JP3137695B2 - バイポーラ半導体装置の製造方法 - Google Patents

バイポーラ半導体装置の製造方法

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JP3137695B2
JP3137695B2 JP03270513A JP27051391A JP3137695B2 JP 3137695 B2 JP3137695 B2 JP 3137695B2 JP 03270513 A JP03270513 A JP 03270513A JP 27051391 A JP27051391 A JP 27051391A JP 3137695 B2 JP3137695 B2 JP 3137695B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、バイポーラ型の半導
体装置およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路装置の用途として、特に
高速動作を必要とする分野では、一般にECL/CML
(Emitter Coupled Logic /Current Mode Logic)系の
バイポーラ型半導体集積回路装置が用いられている。E
CL/CML系回路においては、消費電力、論理振幅を
一定とした場合、回路を構成する素子と配線の寄生容量
およびトランジスタのベース抵抗と電流利得帯域幅積に
よって動作速度が決定される。このうち、寄生容量の低
減に関しては、特に動作速度への寄与が大きいトランジ
スタのベース・コレクタ間の接合容量を低減することが
必要であり、このためには多結晶シリコンを用いてベー
ス電極を素子領域の外部に引き出し、ベース面積を縮小
することが有効である。また、多結晶シリコン抵抗及び
金属配線を厚い分離酸化膜上に形成して、これらの寄生
容量も低減する方法が一般に採用されている。
【0003】一方、ベース抵抗の低減には、不活性ベー
ス層を低抵抗化して可能な限りエミッタに近接させると
共に、エミッタを細くしてエミッタ直下の活性ベース層
の抵抗を減少させることが必要である。また、電流利得
帯域幅積の向上には、エミッタ及びベース接合を浅接合
化すると共にコレクタのエピタキシャル層を薄くするこ
とが有効である。
【0004】これらの事項を実現することを目的として
提案された従来技術として、特開昭63−261746
号公報に開示された製造方法を説明する。
【0005】図11(a)〜(c)および図12(a)
〜(c)は上記製造方法を説明するための図であり、こ
れらの図では図面が煩雑になるのを避けるため、一部の
膜が省略されている。
【0006】図11(a) は素子分離後、半導体基体上に
約3000Åの多結晶シリコンを形成し、表面を200
Å程度酸化(図示せず)したのち、1000〜2000
Åの窒化膜をベース電極及びコレクタ電極形成部分に選
択的に形成した状態を示し、101はP- 型シリコン基
板、102はシリコン基板101上に形成されたN+
埋込拡散層、103は埋込拡散層102上に形成された
- 型エピタキシャル層、104はシリコン基板101
及び埋込拡散層102上に形成した素子分離酸化膜、1
05はエピタキシャル層103及び素子分離酸化膜10
4上に形成した多結晶シリコン、106a,106b,
106cは多結晶シリコン105上に選択的に形成した
窒化膜である。N- 型エピタキシャル層103は、素子
分離酸化膜104によって、素子形成領域の第1の島領
域103aと、コレクタ電極引出し領域の第2の島領域
103bに分けられる。
【0007】次に、図11(b)に示すように、窒化膜
106a,106b,106cをマスクとして多結晶シ
リコン105を選択酸化し、多結晶シリコン105a,
105b,105cを得る。107は多結晶シリコン1
05を酸化して得られた多結晶シリコン酸化膜である。
次に、コレクタ電極としての多結晶シリコン105c上
の窒化膜106cを図11(c)に示すように選択的に
除去し、コレクタ電極多結晶シリコン105cに燐原子
をイオン注入し、熱処理を行ってコレクタ電極多結晶シ
リコン105cからの拡散で第2の島領域103bをコ
レクタ電極引出し用N+ 型領域108とする。その後、
ベース電極としての多結晶シリコン105a,105b
に窒化膜106a,106bを介して硼素を1〜5×1
15原子/cm2 程度イオン注入し、900℃程度の温度
でアニールを行ってベース電極多結晶シリコン105
a,105b中の硼素原子濃度を均一化する。次いで、
多結晶シリコン酸化膜107のうちエミッタ形成領域部
分107aを図11(c)に示すように選択的に除去
し、内壁を酸化して200Å程度の内壁酸化膜109を
形成する。この時、多結晶シリコン105a,105b
からの拡散によりP+ 型の不活性ベース110がエピタ
キシャル層の第1の島領域103a内に形成される。
【0008】次に、BF2 を1〜5×1013原子/cm2
程度イオン注入して第1の島領域103a内に図12
(a)に示すように活性ベース111を形成した後、全
面に1000Å程度の酸化膜(図示せず)と2000Å
程度の多結晶シリコン112をCVDで形成する。
【0009】次に、反応性イオンエッチングを用いて多
結晶シリコン112をエッチングし、さらにCVD酸化
膜と内壁酸化膜109のエッチングを行うことにより、
図12(b)に示すようにエミッタ形成用の開口を行
う。この時、多結晶シリコン112とCVD酸化膜は開
口部(多結晶シリコン酸化膜107aを除去した部分の
開口部)の側壁にのみサイドウォールとして残り、窒化
膜106aと窒化膜106bで画定される開口部よりも
狭いエミッタ形成用の開口部がセルフアラインで開口さ
れる。又、この時同時に、図12(b)に示すようにコ
レクタ電極多結晶シリコン105cが露出する。
【0010】次に、全面に3000Å程度の多結晶シリ
コン113を堆積し、表面に200Å程度の酸化膜を形
成した後、多結晶シリコン113に砒素を1×1016
子/cm2 程度イオン注入する。
【0011】次に、多結晶シリコン113表面の酸化
膜、前記多結晶シリコン113、窒化膜106a,10
6bをエッチングし、多結晶シリコン113を図12
(c)に示すように前記エミッタ形成用開口部およびそ
の周辺部分にのみ残す。その後、熱処理により多結晶シ
リコン113からの拡散で活性ベース111中にエミッ
タ114を形成する。
【0012】次に、多結晶シリコン105a,105
b,113の表面の薄い酸化膜を除去後、白金を蒸着
し、熱処理を行って図12(c)に示すように多結晶シ
リコン105a,105b,105c,113表面に白
金シリサイド115を形成する。この時、抵抗上などシ
リサイド化しない部分には、上記薄い酸化膜を残してお
く。また、酸化膜上に未反応のまま残った白金は王水に
よって除去する。その後、同図に示すように全面にCV
D酸化膜116を堆積させ、コンタクトホールの開口を
行い、金属電極配線117の形成を行う。
【0013】以上のような製造方法によれば、多結晶シ
リコンの選択酸化領域にエミッタを形成し、該酸化領域
に隣接する残存多結晶シリコンからの拡散により高濃度
不活性ベースを形成するので、高濃度不活性ベースとエ
ミッタとの間隔を著しく縮小することができ、また最小
設計寸法よりも幅の狭いエミッタを容易に形成すること
ができる。又、ベース領域全体の幅は、最小設計寸法の
三倍でよいためベース・コレクタ接合容量を低減する事
ができる。又、エミッタ接合のほとんど全てが、低濃度
の活性ベースとの接合であり、エミッタ幅の縮小と相俟
ってエミッタ・ベース接合容量も減少される。
【0014】また、最大接合深さは0.3μm以下とす
ることができるので、エピタキシャル層を1μmまたは
それ以下に薄膜化することができ、キャリアのコレクタ
空乏層走行時間が短縮する。又、上述の接合容量の減少
によりコレクタ時定数、エミッタ時定数が短縮し、これ
らにより電流利得帯域幅積を向上させることができる。
そして、このようにトランジスタのベース抵抗、寄生容
量を低減し、電流利得帯域幅積を向上させることができ
るので、著しい高速化を達成することができるという特
長を有している。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上述
べたような従来の製造方法では、以下に述べるような問
題点がある。バイポーラ・トランジスタ回路の遅延時間
pdは、数1(ただし、τTRS :トランジスタの伝搬遅
延時間、CL :負荷容量、ΔV:論理振幅、I:電流)
であらわされる。
【数1】 ここで、負荷容量CL は、接合容量や配線容量等の合計
で回路形成などにより大幅に変化する。また、論理振幅
ΔVはノイズマージンを考慮すると一般に0.5V程度と
なっている。したがって、数1の右辺第2項を小さくす
るには、電流Iを大きくする必要がある。ところが、上
記従来の製造方法によるトランジスタのように、自己整
合技術によりエミッタ面積を縮小したトランジスタに電
流を多く流すと、エミッタの電流密度が増加し、特性に
大きな影響を与えることになる。すなわち、エミッタ接
地電流増幅率が、エミッタの電流密度が増加すると共に
低下するという問題が発生する。したがって、回路とし
て高速動作が可能な電流を設定すると、トランジスタの
特性が劣化し、逆にトランジスタの特性に電流を合わせ
ると、容量などが高速性を妨げることになる。
【0016】この発明は上記の点に鑑みなされたもの
で、容量を増加させることなく高電流域でのトランジス
タ性能の劣化を防ぐことができる、より高性能なトラン
ジスタを得ることのできるバイポーラ型半導体装置およ
びその製造方法を提供することを目的とする。
【0017】また、この発明は、従来の製造方法がマル
チエミッタのトランジスタを製造することが著しく困難
であるため、I2 L(Integrated Injection Logic)回
路を製造することができないという問題点を除去して、
マルチエミッタトランジスタを容易に製造することがで
きるバイポーラ型半導体装置の製造方法を提供すること
を目的とする。
【0018】さらにこの発明は、従来技術でラテラルト
ランジスタを得る際、埋込層を経由して、素子形成領域
と分離された領域からベース電極を取り出す必要がある
という問題点を除去して、より素子面積を縮小でき、高
集積化が可能となるバイポーラ型半導体装置およびその
製造方法を提供するとを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】この発明では、素子形成
領域である島領域上に、一部を囲むように形成され、従
来ベース電極として且つ不活性ベースの拡散源として用
いた多結晶半導体パターンを用いて、島領域内に、該島
領域の外周に沿ってエミッタ領域を形成する。
【0020】また、前記多結晶半導体パターンを選択酸
化で形成する際、島領域上に、上から見て複数に分割さ
れるように形成し、この分割された各多結晶半導体パタ
ーンからの不純物拡散でエミッタ領域を複数個形成す
る。
【0021】また、前記多結晶半導体パターンを選択酸
化で形成する際、選択酸化膜を挾んで左右一対多結晶半
導体パターンを形成し、この一対の多結晶半導体パター
ンからの不純物拡散によりエミッタ領域およびコレクタ
領域を形成する一方、前記選択酸化膜を除去し、この部
分から多結晶半導体によりベース電極を引出す。
【0022】
【作用】従来ベース電極として用いた多結晶半導体パタ
ーンを用いて島領域内に、該島領域の外周に沿ってエミ
ッタ領域を形成すれば、従来と同一の島領域面積(従来
と同一の素子面積、同一のベース面積)において、エミ
ッタ面積の比率を従来の約8%から80%程度まで大き
くできる。したがって、容量を増大させることなく、高
電流域でのトランジスタ性能の劣化を防ぐと共に、エミ
ッタ接地電流増幅率を更に大きくすることができ、トラ
ンジスタの駆動能力が大きくなる。
【0023】また、前記多結晶半導体パターンを複数に
分割して形成し、この分割された各多結晶半導体パター
ンからの不純物拡散でエミッタ領域を形成すれば、エミ
ッタの分割が容易にでき、マルチエミッタトランジスタ
が容易に形成される。
【0024】さらに前記多結晶半導体パターンを選択酸
化膜を挾んで左右一対として形成し、この一対の多結晶
半導体パターンからの不純物拡散でエミッタ領域および
コレクタ領域を形成する一方、前記選択酸化膜を除去
し、この部分から多結晶半導体によりベース電極を引出
せば、ラテラルトランジスタを、そのベース電極を素子
形成領域の表面から引出して形成できる。
【0025】
【実施例】以下この発明の実施例を図面を参照して説明
する。図1〜図3はこの発明の第1の実施例を示す工程
断面図である。この第1の実施例を説明すれば、まず図
1(A)に示すようにP- 型シリコン基板201にN+
型埋込層202を形成後、N- 型エピタキシャル層を成
長させ、その一部を素子分離用酸化膜203に変換する
ことにより、エピタキシャル層の第1,第2の島領域2
04a,204bを形成する。第1の島領域204aは
素子形成領域、第2の島領域204bはコレクタ電極引
出し領域である。次に第2の島領域204bにP(リ
ン)を導入して該領域をN+ 型領域とした後、第1,第
2の島領域204a,204bおよび素子分離用酸化膜
203上の全面、すなわち導体基体上の全面に多結晶シ
リコン膜205を2000〜3000Å厚に形成し、さ
らにその表面にシリコン酸化膜206を約200Å厚に
形成する。
【0026】次いで、イオン注入法を用いて多結晶シリ
コン膜205中にB(ボロン)を導入する。この時、イ
オン注入の条件は、例えば加速エネルギー40keV ,ド
ーズ量1.5×1014cm-2とする。その後、シリコン酸
化膜206上にシリコン窒化膜をCVD法(化学的気相
成長法)を用いて形成し、さらにそのシリコン窒化膜の
パターニングを公知のホトリソ・エッチング技術を用い
て行うことにより、図1(B)に示すようにシリコン窒
化膜パターン207a,207bを形成する。そして、
このシリコン窒化膜パターン207a,207bの耐酸
化性を利用して多結晶シリコン膜205の選択酸化を行
うことにより、図1(C)に示すように多結晶シリコン
パターン205a,205bを形成する。ここで、多結
晶シリコンパターン205bは、第2の島領域204b
上にコレクタ電極多結晶シリコンとして形成される。ま
た、多結晶シリコンパターン205aは、第1の島領域
204a上に、その中央部の選択酸化膜208aを囲ん
で、かつ周囲の素子分離用酸化膜203上に延在して形
成される。また、この選択酸化時、多結晶シリコン膜2
05からのB(ボロン)の拡散で第1の島領域204a
の全表面部内にベース領域としてのP型領域209が形
成される。コレクタ電極引出しとなる第2の島領域20
4bの部分は不純物濃度の関係でN型の導電型のままで
ある。
【0027】次に、シリコン窒化膜パターン207a,
207b及びシリコン酸化膜206を介して多結晶シリ
コンパターン205a,205b中にAs(ヒ素)をイ
オン注入法を用いて導入する。この時、イオン注入の条
件は、加速エネルギー200keV,ドーズ量2.0×10
16cm-2とする。この加速エネルギーでは第1,第2の島
領域204a,204bまでAs(ヒ素)が到達するこ
とはない。その後、将来ベース電極の引出し部となる部
分の前記選択酸化膜208aのみを図2(A)に示すよ
うに選択的に除去し、開口部210を形成する。
【0028】次に、CVD法を用いて図2(B)に示す
ようにシリコン酸化膜211を1000Å程度全面に形
成し、続けて多結晶シリコン膜212を2000〜30
00Å程度全面に形成する。その後、RIE(反応性イ
オンエッチング)を用いて多結晶シリコン膜212をエ
ッチバックすることにより、図2(C)に示すように多
結晶シリコンのサイドウォール212aを前記開口部2
10の側壁に形成し、続いてこの多結晶シリコンのサイ
ドウォール212aをエッチングのマスクとして用いて
シリコン酸化膜211をエッチングしてP型領域209
を露出させる。これらにより、P型領域209上の中央
部には、前記開口部210を自己整合的に縮小させた開
口部213が得られる。
【0029】次に、全面に多結晶シリコンを生成し、さ
らにそれにB(ボロン)を導入したのち、公知のホトリ
ソグラフィ技術とエッチング技術を用いて該多結晶シリ
コンのパターニングを行うことにより、該多結晶シリコ
ンを図3(A)に示すように前記開口部213およびそ
の周辺部分にのみベース電極多結晶シリコン214とし
て残す。その後、熱酸化法を用いてベース電極多結晶シ
リコン214の表面にシリコン酸化膜215を形成す
る。そして、そのシリコン酸化膜215と選択酸化膜2
08b,208cをマスクとして用いて熱リン酸でシリ
コン窒化膜パターン207aの露出部と露出シリコン窒
化膜パターン207bの全体を除去する。このとき、ベ
ース電極多結晶シリコン214からB(ボロン)がP型
領域209中に拡散して、P型領域209中にベース電
極引出し領域としてのP+ 型領域216が形成される。
また、主にこのとき多結晶シリコンパターン205aか
らP型領域209にAs(ヒ素)が拡散して、該P型領
域209内に図4に示すように該P型領域209の外周
部(島領域204aの外周部でもある)に沿ってエミッ
タ領域としてのN+ 型領域217が形成される。その後
は図3(B)に示すようにCVD法を用いてシリコン酸
化膜218を全表面に形成し、コンタクトホールを開孔
し、金属配線219a,219b,219cを形成す
る。
【0030】次にこの発明の第2の実施例を図5および
図6を参照して説明する。この第2の実施例はNPN型
マルチエミッタトランジスタとラテラルPNPトランジ
スタを同時に形成し、I2 L回路を構成する場合であ
る。この第2の実施例においては、NPN型マルチエミ
ッタトランジスタのコレクタ電極引出し部分は第1の実
施例と同一であるから、図示および説明を省略する。
【0031】第2の実施例を説明すると、まず図5
(A)に示すようにP- 型シリコン基板301にN+
埋込層302を形成後、N- 型エピタキシャル層を成長
させ、その一部を素子分離用酸化膜303に変換するこ
とにより、エピタキシャル層の島領域304を形成す
る。次に島領域304および素子分離用酸化膜303の
表面、すなわち半導体基体の表面に公知のホトリソグラ
フィ技術によってレジストパターン305を形成し、そ
のレジストパターン305をマスクとして島領域304
の一部領域304aに、該島領域304を第1の領域3
04bと第2の領域304cに分割するようにP(リ
ン)をイオン注入法で導入する。この時、イオン注入
は、加速エネルギー40keV ,ドーズ量1013〜1014
cm-2で行う。なお、このリンが導入された島領域の一部
領域304aは、将来ラテラルPNPトランジスタのベ
ース領域となる。
【0032】次にレジストパターン305を除去後、島
領域304および素子分離用酸化膜303上の全面、す
なわち半導体基体上の全面に図5(B)に示すように多
結晶シリコン膜306を2000〜3000Å厚に生成
し、さらにその表面に約200Å厚にシリコン酸化膜3
07を形成する。そして、そのシリコン酸化膜307を
通してイオン注入法を用いて多結晶シリコン膜306中
にB(ボロン)を導入する。この時、イオン注入の条件
は、例えば加速エネルギー40keV,ドーズ量1.5×10
14cm-2とする。しかる後、シリコン酸化膜307上にC
VD法(化学的気相成長法)とホトリソ・エッチング法
でシリコン窒化膜パターン308a,308bを形成す
る。そして、このシリコン窒化膜パターン308a,3
08bをマスクとして多結晶シリコン膜306の選択酸
化を行うことにより、図5(C)に示すように多結晶シリ
コンパターン306a,306bを形成する。ここで、
多結晶シリコンパターン306aは、前記島領域の第1
の領域304b上に、選択酸化膜309aを囲んで、か
つ一部が素子分離用酸化膜303上に延在して形成され
る。また、多結晶シリコンパターン306bは、前記島
領域の第2の領域304c上に、選択酸化膜309bを
囲んで、かつ一部が素子分離用酸化膜303上に延在し
て形成される。さらに、多結晶シリコンパターン306
bは前記選択酸化膜309bの周囲に、上から見て例え
ば4つに分割されて形成される。このように多結晶シリ
コンパターン306bを形成するには、選択酸化のマス
クとしてのシリコン窒化膜パターン308bを同形状に
形成しておくことによることは言うまでもない。また、
この選択酸化時、多結晶シリコン膜306からB(ボロ
ン)が島領域304に拡散されて、第1の領域304b
の全表面部にはラテラルPNPトランジスタのエミッタ
としてのP型領域310aが形成され、第2の領域30
4cの全表面部にはNPN型マルチエミッタトランジス
タのベースとしてのP型領域310b(ラテラルPNP
トランジスタのコレクタも兼ねる)が形成される。この
時、P(リン)をイオン注入してある島領域の一部領域
304aは、不純物濃度の関係でN型の導電型のままで
ある。
【0033】次に、NPN型マルチエミッタトランジス
タのエミッタ電極多結晶シリコンとしての多結晶シリコ
ンパターン306bにシリコン窒化膜パターン308b
及びシリコン酸化膜307を介してAs(ヒ素)をイオ
ン注入法を用いて導入する。この時、加速エネルギーは
200keV ,ドーズ量は2.0×1016cm-2とする。そ
の後,NPN型マルチエミッタトランジスタのベース電
極の引出し部となる部分の選択酸化膜309bとラテラ
ルPNPトランジスタのエミッタ電極の引出し部となる
部分の選択酸化膜309aを図6(A)に示すように除
去し、開口部311を形成する。その後は第1の実施例
と同様に開口部311の側壁に図6(B)に示すようにシ
リコン酸化膜312を挾んで多結晶シリコンのサイドウ
ォール313を形成し、開口部を縮小する。さらにその
縮小された開口部とその周辺部分に、ラテラルPNPト
ランジスタのエミッタ電極およびNPN型マルチエミッ
タトランジスタのベース電極としてのB(ボロン)ドー
プの多結晶シリコン314を形成する。さらにその多結
晶シリコン314の表面にシリコン酸化膜315を形成
し、シリコン窒化膜パターン308a,308bの露出
部を熱リン酸で除去する。この時、ラテラルPNPトラ
ンジスタ側では、多結晶シリコン314からのボロンの
拡散でP型領域310a内にエミッタ電極引出し領域と
してのP+ 型領域316aが形成される。一方、NPN
型マルチエミッタトランジスタ側では、多結晶シリコン
314からのボロン拡散でP型領域310b内にベース
電極引出し領域としてのP+ 型領域316bが形成され
る。さらにNPN型マルチエミッタトランジスタ側で
は、多結晶シリコンパターン306bからのヒ素の拡散
により、P型領域310b内に図7の平面図に示すよう
に4つに分割されて4つのエミッタ領域としてのN+
領域317が形成される。その後はCVD法を用いてシ
リコン酸化膜318を全面に形成し、コンタクトホール
を開孔し、金属配線319a,319b,319c,3
19dを形成する。
【0034】図8および図9はこの発明の第3の実施例
を示す。この第3の実施例は、ベース電極を素子形成領
域の表面から引出してラテラルトランジスタを製造する
場合である。
【0035】この第3の実施例を説明すると、まず図8
(A)に示すようにP- 型シリコン基板401上にN-
型エピタキシャル層を成長させ、その一部を素子分離用
酸化膜402に変換して、エピタキシャル層の島領域4
03を形成する。次に、島領域403および素子分離用
酸化膜402上の全面、すなわち半導体基体上の全面に
多結晶シリコン膜404を2000〜3000Å厚に生
成させ、その表面に約200Å厚にシリコン酸化膜40
5を形成する。そして、そのシリコン酸化膜405を通
してイオン注入法で多結晶シリコン膜404中にB(ボ
ロン)を導入した後、CVD法(化学的気相成長法)と
公知のホトリソ・エッチング技術を用いて左右一対シリ
コン窒化膜パターン406a,406bを形成する。
【0036】次に、そのシリコン窒化膜パターン406
a,406bをマスクとして多結晶シリコン膜404を
選択酸化することにより、図8(B)に示すように島領
域403上に、選択酸化膜407を挾んで左右一対多結
晶シリコンパターン404a,404bを素子分離用酸
化膜402上に延在させて形成する。この時、多結晶シ
リコン膜404中に導入したB(ボロン)が島領域40
3中に拡散して該島領域403の表面部にベースとして
のP型領域408が形成される。
【0037】次に、シリコン窒化膜パターン406a,
406b及びシリコン酸化膜405を介して多結晶シリ
コンパターン404a,404b中にAs(ヒ素)をイ
オン注入法を用いて導入する。この時、加速エネルギー
は200keV,ドーズ量は2.0×1616cm-2とする。この
加速エネルギーでは島領域403までAs(ヒ素)が到
達することはない。その後、将来ベース電極の引出し部
となる部分の選択酸化膜407を図8(C)に示すよう
に除去し、開口部417を形成する。
【0038】その後は第1の実施例と同様に開口部41
7の側壁に図9に示すようにシリコン酸化膜409を挾
んで多結晶シリコンのサイドウォール410を形成し、
開口部を縮小する。さらにその縮小された開口部とその
周辺部分に、ベース電極としてのB(ボロン)ドープの
多結晶シリコン411を形成する。さらにその多結晶シ
リコン411の表面にシリコン酸化膜412を形成し、
シリコン窒化膜パターン406a,406bの露出部を
熱リン酸で除去する。この時、多結晶シリコン411か
らボロンが拡散してP型領域408内にベース電極引出
し領域としてのP+ 型領域413が形成される。さらに
多結晶シリコンパターン404a,404bからのヒ素
の拡散により、P型領域408内に図10の平面図にも
示すように左右一対エミッタ領域およびコレクタ領域と
してのN+ 型領域414が形成される。その後はCVD
法を用いてシリコン酸化膜415を全面に形成し、コン
タクトホールを開孔し、金属配線416a,416b,
416cを形成する。
【0039】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、この発明に
よれば、従来、伝搬遅延時間を短縮するために素子面積
の縮小、特にエミッタ面積の縮小がなされてきたが、逆
に回路性能を発揮できない状況でトランジスタを動作せ
ざる得ないという問題点を解決するために、素子面積
は増大させることなく、エミッタ面積を増加させるた
め、ベース電極として用いられ且つ不活性ベースの拡散
源として用い多結晶半導体パターンをエミッタの拡散源
として用いることにより、同一のベース面積において、
エミッタ面積の比率を従来の約8%から80%程度まで
大きくできる。したがって、容量を増大させることな
く、高電流域でのトランジスタ性能の劣化を防ぐと共
に、エミッタ接地電流増幅率をさらに大きくすることが
でき、トランジスタの駆動能力が大きくなる。したがっ
て、回路的に最適な条件でトランジスタを動作させるこ
とが可能となり、伝遅延時間の短縮ができる。
【0040】また、この発明によれば、前記多結晶半導
体パターンを選択酸化で形成する際、島領域上に、上か
ら見て複数に分割されるように形成し、この分割された
各多結晶半導体パターンからの不純物拡散でエミッタ領
域を形成することにより、エミッタの分割が容易とな
り、容易にマルチエミッタトランジスタを製造できる。
したがって、同一島領域内に逆タイプのトランジスタを
同時に形成してI2 L回路を容易に得ることができるよ
うになる。このため、低消費電力で集積度の高い回路が
組めるようになり、集積回路装置の利用範囲が大幅に拡
がることが期待できる。
【0041】また、この発明によれば、前記多結晶半導
体パターンを選択酸化で形成する際、選択酸化膜を挾ん
で左右一対として多結晶半導体パターンを形成し、この
一対の多結晶半導体パターンからの不純物拡散でエミッ
タおよびコレクタ領域を形成する一方、前記選択酸化膜
を除去した部分から多結晶半導体によりベース電極を引
出すことにより、ラテラルトランジスタを、そのベース
電極を素子形成領域の表面から引出して形成できる。こ
のため、容量を大幅に削減することができ、ラテラルト
ランジスタとして高速性能のすぐれたトランジスタが製
造可能で、素子面積も大幅に縮小されるため、素子の集
積度を高めることも期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例の一部を示す工程断面
図である。
【図2】この発明の第1の実施例の一部を示す工程断面
図である。
【図3】この発明の第1の実施例の一部を示す工程断面
図である。
【図4】この発明の第1の実施例での要部の平面図であ
る。
【図5】この発明の第2の実施例の一部を示す工程断面
図である。
【図6】この発明の第2の実施例の一部を示す工程断面
図である。
【図7】この発明の第2の実施例での要部の平面図であ
る。
【図8】この発明の第3の実施例の一部を示す工程断面
図である。
【図9】この発明の第3の実施例の一部を示す工程断面
図である。
【図10】この発明の第3の実施例での要部の平面図で
ある。
【図11】従来の製造方法の一部を示す工程断面図であ
る。
【図12】従来の製造方法の一部を示す工程断面図であ
る。
【符号の説明】
201,301,401 P- 型シリコン基板 204a,304,403 島領域 205,306,404 多結晶シリコン膜 205a,306b,404a,404b 多結晶シリ
コンパターン 209,310b,408 P型領域 217,317,414 N+ 型領域 407 選択酸化膜 411 多結晶シリコン 413 P+ 型領域

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1導電型の島領域を有する半導体基板
    上に第2導電型の多結晶半導体膜を形成し、この多結晶
    半導体膜の選択酸化を行うことにより、前記島領域上に
    選択酸化膜を挟んで左右一対の多結晶半導体パターンを
    形成し、同時に多結晶半導体膜からの不純物拡散で島領
    域の表面内部にベースとしての第2導電型領域を形成
    し、その後、前期一対の多結晶導電型パターンに第1導
    電型不純物を導入して多結晶半導体パターンからの不純
    物拡散で前期第2導電型領域内にエミッタおよびコレク
    タとしての左右一対の第1導電型領域を形成する一方、
    前期一対の多結晶半導体パターン間の選択酸化膜を除去
    し、その部分に前期多結晶半導体パターンと絶縁して第
    2導電型多結晶半導体を形成し、それからの不純物拡散
    で前期第1導電型領域内にベース電極引出し領域として
    の高濃度第2導電型領域を形成することを特徴とするバ
    イポーラ半導体装置の製造方法。
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