JP3128656B2 - 磁性酸化物の製造方法 - Google Patents

磁性酸化物の製造方法

Info

Publication number
JP3128656B2
JP3128656B2 JP03042178A JP4217891A JP3128656B2 JP 3128656 B2 JP3128656 B2 JP 3128656B2 JP 03042178 A JP03042178 A JP 03042178A JP 4217891 A JP4217891 A JP 4217891A JP 3128656 B2 JP3128656 B2 JP 3128656B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oxide
hydroxide
powder
water
alcohol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP03042178A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04260304A (ja
Inventor
盛一 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokin Corp
Original Assignee
Tokin Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokin Corp filed Critical Tokin Corp
Priority to JP03042178A priority Critical patent/JP3128656B2/ja
Publication of JPH04260304A publication Critical patent/JPH04260304A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3128656B2 publication Critical patent/JP3128656B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Magnetic Ceramics (AREA)
  • Soft Magnetic Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は磁性酸化の製造方法に
関するものであり、さらに詳しくは酸化鉄と酸化マンガ
ンおよび酸化亜鉛を主原料とするフェライト燒結体の磁
気特性の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般にフェライト燒結体の製造に際して
は、酸化鉄と酸化マンガンおよび酸化亜鉛などの原料粉
末を混合粉砕し、ろ過した後乾燥して予備燒結を行な
い、これを解砕した後特性改良のために種々の添加物を
粉末の状態で添加し、ついで少量のバインダー加えて造
粒している。さらにこの粒子を金型に入れて成形し、こ
れを燒結している。
【0003】主成分である鉄、マンガンおよび亜鉛など
の酸化物は燒結中にスピネル化するので、ある程度不均
一な混合状態であっても、燒結条件を適当に選ぶことに
より均一なスピネル相にすることができる。しかしスピ
ネル相に固熔しない成分は造粒粉末において不均一な混
合状態であると、燒結後も組織中に不均一に分散するこ
とになり、良好な磁気特性を有する燒結体を得る上での
障害となる。
【0004】従来の技術の場合には、粉末の混合が乾式
と湿式とのいずれに拘わらず、微量添加材は粉末状で添
加されるので、均一に混合することは実質的に不可能で
ある。より均一な混合状態とするためには混合時間を長
くすることが有効である。しかしこ野ように混合時間を
長くすると、逆に原料粉末(ここでは予備燒結された粉
末)の粉砕が進んで微粉が発生し、異常粒成長などの燒
結体組織の異常の原因となる。従って機械的混合におい
ては均一混合を得ようとすると微粉化を招き易い。これ
を避けるには最適条件下での混合が必要であるが、この
ような条件はその設定が非常に難しく、従って均一な混
合は実質的に不可能に近いといえる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】特開昭63−1516
20号および特開昭63−319254号などに開示さ
れている方法によれば、高周波電源トランス用のMn−
ZnフェライトにおいてZrO2とSiO2およびCa
Oとの同時添加により高比抵抗の粒界相を形成し、これ
により燒結体を高比抵抗化して鉄損を少なくすることが
提案されている。しかしこのような鉄損の低減にはZr
O2の粒界相への均一分散が必要であるが、従来の混合
方ではZrO2とSiO2およびCaOを粉末状として
添加しているので、均一な分散は実質上非常に困難であ
る。この発明の目的はフェライト燒結体の製造に際して
ZrO2を粒界相へ均一に分散させることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】予備焼成したフェライト
原料粉末を粉砕する工程において、1分子内にシリコン
原子とアルコキシ基のそれぞれを少なくとも1個以上含
む有機シリコン化合物と、水酸化カルシウムおよび水酸
化ジルコニルを含むアルコールと水との混合溶液による
スラリー状態として粉砕を行うことを要旨とする。
【0007】この発明におけるシリコンのアルコキシド
の具体例としては、テトライソプロポキシシラン(Si
(O−i−C3H7)4)が挙げられるが、これに限定
されるものではない。添加量はアルコキシド、水酸化物
中の金属元素の酸化物であるSiO2、CaOおよびZ
rO2の純分として必要な量になるように調合すればよ
い。スラリーとするための溶媒としてアルコールと水と
の混合溶液を用いるので、アルコキシドにおいては純ア
ルコールに比べて溶解度が低下し、また水酸化物におい
ては水に比べて溶解度が低下する。この故に添加物と予
備燒結粉末との混合はボールミルなどの機械的混合手段
によるのが望ましい。
【0008】以上のように作成された混合物のスラリー
はろ過すると溶液中に流れ込んだ添加材が失われてしま
うことになる。そこでスラリーのままバインダーを添加
して短時間混合を行ない、スプレードライヤーなどの手
段により造粒を行なうのが望ましい。
【0009】
【作用】以上のような工程により添加材が予備燒結粉末
の表面に均一に分散した造粒粉末を得ることができる。
従ってこの造粒粉末を用いて作成した燒結体において
は、結晶粒界にZrO2、SiO2およびCaOが均一
に分布した組織構造となる。
【0010】
【実施例】モル%de53%の酸化鉄(Fe2O3)、
35%の酸化マンガン(MnO)および12%の酸化亜
鉛(ZnO)からなるMn−Znフェライト原料粉末を
水を用いてボールミルで混合し、ついで800〜100
0℃の範囲の温度で2時間大気中で予備燒結した。得ら
れた予備燒結粉末をエチルアルコールと水で体積比が
1:1になるように混合した後、これに重量にして0.
04%の水酸化カルシウムCa(OH)2、0.092
%の水酸化ジルコニルZrO(OH)2および0.13
2%のテトライソプロポキシシランSi(O−i−C3
H7)4を添加し、ボールミルで10時間混合した。そ
の後このスラリーにバインダーとして体積にして1%の
ポリビニルアルコールを添加し、さらに30分間混合し
た。次にスプレードライヤーをもちいて造粒粉末を作成
した。これをプレス成形し、外径25mm、内径15m
m、厚み5mmの成形体を作成した。
【0011】比較のために同一工程において添加材とし
てSiO2、CaOおよびZrO2の粉末を上記と同一
量添加し、混合時間を10〜100時間として混合し、
造粒粉末を作成した。
【0012】これらの粉末を用いた成形体を1350℃
で2時間に亘り酸素分圧3%の雰囲気中で燒結して燒結
体を作成した。成分の化学分析値を表1に示す。添加材
の添加方法に拘わらずほぼ同一の分析値になっているこ
とが明らかである。
【0013】
【表1】
【0014】これらコアの磁気特性を表2に示す。この
表から明らかなように粉末状で添加したコアに比べて、
アルコキシドと水酸化物の混合溶液で添加したコアの方
がより低い鉄損が得られた。また粉末状で添加材を添加
したコアは混合時間が長くなるに従い鉄損が低下する
が、100時間では逆に鉄損が増大している。これは前
記した微粉化の影響である。よって従来の混合方法に比
べて、この発明の混合方法を用いることで従来では得ら
れなかった高い磁気特性が得られることが明らかであ
る。
【0015】
【表2】
【0016】
【発明の効果】以上述べたようにこの発明によれば、添
加材を燒結体組織中に均一に分散させることができ、よ
って鉄損の小さい良好な磁気特性を具えたフェライト燒
結体を得ることができる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化鉄と酸化マンガンおよび酸化亜鉛を
    主原料とするフェライト燒結体の製造において、これら
    主成分の混合粉末を予備焼成した後粉砕する工程が、1
    分子内にシリコン原子とアルコキシ基のそれぞれを少な
    くとも1個以上含む有機シリコン化合物と、水酸化カル
    シウムおよび水酸化ジルコニルを含むアルコールと水と
    の混合溶液によるスラリー状態として行なわれることを
    特徴とする磁性酸化物の製造方法。
  2. 【請求項2】 アルコールと水との混合比率をシリコン
    アルコキシドと水酸化物の重量比率とすることを特徴と
    する請求項1に記載の磁性酸化物の製造方法。
JP03042178A 1991-02-15 1991-02-15 磁性酸化物の製造方法 Expired - Fee Related JP3128656B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03042178A JP3128656B2 (ja) 1991-02-15 1991-02-15 磁性酸化物の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03042178A JP3128656B2 (ja) 1991-02-15 1991-02-15 磁性酸化物の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04260304A JPH04260304A (ja) 1992-09-16
JP3128656B2 true JP3128656B2 (ja) 2001-01-29

Family

ID=12628735

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP03042178A Expired - Fee Related JP3128656B2 (ja) 1991-02-15 1991-02-15 磁性酸化物の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3128656B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04260304A (ja) 1992-09-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI415819B (zh) Ferrite compositions and electronic parts
JP3128656B2 (ja) 磁性酸化物の製造方法
JPS60262405A (ja) Mn−Znフエライトの製造方法
JP2914554B2 (ja) 高透磁率MnZnフェライトの製造方法
JPH09306718A (ja) フェライト磁性材料とその製造方法
KR100279373B1 (ko) 연자성페라이트의제조방법
JP7117447B1 (ja) ジルコニア質セッタおよびMnZn系フェライトの製造方法
JP4311827B2 (ja) 酸化物磁性材料とチップ部品と酸化物磁性材料の製造方法とチップ部品の製造方法
JPH1074612A (ja) 高透磁率酸化物磁性材料
JPH0971455A (ja) フェライト材料およびその製造方法
JP2007197253A (ja) MnZnフェライトの製造方法
JPH04260658A (ja) フェライト焼結体およびその製造方法
JP2743009B2 (ja) ボンド磁心用フェライト粒子粉末及びその製造法
JP2939035B2 (ja) 酸化物軟質磁性材料
JP2824603B2 (ja) ボンド磁性体用フェライト粒子粉末及びその製造法
JPH0864410A (ja) 焼結磁心の製造方法
JP2706975B2 (ja) Mn―Zn系フェライト材料の製造方法
JPH09223619A (ja) 高透磁率酸化物磁性材料
JPH09115719A (ja) 高透磁率酸化物磁性材料及びその製造方法
JPH1064718A (ja) 高透磁率酸化物磁性材料
JP2000091114A (ja) 高透磁率酸化物磁性材料
JPH06112033A (ja) フェライト材の製造方法
JPH0818867B2 (ja) ジルコニウムを含むペロブスカイトセラミツクスの製造方法
KR100302069B1 (ko) 연자성페라이트의제조방법
JP2731357B2 (ja) Mn―Zn系フェライトの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20001018

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees