JP2022102633A - タイヤ - Google Patents

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勲 澤上
Isao Sawagami
崇史 岡田
Takashi Okada
貴裕 川ノ上
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Abstract

【課題】4リブ構造のタイヤを前提として、ウェット性能を維持しつつ、ドライ路面での操縦安定性を向上させる。【解決手段】トレッド部2を有するタイヤである。トレッド部2は、3本の周方向溝3と、4つの陸部4とで構成された4リブ構造を備える。ショルダー陸部7の少なくとも一方には、複数のショルダー横溝20と、複数の第1ショルダーサイプ21とが設けられている。一対のクラウン陸部8のそれぞれには、フルオープン型の複数の第1クラウンサイプ11が設けられている。一方のクラウン陸部8に設けられた第1クラウンサイプ11のそれぞれは、第1ショルダーサイプ21と連続する位置に設けられている。他方のクラウン陸部8に設けられた第1クラウンサイプ11のそれぞれは、一方のクラウン陸部8に設けられた第1クラウンサイプ11とは連続しない位置に設けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、タイヤに関する。
下記特許文献1には、トレッド部がタイヤ軸方向に4つの陸部で構成された空気入りタイヤが提案されている。この空気入りタイヤは、トレッド部の中央側のセンター陸部に、タイヤ赤道に対して傾斜して延びる横溝及びサイプと、タイヤ周方向に延びるサイプとが設けられている。この空気入りタイヤは、これらの横溝やサイプによって、操縦安定性能を維持しつつ、ウェット制動性能を向上させている。
特開2013-139194号公報
近年では、車両の高性能化に伴い、ドライ路面での操縦安定性に優れたタイヤが要求されている。前記操縦安定性の向上には、トレッド部に配された各溝の容積を減らし、各陸部の剛性を高めることが有効である。しかしながら、このような手法は、ウェット性能を損ねる傾向がある。特に、4リブ構造のタイヤは、5リブ構造のタイヤと比べて周方向溝の本数が少なく、ウェット性能を維持することが難しい傾向がある。
本発明は、以上のような実状に鑑み案出なされたもので、4リブ構造のタイヤを前提として、ウェット性能を維持しつつ、ドライ路面での操縦安定性を向上させることを主たる課題としている。
本発明は、トレッド部を有するタイヤであって、前記トレッド部は、一対のトレッド端の間でタイヤ周方向に連続して延びる3本の周方向溝と、前記3本の周方向溝に区分された4つの陸部とで構成された4リブ構造を備え、前記3本の周方向溝は、一対のショルダー周方向溝と、前記一対のショルダー周方向溝の間を延びる1本のクラウン周方向溝であり、前記4つの陸部は、前記一対のショルダー周方向溝のタイヤ軸方向外側に区分された一対のショルダー陸部と、前記クラウン周方向溝と前記一対のショルダー周方向溝とで区分された一対のクラウン陸部とを含み、前記ショルダー陸部の少なくとも一方には、複数のショルダー横溝と、複数の第1ショルダーサイプとが設けられ、前記ショルダー横溝のそれぞれは、少なくとも前記トレッド端からタイヤ軸方向内側に延び、かつ、前記ショルダー陸部内に途切れ端を有し、前記第1ショルダーサイプのそれぞれは、前記ショルダー横溝の途切れ端から前記ショルダー周方向溝まで延びており、前記一対のクラウン陸部のそれぞれには、フルオープン型の複数の第1クラウンサイプが設けられており、一方の前記クラウン陸部に設けられた前記第1クラウンサイプのそれぞれは、前記ショルダー周方向溝を介して前記第1ショルダーサイプと連続する位置に設けられており、他方の前記クラウン陸部に設けられた前記第1クラウンサイプのそれぞれは、前記クラウン周方向溝を介して前記一方のクラウン陸部に設けられた前記第1クラウンサイプとは連続しない位置に設けられている。
本発明のタイヤにおいて、トレッド平面視において、前記ショルダー横溝のそれぞれは、タイヤ周方向の一方側に凸となるように円弧状に湾曲し、かつ、前記第1ショルダーサイプのそれぞれは、前記ショルダー横溝と同じ向きに凸となるように円弧状に湾曲しているのが望ましい。
本発明のタイヤのトレッド平面視において、前記ショルダー横溝のそれそれは、円弧状に湾曲する第1溝縁を有し、前記第1ショルダーサイプは、前記第1溝縁と同一又は略同一の曲率半径を有するのが望ましい。
本発明のタイヤのトレッド平面視において、前記第1ショルダーサイプのそれぞれは、前記ショルダー横溝のそれぞれの前記第1溝縁の仮想延長線に沿ってのびているのが望ましい。
本発明のタイヤのトレッド平面視において、前記第1クラウンサイプのそれぞれは、前記ショルダー横溝の前記第1溝縁よりも小さい曲率半径で円弧状に湾曲しているのが望ましい。
本発明のタイヤにおいて、前記ショルダー横溝は、前記ショルダー陸部の接地面のタイヤ軸方向の中心位置を横断しているのが望ましい。
本発明のタイヤにおいて、前記第1ショルダーサイプは、前記ショルダー周方向溝側の内側部と、前記ショルダー横溝側の外側部とを含み、前記内側部の深さは、前記外側部の深さよりも小さいのが望ましい。
本発明のタイヤにおいて、第1ショルダーサイプの最大深さは、前記第1クラウンサイプの最大深さと同じであるのが望ましい。
本発明のタイヤは、上記の構成を採用したことによって、ウェット性能を維持しつつ、ドライ路面での操縦安定性を向上させることができる。
本発明の一実施形態のタイヤのトレッド部の展開図である。 図1の一対のクラウン陸部の拡大図である。 図1のクラウン陸部及びショルダー陸部の拡大図である。 図3のA-A線断面図である。 比較例のタイヤのトレッド部の拡大図である。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1は、本発明の一実施形態を示すタイヤ1のトレッド部2の展開図である。図1に示されるように、本実施形態のタイヤ1は、例えば、乗用車用の空気入りタイヤとして好適に使用される。但し、本発明は、このような態様に限定されるものではない。
図1に示されるように、本発明のタイヤ1は、4リブ構造のトレッド部2を備えている。すなわち、トレッド部2は、一対のトレッド端Teの間でタイヤ周方向に連続して延びる3本の周方向溝3と、3本の周方向溝3に区分された4つの陸部4とを備えている。
トレッド端Teは、正規状態のタイヤ1に正規荷重が負荷されキャンバー角0°で平面に接地したときの最もタイヤ軸方向外側の接地位置に相当する。
「正規状態」とは、各種の規格が定められた空気入りタイヤの場合、タイヤが正規リムにリム組みされかつ正規内圧が充填され、しかも、無負荷の状態である。各種の規格が定められていないタイヤや、非空気式タイヤの場合、前記正規状態は、タイヤの使用目的に応じた標準的な使用状態であって車両に未装着かつ無負荷の状態を意味する。本明細書において、特に断りがない場合、タイヤ各部の寸法等は、前記正規状態で測定された値である。
「正規リム」は、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めているリムであり、例えばJATMAであれば "標準リム" 、TRAであれば "Design Rim" 、ETRTOであれば"Measuring Rim" である。
「正規内圧」は、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば "最高空気圧" 、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" である。
「正規荷重」は、各種の規格が定められた空気入りタイヤの場合、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば "最大負荷能力" 、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "LOAD CAPACITY" である。また、各種の規格が定められていないタイヤや、非空気式タイヤの場合、「正規荷重」は、タイヤの標準装着状態において、1つのタイヤに作用する荷重を指す。前記「標準装着状態」とは、タイヤの使用目的に応じた標準的な車両にタイヤが装着され、かつ、前記車両が走行可能な状態で平坦な路面上に静止している状態を指す。
3本の周方向溝3は、一対のショルダー周方向溝5と、一対のショルダー周方向溝5の間を延びる1本のクラウン周方向溝6とで構成されている。一対のショルダー周方向溝5は、タイヤ赤道Cを挟む様に設けられている。また、1本のクラウン周方向溝6は、例えば、タイヤ赤道C上に設けられている。本実施形態の周方向溝3は、例えば、直線状に延びている。各周方向溝3は、波状又はジグザグ状に延びるものでも良い。
タイヤ赤道Cからショルダー周方向溝5の溝中心線までのタイヤ軸方向の距離L1は、例えば、トレッド幅TWの15%~30%であるのが望ましい。トレッド幅TWは、前記正規状態における2つのトレッド端Teの間のタイヤ軸方向の距離である。
周方向溝3の溝幅W1は、例えば、トレッド幅TWの4.0%~8.0%であるのが望ましい。周方向溝3の深さは、乗用車用の空気入りタイヤの場合、例えば、5~12mmである。
4つの陸部4は、一対のショルダー陸部7と、一対のクラウン陸部8とで構成されている。ショルダー陸部7は、ショルダー周方向溝5のタイヤ軸方向外側に区分されており、トレッド端Teを含んでいる。クラウン陸部8は、クラウン周方向溝6とショルダー周方向溝5とで区分されている。
図2には、一対のクラウン陸部8の拡大図が示されている。図2に示されるように、一対のクラウン陸部8のそれぞれには、フルオープン型の複数の第1クラウンサイプ11が設けられている。フルオープン型のサイプとは、陸部をタイヤ軸方向に完全に横断しているサイプを意味する。望ましい態様として、本実施形態の一対のクラウン陸部8のそれぞれには、複数のクラウン横溝10と、セミオープン型の複数の第2クラウンサイプ12とが設けられている。セミオープン型のサイプとは、陸部を完全には横断しておらず、かつ、陸部内で途切れ端を有するサイプを意味する。
本明細書において、「サイプ」とは、小さな幅を有する切れ込み要素であって、互いに向き合う2つの内壁の間の幅が1.5mm以下のものを指す。サイプの前記幅は、望ましくは0.5~1.5mmである。本実施形態の各サイプは、開口部から底部まで、一定の幅で延びている。但し、このような態様に限定されるものではなく、サイプの開口部には、幅が1.5mmを超える面取り部が連なっても良い。また、サイプの底部には、幅が1.5mmを超えるフラスコ底が連なっても良い。
図3には、クラウン陸部8及びショルダー陸部7の拡大図が示されている。図3に示されるように、ショルダー陸部7の少なくとも一方には、複数のショルダー横溝20と、複数の第1ショルダーサイプ21とが設けられている。
ショルダー横溝20のそれぞれは、少なくともトレッド端Teからタイヤ軸方向内側に延び、かつ、ショルダー陸部7内に途切れ端20aを有している。第1ショルダーサイプ21のそれぞれは、ショルダー横溝20の途切れ端20aからショルダー周方向溝5まで延びている。
本発明では、一方のクラウン陸部8に設けられた第1クラウンサイプ11のそれぞれは、ショルダー周方向溝5を介して第1ショルダーサイプ21と連続する位置に設けられている。なお、「一方の陸部に設けられたサイプ(第1サイプ)と、他方の陸部に設けられたサイプ(第2サイプ)とが周方向溝を介して連続する」とは、前記第1サイプをその曲率を維持して周方向溝内に延長した第1仮想サイプと、前記第2サイプをその曲率を維持して周方向溝内に延長した第2仮想サイプとが前記周方向溝内で重複する態様を含み、かつ、前記第1仮想サイプと前記第2仮想サイプとの前記周方向溝内におけるタイヤ周方向に平行な最小距離が3.0mm以下である態様を含む。これに加え、「一方の陸部に設けられたサイプ(第1サイプ)と、他方の陸部に設けられたサイプ(第2サイプ)とが周方向溝を介して連続する」には、前記第1サイプの前記周方向溝側の端(第1端)と、前記第2サイプの前記周方向溝側の端(第2端)とが、同一のタイヤ軸方向線上に配されている態様、及び、前記第1端と前記第2端とのタイヤ周方向の距離が3.0mm以下である態様も含むものとする。
換言すれば、第1ショルダーサイプ21をその曲率を維持してショルダー周方向溝5内に延長した仮想サイプ31(図3ではドットで示されている。)と、第1クラウンサイプ11をその曲率を維持してショルダー周方向溝5内に延長した仮想サイプ32(図3ではドットで示されている。)とのタイヤ周方向に平行な最小距離が3.0mm以下である。より望ましい態様では、前記仮想サイプ31と前記仮想サイプ32とが実質的に平行に延びており、かつ、これらのタイヤ周方向に平行な最小距離が2.0mm以下である。
図2に示されるように、他方のクラウン陸部8(図2では、右側のクラウン陸部8である。)に設けられた第1クラウンサイプ11のそれぞれは、クラウン周方向溝6を介して一方のクラウン陸部8(図2では、左側のクラウン陸部8である。)に設けられた第1クラウンサイプ11とは連続しない位置に設けられている。
換言すれば、一方のクラウン陸部8に設けられた第1クラウンサイプ11をその曲率を維持してクラウン周方向溝6内に延長した仮想サイプ36(図2ではドットで示されている。)と、他方のクラウン陸部8に設けられた第1クラウンサイプ11をその曲率を維持してクラウン周方向溝6内に延長した仮想サイプ37(図2ではドットで示されている。)との、クラウン周方向溝6内でのタイヤ周方向に平行な最小距離が、3.0mmよりも大きい。
本発明では、上記の構成を採用したことによって、ウェット性能を維持しつつ、ドライ路面での操縦安定性(以下、単に「操縦安定性」という場合がある。)を向上させることができる。その理由としては、以下のメカニズムが推察される。
ショルダー横溝20及び第1ショルダーサイプ21は、ショルダー陸部7の剛性を維持して操縦安定性を高めつつ、ウェット路面で摩擦力を提供する。同様に、第1クラウンサイプ11は、クラウン陸部8の剛性を維持しつつ、ウェット路面で摩擦力を提供する。これにより、ウェット性能及び操縦安定性がバランス良く向上する。
また、第1ショルダーサイプ21と第1クラウンサイプ11とがショルダー周方向溝5を介して連続していることにより、これらが協働して摩擦力を提供し、ウェット性能を維持する。また、これらのサイプの配置によって、ショルダー陸部7及びクラウン陸部8が協働して大きなコーナリングフォースを提供し、旋回性能が向上する。
また、一対のクラウン陸部8において第1クラウンサイプ11が上述の通り配置されることにより、大きな接地圧が作用するタイヤ赤道C付近でのクラウン陸部8の変形が抑制される。これにより、操舵時の初期応答性が高められ、操縦安定性が向上する。本発明のタイヤは、以上のようなメカニズムにより、ウェット性能を維持しつつ、ドライ路面での操縦安定性を向上させることができると考えられる。
以下、本実施形態のさらに詳細な構成が説明される。なお、以下で説明される各構成は、本実施形態の具体的態様を示すものである。したがって、本発明は、以下で説明される構成を具えないものであっても、上述の効果を発揮し得るのは言うまでもない。また、上述の特徴を具えた本発明のタイヤに、以下で説明される各構成のいずれか1つが単独で適用されても、各構成に応じた性能の向上は期待できる。さらに、以下で説明される各構成のいくつかが複合して適用された場合、各構成に応じた複合的な性能の向上が期待できる。
図1に示されるように、本実施形態のトレッド部2は、タイヤ赤道Cと一方のトレッド端Teとの間のパターンと、タイヤ赤道Cと他方のトレッド端Teとの間のパターンとについて、各部の配置ピッチがタイヤ周方向に位置ずれしている点を除き、タイヤ赤道C上に中心を有する点対称とされている。但し、本発明のタイヤ1は、このような態様に限定されるものではない。
ショルダー周方向溝5の最大の溝幅W3は、クラウン周方向溝6の最大の溝幅W2よりも小さいのが望ましい。具体的には、ショルダー周方向溝5の前記溝幅W3は、クラウン周方向溝6の前記溝幅W2の60%~80%である。これにより、優れた操縦安定性が発揮される。
3本の周方向溝3の溝幅の合計は、トレッド幅TWの15%~25%であるのが望ましい。これにより、操縦安定性とウェット性能とがバランス良く向上する。
図2に示されるように、クラウン横溝10は、ショルダー周方向溝5から延び、かつ、クラウン陸部8内に途切れ端10aを有している。第2クラウンサイプ12は、クラウン横溝10の途切れ端10aからクラウン周方向溝6の側に延び、かつ、クラウン陸部8内で途切れている。このようなクラウン横溝10及び第2クラウンサイプ12は、操縦安定性とウェット性能とをバランス良く向上させる。
クラウン横溝10の溝幅W4は、例えば、ショルダー周方向溝5の最大の溝幅W3(図1に示す)の50%~90%であり、望ましくは55%~75%である。
クラウン横溝10は、例えば、クラウン陸部8のタイヤ軸方向の中心位置を横断していない。換言すれば、クラウン横溝10のタイヤ軸方向の長さL2は、クラウン陸部8のタイヤ軸方向の幅W5の50%以下であり、望ましくは35%~45%である。このようなクラウン横溝10は、クラウン陸部8の剛性を維持しつつ、優れた排水性を発揮できる。
第2クラウンサイプ12は、例えば、途切れ端10aにおけるクラウン横溝10の溝中心線10cに対してタイヤ周方向に位置ずれする様に、途切れ端10aに連通している。本実施形態では、タイヤ軸方向の一方側(図2では左側)のクラウン陸部8に配された第2クラウンサイプ12は、前記溝中心線10cに対してタイヤ周方向の一方側(図2では上側)に位置ずれしている。また、タイヤ軸方向の他方側(図2では右側)のクラウン陸部8に配された第2クラウンサイプ12は、前記溝中心線10cに対してタイヤ周方向の他方側(図2では下側)に位置ずれしている。このような第2クラウンサイプ12の配置は、各クラウン陸部8の接地時の打音をホワイトノイズ化し、ノイズ性能を高めるのに役立つ。
第2クラウンサイプ12のタイヤ軸方向の長さL3は、クラウン横溝10のタイヤ軸方向の長さL2よりも小さい。具体的には、第2クラウンサイプ12の前記長さL3は、クラウン陸部8のタイヤ軸方向の幅W5の15%~30%である。望ましい態様では、第2クラウンサイプ12は、クラウン陸部8のタイヤ軸方向の中心位置を横切っている。このような第2クラウンサイプ12は、クラウン陸部8の剛性を維持しつつ、ウェット走行時に大きな摩擦力を提供する。
第2クラウンサイプ12の途切れ端12aからクラウン周方向溝6までのタイヤ軸方向の距離L4は、例えば、クラウン陸部8のタイヤ軸方向の幅W5の25%~40%である。また、第2クラウンサイプ12のタイヤ軸方向の長さL3は、前記距離L4よりも小さい。また、前記途切れ端12aとクラウン周方向溝6との間の領域には、他の溝やサイプが設けられていないのが望ましい。これにより、クラウン陸部8の剛性が確実に維持され、優れた操縦安定性が発揮される。
上述の効果をさらに高めるために、第2クラウンサイプ12の最大深さは、クラウン横溝10の最大深さよりも小さく、かつ、第1クラウンサイプ11の最大深さよりも小さいのが望ましい。第2クラウンサイプ12の最大深さは、クラウン横溝10の最大深さの85%~95%である。
一方のクラウン陸部8に設けられた第1クラウンサイプ11のクラウン周方向溝6側の端と、他方のクラウン陸部8に設けられた第1クラウンサイプ11のクラウン周方向溝6側の端とのタイヤ周方向の距離L5は、例えば、第1クラウンサイプ11のタイヤ周方向の1ピッチ長さP1の25%~50%である。
トレッド平面視において、クラウン横溝10、第1クラウンサイプ11及び第2クラウンサイプ12は、それぞれ、タイヤ周方向の同じ向きに凸となるように円弧状に湾曲しているのが望ましい。これらのサイプの曲率半径は、例えば、50~100mmである。これにより、クラウン陸部8の全体が滑らかに変形し易くなり、操舵量に応じてコーナリングフォースがリニアに増加し易くなるため、旋回性能が向上する。
図3に示されるように、ショルダー陸部7には、上述のショルダー横溝20及び第1ショルダーサイプ21に加え、複数の第2ショルダーサイプ22が設けられている。
本明細書の各図では省略されているが、ショルダー横溝20は、トレッド端Teよりもタイヤ軸方向外側の領域においても、ショルダー陸部7をタイヤ軸方向に延びている。
ショルダー横溝20は、ショルダー陸部7の接地面のタイヤ軸方向の中心位置を横断しているのが望ましい。具体的には、ショルダー横溝20のショルダー陸部7の接地面でのタイヤ軸方向の長さL6は、ショルダー陸部7の接地面のタイヤ軸方向の幅W6の55%~70%である。このようなショルダー横溝20は、操縦安定性とウェット性能とをバランス良く向上させる。
ショルダー横溝20は、タイヤ軸方向外側に向かって溝幅が大きくなっているのが望ましい。ショルダー横溝20のトレッド端Te上での溝幅W7は、クラウン横溝10のショルダー周方向溝5での溝幅よりも大きいのが望ましい。このようなショルダー横溝20は、優れた排水性を発揮し得る。
ショルダー横溝20は、例えば、トレッド平面視において円弧状に湾曲する第1溝縁20eを有している。第1溝縁20eのトレッド端Teにおけるタイヤ軸方向に対する角度は、5°以下である。第1溝縁20eの曲率半径は、例えば、150~250mmである。本実施形態では、ショルダー横溝20及び第1クラウンサイプ11がタイヤ周方向の同じ向きに凸となるように円弧状に湾曲している。望ましい態様では、第1クラウンサイプ11のそれぞれが、ショルダー横溝20の第1溝縁よりも小さい曲率半径で円弧状に湾曲している。これにより、ショルダー陸部7及びクラウン陸部8が協働して大きなコーナリングフォースを提供し、旋回性能が向上する。
第1ショルダーサイプ21のショルダー陸部7の接地面でのタイヤ軸方向の長さL7は、例えば、ショルダー陸部7の接地面のタイヤ軸方向の幅W6の25%~40%である。
トレッド平面視において、第1ショルダーサイプ21は、ショルダー横溝20と同じ向きに凸なるように円弧状に湾曲している。また、第1ショルダーサイプ21は、ショルダー横溝20の第1溝縁20eの仮想延長線に沿って延びている。第1ショルダーサイプ21は、ショルダー横溝20の第1溝縁20eと同一又は略同一の曲率半径を有するのが望ましい。具体的には、第1ショルダーサイプの曲率半径は、ショルダー横溝20の第1溝縁の曲率半径の90%~110%である。
図4には、図3のA-A線断面図が示されている。図4に示されるように、第1ショルダーサイプ21は、ショルダー周方向溝5側の内側部26と、ショルダー横溝20側の外側部27とを含む。内側部26の深さd1は、外側部27の深さd2よりも小さいのが望ましい。内側部26の深さd1は、外側部27の深さd2の70%~80%である。このような第1ショルダーサイプ21は、操縦安定性とウェット性能とをバランス良く向上させる。
同様の観点から、内側部26のタイヤ軸方向の長さL8は、例えば、第1ショルダーサイプ21のタイヤ軸方向の長さL7(図3に示す)の50%~70%である。なお、内側部26のタイヤ軸方向の長さがタイヤ半径方向に変化する場合、前記タイヤ軸方向の長さは、内側部26のタイヤ半径方向の中心位置で測定される。
第1ショルダーサイプ21の最大の深さ(本実施形態では、外側部27の深さd2に相当する。)は、第1クラウンサイプ11の最大深さの90%~110%であり、望ましい態様ではこれらの深さが同じとされる。
図3に示されるように、さらに望ましい態様では、第2クラウンサイプ12の長さは、第1ショルダーサイプ21のタイヤ軸方向の長さL7よりも小さい。これにより、クラウン陸部8の剛性が相対的に大きくなり、旋回時の初期応答性が向上する。
第2ショルダーサイプ22は、少なくともトレッド端Teからタイヤ軸方向内側に延び、かつ、ショルダー陸部7内に途切れ端22aを有している。なお、本明細書の各図では省略されているが、第2ショルダーサイプ22は、トレッド端Teよりもタイヤ軸方向外側の領域においても、ショルダー陸部7をタイヤ軸方向に延びている。
操縦安定性とウェット性能とをバランス良く高める観点から、ショルダー陸部7の接地面において、第2ショルダーサイプ22のそれぞれのタイヤ軸方向の長さL9は、ショルダー陸部7の接地面のタイヤ軸方向の幅W6の30%~70%であり、望ましく40%~60%である。
第2ショルダーサイプ22のそれぞれの途切れ端22aと、ショルダー横溝20のそれぞれの途切れ端20aとのタイヤ軸方向の距離L10は、ショルダー陸部7の接地面のタイヤ軸方向の幅W6の30%以下が望ましく、より望ましくは20%以下である。これにより、ショルダー横溝20と第2ショルダーサイプ22とが協働してウェット性能を向上させる。
第2ショルダーサイプ22は、例えば、ショルダー横溝20と同じ向きに凸となるように円弧状に湾曲している。望ましい態様では、第2ショルダーサイプ22は、ショルダー横溝20の第1溝縁20eに沿って延びており、より望ましい態様ではこれらが平行とされる。これにより、ショルダー陸部7が滑らかに変形できるため、陸部の全体で大きなコーナリングフォースを発揮することができる。
第2ショルダーサイプ22の最大深さは、例えば、第1ショルダーサイプ21の最大深さよりも小さいのが望ましい。また、第2ショルダーサイプ22の最大深さは、第1ショルダーサイプ21の内側部26の深さd1(図4に示す)よりも大きいのが望ましい。このような第2ショルダーサイプ22は、ウェット性能を高めるのに役立つ。
以上、本発明の一実施形態のタイヤが詳細に説明されたが、本発明は、上記の具体的な実施形態に限定されることなく、種々の態様に変更して実施され得る。
図1の基本パターンを有するサイズ195/65R15の空気入りタイヤが、表1の仕様に基づき試作された。比較例として、図5に示されるトレッド部を有するタイヤが試作された。図5に示されるように、比較例のタイヤは、第1ショルダーサイプaと第1クラウンサイプbとが連続しない位置に設けられており、かつ、一方のクラウン陸部に設けられた第1クラウンサイプbと、他方のクラウン陸部に設けられた第1クラウンサイプbとが、クラウン周方向溝を介して連続する位置に設けられている。比較例のタイヤは、上述の事項を除き、図1で示されるものと実質的に同じである。各テストタイヤのドライ路面での操縦安定性及びウェット性能がテストされた。各テストタイヤの共通仕様やテスト方法は、以下の通りである。
装着リム:15×6.0J
タイヤ内圧:前輪230kPa、後輪220kPa
テスト車両:排気量1800cc 前輪駆動
<ドライ路面での操縦安定性>
上記テスト車両でドライアスファルト路面のテストコースを20~120km/hで走行したときの操縦安定性が、運転者の官能により評価された。結果は、比較例を100とする評点であり、数値が大きい程、ドライ路面での操縦安定性が優れていることを示す。
<ウェット性能>
上記テスト車両でウェット路面を走行したときのウェット性能が、運転者の官能により評価された。結果は、比較例を100とする評点であり、数値が大きい程、ウェット性能が優れていることを示す。
テスト結果が表1に示される。
Figure 2022102633000002
テストの結果、実施例のタイヤは、ウェット性能が101~105ポイントと維持されており、ドライ路面での操縦安定性が102~109ポイントと向上していることが確認できた。すなわち、実施例のタイヤは、ウェット性能を維持しつつ、ドライ路面での操縦安定性が向上していることが確認できた。
2 トレッド部
3 周方向溝
4 陸部
5 ショルダー周方向溝
6 ショルダー陸部
7 ショルダー陸部
8 クラウン陸部
11 第1クラウンサイプ
20 ショルダー横溝
20a 途切れ端
21 第1ショルダーサイプ
Te トレッド端

Claims (8)

  1. トレッド部を有するタイヤであって、
    前記トレッド部は、一対のトレッド端の間でタイヤ周方向に連続して延びる3本の周方向溝と、前記3本の周方向溝に区分された4つの陸部とで構成された4リブ構造を備え、
    前記3本の周方向溝は、一対のショルダー周方向溝と、前記一対のショルダー周方向溝の間を延びる1本のクラウン周方向溝であり、
    前記4つの陸部は、前記一対のショルダー周方向溝のタイヤ軸方向外側に区分された一対のショルダー陸部と、前記クラウン周方向溝と前記一対のショルダー周方向溝とで区分された一対のクラウン陸部とを含み、
    前記ショルダー陸部の少なくとも一方には、複数のショルダー横溝と、複数の第1ショルダーサイプとが設けられ、
    前記ショルダー横溝のそれぞれは、少なくとも前記トレッド端からタイヤ軸方向内側に延び、かつ、前記ショルダー陸部内に途切れ端を有し、
    前記第1ショルダーサイプのそれぞれは、前記ショルダー横溝の途切れ端から前記ショルダー周方向溝まで延びており、
    前記一対のクラウン陸部のそれぞれには、フルオープン型の複数の第1クラウンサイプが設けられており、
    一方の前記クラウン陸部に設けられた前記第1クラウンサイプのそれぞれは、前記ショルダー周方向溝を介して前記第1ショルダーサイプと連続する位置に設けられており、
    他方の前記クラウン陸部に設けられた前記第1クラウンサイプのそれぞれは、前記クラウン周方向溝を介して前記一方のクラウン陸部に設けられた前記第1クラウンサイプとは連続しない位置に設けられている、
    タイヤ。
  2. トレッド平面視において、前記ショルダー横溝のそれぞれは、タイヤ周方向の一方側に凸となるように円弧状に湾曲し、かつ、前記第1ショルダーサイプのそれぞれは、前記ショルダー横溝と同じ向きに凸となるように円弧状に湾曲している、請求項1に記載のタイヤ。
  3. トレッド平面視において、前記ショルダー横溝のそれそれは、円弧状に湾曲する第1溝縁を有し、
    前記第1ショルダーサイプは、前記第1溝縁と同一又は略同一の曲率半径を有する、請求項1又は2に記載のタイヤ。
  4. トレッド平面視において、前記第1ショルダーサイプのそれぞれは、前記ショルダー横溝のそれぞれの前記第1溝縁の仮想延長線に沿ってのびている、請求項3に記載のタイヤ。
  5. トレッド平面視において、前記第1クラウンサイプのそれぞれは、前記ショルダー横溝の前記第1溝縁よりも小さい曲率半径で円弧状に湾曲している、請求項3又は4に記載のタイヤ。
  6. 前記ショルダー横溝は、前記ショルダー陸部の接地面のタイヤ軸方向の中心位置を横断している、請求項1ないし5のいずれか1項に記載のタイヤ。
  7. 前記第1ショルダーサイプは、前記ショルダー周方向溝側の内側部と、前記ショルダー横溝側の外側部とを含み、
    前記内側部の深さは、前記外側部の深さよりも小さい、請求項1ないし6のいずれか1項に記載のタイヤ。
  8. 第1ショルダーサイプの最大深さは、前記第1クラウンサイプの最大深さと同じである、請求項1ないし7のいずれか1項に記載のタイヤ。
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