
  2. 【請求項2】導電性基板または、絶縁性の基板上に導電
    性の膜を形成した基板上に、絶縁層とゲート電極となる
    導電性膜をこの順に積層する工程と、上記ゲート電極と
    絶縁層に基板の導電部に達する開口部を形成する工程と
    上記ゲート電極の上面および開口部に、基板を基板に対
    して垂直な回転軸で回転させながら、斜め方向から選択
    的にエッチング可能な材料を成膜して犠牲層を形成する
    工程と、基板に垂直な方向からエミッタ電極となる物質
    をスパッタ法により堆積させることにより上記開口部の
    内部に略円錐状のエミッタ電極を形成する工程と、上記
    犠牲層のみを選択的にエッチングすることにより、ゲー
    ト電極上に堆積した膜を除去する工程からなり、エミッ
    タ電極をスパッタ法によって形成する際に、基板へ入射
    する堆積粒子の入射方向を基板に対して垂直に近い角度
    に制限する電界放射カソードの製造方法において、スパ
    ッタ電圧を50V以上、500V以下の範囲内の低電圧
    に設定することにより、ターゲットから飛び出す堆積粒
    子の方向をターゲットに対して垂直に近い角度に制限
    し、基板へ入射する堆積粒子の入射方向を基盤に対して
    垂直に近い角度に制限することを特徴とする電界放射カ
    ソードの製造方法。
  3. 【請求項3】導電性基板または、絶縁性の基板上に導電
    性の膜を形成した基板上に、絶縁層とゲート電極となる
    導電性膜をこの順に積層する工程と、上記ゲート電極と
    絶縁層に基板の導電部に達する開口部を形成する工程と
    上記ゲート電極の上面および開口部に、基板を基板に対
    して垂直な回転軸で回転させながら、斜め方向から選択
    的にエッチング可能な材料を成膜して犠牲層を形成する
    工程と、基板に垂直な方向からエミッタ電極となる物質
    をスパッタ法により堆積させることにより上記開口部の
    内部に略円錐状のエミッタ電極を形成する工程と、上記
    犠牲層のみを選択的にエッチングすることにより、ゲー
    ト電極上に堆積した膜を除去する工程からなり、エミッ
    タ電極をスパッタ法によって形成する際に、基板へ入射
    する堆積粒子の入射方向を基板に対して垂直に近い角度
    に制限する電界放射カソードの製造方法において、前記
    エミッタ電極を中間流あるいは分子流領域のガス圧で形
    成することで、堆積粒子がターゲットから基板までの空
    間で気体分子による散乱を受けることを防ぎ、基板へ入
    射する堆積粒子の入射方向を基板に対して垂直に近い角
    度に制限することを特徴とする電界放射カソードの製造
    方法。
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