JP3125980B2 - セラミック製細長円筒部品のチャック・加工方法及び装置 - Google Patents
セラミック製細長円筒部品のチャック・加工方法及び装置Info
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- Constituent Portions Of Griding Lathes, Driving, Sensing And Control (AREA)
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セラミック製細長
円筒部品のチャック・加工方法及び装置に関する。
円筒部品のチャック・加工方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、円筒研削盤によって細長円筒
部品、例えばエンジンバルブ形状部品を研削加工する場
合、まず被加工体を手動あるいは自動で両チャックヘッ
ド間に搬入し、その後汎用スクロールチャックあるいは
両センターによってチャックし、加工する方法がとられ
ている。
部品、例えばエンジンバルブ形状部品を研削加工する場
合、まず被加工体を手動あるいは自動で両チャックヘッ
ド間に搬入し、その後汎用スクロールチャックあるいは
両センターによってチャックし、加工する方法がとられ
ている。
【0003】図1乃至図2は、従来のチャック方法の説
明するためのチャック加工装置の概略図である。このチ
ャック加工装置では、一端部に駆動側チャックヘッド1
が支柱2によって回転可能に支持され、モータ3によっ
て回転されるようになっている。他端部の被駆動側チャ
ックヘッド4はチャック圧付与装置5の一端に回動可能
に設置され、チャック圧付与装置5の他端部にはエア回
路6が連結されて、チャック圧付与装置5を介してチャ
ックヘッド1、4間に所望のチャック圧を付与するよう
になっている。エア回路6は、チャック力による被加工
体の曲がりを小さくするように調節可能となっている。
チャック圧付与装置5は支柱7の凹部5−1と凹部5−
1内を前後に摺動可能なピストン5−2とで構成され、
支柱7に前後に可動に支持されている。支柱7は図示し
ない油圧装置等の移動装置によって基台8上に摺動・固
定可能に設置されている。
明するためのチャック加工装置の概略図である。このチ
ャック加工装置では、一端部に駆動側チャックヘッド1
が支柱2によって回転可能に支持され、モータ3によっ
て回転されるようになっている。他端部の被駆動側チャ
ックヘッド4はチャック圧付与装置5の一端に回動可能
に設置され、チャック圧付与装置5の他端部にはエア回
路6が連結されて、チャック圧付与装置5を介してチャ
ックヘッド1、4間に所望のチャック圧を付与するよう
になっている。エア回路6は、チャック力による被加工
体の曲がりを小さくするように調節可能となっている。
チャック圧付与装置5は支柱7の凹部5−1と凹部5−
1内を前後に摺動可能なピストン5−2とで構成され、
支柱7に前後に可動に支持されている。支柱7は図示し
ない油圧装置等の移動装置によって基台8上に摺動・固
定可能に設置されている。
【0004】このチャック加工装置を用いて、被加工体
Wとしてヘッド径が32mm、軸径が7.3mm、全長
が109mmのセラミック製エンジンバルブを両チャッ
クヘッド1、4でチャックする場合、図示しない手動あ
るいは自動搬送装置によって両チャックヘッド間に被加
工体Wを搬入し、一側部の駆動側チャックヘッド2に押
し付ける(図1(a)及び図1(b)参照)。その後、
支柱7を基台8上に図中左方向に摺動させ被駆動チャッ
クヘッド5を被加工体Wの他端部に当接させ、支柱7を
基台8に対し固定する(図1(c)参照)。この際チャ
ックヘッド1、5間に所定のチャック圧がかかるように
エア回路によるチャック圧を設定する。モータ3によっ
て駆動側チャックヘッド1を回転させ所定のチャック圧
でチャックヘッド間にチャック・固定したエンジンバル
ブを回転し、図1(c)に模式的に図示する研削工具T
によって被加工体の表面を加工する。
Wとしてヘッド径が32mm、軸径が7.3mm、全長
が109mmのセラミック製エンジンバルブを両チャッ
クヘッド1、4でチャックする場合、図示しない手動あ
るいは自動搬送装置によって両チャックヘッド間に被加
工体Wを搬入し、一側部の駆動側チャックヘッド2に押
し付ける(図1(a)及び図1(b)参照)。その後、
支柱7を基台8上に図中左方向に摺動させ被駆動チャッ
クヘッド5を被加工体Wの他端部に当接させ、支柱7を
基台8に対し固定する(図1(c)参照)。この際チャ
ックヘッド1、5間に所定のチャック圧がかかるように
エア回路によるチャック圧を設定する。モータ3によっ
て駆動側チャックヘッド1を回転させ所定のチャック圧
でチャックヘッド間にチャック・固定したエンジンバル
ブを回転し、図1(c)に模式的に図示する研削工具T
によって被加工体の表面を加工する。
【0005】図2は、図1(c)での被加工体Wのチャ
ック状態を説明する図である。図示するように、それぞ
れのチャックヘッド1、4には裁頭円錐形状のチャック
凹部1−1、4−1が設けられ、チャック凹部の円錐状
斜面がチャック面とされている。被加工体Wの大径頭部
シート部Waの軸方向外側周辺部及び小径軸部Wbの軸
方向外側周辺には面取り部W1,W2が設けられチャッ
ク凹部1−1、4−1の円錐状斜面にそれぞれ緊密に当
接・支持されている。
ック状態を説明する図である。図示するように、それぞ
れのチャックヘッド1、4には裁頭円錐形状のチャック
凹部1−1、4−1が設けられ、チャック凹部の円錐状
斜面がチャック面とされている。被加工体Wの大径頭部
シート部Waの軸方向外側周辺部及び小径軸部Wbの軸
方向外側周辺には面取り部W1,W2が設けられチャッ
ク凹部1−1、4−1の円錐状斜面にそれぞれ緊密に当
接・支持されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、セラミッ
クエンジンバルブ等のセラミック製細長円筒部品を上述
の従来方法でチャック・加工した場合に、非常に高い精
度が要求される場合にあっては必ずしも満足な加工精度
が得られないことを発見した。すなわち、自動搬入装置
のチャックセンター位置とチャックヘッドのセンターの
位置との間にずれがある場合、また加工前の被加工体W
の軸部Wbの形状に歪みがある場合等に、被加工体Wを
両チャックヘッドの間にチャックして固定した場合、被
加工体Wの中心軸線とチャックヘッドのセンター位置と
がずれた状態でチャックされ曲げ応力が被加工体に働
く。その結果、チャック力によって被加工体の軸部Wb
が撓み、その状態で被加工体Wを加工することになる
が、被加工体を加工してチャックを解除しない状態で
は、軸部Wbを基準にして大径頭部(シート部)Waの
振れはほとんど無いが、チャックヘッドから加工した被
加工体Wを取り外すと被加工体Wにかかっていた曲げ応
力が解放され、被加工体が変形し、軸部Wbを基準にし
て大径頭部(シート部)Waが振れ、軸部とシート部と
の間の鉛直性に対し高い精度が要求される場合には必ず
しも満足な結果が得られないことを発見した。
クエンジンバルブ等のセラミック製細長円筒部品を上述
の従来方法でチャック・加工した場合に、非常に高い精
度が要求される場合にあっては必ずしも満足な加工精度
が得られないことを発見した。すなわち、自動搬入装置
のチャックセンター位置とチャックヘッドのセンターの
位置との間にずれがある場合、また加工前の被加工体W
の軸部Wbの形状に歪みがある場合等に、被加工体Wを
両チャックヘッドの間にチャックして固定した場合、被
加工体Wの中心軸線とチャックヘッドのセンター位置と
がずれた状態でチャックされ曲げ応力が被加工体に働
く。その結果、チャック力によって被加工体の軸部Wb
が撓み、その状態で被加工体Wを加工することになる
が、被加工体を加工してチャックを解除しない状態で
は、軸部Wbを基準にして大径頭部(シート部)Waの
振れはほとんど無いが、チャックヘッドから加工した被
加工体Wを取り外すと被加工体Wにかかっていた曲げ応
力が解放され、被加工体が変形し、軸部Wbを基準にし
て大径頭部(シート部)Waが振れ、軸部とシート部と
の間の鉛直性に対し高い精度が要求される場合には必ず
しも満足な結果が得られないことを発見した。
【0007】本発明者達は、被加工体をチャックした場
合にチャック力によって被加工体が曲がるのを防止する
ため、チャック圧力を下げ、例えば上記エンジンバルブ
の場合通常用いている5barから2bar以下までチ
ャックを下げて加工を行ってみたが、この場合には加工
中に被加工体がチャックヘッドから離脱したり、あるい
は離脱しないとしても加工中に被加工体が加工力によっ
て撓み正確な加工量を得られない等の問題が生じた。ま
た、チャック圧力を2barより上の圧力とすると2b
ar以下で加工した場合に比較して加工中の加工力によ
る被加工体の撓みを小さくできるが、やはり加工後チャ
ックを解除した場合の被加工体の軸部を基準とした頭部
シート部の捩れは大きく、高い要求精度を満たせないこ
とが判明した。
合にチャック力によって被加工体が曲がるのを防止する
ため、チャック圧力を下げ、例えば上記エンジンバルブ
の場合通常用いている5barから2bar以下までチ
ャックを下げて加工を行ってみたが、この場合には加工
中に被加工体がチャックヘッドから離脱したり、あるい
は離脱しないとしても加工中に被加工体が加工力によっ
て撓み正確な加工量を得られない等の問題が生じた。ま
た、チャック圧力を2barより上の圧力とすると2b
ar以下で加工した場合に比較して加工中の加工力によ
る被加工体の撓みを小さくできるが、やはり加工後チャ
ックを解除した場合の被加工体の軸部を基準とした頭部
シート部の捩れは大きく、高い要求精度を満たせないこ
とが判明した。
【0008】一方、自動搬入装置の自由度を上げて、チ
ャックヘッド間に被加工体Wをチャック中心位置に配置
することができるようにしてみたが、セラミック焼結体
の形状によってはチャック・加工する場合にチャック面
でのチャック・固定部の位置精度にばらつきが生じ、チ
ャックセンター位置と被加工体の軸芯との間の位置精度
にばらつきが生じる事が判明した。
ャックヘッド間に被加工体Wをチャック中心位置に配置
することができるようにしてみたが、セラミック焼結体
の形状によってはチャック・加工する場合にチャック面
でのチャック・固定部の位置精度にばらつきが生じ、チ
ャックセンター位置と被加工体の軸芯との間の位置精度
にばらつきが生じる事が判明した。
【0009】かかる問題点に鑑み、本発明は、長尺でか
つ細径のセラミック製細長円筒部品をチャック加工する
場合において、セラミック製細長円筒部品に実質的に曲
げ応力を生ずることなくチャックした状態でセラミック
製細長円筒部品の軸芯を基準として高精度に加工するこ
とを可能とするセラミック製細長円筒部品のチャック加
工方法及び該チャック加工方法を実施するための装置を
提供することを目的とする。
つ細径のセラミック製細長円筒部品をチャック加工する
場合において、セラミック製細長円筒部品に実質的に曲
げ応力を生ずることなくチャックした状態でセラミック
製細長円筒部品の軸芯を基準として高精度に加工するこ
とを可能とするセラミック製細長円筒部品のチャック加
工方法及び該チャック加工方法を実施するための装置を
提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のセラミック製細
長円筒部品のチャック・加工方法は、セラミック製細長
円筒部品を長手方向両端部でチャックヘッドによってチ
ャックして加工する方法であって、セラミック製細長円
筒部品の両端部をそれぞれ両チャックヘッドのチャック
凹部に収容した状態でセラミック製細長円筒部品を両チ
ャックヘッド間に挟持し両チャックのチャック凹部内で
セラミック製細長円筒部品の端部が滑ることを可能とす
る低いチャック圧で保持し、駆動側のチャックヘッドを
所定の時間回転させてセラミック製細長円筒部品の端部
を被駆動側のチャックヘッドのチャック凹部内にて滑ら
せ、チャック時のセラミック製細長円筒部品のチャック
ヘッドのチャック凹部内部でのチャックヘッドのセンタ
ー位置とセラミック製細長円筒部品の軸芯位置との位置
ずれがあれば、位置ずれを除去し、その後チャック圧を
加工時に必要なチャック圧まで上げた状態で、セラミッ
ク製細長円筒部品の表面を加工することを特徴とする。
長円筒部品のチャック・加工方法は、セラミック製細長
円筒部品を長手方向両端部でチャックヘッドによってチ
ャックして加工する方法であって、セラミック製細長円
筒部品の両端部をそれぞれ両チャックヘッドのチャック
凹部に収容した状態でセラミック製細長円筒部品を両チ
ャックヘッド間に挟持し両チャックのチャック凹部内で
セラミック製細長円筒部品の端部が滑ることを可能とす
る低いチャック圧で保持し、駆動側のチャックヘッドを
所定の時間回転させてセラミック製細長円筒部品の端部
を被駆動側のチャックヘッドのチャック凹部内にて滑ら
せ、チャック時のセラミック製細長円筒部品のチャック
ヘッドのチャック凹部内部でのチャックヘッドのセンタ
ー位置とセラミック製細長円筒部品の軸芯位置との位置
ずれがあれば、位置ずれを除去し、その後チャック圧を
加工時に必要なチャック圧まで上げた状態で、セラミッ
ク製細長円筒部品の表面を加工することを特徴とする。
【0011】本発明のセラミック製細長円筒部品のチャ
ック・加工方法は、セラミック製細長円筒部品の両端部
をそれぞれ両チャックヘッドのチャック凹部に収容した
状態でセラミック製細長円筒部品を長手方向両端部でチ
ャックするチャックヘッドと、所定のチャック圧を付与
するチャック圧付与手段と、チャック圧切り替え手段
と、チャックヘッド回転装置と、チャックヘッドにチャ
ックされたセラミック製細長円筒部品を加工する加工具
とからなり、チャック圧切り替え手段を切り替えること
によって、セラミック製細長円筒部品の両端部をそれぞ
れ両チャックヘッドのチャック凹部に収容した状態でセ
ラミック製細長円筒部品を両チャックヘッド間に挟持し
両チャックヘッドのチャック凹部内でセラミック製細長
円筒部品の端部が滑ることを可能とする低いチャック圧
で保持し、駆動側のチャックヘッドを所定の時間回転さ
せてセラミック製細長円筒部品の端部を被駆動側のチャ
ックヘッドの凹部内にて滑べらせ、チャック時のセラミ
ック製細長円筒部品のチャックヘッドのチャック凹部内
部でのチャックヘッドのセンター位置とセラミック製細
長円筒部品の軸芯位置との位置ずれがあれば、位置ずれ
を除去し、その後チャック圧を加工時に必要なチャック
圧まで上げた状態で、セラミック製細長円筒部品の表面
を加工具によって加工することを特徴とする。
ック・加工方法は、セラミック製細長円筒部品の両端部
をそれぞれ両チャックヘッドのチャック凹部に収容した
状態でセラミック製細長円筒部品を長手方向両端部でチ
ャックするチャックヘッドと、所定のチャック圧を付与
するチャック圧付与手段と、チャック圧切り替え手段
と、チャックヘッド回転装置と、チャックヘッドにチャ
ックされたセラミック製細長円筒部品を加工する加工具
とからなり、チャック圧切り替え手段を切り替えること
によって、セラミック製細長円筒部品の両端部をそれぞ
れ両チャックヘッドのチャック凹部に収容した状態でセ
ラミック製細長円筒部品を両チャックヘッド間に挟持し
両チャックヘッドのチャック凹部内でセラミック製細長
円筒部品の端部が滑ることを可能とする低いチャック圧
で保持し、駆動側のチャックヘッドを所定の時間回転さ
せてセラミック製細長円筒部品の端部を被駆動側のチャ
ックヘッドの凹部内にて滑べらせ、チャック時のセラミ
ック製細長円筒部品のチャックヘッドのチャック凹部内
部でのチャックヘッドのセンター位置とセラミック製細
長円筒部品の軸芯位置との位置ずれがあれば、位置ずれ
を除去し、その後チャック圧を加工時に必要なチャック
圧まで上げた状態で、セラミック製細長円筒部品の表面
を加工具によって加工することを特徴とする。
【0012】本発明のセラミック製細長円筒部品のチャ
ック・加工方法及び装置によれば、セラミック製細長円
筒部品の両端部をそれぞれ両チャックヘッドのチャック
凹部に収容した状態でセラミック製細長円筒部品を両チ
ャックヘッド間に挟持し両チャックヘッドのチャック凹
部内でセラミック製細長円筒部品の端部が滑ることを可
能とする低いチャック圧で保持し、駆動側のチャックヘ
ッドを所定の時間回転させてセラミック製細長円筒部品
の端部を滑らせ、チャック時のセラミック製細長円筒部
品のチャックヘッド内部でのチャックヘッドのセンター
位置とセラミック製細長円筒部品の軸芯位置との位置ず
れがあれば、位置ずれを無くし、その後チャック圧を加
工時に必要なチャック圧まで上げ、セラミック製細長円
筒部品の面を加工具で加工するので、セラミック製細長
円筒部品の軸芯を基準として高精度に加工することを可
能とする。本発明で言う『セラミック製細長円筒部品』
とは、長尺でかつ小径の円筒状の部品をいい、基本的に
は回転対称体をさし、例えばセラミック製のエンジンバ
ルブ、セラミックス製チューブ、セラミックス製サポー
トピン治具、オールセラミックス製ターボロータ等を挙
げることができる。本発明にいう『円筒部品』には、中
実円筒部品及び中空円筒部品の両方を含むものとする。
また、『滑る』とは、セラミック製細長円筒部品の被チ
ャック端部が被駆動軸側チャックヘッドのチャック面を
回転方向及び/または軸方向に滑動する(スリップ)す
ることを意味する。
ック・加工方法及び装置によれば、セラミック製細長円
筒部品の両端部をそれぞれ両チャックヘッドのチャック
凹部に収容した状態でセラミック製細長円筒部品を両チ
ャックヘッド間に挟持し両チャックヘッドのチャック凹
部内でセラミック製細長円筒部品の端部が滑ることを可
能とする低いチャック圧で保持し、駆動側のチャックヘ
ッドを所定の時間回転させてセラミック製細長円筒部品
の端部を滑らせ、チャック時のセラミック製細長円筒部
品のチャックヘッド内部でのチャックヘッドのセンター
位置とセラミック製細長円筒部品の軸芯位置との位置ず
れがあれば、位置ずれを無くし、その後チャック圧を加
工時に必要なチャック圧まで上げ、セラミック製細長円
筒部品の面を加工具で加工するので、セラミック製細長
円筒部品の軸芯を基準として高精度に加工することを可
能とする。本発明で言う『セラミック製細長円筒部品』
とは、長尺でかつ小径の円筒状の部品をいい、基本的に
は回転対称体をさし、例えばセラミック製のエンジンバ
ルブ、セラミックス製チューブ、セラミックス製サポー
トピン治具、オールセラミックス製ターボロータ等を挙
げることができる。本発明にいう『円筒部品』には、中
実円筒部品及び中空円筒部品の両方を含むものとする。
また、『滑る』とは、セラミック製細長円筒部品の被チ
ャック端部が被駆動軸側チャックヘッドのチャック面を
回転方向及び/または軸方向に滑動する(スリップ)す
ることを意味する。
【0013】本発明のセラミック製細長円筒部品のチャ
ック・加工方法及び装置として、以下の好ましい実施態
様を挙げることができる。 (1)前記セラミック製細長円筒部品が軸部と頭部シー
ト部とを有するセラミック製エンジンバルブであること
を特徴とする。本発明のセラミック製細長円筒部品のチ
ャック・加工方法及び装置は特にセラミック製エンジン
バルブをチャック・加工するのに適合する。 (2)一方のチャックヘッドにチャックヘッド回転装置
が設けられていることを特徴とする。一つのチャックヘ
ッド回転装置によって適正なチャック及び加工を可能と
するという利点がある。 (3)他方のチャックヘッドにチャック圧付与手段が設
けられ、装置が稼働状態常時チャック方向に一定の圧力
でチャックヘッドを付与していることを特徴とする。こ
のようにすることによって、直ちにチャック・加工工程
を実施することが可能となり、連続的にチャック・加工
を行え、加工セラミック製細長円筒部品の量産が可能と
なるという利点がある。 (4)少なくとも一方のチャックヘッドがセラミック製
細長円筒部品の材質より柔らかい材料で製作されている
ことを特徴とする。このようにすることによって、滑る
間に被加工体によりチャックヘッドが摩耗することによ
り位置ずれが除去できる。また、空回調整後多少チャッ
クヘッドのセンター位置とセラミック製細長円筒部品の
軸芯位置との位置ずれが残存していたとしても、チャッ
クヘッドが変形することによって残存する位置ずれを吸
収し該位置ずれを除去することが可能となる。上記のよ
うに摩耗しても一定圧で常時チャックヘッドが被加工体
を押しているため、摩耗量の大小はチャック状態に影響
しない。ちなみに、チャックヘッドの材料を適当に選択
することによって800本加工した後の摩耗量は30μ
m程度とすることも可能である。チャックヘッドのエア
ー圧による総移動量は、11mmと設定すると、29万
本までは十分もつことになる。
ック・加工方法及び装置として、以下の好ましい実施態
様を挙げることができる。 (1)前記セラミック製細長円筒部品が軸部と頭部シー
ト部とを有するセラミック製エンジンバルブであること
を特徴とする。本発明のセラミック製細長円筒部品のチ
ャック・加工方法及び装置は特にセラミック製エンジン
バルブをチャック・加工するのに適合する。 (2)一方のチャックヘッドにチャックヘッド回転装置
が設けられていることを特徴とする。一つのチャックヘ
ッド回転装置によって適正なチャック及び加工を可能と
するという利点がある。 (3)他方のチャックヘッドにチャック圧付与手段が設
けられ、装置が稼働状態常時チャック方向に一定の圧力
でチャックヘッドを付与していることを特徴とする。こ
のようにすることによって、直ちにチャック・加工工程
を実施することが可能となり、連続的にチャック・加工
を行え、加工セラミック製細長円筒部品の量産が可能と
なるという利点がある。 (4)少なくとも一方のチャックヘッドがセラミック製
細長円筒部品の材質より柔らかい材料で製作されている
ことを特徴とする。このようにすることによって、滑る
間に被加工体によりチャックヘッドが摩耗することによ
り位置ずれが除去できる。また、空回調整後多少チャッ
クヘッドのセンター位置とセラミック製細長円筒部品の
軸芯位置との位置ずれが残存していたとしても、チャッ
クヘッドが変形することによって残存する位置ずれを吸
収し該位置ずれを除去することが可能となる。上記のよ
うに摩耗しても一定圧で常時チャックヘッドが被加工体
を押しているため、摩耗量の大小はチャック状態に影響
しない。ちなみに、チャックヘッドの材料を適当に選択
することによって800本加工した後の摩耗量は30μ
m程度とすることも可能である。チャックヘッドのエア
ー圧による総移動量は、11mmと設定すると、29万
本までは十分もつことになる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて述べる。本発明のセラミック製細長円筒部品のチャ
ック・加工方法及び装置は、図1乃至図2で説明したチ
ャック・加工方法及び装置を改良したチャック・加工方
法及び装置であり、本発明においては、被加工体の搬
入、チャック、加工は従来技術で上に説明したものとほ
ぼ同一の工程で実施されるので、以下に相違する点を主
として述べ、その他の点については既に行った説明に委
ねる。
いて述べる。本発明のセラミック製細長円筒部品のチャ
ック・加工方法及び装置は、図1乃至図2で説明したチ
ャック・加工方法及び装置を改良したチャック・加工方
法及び装置であり、本発明においては、被加工体の搬
入、チャック、加工は従来技術で上に説明したものとほ
ぼ同一の工程で実施されるので、以下に相違する点を主
として述べ、その他の点については既に行った説明に委
ねる。
【0015】従来のものは、チャックヘッド間に所定の
チャック圧を付与するチャック圧付与手段を(所定の一
定のチャック圧を付与・維持する)エア回路6で構成し
ているが、本発明では図3に示すようにチャック圧を2
段階で設定・保持できるようになっている。さらに詳し
く述べると、チャック圧付与手段5は、支柱7の凹部5
−1と凹部5−1内を前後に摺動可能なピストン5−2
とからなり、チャック圧付与手段5の前端部にはチャッ
クヘッド4が取り付けられ、後端部はチャック圧の増減
速度を制御するための流速制御弁12を介して切り替え
電磁弁13に連結・連通さている。電磁弁13はチャッ
ク圧を2段階に制御するための圧力制御弁14と15に
連結され、圧力制御弁14と15とを電気的に切り替え
開閉する。また、電磁弁13には、切り替え時間を制御
するタイマー16が連結され、タイマー16に対してチ
ャックヘッド駆動用モータのON/OFF信号を受け、
その情報をタイマー16に送るチャック圧制御装置17
が連結されている。圧力制御弁14は、セラミック製細
長円筒部品を両チャックヘッド間に挟持し被駆動チャッ
クヘッド内でセラミック製細長円筒部品が滑ることを可
能とする低いチャック圧に設定・保持するための圧力制
御弁であり、一方圧力制御弁15はチャック圧を加工時
に適したより高いチャック圧に設定・保持するための圧
力制御弁である。これら2つの圧力制御弁14、15は
電磁弁13と反対側で図示しない圧縮ガス供給源に連結
されている。図1 (a), (b) 乃び図2に言及して説明
したエンジンバルブの場合には、例えば圧力制御弁14
の設定チャック圧を0.5barとし、圧力制御弁15
の設定チャック圧を5barに設定され、また圧縮ガス
供給源は10barに設定されている。
チャック圧を付与するチャック圧付与手段を(所定の一
定のチャック圧を付与・維持する)エア回路6で構成し
ているが、本発明では図3に示すようにチャック圧を2
段階で設定・保持できるようになっている。さらに詳し
く述べると、チャック圧付与手段5は、支柱7の凹部5
−1と凹部5−1内を前後に摺動可能なピストン5−2
とからなり、チャック圧付与手段5の前端部にはチャッ
クヘッド4が取り付けられ、後端部はチャック圧の増減
速度を制御するための流速制御弁12を介して切り替え
電磁弁13に連結・連通さている。電磁弁13はチャッ
ク圧を2段階に制御するための圧力制御弁14と15に
連結され、圧力制御弁14と15とを電気的に切り替え
開閉する。また、電磁弁13には、切り替え時間を制御
するタイマー16が連結され、タイマー16に対してチ
ャックヘッド駆動用モータのON/OFF信号を受け、
その情報をタイマー16に送るチャック圧制御装置17
が連結されている。圧力制御弁14は、セラミック製細
長円筒部品を両チャックヘッド間に挟持し被駆動チャッ
クヘッド内でセラミック製細長円筒部品が滑ることを可
能とする低いチャック圧に設定・保持するための圧力制
御弁であり、一方圧力制御弁15はチャック圧を加工時
に適したより高いチャック圧に設定・保持するための圧
力制御弁である。これら2つの圧力制御弁14、15は
電磁弁13と反対側で図示しない圧縮ガス供給源に連結
されている。図1 (a), (b) 乃び図2に言及して説明
したエンジンバルブの場合には、例えば圧力制御弁14
の設定チャック圧を0.5barとし、圧力制御弁15
の設定チャック圧を5barに設定され、また圧縮ガス
供給源は10barに設定されている。
【0016】次に、上記チャック圧設定機構の作動につ
いて説明する。電磁弁13が圧力制御弁15をOFFの
状態で、圧力制御弁14とチャック圧付与手段の後端部
とを電磁弁13及び流速制御弁12とを介して連通し、
常時設定チャック圧0.5barを被加工体Wに対しチ
ャックヘッドでかけられるようになっている。支柱7を
基準位置まで移動させ自動搬送装置によって搬送された
セラミック製細長円筒部品をチャックヘッド1と4との
間に挟持する。チャック圧は、チャック圧制御弁14を
介してを上記0.5barに維持する。この状態でセラ
ミック製細長円筒部品をチャックヘッド駆動用モータ3
を始動してチャックヘッド1により回転させると、モー
タの始動信号がチャック圧制御装置17に送られ、チャ
ック圧制御装置17からタイマー16に電気信号が送ら
れ、タイマーは時間の計測を開始し、所定の設定時間の
間被加工体がチャックヘッド内を滑り、被加工体Wの軸
芯とチャックヘッドのセンターの位置合わせが行われ
る。上記設定時間は、例えばチャックヘッド1の回転を
開始してから1秒間とすることができ、かかる設定時間
経過後にタイマー16から電磁弁13が圧力制御弁15
をONせよという電気信号が電磁弁13に送られ、それ
によって電磁弁13が圧力制御弁15をONとする。そ
の結果、圧力制御弁14の流路が閉じられ、圧力制御弁
15の流路に切り替わり、砥石等の加工具Tが加工点に
来るまえの、例えば2秒以内の所定の時間内に流速制御
弁12を介してチャック圧を5barに上昇させる。こ
の圧力は、チャックピストン5−2に伝わり、チャック
ヘッド1、4にチャック圧5barを付与する。チャッ
クヘッド1、4のチャック圧が5barに上げられ被加
工体を加工に適したチャック状態で、加工具Tによって
セラミック製細長円筒部品の表面を加工する。上記した
ように、本発明では被加工体の回転を開始後加工具が加
工点に来る前に例えば0.5barで滑らせ位置合わせ
を行い、その後加工に適したチャック圧まで上げる上記
加工工程を終了させる必要がある。
いて説明する。電磁弁13が圧力制御弁15をOFFの
状態で、圧力制御弁14とチャック圧付与手段の後端部
とを電磁弁13及び流速制御弁12とを介して連通し、
常時設定チャック圧0.5barを被加工体Wに対しチ
ャックヘッドでかけられるようになっている。支柱7を
基準位置まで移動させ自動搬送装置によって搬送された
セラミック製細長円筒部品をチャックヘッド1と4との
間に挟持する。チャック圧は、チャック圧制御弁14を
介してを上記0.5barに維持する。この状態でセラ
ミック製細長円筒部品をチャックヘッド駆動用モータ3
を始動してチャックヘッド1により回転させると、モー
タの始動信号がチャック圧制御装置17に送られ、チャ
ック圧制御装置17からタイマー16に電気信号が送ら
れ、タイマーは時間の計測を開始し、所定の設定時間の
間被加工体がチャックヘッド内を滑り、被加工体Wの軸
芯とチャックヘッドのセンターの位置合わせが行われ
る。上記設定時間は、例えばチャックヘッド1の回転を
開始してから1秒間とすることができ、かかる設定時間
経過後にタイマー16から電磁弁13が圧力制御弁15
をONせよという電気信号が電磁弁13に送られ、それ
によって電磁弁13が圧力制御弁15をONとする。そ
の結果、圧力制御弁14の流路が閉じられ、圧力制御弁
15の流路に切り替わり、砥石等の加工具Tが加工点に
来るまえの、例えば2秒以内の所定の時間内に流速制御
弁12を介してチャック圧を5barに上昇させる。こ
の圧力は、チャックピストン5−2に伝わり、チャック
ヘッド1、4にチャック圧5barを付与する。チャッ
クヘッド1、4のチャック圧が5barに上げられ被加
工体を加工に適したチャック状態で、加工具Tによって
セラミック製細長円筒部品の表面を加工する。上記した
ように、本発明では被加工体の回転を開始後加工具が加
工点に来る前に例えば0.5barで滑らせ位置合わせ
を行い、その後加工に適したチャック圧まで上げる上記
加工工程を終了させる必要がある。
【0017】次に、加工が終了しチャックヘッド駆動用
モータ3がOFFとされると、モータの停止信号がチャ
ック圧制御装置17に送られ、チャック圧制御装置17
からタイマー16に電気信号が送られ、電磁弁13が圧
力制御弁15をOFFとし、圧力制御弁15の流路が閉
じられ、圧力制御弁14の流路に切り替わり、チャック
ピストンにかかる圧力が5barから0.5barに切
り替える。そして、セラミック製細長円筒部品を自動搬
送装置で保持した後チャックヘッド4を支持する支柱7
が基台8上を外側方向に移動しチャックを解除し加工済
のセラミック製細長円筒部品をチャック・加工装置外に
取り出す。以上の工程を繰り返すことによって連続的に
セラミック製細長円筒部品をチャック・加工することが
可能となる。
モータ3がOFFとされると、モータの停止信号がチャ
ック圧制御装置17に送られ、チャック圧制御装置17
からタイマー16に電気信号が送られ、電磁弁13が圧
力制御弁15をOFFとし、圧力制御弁15の流路が閉
じられ、圧力制御弁14の流路に切り替わり、チャック
ピストンにかかる圧力が5barから0.5barに切
り替える。そして、セラミック製細長円筒部品を自動搬
送装置で保持した後チャックヘッド4を支持する支柱7
が基台8上を外側方向に移動しチャックを解除し加工済
のセラミック製細長円筒部品をチャック・加工装置外に
取り出す。以上の工程を繰り返すことによって連続的に
セラミック製細長円筒部品をチャック・加工することが
可能となる。
【0018】図4は、被加工体Wとしてヘッド径が30
mm、軸径が7mm、全長が110mmのセラミックエ
ンジンバルブをチャック圧を5barの一段階とした従
来方法でチャック・加工した場合と上記のようにチャッ
ク圧を0.5bar(1秒間)とし被加工体をチャック
ヘッド内で滑らせ、2秒以内に加工中に被加工体が撓ま
ないチャック圧5barに変化させ十分なチャック力を
付与した状態で加工を開始し終了させた本発明の場合の
エンジンバルブの軸部の軸芯を基準として頭部シート部
の振れの振幅を測定した結果を示す。加工圧力は約6k
g/mm2 (法線方向研削抵抗)とし、研削量は直径で
約0.3mmとした。図4で横軸は加工した被加工体番
号を示し、縦軸は各々の加工被加工体の振れ値を示す。
同図から明らかなように、従来方法では、振れ値が最大
40μmまで大きくばらついているのに対し、本発明の
方法によれば振れ値を5μm以下に押さえることができ
た。また、量産時の連続加工においても、従来の加工サ
イクルタイムに何ら影響を及ぼすことなく本発明のチャ
ック・加工方法を実施できることが分かった。
mm、軸径が7mm、全長が110mmのセラミックエ
ンジンバルブをチャック圧を5barの一段階とした従
来方法でチャック・加工した場合と上記のようにチャッ
ク圧を0.5bar(1秒間)とし被加工体をチャック
ヘッド内で滑らせ、2秒以内に加工中に被加工体が撓ま
ないチャック圧5barに変化させ十分なチャック力を
付与した状態で加工を開始し終了させた本発明の場合の
エンジンバルブの軸部の軸芯を基準として頭部シート部
の振れの振幅を測定した結果を示す。加工圧力は約6k
g/mm2 (法線方向研削抵抗)とし、研削量は直径で
約0.3mmとした。図4で横軸は加工した被加工体番
号を示し、縦軸は各々の加工被加工体の振れ値を示す。
同図から明らかなように、従来方法では、振れ値が最大
40μmまで大きくばらついているのに対し、本発明の
方法によれば振れ値を5μm以下に押さえることができ
た。また、量産時の連続加工においても、従来の加工サ
イクルタイムに何ら影響を及ぼすことなく本発明のチャ
ック・加工方法を実施できることが分かった。
【0019】また、上記のチャック・加工条件で本発明
の方法を実施したところ、被加工体Wとしてヘッド径が
25−60mm、軸径が5ー9.5mm、全長が90ー
150mmの範囲のセラミックエンジンバルブを加工
後、エンジンバルブの軸部の軸芯を基準として頭部シー
ト部の振れ振幅を10μm以下に押さえることができる
ことが分かった。
の方法を実施したところ、被加工体Wとしてヘッド径が
25−60mm、軸径が5ー9.5mm、全長が90ー
150mmの範囲のセラミックエンジンバルブを加工
後、エンジンバルブの軸部の軸芯を基準として頭部シー
ト部の振れ振幅を10μm以下に押さえることができる
ことが分かった。
【0020】なお、上記実施例では2段階のチャック圧
の調整を行ったが、必要に応じて3段階以上でチャック
圧を調整することもできることは当業者には容易に理解
できよう。このような3段階以上でチャック圧を調整す
る場合も本発明のセラミック製細長円筒部品のチャック
加工方法及び装置の範囲に包含される。
の調整を行ったが、必要に応じて3段階以上でチャック
圧を調整することもできることは当業者には容易に理解
できよう。このような3段階以上でチャック圧を調整す
る場合も本発明のセラミック製細長円筒部品のチャック
加工方法及び装置の範囲に包含される。
【0021】
【発明の効果】上述したように、本発明のセラミック製
細長円筒部品のチャック加工方法及び装置によれば、セ
ラミック製細長円筒部品の両端部をそれぞれ両チャック
ヘッドのチャック凹部に収容した状態でセラミック製細
長円筒部品を両チャックヘッド間に挟持し両チャックの
チャック凹部内でセラミック製細長円筒部品の端部が滑
ることを可能とする低いチャック圧で所定の時間保持
し、駆動側のチャックヘッドを回転させてセラミック製
細長円筒部品の端部をチャックヘッドのチャック凹部内
を滑らせ、チャック時のセラミック製細長円筒部品の端
部のチャックヘッド凹部内部でのセラミック製細長円筒
部品の軸芯位置とチャックヘッドのセンター位置との位
置ずれがあれば、位置ずれを無くし、その後チャック圧
を加工時に必要なチャック圧まで上げ、セラミック製細
長円筒部品の面を加工するので、加工前に自動搬送装置
で搬送しチャックした際に不適切なチャックによりセラ
ミック製細長円筒部品の軸芯とチャックヘッドのセンタ
ーの位置ずれが生じたり、あるいは被加工体の形状のば
らつきによりチャック時にセラミック製細長円筒部品の
軸芯とチャックヘッドのセンターの位置ずれが生じた場
合であっても、低いチャック圧でチャックしている間に
チャックヘッド内でセラミック製細長円筒部品を滑らせ
かかる位置ずれを除去し加工に適したより高いチャック
圧で被加工体を保持するので曲げ応力がかからない状態
で加工を行うことが可能となり、したがって軸部の軸芯
を基準としての従来方法では達成できなかった高い加工
精度を達成することができる。また、チャック後、加工
工具を被加工体に当接する間に低いチャック圧での空回
りによる位置ずれの除去と加工に適したより高いチャッ
ク圧までチャック圧を高めることが可能であるので従来
の加工サイクルタイムに何ら影響を及ばすことなく本発
明のチャック・加工方法を実施できる。
細長円筒部品のチャック加工方法及び装置によれば、セ
ラミック製細長円筒部品の両端部をそれぞれ両チャック
ヘッドのチャック凹部に収容した状態でセラミック製細
長円筒部品を両チャックヘッド間に挟持し両チャックの
チャック凹部内でセラミック製細長円筒部品の端部が滑
ることを可能とする低いチャック圧で所定の時間保持
し、駆動側のチャックヘッドを回転させてセラミック製
細長円筒部品の端部をチャックヘッドのチャック凹部内
を滑らせ、チャック時のセラミック製細長円筒部品の端
部のチャックヘッド凹部内部でのセラミック製細長円筒
部品の軸芯位置とチャックヘッドのセンター位置との位
置ずれがあれば、位置ずれを無くし、その後チャック圧
を加工時に必要なチャック圧まで上げ、セラミック製細
長円筒部品の面を加工するので、加工前に自動搬送装置
で搬送しチャックした際に不適切なチャックによりセラ
ミック製細長円筒部品の軸芯とチャックヘッドのセンタ
ーの位置ずれが生じたり、あるいは被加工体の形状のば
らつきによりチャック時にセラミック製細長円筒部品の
軸芯とチャックヘッドのセンターの位置ずれが生じた場
合であっても、低いチャック圧でチャックしている間に
チャックヘッド内でセラミック製細長円筒部品を滑らせ
かかる位置ずれを除去し加工に適したより高いチャック
圧で被加工体を保持するので曲げ応力がかからない状態
で加工を行うことが可能となり、したがって軸部の軸芯
を基準としての従来方法では達成できなかった高い加工
精度を達成することができる。また、チャック後、加工
工具を被加工体に当接する間に低いチャック圧での空回
りによる位置ずれの除去と加工に適したより高いチャッ
ク圧までチャック圧を高めることが可能であるので従来
の加工サイクルタイムに何ら影響を及ばすことなく本発
明のチャック・加工方法を実施できる。
【0022】
【図1】(a)は被加工体Wを両端部のセラミック製細
長円筒部品のチャック加工装置のチャックヘッドの間に
搬入した状態を示し、(b)は被加工体Wを一方のチャ
ックヘッドに当接させた状態を示し、(c)は被加工体
Wを両端部のチャックヘッドの間にチャックした状態を
示す。
長円筒部品のチャック加工装置のチャックヘッドの間に
搬入した状態を示し、(b)は被加工体Wを一方のチャ
ックヘッドに当接させた状態を示し、(c)は被加工体
Wを両端部のチャックヘッドの間にチャックした状態を
示す。
【図2】被加工体Wを両端部のチャックヘッドの間にチ
ャックした状態を詳細に示す位置部断面図である。
ャックした状態を詳細に示す位置部断面図である。
【図3】本発明のセラミック製細長円筒部品のチャック
加工装置のチャック圧付与手段とチャック圧設定機構の
模式図である。
加工装置のチャック圧付与手段とチャック圧設定機構の
模式図である。
【図4】被加工体Wとしてヘッド径が31mm、軸径が
7.3mm、全長が105mmのセラミックエンジンバ
ルブをチャック圧を一段階とした従来方法でチャック・
加工した場合とチャック圧を2段階とした本発明の方法
でチャック・加工した場合のエンジンバルブの軸部の軸
芯を基準として頭部シート部の捩れ振幅を測定した結果
を示す。
7.3mm、全長が105mmのセラミックエンジンバ
ルブをチャック圧を一段階とした従来方法でチャック・
加工した場合とチャック圧を2段階とした本発明の方法
でチャック・加工した場合のエンジンバルブの軸部の軸
芯を基準として頭部シート部の捩れ振幅を測定した結果
を示す。
1 駆動側チャックヘッド、1−1 チャック凹部、2
支柱、3 モータ、4 被駆動側チャックヘッド、4
−1 チャック凹部、5 チャック圧付与装置、5−1
凹部5−1、5−2 ピストン、6 エア回路、7
支柱7、8 基台、12 流速制御弁、13 切り替え
電磁弁、14、15 圧力制御弁、16 タイマー、1
7 チャック圧制御装置、W 被加工体、Wa 大径頭
部シート部、Wb 小径軸部、W1,W2 面取り部
支柱、3 モータ、4 被駆動側チャックヘッド、4
−1 チャック凹部、5 チャック圧付与装置、5−1
凹部5−1、5−2 ピストン、6 エア回路、7
支柱7、8 基台、12 流速制御弁、13 切り替え
電磁弁、14、15 圧力制御弁、16 タイマー、1
7 チャック圧制御装置、W 被加工体、Wa 大径頭
部シート部、Wb 小径軸部、W1,W2 面取り部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 キャリヌ アン−マリイ クロウディヌ デウィッテ ベルギー国 ルヴァン−ラ−ヌーヴ 1348 オティニー クール デュ ビス ブゲ 31 (72)発明者 ジェフリイ フィリップ ジョン バッ ティモア ベルギー国 7331 ボドゥール ルー ド テルトレ ナンバー30 (56)参考文献 特開 平1−183366(JP,A) 特開 昭63−7257(JP,A) 米国特許3093942(US,A) 米国特許5339521(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B24B 5/04 B23B 5/22 B24B 41/06
Claims (7)
- 【請求項1】セラミック製細長円筒部品を長手方向両端
部でチャックヘッドによってチャックして加工する方法
であって、セラミック製細長円筒部品の両端部をそれぞ
れ両チャックヘッドのチャック凹部に収容した状態でセ
ラミック製細長円筒部品を両チャックヘッド間に挟持し
両チャックのチャック凹部内でセラミック製細長円筒部
品の端部が滑ることを可能とする低いチャック圧で保持
し、駆動側のチャックヘッドを所定の時間回転させてセ
ラミック製細長円筒部品の端部を被駆動側のチャックヘ
ッドのチャック凹部内にて滑らせ、チャック時のセラミ
ック製細長円筒部品のチャックヘッドのチャック凹部内
部でのセラミック製細長円筒部品の軸芯位置とチャック
ヘッドのセンター位置との位置ずれがあれば、位置ずれ
を除去し、その後チャック圧を加工時に必要なチャック
圧まで上げた状態で、セラミック製細長円筒部品の表面
を加工することを特徴とするセラミック製細長円筒部品
のチャック・加工方法。 - 【請求項2】前記セラミック製細長円筒部品が軸部と頭
部シート部とを有するセラミック製エンジンバルブであ
ることを特徴とする請求項1に記載したセラミック製細
長円筒部品のチャック・加工方法。 - 【請求項3】セラミック製細長円筒部品の両端部をそれ
ぞれ両チャックヘッドのチャック凹部に収容した状態で
セラミック製細長円筒部品を長手方向両端部でチャック
するチャックヘッドと、所定のチャック圧を付与するチ
ャック圧付与手段と、チャック圧切り替え手段と、チャ
ックヘッド回転装置と、チャックヘッドにチャックされ
たセラミック製細長円筒部品を加工する加工具とからな
り、チャック圧切り替え手段を切り替えることによっ
て、セラミック製細長円筒部品の両端部をそれぞれ両チ
ャックヘッドのチャック凹部に収容した状態でセラミッ
ク製細長円筒部品を両チャックヘッド間に挟持し両チャ
ックヘッドのチャック凹部内でセラミック製細長円筒部
品の端部が滑ることを可能とする低いチャック圧で保持
し、駆動側のチャックヘッドを所定の時間回転させてセ
ラミック製細長円筒部品の端部を被駆動側のチャックヘ
ッドのチャック凹部内にて滑べらせ、チャック時のセラ
ミック製細長円筒部品のチャックヘッドのチャック凹部
内部でのチャックヘッドのセンター位置とセラミック製
細長円筒部品の軸芯位置との位置ずれがあれば、位置ず
れを除去し、その後チャック圧を加工時に必要なチャッ
ク圧まで上げた状態で、セラミック製細長円筒部品の表
面を加工具によって加工することを特徴とするセラミッ
ク製細長円筒部品のチャック・加工装置。 - 【請求項4】前記セラミック製細長円筒部品が軸部と頭
部シート部とを有するセラミック製エンジンバルブであ
ることを特徴とする請求項3に記載したセラミック製細
長円筒部品のチャック・加工装置。 - 【請求項5】一方のチャックヘッドにチャックヘッド回
転装置が設けられていることを特徴とする請求項3又は
4に記載したセラミック製細長円筒部品のチャック・加
工装置。 - 【請求項6】他方のチャックヘッドにチャック圧付与手
段が設けられ、装置が稼働状態常時チャック方向に一定
のチャック圧をチャックヘッドに付与していることを特
徴とする請求項5に記載したセラミック製細長円筒部品
のチャック・加工装置。 - 【請求項7】少なくとも一方のチャックヘッドがセラミ
ック製細長円筒部品の材質より柔らかい材料で製作され
ていることを特徴とする請求項3乃至6のいずれかに記
載したセラミック製細長円筒部品のチャック・加工装
置。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08261706A JP3125980B2 (ja) | 1996-10-02 | 1996-10-02 | セラミック製細長円筒部品のチャック・加工方法及び装置 |
DE69719281T DE69719281T2 (de) | 1996-10-02 | 1997-10-02 | Verfahren und Vorrichtung zum Aufspannen und Bearbeiten von einem länglichen und zylindrischen Artikel aus keramischen Material |
EP97307798A EP0838303B1 (en) | 1996-10-02 | 1997-10-02 | Process and apparatus for chucking and machining an elongated cylindrical article made of a ceramic material |
US08/943,013 US5893793A (en) | 1996-10-02 | 1997-10-02 | Process and apparatus for chucking and machining an elongated cylindrical article made of a ceramic material |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08261706A JP3125980B2 (ja) | 1996-10-02 | 1996-10-02 | セラミック製細長円筒部品のチャック・加工方法及び装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10109255A JPH10109255A (ja) | 1998-04-28 |
JP3125980B2 true JP3125980B2 (ja) | 2001-01-22 |
Family
ID=17365585
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP08261706A Expired - Fee Related JP3125980B2 (ja) | 1996-10-02 | 1996-10-02 | セラミック製細長円筒部品のチャック・加工方法及び装置 |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5893793A (ja) |
EP (1) | EP0838303B1 (ja) |
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