JP3050156B2 - 木質板の製法 - Google Patents

木質板の製法

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JP3050156B2 JP9014348A JP1434897A JP3050156B2 JP 3050156 B2 JP3050156 B2 JP 3050156B2 JP 9014348 A JP9014348 A JP 9014348A JP 1434897 A JP1434897 A JP 1434897A JP 3050156 B2 JP3050156 B2 JP 3050156B2
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    • B27WORKING OR PRESERVING WOOD OR SIMILAR MATERIAL; NAILING OR STAPLING MACHINES IN GENERAL
    • B27NMANUFACTURE BY DRY PROCESSES OF ARTICLES, WITH OR WITHOUT ORGANIC BINDING AGENTS, MADE FROM PARTICLES OR FIBRES CONSISTING OF WOOD OR OTHER LIGNOCELLULOSIC OR LIKE ORGANIC MATERIAL
    • B27N3/00Manufacture of substantially flat articles, e.g. boards, from particles or fibres
    • B27N3/08Moulding or pressing
    • B27N3/086Presses with means for extracting or introducing gases or liquids in the mat
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B27WORKING OR PRESERVING WOOD OR SIMILAR MATERIAL; NAILING OR STAPLING MACHINES IN GENERAL
    • B27NMANUFACTURE BY DRY PROCESSES OF ARTICLES, WITH OR WITHOUT ORGANIC BINDING AGENTS, MADE FROM PARTICLES OR FIBRES CONSISTING OF WOOD OR OTHER LIGNOCELLULOSIC OR LIKE ORGANIC MATERIAL
    • B27N3/00Manufacture of substantially flat articles, e.g. boards, from particles or fibres
    • B27N3/04Manufacture of substantially flat articles, e.g. boards, from particles or fibres from fibres

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は木質板の製法に関
し、特に、製造工程の簡略化と製造時間の短縮が可能で
あり、しかも製造コストの低減が可能であり、かつ反り
が少なく、高寸法安定性で、強度が十分な木質板を得る
ことができる木質板の製法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、木材資源の不足や、森林の保護が
問題となってきており、森林伐採は今後益々困難になる
ことは明かである。従って、原料木材を大量に使用して
製造される合板等の板材は、その供給が不安定あるいは
供給不足となり、価格も高騰することが予想される。よ
って、従来廃材とされていた木材薄片や、木材片の木質
繊維等を有効に利用して得られる木質板が注目され、そ
の木質板の種々の用途への応用が強く望まれている。
【0003】このような木質板としては、木質繊維から
なる木質繊維集積板や、木材薄片からなる木材薄片集成
板などが知られている。一般に、木質繊維のように寸法
の小さい材料を使用した場合は、得られる木質板は均質
になり、表面も平滑になるが、その強度、剛性が不十分
であった。一方、木材薄片を使用した木材薄片集成板の
場合には、木質繊維に比較して大きな薄片を用いるた
め、木材本来が持っている強度、密度に近づけることが
できる。
【0004】この木質板は、木質繊維あるいは木材薄片
などの原材料にバインダーを塗布し、それをフォーミン
グして、熱圧成形することにより製造される。ところ
が、従来の成形工程により得られる成形材は、含水率が
低いため、製品として出荷後の反り量が大きく、寸法安
定性が不良で、製品として品質が安定しなかった。そこ
で、得られる木質板の含水率を調整するために、さらに
成形材を加湿して含水率を高くする加湿工程が必要であ
った。ここでの加湿方法としては、成形材を人工乾燥室
や温湿度調整室内に放置する方法、水中に浸漬する方
法、スプレーを用いて塗布する方法、あるいは本願出願
人が特許出願している水蒸気噴射法(特開平7−232
309号の木質板の製法)がある。また、上述のように
して製造された木材薄片集成板は、表面の凹凸が大きい
ため、通常は、表面をサンディング等により研磨する平
滑化工程が必要であった。従って、従来の木質板の製造
方法においては、工程数が多く、手間がかかるため、多
くの時間を要し、製造コストがかかってしまうという問
題があった。
【0005】また、成形材を人工乾燥室や温湿度調整室
内に放置する方法においては、加湿工程を行うために、
広いスペースが必要であった。また、特開平7−232
309号の木質板の製法においては、成形材を加湿して
一旦含水率を調整した後、木質板内部に残存していた塑
性変形を回復させるために、乾燥して含水率を低下させ
る工程が必要であり、さらにこの含水率が安定するまで
に1〜2週間程度の長期間常温下に放置しているため
に、より多くの時間を要し、製造時間の短縮化の障害と
なっていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】よって、本発明におけ
る課題は、製造工程の簡略化と製造時間の短縮が可能で
あり、しかも製造コストの低減が可能であり、かつ反り
が少なく、高寸法安定性で、強度が十分な木質板を得る
ことができる木質板の製法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
木材を切削して木材薄片を作製し、その木材薄片にバイ
ンダーを塗布し、該バインダーを塗布した木材薄片をフ
ォーミングし、ついで熱圧成形するとともに加湿する蒸
気噴射プレス工程によりプレス直後の含水率が5〜15
%である成形材を得ることを特徴する木質板の製法を前
記課題の解決手段とした。また、請求項2記載の発明
は、蒸気噴射プレス工程を行う前に、予め木質薄片の含
水率を5〜20%に調整した後その木材薄片にバインダ
ーを塗布するか又は木材薄片にバインダーを塗布すると
き含水率が5〜20%となるように水を添加することを
特徴とする請求項1記載の木質板の製法を前記課題の解
決手段とした。
【0008】また、請求項3記載の発明は、木材を切削
して木材薄片を作製し、ついで木材薄片の含水率を10
〜25%に調整した後その木材薄片にバインダーを塗布
するか又は木材薄片にバインダーを塗布するとき含水率
が10〜25%となるように水を添加し、ついで該バイ
ンダーを塗布した木材薄片をフォーミングし、ついで熱
圧成形する成形工程により成形直後の含水率が5〜15
%の成形材を得ることを特徴する木質板の製法を前記課
題の解決手段とした。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の木質板の製法の実
施形態について説明する。まず、本発明の木質板の製法
の第一の実施形態について説明する。第一の実施形態の
木質板の製法においては、まず、原料木材から木材薄片
を切削する。この木材薄片は、通常、含水率120〜3
00%程度の生材を乾燥させて含水率0〜3%程度にし
たものである。ここで用いられる原料木材としては、特
に限られるものではなく、例えば、アカマツ、カラマ
ツ、エゾマツ、トドマツ、アスペン、ロッジポールパイ
ン、ラジアタパイン、スギ、フラッシュパイン、ユーカ
リ、アカシア、ファルカタ、サウザンイエローパイン、
イエローシダー、レッドシダー、メディトリアンパイ
ン、ラバーウッド等の針葉樹または広葉樹の原木や小径
木、あるいは製材工場や木材加工工場等から廃材として
出される端切れ等も好適に用いられる。それらの原料木
材を、必要に応じて調木し、シェービングマシン等の切
削機に供給して切削し、木材薄片を作製する。ここで作
製する木材薄片の、長さ、幅、厚さ等は特に限定され
ず、製造する木質板の用途や要求される特性に応じて適
宜設定すればよい。
【0010】次に、これらの木材薄片にバインダーを塗
布する。その塗布方法は特に限られないが、スプレー方
式で塗布するのが好ましい。例えば、低速で回転する回
転ドラム内に上記の木材薄片を入れ、ドラム内で木材薄
片が自然落下する際にバインダーをスプレー塗布する方
法等が好適に用いられる。ここで塗布するバインダー
は、発泡性バインダーまたは非発泡性バインダーあるい
はそれらの混合物のいずれでもよいが、木質板の低密度
化を主眼とする場合には発泡性バインダーを主体とし、
成形用の熱圧板からの離型性の向上及び木質板の耐久性
能向上を考慮する場合には発泡性バインダーに一部非発
泡性バインダーを含めるのが好ましい。
【0011】ここで、発泡性バインダーとは、木質板中
で木材薄片を相互に結合させるとともに、それ自体が発
泡するものであって、好ましくは、木材薄片同士の交差
点にのみ樹脂分を存在させ、木材薄片の小さな隙間を、
発泡セルで押し広げるようにすることにより、樹脂分の
使用量を少なくし、木質板を低密度化させるものであ
る。このような発泡性バインダーは、自己発泡する発泡
性樹脂から構成されていてもよく、または非発泡性の樹
脂と発泡剤によって構成されていてもよい。自己発泡す
る発泡性樹脂の例としては、発泡性ポリウレタン樹脂、
好ましくはイソシアネート系樹脂、さらに好ましくはこ
れらの樹脂に粗MDI(ポリメチレン・ジフェニル・ジ
イソシアネート)を混入させたものを挙げることができ
る。発泡性ポリウレタン樹脂、特にイソシアネート系樹
脂を用いると、水分と反応し易く、末端基のイソシアネ
ート基(−NCO)が水と反応して自己発泡するため、
反応時間が早くなりプレス時間を短縮することができ
る。また、粗MDIが混入されていると、バインダーと
して接着力が強靱となる。また、この粗MDIは、さら
にフェノール樹脂を添加、混合することにより、強靱な
バインダーとなるうえ離型性もよくなる。発泡剤によっ
て発泡する非発泡性樹脂の例としては、ポリスチレン樹
脂、エポキシ樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、フェノール樹
脂、ユリア樹脂またはそれらの混合物などを挙げること
ができる。また、発泡剤としては、揮発性発泡剤、例え
ばCCl3 F、CCl2 2 、またはCCl2 F−CC
lF2 などや、または熱分解性発泡剤、例えばアゾジカ
ルボンアミド、アゾヘキサヒドロベンゾニトリル、2,
2’−アゾイソブチロニトリル、ベンゼンスルホヒドラ
ジド、またはN,N’−ジニトロソ−N,N’−ジメチ
ルテレフタルアミドなどを挙げることができる。
【0012】一方、非発泡性バインダーの例としては、
ユリア樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、タンニ
ン、タンニン樹脂、リグニン、またはそれらの混合物等
を挙げることができる。発泡性バインダーと、非発泡性
バインダーを混合して用いる場合には、それらの混合比
は4:1〜1:4とするのが好ましいが、それに限られ
ることはなく、目的とする木質板の密度や離型性を考慮
して、適宜設定することができる。また、木材薄片に塗
布するバインダーの量は、木材薄片100重量部に対し
て5〜15重量部とするのが好ましい。また、木材薄片
にバインダーを塗布する時、必要に応じて木材薄片の含
水率を調整するため水を添加して加湿してもよい。
【0013】次に、このようにしてバインダーを塗布し
た木材薄片をフォーミングする。本発明の木質板の製法
では、バインダーを塗布した木材薄片を熱板または金網
上に散布する乾式フォーミングを用いるのが好ましい。
このフォーミングには、従来から用いられている方法、
装置をそのまま使用することができる。また、木材薄片
の配列方向は特に限られるものではないが、木質板の強
度を向上させるためには、木材薄片の木目方向をほぼ一
定方向に揃えて配列させるのが好ましい。
【0014】さらに、本発明の木質板の製法にあって
は、上述したフォーミング工程の次に、以下に述べる蒸
気噴射プレス工程が行われる。この蒸気噴射プレス工程
では、フォーミングした木材薄片(以下、予備成形材と
略記する。)を熱圧成形するとともに加湿する蒸気噴射
プレス工程を行いプレス直後の含水率が5〜15%であ
る成形材を得る。具体的には、予備成形材を蒸気噴射プ
レス装置内に配置して熱圧、加湿するが、特に水蒸気噴
射プレス法によって熱圧、加湿するのが好ましい。
【0015】図1は、この水蒸気噴射プレス法による木
質板の熱圧、加湿を実施するのに好適な水蒸気噴射プレ
ス装置の一例を示す図であり、図中2は、ステンレス鋼
などの熱容量の大きい材料からなる2枚の中空板状の水
蒸気噴射盤であり、この水蒸気噴射盤2の間に熱圧、加
湿されるべき予備成形材1を挾んで配置できるようにな
っている。また、この水蒸気噴射盤2は、図2に示した
ように、その一方の面には水蒸気噴射孔7が形成されて
おり、この水蒸気噴射孔7が形成された面が、熱圧、加
湿されるべき予備成形材1に接するように積層され配置
できるようになっている。さらに、この水蒸気噴射盤2
及び予備成形材1の積層体は、2枚の熱盤3によって押
圧され固定されるようになっている。これら2枚の熱盤
3は、互いに接近離間可能に設けられて、前記積層体を
これら2枚の熱盤3の間に挾めるようになっている。ま
た、前記水蒸気噴射盤2には、バルブ4を介して水蒸気
発生装置5から配管11が接続されており、水蒸気噴射
盤2内部の中空部に水蒸気が供給されるようにされてい
る。また、水蒸気噴射盤2は熱容量の大きい材料から構
成されているので、熱盤3の温度がこの水蒸気噴射盤2
に伝わり、この水蒸気噴射盤2内に供給された高圧水蒸
気が加熱されるようになっている。さらに、該水蒸気噴
射盤2には、ドレーン管12が接続され、そのドレーン
管12に設けられたバルブ6を開放することによって、
水蒸気噴射盤2の中空部から水蒸気を排出できるように
されている。
【0016】このような水蒸気噴射プレス装置において
は、前記予備成形材1の熱圧、加湿は次のようにして行
われる。まず、予め2枚の熱盤3にそれぞれセットされ
た中空板状の水蒸気噴射盤2の間に予備成形材1を挾
み、この2枚の熱盤3により前記積層体を押圧し固定す
る。また、これとともにドレーン管12に設けられたバ
ルブ6を閉鎖した状態で、バルブ4を調節し、ボイラー
等の水蒸気発生装置5から、配管11を通して水蒸気噴
射盤2に高圧水蒸気を供給する。すると、熱盤3の温度
が水蒸気噴射盤2に伝わってこの内部の中空部に導入さ
れた水蒸気が加熱され、さらにその圧力によって水蒸気
噴射盤2に形成された噴射孔7から噴射される。従っ
て、予備成形材1は、両面に配置された水蒸気噴射盤2
の噴射孔7から噴射された高温高圧の水蒸気によって両
面から熱圧されるとともに加湿される。ここでの蒸気噴
射プレス法による加湿は、得られる木質板(成形材)の
含水率が5〜15%、好ましくは6〜10%となるまで
行われるのが好ましい。
【0017】ここでの蒸気噴射プレス条件としては、熱
盤3の温度は150〜230℃、好ましくは180〜2
00℃、厚さが12〜13mmの成形材を得る場合の圧
締時間は30〜300秒間、好ましくは目的とする厚み
(mm)に3〜13(秒)を乗じた時間、プレス圧力は
1〜6MPa、好ましくは2〜5MPa、水蒸気圧力は
0.2〜0.6MPa、水蒸気噴射時間は10〜300
秒、好ましくは20〜60秒とするのが好ましい。ま
た、水蒸気噴射を行う時期は、熱圧開始時と熱圧途中と
熱圧終了直前のうちいずれかの時期か、あるいはこれら
の組み合わせた時期である。ここでの熱圧開始時とは熱
盤3が動き始めた時のことを言い、熱圧終了時とは熱盤
3が開ききった時のことを言う。
【0018】熱盤3の温度が150℃未満であると水蒸
気を冷却してしまい、一方、230℃を越えると予備成
形材の水分が蒸発してしまい、得られる木質板(成形
材)の含水率が目的とする含水率の値よりも低くなって
しまうからである。ただし、水蒸気圧力、水蒸気噴射時
間、及び熱盤3の温度は、加圧、加湿すべき予備成形材
1の厚さや吸湿性、あるいは水蒸気噴射盤に形成された
噴射孔の数や大きさなどの条件に応じて、適宜設定する
ことができ、また、目的とする木質板の厚さや密度など
に応じて適宜設定してよい。
【0019】なお、前記水蒸気噴射盤2のうちの一方に
形成された噴射孔7と、他方の蒸気噴射盤2に形成され
た噴射孔7とは、それらの水蒸気噴射盤2、2を対向さ
せて配置したときに、互いに対向しないような位置に、
すなわち非対称に形成するのが好ましく、噴射孔7を非
対称に形成することによって、加湿にむらができにく
く、加湿効率を向上させることができる。
【0020】また、図示しないが、前記水蒸気噴射盤2
の、熱盤3に接する方の面には、例えば水冷機構といっ
た温度を調節する手段を設け、水蒸気噴射盤2の温度を
調節できるようにしてもよい。さらに、前記水蒸気噴射
盤2、2の間には、予備成形材1を取り囲むような形状
をなし、予備成形材1よりわずかに大きな厚みを有する
シール材を配置し、加湿中に水蒸気がそのシール材に囲
まれた空間に密閉されるようにして水蒸気の使用量を削
減してもよい。
【0021】蒸気噴射プレス法における加湿は、得られ
る木質板(成形材)の含水率が5〜15%になるまで行
うようにしたのは、以下の実験によるものである。木質
板の含水率を種々の値に変更したときの反り量を反り試
験により測定し、含水率と反り量との関係を調べた。こ
こでの反り試験は、厚さ12mm、長さ1818mm、
幅303mmの木質板を床材として加工した後の試験片
を用意し、雰囲気温度35℃、湿度90%に保たれたA
室と、雰囲気温度35℃、湿度20%に保たれたB室と
の境界に、これらA室とB室を区切るようにこの試験片
を立てた状態で配設し、48時間放置後の試験片の反り
量を調べた。その結果、木質板を床材として使用する基
準(反り量が長さ1818mmに対し−11mm以上0
mm以下)を満たすときの含水率は4.5%〜12%の
範囲であり、さらに好ましい基準(反り量が長さ181
8mmに対し−9mm以上0mm以下)を満たすときの
含水率は、6〜12%の範囲であることが分った。ここ
での結果を図3に示す。図3は、反りの含水率依存性を
示したグラフである。
【0022】また、木質板の含水率を種々の値に変更し
たときの強度を曲げ試験により測定し、含水率と曲げヤ
ング係数との関係を調べた。その結果、木質板を床材と
して使用ときの好ましい強度(曲げヤング係数35×1
2MPa以上)を満たすときの含水率は16%以下の
範囲であり、さらに好ましい強度(曲げヤング係数45
×102MPa以上)を満たすときの含水率は10%以
下の範囲であることが分った。ここでの結果を図4に示
す。図4は、含水率と曲げヤング係数との関係を示した
グラフである。図3及び図4に示した結果から、製品と
して出荷後の反りが少なく、かつ強度が十分な木質板を
得るには、成形材の含水率を5〜15%、好ましくは6
〜10%とすることが必要であることが分った。
【0023】上述したような水蒸気噴射プレス法にあっ
ては、高温高圧の水蒸気を用いるので、水蒸気が予備成
形材1内部に強制的に浸透され、加湿が効率的に行わ
れ、加湿時間を大幅に短縮することができ、また、これ
とともに予備成形材を熱圧して成形するので、所望形状
の木質板(成形材)が得られるうえ木質板の表面凹凸が
小さいため、成形工程の後で加湿工程を行う従来の木質
板の製法のように木質板の表面凹凸をサンディング等に
より研磨する平滑化工程を行う必要がなく、さらに、得
られる木質板の含水率が安定しているので、従来の木質
板の製法にように含水率を安定させるために長期間常温
下に放置する必要もない。また、水蒸気噴射プレス工程
により含水率を調整する以外にバインダー塗布時に水分
を添加して含水率を調整を行った場合も同様の効果が得
られる。
【0024】本発明の木質板の製法では、上述のように
して得られた成形材の表面に、化粧単板等を接着した
り、種々のコーティングを施したりして仕上げるのが好
ましい。化粧単板としては、従来から使用されている厚
さ0.2〜0.8mm程度のオーク突板等が好適に用い
られる。
【0025】上記の説明は、本発明の木質板の製法の一
実施形態を示したにすぎず、種々の応用が可能である。
例えば、本発明の製法で製造される木質板としては、単
一層のみからなる木材薄片集成板だけではなく、異なっ
た寸法の木材薄片からなる層を積層させた木質板であっ
てもよい。その場合には、木材薄片を切削した後に、そ
れらの木材薄片を、厚さ、長さ、幅等の寸法に応じて選
別する操作、選別した木材薄片に別々にバインダーを塗
布する操作等を設けてもよい。また、木質板を床材等に
用いる場合の好ましい構造としては、木材薄片集成板か
らなる芯層と、該芯層の少なくとも一方の面に積層さ
れ、方向性木材薄片集成板からなる表面層とから形成さ
れ、その表面層が、前記芯層をなす木材薄片よりも薄い
木材薄片からなる木質板を製造することが好ましい。こ
の場合の前記表面層形成用の木材薄片としては、厚さの
平均値が0.20〜0.50mmであり、厚さの絶対値
が0.08〜0.60mmであるものを用いることが好
ましく、長さが50〜150mm、幅の平均値が10〜
60mmであるものを用いることが好ましい。また、前
記芯層形成用の木材薄片としては厚さの平均値が0.5
0〜0.90mmであり、厚さの絶対値が0.50〜
1.50mmであり、長さが50〜150mm、幅の平
均値が10〜60mmであるものを用いることが好まし
い。
【0026】また、本発明の製法には、切削した木材薄
片をアセチル化する操作を設けるのが好ましい。木材薄
片をアセチル化する場合には、その木材薄片を含水率3
%以下、好ましくは1%以下になるまで乾燥した後、酢
酸、無水酢酸、クロル酢酸等の気化蒸気に接触させて気
相中で、アセチル化度12〜20%となるまでアセチル
化するのが好ましい。さらに、本発明の製法には、切削
した木材薄片を貯蔵する操作、強制的な加湿によって含
水率が上昇し過ぎた場合に、加熱して適当な含水率に調
整する操作等、必要に応じて様々な操作を含ませてもよ
い。
【0027】第一の実施形態の木質板の製法にあって
は、木材を切削して木材薄片を作製し、その木材薄片に
バインダーを塗布し、該バインダーを塗布した木材薄片
をフォーミングし、ついで熱圧成形するとともに加湿す
る蒸気噴射プレス工程によりプレス直後の含水率が5〜
15%である成形材を得るようにしたことにより、予備
成形材の熱圧成形と含水率の調整が同時に行えるうえ、
従来の木質板の製法のように木質板の表面凹凸をサンデ
ィング等により研磨する平滑化工程や含水率を安定させ
るために長期間常温下に放置する工程が不要となり、ラ
イン化し易く、製造工程の簡略化と製造時間の短縮が可
能であり、しかも製造コストの低減が可能である。さら
に、この第一の実施形態の木質板の製法によれば、含水
率が5〜15%の成形材が得られるので、製品として出
荷後の反りが少なく、高寸法安定性で、強度が十分な木
質板を得ることができる。また、水蒸気噴射プレス工程
により含水率を調整する以外にバインダー塗布時に水分
を添加して含水率を調整を行った場合も同様の効果が得
られる。
【0028】次に、本発明の木質板の製法の第二の実施
形態について説明する。第二の実施形態の木質板の製法
が、第一の実施形態の木質板の製法と異るところは、蒸
気噴射プレス工程を行う前に予め木質薄片の含水率を5
〜20%、好ましくは7〜13%に調整した後その木材
薄片にバインダーを塗布するか又は木材薄片にバインダ
ーを塗布するとき含水率が5〜20%、好ましくは7〜
13%になるように水を添加する点である。ここで木材
薄片の含水率を予め調整しておく方法としては、含水
率120〜300%の生材を含水率0〜3%まで乾燥
し、バインダー塗布時に水を添加して含水率を5〜20
%にしておく方法、生材を含水率5〜15%まで乾燥
し、バインダー塗布時に水を添加して含水率を5〜20
%にしておく方法、生材を乾燥して含水率5〜20%
にしておく方法などが用いられる。
【0029】蒸気噴射プレス工程を行う前の木材薄片を
含水率を5〜20%とするのは、以下の実験によるもの
である。蒸気噴射プレス工程を行う前の木材薄片の含水
率を種々の値に変更したときの蒸気噴射プレス工程後に
得られる成形材の含水率を測定し、蒸気噴射プレス前の
木材薄片の含水率と蒸気噴射プレス後の成形材の含水率
との関係を調べた。その結果を図5に示す。図5は、蒸
気噴射プレス前の木材薄片の含水率と蒸気噴射プレス後
の成形材の含水率との関係を示したグラフである。図5
から蒸気噴射プレス工程前の木材薄片の含水率を5〜2
0%としておくことにより、蒸気噴射プレス工程後に含
水率が5〜15%の木質板が得られ易いことが分る。ま
た、蒸気噴射プレス工程において水蒸気噴射時間以外の
条件を第一の実施形態の木質板の製法と同条件とした場
合に、水蒸気噴射時間を短縮することができる。また、
蒸気噴射プレス工程を行う前の含水率が5%未満である
と、成形時の時間短縮の効果がなく、含水率が20%を
越えると成形材の硬化が阻害される。
【0030】この第二の実施形態の木質板の製法におけ
る蒸気噴射プレス条件としては、熱盤3の温度は、15
0〜230℃、好ましくは180〜200℃、厚さが1
2〜13mmの成形材を得る場合の圧締時間は30〜3
00秒間、好ましくは目的とする厚み(mm)に3〜1
3(秒)を乗じた時間、プレス圧力は1〜6MPa、好
ましくは2〜5MPa、水蒸気圧力は0.2〜0.6M
Pa、水蒸気噴射時間は10〜180秒、好ましくは1
0〜30秒とするのが好ましい。
【0031】この第二の実施形態の木質板の製法におい
ては、特に、蒸気噴射プレス工程を行う前に、予め木質
薄片の含水率を5〜20%に調整した後その木材薄片に
バインダーを塗布するか又は木材薄片にバインダーを塗
布するとき含水率が5〜20%となるように水を添加す
ることにより、蒸気噴射プレス工程後に含水率が5〜1
5%の木質板が得られ易く、さらに蒸気噴射プレス工程
において水蒸気噴射時間以外の蒸気噴射プレス条件を第
一の実施形態の木質板の製法と同条件とした場合に、水
蒸気噴射時間を短縮することができる。
【0032】次に、本発明の木質板の製法の第三の実施
形態について説明する。第三の実施形態の木質板の製法
が、第二の実施形態の木質板の製法と異るところは、プ
レス工程を行う前に木材薄片の含水率を10〜25%、
好ましくは12〜18%に調整することと、フォーミン
グ工程後に蒸気噴射プレス工程を行うことに代えて熱圧
成形する成形工程を行う点である。ここで木材薄片の含
水率を予め調整しておく方法としては、含水率120
〜300%の生材を含水率0〜3%まで乾燥し、バイン
ダー塗布時に水を添加して含水率を10〜25%にして
おく方法、生材を含水率5〜15%まで乾燥し、バイ
ンダー塗布時に水を添加して含水率を10〜25%にし
ておく方法、生材を乾燥して含水率10〜25%にし
ておく方法などが用いられる。
【0033】成形工程を行う前の木材薄片を含水率を1
0〜25%とするのは、以下の実験によるものである。
成形工程を行う前の木材薄片の含水率を種々の値に変更
したときの成形工程後に得られる成形材の含水率を測定
し、成形工程前の木材薄片の含水率と成形工程後の成形
材の含水率との関係を調べた。その結果を図6に示す。
図6は、成形前の木材薄片の含水率と成形後の成形材の
含水率との関係を示したグラフである。図6から成形工
程前の木材薄片の含水率を10〜25%としておくこと
により、成形工程後に含水率が5〜15%の木質板が得
られ易いことが分る。
【0034】ここでの成形工程においては、フォーミン
グ工程により得られた予備成形材を熱圧プレス装置を用
いて熱圧成形を行い成形直後の含水率が5〜15%、好
ましくは6〜10%の成形材を得る。この第三の実施形
態の木質板の製法における熱圧条件としては、熱板温度
150℃〜220℃、好ましくは180〜200℃、厚
さが12〜13mmの成形材を得る場合の圧締時間は1
80〜300秒間、好ましくは目的とする厚み(mm)
に5〜20(秒)を乗じた時間、プレス圧力は1〜6M
Pa、好ましくは2〜5MPaとするのが好ましい。
【0035】第三の実施形態の木質板の製法において
は、木材を切削して木材薄片を作製し、ついで木材薄片
の含水率を10〜25%に調整した後その木材薄片にバ
インダーを塗布するか、又は木材薄片にバインダーを塗
布するとき含水率が10〜25%となるように水を添加
し、ついで該バインダーを塗布した木材薄片をフォーミ
ングし、ついで熱圧成形する成形工程により成形直後の
含水率が5〜15%の成形材を得るようにしたことによ
り、従来の木質板の製法のように木質板の表面凹凸をサ
ンディング等により研磨する平滑化工程や含水率を安定
させるために長期間常温下に放置する工程が不要とな
り、製造工程の簡略化と製造時間の短縮が可能であり、
しかも製造コストの低減が可能である。また、特に、木
材薄片の含水率を10〜25%に調整した後その木材薄
片にバインダーを塗布するか、又は木材薄片にバインダ
ーを塗布するとき含水率が10〜25%となるように水
を添加し、この後成形工程を行うようにしたことによ
り、成形工程後に含水率が5〜15%の木質板が得られ
易い。
【0036】
【実施例】以下、本発明を更に理解しやすくするため、
実施例について説明する。かかる実施例は、本発明の一
態様を示すものであり、この発明を限定するものではな
く、本発明の範囲で任意に変更可能である。 (実施例1)まず、芯層用の木材薄片として長さ70mm
〜80mm、幅2〜30mm、厚さの平均値0.60mm、含
水率2%のアスペン、表面層用の木材薄片として長さ7
0mm〜80mm、幅2〜30mm、厚さの平均値0.30m
m、含水率2%のアスペンを用意し、これらアスペンを
各々回転ドラム内に入れ、アスペン100重量部に対
し、粗MDI(住友バイエルウレタン株式会社製のスミ
ジュール44V20(商品名))10重量部、フェノー
ル樹脂3重量部、撥水剤2重量部を塗布した。ついで、
このようにバインダーを塗布した表面層用の木質薄片の
うちの半分を配列方向がほぼ一方向となるように散布
し、その一方の面にバインダーを塗布した芯層用の木質
薄片を散布し、他方の面に残りの表面層用の木質薄片を
配列方向がほぼ一方向となるように散布するフォーミン
グ工程により、長さ2000mm、幅1090mm、厚
さ約120mmの積層物を得た。その積層物を水蒸気噴
射プレス装置に入れ、熱盤温度190℃、圧締時間3
分、プレス圧力2MPa、蒸気圧0.6MPa、蒸気噴
射時間30秒強で熱圧するとともに加湿し、厚さ13.
5mm、含水率5.83%の木質板を得た。この木質材
を基材とし、該基材表面に化粧板を接着後、表面化粧板
を塗装仕上げし、床材として仕上げた後の反り量は長さ
1818mmに対し−9mm、曲げヤング係数は54×
102MPaで良好な床材が得られた。
【0037】(実施例2)芯層用木材薄片として長さ7
0mm〜80mm、幅2〜30mm、厚さの平均値0.60m
m、含水率2%のアスペンを用意し、表面層用木材薄片
として長さ70mm〜80mm、幅2〜20mm、厚さの平均
値0.30mm、含水率2%のアスペンを用意し、さらに
これらアスペンを各々回転ドラムに入れ、粗MDI、フ
ェノール樹脂、撥水剤を実施例1と同量塗布すると同時
に水を添加して含水率10%に調整した。ついで、実施
例1と同様のフォーミング工程により、厚さ約120mm
の積層体を得た。ついで、この積層体を水蒸気噴射プレ
ス装置に入れ、190℃、圧締時間3分、プレス圧力2
MPa、蒸気圧0.6MPa、プレス開始時に蒸気噴射
時間25秒で水蒸気噴射プレスを行い、含水率7.7%
の木質板(大きさ2090mm×1090mm×13.5m
m)を得た。この木質板を基材とし、実施例1と同様に
して床材として仕上げた後の反り量は長さ1818mm
に対し−4mm、曲げヤング係数は50×102MPa
で良好な床材が得られた。
【0038】(実施例3)芯層用木材薄片として長さ7
0mm〜80mm、幅2〜30mm、厚さの平均値0.60m
m、含水率2%のアスペンを用意し、表面層用木材薄片
として長さ70mm〜80mm、幅2〜20mm、厚さの平均
値0.30mm、含水率2%のアスペンを用意し、これら
アスペンを各々回転ドラムに入れ、粗MDI、フェノー
ル樹脂、撥水剤を実施例1と同量塗布すると同時に水を
添加して含水率15%に調整した。ついで、実施例1と
同様のフォーミング工程により、厚さ約120mmの積層
体を得た。ついで、この積層体を熱圧プレス装置に入
れ、熱板温度180℃、圧締時間3分、プレス圧力2M
Paで熱圧成形を行い、含水率8%の木質板(大きさ2
000mm×1090mm×13.5mm)を得た。この木質
板を基材とし、実施例1と同様にして床材として仕上げ
た後の反り量は長さ1818mmに対し−6mm、曲げ
ヤング係数は47×102MPaで良好な床材が得られ
た。
【0039】(比較例)熱圧成形を行う前の木質薄片の
含水率を3%とした以外は実施例1と同様にしてアスペ
ンを各々回転ドラムに入れ、粗MDI、フェノール樹
脂、撥水剤を実施例1と同量塗布した。ついで、実施例
1と同様のフォーミング工程により、厚さ約120mmの
積層体を得た。ついで、この積層体を熱圧プレス装置に
入れ、熱板温度210℃、圧締時間3分、プレス圧力2
MPaで熱圧成形を行い、含水率2%の木質板(大きさ
2000mm×1090mm×13.5mm)を得た。なお、
ここで熱圧成形を行う際、水蒸気噴射は行わなかった。
この木質板を基材とし、実施例1と同様にして床材とし
て仕上げた後の反り量は長さ1818mmに対し−18
mmであり、実施例1〜3で得られた床材に比べて反り
量が大きい床材が得られた。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の木質
板の製法によれば、木材を切削して木材薄片を作製し、
その木材薄片にバインダーを塗布し、該バインダーを塗
布した木材薄片をフォーミングし、ついで熱圧成形する
とともに加湿する蒸気噴射プレス工程によりプレス直後
の含水率が5〜15%である成形材を得るようにしたこ
とにより、フォーミングした木材薄片の熱圧成形と含水
率の調整が同時に行えるうえ、従来の木質板の製法のよ
うに木質板の表面凹凸をサンディング等により研磨する
平滑化工程や含水率を安定させるために長期間常温下に
放置する工程が不要となり、ライン化し易く、製造工程
の簡略化と製造時間の短縮が可能であり、しかも製造コ
ストの低減が可能である。さらに、この第一の実施形態
の木質板の製法によれば、含水率が5〜15%の成形材
が得られるので、製品として出荷後の反りが少なく、高
寸法安定性で、強度が十分な木質板を得ることができ
る。また、水蒸気噴射プレス工程により含水率を調整す
る以外にバインダー塗布時に水分を添加して含水率を調
整を行った場合も同様の効果が得られる。
【0041】また、請求項2記載の木質板の製法によれ
ば、特に、蒸気噴射プレス工程を行う前に、予め木質薄
片の含水率を5〜20%に調整した後その木材薄片にバ
インダーを塗布するか又は木材薄片にバインダーを塗布
するとき含水率が5〜20%となるように水を添加する
ようにしたことにより、蒸気噴射プレス工程後に含水率
が5〜15%の木質板が得られ易く、さらに蒸気噴射プ
レス工程において蒸気噴射時間以外の蒸気噴射プレス条
件を請求項1の木質板の製法と同条件とした場合に、蒸
気噴射時間を短縮することができる。また、請求項3記
載の木質板の製法によれば、従来の木質板の製法のよう
に木質板の表面凹凸をサンディング等により研磨する平
滑化工程や含水率を安定させるために長期間常温下に放
置する工程が不要となり、製造工程の簡略化と製造時間
の短縮が可能であり、しかも製造コストの低減が可能で
ある。また、特に、木材薄片の含水率を10〜25%に
調整した後その木材薄片にバインダーを塗布するか、又
は木材薄片にバインダーを塗布するとき含水率が10〜
25%となるように水を添加し、この後、成形工程を行
うようにしたことにより、成形工程後に含水率が5〜1
5%の木質板が得られ易い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の木質板の製法の蒸気噴射プレス工程
において熱圧成形ならびに加湿を行うのに好適な装置の
一例を示す図である。
【図2】 図1に示した装置に使用する水蒸気噴射盤の
構造を示す図である。
【図3】 反りの含水率依存性を示したグラフである。
【図4】 木質板の含水率と曲げヤング係数の関係を示
すグラフである。
【図5】 蒸気噴射プレス前の木材薄片の含水率と蒸気
噴射プレス後の成形材の含水率との関係を示したグラフ
である。
【図6】 成形前の木材薄片の含水率と成形後の成形材
の含水率との関係を示したグラフである。
【符号の説明】
1…予備成形材、2…水蒸気噴射盤、3…熱盤、4…バ
ルブ、5…水蒸気発生装置、6…バルブ、7…水蒸気噴
射孔、11…配管、12…ドレーン管。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩田 立男 静岡県浜松市中沢町10番1号 ヤマハ株 式会社内 (56)参考文献 特開 平7−232309(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B27N 3/18 B27N 3/02 B27N 3/08

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 木材を切削して木材薄片を作製し、その
    木材薄片にバインダーを塗布し、該バインダーを塗布し
    た木材薄片をフォーミングし、ついで熱圧成形するとと
    もに加湿する蒸気噴射プレス工程によりプレス直後の含
    水率が5〜15%である成形材を得ることを特徴する木
    質板の製法。
  2. 【請求項2】 蒸気噴射プレス工程を行う前に、予め木
    質薄片の含水率を5〜20%に調整した後その木材薄片
    にバインダーを塗布するか又は木材薄片にバインダーを
    塗布するとき含水率が5〜20%となるように水を添加
    することを特徴とする請求項1記載の木質板の製法。
  3. 【請求項3】 木材を切削して木材薄片を作製し、つい
    で木材薄片の含水率を10〜25%に調整した後その木
    材薄片にバインダーを塗布するか又は木材薄片にバイン
    ダーを塗布するとき含水率が10〜25%となるように
    水を添加し、ついで該バインダーを塗布した木材薄片を
    フォーミングし、ついで熱圧成形する成形工程により成
    形直後の含水率が5〜15%の成形材を得ることを特徴
    する木質板の製法。
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