JP2894185B2 - 木質板及び床材 - Google Patents

木質板及び床材

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JP2894185B2 JP30840693A JP30840693A JP2894185B2 JP 2894185 B2 JP2894185 B2 JP 2894185B2 JP 30840693 A JP30840693 A JP 30840693A JP 30840693 A JP30840693 A JP 30840693A JP 2894185 B2 JP2894185 B2 JP 2894185B2
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  • Dry Formation Of Fiberboard And The Like (AREA)
  • Floor Finish (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は木質板及び床材に関し、
特に、木材薄片を原料とする板材を積層して構成され、
表面が平滑で軽量であり、なおかつ十分な強度及び剛性
を有する木質板と、その木質板を用いた床材に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、木材資源の不足や、森林の保護が
問題となってきており、森林伐採は今後益々困難になる
ことは明かである。従って、原料木材を大量に使用して
製造される合板等の板材は、その供給が不安定あるいは
供給不足となり、価格も高騰することが予想される。よ
って、従来廃材とされていた木材薄片や、木材片の木質
繊維等を有効に利用して得られる木質板が注目され、そ
の木質板の種々の用途への応用が強く望まれている。
【0003】木質繊維等を利用した木質板は、一般に、
木質繊維等の構成要素をバインダーで接着し、成形一体
化して形成される。その際、構成要素の寸法が小さくな
るに従い、得られる木質板は均質になり、表面も平滑に
なるが、強度、剛性は低下し、密度は増加する。逆に構
成要素の寸法を大きくすると、木材本来が持っている強
度、密度に近づいて行くが、そのような木質板は不均質
で、表面の凹凸も大きくなる傾向がある。
【0004】一方、床材としては、図4に示すように、
合板31の片面に化粧単板3を接着して形成されたもの
が一般的に用いられている。そのような床材の原料とな
る合板は、ベニヤ単板等の複数枚を、その木理方向が直
するように接着積層した板材であり、床材として使用
するのに十分な強度、剛性を有しており、なおかつ表面
は平滑である。従って、上記のような木質板を、合板に
代えて床材に応用するためには、その木質板に合板と同
等以上の強度、剛性、さらに、表面平滑性を持たせる必
要があった。
【0005】しかしながら、例えば、木材を解繊して得
られる木質繊維を構成要素としている木質繊維集積板で
は、均一で平滑な表面を有する木質板が得られるが、床
材としては強度不足であり、高強度にするために木質板
を厚くすると、密度が高いため重量が増加して取扱い難
くなる欠点があった。また、木材薄片を構成要素とする
木材薄片集成板、特に、図2に示したような、木材薄片
21を、ほぼ一定方向に配列させてバインダーで接着
し、成形一体化した方向性木材薄片集成板では、上記木
質繊維集積板よりも強度の点で改善されている。しか
し、従来のように小さな木材薄片を用いてなる方向性木
材薄片集成板では、強度が不十分であり、床材としては
適しておらず、また、そのような方向性木材薄片集成板
においては、数多くの小さな木材薄片及びそれらの間隙
が表面に露出されることになり、連続した平滑面を得る
のは困難であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】よって、本発明におけ
る課題は、木材薄片集成板からなり、軽量で、表面が平
滑であり、なおかつ十分な強度、剛性を有する木質板及
びそれを用いた床材を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる課題は、木質薄片
集成板からなる芯層と、その芯層の少なくとも一方の面
に積層され、方向性木材薄片集成板からなる表面層とか
ら形成され、その表面層をなす木材薄片が、長さの平均
値が40〜120mmであり、幅の平均値が6〜120
mmであって、前記芯層をなす木材薄片より、長さの平
均値および幅の平均値のうち少なくとも一方が大きいも
のであることを特徴とする木質板によって解決できる。
【0008】以下に、本発明の木質板を詳細に説明す
る。図1は、本発明の木質板の一例を示す図である。図
中1は芯層であり、木材薄片集成板から形成されてい
る。その芯層1の両面には、芯層1をなす木材薄片よ
り、長さの平均値と幅の平均値のうち少なくとも一方が
大きな木材薄片からなる方向性木材薄片集成板から形成
された表面層2が積層されている。ここで、木材薄片集
成板とは、木材の薄片をバインダーを用いて接着し、成
形一体化した板材であり、方向性木材薄片集成板とは、
それをなす木材薄片の木目方向が、ほぼ一定方向に揃え
て配列された木材薄片集成板をいう。但し、この方向性
木材薄片集成板においては、すべての木材薄片が同一方
向に配列している必要はなく、およそ7割以上の木材薄
片の木目方向が同一方向に配列していればよい。なお、
木材薄片の方向とは、薄片形状の特定の辺の方向を指す
のではなく、形状にかかわらず、木材薄片の木目方向に
ついて指すものである。
【0009】本発明の木質板の芯層1においては、木材
薄片は、ランダムに配列していてもよいし、ほぼ一定方
向に揃えられて配列されていてもよく、それらの木材薄
片が好ましくは、発泡バインダーで接着され、成形一体
化されている。なお、木材薄片がほぼ一定の方向に配列
している場合の配列方向については、後述する表面層の
木材薄片の配列方向に直交する方向が好ましいが、それ
に限られるものではなく、任意に選択することができ
る。
【0010】この芯層1は、長さの平均値が40〜90
mm、幅の平均値が6〜120mmの木材薄片からなる
のが好ましい。木材薄片の長さの平均値が40mm未満
では、木質板の曲げ強度が低下し、床材の用途には適さ
ない。また、長さの平均値が90mmを越えると、芯層
1全体にわたって木目が連続し難くなる等により、長さ
に応じた曲げ強度の増加が見られなくなる。これらの木
材薄片としては、アカマツ、カラマツ、エゾマツ、トド
マツ、アスペン、ロッジポールパイン等の薄片が好適に
用いられるが、樹種は特に限られるものではない。
【0011】これらの木材薄片は、発泡バインダーによ
り接着され成形一体化されていることが好ましい。ここ
で用いられる発泡性バインダーは、芯層1中で木材薄片
を相互に結合させるとともに、それ自体が発泡するもの
であって、好ましくは、木材薄片同士の交差点にのみ樹
脂分を存在させ、木材薄片の小さな隙間を、発泡セルで
押し広げるようにすることにより、樹脂分の使用量を少
なくし、方向性木材薄片集成板を低密度化させるものが
用いられる。なお、本明細書においては、発泡する性質
を有するバインダーを「発泡性バインダー」と呼称し、
発泡済みの発泡性バインダーを「発泡バインダー」と呼
称することとする。
【0012】このような発泡性バインダーは、自己発泡
する樹脂から構成されていてもよく、または非発泡性の
樹脂と発泡剤によって構成されていてもよい。自己発泡
する樹脂の例としては、発泡性ポリウレタン樹脂を挙げ
ることができる。発泡剤によって発泡する非発泡性樹脂
の例としては、ポリウレタン樹脂、ポリスチレン樹脂、
エポキシ樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、フェノール樹脂、
ユリア樹脂またはそれらの混合物などを挙げることがで
きる。また、発泡剤としては、揮発性発泡剤、例えばC
Cl3 F、CCl2 2 、またはCCl2 F−CClF
2 などや、熱分解性発泡剤、例えばアゾジカルボンアミ
ド、アゾヘキサヒドロベンゾニトリル、2,2’−アゾ
イソブチロニトリル、ベンゼンスルホヒドラジド、また
はN,N’−ジニトロソ−N,N’−ジメチルテレフタ
ルアミドなどを挙げることができる。
【0013】また、これらの発泡性バインダーは、ユリ
ア樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂等の非発泡性バ
インダーを含んでいてもよい。これらの混合比は、目的
とする芯層1の密度に応じて適宜調整することができる
が、発泡性バインダーと非発泡性バインダーの混合比
は、4:1〜1:1が好適である。
【0014】この芯層1における、木材薄片に対する発
泡性バインダーの割合は、木材薄片100重量部に対し
て3.0〜30重量部とするのが好ましい。用いられる
バインダーとしては、前記したような発泡性バインダー
でもよいし、非発泡性バインダー、あるいはそれらの混
合物のいずれでもよいが、軽量化の点では、発泡性バイ
ンダーを含む混合物が好ましい。さらに、この芯層1の
厚さは、5mm〜13mmとするのが好ましく、その密
度は、0.40〜0.75g/cm3とするのが好まし
い。密度が0.40g/cm3より小さいと、板の強度
が不十分になり、逆に密度が0.75g/cm3より大
きい場合は、木質板全体の重量が増加して取扱い難くな
る。この芯層1の曲げヤング係数は35〜80×102
MPaであるのが好ましい。曲げヤング係数が35×1
2MPa未満では、木質板としたときのたわみが規定
値よりも大きくなる。80×102MPaを越えると、
歩行時に必要とする適度の弾性が不足する。
【0015】本発明の木質板で、上記芯層1の少なくと
も一方の面に積層される表面層2には、前記芯層1をな
す木材薄片より、長さの平均値と幅の平均値のうちの少
なくとも一方が大きい木材薄片からなる方向性木材薄片
集成板が用いられる。即ち、表面層2をなす個々の木材
薄片すべてが、芯層1をなす木材薄片よりも大きな長さ
または幅を有している必要はないが、表面層2をなす木
材薄片全体の平均値が、芯層1をなす木材薄片全体の平
均値を、長さと幅の少なくとも一方で上回っていること
を意味している。この表面層2においては、木材薄片
が、ほぼ一定方向に配列され、それらがバインダーで接
着され、成形一体化されている。なお、この表面層2を
形成する木材薄片の配列方向は、木質板の長手方向に平
行であるのが好ましいが、特に限られるものではない。
【0016】この表面層2をなす木材薄片は、長さの平
均値が40〜120mmであり、幅の平均値が6〜12
0mmであるものが好ましい。この木材薄片の長さの平
均値が50mm未満では、木質板の曲げ強度が低下して
床材には適さないし、表面平滑性も劣る。長さの平均値
が120mmを越しても表面平滑化の効果は長さに応じ
て向上しにくくなる。また、この木材薄片としては、ア
カマツ、カラマツ、エゾマツ、トドマツ、アスペン、ロ
ッジポールパイン等の薄片が好適に用いられるが、樹種
は特に限られるものではない。
【0017】この表面層2をなす木材薄片は、予めアセ
チル化しておくのが好ましい。木材薄片をアセチル化す
る場合は、その木材薄片を含水率3%以下、好ましくは
1%以下になるまで乾燥した後、酢酸、無水酢酸、クロ
ル酢酸等の気化蒸気に接触させて気相中でアセチル化
(アセチル化度12〜20%)するのが好ましい。
【0018】この表面層2をなす木材薄片は、バインダ
ーにより接着一体化されている。この表面層2に用いら
れるバインダーとしては、前述したような発泡性バイン
ダーでもよいし、非発泡性バインダーあるいはそれらの
混合物のいずれでもよいが、実用的には、成形用の金型
からの離型性の点で、非発泡性バインダーを主体とする
ものが好ましい。それらの混合比は、目的とする表面層
2の密度や離型性を考慮して、適宜設定することができ
る。
【0019】また、この表面層2における、木材薄片に
対するバインダーの割合は、木材薄片100重量部に対
して5重量部以上とすることが好ましい。木材薄片10
0重量部に対しバインダーの添加量を5重量部以下とす
ると、得られた木質板の強度が不十分になる。この表面
層2は、前記芯層1の両面に設けるのが好ましい。この
表面層2の厚さは、1〜5mmとするのが好ましく、さ
らに好ましくは1〜3mmである。また、表面層2の厚
さ(芯層1の両面に設けた場合は、それらの厚さの和)
と芯層1の厚さとの比率は、50:50〜30:70、
好ましくは50:50〜40:60とするのが良い。こ
の表面層2の密度は、0.40〜0.75g/cm3
するのが好ましい。密度が0.40g/cm3より小さ
いと、木質板の強度が不十分になり、逆に密度が0.7
5g/cm3より大きい場合は、木質板全体の重量が増
加して取扱い難くなる。また、この表面層2の曲げヤン
グ係数は35〜80×102MPaであるのが好まし
い。
【0020】本発明の木質板では、上記芯層1の両面に
表面層2を設ける場合は、同種の表面層2を積層するの
が好ましい。また、本発明にあっては、芯層1をなす木
材薄片に発泡性バインダーを塗布したものと、表面層2
をなす木材薄片にバインダーを塗布したものを乾式フォ
ーミングし、表面層2と芯層1とを同時熱圧成形するの
が好ましい。具体的には、まず、熱圧板上に、一方の表
面層2をなす木材薄片にバインダーを塗布したものを、
その配列方向がほぼ一定となるように散布し、次に、芯
層1をなす木材薄片に発泡性バインダーを塗布したもの
を散布する。さらに、他方の表面層2をなす木材薄片に
バインダーを塗布したものを、その配列方向が上記と同
一となるように散布し、3層積層体とする。
【0021】次に、熱圧成形機中でこの3層積層体に熱
圧を加えて同時成形する。その熱圧条件は、圧力が1〜
2MPa、温度が150〜230℃、時間が、目的とす
る厚み(mm)×5〜120秒とすることが好ましい。
このようにして得られる本発明の木質板は、その密度が
0.4〜0.75g/cm3であり、曲げヤング係数が
35〜80×102MPaであるようにするのが好まし
い。
【0022】次に、本発明の床材について説明する。上
記のようにして成形した木質板において、図3に示した
ように、芯層1の両面に表面層2が設けられている場合
は、その表面層2の少なくとも一方の表面に、別に用意
しておいた化粧単板3を接着剤で貼付け、本発明の床材
を得る。また、芯層の一方の面のみに表面層が設けられ
ている場合は、その表面層に、別に用意しておいた化粧
単板を接着剤で貼付けて本発明の床材を得る。その際、
表面層の表面を、従来から行われている方法によって研
磨し、その研磨した面に化粧単板を接着するようにして
もよい。ここで用いられる化粧単板は、特に限定され
ず、オーク突板等の従来から使用されている厚さ0.2
〜1.0mm程度の化粧単板が使用でき、特に本発明の
木質板は表面が平滑、平坦であるので、薄い化粧単板を
使用しても床材の表面は平滑である。また、この化粧単
板の表面は、厚さ40〜60μm程度のウレタン塗装等
を施してもよい。
【0023】本発明の木質板の表面層は、芯層より長さ
または幅が大きく、長さの平均値が40〜120mmで
あり、幅の平均値が6〜120mmである木材薄片が
ほぼ同一方向に配列された方向性木材薄片集成板である
ので、表面平滑性に優れ、強度、剛性が向上している。
また、芯層においては、発泡性バインダーを用いて木材
薄片を成形一体化しているので樹脂の使用量が少なく、
得られる木質板の密度は低くなり、発泡バインダー自体
は微小気泡を含んでいるので柔軟化され、外力に対する
緩衝作用があり破壊され難い。従って、このような木質
板に化粧単板を接着して形成される本発明の床材は、表
面が平滑であり、十分な強度、剛性を有している。
【0024】次に本発明の木質板及び床材を実施例に基
づいて具体的に説明する。 (実施例1) 芯層をなす木材薄片として、長さが50〜75mm、
6〜50mm、厚さが0.1〜0.8mmである木材
薄片を、シェービングマシン((株)岩倉組製)で作製
した。発泡性ウレタン樹脂(住友バイエルウレタン社製
の粗MDI)と未濃縮ユリア樹脂の重量比2:1の混合
物7重量部を用意し、低速で回転する回転ドラム内に、
上記の木材薄片100重量部を入れて、ドラム内で自然
落下する際にスプレーにより散布することにより、芯層
の木材薄片に発泡性バインダーを塗布した。表面層をな
す木材薄片集成板として、長さが50〜100mm、
6〜100mm、厚さが0.1〜0.8mmである木
材薄片を、シェービングマシン((株)岩倉組製)で作
製した。水性フェノールバインダー10重量部を用意
し、低速で回転する回転ドラム内に、上記の木材薄片1
00重量部を入れて、ドラム内で自然落下する際にスプ
レーにより散布することにより、表面層の木材薄片にバ
インダーを塗布した。
【0025】まず、バインダーを塗布した表面層の木材
薄片のうちの半分を、熱圧板上にほぼ一定方向に配列し
て散布し、その上に、発泡性バインダーを塗布した芯層
の木材薄片を、木材薄片の配列方向が表面層の木材薄片
の配列方向と直行する方向になるように散布した。さら
にその上に、残りの表面層の木材薄片を最初に散布した
表面層の木材薄片と同方向に配列して散布し、厚さ15
0mmの積層体とした。その積層体を、厚さ12mmと
なるように、温度210℃、圧力2MPaで4分間熱圧
同時成形した。このようにして成形した木質板の表面は
平滑であった。
【0026】そのようにして作製した木質板の密度、曲
げ強さ及び曲げヤング係数を測定した。曲げ強さに関し
ては、JIS−A5908に基づいて評価した。その結
果、密度は0.58g/cm3、曲げ強さは59MP
a、曲げヤング係数は65×102MPaであった。
【0027】上記で測定した実施例1の木質板と同様の
厚みを有する合板について、上記と同様の測定を行っ
た。その結果、密度は0.56g/cm3、曲げ強さは
49MPa、曲げヤング係数は52×102MPaであ
った。これらの結果から、本発明の木質板は、合板とほ
ぼ同等の密度であり、なおかつ合板を凌ぐ曲げ強さを有
していることがわかる。
【0028】(実施例2)実施例1で作製した木質板の
一方の表面に、厚さ0.3mmのオーク突板からなる化
粧単板を、水性高分子イソシアネート系接着剤(光洋産
業、KR7800)を用い、温度110℃、圧力1.0
MPaを3分間かけて接着した。木質板の表面は平滑で
あるので、化粧単板は良好に接着された。さらに、表面
を研磨した後、約50μm厚のウレタン塗装を施して床
材とした。得られた床材の外観は平滑で良好であった。
【0029】そのようにして作製した床材の曲げたわみ
をJASに基づいて評価した。即ち、床材の試料寸法を
300mm(幅)×1800mm(長さ)×12mm
(厚さ)として、スパン700mmで支持し、スパンの
中央に直交して置いた荷重棒の上に、21kg重の荷重
をかけたときの変位(A)と、同様に9kg重の荷重を
かけたときの変位(B)との差(A−B)によって評価
した。この差が小さいほど剛性が強いことを表してい
る。床材のJAS規格では、この曲げたわみの値が3.
5mm以下である必要がある。実施例2の床材につい
て、上記の評価を行ったところ、曲げたわみの値は、
2.3mmであった。従って、本発明の床材は、曲げた
わみのJAS規格を満足しており、床材として使用する
のに十分な剛性を有していることがわかった。
【0030】
【発明の効果】本発明の木質板は、芯層として木材薄片
集成板を用い、その少なくとも一方の面に、表面層とし
て、長さの平均値が40〜120mmであり、幅の平均
値が6〜120mmであって、長さの平均値と幅の平均
値のうちの少なくとも一方が、前記芯層をなす木材薄片
よりも大きな木材薄片からなる方向性木材薄片集成板を
積層したものであるので、高強度であり、さらに、木質
板全体としては表面が均一で平滑になる。また、芯層の
バインダーとして発泡性樹脂を用いることにより、低密
度化することができ、軽量、高強度の木質板を得ること
ができる。
【0031】従って、この木質板の表面に化粧単板を接
着して形成した床材は、従来の合板を使用した床材を凌
ぐ剛性、曲げ強さ、曲げたわみを持ち、床材として十分
に使用できる特性を有している。さらに、表面層をなす
木材薄片をアセチル化することにより、木質板及び床材
の防虫、防腐、防バイ菌性、及び寸法安定性を向上させ
ることができる。本発明の木質板及び床材によれば、従
来廃材とされていた原料を有効利用でき、木材資源を保
護する効果がある。また、そのような原料は低価格であ
り、原料コストの削減も図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の木質板の一例を示す図である。
【図2】 従来の方向性木材薄片集成板を示す図であ
る。
【図3】 本発明の床材の一例を示す図である。
【図4】 従来の床材の構造を示す図である。
【符号の説明】
1…芯層、2…表面層、3…化粧単板、31…合板
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI E04F 15/04 E04F 15/04 C (56)参考文献 特開 平7−124912(JP,A) 特開 平7−40314(JP,A) 特開 平7−9404(JP,A) 特開 昭58−36432(JP,A) 特開 平61−280903(JP,A) 特許2527761(JP,B2) 特公 平4−52763 (JP,B2) 実公 昭35−30185(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B27N 3/02

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 木質薄片集成板からなる芯層と、その芯
    層の少なくとも一方の面に積層され、方向性木材薄片集
    成板からなる表面層とから形成され、その表面層をなす
    木材薄片が、長さの平均値が40〜120mmであり、
    幅の平均値が6〜120mmであって、前記芯層をなす
    木材薄片より、長さの平均値及び幅の平均値のうち少な
    くとも一方が大きいものであることを特徴とする木質
    板。
  2. 【請求項2】 芯層をなす木材薄片の長さの平均値が4
    0〜90mmであり、幅の平均値が6〜120mmであ
    ることを特徴とする請求項1記載の木質板。
  3. 【請求項3】 芯層と表面層が、同時成形されたことを
    特徴とする請求項1記載の木質板。
  4. 【請求項4】 表面層をなす木材薄片が、アセチル化処
    理されたものであることを特徴とする請求項1記載の木
    質板。
  5. 【請求項5】 密度が0.40〜0.75g/cm3
    あり、曲げヤング係数が35〜80×102 MPaであ
    ることを特徴とする請求項1記載の木質板。
  6. 【請求項6】 請求項1から5のいずれかに記載の木質
    おいて、その木質板の表面層を設けた側の表面のう
    ちの少なくとも一方に、化粧単板を積層したことを特徴
    とする床材。
  7. 【請求項7】 芯層が、木材薄片を発泡性バインダーを
    用いて接着し成形一体化した木材薄片集成板からなるこ
    とを特徴とする請求項6記載の床材。
JP30840693A 1993-07-14 1993-12-08 木質板及び床材 Expired - Lifetime JP2894185B2 (ja)

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