JP3116205B2 - 椅子用シェル構造 - Google Patents
椅子用シェル構造Info
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Description
れ等に適用されるシェル構造に係り、特に合成樹脂等の
硬質弾性材によって構成される中シェルと外シェルが、
良好に結合されるようにした椅子用シェル構造に関す
る。
るシェル構造として、合成樹脂等の硬質弾性材により成
形され、クッション材を前面に装着する中シェルと、こ
の中シェルの背面を覆う外シェルとを、一体的に接合し
た構造が知られている(例:実開平5−1354号)。
れる各シェルの表面が曲面状をなすことが多いため、そ
の接合にあたっては、成形された両方のシェルの曲面が
合致していることが重要である。
により成形された中シェルに外シェルを取付けるには、
例えば図6に示すように、外シェル(2)の前面の複数箇
所に鉤部(6)を有する軸部(5)を突設するとともに、中
シェル(1)に嵌合孔(3)を設け、この嵌合孔(3)に軸部
(5)を挿入するようにしている、そして、嵌合孔(3)付
近の係止爪(4)に鉤部(6)を係止させることにより、両
シェル(1)(2)を固定保持するようになっている。
来の構造では、着座者の荷重が、背凭れ等のクッション
材に掛った時に、軸部先端の鉤部または係止爪が破損し
たり、鉤部が嵌合孔から外れたりすることがあった。
めになされたもので、椅子の背凭れ等を形成する外シェ
ルと中シェルとを連結する軸部と受け部とを、容易に組
付けることができるとともに、その連結部の適度の移動
を許容して、連結部の破損を防止しうるようにしたもの
である。
めに、本発明は、次のように構成されている。(1) 座または背凭れ用のクッション材を表面に装着した
中シェルと、この中シェルの裏面を覆う外シェルとを有
し、これら中シェルと外シェルとの対向面に設けた軸部
と受け部とからなる嵌合連結部により、両シェルを互い
に連結するようにしてなる椅子用シェル構造において、
前記軸部は、その先端両側に鍔状に突出する鉤部を有
し、前記受け部は、前記鉤部が進入しうる窪み部と、そ
の窪み部の開口部に薄肉部を介して連設され、かつ窪み
部の内方に向かって互いに内向きに傾斜する1対の弾性
係止片とを有し、前記軸部の先端の鉤部を前記窪み部の
弾性係止片の間に挿入したとき、軸部の先端の鉤部が、
前記弾性係止片の先端に係止することにより、軸部を、
受け部より抜け止めして両シェルを互いに結合するよう
にし、かつこの際、軸部の先端の鉤部と前記窪み部の底
面との間に、かなり大きな間隙が形成されるようにす
る。
いに対向する先端同士が平行であるとともに、この弾性
係止片の先端と当接する鉤部の両側面を平行とする。
は、横断面コ字形またはH形をなすものとする。
を、中シェルの窪み部の開口部に設けた弾性係止片に一
致させ、この状態で両シェルを互いに押圧する。この場
合、窪み部の開口部に設けた1対の弾性係止片はハ字状
をなし、窪み内方に向って傾斜しているので、軸部の鉤
部は両係止片を押し広げて、これを乗り越える状態で挿
入され、軸部の先端両側の鉤部の各々は両側の弾性係止
片に係止される。このとき、弾性係止片は、薄肉部を介
して窪み部の開口部に連設されているので、薄肉片部が
弾性変形することにより、軸部の受け部への挿入が容易
に行える。
の荷重が凭れ等に掛り、中シェルあるいは外シェルが変
形しても、弾性係止片が主として薄肉部で弾性変形し、
かつ軸部の先端の鉤部と窪み部の底面との間に、かなり
大きな間隔を設けてあるため 、軸部と窪み部との相対的
なかなりの移動が許容され、軸部に大きな負荷が掛って
折れるようなことはなく、しかも、中シェルが外シェル
に対してがたつくこともない。
士を平行とし、この弾性係止片の先端と当接する軸部の
両側面も平行とすれば、弾性係止片の先端と軸部との当
接面積を大きく取ることができ、弾性係止片による軸部
の確実な保持が行える。
の対向壁に一体に連設された端壁とにより横断面コ字形
またはH形とすれば、この軸部の強度を向上させること
ができ、折損等を防止することができる。
照して説明する。本実施例の椅子用シェル構造は、図1
に示すように、例えば椅子の背凭れに適用されるもの
で、ウレタン等の発泡樹脂製のクッション材(13)が表面
に装着される合成樹脂等の硬質弾性材製の中シェル(11)
と、この中シェル(11)の後面を覆う外シェル(12)とを有
している。
の中央部方向を向く複数の切込線(14)が設けられ、中シ
ェル(11)の外周部における隣合う切込線(14)(14)の間の
部分は、それぞれ独立的に中央部分に対して屈撓可能と
なっている。
ともある。中シェル(11)の中央部分には、発泡のための
上型に中シェル(11)をセットする場合の嵌合保持孔(15)
(15)が穿設されている。
外周部には、外シェル(12)との連結部としての受け部(1
6)が設けられ、外シェル(12)の対向面には軸部(17)が設
けられ、これら受け部(16)と軸部(17)により、両シェル
(11)(12)は互いに連結される。
軸部(17)が進入しうる長方形の窪み部(18)と、この窪み
部(18)の開口部において、窪み部(18)の内方に向かうハ
字状の1対の弾性係止片(19)とを備えている。
わちクッション材(13)の装着面側に突出する閉塞壁(18
a)によって塞がれており、この閉塞壁(18a)は、中シェ
ル(11)から一体成形により膨出させて構成されている。
ら表面側に弧状に突出する薄肉部(19a)と、この薄肉部
(19a)から窪み部(18)の内方に向って傾斜する係止部(19
b)とを有し、弾性係止片(19)の互いに対向する先端同士
は平行とされている。
この対向壁(17a)(17a)と一体をなす端壁(17b)とにより
断面コ字形とされ、端壁(17b)の外周は、補強リブ(23)
によって補強されている。軸部(17)の先端両側面には、
大径鍔状に突出する矢尻形傾斜端縁(22a)(22a)を有する
鉤部(22)が一体形成され、この鉤部(22)の両傾斜端縁(2
2a)(22a)は平行をなし、窪み部(18)内へ挿入した際、中
シェル(11)の弾性係止片(19)の先端と当接するようにな
っている。しかしてこの際、図4に明確に示されている
ように、鉤部(22)の先端面と窪み部(18)の底面との間に
は、かなり大きな間隙が形成されるようになっている。
なお、図示しないが、軸部(17)の横断面はH形でもよ
い。
ェル(11)とクッション材(13)を一体成形する場合、中シ
ェル(11)の外周側部分は、複数の部分毎に屈撓自在であ
るから良好な成形が行える。
下面に中シェル(11)をセットしておき、上型(30)と下型
(31)との間に、ウレタンなどの発泡原液を注入して発泡
させて、クッション材(13)と中シェル(11)とを一体とす
る場合、中シェル(11)が変形しても、ウレタンなどの発
泡過程で、中シェル(11)の外周部の下方から先にウレタ
ンなどの発泡圧を受け、区分した各外周側部分が屈撓し
て上型(30)に押し付けられる。そのため、クッション材
(13)の成形時に、発泡中のウレタンなどが、中シェル(1
1)と上型(30)との間に回り込むことがなく、外シェルと
の取付け部である前記窪み部(18)や弾性係止片(19)を埋
めてしまう等の不良の発生を防止することができる。
の軸部(17)の鉤部(22)を、中シェル(11)の窪み部(18)の
開口部に設けた弾性係止片(22)と一致させ、この状態で
両シェル(11)(12)を互いに押圧する。この場合、窪み部
(18)の開口部に設けた1対の弾性係止片(19)はハ字状を
なし、かつ窪み部(18)の内方に向って傾斜しているの
で、図3に示すように、軸部(17)の鉤部(22)は両係止片
(19)を押し広げて、これを乗り越える状態で挿入され、
軸部(17)の先端両側の鉤部(22)は、両側の弾性係止片(1
9)の先端に係止される。
が、薄肉部(19a)を介して窪み部(18)の開口部に連設さ
れているので、薄肉部(19a)が弾性変形することによ
り、軸部(17)の受け部(16)への挿入を容易に行える。
荷重により、中シェル(11)あるいは外シェル(12)が変形
しても、弾性係止片(19)が主として薄肉部(19a)で変形
して、軸部(17)と受け部(16)との相対的な移動が許容さ
れ、軸部(17)に大きな負荷が掛って折れるようなことは
なく、また中シェル(11)が外シェル(12)に対してがたつ
くこともない。
先端同士を平行とし、この弾性係止片(19)の先端と当接
する軸部(17)の両側面をも平行としたことにより、弾性
係止片(19)の先端と軸部(17)との当接面積を大きくする
ことができ、弾性係止片(19)による軸部(17)の確実な保
持が行える。
7a)(17a)と、この対向壁(17a)(17a)に一体に連設された
端壁(17b)とにより、断面コ字形(またはH形)としてあ
るので、軸部(17)の強度は大であり、その折損等が有効
に防止される。
8a)付きの窪み部(18)に挿入される。このように、中シ
ェル(11)のクッション材装着側において、軸部(17)先端
の鉤部(22)および窪み部(18)が閉塞壁(18a)によって覆
われ、クッション材(13)と軸部(17)の先端の鉤部(22)と
が直接に接触することはない。そのため、椅子に着座し
て背凭れ等のクッション材(13)側から荷重が掛かった
時、軸部(17)の鉤部(22)および弾性係止片(19)に負荷が
掛ることがなく、鉤部(22)または弾性係止片(19)が破損
したり、鉤部(22)が弾性係止片(19)からはずれたりする
ことがない。
(13)と鉤部(22)とが繰返し押付けられることがなく、ク
ッション材(13)を痛めることがない。前記実施例では、
本発明を椅子の背凭れに適用したが、椅子の座について
も、同様に適用できることは勿論である。
片はハ字状をなし、窪み内方に向って傾斜しているの
で、組立て時において軸部を窪み部に押し込めば、軸部
の鉤部は両係止片を押し広げて、これを乗り越え、両側
の弾性係止片に係止される。このとき、弾性係止片は薄
肉部を介して窪み部の開口部に連設されているので、薄
肉片部が弾性変形することにより、軸部の受け部への挿
入を容易に行える。
の荷重が凭れ等に掛り、中シェルあるいは外シェルが変
形しても、弾性係止片が、主として薄肉部で弾性変形
し、かつ軸部の先端と受け部である窪み部の底面との間
に、かなり大きな間隙を設けてあるため、軸部と受け部
との相対的なかなりの移動が許容され、軸部に大きな負
荷が掛って折れるようなことはなく、しかも、中シェル
が外シェルに対してがたつくこともない。
士を平行とし、この弾性係止片の先端と当接する軸部の
両側面も平行とすれば、弾性係止片の先端と軸部との当
接面積を大きく取ることができ、弾性係止片による軸部
の確実な保持が行える(請求項2)。
この対向壁に一体に連設された端壁とにより断面コ字形
またはH形とすれば、この軸部の強度を向上させること
ができ、折損等を有効に防止することができる(請求項
3)。
る。
である。
る。
図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 座または背凭れ用のクッション材を表面
に装着した中シェルと、この中シェルの裏面を覆う外シ
ェルとを有し、これら中シェルと外シェルとの対向面に
設けた軸部と受け部とからなる嵌合連結部により、両シ
ェルを互いに連結するようにしてなる椅子用シェル構造
において、 前記軸部は、その先端両側に鍔状に突出する鉤部を有
し、前記受け部は、前記鉤部が進入しうる窪み部と、そ
の窪み部の開口部に薄肉部を介して連設され、かつ窪み
部の内方に向かって互いに内向きに傾斜する1対の弾性
係止片とを有し、前記軸部の先端の鉤部を前記窪み部の
弾性係止片の間に挿入したとき、軸部の先端の鉤部が、
前記弾性係止片の先端に係止することにより、軸部を、
受け部より抜け止めして両シェルを互いに結合するよう
にし、かつこの際、軸部の先端の鉤部と前記窪み部の底
面との間に、かなり大きな間隙が形成されるようにした
ことを特徴とする椅子用シェル構造。 - 【請求項2】 弾性係止片の互いに対向する先端同士が
平行であるとともに、この弾性係止片の先端と当接する
鉤部の両側面が平行である請求項1記載の椅子用シェル
構造。 - 【請求項3】 軸部は、横断面コ字形またはH形をなし
ている請求項1または2に記載の椅子用シェル構造。
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- 1994-03-22 JP JP06050186A patent/JP3116205B2/ja not_active Expired - Fee Related
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