JP3260549B2 - バイポーラ型半導体集積回路装置の製造方法 - Google Patents

バイポーラ型半導体集積回路装置の製造方法

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JP3260549B2
JP3260549B2 JP09743694A JP9743694A JP3260549B2 JP 3260549 B2 JP3260549 B2 JP 3260549B2 JP 09743694 A JP09743694 A JP 09743694A JP 9743694 A JP9743694 A JP 9743694A JP 3260549 B2 JP3260549 B2 JP 3260549B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、バイポーラ型半導体集
積回路装置、特にバイポーラ・トランジスタの製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路装置の用途として、特に
高速動作を必要とする分野では、一般にECL(Emi
tter Coupled Logic)/CML(C
urrent Mode Logic)系のバイポーラ
型半導体集積回路装置が用いられている。ECL/CM
L系回路においては、消費電力、論理振幅を一定とした
場合、回路を構成する素子と配線の寄生容量及びトラン
ジスタのベース抵抗と電流利得帯域幅積によって動作速
度が決定される。
【0003】このうち、寄生容量の低減には、特に、動
作速度への寄与が大きいトランジスタのベース、コレク
タ間の接合容量を低減することが必要である。このため
には、多結晶シリコン膜を用いて、ベース電極を素子領
域の外部に引き出し、ベース面積を縮小することが有効
である。また、多結晶シリコン抵抗及び金属配線を厚い
分離酸化膜上に形成して、これらの寄生容量を低減する
方法が一般に採用されている。
【0004】一方、ベース抵抗の低減には、不活性ベー
ス層を低抵抗化するとともに、エミッタ幅を縮小して、
エミッタ直下の活性ベース層の抵抗を減少させることが
必要である。また、電流利得帯域幅積の向上には、エミ
ッタ及びベース接合を浅接合化するとともに、コレクタ
のエピタキシャル層を薄くすることが有効である。
【0005】これらに応えるために、例えば、「特開平
4−324640」等に開示されたバイポーラ型半導体
集積回路装置の製造方法を、図4及び図5を参照しなが
ら以下に説明する。図4(a)〜(c)はその工程断面
図(その1)、図5(a)〜(c)はその工程断面図
(その2)である。
【0006】(1)まず、図4(a)に示すように、素
子分離後、約3000Åの多結晶シリコン膜305を形
成し、表面に200Å程度のパッド酸化膜306を生成
した後、約1000〜2000Åのシリコン窒化膜30
7を堆積し、そのシリコン窒化膜307のパターンを形
成し、多結晶シリコン膜305を選択酸化して、多結晶
シリコン酸化膜308a,308b,308cを形成す
る。ここで、301はP- 型シリコン基板、302はN
+ 型埋込拡散層、303はN- 型エピタキシャル層、3
04は素子分離酸化膜、305a,305bは多結晶シ
リコン膜、306a,306bはパッド酸化膜、307
a,307bはシリコン窒化膜を示している。
【0007】(2)次に、図4(b)に示すように、熱
リン酸を用いて、パッド酸化膜306a,306b上の
シリコン窒化膜307a,307bを除去する。
【0008】(3)次に、将来、図4(c)に示すよう
に、コレクタ引き出し電極となる多結晶シリコン膜30
5b中にN型の不純物であるリンをドーピングして、ア
ニールを行うことにより、多結晶シリコン膜305b直
下のN- 型エピタキシャル層をN+ 領域にする。更に、
シリコン窒化膜を全面に形成し、エミッタとなる部分の
シリコン窒化膜を除去し、シリコン窒化膜309a,3
09bを形成する。(4)続いて、図5(a)に示すよ
うに、多結晶シリコン膜を選択酸化し、多結晶シリコン
酸化膜310を形成する。この時、N- 型エピタキシャ
ル層303の少なくとも一部が酸化されるようにする。
これにより、多結晶シリコン膜305aは、多結晶シリ
コン膜305c,305dに分割される。
【0009】(5)次に、多結晶シリコン膜305c,
305d中に、P型の不純物であるホウ素をドーピング
する。そして、図5(b)に示すように、緩衝弗酸を用
いて、多結晶シリコン酸化膜310を除去する。する
と、将来、真性ベース領域、及びエミッタ領域となる部
分が開口される。
【0010】(6)続いて、図5(c)に示すように、
約100Å程度の熱酸化を行い、例えば、ホウ素を10
keVの加速エネルギーで、ドーズ量1〜5×1013
子/cm2 を打ち込み、真性ベース領域311を形成す
る。この時の熱処理で、多結晶シリコン膜305c,3
05dからホウ素が拡散し、外部ベース領域312a,
312bが同時に形成される。そして、CVD酸化膜、
多結晶シリコン膜を堆積する。その後、多結晶シリコン
膜を全面エッチバックし、その多結晶シリコン膜のサイ
ドウォール313a,313bを形成し、これをマスク
にCVD酸化膜をエッチバックし、エミッタを開口す
る。この時の開口幅は、シリコン窒化膜309a,30
9bの間隔よりも自己整合的に縮小されている。次に、
多結晶シリコン膜を全面に堆積し、熱酸化膜を形成後、
イオン注入を行い、エミッタ電極多結晶シリコン膜31
4を形成し、熱処理により、エミッタ領域315を形成
する。
【0011】次に、全面に絶縁膜316を形成し、その
後、図示しないが、ベース、コレクタの電極上の絶縁膜
を選択的に除去し、金属電極配線を行う。
【0012】以上のような製造方法によれば、多結晶シ
リコン膜の選択酸化領域にエミッタを形成し、その選択
酸化領域に隣接する残存多結晶シリコン膜からの拡散に
より、高濃度不活性ベースを形成するので、高濃度不活
性ベースとエミッタとの間隔を著しく縮小することがで
き、最小設計寸法よりも幅の狭いエミッタを形成するこ
とができる。
【0013】また、ベース領域全体の幅は、最小設計寸
法の3倍でよいため、ベース・コレクタ接合容量を低減
することができる。
【0014】更に、エミッタ接合のほとんど全てが、低
濃度の活性ベースとの接合であり、エミッタ幅の縮小と
相俟ってエミッタ・ベース接合容量も減少される。
【0015】また、接合深さは、0.3μm以下に形成
することができるので、エピタキシャル層を1μmまた
はそれ以下に薄膜化することができ、キャリアのコレク
タ空乏層走行時間が短縮する。更に、上述の接合容量の
減少により、コレクタ時定数、エミッタ時定数が短縮
し、これらにより、電流利得帯域幅積を向上させること
ができる。
【0016】したがって、トランジスタのベース抵抗、
寄生容量を低減し、電流利得帯域幅積を向上させること
ができるので、著しい高速化を達成することができると
いう特長を有している。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上述
べた従来のバイポーラ型半導体集積回路装置の製造方法
では、将来、エミッタとなる部分の多結晶シリコン酸化
膜310を緩衝弗酸を用いて除去する際に、多結晶シリ
コン膜上に形成したパッド酸化膜306a,306bを
通してエッチングが進行し、フィールドとなる多結晶シ
リコン酸化膜308a,308bがエッチングされてし
まい、シリコン窒化膜との間に空洞320が形成されて
しまう。このため、異状な段差形状が作られてしまい、
配線工程において、配線のショートや断切れを発生させ
るという問題点があった。
【0018】本発明は、上記問題点を除去し、エッチン
グの制御性を向上させ、異状な段差形状をなくし、歩留
まりのよい高速性能を有するバイポーラ型半導体集積回
路装置の製造方法を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、バイポーラ型半導体集積回路装置の製造
方法において、 (A)半導体基板(103)上に、多結晶半導体膜(1
05)、第1の絶縁膜(106)を順次形成し、選択さ
れた領域に、第1の耐酸化性膜(107)のパターンを
形成し、選択酸化を行い、前記多結晶半導体膜(10
5)の一部を第1の多結晶半導体酸化膜(108)とす
る工程と、前記第1の耐酸化性膜(107)を除去する
工程と、前記多結晶半導体膜(105)上の前記第1の
絶縁膜(106)を除去する工程と、前記多結晶半導体
膜(105)上に第2の耐酸化性膜(110)を形成
し、活性領域となる部分を開口する工程と、選択酸化を
行い、前記開口により露出している前記多結晶半導体膜
(105)を第2の多結晶半導体酸化膜(111)とす
る工程と、前記第2の多結晶半導体酸化膜(111)を
ウェットエッチングで除去し、活性領域を形成するため
の開口部を形成する工程とを施すようにしたものであ
る。
【0020】(B)半導体基板(203)上に、多結晶
半導体膜(205)、第1の絶縁膜(206)を順次形
成し、選択された領域に、第1の耐酸化性膜(207)
のパターンを形成し、選択酸化を行い、前記多結晶半導
体膜(205)の一部を第1の多結晶半導体酸化膜(2
08)とする工程と、前記第1の耐酸化性膜(207)
を除去する工程と、前記多結晶半導体膜(205)上の
第1の絶縁膜(206a)において、活性領域を画成す
るために第1の多結晶半導体酸化膜(208a,208
b)に延在する第1の絶縁膜(206a)を除去して、
第1の絶縁膜(206a)の島領域を形成する工程と、
前記第1の絶縁膜(206a)の島領域中に少なくとも
開口部分が形成される第2の耐酸化性膜(210a,2
10b)を形成する工程と、選択酸化を行い、前記開口
部分の下に存在する多結晶半導体膜(205a)を第2
の多結晶半導体酸化膜(211)とする工程と、前記第
2の多結晶半導体酸化膜(211)をウェットエッチン
グで除去し、活性領域を形成するための開口部を形成す
る工程とを施すようにしたものである。
【0021】
【作用】本発明によれば、上記したように、 (A)半導体基板(103)上に、多結晶半導体膜(1
05)、第1の絶縁膜(106)を順次形成し、選択さ
れた領域に、第1の耐酸化性膜(107)のパターンを
形成し、選択酸化を行い、前記多結晶半導体膜(10
5)の一部を第1の多結晶半導体酸化膜(108)とし
た後、第1の耐酸化性膜(107)を除去し、更に、多
結晶半導体膜(105)上の第1の絶縁膜(106)を
すべて除去した後、第2の耐酸化性膜(110)のパタ
ーンを形成し選択酸化して第2の多結晶半導体酸化膜
(111)を形成する。その後、ウェットエッチングで
第2の多結晶半導体酸化膜(111)を除去する。
【0022】したがって、選択酸化のマスクとして用い
る耐酸化性膜(シリコン窒化膜)と多結晶シリコン膜の
間に第1の絶縁膜(パッド酸化膜)が存在しないため
に、多結晶シリコン酸化膜をウェットエッチングで除去
する際、第1の絶縁膜がエッチングされて、フィールド
上の酸化膜までエッチングされることがなくなる。その
ため、フィールド上の酸化膜が異状な形状になることは
なく、不必要な段差等がなくなり、配線のショートや断
切れを発生させることがなく、半導体集積回路装置の歩
留まりも向上できる。
【0023】更に、このトランジスタと同時に形成され
る容量、すなわちベース電極多結晶シリコン膜とエミッ
タ電極多結晶シリコン膜で挟まれた絶縁膜が、シリコン
窒化膜のみとなるため、これまでのパッド酸化膜+シリ
コン窒化膜の構成に比べて、単位面積あたりの容量が大
きくなる。したがって、集積回路面積の縮小化が可能と
なる。
【0024】(B)半導体基板(203)上に多結晶半
導体膜(205)、第1の絶縁膜(206)を順次形成
し、選択された領域に第1の耐酸化性膜(207)のパ
ターンを形成し、選択酸化を行い、前記多結晶半導体膜
(205)の一部を第1の多結晶半導体酸化膜(20
8)とした後、第1の耐酸化性膜(207)を除去す
る。更に多結晶半導体膜(205)上の第1の絶縁膜
(206)の島領域(206c)を形成する。この島領
域(206c)は第1の多結晶半導体酸化膜(208)
とは接続されていないようにする。その後、この島領域
(206c)上に開口部を有する耐酸化性膜(210)
のパターンを形成し、選択酸化して、第2の多結晶半導
体酸化膜(211)を形成する。その後、ウェットエッ
チングで第2の多結晶半導体酸化膜(211)を除去す
る。
【0025】したがって、選択酸化のマスクとして用い
る耐酸化性膜(シリコン窒化膜)のパターニングを行う
際、耐酸化性膜(シリコン窒化膜)の下に第1の絶縁膜
(パッド酸化膜)があると、ドライエッチングのストッ
パーとして働くため、この工程の安定化が図られる。
【0026】更に、第1の絶縁膜(パッド酸化膜)が選
択酸化をする領域に延在するため、バーズビーグが入
り、選択酸化膜のN- 型エピタキシャル層にかかる応力
を抑えることができ、結晶欠陥の発生等を防ぎ、トラン
ジスタの歩留まりが著しく向上する。
【0027】
【実施例】以下、本発明の実施例について図を参照しな
がら詳細に説明する。
【0028】図1は本発明の第1実施例を示すバイポー
ラ型半導体集積回路装置の工程断面図(その1)、図2
はそのバイポーラ型半導体集積回路装置の工程断面図
(その2)、図3はそのバイポーラ型半導体集積回路装
置の工程断面図(その3)である。
【0029】(1)まず、図1(a)に示すように、P
- 型シリコン基板101の一主面にN+ 型埋込拡散層1
02を形成し、更に、N- 型エピタキシャル層103を
形成し、公知の技術を用いて、素子分離を行った後、約
3000Åの多結晶シリコン膜(第1の多結晶シリコン
膜)105をCVD法で成長させ、熱酸化を行って、こ
の多結晶シリコン膜の表面に200Å程度のパッド酸化
膜(第1の絶縁膜)106を形成し、続いて、CVD法
を用いて、約1500Å程度のシリコン窒化膜107
(第1の耐酸化性膜)を形成し、公知のホトリソグラフ
ィ技術を用いて、シリコン窒化膜をパターニングして、
これを耐酸化性膜として用いることで、多結晶シリコン
膜105の選択酸化を行い、多結晶シリコン酸化膜10
8a,108b,108cを形成する。ここで、104
は素子分離酸化膜、106a,106bは分割されたパ
ッド酸化膜、107a,107bは分割されたシリコン
窒化膜を示す。
【0030】(2)次に、図1(b)に示すように、熱
リン酸を用いてシリコン窒化膜107a,107bを除
去する。この時、酸化膜との選択比は良好であるため、
パッド酸化膜106a,106bは残存する。ここで、
105a,105bは分割された多結晶シリコン膜であ
る。
【0031】(3)次いで、図1(c)に示すように、
公知のホトリソグラフィ技術とイオン注入技術を用い
て、コレクタ引き出し電極となる部分の多結晶シリコン
膜105bにN型の不純物、例えば、リンをドーピング
して、アニールを行うことにより、リンでドーピングさ
れた多結晶シリコン膜105bからリンを拡散させて、
- 型エピタキシャル層をN+ 型にする。その後、公知
のエッチング技術を用いて、パッド酸化膜106a,1
06bを除去する。
【0032】(4)次に、CVD技術を用いて、シリコ
ン窒化膜(第2の耐酸化性膜)110を形成し、ホトリ
ソグラフィ技術を用いてパターニングを行い、図1
(d)に示すように、将来、エミッタとなる領域の多結
晶シリコン膜105aのみを露出させる。ここで、11
0a,110bはパターニングされたシリコン窒化膜で
ある。
【0033】(5)続いて、図2(a)に示すように、
シリコン窒化膜110a,110bを耐酸化性膜として
用いて、多結晶シリコン膜105aを多結晶シリコン酸
化膜111にする。この時の酸化は、多結晶シリコン酸
化膜111が少なくともN-型エピタキシャル層に接す
るまで行う。ここで、105c,105dは、多結晶シ
リコン膜105aが更に分割された多結晶シリコン膜で
ある。
【0034】(6)そして、イオン注入技術を用いて、
シリコン窒化膜110a,110bを介して、多結晶シ
リコン膜105c,105d中にP型の不純物であるボ
ロンをドーピングする。例えば、加速エネルギー100
keV,ドーズ量1×1015原子/cm2 程度とする。
続いて、図2(b)に示すように、緩衝弗酸を用いて多
結晶シリコン酸化膜111を除去する。この時、シリコ
ン窒化膜110a,110bがエッチングのマスクとな
る。更に、多結晶シリコン膜105c,105dとシリ
コン窒化膜110a,110b間にパッド酸化膜が存在
しないため、エッチングがフィールド上の酸化膜まで進
むことはない。この工程で、将来、真性ベース領域及び
エミッタ領域となる開口部120が形成される。
【0035】(7)次に、図2(c)に示すように、例
えば、800℃、50分、酸素雰囲気で、約100Å程
度の熱酸化を行い、開口部120のみに熱酸化膜112
を形成する。続いて、例えば、ホウ素を10keVの加
速エネルギーでドーズ量1〜5×1013原子/cm2
打ち込み、真性ベース領域113を形成する。この時の
熱処理で、多結晶シリコン膜105c,105dからホ
ウ素が拡散し、外部ベース領域114a,114bが同
時に形成される。
【0036】(8)次に、図3(a)に示すように、C
VD酸化膜115、多結晶シリコン膜(第2の多結晶シ
リコン膜)116を堆積する。
【0037】(9)次に、図3(b)に示すように、多
結晶シリコン膜116を全面エッチバックし、多結晶シ
リコン膜のサイドウォール116a,116bを形成
し、これをマスクに酸化膜をエッチバックしてエミッタ
を開口する。この時の開口幅はシリコン窒化膜110
a,110bの間隔よりも自己整合的に縮小されてい
る。
【0038】(10)次いで、3000Å程度の多結晶
シリコン膜(第3の多結晶シリコン膜)117を全面に
堆積し、表面に200Å程度の酸化膜(図示せず)を形
成した後、砒素を1×1016原子/cm2 程度イオン注
入する。続いて、エミッタ領域以外の酸化膜(図示せ
す)、多結晶シリコン膜117、シリコン窒化膜110
a,110bをパターニングすることにより、エミッタ
電極多結晶シリコン膜117aを形成する。更に、熱処
理により、図3(c)に示すように、エミッタ電極多結
晶シリコン膜117aからの拡散で、真性ベース領域1
13中にエミッタ領域118を形成する。続いて、全面
に絶縁膜119を形成する。
【0039】この後、図示しないが、エミッタ、ベー
ス、コレクタの電極上の絶縁膜を選択的に除去し、金属
電極配線を行う。
【0040】以下、本発明の第2実施例を図面を参照し
て詳細に説明する。
【0041】図6は本発明の第2実施例を示すバイポー
ラ型半導体集積回路装置の工程断面図(その1)、図7
はそのバイポーラ型半導体集積回路装置の工程断面図
(その2)、図8はそのバイポーラ型半導体集積回路装
置の工程断面図(その3)である。
【0042】(1)まず、図6(a)に示すように、P
- 型シリコン基板201の一主面にN+ 型埋込拡散層2
02を形成し、更に、N- 型エピタキシャル層203を
形成し、公知の技術を用いて素子分離を行った後、約3
000Åの多結晶シリコン膜205(第1の多結晶シリ
コン膜)をCVD法で成長させ、熱酸化を行って、多結
晶シリコン膜の表面に200Å程度のパッド酸化膜(第
1の絶縁膜)206を形成し、続けてCVD法を用いて
約1500Å程度のシリコン窒化膜207(第1の耐酸
化性膜)を形成し、公知のホトリソグラフィ技術を用い
てシリコン窒化膜をパターニングして、これを耐酸化性
膜として用いることで、多結晶シリコン膜205の選択
酸化を行い、多結晶シリコン酸化膜208a,208
b,208cを形成する。ここで、204は素子分離酸
化膜、206a,206bは分割されたパッド酸化膜、
207a,207bは分割されたシリコン窒化膜を示
す。
【0043】(2)次いで、図6(b)に示すように、
熱リン酸を用いて、シリコン窒化膜207a,207b
を除去する。このとき、酸化膜との選択比は良好である
ため、パッド酸化膜206a,206bは残存する。こ
こで、205a,205bは分割された多結晶シリコン
膜である。
【0044】(3)次に、図6(c)に示すように、公
知のホトリソグラフィ技術とイオン注入技術を用いて、
コレクタ引き出し電極となる部分の多結晶シリコン膜2
05bにN型の不純物、例えばリンをドーピングして、
アニールを行うことにより、リンでドーピングされた多
結晶シリコン膜205bからリンを拡散させて、N-
エピタキシャル層をN+ 型にする。その後、公知のホト
リソグラフィ技術を用いて、レジスト209a,209
bのパターニングを行う。
【0045】この時、少なくとも、選択酸化を行う多結
晶シリコン膜上には、レジストのパターンが形成される
ようにする。
【0046】(4)次に、図6(d)に示すように、レ
ジストのパターンをエッチングのマスクとして、公知の
エッチング技術を用いて、パッド酸化膜206aを選択
的に除去し、活性領域となる部分に島状のパッド酸化膜
206cを形成する。
【0047】(5)次いで、図7(a)に示すように、
CVD技術を用いて、シリコン窒化膜(第2の耐酸化性
膜)210を形成し、ホトリソグラフィ技術を用いてパ
ターニングを行う。将来、エミッタとなる領域の多結晶
シリコン膜205a上のパッド酸化膜のみを露出させ
る。ここで、210a,210bはパターニングされた
シリコン窒化膜である。
【0048】(6)続いて、図7(b)に示すように、
シリコン窒化膜210a,210bを耐酸化性膜として
用いて、多結晶シリコン膜205aを多結晶シリコン酸
化膜211にする。この時の酸化は、多結晶シリコン酸
化膜211が少なくともN-型エピタキシャル層に接す
るまで行う。ここで、205c,205dは、多結晶シ
リコン膜205aが更に分割された多結晶シリコン膜で
ある。
【0049】(7)次に、図7(c)に示すように、イ
オン注入技術を用いて、シリコン窒化膜210a,21
0bを介して、多結晶シリコン膜205c,205d中
にP型の不純物であるボロンをドーピングする。例え
ば、加速エネルギー100keV,ドーズ量1×1015
原子/cm2 程度とする。続いて、緩衝弗酸を用いて多
結晶シリコン酸化膜211を除去する。この時、シリコ
ン窒化膜210a,210bがエッチングのマスクとな
る。更に、多結晶シリコン膜205c,205dとシリ
コン窒化膜210a,210bの間のパッド酸化膜が存
在する部分は、この時エッチングされるが、フィールド
上の酸化膜までつながっていないため、フィールド上の
酸化膜がエッチングされることはない。この工程で将
来、真性ベース領域及びエミッタ領域となる開口部分2
20が形成される。
【0050】(8)続いて、図7(d)に示すように、
例えば、800℃、50分、酸素雰囲気で、約100Å
程度の熱酸化を行い、熱酸化膜212を形成する。次
に、例えば、ホウ素を10keVの加速エネルギーでド
ーズ量1〜5×1013原子/cm2 程度を打ち込み、真
性ベース領域213を形成する。この時の熱処理で多結
晶シリコン膜205c,205dからホウ素が拡散し、
外部ベース領域214a,214bが同時に形成され
る。
【0051】(9)次に、図8(a)に示すように、C
VD酸化膜215、多結晶シリコン膜(第2の多結晶シ
リコン膜)216を堆積する。
【0052】(10)次に、図8(b)に示すように、
多結晶シリコン膜216を全面エッチバックし、多結晶
シリコン膜のサイドウォール216a,216bを形成
し、これをマスクに酸化膜をエッチバックしてエミッタ
を開口する。この時の開口幅はシリコン窒化膜210
a,210bの間隔よりも自己整合的に縮小されてい
る。
【0053】(10)次いで、3000Å程度の多結晶
シリコン膜(第3の多結晶シリコン膜)217を全面に
堆積し、表面に200Å程度の酸化膜(図示せず)を形
成した後、砒素を1×1016原子/cm2 程度イオン注
入する。続いて、エミッタ領域以外の酸化膜(図示せ
す)、多結晶シリコン膜217、シリコン窒化膜210
a,210bをパターニングすることにより、エミッタ
電極多結晶シリコン膜217aを形成する。更に、熱処
理により、図8(c)に示すように、多結晶シリコン膜
217aからの拡散で真性ベース領域213中にエミッ
タ領域218を形成する。続いて、全面に絶縁膜219
を形成する。
【0054】この後、図示しないが、エミッタ、ベー
ス、コレクタの電極上の絶縁膜を選択的に除去し、金属
電極配線を行う。
【0055】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形が可能で
あり、それらを本発明の範囲から排除するものではな
い。
【0056】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、(1)選択酸化のマスクとして用いる耐酸化性
膜(シリコン窒化膜)と多結晶シリコン膜の間に第1の
絶縁膜(パッド酸化膜)が存在しないために、多結晶シ
リコン酸化膜をウェットエッチングで除去する際、第1
の絶縁膜がエッチングされて、フィールド上の酸化膜ま
でエッチングされることがなくなる。そのため、フィー
ルド上の酸化膜が異状な形状になることなく、不必要な
段差等がなくなり、配線のショートや断切れを発生させ
ることがなく、半導体集積回路装置の歩留まりも向上で
きる。
【0057】更に、このトランジスタと同時に形成され
る容量、すなわちベース電極多結晶シリコン膜とエミッ
タ電極多結晶シリコン膜で挟まれた絶縁膜がシリコン窒
化膜のみとなるため、これまでのパッド酸化膜+シリコ
ン窒化膜の構成に比べて、単位面積あたりの容量が大き
くなる。したがって、集積回路面積の縮小化が可能とな
る。
【0058】(2)選択酸化のマスクとして用いる耐酸
化性膜(シリコン窒化膜)のパターニングを行う際、耐
酸化性膜(シリコン窒化膜)の下に第1の絶縁膜(パッ
ド酸化膜)を残すことにより、ドライエッチングのスト
ッパーとすることができ、工程の安定化を図ることがで
きる。
【0059】更に、第1の絶縁膜(パッド酸化膜)が選
択酸化をする領域に延在するため、バーズビーグが入
り、選択酸化膜のN- 型エピタキシャル層にかかる応力
を抑えることができ、結晶欠陥の発生等を防ぎ、トラン
ジスタの歩留まりを著しく向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示すバイポーラ型半導体
集積回路装置の工程断面図(その1)である。
【図2】本発明の第1実施例を示すバイポーラ型半導体
集積回路装置の工程断面図(その2)である。
【図3】本発明の第1実施例を示すバイポーラ型半導体
集積回路装置の工程断面図(その3)である。
【図4】従来のバイポーラ型半導体集積回路装置の工程
断面図(その1)である。
【図5】従来のバイポーラ型半導体集積回路装置の工程
断面図(その2)である。
【図6】本発明の第2実施例を示すバイポーラ型半導体
集積回路装置の工程断面図(その1)である。
【図7】本発明の第2実施例を示すバイポーラ型半導体
集積回路装置の工程断面図(その2)である。
【図8】本発明の第2実施例を示すバイポーラ型半導体
集積回路装置の工程断面図(その3)である。
【符号の説明】
101,201 P- 型シリコン基板 102,202 N+ 型埋込拡散層 103,203 N- 型エピタキシャル層 104,204 素子分離酸化膜 105,105a,105b,105c,105d,2
05,205a,205b,205c,205d 多
結晶シリコン膜(第1の多結晶シリコン膜) 106,106a,106b,206,206a,20
6b パッド酸化膜(第1の絶縁膜) 107,107a,107b,207,207a,20
7b シリコン窒化膜(第1の耐酸化性膜) 108a,108b,108c,208a,208b,
208c 多結晶シリコン酸化膜 110,110a,110b,210,210a,21
0b シリコン窒化膜(第2の耐酸化性膜) 111,211 多結晶シリコン酸化膜 112,212 熱酸化膜 113,213 真性ベース領域 114a,114b,214a,214b 外部ベー
ス領域 115,215 CVD酸化膜 116,216 多結晶シリコン膜(第2の多結晶シ
リコン膜) 116a,116b,216a,216b 多結晶シ
リコン膜のサイドウォール 117,217 多結晶シリコン膜(第3の多結晶シ
リコン膜) 117a,217a エミッタ電極多結晶シリコン膜 118,218 エミッタ領域 119,219 絶縁膜 120,220 開口部 206c 島状のパッド酸化膜 209a,209b レジスト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−261746(JP,A) 特開 平1−123473(JP,A) 特開 平4−324640(JP,A) 特開 昭63−186472(JP,A) 特開 平4−372136(JP,A) 特開 平5−21451(JP,A) 特開 平3−270237(JP,A) 特開 平3−250660(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/331 H01L 29/73

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)半導体基板上に多結晶半導体膜、第
    1の絶縁膜を順次形成し、選択された領域に第1の耐酸
    化性膜のパターンを形成し、選択酸化を行い、前記多結
    晶半導体膜の一部を第1の多結晶半導体酸化膜とする工
    程と、 (b)前記第1の耐酸化性膜を除去する工程と、 (c)前記多結晶半導体膜上の前記第1の絶縁膜を除去
    する工程と、 (d)前記多結晶半導体膜上に第2の耐酸化性膜を形成
    し、活性領域となる部分を開口する工程と、 (e)選択酸化を行い、前記開口により露出している前
    記多結晶半導体膜を第2の多結晶半導体酸化膜とする工
    程と、 (f)該第2の多結晶半導体酸化膜をウェットエッチン
    グで除去し、活性領域を形成するための開口部を形成す
    る工程とを施すようにしたことを特徴とするバイポーラ
    型半導体集積回路装置の製造方法。
  2. 【請求項2】(a)半導体基板上に多結晶半導体膜、第
    1の絶縁膜を順次形成し、選択された領域に第1の耐酸
    化性膜のパターンを形成し、選択酸化を行い、前記多結
    晶半導体膜の一部を第1の多結晶半導体酸化膜とする工
    程と、 (b)前記第1の耐酸化性膜を除去する工程と、 (c)前記多結晶半導体膜上の第1の絶縁膜において、
    活性領域を画成するために第1の多結晶半導体酸化膜に
    延在する第1の絶縁膜を除去して、第1の絶縁膜の島領
    域を形成する工程と、 (d)前記第1の絶縁膜の島領域中に少なくとも開口部
    分が形成される第2の耐酸化性膜を形成する工程と、 (e)選択酸化を行い、前記開口部分の下に存在する前
    記多結晶半導体膜を第2の多結晶半導体酸化膜とする工
    程と、 (f)該第2の多結晶半導体酸化膜をウェットエッチン
    グで除去し、活性領域を形成するための開口部を形成す
    る工程とを施すようにしたことを特徴とするバイポーラ
    型半導体集積回路装置の製造方法。
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