JP3098742B1 - 分包機 - Google Patents

分包機

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JP3098742B1
JP3098742B1 JP11158799A JP15879999A JP3098742B1 JP 3098742 B1 JP3098742 B1 JP 3098742B1 JP 11158799 A JP11158799 A JP 11158799A JP 15879999 A JP15879999 A JP 15879999A JP 3098742 B1 JP3098742 B1 JP 3098742B1
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康人 山本
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Abstract

【要約】 【課題】 分包作業と掻き出し装置の清掃作業とを一連
の動作で行うことができ、分包作業を迅速化するととも
に清掃作業を省力化した分包機を提供する。 【解決手段】 分包機本体Aは、掻き出し爪126の清
掃をなすクリーニング装置1を具備している。このクリ
ーニング装置1は、ロータアーム121の回転軸線と平
行な軸線を持って分包機Aに回動自在に支持された支持
体2と、支持体2に固定され、掻き出し爪126に当接
自在である弾性部材からなる清掃部材3と、支持体2と
連動するカムプーリ6からなる。このカムプーリ6は、
掻き出し装置103がターンテーブル101と離間した
際に、ロータ122と連動して回転するロータカム22
と当接してロータカム22の回転と連動することによ
り、清掃部材3を掻き出し爪126と最適に当接させる
ように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、散薬を定量分割し
分包する分包機に関する。
【0002】
【従来の技術】散薬を少量ずつ定量分割して包装する分
包機として、外周部に環状溝を有し回転するターンテー
ブルと、この環状溝上の散薬をホッパに向けて掻き出す
掻き出し装置とを備えた回転式分包機が知られている。
【0003】図8及び図9に、回転式分包機の一例を示
す。図8は、散薬を分包機のターンテーブル上に分布さ
せている状態を、図9は、散薬を掻き出し分包している
状態をそれぞれ示している。この分包機は、分包機本体
Aにターンテーブル101と、ターンテーブル101上
に散薬を落下させ供給する散薬供給装置102と、ター
ンテーブル101上の散薬を掻き出す掻き出し装置10
3と、掻き出された散薬を受けるホッパ104と、ホッ
パからの散薬を個々に包装する包装装置105とを設け
ることにより構成されている。
【0004】ターンテーブル101は、周縁部上面に断
面円弧状の環状溝111を有し、分包機本体Aの水平面
上で図示しない駆動装置により回転させられるものであ
る。このターンテーブル101は、環状溝111に散薬
供給装置102から散薬が投下された際には、この散薬
を環状溝111内に周方向均一に分布させるために、一
定の高速度で回転する。散薬が周方向均一に分布され掻
き出し装置103により掻き出される際には、定量の散
薬が掻き出し装置103に送られるために、間欠回転す
る。
【0005】散薬供給装置102は、回転するターンテ
ーブル101の環状溝111に対して散薬を落下させる
もので、分包機本体Aに固定され環状溝111の上部に
配置されている。散薬供給装置102に投入された散薬
は、連続的に微量ずつ環状溝111上に投下される。
【0006】掻き出し装置103は、ロータアーム12
1と、ロータ122からなる。ロータアーム121は、
ターンテーブル101の径の内外方向に延在し、一端部
側において、ターンテーブル101の接線方向に沿う方
向の第一の軸線aを持つロータアーム支持軸123によ
って、分包機本体A上に上下方向回動自在に支持されて
いる。これにより、ロータアーム121の他端部側は、
環状溝111に対して接近・離間自在となっている。ま
た、ロータアーム121の他端部側には、第一の軸線a
と平行な第二の軸線bを持つロータ支持部124が設け
られており、ロータ122が回動自在に支持されてい
る。ロータ122は、軸芯125と、掻き出し爪126
と、側板127a、127bからなり、これらは全て一
体となって回転する。掻き出し爪126は、第二の軸線
bの内外方向に延在するように、軸芯125上に設けら
れている。掻き出し装置103が環状溝111に対して
接近(下方向へ回動)した際に、爪先端部126aが環
状溝111上に当接するようになっており、掻き出し面
126bで散薬を一定量ずつ掻き出すようになってい
る。側板127a、127bは、環状溝111上の散薬
を一定量掻き出せるように、掻き出し爪126の左右両
端部を覆うように各々が設けられている。
【0007】ホッパ104は、ターンテーブル101の
外側であって、掻き出し装置103により掻き出された
散薬を受ける位置において、下側に向けて開口している
漏斗状の部材である。ここで受けた散薬は、包装装置1
05に送られる。
【0008】包装装置105は、ホッパ104の直下部
に設けられており、未封の分包紙115を送り出す紙送
り機116と、袋綴じ機117からなる。ホッパ104
からの散薬を、未封の分包紙115上で受け、この散薬
が載せられた分包紙115を袋綴じ機117で溶着、分
包させるようになっている。
【0009】この回転式分包機は、次のように動作す
る。先ず、図8に示すように、ターンテーブル101を
一定の高速度で回転させながら、散薬供給装置102か
らターンテーブル101上の環状溝111上に散薬を投
入し、環状溝11上に散薬を周方向に均一分布させてお
く。このとき、掻き出し装置103は、ロータ122を
環状溝111に対して離間(上方向へ回動)させてお
き、ターンテーブル101と当接しないようにしてお
く。環状溝111上に散薬が周方向均一に分布された
ら、図9に示すように、掻き出し装置103を下方向に
回動させて、ロータ122を環状溝111と当接させ、
ターンテーブル111を間欠運転させるとともにロータ
122を内周側から外周側へ間欠回転することにより、
散薬の掻き出しを行う。掻き出された散薬は、ホッパ4
に掻き落とされ、未封の分包紙115上に投下され、こ
の散薬が載せられた分包紙115は袋綴じ機117に送
られ、ここで溶着されて個々に分包され、分包散薬11
8が製造される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この分包機
においては、分包作業を長時間行うと掻き出し装置にお
ける分割ロータに散薬が付着して、散薬の分割精度の低
下を招いたり、また、別の散薬を分包する際に前の付着
していた散薬が混入したりする危険性があった。
【0011】従来、ロータに付着した散薬を除去するた
めの装置としては、図10及び図11に示すクリーニン
グ装置が用いられてきた。図10はクリーニング装置1
30が設けられた掻き出し装置103の側面図、図11
は正面図である。これらの図に示すように、一対のクリ
ーニング装置130は、ロータアーム121及びロータ
支持部124に突設され、その先端部にはゴム等の弾性
体からなるスクレーパ131が設けられている。これら
スクレーパ131は、側板127a、127bの各々の
側面に当接され、ロータ122が回転されることによる
摩擦力によって、これら側板127a、127bの側面
に付着した散薬を除去し清掃するものである。
【0012】しかし、この方法では、ロータの側板に付
着した散薬はほぼ除去できるが、軸心や掻き出し爪に付
着した散薬を除去することはできず、こうした部分に付
着した散薬を除去し清掃するためには、分包機の動作を
停止させた後に人手で行うしかなかった。このため、動
作している分包機を頻繁に停止させなくてはならず、分
包作業を遅延化させていた。また、付着した散薬を除去
し清掃する作業においても、多大な労力やコストを要し
ていた。
【0013】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも
ので、分包作業と掻き出し装置の清掃作業とを一連の動
作で行うことができ、分包作業を迅速化するとともに掻
き出し装置の清掃作業を省力化した分包機を提供するこ
とを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の分包機
は、供給される散薬を自身の回転によりその周縁部上面
に分布させるターンテーブルと、該ターンテーブルの周
縁部近傍に配設され、該周縁部上の散薬を一定量ずつ掻
き出す掻き出し装置とを備えてなり、前記掻き出し装置
は、前記ターンテーブルの径の内外方向に延在し、一端
部側が該ターンテーブルの接線方向に沿う方向の第一の
軸線を持って回動自在に支持され、他端部側が前記ター
ンテーブルの周縁部上面側に対して接近・離間自在とさ
れたロータアームと、該ロータアームの他端部側に前記
第一の軸線と平行な第二の軸線をもって回転自在に支持
されたロータと、該ロータに設けられた軸芯と、該軸芯
から外方向に延在し該軸芯と一体に回転するように設け
られた掻き出し爪とを備えてなり、前記掻き出し装置に
より前記ターンテーブル周縁部上の散薬を掻き出しこれ
を包装するようにした分包機において、該分包機は、
記軸芯及び前記掻き出し爪の清掃をなすクリーニング装
置を具備してなることを特徴とする。
【0015】この分包機においては、分包機の動作を停
止させることなく、自動的に軸芯及び掻き出し爪に付着
した散薬を除去し、清掃が行える。
【0016】請求項2記載の分包機は、請求項1記載の
分包機であって、前記クリーニング装置は、前記掻き出
し装置に対して移動自在に支持された清掃部材を具備
し、かつ、前記掻き出し装置のロータが前記ターンテー
ブルの周縁部上面側に対し離間して定位置に至ったとき
に、該掻き出し装置に連動して前記清掃部材を前記軸芯
又は前記掻き出し爪に当接する位置に移動させる移動機
構を具備してなることを特徴とする。
【0017】この分包機においては、掻き出し装置が散
薬の掻き出しを行っている場合には掻き出し爪の清掃を
行わず、ターンテーブル上に散薬を分布させている場合
にのみ掻き出し爪の清掃を行わせることができる。その
ため、掻き出し装置には常に掻き出し動作あるいは清掃
動作の何れか一方の動作を行わせることができ、重複し
た動作を行わせることなく動作効率を向上させることが
できる。また、掻き出し爪の回転に合わせてクリーニン
グ装置が清掃を行う位置を変位させることができるの
で、清掃動作時には常に最適な清掃を行うことができ
る。
【0018】請求項3記載の分包機は、請求項2記載の
分包機であって、前記クリーニング装置は、前記分包機
に前記第一の軸線と平行な第三の軸線をもって回動自在
に支持された支持体と、該支持体に固定され、前記軸芯
又は前記掻き出し爪に当接自在な前記清掃部材と、前記
支持体に連動されたカムフォロアとを具備してなり、前
記掻き出し装置は、前記ロータと連動して回転するカム
を具備してなり、前記カム及びカムフォロアは、前記移
動機構を構成していることを特徴とする。
【0019】この分包機においては、ロータの回転に従
動させて清掃部材を回動させることができるので、該清
掃部材は、掻き出し爪との当接位置を変位させることが
できる。そのため、他の駆動装置を必要とせず、また、
装置を複雑化させることなく、清掃部材と回転する掻き
出し爪とは常に最適に当接できる。
【0020】請求項4記載の分包機は、請求項2又は請
求項3に記載の分包機であって、前記ロータは、前記軸
芯及び前記掻き出し爪と一体に回転する一対の側板を備
えてなり、前記清掃部材は、前記一対の側板と当接する
ことを特徴とする。
【0021】この分包機においては、清掃部材によっ
て、一対の側板の清掃も行うことができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る分包機の実施
形態を、図1乃至図9に基づいて説明する。なお、本実
施形態においては、本発明に係る分包機の特徴部分につ
いてのみ記載し、従来例として示した分包機と同一の構
成要素には同一の符号を付して、その説明は省略する。
特徴部分とは、分包機が掻き出し爪を清掃できるクリー
ニング装置を具備している点である。
【0023】図1に、本実施の形態に係る分包機におけ
る掻き出し装置103及びクリーニング装置1の側面図
を、図2に、図1の掻き出し装置103の正面図を、各
々示す。
【0024】先ず、掻き出し装置103について説明す
る。掻き出し装置103は、ロータアーム121と、ロ
ータアームカムフォロア21と、ロータカム22と、固
定カム24と、ロータ122とを具備する。
【0025】ロータアーム121のロータアーム支持軸
123とロータ支持部124との間には、ロータアーム
カムフォロア21が設けられており、分包機本体A側に
設けられたアームリフトカム20と当接している。アー
ムリフトカム20は、分包機本体A側に設けられたアー
ムリフトカム支持軸20aに回動自在に支持されてお
り、図示しない駆動装置によりC−D方向に回動され
る。ロータアームカムフォロア21は、アームリフトカ
ム20の回動に従動されることにより、E−F方向に回
動される。これにより、掻き出し装置103は、アーム
リフトカム20の動きに従動してE−F方向に回動され
て、回動の上死点及び下死点の各々の位置において固定
されるようになっている。
【0026】ロータアーム支持軸123のロータアーム
121に隣接する位置には、ロータカム22が回転自在
に支持されている。このロータカム22は、アームリフ
トカム20の駆動装置とは別の図示しない駆動装置によ
って、ロータアーム支持軸123を軸として、ロータア
ーム121とは独立して回転する。このロータカム22
とロータ122とは、図示しない無端ベルトにより連結
され、これらは同一の駆動装置により連動してR方向に
回転するようになっている。このロータカム22は、円
板状の部材であって、その円周上の一部から突出するよ
うにカム23が設けられており、他の円周上の部分は円
周部22aを形成している。カム23は、頂部23a
と、この頂部23aに向かって円周部22aからなだら
かに連続する傾斜部22bを有する。このカム23は、
カムプーリ6に設けられたカムフォロア8が当接した際
に、このカムフォロア8を従動させて変位させるもので
ある。
【0027】ロータアーム121の、ロータアーム支持
軸123側の端部の上部には、固定カム24が突出して
固定されており、ロータアーム121のE−F方向への
回動によって、ロータ122とは逆方向に一定の軌跡を
もって回動するようになっている。この固定カム24
は、弓型の形状をした平板状の部材であり、頂部24a
と、この頂部24aから滑らかな曲線をもって連続する
斜面部24bを有している。この固定カム24は、カム
プーリ6に設けられた固定カムフォロア7が当接した際
に、この固定カムフォロア7を従動させて変位させるも
のである。
【0028】ロータ122は、軸芯125と、掻き出し
爪126と、側板127a、127bとからなる。これ
ら軸芯125、掻き出し爪126、側板127a、12
7bは、全て一体にR方向へ回転するものである。
【0029】次に、クリーニング装置1について説明す
る。クリーニング装置1は、支持体2と、清掃部材3
と、プーリ4と、ベルト5と、カムプーリ6と、固定カ
ムフォロア7と、カムフォロア8を具備する。
【0030】支持体2は、第一の軸線aと平行な第三の
軸線cをもつ支持体支持軸11によって、分包機本体A
上にX−Y方向に回動自在に支持されている。この支持
体2は、ロータアーム121の長手方向に延在する長尺
状の部材であって、ロータ122側の端部には清掃部材
3が設けられている。また、支持体2は、清掃部材3に
より掻き落とされた散薬をすぐに吸引できるノズル構造
となっている(図示省略)。
【0031】清掃部材3は、ゴムを含む弾性体からなる
矩形平板状の部材であり、支持体2のロータ122側の
端部から突出するように固定されている。この清掃部材
3は、掻き出し装置103がF方向に回動して上死点で
固定された際には、先端部3aがロータ122の軸芯1
25又は掻き出し爪126に当接するように、また、側
部3bの各々が側板127a、127bの各々の軸芯側
の面と当接するようになっている。
【0032】プーリ4は、支持体2と一体に設けられて
おり、支持体2と同様に支持体支持軸11にX−Y方向
に回動自在に支持されている。そのため、プーリ4と支
持体2とは一体となって回動する。プーリ4と支持体支
持軸11との間には図示しないバネが設けられており、
このバネによりプーリ4及び支持体2は、Y方向(回動
の上死点方向)に回動するように付勢されている。
【0033】プーリ4と、カムプーリ6のプーリ部6a
との間には無端であるベルト5が掛け渡されている。こ
れにより、カムプーリ6と支持体2とは、連動して回動
するようになっている。
【0034】カムプーリ6は、円板状のプーリ部6a
と、プーリ部6aから下方に向けて突出するカムフォロ
アアーム部6bからなる。このカムプーリ6は、プーリ
部6aにおいて、前記第三の軸線cと平行な第四の軸線
dをもつカムプーリ支持軸12によって、分包機本体A
上にG−H方向に回動自在に支持されている。プーリ部
6bは、カムプーリ6とプーリ4とを、ベルト5を介し
て連動させるためのものである。カムフォロアアーム部
6bの先端部には、カムフォロア8が設けられている。
このカムフォロア8は、G方向にに付勢されてロータカ
ム22と当接した際に、ロータカム22に従動して変位
し、これによりカムプーリ6全体をG−H方向へ回動さ
せるためのものである。
【0035】プーリ部6aの掻き出し装置103側の面
には、固定カムフォロア7が設けられている。この固定
カムフォロア7は、回動する固定カム24と当接した際
に、固定カム24に従動して変位することにより、カム
プーリ6全体をH方向に回動させてG方向への動きを規
制し、カムプーリ6をその位置で保持させるためのもの
である。このとき、ロータカム22とカムフォロア8と
は全く当接しなくなり、クリーニング装置1は、ロータ
カム22及びロータ122の回転とは無関係に停止され
るようになっている。
【0036】次に、本実施形態に係る分包機の動作につ
いて、図3乃至図9を用いて説明する。先ず、図8に示
すように、ターンテーブル101を一定の高速度で回転
させながら、散薬供給装置102からターンテーブル1
01の環状溝111上に散薬を投入し、環状溝111上
に散薬を周方向に均一分布させる。このとき、掻き出し
装置103は上方向(F方向)に回動させ、上死点に固
定させておき、ターンテーブル101と当接しないよう
にしておく。環状溝111上に散薬が周方向に均一分布
されたら、掻き出し装置103を下方向(E方向)に回
動させ、下死点においてロータ122と環状溝111と
を当接させ、ターンテーブル101を間欠運転させると
ともにロータ122を内周側から外周側へ間欠回転する
ことにより、ホッパ104に向けて散薬の掻き出しを行
う。
【0037】図1に示すように、掻き出し装置103を
下方向(E方向)に回動させると、固定カムフォロア7
は、先ず、固定カム24の頂部24aと当接し、固定カ
ム24の回動に従動して押し上げられる。これにより、
カムプーリ6はH方向へ回動し始める。固定カム24が
ある一定の位置まで回動し、固定カムフォロア7が頂部
24aにより一定の位置まで押し上げられたら、カムプ
ーリ6のH方向への回動によって固定カムフォロア7は
頂部24aの回動軌跡から外れ、次に側部24bと当接
し、また更に押し上げられる。
【0038】掻き出し装置103のロータ122が環状
溝111に当接し、回動下死点に至ったとき、固定カム
24はその回動の上死点に位置することになる。このと
き、固定カムフォロア7は、最も押し上げられた状態と
なり、カムプーリ6は、その回動可能範囲のうち最もH
方向へ回動されており、それに伴い、プーリ4及び支持
体2も回動可能範囲のうち最もX方向へ回動されてい
る。ここで、プーリ4と支持体支持軸11との間に設け
られたバネによって、プーリ4にはY方向への付勢力が
常時働いており、この付勢力はベルト5を介してカムプ
ーリ6に伝えられるため、カムプーリ6にはG方向へ回
動しようとする付勢力が常時働いている。しかし、カム
プーリ6は、固定カム24によりG方向への回動を規制
されているので、何れの方向にも回動できず、この位置
で保持されている。そのため、プーリ4及び支持体2も
回動できず、動きを停止される。
【0039】このとき、カムフォロア8はロータカム2
2の回転軌道上から外れており、これらは互いに当接し
ないようにされる。散薬を掻き出すためにロータ122
を図中R方向に回転させるとき、ロータカム22も同期
して回転するが、ロータカム22の回転軌道上には当接
するものがなく、回転する駆動力はロータ122にのみ
伝わり、クリーニング装置1に駆動力は伝わらない。こ
のように、掻き出し装置103が散薬掻き出し動作を行
っている間は、クリーニング装置1は、清掃時の回動下
死点よりも下に回動した位置で固定され、動作を行わな
いようにされる。
【0040】散薬掻き出し動作を終了したら、次の散薬
を分包させるために、ターンテーブル101上に散薬を
分布させる作業を行う。このとき、掻き出し装置103
は上方向へ回動させ、回動上死点にて固定されて、ター
ンテーブル101と当接しないようにする。アームリフ
トカム20を図中D方向へ回動させると、ロータアーム
カムフォロア21は上方向へ押し上げられて、ロータア
ーム121は上方向へ回動され、回動上死点にて固定さ
れる。
【0041】図3は、ロータアーム121がF方向(上
方向)へ回動し、回動上死点にて固定された状態を示し
ている。この図に示すように、ロータアーム121がF
方向へ回動すると、固定カム24は逆方向へ回動する。
固定カム24の頂部24aが固定カムフォロア7の下部
に位置するまで回動すると、固定カム24と固定カムフ
ォロア7とは当接しなくなり、固定カム24を上方向へ
押し上げる力は働かなくなる。これにより、カムプーリ
6は、回動可能となる。プーリ4はバネによりY方向に
付勢されているので、この付勢力はベルト5を介してカ
ムプーリ6に伝えられ、カムプーリ6にはG方向へ回動
しようとする付勢力が働く。カムプーリ6がG方向へ回
動することにより、カムフォロア8はロータカム22側
へ付勢され、ロータカム22とカムフォロア21は当接
するようになる。このとき、支持体2も同時にY方向
(上方向)に回動するように付勢されるので、回動の上
死点まで回動し、清掃部材3の先端部3aは、ロータ1
22の軸芯125又は掻き出し爪126と当接するよう
になる。この状態で、ロータカム22及びロータ122
をR方向に回転させて、軸芯125、掻き出し爪126
及び側板127a、127bの清掃を行う。
【0042】図3乃至図7を用いて、ロータ122とク
リーニング装置1の動作状態を説明する。図3は、クリ
ーニング装置1が軸芯125の清掃を行っている状態を
示している。このとき、カムフォロア8はロータカム2
2の円周部22aと当接しており、カム23とは当接し
ていない。そのため、支持体は上死点に付勢された状態
を維持しており、清掃部材3の先端部3aは軸芯125
と当接することにより、軸芯125の清掃を行う。
【0043】図4乃至図6は、クリーニング装置1が掻
き出し爪126の清掃を行っている状態を示している。
先ず、図4は、クリーニング装置1が掻き出し爪126
のクリーニングを行い始めている状態を示している。こ
の図に示すように、ロータ122とロータカム22とが
回転し、ロータカム22のカム23の側部23bがカム
フォロア8に当接するとき、清掃部材3の先端部3aは
掻き出し面126bの根元部分に当接する。このとき、
カムフォロア8はまだH方向へ押されておらず、カムプ
ーリ6はH方向へ回動していない。ここから、掻き出し
爪126及びロータカム22のカム23との回転に従動
して、カムプーリ6はH方向へ回動し、支持体2はX方
向(下方向)に回動するように動作する。
【0044】図5は、クリーニング装置1が掻き出し爪
126の清掃を行っている途中の状態を示す図である。
このとき、カムフォロア8は、ロータカム22のカム2
3の側部23bと当接しており、カム23の回転によっ
てカムフォロア8は徐々にH方向へ押され、カムプーリ
6はH方向へ回動する。これにより、ベルト5を介して
プーリ4も回動し、支持体2はX方向へ回動する。掻き
出し爪126は、支持体2を従動させるように回転して
いるので、清掃部材3の先端部3aと掻き出し面126
bとは常に最適に当接でき、掻き出し面126bに付着
した散薬をほぼ完全に清掃できる。
【0045】図6は、クリーニング装置1が掻き出し爪
126のクリーニングをし終えた状態を示す図である。
このとき、カムフォロア8は、ロータカム22のカム2
3における頂部23aと当接しており、カムフォロア8
は、清掃時の回動範囲において最もH方向へと押されて
いる。これにより、カムプーリ6は清掃時の回動範囲に
おいて最もH方向へ回動されており、ベルト5を介して
プーリ4も回動し、支持体2はX方向へ回動し、清掃時
の回動下死点に至る。清掃部材3の先端部3aは、掻き
出し爪126の先端部126aのクリーニングを終了し
ており、清掃部材3と掻き出し爪126とは当接してお
らず、掻き出し爪126は清掃部材3の上部の位置まで
回転している。
【0046】図7は、クリーニング装置1が再び軸芯1
25の清掃を行い始めた状態を示す図である。このと
き、ロータカム22のカム23は、カムフォロア8と当
接する位置を通過しており、カムフォロア8にはH方向
へ押す力は働かなくなっている。そのため、プーリ4の
バネの付勢力によって、カムフォロア8はG方向へと付
勢され、ロータカム22の円周部22aとカムフォロア
8とは再び当接するようになる。また同時に、支持体2
はY方向へと付勢され、回動の上死点に至り、清掃部材
3の先端部3aは再び軸芯125と当接する。
【0047】ロータカム22及びロータ122が一回転
する毎に、これら図3から図7に示す動作は繰り返され
る。なお、これら一連の動作により清掃されて掻き落と
された散薬は、ノズル構造となっている支持体2によっ
てすぐに吸引され、分包機本体上には落下しないように
される。
【0048】ターンテーブル101上への散薬分布作業
が完了し、アームリフトカム20をC方向へ回動させて
掻き出し装置103を再び下方向に回動させると、上記
説明したように図1の状態となり、支持体2は、清掃時
の回動下死点よりも下に回動した位置で固定され、クリ
ーニング装置1は動作を行わなくなる。
【0049】本実施形態に係る分包機においては、ロー
タカム22とカムフォロア8によるカム機構によって、
ロータカム22の回転に従動してカムフォロア8はその
位置を変位させるようになっている。これにより、ロー
タ122の回転に従動してクリーニング装置1の支持体
2を回動させることができる。
【0050】これにより、従来は不可能であった、分包
機動作中における掻き出し爪の清掃作業が行える。ま
た、クリーニング装置1は、他の駆動装置を必要とせ
ず、ロータカム22及びロータ122の回転に従動して
回動し、回転するロータ122の軸芯125又は掻き出
し爪126と常に最適に当接できるため、ロータカム2
2及びロータ122が回転していれば、軸芯125及び
掻き出し爪126の清掃作業が行える。
【0051】また、本実施形態に係る分包機において
は、掻き出し装置103が回動の下死点に位置している
ときにはクリーニング装置1は動作を行わず、掻き出し
装置103が上死点に位置しているときのみクリーニン
グ装置1が動作を行うようにされている。
【0052】これにより、掻き出し装置103が散薬の
掻き出しを行っている場合には掻き出し爪126の清掃
を行わせず、ターンテーブル101上に散薬を分布させ
ている場合にのみ軸芯125又は掻き出し爪126の清
掃を行わせることができる。そのため、ロータカム22
及びロータ122を常時回転させておくだけで、掻き出
し装置103には常に掻き出し動作あるいは清掃動作の
何れか一方の動作を行わせることができ、重複した動作
を行わせることなく動作効率を向上させることができ
る。
【0053】更に、本実施形態に係る分包機において
は、クリーニング装置1の清掃部材3は弾性変形可能と
されている。これにより、軸芯125及び掻き出し爪1
26にこびりつき固化した散薬であっても簡易に除去で
き、清掃の効率を高めることができる。
【0054】なお、上記実施の形態においては、クリー
ニング装置はロータカムとのカム機構により機械的に従
動する場合についてのみ記載しているが、これに限定さ
れるものではなく、電気的な手段等により従動するもの
であってもよい。また、クリーニング装置や掻き出し装
置の機構、形状、取付位置等も、上記実施の形態に限定
されるものではない。更に、上記実施の形態においては
記載していないが、従来例で記載したクリーニング装置
が、分包機本体上あるいは掻き出し装置に設けられてい
てもよい。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る分包
機においては、分包機に軸芯及び掻き出し爪の清掃をな
すクリーニング装置が具備されているので、分包作業と
掻き出し装置の清掃作業とを一連の動作で行うことがで
き、分包作業を迅速化するとともに掻き出し装置の清掃
作業を省力化することができ、散薬除去作業に要する労
力やコストを低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る分包機の掻き出し装
置及びクリーニング装置の側面図である。
【図2】 図1における掻き出し装置の正面図である。
【図3】 図1における掻き出し装置とクリーニング装
置の動作状態を示す側面図であって、クリーニング装置
が掻き出し装置の軸芯の清掃を行っている状態を示す図
である。
【図4】 図1における掻き出し装置とクリーニング装
置の動作状態を示す側面図であって、クリーニング装置
が掻き出し装置の掻き出し爪の清掃を行い始めている状
態を示す図である。
【図5】 図1における掻き出し装置とクリーニング装
置の動作状態を示す側面図であって、クリーニング装置
が掻き出し装置の掻き出し爪の清掃を行っている状態を
示す図である。
【図6】 図1における掻き出し装置とクリーニング装
置の動作状態を示す側面図であって、クリーニング装置
が掻き出し装置の掻き出し爪の清掃を終了した状態を示
す図である。
【図7】 図1における掻き出し装置とクリーニング装
置の動作状態を示す側面図であって、クリーニング装置
が掻き出し装置の軸芯の清掃を再び行い始めている状態
を示す図である。
【図8】 回転式分包機の構成を説明するための側断面
図であって、散薬を分包機のターンテーブル上に分布さ
せている状態を示す図である。
【図9】 回転式分包機の構成を説明するための側断面
図であって、散薬を分包している状態を示している。
【図10】 従来の分包機における掻き出し装置を示す
側面図である。
【図11】 図10の掻き出し装置の正面図である。
【符号の説明】
1 クリーニング装置 2 支持体 3 清掃部材 8 カムフォロア(移動機構) 23 カム(移動機構) 101 ターンテーブル 103 掻き出し装置 121 ロータアーム 122 ロータ125 軸芯 126 掻き出し爪127a、127b 側板(一対の側板) a 第一の軸線 b 第二の軸線 c 第三の軸線

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 供給される散薬を自身の回転によりその
    周縁部上面に分布させるターンテーブルと、 該ターンテーブルの周縁部近傍に配設され、該周縁部上
    の散薬を一定量ずつ掻き出す掻き出し装置とを備えてな
    り、 前記掻き出し装置は、前記ターンテーブルの径の内外方
    向に延在し、一端部側が該ターンテーブルの接線方向に
    沿う方向の第一の軸線を持って回動自在に支持され、他
    端部側が前記ターンテーブルの周縁部上面側に対して接
    近・離間自在とされたロータアームと、該ロータアーム
    の他端部側に前記第一の軸線と平行な第二の軸線をもっ
    て回転自在に支持されたロータと、該ロータに設けられ
    た軸芯と、該軸芯から外方向に延在し該軸芯と一体に回
    転するように設けられた掻き出し爪とを備えてなり、 前記掻き出し装置により前記ターンテーブル周縁部上の
    散薬を掻き出しこれを包装するようにした分包機におい
    て、 該分包機は、前記軸芯及び前記掻き出し爪の清掃をなす
    クリーニング装置を具備してなることを特徴とする分包
    機。
  2. 【請求項2】 前記クリーニング装置は、 前記掻き出し装置に対して移動自在に支持された清掃部
    材を具備し、かつ、前記掻き出し装置のロータが前記タ
    ーンテーブルの周縁部上面側に対し離間して定位置に至
    ったときに、該掻き出し装置に連動して前記清掃部材を
    前記軸芯又は前記掻き出し爪に当接する位置に移動させ
    る移動機構を具備してなることを特徴とする請求項1記
    載の分包機。
  3. 【請求項3】 前記クリーニング装置は、 前記分包機に前記第一の軸線と平行な第三の軸線をもっ
    て回動自在に支持された支持体と、該支持体に固定さ
    れ、前記軸芯又は前記掻き出し爪に当接自在な前記清掃
    部材と、前記支持体に連動されたカムフォロアとを具備
    してなり、 前記掻き出し装置は、前記ロータと連動して回転するカ
    ムを具備してなり、 前記カム及びカムフォロアは、前記移動機構を構成して
    いることを特徴とする請求項2記載の分包機。
  4. 【請求項4】 前記ロータは、前記軸芯及び前記掻き出
    し爪と一体に回転する一対の側板を備えてなり、前記清
    掃部材は、前記一対の側板と当接することを特徴とする
    請求項2又は請求項3に記載の分包機。
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