JP3133982B2 - 空気入りタイヤ、及びその製造方法 - Google Patents

空気入りタイヤ、及びその製造方法

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JP3133982B2
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雅之 坂本
和也 鈴木
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C3/00Tyres characterised by the transverse section

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、グリーンタイヤを
加硫成形する際に生ずるカーカスのコード配列の乱れを
抑制しユニフォミティーを向上しうる空気入りタイヤ、
及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術、及び発明が解決しようとする課題】一般
に、空気入りタイヤを製造するに際しては、成形ドラム
を用いて成形したグリーンタイヤt1(未加硫の生タイ
ヤ)を、図7(A) 、(B) に示すように、タイヤ加硫金型
b内で加硫成形することにより、リム組み状態における
タイヤ輪郭形状に近い形状のタイヤt2に仕上げてい
る。
【0003】このグリーンタイヤt1では、同図の如
く、サイドウォール部c及びビード部dが半径方向内方
に向かってタイヤ軸方向外側にのびる裾開きの形状を有
している。従って、グリーンタイヤt1を加硫成形する
際には、ビードコアd1は、仕上がりタイヤt2におけ
るサイドウォール最大巾位置pをこえてタイヤ軸方向内
側に大きく平行移動する。
【0004】このとき、図8(A) に示す如く、カーカス
eには、ビードコアd1が前記サイドウォール最大巾位
置pを通過する時に略最大となる圧縮xが一時的に作用
し、その結果、図8(B) に示す如く、カーカスコードe
1に蛇行kが生ずるなどコード配列に乱れが発生し、ユ
ニフォミティーを損ねるなど騒音性能及び操縦安定性能
の低下原因となっていた。
【0005】他方、特開平7−228104号公報に
は、加硫工程に起因するタイヤ故障やユニフォミティー
低下を防止するため、図9に示すように、仕上がりタイ
ヤのビード間距離を標準リム巾の1.1〜1.5倍に増
加させるとともに、タイヤ内周面の最大巾Waとビード
部内面間の間隔Wbとの差Wcの1/2の、タイヤ断面
の最大高さhに対する比率0.5Wc/hを0.20以
下とする技術が提案されている。
【0006】しかしながら、このものは、ビード間距離
を高めかつ前記0.5Wc/hを減ずるとはいえ、前記
差Wcが存在する以上、少なくともタイヤ内面が半径方
向内方に向かってタイヤ軸方向内側に傾く反り返り部分
gが形成される。このとき、必然的に圧縮を受けるた
め、蛇行などのカーカスコード配列の乱れを抑制する効
果を十分に発揮することは難しい。
【0007】そこで本発明は、グリーンタイヤにより近
い形状状態、すなわち子午断面におけるタイヤ内面がビ
ード部に至り略裾開き形状となる状態で加硫成形するこ
とを基本として、加硫成形時におけるカーカスのコード
配列の乱れを確実に防止することができ、ユニフォミテ
ィーを高め、騒音性能及び操縦安定性能を向上しうる空
気入りタイヤ、及びその製造方法に関する。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、ビード部に埋設されかつ周方向中心線廻りで回動可
能なビードコアと、トレッド部からサイドウォール部を
へてビード部の前記ビードコアに至るプライ本体部と、
このプライ本体部に連なりビードコアを折り返すプライ
折返し部とを有するカーカスプライからなるカーカス
と、前記プライ本体部とプライ折返し部との間でタイヤ
半径方向外側にのびるビードエーペックスゴムとを具
え、タイヤ子午断面におけるタイヤ内面が、トレッド部
からサイドウォール部をへてビード部に至る間に半径方
向内方に向かって略裾開き形状をなすとともに、 前記ビ
ードコアの断面を円形とし、 かつビードエーペックスゴ
ムは、その半径方向外方端のビードコアの横断面中心点
5Pからの高さH1を、前記横断面中心点5Pからのタ
イヤ高さHTの30%以上とした空気入りタイヤであ
る。
【0009】請求項2の発明は、タイヤ子午断面におけ
るタイヤ内面が、ビードエーペックスゴムの範囲に内に
凸の湾曲状部を形成することを特徴としている。
【0010】請求項3記載の発明は、請求項1記載の空
気入りタイヤを製造する製造方法であって、 ビード部に
周方向中心線廻りで回動可能なビードコアを有するグリ
ーンタイヤを、 このグリーンタイヤが装着されかつブラ
ダにより加圧された時のタイヤ子午断面におけるタイヤ
内面が、トレッド部からサイドウォール部をへてビード
部に至る間に半径方向内方に向かって略裾開き形状とす
る加硫金型を用いて加硫し製造することを特徴とする空
気入りタイヤの製造方法である。
【0011】
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
示例とともに説明する。図1は、加硫成形後の空気入り
タイヤ1の子午断面図である。図において、空気入りタ
イヤ1は、本例では、乗用車用のラジアルタイヤであっ
て、トレッド部2と、その両端からタイヤ半径方向内方
にのびる一対のサイドウォール部3と、各サイドウォー
ル部3の内方端に位置するビード部4とを具える。又空
気入りタイヤ1には、前記ビード部4、4間にカーカス
6が架け渡されるとともに、このカーカス6の外側かつ
トレッド部2の内方に配されるベルト層7によってトレ
ッド部2が補強される。
【0013】なお前記ベルト層7は、本例では、ベルト
コードをタイヤ赤道Cに対して30°以下の角度で配列
した2枚以上、本例では2枚のベルトプライ7a、bか
らなり、各ベルトコードがプライ間で互いに交差するよ
うに向きを違えて重置している。ベルトコードには、ス
チールコードが好適であるが、必要に応じてナイロン、
ポリエステル、レーヨン、芳香族ポリアミド等の有機繊
維コードも用いうる。
【0014】又ベルト層7の外側には、ベルト層7のリ
フティングを防止するためのバンド層9が形成される。
このバンド層9は、ナイロン等の有機繊維コードを、タ
イヤ赤道Cとほぼ平行に螺旋巻きした連続プライからな
り、少なくともベルト層7の外端部を被覆して形成され
る。
【0015】又前記カーカス6は、前記トレッド部2か
らサイドウォール部3をへてビード部4のビードコア5
に至るプライ本体部6Aと、このプライ本体部6Aに連
なり前記ビードコア5の廻りをタイヤ軸方向内側から外
側に折返して係止されるプライ折返し部6Bとを有する
1枚以上のカーカスプライ6aから形成される。
【0016】このカーカスプライ6aは、タイヤ赤道C
に対して70〜90°の角度で配列するカーカスコード
を有し、カーカスコードとしては、ナイロン、ポリエス
テル、レーヨン、芳香族ポリアミド等の有機繊維コー
ド、及びスチール等の金属繊維コードが採用される。本
例では、有機繊維コードをタイヤ赤道Cに対して略90
°の角度で配列した1枚のカーカスプライ6aで形成し
ている。
【0017】又前記プライ本体部6Aとプライ折返し部
6Bとの間には、前記ビードコア5からタイヤ半径方向
外方に先細状にのびるビードエーペックスゴム8が配さ
れる。このビードエーペックスゴム8は、そのタイヤ軸
方向内側面及び外側面が、前記プライ本体部6A及びプ
ライ折返し部6Bに接し或いは補強層を介して6A、6
Bと実質的に平行にのびる。またビードエーペックスゴ
ム8は、必要なビード剛性を得るために、その半径方向
外方端のビードコア5横断面中心点5Pからの高さH1
を、前記横断面中心点5Pからのタイヤ高さHTの30
%以上とするのが好ましく、又ゴムとしてJISA硬度
60〜90度の硬質ゴムが好適に使用できる。
【0018】又前記ビードコア5には、周方向中心線廻
りで回動可能なもの、言い換えると前記横断面中心点5
P廻りで断面が実質的に同じ、すなわち横断面中心点5
P廻りで強度的に方向性を持たない構造のものが採用さ
れる。このようなものとして、コアの周囲に複数のシー
ス線を螺旋状に巻付けてなるシース層を形成した所謂ケ
ーブルビード、及び多数本のフィラメントを束ねて撚合
わせた所謂束撚り構造など断面円形状の種々の構造のも
のが採用しうる。
【0019】又前記カーカス6の内側には、タイヤ内腔
面すなわちタイヤ内面ISをなすインナーライナゴム層
11が、プライ本体部6Aに沿ってビード部4、4間に
架け渡される。
【0020】ここで、前記タイヤ内面ISは、トレッド
部2からサイドウォール部3をへてビード部4のトウ先
端4Aに至る領域において、半径方向内方に向かって略
裾開き形状をなしている。
【0021】本願でいう「略裾開き形状」とは、半径方
向内方に向かってタイヤ軸方向外側に実質的に傾斜して
のびる外傾斜状態の形状を意味し、「略裾開き形状」で
は、タイヤ内面IS間でのタイヤ巾Wiは、半径方向内
方に向かって順次増加し、前記トウ先端4A、4A間で
最大巾Wi1を形成する。なお図1,図2などに明瞭に
示されるように、タイヤ内面ISは、半径方向内方に向
かってタイヤ巾Wiを増加しつつしかも前記ビードエー
ペックスゴム8の範囲においてタイヤ内面ISには内に
凸の湾曲する湾曲状としている。
【0022】又空気入りタイヤ1では、前記インナーラ
イナゴム層11が略一定の厚さを有することにより、前
記タイヤ内面ISは、カーカス6のプライ本体部6A、
及びビードエーペックスゴム8の内側面と実質的に平行
であり、従って、このプライ本体部6A、及びビードエ
ーペックスゴム8の内側面も、それぞれ略裾開き形状に
形成される。
【0023】又前記トウ先端4Aとは、前記タイヤ内面
ISの半径方向内端に相当し、ビード部4は、このトウ
先端4Aに連なりかつリムのリムシートに着座するビー
ド底面部S1と、このビード底面部S1の外側に凸円弧
状のビードヒールS2を介して接続しかつリムのフラン
ジに支持されるフランジ接触面部S3とを具えている。
【0024】そして本例では、さらにタイヤ外表面OS
においても、トレッド部2からサイドウォール部3をへ
てビード部4の前記ビードヒールS2に至る領域におい
て、半径方向内方に向かって略裾開き形状をなす。従っ
て、タイヤ外表面OS間でのタイヤ巾Woも、半径方向
内方に向かって順次増加し、前記ビードヒールS2、S
2間で最大巾Wo1を形成する。
【0025】この空気入りタイヤ1は、図2に示すよう
に、JATMA等の規格で規定する標準リムに装着する
ことによって、サイドウォール部3の略中間でタイヤ最
大巾WTとなり、かつビード部4がこの最大巾位置Pよ
りタイヤ軸方向内側に配される従来のタイヤ形状を有し
てリム組みされる。
【0026】このように空気入りタイヤ1は、グリーン
タイヤに近似した略裾開き形状をなし、仕上がり状態に
おいても前記ビード部4が最大巾位置Pよりタイヤ軸方
向外側に大きく張出している。従って、加硫成形におい
て、少なくともカーカス6は半径方向の圧縮変形を受け
ることがなく、この圧縮変形に起因するカーカスコード
の蛇行等のコード配列の乱れの発生を確実かつ効果的に
抑制でき、ユニフォミティーを大巾に向上し、騒音性能
及び操縦安定性能を改善しうる。
【0027】又リム組み時、ビード部4は、最大巾位置
Pの近傍を中心として最大巾位置Pのタイヤ軸方向外側
から内側に回動するように大きく変形するが、前述の如
くビードコア5が横断面中心点廻りで強度的に方向性を
持たない構造をなすため、ビード剛性を安定して確保で
きる。逆に、前記変形によりビード部4からサイドウォ
ール部3にかけての内部応力が上昇して剛性が高まり、
操縦安定性の向上に貢献できる。
【0028】次に、前記空気入りタイヤ1は、グリーン
タイヤ1Aを加硫金型20を用いて加硫、成形すること
により製造される。
【0029】前記グリーンタイヤ1Aは、図3(A) 、
(B) に示すように、従来と同様に、ドラム上でインナー
ライナゴム11、チェーファーゴム4Gとサイドウォー
ルゴム3Gとを接合したタイヤ外皮ゴム12、及びカー
カスプライ6a等を順次巻回して貼付け、筒状基体13
を形成した後、この筒状基体13の両側部分にビードエ
ーペックスゴム8を取付けたビードコア5をセットす
る。しかる後、筒状基体13におけるビードコア5、5
間の主部分13Aを膨張させ、ベルト層7、バンド層9
及びトレッドゴム2Gを含む環状トレッドリング15の
内周面に圧接させるとともに、ビードコア5外側の側部
分13Bを折返し前記膨張した主部分13Aに圧接する
ことにより、裾開き形状のグリーンタイヤ1Aを形成す
る。
【0030】又前記加硫金型20は、図4に示すよう
に、タイヤ成形面23を有する加硫金型本体21と、こ
のタイヤ成形面23内に装着したグリーンタイヤ1Aの
タイヤ内面を加圧するブラダー22とを具える。
【0031】なお本例では、前記加硫金型本体21は、
一方のタイヤ外側面を形成する上型21U、他方のタイ
ヤ外側面を形成する下型21L、及びトレッド面を形成
できかつ周方向に分離可能な複数のセグメント21Tと
からなり、上型21Uとセグメント21Tとをプレスの
ラム側に、又下型21Lをベッド側にそれぞれ取付ける
ことによって、プレスのラムの昇降により上型21U、
下型21L及びセグメント21Tは互いに合体及び分離
ができ、合体することによりタイヤ成形面23で囲む成
形室を形成する。
【0032】前記ブラダー22は、ゴム組成物、合成樹
脂等を用いて形成された袋状の弾性シート体であり、高
温、高圧の気体又は液体の注入によって膨満し、グリー
ンタイヤ1Aをタイヤ成形面23に押付けることによっ
て加硫処理と成形処理とが同時に行われる。
【0033】ここで、前記タイヤ成形面23は、図5に
示すように、トレッド部2の外面(トレッド面)を形成
するトレッド成形面部23Aと、サイドウォール部3の
外面を形成するサイドウォール成形面部23Bと、ビー
ド部4の外面を形成するビード成形面部23Cとから形
成される。なおビード成形面部23Cは、前記ビード底
面部S1を形成する底面相当部23C1と、前記ビード
ヒールS2を形成するビードヒール相当部23C2と、
前記フランジ接触面部S3を形成するフランジ接触面相
当部23C3とを含む。
【0034】又タイヤ成形面23は、前記空気入りタイ
ヤ1のタイヤ外表面OSの輪郭形状と略等しい輪郭形状
をなす。従って、前記トレッド成形面部23Aからサイ
ドウォール成形面部23Bをへてビードヒール相当部2
3C2に至る領域に亘り、半径方向内方に向かって略裾
開き形状をなし、又タイヤ成形面23は、ビードヒール
相当部23C2、23C2間の巾Wが最大巾W1を形成
する。
【0035】又本例では、タイヤ成形面23において、
前記ビードヒール相当部23C2からのびかつトレッド
成形面部23Aとサイドウォール成形面部23Bとの間
の最小半径の部分23Dの曲面中間高さ位置Qを通る線
分Nと、タイヤ軸方向線とがなす角度αを85度以下と
している。この角度αは、裾開きの度合の目安で合っ
て、85度以下として、裾開きの度合を増すことによ
り、ビード部4の最大巾位置Pからの外側への張出をよ
り大にかつ確実に設定でき、コード配列の乱れの抑制効
果をさらに向上できる。なお角度αが85度より大では
前記抑制効果が不十分となる恐れがある。
【0036】又前記空気入りタイヤ1を得るためには、
前記ブラダー22による加圧状態において、タイヤ内面
ISが、トレッド部2からサイドウォール部3をへてビ
ード部4のトウ先端4Aに至る領域において、半径方向
内方に向かって略裾開き形状となるように、予めグリー
ンタイヤ1Aのタイヤ内面を形成することが必要であ
る。これはタイヤの各構成部材の厚さを管理することに
より行いうる。
【0037】又タイヤ内面ISが略裾開き形状となるこ
とによって、図6に示すように、従来、ブラダー22が
タイヤ軸方向外側にオーバーハング部分30を有して膨
らんでいたのを防止できる。このオーバーハング部分3
0がある場合には、加硫時、グリーンタイヤ1Aとブラ
ダー22との間かつオーバーハング部分30の位置にエ
アー溜まり16が発生しやすく、成形精度が低下しユニ
フォミティーを損ねる傾向にあった。従って、前記輪郭
形状の空気入りタイヤ1とすることより、ユニフォミテ
ィーをいっそう向上させることが可能となる。
【0038】なお、本願は、乗用車用タイヤに限定され
ることなく、重荷重用タイヤ、小型トラック用タイヤ
等、種々の目的のタイヤに適用でき、又カーカスとして
ラジアル構造の他バイアス構造も採用しうる。
【0039】
【実施例】タイヤサイズが195/65R16の乗用車
用タイヤを表1の仕様に基づき試作するとともに、試供
タイヤの騒音性能、操縦安定性能を測定した。なお各タ
イヤは、実施的に同じグリーンタイヤを加硫成形して製
造したものであり、加硫成形時の輪郭形状のみ異なりそ
れ以外の仕様は全て同一である。
【0040】(1) 騒音性能 ・ロードノイズ:試供タイヤをリム(6JJ×16)、
内圧(200kpa)にて乗用車(2000cc)の全輪
に装着し、ホットロール路(アスファルトの路面)、及
びビッツマン路(小石を敷きつめた路面)をそれぞれ時
速60kmで走行させ、運転席の右耳元に設置したマイ
クロフォンにてオーバーオール(O.A.)、及び160Hz
での騒音レベル(dB(A) )を夫々測定した。なおホット
ロール路では250Hzでの騒音レベルも測定した。 ・通過騒音:前記車両を用い、JASO/C/606に
規定する実車惰行試験に準拠して、通過速度60km/
h、及び80km/hでの通過騒音の最大レベル(dB
(A) )を測定した。
【0041】(2) 操縦安定性能 前記車両を用いてタイヤテストコースを走行し、ハンド
ル応答性、旋回性、ウエットグリップ性、及び乗り心地
性をドライバーの官能評価により10点法で評価した。
数値が大きいほど優れている。
【0042】又ラボテストにより、試供タイヤの重量、
縦バネ定数、横バネ定数、コーナリングパワー(C
P)、コーナリングフォース(CF)、セルフアライニ
ングトルクパワー(SATP)、転がり抵抗係数(RR
C)、突起乗越し性、タイヤの共振周波数を測定し、そ
の結果を表1に示す。なお前記RRCは、転がり抵抗の
値をその時の負荷荷重で割った値である。又CP、C
F、SATPにおける@1゜、@12゜はスリップ角を
示す。
【0043】突起乗越し性は、リム(6JJ×16)、
内圧(200kpa)かつ固定軸に支持されたタイヤ
を、高さ5mm×巾25mmの突起を設けたドラム上
で、速度20km/hから100km/hまで20km
/hづつステップして走行させ、前記突起を乗越す際に
固定軸が受ける上下方向及び前後方向の反力(kgf)
の最大値と最小値との差(P−P値)を、各速度毎に算
出し、その平均値を比較した。P−P値が小なほど乗越
し性が優れている。
【0044】又タイヤの共振周波数は、リム(6JJ×
16)、内圧(200kpa)を充填したタイヤのトレ
ッド中央を、インパクトハンマーで加振(入力約20k
gf)し、その出力を例えば圧電型3軸ロードセルなど
で検出するとともに、これらの入力と出力の間の相関関
係をコンピュータで解析することにより、タイヤに固有
の周方向及び半径方向の共振周波数を算出した。
【0045】又カーカスの加硫成形(180゜C)にお
けるコード収縮率及び、加硫成形後のカーカスコードの
ビードコア間のコードパス(コード長さ)も測定した。
【0046】
【表1】
【0047】表に示すように、実施例のタイヤは、従来
品に比してコードパスが小であり、カーカスコードの波
打ちが抑制されユニフォミティーが向上しているのが確
認できる。又実施例のタイヤは、騒音性に優れるととと
もに、操縦安定性能、特にドライ路面でのハンドル応答
性を向上しうるのが確認できる。
【0048】
【発明の効果】本発明は叙上の如く構成しているため、
加硫成形時におけるカーカスのコード配列の乱れを確実
に防止することができ、ユニフォミティーを高め、騒音
性能及び操縦安定性能を向上しうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のタイヤの断面図である。
【図2】そのタイヤをリム組みした状態を示す断面図で
ある。
【図3】(A) 、(B) は、グリーンタイヤの形成方法を説
明する線図である。
【図4】本発明の一実施例の加硫金型の断面図である。
【図5】加硫金型のタイヤ成形面を拡大して示す線図で
ある。
【図6】従来タイヤの問題点の一つを説明するための断
面図である。
【図7】(A) 、(B) は、従来タイヤの製造過程を説明す
るための断面図である。
【図8】(A) 、(B) は、従来タイヤの主な問題点を説明
するための線図である。
【図9】従来技術の一つを説明するためのタイヤの断面
図である。
【符号の説明】
1 空気入りタイヤ 1A グリーンタイヤ 2 トレッド部 3 サイドウォール部 4 ビード部 5 ビードコア 6 カーカス 20 加硫金型 22 ブラダー 23 タイヤ成形面 23A トレッド成形面部 23B サイドウォール成形面部 23C ビード成形面部 23C2 ビードヒール相当部 IS タイヤ内面 S2 ビードヒール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B60C 15/06 B60C 15/06 B // B29K 105:24 B29L 30:00 (72)発明者 半谷 正裕 兵庫県神戸市垂水区西舞子6丁目3番24 号 (56)参考文献 特開 平11−334312(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60C 3/00 - 3/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ビード部に埋設されかつ周方向中心線廻り
    で回動可能なビードコアと、トレッド部からサイドウォ
    ール部をへてビード部の前記ビードコアに至るプライ本
    体部と、このプライ本体部に連なりビードコアを折り返
    すプライ折返し部とを有するカーカスプライからなるカ
    ーカスと、前記プライ本体部とプライ折返し部との間で
    タイヤ半径方向外側にのびるビードエーペックスゴムと
    を具え、 タイヤ子午断面におけるタイヤ内面が、トレッド部から
    サイドウォール部をへてビード部に至る間に半径方向内
    方に向かって略裾開き形状をなすとともに、 前記ビードコアの断面を円形とし、 かつビードエーペックスゴムは、その半径方向外方端の
    ビードコアの横断面中心点5Pからの高さH1を、前記
    横断面中心点5Pからのタイヤ高さHTの30%以上と
    した空気入りタイヤ。
  2. 【請求項2】タイヤ子午断面におけるタイヤ内面が、ビ
    ードエーペックスゴムの範囲に内に凸の湾曲状部を形成
    することを特徴とする請求項1記載の空気入りタイヤ。
  3. 【請求項3】請求項1記載の空気入りタイヤを製造する
    製造方法であって、 ビード部に周方向中心線廻りで回動可能なビードコアを
    有するグリーンタイヤを、 このグリーンタイヤが装着されかつブラダにより加圧さ
    れた時のタイヤ子午断面におけるタイヤ内面が、トレッ
    ド部からサイドウォール部をへてビード部に至る間に半
    径方向内方に向かって略裾開き形状とする加硫金型を用
    いて加硫し製造することを特徴とする空気入りタイヤの
    製造方法。
JP10182301A 1998-06-29 1998-06-29 空気入りタイヤ、及びその製造方法 Expired - Fee Related JP3133982B2 (ja)

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