JP3015172B2 - 工作物取付装置 - Google Patents

工作物取付装置

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JP3015172B2
JP3015172B2 JP3303918A JP30391891A JP3015172B2 JP 3015172 B2 JP3015172 B2 JP 3015172B2 JP 3303918 A JP3303918 A JP 3303918A JP 30391891 A JP30391891 A JP 30391891A JP 3015172 B2 JP3015172 B2 JP 3015172B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、相対回転可能な軸部
材と加工部材とから成る工作物組立体における前記加工
部材の外周面を切削するための工作物取付装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、工作物用コレットチャックとして
は、例えば、実開昭63−91311号公報に開示され
たものがある。該工作物用コレットチャックは、基体に
対し進退摺動自在に装着されたコレットスリーブと、コ
レットスリーブに進退摺動自在に貫挿されたコレット
と、基体に対しコレットを前進方向に付勢する前進用ば
ねと、コレットを閉じるようにコレットに対しコレット
スリーブを前進方向に付勢するクランプ用ばねとから構
成され、コレットスリーブとコレットとの間にはコレッ
トに対しコレットスリーブをクランプ用ばねに抗して後
退し得るコレット開閉スペースとコレットスリーブの後
退時に両者が互いに係合する係合手段とが具備されてい
る。そして、回転主軸の先端には偏心位置に駆動ピンが
弾性的に突出して取り付けられ、該駆動ピンが工作物に
形成した孔に弾性的に挿入されて工作物を回転させ、ま
た、工作物の軸部の一端をクランプレストにばねとねじ
で取り付けると共に、他端をコレットのばね力で押圧し
て取り付けたものである。
【0003】また、組立部品の旋削加工装置として、特
開平2−59203号公報に開示されたものがある。該
組立部品の旋削加工装置は、VTR、8ミリVTR、D
AT等の相対回転部材から成る組立部品にリード加工等
の曲線旋削加工を施すものであり、その構成は、相対回
転可能な軸部材と外側部材とから成る組立部品における
前記軸部材の一端部を支持する第一保持部、該第一保持
部に対して進退可能であり且つ前記軸部材の他端部を支
持する第二保持部、前記第一保持部に回転可能に配置さ
れ且つ前記外側部材に旋削加工に必要な回転運動を与え
る主軸手段、及び前記第一保持部に取付けられ且つ前記
軸部材に回転運動を与えるドライバ手段から成るもので
ある。前記ドライバ手段は、主軸に組込まれた副サーボ
モータ、該副サーボモータに駆動連結し且つ組立部品回
転中心と同軸上に配置されたセンタ、該センタの外周面
に回転軸線方向に摺動可能状態にスプリングによって前
記組立部品側に付勢されたドライバ、及び該ドライバに
取付けられ且つ前記組立部品の外側部材ボス外径に嵌合
するドライバブーツから成るものである。また、前記第
二保持部は、フレーム内に組立部品回転中心と同軸上に
回転軸線方向に摺動可能に配置したローリングセンタボ
ス及び該ローリングセンタボスの先端に凹部を形成した
ローリングセンタから成り、前記フレームを主軸台後側
面に組立部品回転軸と平行移動可能に取付けたものであ
る。更に、前記主軸手段は主軸端面に駆動プレートを介
して取付け且つ前記組立部品に対して前後運動可能なケ
レプレートと、前記組立部品の外側部材端面に形成した
係合穴に係止可能なケレとを含むものである。
【0004】また、NC切削加工装置として、特開平2
−88102号公報に開示されたものがある。該NC切
削加工装置は、VTR用シリンダにテープ走行時のガイ
ドとなるリード形状等のリード加工を高速で行うことが
できるものであり、NC制御されるX−Z移動テーブル
上に固定され且つ工作物の切削に必要な回転を与えるサ
ーボモータを組み込んだ主軸手段、該主軸手段に設けた
工作物を保持位置決めするクランプ手段、該クランプ手
段にて保持される工作物と対向する位置に設定した固定
テーブル、該固定テーブルに取付け且つ前記工作物に対
して独立に往復運動可能な切削加工用刃物台、及び前記
固定テーブルに固定し且つ該切削加工用刃物台を往復運
動させるサーボモータから成るものである。
【0005】また、特開平2−180503号公報に
は、リード加工用刃物台装置及び該刃物台装置を用いた
NCリード加工装置が開示されている。該リード加工用
刃物台装置は、刃物取付スライドを高速で往復運動させ
るものであり、テーブルに固定したサーボモータ、該サ
ーボモータの駆動軸と一体構造の回転軸に形成した雄ね
じ、該雄ねじに螺合し且つ前記回転軸の回転運動に応じ
て往復運動可能なナット部材、該ナット部材に固定され
且つ一端に刃物を取付けた刃物取付スライド、該刃物取
付スライドは前記テーブルに固定したスライドベースに
エア軸受を介して往復摺動可能に支持されている。ま
た、NCリード加工装置は、VTR用シリンダにテープ
走行時のガイドとなるリード形状等のリード加工を高速
で行うことができるものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前掲実
開昭63−91311号公報に開示された工作物用コレ
ットチャックでは、工作物に回転力を与える駆動ピンは
工作物に対して回転力のみでなく、弾性力で推力も与え
る構造であるので、工作物の軸方向の位置が常に不安定
な状態で保持され、工作物の外面を加工する場合に、軸
方向の加工に対して高精度を期待することはできないと
いう問題を有している。また、工作物の軸部の固定につ
いても、工作物の軸部の一端をねじとばねとでクランプ
レストに取り付け、他端をコレットのばね力で押圧して
取り付けているため、コレットのばね力が工作物の軸方
向に付勢しているため、工作物の軸方向に対する保持状
態に常に不安定さが存在し、工作物に対する軸方向の加
工精度には高精度を期待できないという問題を有してい
る。更に、該工作物用コレットチャックでは、基準面と
なる加工部材の端面加工とリード加工とを同一機上で行
うことができず、加工精度に高精度を期待できないとい
う問題を有している。
【0007】そこで、この発明の目的は、上記の課題を
解決することであり、相対回転可能な軸部材と加工部材
とから成る工作物組立体に対して加工部材の外周面にリ
ード加工等の加工を行うための工作物取付装置におい
て、前記軸部材の両端部に軸方向の推力が付勢されない
状態で押圧保持し、前記軸部材の一端を保持する支持手
段に対して前記軸部材の他端を保持する支持手段を微調
整して工作物に対する回転軸線を整合させ、更に、回転
手段で前記加工部材に軸方向の推力を付勢することなく
回転力のみを与えて回転させ、前記加工部材の軸方向の
加工精度を向上させ、高精度のリード加工等を行うこと
ができる工作物取付装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の目的
を達成するために、次のように構成されている。即ち、
この発明は、相対回転可能な軸部材と加工部材とから成
る工作物組立体の前記軸部材の一端部を支持する主軸台
に取り付けた第1支持ブロック、該第1支持ブロック上
の前記軸部材に対して軸心方向に変位して前記軸部材を
押圧固定する第1押圧部を備えた主軸台に取り付けたコ
レット、該コレットの前記第1押圧部を軸心方向に変位
させるため前記主軸台に対して軸方向に進退摺動可能な
コレット作動筒、前記主軸台に回転可能に設けた主軸に
よって回転し且つ前記加工部材に係合して前記加工部材
に回転を与える加工部材回転手段、スライドベースに取
り付けた軸心方向に直交する水平方向と垂直方向に移動
可能なスライド手段、該スライド手段に支持され且つ前
記軸部材の他端部を支持する第2支持ブロック、及び該
第2支持ブロック上の前記軸部材の端部を押圧固定する
第2押圧部を備えた前記スライドに取り付けた揺動手
段、を有する工作物取付装置に関する。
【0009】また、この工作物取付装置において、前記
主軸台に取り付けた前記支持ブロックには前記工作物組
立体の前記軸部材の端面が当接する基準金が取り付けら
れている。
【0010】また、この工作物取付装置において、前記
スライド手段には前記工作物組立体の前記加工部材の外
面に接触して前記加工部材の回転に対して制動を付与す
るブレーキ手段が設けられている。
【0011】
【作用】この発明による工作物取付装置は、上記のよう
に構成されているので、次のように作用する。即ち、こ
の工作物取付装置において、軸部材の一端の保持手段は
第1支持ブロックに支持した軸部材の端部を押圧して固
定する第1押圧部を備えた主軸台に固定したコレット、
及び前記主軸台に対して進退可能であり且つ前記コレッ
トの前記第1押圧部を軸心方向に変位させるコレット作
動筒から構成したので、前記軸部材の保持に当たって前
記軸部材に対して軸方向の推力は付勢されず、垂直方向
の押圧力のみが作用して前記軸部材は保持される。
【0012】また、前記加工部材の回転は、前記主軸台
に回転可能に設けた主軸によって回転する加工部材回転
手段が前記加工部材に係合して前記加工部材に回転を与
えるので、前記加工部材には推力は作用せず回転力のみ
が与えられ、軸方向の加工精度に影響を及ぼさない。更
に、前記加工部材の他端の保持手段は、スライドベース
に取り付けた軸心方向に直交する水平方向と垂直方向に
移動可能なスライド手段、該スライド手段に支持され且
つ前記前記軸部材の他端部下面を支持する第2支持ブロ
ック、及び該第2支持ブロックに支持した前記軸部材の
前記端部上面を押圧固定する第2押圧部を備えた前記ス
ライドに取り付けた揺動手段から構成されているので、
前記軸部材に対して軸方向の推力が付勢されず、垂直方
向の押圧力のみが作用して前記軸部材は保持される。そ
して、前記軸部材の他端の前記第2支持ブロックを前記
第1支持ブロックに対して微調整して工作物組立体に対
する回転軸心を整合させることができる。
【0013】
【実施例】以下、図面を参照して、この発明による工作
物取付装置の一実施例を説明する。図1はこの発明によ
る工作物取付装置の一実施例を示す正面図、図2は図1
の工作物取付装置の右側面図、図3は図1の工作物取付
装置を示す断面図、図4は図3の工作物取付装置の主軸
側の拡大断面図、図5は図3の工作物取付装置の支持ブ
ロックを示す側面図、及び図6は図3の工作物取付装置
のスライド側の平面図である。
【0014】この実施例における工作物取付装置は、工
作物として、軸部材2と該軸部材2に対して相対的に回
転可能な外部材即ち加工部材3とから成る工作物組立体
1を支持する旋盤に設けられたものであり、工作物組立
体1の軸部材2を保持して加工部材3に切削回転を与
え、加工部材3の軸方向外周面に長手方向に曲線を描く
形状であるリード等の切削加工を行うために適用される
ものである。この工作物取付装置で工作物組立体1を保
持した場合には、例えば、工作物組立体1が8ミリVT
R等のシリンダである場合には、シリンダとなる加工部
材3に対して製品の基準面とテープ走行のガイドとなる
リードを同一機上で加工する構造に構成することができ
る。
【0015】この工作物取付装置において加工部材3に
回転を与える加工部材回転手段は、次のように構成され
ている。旋盤のヘッドベース51に主軸台4が取り付け
られ、主軸台4には主軸台ハウジング5がボルト等で固
定され、また、該主軸台ハウジング5には、加工部材回
転手段を構成する一種のシンクロプーリである主軸回転
体6が軸受20を介して回転可能に取り付けられてい
る。主軸回転体6の前端には、ケレベース14をボルト
等で固定した面板7がボルト等で固定されている。ま
た、主軸台4にはスタンド52が取り付けられ、スタン
ド52に取り付けたプレート53上にはサーボモータ5
0が設置されている。主軸回転体6は、一種のタイミン
グプーリであり、サーボモータ50の回転がタイミング
プーリ49及びタイミングベルト16を通じて伝達され
るように構成されている。
【0016】ケレベース14には、1個又は複数個のケ
レピン15(図3又は図4)が回転軸心から偏心した位
置に取り付けられている。ケレピン15が取り付けられ
るケレベース14の回転軸心から偏心した位置は、工作
物組立体1の加工部材3の端面に施される基準加工面の
領域に干渉しないように、加工領域より半径方向内側に
設定されている。ケレピン15は、工作物組立体1の加
工部材3に形成されている駆動孔である係合孔17に隙
間を有する状態で挿入されて係合するように前方へ突出
している。主軸回転体6の回転は、面板7を通じてケレ
ベース14に伝達され、ケレベース14の回転はケレピ
ン15を回転軸心を中心に所定の円運動となって回転す
る。従って、ケレピン15が工作物組立体1の加工部材
3に係合しているので、軸部材2が固定されていると、
ケレピン15は加工部材3を軸方向に押圧しないので、
加工部材3には推力が付勢されることなく回転力のみが
作用して軸部材2に対して回転することになる。
【0017】この工作物取付装置において、主軸台ハウ
ジング5にはシリンダサポート23が取り付けられ、該
シリンダサポート23には作動シリンダ22が支持され
ている。また、シリンダサポート23に形成した貫通孔
55と主軸台ハウジング5に形成した貫通孔27には、
コレット作動筒9がシリンダサポート23と主軸台ハウ
ジング5とに対して進退摺動可能に貫通している。コレ
ット作動筒9の端部には作動シリンダ22のロッド24
が固定されている。即ち、コレット作動筒9は作動シリ
ンダ22のロッド24の作動に同期して作動される構造
に構成されている。従って、作動シリンダ22が作動し
てロッド24が往復運動すると、コレット作動筒9がシ
リンダサポート23の貫通孔55と主軸台ハウジング5
の貫通孔27内を進退可能に摺動することになる。
【0018】また、シリンダサポート23の貫通孔26
には、コレットサポート25が嵌合している。このコレ
ットサポート25には、コレット作動筒9内に遊合状態
に嵌合しているコレット10の後端部が固定されてい
る。コレット10は、前端側が大きく切り込まれたスリ
ット18(図4)が形成され、コレット10の前端部の
上部は前方に突出し且つ下部は欠落した形状に形成され
ている。コレット10の前端部の上部は半径方向に揺動
するばね作用を有する把持子即ち押圧部13に形成され
ている。更に、コレット10の押圧部13の外周面は半
径方向前方外向きに伸びるテーパ面21に形成され、且
つ押圧部13の内周面は工作物組立体1の軸部材2の上
面を押圧する押圧面26が形成されている。また、コレ
ット作動筒9の前端部内周面には、押圧部13のテーパ
面21に接触状態に当接可能なテーパ面19が形成され
ている。
【0019】更に、主軸台ハウジング5には、支持ブロ
ック11がボルト等で取外し可能に固定されている。支
持ブロック11は、工作物組立体1の軸部材2の下面を
載置して支持する上部が開口状態のV形支持面8を有し
ている。また、支持ブロック11には、軸方向即ち長手
方向に対する基準金12がボルト等で取外し可能に固定
されている。基準金12は工作物組立体1の軸部材2の
端面に当接する基準面を有しており、基準金12の基準
面に工作物組立体1の軸部材2の端面を当接させて工作
物組立体1を切削加工可能な状態に設定することによっ
て、工作物組立体1の軸部材2を軸方向の加工基準位置
に設定できる。
【0020】この工作物取付装置において、工作物組立
体1の軸部材2の端面を基準金12の基準面に当接さ
せ、且つ工作物組立体1の軸部材2の下面を支持ブロッ
ク11のV形支持面8に載置し、次いで、作動シリンダ
22を作動してコレット作動筒9を前方へ摺動させる
と、コレット作動筒9のテーパ面19が押圧部13のテ
ーパ面21を半径方向内向きに押圧し、押圧部13は半
径方向内向きに変位し、工作物組立体1の軸部材2の上
面を押圧し、工作物組立体1の軸部材2を、押圧部13
の押圧面26と支持ブロック11のV形支持面8との間
に挟持され、強固に固定される。この時、工作物組立体
1の軸部材2に対しては、軸方向の推力は作用しないの
で、工作物組立体1の軸部材2は軸方向への移動は発生
せず、強固に固定されることになり、加工部材3の外周
面に軸方向の切削加工に行う場合に、加工精度に悪影響
を及ぼすことがない。
【0021】次に、この工作物取付装置のスライド側の
保持手段について説明する。主軸台4のフレームには、
スペーサ33を介在させてスライドベース28が固定さ
れている。スライドベース28には、軸心方向に直交す
る水平方向に伸びるあり形係合部31が形成されてい
る。スライドベース28のあり形係合部31には、クロ
ススライド29に形成した軸心方向に直交する水平方向
に伸びるあり溝形嵌合溝32が嵌合している。クロスス
ライド29は、スライドベース28との間に配置された
ばね42によってシリンダ38のピストン43に押圧状
態に設置されているので、シリンダ38の作動によって
ピストン43が伸び出せば、クロススライド29はスラ
イドベース28に対してばね42のばね力に抗して軸心
方向に直交する水平方向即ちX方向に移動する。クロス
スライド29のスライドベース28に対する移動量はミ
クロン単位で調整され、クロススライド29をスライド
ベース28に対して軸心方向に直交する水平方向即ちX
方向の微調整を行うことができる。
【0022】更に、クロススライド29の他面には、軸
心方向に直交する上下方向に伸びるあり形係合部37が
形成されている。クロススライド29のあり形係合部3
7には、スライド30に形成した軸心方向に直交する上
下方向に伸びるあり溝形嵌合溝36が嵌合している。ス
ライド30は、スライドベース28との間に配置された
ばね(図示せず)によって上方へシリンダ46のピスト
ン47に押圧状態に設置されているので、シリンダ46
の作動によってピストン47が伸び出せば、スライド3
0はクロススライド29に対して上記ばねのばね力に抗
して軸心方向に直交する上下方向即ちY方向に移動す
る。スライド30のクロススライド29に対する移動量
はミクロン単位で調整され、スライド30をクロススラ
イド29に対して軸心方向に直交する上下方向即ちY方
向に微調整を行うことができる。
【0023】また、スライド30には、クランプブロッ
ク34が固定されている。このクランプブロック34に
は、ボルト等で取外し可能にV形支持面44を有する上
部開口状態の支持ブロック45が取り付けられている。
また、クランプブロック34には、揺動手段となる枢支
点41で枢動するリンク35が枢着されている。リンク
35の一端には軸部材2の端部上面を押圧する加圧クラ
ンパー即ち押圧部40が取り付けられ、リンク35の他
端には係合孔54が形成されている。リンク35の係合
孔54には、クランプブロック34に取り付けたシリン
ダ46のピストン47に取り付けた枢支ピン39が遊嵌
している。従って、シリンダ46のピストン47が作動
して上方へ伸び出すと、リンク35が枢支点41を中心
に揺動し、リンク35に取り付けた把持部即ち押圧部4
0が支持ブロック45のV形支持面44に載置された軸
部材2の端部上面を押圧する。従って、工作物組立体1
の軸部材2の端部は、支持ブロック45と押圧部40と
の間に挟持され、強固に固定される。
【0024】更に、この工作物取付装置において、クラ
ンプブロック34には、工作物組立体1の加工部材3の
外面に接触して加工部材3の回転に対して制動を付与す
るブレーキ手段であるばね力を有するセーム皮等で製作
された板ばね式ブレーキ48が取り付けられている。こ
の工作物取付装置に工作物組立体1を設置して、加工部
材3に回転を与えて加工部材3の外周面にリード加工を
行う時に、旋盤の刃物(図示せず)が加工部材3の外周
面に接触して切削する際に切削負荷変動が発生するが、
その切削負荷変動に対して板ばね式ブレーキ48はばね
力で加工部材3の外面に接触して該負荷変動を抑制する
作用を発揮するものである。
【0025】この発明による工作物取付装置は、上記の
ように構成されており、工作物組立体1を取り付けるに
は、次のような工程で行うことができる。作動シリンダ
22を作動してコレット作動筒9を後方に引っ込めてお
くと共に、シリンダ46を作動してリンク35を支持ブ
ロック45から離れる方向に揺動させておく。この状態
で、工作物組立体1の軸部材2の両端を、支持ブロック
11と支持ブロック45上にそれぞれ載置する。次い
で、加工部材3の係合孔17にケレピン15を係合させ
ながら、軸部材2の端面を基準金12の基準面に当接状
態にする。工作物組立体1の軸部材2の両端部を上記の
ように支持ブロック11,45上に載置した状態で、作
動シリンダ22を作動してコレット作動筒9を前方に進
行させ、コレット作動筒9の前端のテーパ面19をコレ
ット10の押圧部13のテーパ面21に作用させ、コレ
ット10の押圧部13を半径方向下向きに変位させ、軸
部材2の端部上面を押圧する。同時に、シリンダ46を
作動してリンク35を支持ブロック45に近づく方向に
揺動させ、リンク35に設けた押圧部40を軸部材2の
端部上面に押圧する。従って、工作物組立体1の軸部材
2には、軸方向の推力は全く作用することなく、軸部材
2は支持ブロック11,45と押圧部13,40によっ
て強固に固定されることになる。
【0026】
【発明の効果】この発明による工作物取付装置は、上記
のように構成されているので、次のような効果を有す
る。即ち、この工作物取付装置は、相対回転可能な軸部
材と加工部材とから成る工作物組立体の前記軸部材の一
端部を支持する主軸台に取り付けた第1支持ブロック、
該第1支持ブロック上の前記軸部材に対して軸心方向に
変位して前記軸部材を押圧固定する第1押圧部を備えた
主軸台に取り付けたコレット、及び該コレットの前記第
1押圧部を軸心方向に変位させるため前記主軸台に対し
て軸方向に進退摺動可能なコレット作動筒を有している
ので、前記軸部材の一端部を前記第1支持ブロックに載
置した状態で前記コレット作動筒を作動し、前記軸部材
の一端部を前記コレットで押圧固定でき、前記軸部材に
は軸方向の推力が作用せず強固に固定できる。
【0027】また、スライド手段に支持され且つ前記軸
部材の他端部を支持する第2支持ブロック、及び該第2
支持ブロック上の前記軸部材の端部を押圧固定する第2
押圧部を備えた前記スライドに取り付けた揺動手段を有
しているので、軸部材の他端部を前記第2支持ブロック
に載置した状態で前記揺動手段を作動し、前記軸部材の
他端部を前記揺動手段に設けた前記第2押圧部で押圧固
定でき、前記軸部材には軸方向の推力が作用せず強固に
固定できる。
【0028】更に、前記主軸台に回転可能に設けた主軸
によって回転する加工部材回転手段が前記加工部材に係
合して前記加工部材に回転を与えるので、前記加工部材
に対して推力が作用させずに回転力のみが与えられ、前
記加工部材に対する軸方向の加工精度に悪影響を及ぼす
ことがなく、高精度の加工精度を確保できる。
【0029】また、スライドベースに取り付けた軸心方
向に直交する水平方向と垂直方向に移動可能なスライド
手段によって第2支持ブロックの位置を調節できるの
で、軸部材に対して軸方向へのばね力が作用することが
ないので、加工部材の端面の基準面の切削加工及び外周
面の切削加工に対して、ばね力による悪影響は全く発生
せず、高精度の加工精度を確保できる。しかも、消耗品
である前記各支持ブロック及び基準金等を交換しても、
微調整によって常に最適値に修正でき、工作物組立体の
前記軸部材の軸心を完全に一致させることができる。
【0030】また、この工作物取付装置は、工作物組立
体の軸部材の両端を第1支持ブロックと第2支持ブロッ
クとで支持して前記軸部材に回転可能に取り付けた加工
部材を回転させて、前記加工部材の外周面を切削加工す
るので、組立前における軸部材と加工部材とが有する加
工誤差の累積されたものが、組立後に加工することで加
工誤差を無くして高精度の加工精度を確保できる。
【0031】また、前記主軸台に取り付けた前記支持ブ
ロックには前記工作物組立体の前記軸部材の端面が当接
する基準金が取り付けられているので、軸部材の端面を
基準金に当接させた状態で軸部材を固定すれば、軸部材
を所定の位置に簡単に設定でき、しかも加工部材の外周
面を切削加工する場合に、加工部材の端面を加工して該
端面を基準面として外周面を切削することができ、基準
面に対する外周面の加工精度を高精度に維持できる。
【0032】更に、前記スライド手段には前記工作物組
立体の前記加工部材の外面に接触して前記加工部材の回
転に対して制動を付与するブレーキ手段が設けられてい
るので、切削加工時の切削負荷変動を規制することがで
き、該負荷変動による悪影響を排除できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による工作物取付装置の一実施例を示
す正面図である。
【図2】図1の工作物取付装置の右側面図である。
【図3】図1の工作物取付装置を示す断面図である。
【図4】図3の工作物取付装置の主軸側の拡大断面図で
ある。
【図5】図3の工作物取付装置の支持ブロックを示す側
面図である。
【図6】図3の工作物取付装置のスライド側の平面図で
ある。
【符号の説明】
1 工作物組立体 2 軸部材 3 加工部材 4 主軸台 5 主軸台ハウジング 6 主軸回転体 7 面板 9 コレット作動筒 10 コレット 11 支持ブロック(第1支持ブロック) 12 基準金 13,40 押圧部 28 スライドベース(スライド手段) 29 クロススライド(スライド手段) 30 スライド(スライド手段) 35 リンク(揺動手段) 45 支持ブロック(第2支持ブロック)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−59203(JP,A) 特開 昭62−94204(JP,A) 特開 昭62−251001(JP,A) 実開 昭63−91311(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23B 5/00 B23Q 3/06 301

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相対回転可能な軸部材と加工部材とから
    成る工作物組立体の前記軸部材の一端部を支持する主軸
    台に取り付けた第1支持ブロック、該第1支持ブロック
    上の前記軸部材に対して軸心方向に変位して前記軸部材
    を押圧固定する第1押圧部を備えた主軸台に取り付けた
    コレット、該コレットの前記第1押圧部を軸心方向に変
    位させるため前記主軸台に対して軸方向に進退摺動可能
    なコレット作動筒、前記主軸台に回転可能に設けた主軸
    によって回転し且つ前記加工部材に係合して前記加工部
    材に回転を与える加工部材回転手段、スライドベースに
    取り付けた軸心方向に直交する水平方向と垂直方向に移
    動可能なスライド手段、該スライド手段に支持され且つ
    前記軸部材の他端部を支持する第2支持ブロック、及び
    該第2支持ブロック上の前記軸部材の端部を押圧固定す
    る第2押圧部を備えた前記スライドに取り付けた揺動手
    段、を有する工作物取付装置。
  2. 【請求項2】 前記主軸台に取り付けた前記支持ブロッ
    クには前記工作物組立体の前記軸部材の端面が当接する
    基準金が取り付けられている請求項1に記載の工作物取
    付装置。
  3. 【請求項3】 前記スライド手段には前記工作物組立体
    の前記加工部材の外面に接触して前記加工部材の回転に
    対して制動を付与するブレーキ手段が設けられている請
    求項1に記載の工作物取付装置。
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