JP6950370B2 - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、乗用車用の空気入りラジアルタイヤに関し、詳しくは、四輪自動車の旋回性能を向上させるのに役立つ空気入りラジアルタイヤに関する。
図12には、前輪に操舵機構を有する一般的な四輪自動車の旋回動作の時系列的な変化を示す。先ず、状態Aのように、直進走行中にドライバーによってハンドルが操作されると、前輪のタイヤbにスリップ角が与えられ、前輪のタイヤbがコーナリングフォースを発生する(状態B)。ここで、「スリップ角」は、車体cの進行方向とタイヤbとのなす角度である。また、「コーナリングフォース」は、四輪自動車aが旋回する時にタイヤbの接地面に発生する摩擦力のうち、進行方向に対して横向きに作用する力の成分であり、特にスリップ角が1度のときのコーナリングフォースをコーナリングパワーと呼ぶ場合がある。
前輪のタイヤbで生じたコーナリングフォースは、ヨーを伴った車体cの旋回運動をもたらす。この旋回運動は、後輪のタイヤbにスリップ角を与えるので、後輪のタイヤbもコーナリングフォースを発生する(状態C)。そして、車両の重心点CG回りに関し、前輪タイヤbのコーナリングフォースに基づくモーメントと、後輪タイヤbのコーナリングフォースに基づくモーメントとが実質的に釣り合った場合(状態D)、車体cは、ヨー加速度がほぼゼロで斜めに移動する定常状態(以下、このような走行状態を「公転走行状態」と呼ぶ場合がある)となる。
発明者らは、四輪自動車の旋回性能の向上のためには、旋回操舵後に、車体をできるだけ早く公転走行状態へと移行させることが重要であるとの認識の下で、タイヤに関して、種々の研究を重ねた。
一般に、タイヤが車両に装着された状態において、タイヤが発生するコーナリングパワーは、等価コーナリングパワー(以下、「等価CP」)と呼ばれる。この等価CPは、台上試験等で計測されたタイヤ単体のコーナリングパワー(以下、「台上CP」という。)と、下記の式(1)の関係がある。
等価CP = 台上CP × CP増幅率 …(1)
等価CPは、いわゆるロールステア、コンプライアンスステア等の影響を含めたコーナリングパワーであり、車両のロール特性及びサスペンション特性等をタイヤに取り込んだと仮定した場合のコーナリングパワーである。これらの特性は、CP増幅率で代表される。
図13は、一般的な空気入りラジアルタイヤの台上CPとそれに作用する荷重との関係を示すグラフである。通常、台上CPは、荷重の増加とともに増加してピークを迎えた後、徐々に減少することがわかる。また、このグラフには、旋回中のFFの四輪自動車に装着されたタイヤの大凡の荷重域も示されている。先ず、FFの四輪自動車では、前輪タイヤは、後輪タイヤよりも大きな荷重が作用する傾向がある。また、前輪及び後輪それぞれにおいて、旋回外側のタイヤには、旋回内側のタイヤよりも大きな荷重が作用する傾向がある。そのため、前輪側のタイヤと後輪側のタイヤとの間には、旋回時に生じる平均的な台上CPの値Ff及びFrに関し、比較的大きな差が生じる。
各タイヤへの上述の荷重分布を前提とした場合、車両の旋回動作中に、できるだけ早く公転走行状態に移行させて旋回性能を向上させるためには、前輪のタイヤの等価CPを相対的に下げる一方、後輪のタイヤの等価CPを相対的に高めること、即ち、両者の等価CPを近づけるか、又は、これらが早期に近づくように改善することが有効と考えられる。
発明者らは、前輪のタイヤの等価CPを相対的に下げるために、これまであまり着目されていなかったセルフアライニングトルク(以下、単に「SAT」ということがある。)に着目した。
ここで、SATについて、簡単に述べる。図14には、進行方向Yに対してスリップ角αで旋回中のタイヤbの接地面を、路面側から見た図が示されている。図14に示されるように、接地面Pのトレッドゴムは弾性変形し、横方向のCFが発生する。CFの作用点G(ハッチングされた接地面の図心に相当)が、タイヤの接地面中心Pcよりも後方にある場合、タイヤには、その接地面中心Pcの回りに、スリップ角αを小さくする方向のモーメントであるSATが働く。つまり、SATは、タイヤの接地面中心Pcの回りにスリップ角を小さくする方向に働く。なお、接地面中心PcとCFの作用点Gとの進行方向Yに沿った距離NTは、ニューマチックトレールと定義される。
また、発明者らの種々の実験の結果、上記式(1)のCP増幅率は、SATの逆数にほぼ比例することが判明している。このため、SATの大きいタイヤは、結果的に、等価CPを相対的に下げることになる。
一方、後輪は、操舵機構がなく、SATの影響がないので、タイヤとして、台上CPそのものを高めることで、その等価CPを高めることができる。
以上から明らかなように、四輪自動車、とりわけ前輪により多くの荷重が作用するFFの四輪自動車おいて、旋回走行中に、速やかに公転走行状態に移行させるために、タイヤには、大きなSATを発生させる特性が求められる。
発明者らは、SATとタイヤのトレッドパターンとの関係に関して、さらに研究したところ、タイヤのトレッド部の中でSATへの寄与が最も大きいのはショルダー部であることが判明した。そして、発明者らは、旋回時に車両の外側に位置する外側ショルダー陸部のタイヤ周方向剛性及びタイヤ軸方向剛性を、旋回時に車両の内側に位置する内側ショルダー陸部よりも高めることが、特に有効であるとの知見を得た。
特開2012−017001号公報 特開2009−162482号公報
本発明は、以上のような問題点に鑑み案出なされたもので、四輪自動車の旋回性能を向上させるのに役立つ空気入りラジアルタイヤを提供することを主たる目的としている。
本発明は、ラジアル構造のカーカスと、前記カーカスの外側に配された少なくとも2枚のベルトプライからなるベルト層と、車両への装着の向きが指定されたトレッドパターンが形成されたトレッド部とを含む乗用車用の空気入りラジアルタイヤであって、前記トレッド部は、車両装着時にそれぞれ車両の外側及び車両の内側に位置する外側トレッド端及び内側トレッド端を有し、前記トレッドパターンは、タイヤ赤道に関して、非対称形状で形成されており、前記トレッド部は、タイヤ周方向に連続してのびる複数本の主溝によって、複数の周方向陸部に区分されており、前記周方向陸部は、前記外側トレッド端を含む外側ショルダー陸部と、前記内側トレッド端を含む内側ショルダー陸部とを含み、前記外側ショルダー陸部には、前記外側トレッド端から前記タイヤ軸方向内側にのび、かつ、前記外側ショルダー陸部内で途切れる複数の外側ショルダーラグ溝と、タイヤ周方向で隣接する前記外側ショルダーラグ溝の間に区分されたタイヤ周方向長さSboを有する外側ショルダーブロック片とが設けられ、前記内側ショルダー陸部には、前記内側トレッド端からタイヤ軸方向内側にのび、かつ、前記内側ショルダー陸部内で途切れる複数の内側ショルダーラグ溝と、タイヤ周方向で隣接する前記内側ショルダーラグ溝の間に区分されたタイヤ周方向長さSbiを有する内側ショルダーブロック片とが設けられ、前記タイヤ周方向長さの比Sbi/Sboが、0.60〜0.90である。
本発明の空気入りラジアルタイヤにおいて、前記周方向陸部は、前記外側ショルダー陸部と隣接する外側ミドル陸部と、前記内側ショルダー陸部と隣接する内側ミドル陸部とを含み、前記外側ミドル陸部には、前記内側トレッド端側のエッジから前記外側トレッド端側にのび、かつ、前記外側ミドル陸部内で途切れる複数の外側ミドルラグ溝と、タイヤ周方向で隣接する前記外側ミドルラグ溝の間に区分されたタイヤ周方向長さMboを有する外側ミドルブロック片とが設けられ、前記内側ミドル陸部には、前記内側トレッド端側のエッジから前記外側トレッド端側にのび、かつ、前記内側ミドル陸部内で途切れる複数の内側ミドルラグ溝と、タイヤ周方向で隣接する前記内側ミドルラグ溝の間に区分されたタイヤ周方向長さMbiを有する内側ミドルブロック片とが設けられ、前記タイヤ周方向長さの比Mbi/Mboが、0.70〜0.90であるのが望ましい。
本発明の空気入りラジアルタイヤにおいて、前記タイヤ周方向長さMboは、前記タイヤ周方向長さSboよりも小さいのが望ましい。
本発明の空気入りラジアルタイヤにおいて、前記外側ミドルラグ溝のタイヤ軸方向に対する角度は、前記内側ミドルラグ溝のタイヤ軸方向に対する角度よりも小さいのが望ましい。
本発明の空気入りラジアルタイヤにおいて、前記外側ショルダーラグ溝の最大の深さは、前記内側ショルダーラグ溝の最大の深さよりも小さいのが望ましい。
本発明の空気入りラジアルタイヤにおいて、前記外側ショルダーラグ溝の溝中心線に沿った断面の面積は、前記内側ショルダーラグ溝の溝中心線に沿った断面の面積よりも小さいのが望ましい。
本発明の空気入りラジアルタイヤにおいて、前記外側ミドルラグ溝の最大の深さは、前記内側ミドルラグ溝の最大の深さよりも小さいのが望ましい。
本発明の空気入りラジアルタイヤにおいて、前記外側ミドルラグ溝の溝中心線に沿った断面の面積は、前記内側ミドルラグ溝の溝中心線に沿った断面の面積よりも小さいのが望ましい。
本発明の空気入りラジアルタイヤにおいて、前記内側ショルダー陸部には、少なくとも1本の内側ショルダーサイプが設けられており、前記内側ショルダーサイプは、前記内側ショルダーラグ溝の内端から前記内側ショルダー陸部の前記外側トレッド端側のエッジまでのびているのが望ましい。
本発明の空気入りラジアルタイヤにおいて、前記内側ショルダーサイプは、前記外側トレッド端側に向かって深さが漸減しているのが望ましい。
本発明の空気入りラジアルタイヤにおいて、前記内側ショルダーサイプのタイヤ軸方向に対する角度は、前記内側ショルダーラグ溝のタイヤ軸方向に対する角度よりも大きいのが望ましい。
本発明の空気入りラジアルタイヤにおいて、前記外側ショルダーラグ溝は、タイヤ軸方向内側に向かって溝幅が漸減しているのが望ましい。
本発明の空気入りラジアルタイヤにおいて、前記内側ショルダーラグ溝は、タイヤ軸方向内側に向かって溝幅が漸減しているのが望ましい。
本発明の空気入りラジアルタイヤにおいて、前記外側ショルダー陸部は、前記内側ショルダー陸部よりも大きいランド比を有するのが望ましい。
本発明の空気入りラジアルタイヤにおいて、前記外側ミドル陸部は、前記内側ミドル陸部よりも大きいランド比を有するのが望ましい。
本発明の空気入りラジアルタイヤは、下記の走行条件において、下記式(1)を満足するのが望ましい。
装着リム:正規リム
タイヤ内圧:正規内圧
タイヤに負荷する荷重:正規荷重の70%
速度:10km/h
スリップ角:0.7度
キャンバー角:−(マイナス)1.0度
SAT ≧ 0.18×L×CF …(1)
ここで、"SAT"はセルフアライニングトルク(N・m)、"L"はトレッド部のタイヤ周方向の接地最大長(m)、"CF"は、コーナリングフォース(N)である。
本発明のタイヤのトレッド部のトレッドパターンは、タイヤ赤道に関して、非対称形状で形成されている。トレッド部は、タイヤ周方向に連続してのびる複数本の主溝によって、複数の周方向陸部に区分されている。周方向陸部は、外側トレッド端を含む外側ショルダー陸部と、内側トレッド端を含む内側ショルダー陸部とを含む。
外側ショルダー陸部には、外側トレッド端からタイヤ軸方向内側にのび、かつ、外側ショルダー陸部内で途切れる複数の外側ショルダーラグ溝と、タイヤ周方向で隣接する外側ショルダーラグ溝の間に区分されたタイヤ周方向長さSboを有する外側ショルダーブロック片とが設けられている。
内側ショルダー陸部には、内側トレッド端からタイヤ軸方向内側にのび、かつ、内側ショルダー陸部内で途切れる複数の内側ショルダーラグ溝と、タイヤ周方向で隣接する前記内側ショルダーラグ溝の間に区分されたタイヤ周方向長さSbiを有する内側ショルダーブロック片とが設けられている。本発明の空気入りラジアルタイヤは、タイヤ周方向長さの比Sbi/Sboが、0.60〜0.90である。
このような本発明の空気入りラジアルタイヤは、外側ショルダー陸部が、タイヤ周方向剛性及びタイヤ軸方向剛性に関し、内側ショルダー陸部よりも大きく構成されているので、SATを高めることができる。従って、本発明の空気入りラジアルタイヤを四輪に装着した四輪自動車は、旋回走行中、速やかに公転走行状態に移行させて優れた旋回性能を提供することができる。
本発明の空気入りラジアルタイヤの一実施形態の横断面図である。 図1のタイヤのトレッド部の展開図である。 車両が左旋回しているときの前輪タイヤに作用するSATを示す説明図である。 (a)及び(b)は、陸部の剛性の測定方法の説明図である。 図2の内側ショルダー陸部の拡大図である。 図5のB−B線断面図である。 図2の外側ショルダー陸部の拡大図である。 図7のC−C線断面図である。 図2のミドル陸部の拡大図である。 (a)は、図9のD−D線断面図であり、(b)は、図9のE−E線断面図である。 比較例のタイヤのトレッド部の展開図である。 四輪乗用車の旋回動作を示す説明図である。 一般的な空気入りラジアルタイヤの台上CPとそれに作用する荷重との関係を示すグラフである。 車両の旋回時の前輪のタイヤの接地面を示す説明図である。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1は、本実施形態の空気入りラジアルタイヤ1(以下、単に「タイヤ」ということがある。)のタイヤ回転軸を含む横断面図である。図2は、図1のタイヤ1のトレッド部2の展開図である。図1は、図2のA−A線断面図に相当する。本実施形態のタイヤ1は、乗用車用の空気入りラジアルタイヤとして構成されている。本実施形態のタイヤ1は、静止状態において、前輪に作用する垂直荷重が後輪に作用する垂直荷重よりも大きい乗用車用として好適であり、とりわけFFの乗用車用として好適に用いられる。
図1に示されるように、本実施形態のタイヤ1は、ラジアル構造のカーカス6及びベルト層7を具えている。
カーカス6は、トレッド部2からサイドウォール部3を経てビード部4のビードコア5に至る。カーカス6は、例えば、1枚のカーカスプライ6Aで形成されている。カーカスプライ6Aは、例えば、タイヤ周方向に対して75〜90度の角度で傾けて配列された有機繊維からなるカーカスコードで構成されている。
ベルト層7は、少なくとも2枚のベルトプライ7A、7Bで構成されている。ベルトプライ7A、7Bは、例えば、タイヤ周方向に対して10〜45度の角度で配列されたスチールコードで構成されている。ベルトプライ7Aは、例えば、隣り合うベルトプライ7Bのスチールコードと逆向きに傾斜するスチールコードで構成されている。ベルト層7の外側に、バンド層等のさらなる補強層が配されても良い。
図2に示されるように、トレッド部2には、車両への装着の向きが指定されたトレッドパターンが形成されている。トレッド部2のトレッドパターンは、タイヤ赤道Cに関して、非対称形状で形成されている。タイヤ1の車両への装着の向きは、例えば、サイドウォール部3等に、文字又は記号で表示される。
トレッド部2は、外側トレッド端To及び内側トレッド端Tiを有している。外側トレッド端Toは、車両装着時に車両の外側(図2では右側)に位置する。内側トレッド端Tiは、車両装着時に車両の内側(図2では左側)に位置する。
各トレッド端To、Tiは、正規状態のタイヤ1に正規荷重が負荷されキャンバー角0°で平面に接地したときの最もタイヤ軸方向外側の接地位置である。正規状態とは、タイヤが正規リムにリム組みされかつ正規内圧が充填され、しかも、無負荷の状態である。本明細書において、特に断りがない場合、タイヤ各部の寸法等は、前記正規状態で測定された値である。正規状態において、外側トレッド端Toと内側トレッド端Tiとの間のタイヤ軸方向の距離は、トレッド幅TWと定義される。
「正規リム」は、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、JATMAであれば "標準リム" 、TRAであれば "Design Rim" 、ETRTOであれば "Measuring Rim" である。
「正規内圧」は、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば "最高空気圧" 、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" である。
「正規荷重」は、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば "最大負荷能力" 、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "LOAD CAPACITY" である。
本実施形態のトレッド部2には、タイヤ周方向に連続してのびる複数本の主溝10によって、複数の周方向陸部に区分されている。主溝10は、内側ショルダー主溝11及び外側ショルダー主溝12を含んでいる。本実施形態の主溝10は、さらに、クラウン主溝13を含んでいる。
内側ショルダー主溝11は、例えば、複数本の主溝10の内、最も内側トレッド端Ti側に設けられている。内側ショルダー主溝11は、タイヤ赤道Cよりも内側トレッド端Ti側に設けられている。
外側ショルダー主溝12は、例えば、複数本の主溝10の内、最も外側トレッド端To側に設けられている。外側ショルダー主溝12は、タイヤ赤道Cよりも外側トレッド端To側に設けられている。
クラウン主溝13は、内側ショルダー主溝11と外側ショルダー主溝12との間に設けられている。クラウン主溝13は、例えば、タイヤ赤道C上に1本設けられている。他の態様では、クラウン主溝13は、例えば、タイヤ赤道Cのタイヤ軸方向の各側に1本ずつ設けられても良い。
本実施形態において、主溝10は、例えば、タイヤ周方向に沿って直線状にのびている。他の態様では、主溝10は、例えば、波状やジグザグ状にのびても良い。主溝の溝幅(内側ショルダー主溝11の溝幅W1、外側ショルダー主溝12の溝幅W2、及び、クラウン主溝13の溝幅W3)は、慣例に従って任意に定めることができる。トレッド部2のパターン剛性を維持しながら十分な排水性能を提供するために、前記各溝幅W1、W2及びW3は、例えば、トレッド幅TWの2.5%〜5.0%程度が望ましい。各主溝11乃至13の溝深さは、乗用車用ラジアルタイヤの場合、例えば、5〜10mm程度であるのが望ましい。
本実施形態のトレッド部2には、周方向陸部として、外側ショルダー陸部16と、内側ショルダー陸部17と、それらの間に配された少なくとも一つのミドル陸部18とが含まれている。
外側ショルダー陸部16には、外側ショルダーラグ溝28と外側ショルダーブロック片34とが設けられている。外側ショルダーラグ溝28は、外側トレッド端Toからタイヤ軸方向内側にのび、かつ、外側ショルダー陸部16内で途切れている。外側ショルダーブロック片34は、タイヤ周方向で隣接する外側ショルダーラグ溝28の間に区分されている。外側ショルダーブロック片34は、タイヤ周方向長さSboを有する。
内側ショルダー陸部17には、内側ショルダーラグ溝21と内側ショルダーブロック片26とが設けられている。内側ショルダーラグ溝21は、内側トレッド端Tiからタイヤ軸方向内側にのび、かつ、内側ショルダー陸部17内で途切れている。内側ショルダーブロック片26は、タイヤ周方向で隣接する内側ショルダーラグ溝21の間に区分されている。内側ショルダーブロック片26は、タイヤ周方向長さSbiを有する。より望ましい態様では、内側ショルダーブロック片26は、一定のタイヤ周方向長さSbiでタイヤ軸方向に斜めにのびている。
本発明では、前記タイヤ周方向長さの比Sbi/Sboが、0.60〜0.90であることを特徴事項の一つとする。
上述の通り、四輪自動車の旋回走行中、できるだけ早く車両を公転走行状態に移行させることで旋回性能を向上させるためには、大きなSATを発生させるのが有効である。発明者らは、タイヤの旋回中の接地面の圧力分布を詳細に分析したところ、トレッド部の外側ショルダー陸部16及び内側ショルダー陸部17のタイヤ周方向剛性及びタイヤ軸方向剛性は、SATへの寄与が最も大きいことを突き止めた。以下、この点について、図3に示されるように、車両が左旋回している場合を例に挙げて説明する。
進行方向に対してスリップ角がついた前輪タイヤは、路面とトレッド面との摩擦によって、反時計回りに周方向陸部が変形する。スリップ角がほぼ一定となったとき、変形した各周方向陸部は、元に戻ろうとし、図中の矢印にように、時計回りに反力、即ちSATを発生する。このSAT、即ち、トレッド部の接地面中心Pcの周りの時計方向のトルクを高めるためには、SATへの寄与が高い旋回外側のタイヤ(右側のタイヤ)の外側ショルダー陸部16の接地域の後方領域X1で大きな駆動方向の力を発生させることが有効である。このような力を発生させるためには、外側ショルダー陸部16のタイヤ周方向剛性を高めることが重要となる。
他方、内側ショルダー陸部17については、SATを高めるためには、SATへの寄与が高い旋回外側のタイヤ(右側のタイヤ)の内側ショルダー陸部17の接地域の前方領域X2で大きな制動方向の力を発生させることが有効である。このような制動方向の力を発生させるためには、内側ショルダー陸部17は、外側ショルダー陸部16とは逆に、タイヤ周方向剛性を低下させ、路面に対して柔軟に追従する接地性を向上させることが有効である。
従って、本発明のように、前記タイヤ周方向長さの比Sbi/Sboが、0.60〜0.90とされているタイヤは、SATを効果的に高めることができる。従って、本発明のタイヤ1を四輪に装着した四輪自動車は、旋回走行中、速やかに公転走行状態に移行し、優れた旋回性能を提供することができる。前記比Sbi/Sboが0.90よりも大きい場合、内側ショルダー陸部17と外側ショルダー陸部16との剛性差が小さく、上述の効果が得られないおそれがある。前記比Sbi/Sboが、0.60よりも小さい場合、SATが過度に大きくなり、ひいては旋回性能及び乗り心地性が悪化するおそれがある。
また、空気入りラジアルタイヤは、ショルダー陸部において、タイヤ軸方向外側に向かって外径が徐々に小さくなる。このため、前輪の旋回外側のタイヤにおいて、外側ショルダー陸部16は、タイヤのコーナリングフォースとは逆向きの力であるキャンバースラストを発生させる。内側ショルダー陸部17は、タイヤのコーナリングフォースと同じ向きのキャンバースラストを発生させる。外側ショルダー陸部16は、タイヤ軸方向剛性に関して、内側ショルダー陸部17よりも大きく構成されているため、内側ショルダー陸部17よりも大きなキャンバースラストを発生させる。従って、外側ショルダー陸部16が発生するキャンバースラストは、前輪のタイヤのコーナリングフォースを減じるのに役立ち、ひいては旋回走行中の車両をさらに速やかに公転走行状態に移行させることができる。
前記比Sbi/Sboは、好ましくは0.65以上、より好ましくは0.70以上であり、好ましくは0.85以下、より好ましくは0.80以下である。これにより、旋回性能と乗り心地性とをバランス良く高めることができる。
好ましい態様では、SATをより大きく発生させながら偏摩耗の発生を防止するために、タイヤ周方向剛性に関し、外側ショルダー陸部16は、内側ショルダー陸部17の1.05〜1.40倍の剛性比σ1を有するのが望ましい。同様に、タイヤ軸方向剛性に関し、外側ショルダー陸部16は、内側ショルダー陸部17の1.05〜1.40倍の剛性比σ2を有するのが望ましい。
各陸部16、17のタイヤ周方向剛性及びタイヤ軸方向剛性は、それぞれの方向に単位変形量を生じさせるのに必要な力で示される。具体的な測定方法としては、以下のものが挙げられる。図4(a)には、陸部の例として、内側ショルダー陸部17を示す。図4(a)に示されるように、タイヤ1から測定対象の内側ショルダー陸部17が2ピッチ以上のタイヤ周方向長さで切り出される。この際、主溝10の溝底10bを通ってトレッド部の接地面と平行な面PS1、及び、内側トレッド端Tiを通ってタイヤ半径方向に沿ってのびる面PS2で陸部試験片TPが切り出される(図4(b)に示す)。次に、この陸部試験片TPの接地面を平坦な試験面に例えば正規荷重で押し付けて接地状態を維持する。次に、試験面を、タイヤ周方向Y又はタイヤ軸方向Xに力Fで移動させ、各方向X又はYの陸部の変位が測定される。そして、前記力Fを陸部試験片TPの各方向の変位量でそれぞれ除して、各方向Y及びXの陸部剛性を求める。
好ましい態様では、タイヤ1は、例えば、台上試験(例えば、フラットベルト式のタイヤ試験機を用いた試験である。)において、下記の走行条件において、下記式(1)を満足するのが望ましい。
装着リム:正規リム
タイヤ内圧:正規内圧
タイヤに負荷する荷重:正規荷重の70%
速度:10km/h
スリップ角:0.7度
キャンバー角:−(マイナス)1.0度
SAT ≧ 0.18×L×CF …(1)
ここで、"SAT"はセルフアライニングトルク(N・m)、"L"はトレッド部のタイヤ周方向の接地最大長(m)、"CF"は、コーナリングフォース(N)である。また、キャンバー角の"マイナス"は、タイヤの上部が車両の中心側に向くような傾きを意味する。
上記測定条件は、四輪自動車で頻繁に発生する傾向がある旋回状態(横加速度0.2G程度)における前輪の状況に基づいている。発明者らは、四輪自動車に各種のセンサーを搭載して、上記旋回状態でのタイヤの状況(荷重、キャンバー角、スリップ角、及び、角度)を測定し、これを台上試験で近似させるものとして、上記走行条件を得た。従って、上記式(1)を満たすタイヤ1は、通常の旋回状態においてSATを確実かつ十分に大きく発生させることができる。即ち、旋回走行中の車両を、より速やかに公転走行状態に移行させることができる。
本発明のタイヤ1は、上述の基本的なラジアル構造を前提として、トレッド部2のトレッドパターンの改善によって容易に実現することができる。以下、そのようなトレッドパターンのいくつかの実施形態が説明される。
[内側ショルダー陸部の構成]
図5には、内側ショルダー陸部17の拡大図が示されている。図5に示されるように、内側ショルダー陸部17は、内側トレッド端Tiを含む。即ち、内側ショルダー陸部17は、内側トレッド端Tiと内側ショルダー主溝11と間に形成されている。内側ショルダー陸部17は、例えば、トレッド幅TWの0.25〜0.35倍のタイヤ軸方向の幅W4を有している。
本実施形態の内側ショルダーラグ溝21は、例えば、タイヤ軸方向に対して10〜45度の角度θ1で傾斜している。また、内側ショルダーラグ溝21は、例えば、タイヤ軸方向に対して一定の角度で傾斜するように直線状にのびているのが望ましい。
内側ショルダーラグ溝21のタイヤ軸方向の長さL1は、例えば、内側ショルダー陸部17のタイヤ軸方向の幅W4の0.70〜0.85倍であるのが望ましい。内側ショルダーラグ溝21の溝幅W5は、例えば、内側ショルダー主溝11の溝幅W1の0.30〜0.45倍であるのが望ましい。また、ウェット性能を確保するために、内側ショルダーラグ溝21の溝幅W5は、2mm以上であるのが望ましい。内側ショルダーラグ溝21の長さL1及び溝幅W5を規定した場合、内側ショルダー陸部17のタイヤ周方向剛性及びタイヤ軸方向剛性を、さらに好ましい範囲で低下させながら、良好なウェット性能を提供することができる。
本実施形態の内側ショルダーラグ溝21は、例えば、一定の溝幅でのびている。但し、本発明は、このような態様に限定されるものではない。本発明の他の実施形態では、例えば、内側ショルダーラグ溝21は、タイヤ軸方向内側に向かって溝幅が漸減しているものでも良い。このような内側ショルダーラグ溝21は、内側ショルダー陸部17の剛性を好ましい範囲に調整するのに役立つ。
内側ショルダー陸部17のタイヤ周方向剛性及びタイヤ軸方向剛性を、好ましい範囲に低下させるために、内側ショルダーラグ溝21の本数(合計本数)N1は、例えば、65〜85の範囲であるのが望ましい。
内側ショルダー陸部17には、少なくとも1本の内側ショルダーサイプ25が設けられているのが望ましい。内側ショルダーサイプ25は、例えば、内側ショルダーラグ溝21の内端から内側ショルダー陸部17の外側トレッド端To側のエッジまでのびている。本実施形態では、各内側ショルダーラグ溝21の内端から、内側ショルダーサイプ25がのびている。このような内側ショルダーサイプ25は、内側ショルダー陸部17の剛性を好ましい範囲に調整するのに役立つ。なお、本明細書において、「サイプ」とは、幅が0.8mm以下の切れ込みとして定義される。
内側ショルダーサイプ25は、例えば、タイヤ軸方向に対して10〜45°の角度θ2で傾斜している。本実施形態の内側ショルダーサイプ25は、例えば、タイヤ軸方向に対して内側ショルダーラグ溝21と同じ角度で傾斜している。本発明の他の態様では、内側ショルダーサイプ25の前記角度θ2は、例えば、内側ショルダーラグ溝21のタイヤ軸方向に対する角度θ1よりも大きいものでも良い。
図6には、図5の内側ショルダーラグ溝21及び内側ショルダーサイプ25のB−B線断面図が示されている。図6に示されるように、内側ショルダーサイプ25は、外側トレッド端To側に向かって深さが漸減しているのが望ましい。このような内側ショルダーサイプ25は、内側ショルダー陸部17の剛性を維持し、大きなSATを発揮するのに役立つ。
図5に示されるように、内側ショルダー陸部17は、例えば、75〜85%のランド比を有しているのが望ましい。本明細書において、「ランド比」とは、対象となる陸部に設けられた溝を全て埋めた仮想接地面の全面積Saに対する、実際の陸部の合計接地面積Sbの比Sb/Saとして定義される。
[外側ショルダー陸部の構成]
図7には、外側ショルダー陸部16の拡大図が示されている。図7に示されるように、外側ショルダー陸部16は、外側トレッド端Toを含む。即ち、外側ショルダー陸部16は、外側トレッド端Toと外側ショルダー主溝12と間に形成されている。外側ショルダー陸部16は、例えば、トレッド幅TWの0.25〜0.35倍のタイヤ軸方向の幅W7を有している。望ましい態様として、本実施形態の外側ショルダー陸部16は、内側ショルダー陸部17(図5に示す)と同一の幅で構成されている。
外側ショルダーラグ溝28は、例えば、タイヤ軸方向に対して内側ショルダーラグ溝21(図5に示され、以下、同様である。)よりも小さい角度θ4(図示省略)でのびている。前記角度θ4は、例えば、0〜10度が望ましく、本実施形態では、外側ショルダーラグ溝28がタイヤ軸方向に沿って直線状にのびており、角度θ4=0度である。外側ショルダーラグ溝28は、とりわけ外側ショルダー陸部16のタイヤ軸方向剛性を内側ショルダー陸部17よりも効果的に大きくし、ひいてはSATを大きくできる。
外側ショルダーラグ溝28のタイヤ軸方向の長さL2は、内側ショルダーラグ溝21のタイヤ軸方向の長さL1よりも小さいのが望ましい。例えば、外側ショルダーラグ溝28の前記長さL2は、内側ショルダーラグ溝21の前記長さL1の0.90〜0.98倍であるのが望ましい。このような外側ショルダーラグ溝28は、外側ショルダー陸部16のタイヤ周方向の剛性も相対的に高め、ひいてはSATを高めることができる。
外側ショルダーラグ溝28は、例えば、ショルダー主溝11、12及びクラウン主溝13よりも小さい溝幅W8を有している。また、外側ショルダーラグ溝28の溝幅W8は、例えば、2mm以上であるのが望ましい。外側ショルダーラグ溝28の溝幅W8は、例えば、内側ショルダーラグ溝21の溝幅W5と同一か、それよりも小さいのが望ましい。具体的には、外側ショルダーラグ溝28の溝幅W8は、内側ショルダーラグ溝21の溝幅W5の0.80〜1.0倍程度であるのが望ましい。
本実施形態の外側ショルダーラグ溝28は、例えば、一定の溝幅でのびている。但し、本発明は、このような態様に限定されるものではない。本発明の他の実施形態では、例えば、外側ショルダーラグ溝28は、タイヤ軸方向内側に向かって溝幅が漸減しているものでも良い。このような外側ショルダーラグ溝28は、外側ショルダー陸部16の剛性を維持し、さらにSATを大きくするのに役立つ。
図8には、外側ショルダーラグ溝28のC−C線断面図が示されている。図8に示されるように、外側ショルダーラグ溝28の最大の深さd2は、内側ショルダーラグ溝21の最大の深さd1(図6に示す)よりも小さいのが望ましい。外側ショルダーラグ溝28の前記深さd2は、例えば、内側ショルダーラグ溝21の前記深さd1の0.85〜0.95倍であるのが望ましい。これにより、外側ショルダー陸部16の剛性が相対的に大きくなり、ひいては大きなSATを得ることができる。
同様の観点から、外側ショルダーラグ溝28の溝中心線に沿った断面の面積S2は、内側ショルダーラグ溝21の溝中心線に沿った断面の面積S1よりも小さいのが望ましい。外側ショルダーラグ溝28の前記面積S2は、例えば、内側ショルダーラグ溝21の前記面積S1の0.85〜0.95倍であるのが望ましい。
図7に示されるように、外側ショルダー陸部16に設けられた外側ショルダーラグ溝28の本数(合計本数)N2は、例えば、内側ショルダーラグ溝21の本数N1よりも小であることが望ましい。本実施形態では、内側ショルダーラグ溝21の本数N1が、例えば、外側ショルダーラグ溝28の本数N2の1.1倍以上に設定されているのが望ましい。
とりわけ、外側ショルダーラグ溝28の本数N2は、55〜75の範囲であり、かつ、前記本数N1の0.5〜0.9倍の範囲であるのが望ましい。内側ショルダーラグ溝21及び外側ショルダーラグ溝28の本数N1、N2に差を設けることにより、外側ショルダー陸部16のタイヤ周方向剛性及びタイヤ軸方向剛性を、内側ショルダー陸部17に比して相対的に高めることができる。
外側ショルダー陸部16は、例えば、外側ショルダー主溝12と各外側ショルダーラグ溝28との間の外側ショルダーリブ状部33を含んでいる。
外側ショルダーリブ状部33は、例えば、溝が設けられておらず、タイヤ周方向に連続してのびている。このような外側ショルダーリブ状部33は、外側ショルダー陸部16のタイヤ周方向剛性を効果的に高めることができる。
外側ショルダーリブ状部33のタイヤ軸方向の幅W9は、例えば、外側ショルダー陸部16のタイヤ軸方向の幅W7の0.20〜0.30倍であるのが望ましい。これにより、外側ショルダー陸部16の剛性を適度に維持し、ひいては高いSATを発生させることができる。
同様の観点から、外側ショルダー陸部16は、例えば、内側ショルダー陸部17よりも大きいランド比を有するのが望ましい。外側ショルダー陸部16のランド比は、例えば、内側ショルダー陸部17のランド比の1.05〜1.10倍の範囲にあるのが望ましい。
[ミドル陸部の構成]
図9には、ミドル陸部18の拡大図が示されている。図9に示されるように、本実施形態のミドル陸部18は、外側ミドル陸部19と内側ミドル陸部20とを含んでいる。外側ミドル陸部19は、例えば、クラウン主溝13と外側ショルダー主溝12との間に区分されている。この実施形態では、外側ミドル陸部19及び内側ミドル陸部20は、それぞれトレッド幅TWの0.10〜0.20倍のタイヤ軸方向の幅W13及びW10を有する。本実施形態では、W13=W10とされているが、W13>W10とされても良い。
外側ミドル陸部19には、外側ミドルラグ溝40と外側ミドルブロック片42とが設けられている。外側ミドルラグ溝40は、内側トレッド端Ti側のエッジから外側トレッド端To側にのび、かつ、外側ミドル陸部19内で途切れている。外側ミドルブロック片42は、タイヤ周方向に隣接する外側ミドルラグ溝40の間に区分されている。外側ミドルブロック片42は、タイヤ周方向長さMboを有している。
内側ミドル陸部20には、内側ミドルラグ溝36と内側ミドルブロック片38とが設けられている。内側ミドルラグ溝36は、内側トレッド端Ti側のエッジから外側トレッド端To側にのび、かつ、内側ミドル陸部20内で途切れている。内側ミドルブロック片38は、タイヤ周方向に隣接する内側ミドルラグ溝36の間に区分されている。内側ミドルブロック片38は、タイヤ周方向長さMbiを有している。
図3に示した発明者らの種々の実験の結果、さらに大きなSATを発生させるために、外側ミドル陸部19のタイヤ周方向剛性及びタイヤ軸方向剛性も、SATへの寄与が大きく、それらを内側ミドル陸部20よりも高めることで、上記とほぼ同様のメカニズムでSATを増加させることを知見した。このため、本実施形態では、前記タイヤ周方向長さの比Mbi/Mboが、好ましくは0.70以上、より好ましくは0.75以上であり、好ましくは0.90以下、より好ましくは0.85以下である。これにより、旋回性能と乗り心地性とをバランス良く高めることができる。
望ましい態様では、外側ミドルブロック片42のタイヤ周方向長さMboは、外側ショルダーブロック片34のタイヤ周方向長さSbo(図7に示す)よりも小さいのが望ましい。具体的には、前記タイヤ集方向長さMboは、例えば、前記タイヤ周方向長さSboの0.60〜0.70倍であるのが望ましい。これにより、上述の効果を発揮しつつ、各ブロック片の偏摩耗を抑制することができる。
図9に示されるように、好ましい態様では、SATをより大きく発生させながら偏摩耗の発生を防止するために、タイヤ周方向剛性に関し、外側ミドル陸部19は、内側ミドル陸部20の1.05〜1.40倍の剛性比σ3を有するのが望ましい。同様に、タイヤ軸方向剛性に関し、外側ミドル陸部19は、内側ミドル陸部20の1.05〜1.40倍の剛性比σ4を有するのが望ましい。以下に、上記のような剛性差を実現しうる具体的なパターンの構成が説明される。
[内側ミドル陸部の構成]
内側ミドル陸部20に上述の内側ミドルラグ溝36が設けられることにより、内側ミドル陸部20の外側半部20oは、タイヤ周方向剛性及びタイヤ軸方向剛性に関し、内側ミドル陸部20の内側半部20iと同じかそれよりも大きく形成されている(本実施形態では、大きく形成されている。)。このように、内側ミドル陸部20単体において、剛性差を与えることにより、さらにSATを高め、ひいては旋回性能を高めることができる。
好ましい態様では、SATをより大きく発生させながら偏摩耗の発生を防止するために、タイヤ周方向剛性に関し、内側ミドル陸部20の外側半部20oは、その内側半部20iの1.05〜1.50倍の剛性比σ5を有するのが望ましい。同様に、タイヤ軸方向剛性に関し、内側ミドル陸部20の外側半部20oは、その内側半部20iの1.05〜1.20倍の剛性比σ6を有するのが望ましい。
ここで、前記外側半部20oは、内側ミドル陸部20のタイヤ軸方向の中心位置20Cよりも外側トレッド端To側の部分である。また、前記内側半部20iは、内側ミドル陸部20のタイヤ軸方向の中心位置20Cよりも内側トレッド端Ti側の部分である。また、内側ミドル陸部20の外側半部20o及び内側半部20iの各タイヤ周方向剛性及びタイヤ軸方向剛性は、先に説明した通り、トレッド部2から各陸部を切り出して測定される。
内側ミドルラグ溝36は、例えば、タイヤ軸方向に対して、内側ショルダーラグ溝21よりも小さい角度θ7(図示省略)でのびている。内側ミドルラグ溝36の前記角度θ7は、例えば、0〜10度が望ましく、本実施形態では、タイヤ軸方向に沿って直線状にのびている(角度θ7=0度)。このような内側ミドルラグ溝36は、内側ミドル陸部20のタイヤ軸方向の剛性を十分に維持し、とりわけタイヤ1が車両の後輪に装着されたとき、大きな等価CPを提供することができる。
内側ミドルラグ溝36のタイヤ軸方向の長さL3は、例えば、内側ミドル陸部20の前記幅W10の0.45〜0.55倍であるのが望ましい。内側ミドルラグ溝36の溝幅W11は、例えば、内側ショルダーラグ溝21の溝幅W5(図5に示す)と同じで構成されているが、異なるものでも良い。図10(a)には、図8の内側ミドルラグ溝36のD−D線断面図が示されている。図10(a)に示されるように、内側ミドルラグ溝36の深さd6は、例えば、クラウン主溝13の溝深さd5の0.20〜0.90倍程度が望ましい。
図9に示されるように、内側ミドル陸部20に設けられた内側ミドルラグ溝36の本数(合計本数)N3は、例えば、80〜100本の範囲であるのが望ましい。
内側ミドル陸部20は、例えば、クラウン主溝13と各内側ミドルラグ溝36との間の内側ミドルリブ状部37を含んでいる。内側ミドルリブ状部37は、例えば、溝が設けられておらず、タイヤ周方向に連続してのびている。このような内側ミドルリブ状部37は、内側ミドル陸部20のタイヤ赤道C側の剛性を高め、ひいてはSATを高めることができる。
内側ミドル陸部20は、例えば、75〜85%のランド比を有しているのが望ましい。このような内側ミドル陸部20は、ウェット性能と操縦安定性とをバランス良く高めることができる。
[外側ミドル陸部の構成]
上述の外側ミドルラグ溝40が設けられることにより、外側ミドル陸部19の外側半部19oは、タイヤ周方向剛性及びタイヤ軸方向剛性に関し、外側ミドル陸部19の内側半部19iと同じかそれよりも大きく形成されている(本実施形態では、大きく形成されている。)。このような外側ミドル陸部19は、さらに、SATを高めるのに寄与し、ひいては旋回性能を高めることができる
好ましい態様では、SATをより大きく発生させながら偏摩耗の発生を防止するために、タイヤ周方向剛性に関し、外側ミドル陸部の外側半部19oは、その内側半部19iの1.05〜1.50倍の剛性比σ7を有するのが望ましい。同様に、タイヤ軸方向剛性に関し、外側ミドル陸部の外側半部19oは、その内側半部19iの1.05〜1.20倍の剛性比σ8を有するのが望ましい。
ここで、前記外側半部19oは、外側ミドル陸部19のタイヤ軸方向の中心位置19Cよりも外側トレッド端To側の部分である。また、前記内側半部19iは、外側ミドル陸部19のタイヤ軸方向の中心位置19Cよりも内側トレッド端Ti側の部分である。また、外側ミドル陸部19の外側半部19o及び内側半部19iの各タイヤ周方向剛性及びタイヤ軸方向剛性は、先に説明した通り、トレッド部2から各陸部を切り出して測定される。
外側ミドルラグ溝40は、例えば、タイヤ軸方向に対して0〜10度の角度θ8(図示省略)で配されているのが望ましい。本実施形態では、本実施形態では、外側ミドルラグ溝40がタイヤ軸方向に沿って直線状にのびている(θ8=0度)。本発明の他の態様において、内側ミドルラグ溝36がタイヤ軸方向に対して傾斜している場合、外側ミドルラグ溝40のタイヤ軸方向に対する角度は、内側ミドルラグ溝36のタイヤ軸方向に対する角度よりも小さいのが望ましい。これにより、外側ミドル陸部19のタイヤ軸方向の剛性がさらに高められ、ひいてはSATが高められる。
各外側ミドルラグ溝40は、例えば、内側ミドルラグ溝36よりも小さいタイヤ軸方向の長さL4を有しているのが望ましい。外側ミドルラグ溝40の前記長さL4は、例えば、内側ミドルラグ溝36の長さL3の0.70〜0.80倍であるのが望ましい。外側ミドルラグ溝40の溝幅W14は、例えば、内側ミドルラグ溝36の溝幅W11と同じに構成されているが、異なるものでも良い。図10(b)には、外側ミドルラグ溝40のE−E線断面図が示されている。図10(b)に示されるように、外側ミドルラグ溝40の最大の溝深さd7は、例えば、内側ミドルラグ溝36の最大の溝深さd6よりも小さいのが望ましい。前記溝深さd7は、例えば、前記溝深さd6の0.80〜0.95倍であるのが望ましい。
外側ミドルラグ溝40の溝中心線に沿った断面の面積S4は、内側ミドルラグ溝36の溝中心線に沿った断面の面積S3よりも小さいのが望ましい。前記面積S4は、例えば、前記面積S3の0.80〜0.95倍であるのが望ましい。
図9に示されるように、外側ミドル陸部19に設けられた外側ミドルラグ溝40の本数(合計本数)N4は、例えば、内側ミドルラグ溝36の前記本数N3よりも小であるのが望ましく、とりわけ、前記本数N3の0.5〜0.9倍の範囲であるのが望ましい。このような外側ミドルラグ溝40は、外側ミドル陸部19の剛性を相対的に高め、高いSATを提供することができる。
より望ましい態様では、外側ミドルラグ溝40の本数N4と内側ミドルラグ溝の本数N3との比N4/N3が、外側ショルダーラグ溝28の本数N2と内側ショルダーラグ溝21の本数N1との比N2/N1よりも小さい。このような態様は、外側ミドル陸部19と内側ミドル陸部20との剛性差を相対的に小さくでき、ひいてはこれらの偏摩耗を抑制することができる。
外側ミドル陸部19は、例えば、外側ショルダー主溝12と各外側ミドルラグ溝40との間の外側ミドルリブ状部41を含んでいる。外側ミドルリブ状部41は、例えば、溝が設けられておらず、タイヤ周方向に連続してのびているのが望ましい。このような外側ミドルリブ状部41は、高い剛性を有し、ひいては高いSATを提供することができる。同様の観点から、外側ミドルリブ状部41は、例えば、内側ミドルリブ状部37よりも大きいタイヤ軸方向の幅W15を有しているのが望ましい。
外側ミドル陸部19は、例えば、内側ミドル陸部20よりも大きいランド比を有するのが望ましい。外側ミドル陸部19のランド比は、例えば、内側ミドル陸部20のランド比の1.05〜1.10倍の範囲にあるのが望ましい。
以上、本発明の一実施形態のタイヤが詳細に説明されたが、本発明は、上記の具体的な実施形態に限定されることなく、種々の態様に変更して実施され得る。
図2の基本パターンを有するサイズ205/55R16のタイヤが、表1の仕様に基づき試作された。比較例1として、図11に示されるように、内側ショルダーブロック片のタイヤ周方向長さSbiと外側ショルダーブロック片のタイヤ周方向長さSboとの比Sbi/Sboが1.0であるタイヤが試作された。各テストタイヤについて、各種の試験が行われた。
[台上試験]
フラットベルト式のタイヤ試験機を使用して、下記の条件で、SAT、トレッド部のタイヤ周方向の接地最大長L及びCFが測定され、各テストタイヤが下記式(1)を満たすかどうかについて調査された。
装着リム:16×6.5JJ
タイヤ内圧:220kPa
速度:10km/h
スリップ角:0.7度
キャンバー角:−1.0度
タイヤの荷重:正規荷重の70%
SAT ≧ 0.18×L×CF …(1)
<旋回性能>
排気量2000ccのFF乗用車の四輪に、テストタイヤが装着され、ドライバー1名乗車で、ドライ路面上を旋回走行させ、そのときの旋回性能が、運転者の官能により評価された。結果は、比較例1を100とする評点である。数値が大きい程、旋回操舵中に車体が速やかに公転走行状態に移行したことを示す。
<乗り心地性>
上記車両走行時の乗り心地性が、運転者の官能により評価された。結果は、比較例1を100とする評点である。数値が大きい程、優れた乗り心地性を有していることを示す。
テストの結果が表1に示される。
Figure 0006950370
Figure 0006950370
テストの結果、実施例のタイヤは、比較例のタイヤに比べて、優れた旋回性能を発揮していることが確認できた。また、実施例のタイヤは、乗り心地性も維持されていることが確認できた。また、実施例のタイヤの内、上記式(1)を満たしたものは、より優れた旋回性能を発揮していることが確認できた。
2 トレッド部
6 カーカス
7 ベルト層
10 主溝
15 周方向陸部
16 外側ショルダー陸部
17 内側ショルダー陸部
21 内側ショルダーラグ溝
26 内側ショルダーブロック片
28 外側ショルダーラグ溝
34 外側ショルダーブロック片

Claims (14)

  1. ラジアル構造のカーカスと、前記カーカスの外側に配された少なくとも2枚のベルトプライからなるベルト層と、車両への装着の向きが指定されたトレッドパターンが形成されたトレッド部とを含む乗用車用の空気入りラジアルタイヤであって、
    前記トレッド部は、車両装着時にそれぞれ車両の外側及び車両の内側に位置する外側トレッド端及び内側トレッド端を有し、
    前記トレッドパターンは、タイヤ赤道に関して、非対称形状で形成されており、
    前記トレッド部は、タイヤ周方向に連続してのびる複数本の主溝によって、複数の周方向陸部に区分されており、
    前記周方向陸部は、前記外側トレッド端を含む外側ショルダー陸部と、前記内側トレッド端を含む内側ショルダー陸部とを含み、
    前記外側ショルダー陸部には、前記外側トレッド端から前記タイヤ軸方向内側にのび、かつ、前記外側ショルダー陸部内で途切れる複数の外側ショルダーラグ溝と、タイヤ周方向で隣接する前記外側ショルダーラグ溝の間に区分されたタイヤ周方向長さSboを有する外側ショルダーブロック片とが設けられ、
    前記内側ショルダー陸部には、前記内側トレッド端からタイヤ軸方向内側にのび、かつ、前記内側ショルダー陸部内で途切れる複数の内側ショルダーラグ溝と、前記内側ショルダーラグ溝の内端から前記内側ショルダー陸部の前記外側トレッド端側のエッジまでのびる少なくとも1本の内側ショルダーサイプと、タイヤ周方向で隣接する前記内側ショルダーラグ溝の間に区分されたタイヤ周方向長さSbiを有する内側ショルダーブロック片とが設けられ、
    前記タイヤ周方向長さの比Sbi/Sboが、0.60〜0.90であり、
    前記内側ショルダーサイプは、前記外側トレッド端側に向かって深さが漸減している、
    空気入りラジアルタイヤ。
  2. 前記周方向陸部は、前記外側ショルダー陸部と隣接する外側ミドル陸部と、前記内側ショルダー陸部と隣接する内側ミドル陸部とを含み、
    前記外側ミドル陸部には、前記内側トレッド端側のエッジから前記外側トレッド端側にのび、かつ、前記外側ミドル陸部内で途切れる複数の外側ミドルラグ溝と、タイヤ周方向で隣接する前記外側ミドルラグ溝の間に区分されたタイヤ周方向長さMboを有する外側ミドルブロック片とが設けられ、
    前記内側ミドル陸部には、前記内側トレッド端側のエッジから前記外側トレッド端側にのび、かつ、前記内側ミドル陸部内で途切れる複数の内側ミドルラグ溝と、タイヤ周方向で隣接する前記内側ミドルラグ溝の間に区分されたタイヤ周方向長さMbiを有する内側ミドルブロック片とが設けられ、
    前記タイヤ周方向長さの比Mbi/Mboが、0.70〜0.90である請求項1記載の空気入りラジアルタイヤ。
  3. 前記タイヤ周方向長さMboは、前記タイヤ周方向長さSboよりも小さい請求項2記載の空気入りラジアルタイヤ。
  4. 前記外側ミドルラグ溝のタイヤ軸方向に対する角度は、前記内側ミドルラグ溝のタイヤ軸方向に対する角度よりも小さい請求項2又は3記載の空気入りラジアルタイヤ。
  5. 前記外側ショルダーラグ溝の最大の深さは、前記内側ショルダーラグ溝の最大の深さよりも小さい請求項2乃至4のいずれかに記載の空気入りラジアルタイヤ。
  6. 前記外側ショルダーラグ溝の溝中心線に沿った断面の面積は、前記内側ショルダーラグ溝の溝中心線に沿った断面の面積よりも小さい請求項2乃至5のいずれかに記載の空気入りラジアルタイヤ。
  7. 前記外側ミドルラグ溝の最大の深さは、前記内側ミドルラグ溝の最大の深さよりも小さい請求項2乃至6のいずれかに記載の空気入りラジアルタイヤ。
  8. 前記外側ミドルラグ溝の溝中心線に沿った断面の面積は、前記内側ミドルラグ溝の溝中心線に沿った断面の面積よりも小さい請求項2乃至7のいずれかに記載の空気入りラジアルタイヤ。
  9. 前記内側ショルダーサイプのタイヤ軸方向に対する角度は、前記内側ショルダーラグ溝のタイヤ軸方向に対する角度よりも大きい請求項1乃至8のいずれかに記載の空気入りラジアルタイヤ。
  10. 前記外側ショルダーラグ溝は、タイヤ軸方向内側に向かって溝幅が漸減している請求項2乃至9のいずれかに記載の空気入りラジアルタイヤ。
  11. 前記内側ショルダーラグ溝は、タイヤ軸方向内側に向かって溝幅が漸減している請求項2乃至10のいずれかに記載の空気入りラジアルタイヤ。
  12. 前記外側ショルダー陸部は、前記内側ショルダー陸部よりも大きいランド比を有する請求項2乃至11のいずれかに記載の空気入りラジアルタイヤ。
  13. 前記外側ミドル陸部は、前記内側ミドル陸部よりも大きいランド比を有する請求項2乃至12のいずれかに記載の空気入りラジアルタイヤ。
  14. 下記の走行条件において、下記式(1)を満足する請求項1乃至13のいずれかに記載の空気入りラジアルタイヤ。
    装着リム:正規リム
    タイヤ内圧:正規内圧
    タイヤに負荷する荷重:正規荷重の70%
    速度:10km/h
    スリップ角:0.7度
    キャンバー角:−(マイナス)1.0度
    SAT ≧ 0.18×L×CF …(1)
    ここで、"SAT"はセルフアライニングトルク(N・m)、"L"は前記トレッド部のタイヤ周方向の接地最大長(m)、"CF"は、コーナリングフォース(N)である。
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