JP4154792B2 - 造作部材 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築の分野において住宅用内装材として用いられる幅木、回り縁、窓枠、収納用扉、キッチン用扉などの造作部材に関するものであり、更に詳しくは接着剤を分散させたケナフ長繊維とケナフパーティクルを複合した後、該複合体を熱圧成形して得られた板材に、切断、切削加工(平面切削加工や曲面切削加工等の切削加工)、化粧仕上げ等を施すことにより得られる造作部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、建築の分野において使用される住宅用内装材としては、床材・壁材・天井材などの住空間を構成する部材と、空間にアクセントや味わいを出す造作部材がある。造作部材には、例えば、幅木、廻り縁、窓枠、収納用扉、キッチン用扉などがあり、住空間に対するデザイン面での要求が高まる中、インテリアのイメージを決定するための重要な部材となってきている。
【0003】
従来の造作部材としては、ムクの板材或いは集成材などを使用する部材の形状に加工した後、塗装することにより、化粧仕上げを施したものが主流であった。
【0004】
しかしながら上記のムク材や集成材を基材とした造作部材は、彫りの深い平面切削加工や曲面切削加工(以下単に平面加工、曲面加工という)が可能であることから、デザインの自由度が高く、意匠性に優れているといった特徴を有しているが、反面、原木丸太を製材して得られるために、製品に狂いが生じ易く、また高価であるという欠点があった。
【0005】
そのため、以下に示すように、近年はムク材などに比べて安価である合板や木質系ボードを加工した後、化粧仕上げを行って造作部材を構成することが主流となってきている。これらの造作部材としては、例えば、
▲1▼ 合板を使用する部材の形状に加工した後、表面に天然木の突き板を貼ることにより、化粧仕上げを行った造作部材。
【0006】
▲2▼ パーティクルボードを加工した後、表面に天然木の突き板或いは樹脂系の化粧シートを貼ることにより、化粧仕上げを行った造作部材。
【0007】
▲3▼ MDF(中質繊維板)を加工した後、表面に樹脂系の化粧シートを貼ることにより、化粧仕上げを行った造作部材。
【0008】
という3つのタイプに大別される。
【0009】
ここで、上記の▲1▼の合板を基材とした造作部材は、ムク材或いは集成材と同様に高強度であるため、窓枠、ドア枠などの高い強度特性が要求される部位にも利用が可能であり、また、木材単板を直交に積層させて得られる合板を基材としているため、寸法安定性に優れ、反り、ねじれなどの狂いが生じにくい特徴を有しているが、単板を積層した構造となっているため切削加工、特に曲面加工が困難であり、デザインの自由度が低く、意匠性に劣るという欠点があった。
【0010】
また、上記の▲2▼、▲3▼に示した造作部材は、基材として木材小片(パーティクル)や木材繊維を原料とするパーティクルボードやMDFが利用されている。これら木質系ボードは、雑木、木工屑、廃材等を原料として利用可能であるため、木材資源を有効に利用でき、比較的安価であるといった特徴を有しており、このため近年造作部材を中心に幅広い分野で用いられるようになってきている。中でも、MDFは長さ6mm未満の微細な木質繊維を板状に成形したものであり、表面平滑性に優れ、曲面加工が可能であり、このため、MDFを基材とする▲3▼の造作部材は、デザインの自由度が高く、意匠性が良好であるという特徴を有している。しかしながら、▲2▼、▲3▼に示した造作部材に用いられている木質系ボードは、パーティクルや微細な木質繊維などの木質要素から構成されているため、要素間の接着部分が非常に多くなり、多数の木質要素同士を強固に接着することが困難であり、この結果、木質要素自体の強度が充分に発揮されず、合板や集成材に比べ、比重が0.6から0.9程度と大きいにもかかわらず、これら木質系ボードの強度特性は低いのが現状であった。さらには、木質ボードを構成している多数の木質要素が、吸水・吸湿などによって膨潤するためボード全体の寸法変化が大きく、寸法安定性が低いものがほとんどであった。
【0011】
一般的に、前述した造作部材の取扱性、施工性、品質などは、基材となる木質系ボードの特性によって決定されるものである。つまり、パーティクルボードやMDFの特性に大きく影響を受けることになる。
【0012】
この結果、上記した▲2▼、▲3▼に示した造作部材は比重が大きいにもかかわらず、強度・剛性が低く、このために、特に幅木、廻り縁のような長さ数メートル以上となる長尺物の造作部材を考えた場合、造作部材の長手方向にたわみやすく、運搬時や施工時の取扱いに注意を要するという問題があった。
【0013】
さらには、室内環境中の湿気や水分などの影響によって寸法変化し易いため、造作部材の施工後に目隙や突き上げなどが生じるといった問題や、或いは、収納扉、キッチン用扉などの扉材を施工した後に、扉材表裏面の湿度差によって、扉材が反ってしまうなどの問題があった。
【0014】
以上の様な事情から、軽量で高い強度特性を有することにより運搬時の取扱性や施工性に優れ、且つ施工後に反り、突き上げ、目隙を発生することがなく、さらには意匠性が良好な造作部材は、世の中に存在しないのが現状であった。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、住宅用内装材として用いられ、運搬時の取扱性や施工性に優れ、反りや目隙、突き上げなどの問題が生じにくく、且つデザインの自由度が高く意匠性が良好な幅木、廻り縁、窓枠、収納用扉、キッチン用扉などの造作部材を提供することを課題とするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明に係る造作部材は、接着剤を分散させた多数のパーティクル1と、接着剤を分散させた多数本の長繊維2とを複合した後、前記パーティクル1と長繊維2から成る複合体を熱圧成形して得られる板材に、切断及び切削加工等の加工を行うことにより所定の形状に加工した後、化粧仕上げを行うことによって得られる造作部材5であって、造作部材5の主体を構成する基材6がケナフ芯部を加工して得られる比重0.2以下のケナフパーティクル1から構成されたケナフパーティクル層3とケナフ靭皮部から得られる繊維長6mm以上のケナフ長繊維2から構成されたケナフ長繊維層4を複数組み合わせた積層構造となっていることを特徴とするものである。このような構成とすることで、ケナフ長繊維から構成された繊維層4における補強効果と、低比重のケフナパーティクルを用いたケナフパーティクル層3との積層により軽量で、強度・剛性が高い造作部材5を構成することができることになる。
【0017】
また、接着剤を分散させた多数のパーティクル1と、接着剤を分散させた多数本の長繊維2とを複合した後、前記パーティクル1と長繊維2から成る複合体を熱圧成形して得られる板材に、切断及び切削加工等の加工を行うことにより所定の形状に加工した後、化粧仕上げを行うことによって得られる造作部材5であって、造作部材5の主体を構成する基材6がケナフ靭皮部から得られる繊維長6mm以上のケナフ長繊維2からなる集合体の空隙部分に、ケナフ芯部を加工して得られる比重0.2以下のケナフパーティクル1が分散された複合構造となっていることを特徴とするものであってもよい。このような構成とすることで、低比重のケナフパーティクルと、ケナフ靱皮部から得られる繊維長6mm以上の高強度・高ヤング率のケナフ長繊維2が複合されて、低比重でありながら強度特性に優れた造作部材5を構成することができることになる。
【0018】
ここで、ケナフ長繊維2が一方向に配向されており、前記配向方向が造作部材5の長手方向と平行であることが好ましい。このような構成とすることで、ケナフ長繊維2は、特に繊維方向の強度が高く、吸水・吸湿時の変化率が非常に小さいという特徴を有しており、繊維の配向方向において、きわめて優れた強度特性を有する造作部材5を構成できることになる。
【0019】
また、ケナフ長繊維2が、直交する二方向に配向されており、前記直交する二方向のいずれかが造作部材の長手方向と平行であることが好ましい。このような構成とすることで、繊維を配向させた二方向の強度特性及び寸法安定性が高まるとともに、その異方性が少なくなるものである。
【0020】
また、ケナフ長繊維2が、互いに絡み合わされていることが好ましい。このような構成とすることで、繊維素材の特徴をさらに活かすことができ、造作部材5の強度特性を高める作用及び寸法変化を抑制する作用がより効果的に働き、これにより強度の異方性が少なく、きわめて高い強度特性を発揮し、面内方向において、優れた寸法安定性を有する造作部材5を構成することができるものである。
【0021】
また、化粧仕上げとして、厚さ0.1mm以下の樹脂化粧シート7が表面に貼り付けられて成ることが好ましい。このような構成とすることで、表面の平滑性と、曲面加工した際の加工面の平滑性が優れたものとなる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。
【0023】
図1乃至図5には本発明の一実施形態が示してある。本実施形態における造作部材5は、接着剤を分散させた比重0.2以下のケナフパーティクル1と、繊維長6mm以上のケナフ長繊維2とを複数積層させた後、熱圧成形して得られる板材を基材6として用い、切断及び切削加工等の加工を行うことにより所定の形状に加工した後、化粧仕上げを行うことによって得られるものである。
【0024】
具体的には、図1や図2に示すような、比重0.2以下のケナフパーティクル1からなるケナフパーティクル層3と繊維長6mm以上のケナフ長繊維からなるケナフ長繊維層4との積層構造を有する基材6を所定の形状に加工した後、さらにその表面部分に化粧仕上げが施された造作部材5が挙げられる。
【0025】
図1に示す造作部材5は3層構造を有する廻り縁5aの断面構造を示したものである。図1に示す廻り縁5aは、厚さ方向に対して最外部となる表裏面にケナフ長繊維層4を有し、前記ケナフ長繊維層4がケナフパーティクル層3を挟み込むように積層させた3層構造を有した板材を、切断及び切削加工(平面加工や曲面加工)することにより廻り縁5aの基材6とし、さらには、前記廻り縁5aの基材6の底面と側面の一部を除いた部分に、樹脂化粧シート7により表面仕上げが施されている。
【0026】
また、図2に示す造作部材5は5層構造を有する幅木5bの断面構造を示したものである。図2に示す幅木5bは、表裏面がケナフパーティクル層3からなり、前記ケナフパーティクル層3内部にケナフ長繊維層4とケナフパーティクル層3が配された5層構造の板材を加工したものを幅木5bの基材6として用いている。前記幅木5bの基材6の底面と側面の一部を除いた部分に、樹脂化粧シート7により表面仕上げが施されている。
【0027】
本発明の造作部材原料として用いるケナフは、アオイ科の一年生草本であって、主に中国、東南アジアなどで栽培されており、従来はロープ及び穀物袋に利用されていた。近年、非木材紙のパルプ原料としても利用されるようになってきたが、造作部材の原料としては利用されていなかった。
【0028】
しかし、ケナフの芯部は空隙率が90%以上にもなり、ハンマーミルやリングフレーカーなどの粉砕装置や切削装置を用いて加工することによって低比重のパーティクル1が容易に得られる。これらケナフ芯部を加工して得られるパーティクル1は、内部に均一で微細な空隙を有しているため、比重が0.2以下と、非常に軽量であるという特徴を有している。
【0029】
またケナフの靭皮部を解繊処理することによって、繊維長6mm以上である微細なケナフ長繊維が比較的簡単に得られる。ケナフ長繊維2は、引っ張り強度が2000〜5000kgf/cm 2 、引っ張りヤング率が70〜190×103 kgf/cm 2 であり、針葉樹或いは広葉樹から得られる木材繊維と同等の繊維径でありながら、2〜14倍の優れた強度特性を有する。
【0030】
本発明の造作部材は、靭皮部より得られるケナフ長繊維2からなるケナフ長繊維層4と、ケナフ芯部より得られる非常に軽量なケナフパーティクル1からなるケナフパーティクル層3とを積層させた構造を有している。
【0031】
ケナフ長繊維2は、従来木質繊維に比べ高強度・高ヤング率であることに加え、その繊維長が長いことにより繊維同士の絡み合いが多くなる。そのため多数のケナフ長繊維2から構成されるケナフ長繊維層4は優れた強度特性を有することになる。すなわち、強度特性に優れたケナフ長繊維層4の補強効果と、低比重のケナフパーティクル層3を積層させることによる効果とを併せることによって、比重が小さいにもかかわらず、強度特性に優れた造作部材5の実現が可能となるのである。
【0032】
このように、本発明の造作部材5は軽量でありながら、強度・剛性が高いために、特に幅木、廻り縁のような長さ数メートル以上である長尺物の造作部材5であっても、長手方向にたわみにくく、運搬時や施工時の取扱性に非常に優れたものとなる。
【0033】
なお、これら造作部材5の基材6における、ケナフパーティクル層3とケナフ長繊維層4との積層構造については、ケナフ長繊維層4の補強効果が発現される構造であれば良く、図1に示す3層構造や、図2に示す5層構造に限定されるものではない。
【0034】
次に、これら造作部材の意匠性について図面を基に詳しく説明する。
【0035】
前述したように、従来のパーティクルボードや或いは合板を造作部材の基材として用いた場合、以下に示す理由によって、意匠性に優れた造作部材の実現は困難であった。
【0036】
例えば、図3に曲面加工を施したパーティクルボード17の断面構造を示す。従来のパーティクルボード17は、空隙率が50〜90%、比重0.4〜0.7程度の木材小片(パーティクル)を熱圧成形した構造を有しており、空隙率が前記範囲のパーティクル1aは、成形される際にパーティクル1aの変形を起こしにくく、また圧縮される割合(圧締率)も小さいために、図3に示すように、内部或いは表面部に多数の空隙30を有し、パーティクル1a同士の接触部分が少なくなることになる。
【0037】
この結果、曲面加工を施した際に、加工面に多数の空隙30が存在し、また、接触部分が少ないことによってパーティクル1a同士の接着力が弱く、加工面においてチッピングと呼ばれる、パーティクル1aが脱落する現象を起こしやすくなり、これら空隙30部分やパーティクル1aの脱落部分は、大きな欠陥部分31となり、加工面の平滑性が劣るものである。
【0038】
また、合板8は木材単板8aを積層した構造を有するため、曲面加工を施した際の加工面に、図4に示すような木材単板8aの裏割れ9が露出する。このため合板についても、加工面の平滑性に劣るという欠点がある。
【0039】
これに対して本発明の造作部材5は、木材繊維と同等の繊維径である微細なケナフ長繊維2からなるケナフ長繊維層4と、空隙率が90%以上、比重0.2以下のケナフパーティクル1からなるケナフパーティクル層3を積層させた構造をであり、ケナフ長繊維層4は、微細な木質繊維を熱圧成形して得られるMDFと同様に、表面平滑性に優れ、曲面加工のようか切削加工をした際にも加工面の平滑性に優れており、また、ケナフパーティクル層3においては、成形の際に空隙率の大きなケナフパーティクル1が変形し易すいと共に圧締率が大きくなるために、パーティクル1同士の接触部分が多くなり、この結果、図5に示すように、曲面加工のような切削加工した際に、ケナフパーティクル層3においても、加工面に空隙部などの欠陥部分が生じにくくなり、加工面の平滑性が優れたものとなる。
【0040】
さらには、図1、図2に示すような層構成のように、ボード最外面となる表面層にケナフパーティクル層3が位置するような層構成とすると、ボード表面においても空隙などの欠陥部が生じにくくなり、平滑性が高められるものである。
【0041】
この結果、本発明の造作部材は、表面平滑性に優れ、彫りの深い切削加工、特に彫りの深い曲面加工が可能となるものであり、デザインの自由度が高く、意匠性が良好であるという特徴を有することになる。
【0042】
以上のことから、本発明に示した構造を有することにより、軽量でありながら強度特性が高く、運搬時の取扱性や施工性に優れると同時に、デザインの自由度が高く意匠性が良好である造作部材5を提供できるのである。
【0043】
次に、本発明の造作部材5の他の実施の形態を図6、図7に基づいて説明する。
【0044】
図6は、造作部材5である幅木5bの他の実施形態の断面図が示してあり、図7には同上の造作部材5の基材6となる部分の拡大断面図が示してある。本実施形態においては、造作部材5の基材6となる部分が、ケナフ靭皮部から得られる繊維長6mm以上のケナフ長繊維2からなる集合体の空隙部分に、ケナフ芯部を加工して得られる比重0.2以下のパーティクル1が分散された複合構造となっており、前記基材6の底面と側面の一部を除いた部分に、樹脂化粧シート7により表面仕上げが施されている。
【0045】
本発明の造作部材は、図7に示すように、ケナフ長繊維2からなる集合体の空隙部分に、ケナフパーティクル1が分散された複合構造となっている。すなわち、低比重のケナフパーティクルと、高強度・高ヤング率のケナフ長繊維が複合されることによって、比重が小さいにもかかわらず、強度特性に優れた造作部材の実現が可能となるものであり、この結果、軽量でありながら、強度・剛性が高いために、長さ数メートル以上である幅木5b、廻り縁5aであっても、長手方向にたわみにくく、運搬時や施工時の取扱性に非常に優れた造作部材5の実現が可能となる。
【0046】
次に、本実施形態の造作部材5における意匠性について、図7を基に詳しく説明する。
【0047】
図7は、本実施形態の造作部材5に曲面加工を施した断面構造を示したものである。
【0048】
本実施形態においては、木材繊維と同等の繊維径である微細なケナフ長繊維2と、空隙率が90%以上、比重0.2以下のケナフパーティクル1を複合させた後、熱圧成形して得られたものを造作部材5の基材6としているので、熱圧成形される際に、前記ケナフ長繊維2とケナフパーティクル1の空隙となる部分が、ケナフパーティクル1が変形することにより、空隙となる部分が埋められるものであり、この結果、欠陥となる空隙部分が減少し、表面の平滑性が優れると同時に、図7に示すように、曲面加工した際に、加工面に空隙部が生じにくくなり、彫りの深い曲面加工が可能となるのである。
【0049】
以上のことから、本実施形態の構造を有することにより、軽量でありながら強度特性が高く、運搬時の取扱性や施工性に優れると同時に、デザインの自由度が高く意匠性が良好である造作部材5の実現が可能となるものである。
【0050】
上記したいずれの実施形態においても、本発明の造作部材5の比重については特に限定されないが、0.3〜0.6に設定するのが好ましく、さらに好ましくは0.4〜0.5に設定する。比重が上記の範囲であれば低比重のケナフパーティクル1を用いたとしても、十分な強度特性が得られ、運搬時の取扱性や施工性が良好で、曲面加工などの切削加工が良好に行えて意匠性が損なわれることがないものである。
【0051】
また、ボードを構成するケナフ長繊維2とケナフパーティクル1の重量比に関しても、特に限定されないが、ケナフ長繊維2の重量比率が5〜50%であることが好ましく、より好ましくは10〜30%の範囲内である。ケナフ長繊維2の重量比率が前記範囲であれば充分な強度特性が得られ、運搬時の取扱性や施工性が損なわれることがない。
【0052】
本発明におけるケナフパーティクル1のサイズ、形状についても特に限定はされないが、通常、厚みが5mm以下であり、幅1〜10mm程度、長さ5〜20mm程度のケナフパーティクル1が用いられる。
【0053】
本発明で使用するケナフ長繊維2についても、繊維長が6mm以上のものであれば特に限定されない。しかし、さらに優れた運搬時の取扱性や施工性が要求される場合は、60mm以上であることが好ましく、より好ましくは200mm以上である。
【0054】
また、本発明の造作部材における化粧仕上げの方法としては、前述した、基材6に樹脂化粧シート7による仕上げを施す以外にも、表面に塗装仕上げを行ったりあるいは表面に天然木の突き板を積層する方法など種々の化粧仕上げが採用できるものである。
【0055】
次に、本発明の更に他の実施形態につき説明する。すなわち、本実施形態においては、ケナフ長繊維2が一方向に配向され且つ、その配向方向が造作部材5の長手方向と平行となっていることに特徴がある。
【0056】
図8には、造作部材5として廻り縁5aの実施例を示したものであり、厚さ方向に対して最外部となる表裏面にケナフ長繊維層4を有し、前記ケナフ長繊維層4がケナフパーティクル層3を挟み込むように積層させた3層構造となっているが、これに加え更に、前記ケナフ長繊維層4を構成している各々のケナフ長繊維2が造作部材5の長手方向と平行な一方向に配向されている。
【0057】
また、図9は造作部材5として窓枠5cの実施例を示したものであり、表裏面がケナフパーティクル層3からなり、前記パーティクル層3内部にケナフ長繊維層4とケナフパーティクル層3が配された5層構造を有しているが、これに加え造作部材5の長手方向に、前記ケナフ長繊維層4を構成している各々のケナフ長繊維2が造作部材5の長手方向と平行な一方向に配向されている。
【0058】
図8及び図9に示す造作部材5では、ケナフ長繊維2を規則的に並べ、その繊維方向が一方向に配向されている(図8、図9に繊維の配向方向を示している)。ケナフ長繊維2は、特にその繊維方向の強度特性が高いという特徴を有しているので、ケナフ長繊維2が配向されてなるケナフ長繊維層4は、配向方向(繊維方向)において、きわめて優れた強度特性を有している。
【0059】
さらに、ケナフ長繊維2は、吸水・吸湿時の繊維方向における長さの変化率が非常に小さいという特徴を有しており、ケナフ長繊維2を配向させたケナフ長繊維層4の配向方向の寸法変化が極めて小さくなる。
【0060】
つまり、ケナフパーティクル層3とケナフ長繊維層4が複合された構造を有する造作部材5において、高い強度特性を有すると同時に、寸法安定性に優れたケナフ長繊維層4を積層させているため、配向方向(繊維方向)において、極めて優れた強度と寸法安定性を有することになる。
【0061】
従って、本実施形態における造作部材5は、その長手方向にケナフ長繊維2が配向されているため、軽量でありながら、強度特性に極めて優れると同時に、室内環境中の湿気や水分などによる長さ方向の寸法変化が小さいことにより、造作部材5の施工後に突き上げや目隙などがほとんど生じにくくなるものであり、この結果、長手方向に極めてたわみにくく、運搬時の取扱性や施工性に優れると同時に、施工後に突き上げ、目隙を発生することがなく、且つデザインの自由度が高く意匠性が良好な造作部材5の実現が可能となる。さらには、ムク材或いは集成材と同等の強度特性が得られるため、窓枠、ドア枠などの高い強度特性が要求される部位にも利用が可能である。
【0062】
なお、本発明における造作部材5において、ケナフ長繊維2の繊維方向の傾きは、配向させようとする方向に対して、+30〜−30°の範囲に入ることが好ましく、より好ましい繊維方向の傾きは+20〜−20°の範囲である。
【0063】
図10にはケナフ長繊維層4のケナフ長繊維2が直交する二方向に配向している造作部材5の例を示し、図11はケナフ長繊維層4のケナフ長繊維が2が互いに絡み合わされている造作材5の例を示している。
【0064】
そして、本発明の造作部材5を提供するにあたっては、次のようにして行うことができる。
【0065】
以下、本発明の造作部材5の製造方法について詳しく説明する。造作部材5の基材6となる、ケナフ長繊維2とケナフパーティクル1からなる板材は以下の方法で製造することができる。
【0066】
まず、ケナフ長繊維2、あるいはケナフ芯部を加工して得られる比重0.2以下のケナフパーティクル1に接着剤を均一に分散させる。
【0067】
接着剤を分散させる方法としては、液状となった前記接着剤をスプレー塗布する方法や、粉末状の接着剤を混合する方法などが挙げられる。ケナフ長繊維2あるいはケナフパーティクル1に対する接着剤の添加量は2〜30重量%、好ましくは8〜15重量%である。
【0068】
本発明に用いる接着剤としては特に限定されないが、一般的に、ユリア系樹脂、メラミン系樹脂、フェノール樹脂、レゾルシノール系樹脂、ウレタン樹脂、フルフラール系樹脂、イソシアネート系樹脂のように加熱硬化する熱硬化性樹脂を使用することができる。
【0069】
続いての工程では、接着剤が分散されたケナフ長繊維2を型枠内に入れて、ケナフ長繊維層4を形成する。次に、そのケナフ長繊維層4の上に接着剤が分散されたケナフパーティクル1を撒布することによりケナフパーティクル層3を形成し、さらに前記と同様にして型枠内にケナフ長繊維層4を形成することで、表面層がケナフ長繊維層4からなり、且つ内部層がケナフパーティクル層3からなる3層構造のマットが形成される。
【0070】
次に前記マットを型枠から取り出し、プレス装置などによって熱圧成形することにより、マットを板状に成形すると共に、マット内部の接着剤を硬化させることによって、図12に示すような3層構造の造作部材5の基材6を成形することができる。なお、ケナフ長繊維層4とケナフパーティクル層3からなる5層構造の基材6についても、同様な方法で成形することができる。
【0071】
なお、熱圧成形の際の、温度、時間、圧力などの条件は、接着剤の種類や、ボード厚み、ボード比重などによって適宜設定される。また、熱圧成形の際のプレス方法としては、バッチ式の平板プレスや連続プレスなどを採用することができるが、特に限定されない。
【0072】
また、ケナフ長繊維層4を形成する際、必要に応じて配向装置にかけることにより、図13に示すような、ケナフ長繊維2を一方向に配向させたマット4aをケナフ長繊維層4に用いることも可能であり、その場合図14に示すような、3層構造の造作部材5の基材6を成形することができる。
【0073】
ケナフ長繊維2を配向させる方法は特に限定されないが、例えば発明者らによって、特願平10−295090号に示されている、長繊維配向材料の製造装置を用いることにより、ケナフ長繊維2を配向させた長繊維配向マットあるいは長繊維配向束などの長繊維配向材料を容易に製造することができる。
【0074】
この製造方法では、ケナフパーティクル1及びケナフ長繊維2からなる各層を積層させてマットを成形した後、熱圧成形するため、各層間の接着性を高めることができ、簡易プロセスにより軽量でありながら、且つ、強度特性、寸法安定性、曲面の加工性に優れた造作部材5の基材6を提供することが可能となる。
【0075】
また、図15に示すような5層構造を有する造作部材5の基材6を製造する方法として、前記以外に、次に示す方法が挙げられる。
【0076】
図16には長繊維マット製造装置が示してあり、図16において符号10は解繊装置を示し、11は接着剤散布装置を示している。そして、図16に示すような装置を用いて、原料であるケナフ靭皮部から得たケナフ長繊維束12を解繊装置10を通過させて繊維径0.6mm以下のケナフ長繊維の集合体とし、これを接着剤散布装置11を通過させて接着剤20を散布することで、ケナフ長繊維2が一方向に配向され、連続したケナフ長繊維マット13が得られる。前記ケナフ長繊維マット13をロール状に巻き取った後、図17に示すような製造方法によって、ケナフ長繊維2が一方向に配向され且つ、ケナフパーティクル層3と積層させることにより5層構造を有する造作部材5の基材6を成形することができる。図17において、符号14は長繊維マット供給部、15はパーティクルマット化部である。長繊維マット供給部14からは上記のようにして得たケナフ長繊維マット13が供給され、また、パーティクルマット化部15からは、ケナフ芯部を破砕し、これを破砕し、接着剤を散布等により分散させて供給され、ここでマット化されるものである。
【0077】
この製造方法では、既存のパーティクルボードラインと複合可能であるという特徴を有している。そのため、連続したケナフ長繊維マット13を利用することで、少ない設備投資で前記構造を有する造作部材5の基材6が製造可能であり、製造プロセスコストの大幅な低減が可能である。
【0078】
また、図18に示すような装置を用いることで、ケナフ長繊維2が直交する2方向に配向されたケナフ長繊維マット13を得ることができる。図18においては一方向に配向されたケナフ長繊維マット13を矢印A方向に移送し、その上に一方向に配向された別のケナフ長繊維マット13をクロスレイヤー13により前述のA方向に移送するケナフ長繊維マット13の移送方向と直交する方向であるB方向に往復移動しながら供給して重ねることで直交する二方向に繊維方向が配向されたケナフ長繊維マット13が積層形成されるようになっている。そして、このように形成した直交する二方向に繊維方向が配向されたケナフ長繊維マット13を用いて図17に示すような製造方法により製造することで、図19に示すように、ケナフ長繊維2が直交する2方向に配向され且つ、5層構造を有する造作部材5の基材6を成形することができるものである。
【0079】
さらには、前記ケナフ長繊維マット13にニードルパンチング処理を行うことによって、図20に示すようなケナフ長繊維2同士を絡み合わせたマットの形成が可能であり、得られたケナフ長繊維マット13を用いることにより、ケナフ長繊維2が絡み合わされた造作部材5の基材6を成形することができる。
【0080】
次に、ケナフ靭皮部から得られる繊維長6mm以上のケナフ長繊維2からなる集合体の空隙部分に、ケナフ芯部を加工して得られる比重0.2以下のパーティクル1が分散された複合構造を有する造作部材5は、以下の方法で製造するものである。
【0081】
図21は、解繊、接着剤分散、マット化の各工程を経ることによって得られたケナフ長繊維マット13に、図17と同様なパーティクルマット化部15から、接着剤が分散されたケナフパーティクル1を散布させてケナフ長繊維複合パーティクルマット25を形成し、その後、熱圧成形する方法である。この方法によって、図22に示すような、ケナフ長繊維2からなる集合体の空隙部分に、ケナフパーティクル1が分散された複合構造を有する造作部材5の基材6を成形することができる。
【0082】
前述した方法によって、ケナフ長繊維とケナフパーティクルの複合体を熱圧成形して得られた造作部材5の基材6を、切断及び切削加工、曲面加工を行うことにより、所定の形状に加工した後、化粧仕上げを行うことにより、様々な造作部材5を製造することができる。
【0083】
例えば、図23に示すような幅木5b、図24に示すような廻り縁5a、図25に示すような窓枠5cや、図26に示すような収納扉における扉材5dなどが挙げられ、特に図に示した形状に限定されるものではない。
【0084】
化粧仕上げに関して、基材6に樹脂化粧シート7による仕上げを施す以外にも、表面に塗装仕上げを行う、或いは表面に天然木の突き板を積層する方法などが挙げられるが、特に前記方法に限定されるものではない。
【0085】
また、本発明の造作部材に用いる基材6は、表面の平滑性と、曲面加工した際の加工面の平滑性が非常に優れるという特徴を有している。その結果、シート厚みが0.1mm以下と、非常に薄く且つ安価である樹脂化粧シート7を基材6にラミネートすることによって、ムク材や集成材を基材とした造作部材と同様に彫りの深い曲面を有し、デザインの自由度が制限されることなく、意匠性に優れた造作部材の実現が可能である。
【0086】
【実施例】
本発明を実施例によって具体的に説明する。
【0087】
(実施例1)
ケナフ靭皮部から得られる長繊維束を、ピン付きのシリンダーが高速で回転する機構を有している装置を用いて解繊処理を行い、一方向に並んだケナフ長繊維集合体が得られた。
【0088】
次に、得られたケナフ繊維集合体に接着剤を均一に分散させ、図13に示したようなケナフ長繊維マットを形成した。なお、接着剤はフェノール系接着剤を使用し、分散量は繊維重量に対して接着剤固形分l0wt%になるようした。
【0089】
次に、比重0.15のケナフ芯部を粉砕処理して得られたケナフパーティクルに、接着剤をスプレー塗布した。用いた接着剤は、ユリアメラミン系接着剤であり、分散量は、パーティクル重量に対して固形分で8wt%とした。
【0090】
次に、200×2000mmの型枠中で、得られたケナフ長繊維集合体とケナフパーティクルを積層して5層積層マットを形成した後、熱圧成形を行うことにより、図15に示したような5層構造を有するケナフ長繊維複合パーティクルボードを得た。
【0091】
なお、ボードを構成するケナフ長繊維の重量比率はそれぞれl0wt%であり、ケナフパーティクル層の重量比率は、ボード最外部となる表面層ではそれぞれ10wt%、内部層は60wt%となるようにした。また、繊維層は長手方向に配向させた。
【0092】
得られたボードは、厚み9mm、幅200×長さ2000mm、ボード比重0.51となった。得られた積層ボードを、幅70×長さ1900mmサイズに切断し、更に、切削及び切削加工(曲面加工と平直面加工)を行って、図23に示したような曲面及び溝の形状を有するボード基材を得た。
【0093】
得られたボード基材に、厚さ0.1mmの樹脂化粧シートをラミネート加工して、幅木が得られた。得られた幅木の断面形状を図2に示した。
【0094】
(実施例2)
実施例1と同様にしてケナフ長繊維マットを接着剤を分散させて一方向に並んだ繊維集合体を、200×2000mmの型枠内で形成した。さらに、前記長繊維マットの上に接着剤を分散させたケナフパーティクルを散布した。なお、ケナフパーティクルへの接着剤の分散条件は実施例1と同じである。
【0095】
その後、型枠内のパーティクルと長繊維からなるマットを200×2000mmサイズの合板で押さえながら、10分間振動をあたえ、ケナフ長繊維マットの空隙内部にケナフパーティクルを均一に分散させた複合マットを形成した。
【0096】
得られた複合マットを、実施例1と同様にして熱圧成形を行い、図22に示したようなケナフ長繊維複合パーティクルボードを得た。
【0097】
なお、得られた複合ボードのケナフ長繊維層はボード総重量に対して40wt%であり、繊維層は長手方向に配向させた。得られたボードは、厚み9mm、幅200×長さ2000mm、ボード比重0.50となった。
【0098】
次に、得られたボードを、実施例1と同様に加工して、幅木を作製した。得られた幅木の断面形状を図6に示した。
【0099】
(実施例3)
実施例1と同様な方法によって得られたケナフ長繊維マットとケナフパーティクルを用いて、幅200×長さ2000mmの型枠内で3層積層マットを形成した後、熱圧成形を行うことにより、図14に示したようなケナフ長繊維複合パーティクルボードを得た。
【0100】
なお、各々のケナフ長繊維層の重量比率はボード総重量に対してl0wt%となるようにし、繊維層は長手方向に配向させた。得られたボードは、厚み12mm、幅200×長さ2000mm、ボード比重が0.40となった。
【0101】
得られた積層ボードを、幅35×長さ1900mmサイズに切断し、更に、切削及び加工(曲面加工と平直面加工)を行って、図8に示したような形状のボード基材を得た。
【0102】
得られたボード基材に、厚さ0.1mmの樹脂化粧シートをラミネート加工して、廻り縁を形成した。得られた廻り縁の断面形状を図1に示した。
【0103】
(実施例4)
マット重量を変更する以外は、実施例1と同様の方法で、ケナフ長繊維マットとケナフパーティクルマットからなる5層構造を有するマットを形成した後、熱圧成形を行い、幅200×長さ2000mm、厚さ21mm、比重0.50のケナフ複合パーティクルボードを形成した。なお、ケナフ長繊維層とケナフパーティクル層の重量比率についても実施例1と同様にした。
【0104】
得られた積層ボードを、幅115×長さ1900mmサイズに切断し、更に、切削加工を行って、図9に示したような形状のボード基材を得た。
【0105】
得られたボード基材に、厚さ0.1mmの樹脂化粧シートをラミネート加工して、窓枠を作製した。
【0106】
(実施例5)
実施例1と同様にして得られたケナフ長繊維マットを、繊維が直交するように積層し、図18に示したような装置を用いて積層マットを形成した。
【0107】
次に、400×500mmの型枠内で、得られたケナフ長繊維積層マットとケナフパーティクルを積層した後、熱圧成形し、図19に示したようなケナフ長繊維複合パーティクルボードを形成した。なお、ケナフ長繊維層とケナフパーティクルの重量比率は実施例1と同様である。得られたボードは、厚み17mm、サイズ、400×500mm、ボード比重0.40となった。
【0108】
得られた積層ボードを、360×460mmサイズに切断し、更に、切削加工(曲面加工と平直面加工)を行って、図10に示したような形状のボード基材を得た。
【0109】
得られたボード基材に、厚さ0.1mmの樹脂化粧シートをラミネート加工して、扉を作製した。
【0110】
(実施例6)
実施例1と同様な方法で得られたケナフ長繊維マットを、ニードルパンチング処理を行いケナフ長繊維の絡み合いを強め、図20に示したようなケナフ長繊維マットを形成した。
【0111】
次に、実施例5と同様に、400×500mmの型枠内で積層マットを形成した後、熱圧成形し、ケナフ長繊維複合パーティクルボードを形成した。なお、ケナフ長繊維層とケナフパーティクル層の重量比率についても同様である。
【0112】
得られたボードは、厚み17mm、サイズ400×500mm、ボード比重0.41となった。得られた積層ボードを、実施例5と同様の加工を行い、扉を作製した。
【0113】
(比較例1)
厚み9mm、比重0.60の市販MDFを用い、実施例1と同様な加工及び表面化粧仕上げを行い、幅木を作製した。
【0114】
(比較例2)
厚み12mm、比重0.70の市販針葉樹パーティクルボードを用い、実施例3と同様な加工及び表面化粧仕上げを行い、廻り縁を作製した。
【0115】
(比較例3)
厚み21mm、比重0.60の市販の合板を用い、実施例4と同様な加工及び表面化粧仕上げを行い、窓枠を作製した。
【0116】
(比較例4)
厚み17mm、比重0.70の市販針葉樹パーティクルボードを用い、実施例5と同様な加工及び表面化粧仕上げを行い、扉を作製した。
【0117】
本発明の実施例、比較例で作製した幅木、廻り縁、窓枠、扉などの造作部材に関して、
まず基材としてのボード性能評価を行った。ボード基材の試験項目は下記の表1中に示した通りである。表1中には、造作部材の基材構成と性能を示してある。
【0118】
ボード基材の曲げ強度、曲げヤング率については、JIS A5906(中質繊維板)に規定された方法で試験を行い、実施例1〜4では、繊維配向方向の強度特性を示してある。
【0119】
また、ボード基材の表面平滑性については、以下に記した基準で評価した。
【0120】
この評価法は、5cm角(表面積25cm2)サイズにカットしたボードの一表面上における直径約0.5mm以上の空隙の個数を計測し、その空隙の個数によって、表面平滑性の指標とした。
【0121】
なお、評価基準は、◎…なし、○…3個未満、△…3個以上〜10個未満、×…10個以上とした。
【0122】
曲面加工性については、前記の表面平滑性を評価したボードに曲面加工を行い、目視により、チッピング、割れ、へこみ等の空隙の個数を計測した。
【0123】
なお、評価基準は、表面平滑性と同様にした。
【0124】
また、本発明の実施例、比較例で得られた造作部材について各種試験を行った結果を表2に示す。
【0125】
運搬時あるいは施工時の取り扱い性の指標となるたわみ量や、あるいは施工時の目隙、突き上げに関連する吸湿時長さ変化率については、実施例1〜4、比較例1〜3の長尺物の造作部材について評価した。なお、たわみ量は、造作部材の両端を、1800mmスパンで支持した際の中央部のたわみ量を評価した。また、吸湿時長さ変化率については、温度40℃、湿度90%、1週間恒温恒湿器に入れ長さ変化量を測定した。
【0126】
吸湿時反り量については、実施例5,6、比較例4で得られた扉について、片面のみに温度40℃、湿度90%の湿気を1週間あたえ、その後、反り量を測定した。
【0127】
取り扱い性については、実際に造作部材の施工簡易実験を行い、以下の基準で3段階の評価を行った。
【0128】
評価基準は、○…軽量で、たわみにくいため、運搬及び施工がし易い
△…比重が大きく重いため、運搬及び施工上にやや注意を要する。
【0129】
×…重くてたわみやすいたため運搬及び施工上の取り扱いに注意を要する
表面外観については下記の基準で評価した。溝加工や曲面加工をしたボード基材に、化粧シートをラミネート加工した後、化粧シートの膨れ、破れ、へこみ等などの外観不良の有無について目視により評価した。
【0130】
評価基準は、○…外観不良なし
△…外観不良がわずかにあり
×…外観不良が多数あり
【0131】
【表1】
Figure 0004154792
【0132】
【表2】
Figure 0004154792
【0133】
表1のボード基材としての評価及び表2に示した造作部材としての評価結果から以下のことが分かった。
【0134】
本発明の実施例1〜6の幅木、廻り縁、窓枠、扉などの造作部材は、MDFと同等以上の表面平滑性、加工性を有した長繊維複合パーティクルボードを基材として利用している。
【0135】
そのため、彫りの深い曲面加工が可能であり、デザインの自由度が高く、意匠性に優れた造作部材を実現できる。
【0136】
本発明における実施例1、2の造作部材基材として用いたケナフ長繊維複合パーティクルボードは、比較例1で使用したMDFと比べて、曲げ強度、曲げヤング率が、著しく高い。その為、実施例1,2で得られた幅木は、比較例1に比べてたわみにくく、軽量であるため、取り扱い性や施工性が向上した。
【0137】
更には、実施例1、2で得られた幅木は、比較例1と比べて、吸湿時の長さ方向の寸法安定性が高く、施工後の目隙や突き上げなどの問題が生じにくい。
【0138】
また、実施例3で作製した廻り縁の基材となるケナフ長繊維複合パーティクルボードは、比較例2のパーティクルボードに比べて、強度性能及び寸法安定性が良いため、実施例1、2で作製した幅木と同様に、取り扱い性や施工性が向上し、施工後の目隙や突き上げなどの問題が生じにくい。
【0139】
実施例4で作製した窓枠の基材についても、従来基材である合板と同等レベルの強度特性、寸法安定性を有していることに加え、表面平滑性、曲面加工性が優れる。そのため、意匠性、取り扱い性に優れ、目隙や突き上げなどの問題を生じない窓枠が実現できた。
【0140】
実施例5,6で得られた扉についても同様であり、ケナフ長繊維複合パーティクルボードが、MDFやパーティクルボードに比べて、軽量で高強度であるため、取り扱い性や、施工性が良好なことに加え、施工後の反りなどの問題を生じない扉材が実現できた。
【0141】
【発明の効果】
上記のように本発明の請求項1記載の発明にあっては、造作部材の主体を構成する基材がケナフ芯部を加工して得られる比重0.2以下のケナフパーティクルから構成されたケナフパーティクル層とケナフ靭皮部から得られる繊維長6mm以上のケナフ長繊維から構成されたケナフ長繊維層を複数組み合わせた積層構造を有しているので、強度特性に優れたケナフ長繊維層による補強効果と、低比重のケナフパーティクル層による軽量化の効果とにより、軽量でありながら、強度・剛性が高く、特に、幅木や回り縁のような長さ数メートル以上の長尺の造作部材についても、長手方向にたわみにくく、運搬時や施工時の取扱性に非常に優れたものとなり、また、表面平滑性に優れ、彫りの深い曲面加工のような切削加工が可能となり、デザインの自由度が高く、意匠性が良好となり、この結果、軽量でありながら強度特性が高く、運搬時の取扱性や施工性に優れるとともにデザインの自由度が高く意匠性が良好な造作部材を提供できるものである。
【0142】
また、請求項2記載の発明にあっては、造作部材の主体を構成する基材がケナフ靭皮部から得られる繊維長6mm以上のケナフ長繊維からなる集合体の空隙部分に、ケナフ芯部を加工して得られる比重0.2以下のケナフパーティクルが分散された複合構造を有しているので、低比重のケナフパーティクルと、高強度・高ヤング率のケナフ長繊維が複合されることで比重が小さいにもかかわらず強度特性が非常に優れたものとなる。つまり、軽量で、強度・剛性が高いため、長さ数メートル以上である長尺の造作部材についても、長手方向にたわみにくく、運搬時や施工時の取扱性に非常に優れたものとなり、また、表面平滑性に優れ、彫りの深い曲面加工のような切削加工が可能となり、デザインの自由度が高く、意匠性が良好となり、この結果、軽量でありながら強度特性が高く、運搬時の取扱性や施工性に優れるとともにデザインの自由度が高く意匠性が良好な造作部材を提供できるものである。
【0143】
また、請求項3記載の発明にあっては、上記請求項1または請求項2記載の発明の効果に加えて、ケナフ長繊維が一方向に配向されており、前記配向方向が造作部材の長手方向と平行であるので、繊維方向の強度特性が高く、吸水・吸湿時の長さ変化率が非常に小さいというケナフ長繊維の特徴を有効に発揮できて、その配向方向においてきわめて優れた強度特性を有し、且つ寸法変化がきわめて小さい造作部材を提供できるものである。
【0144】
また、請求項4記載の発明にあっては、上記請求項1または請求項2記載の発明の効果に加えて、ケナフ長繊維が、直交する二方向に配向されており、前記直交する二方向のいずれかが造作部材の長手方向と平行であるので、繊維方向の強度特性が高く、吸水・吸湿時の長さ変化率が非常に小さいというケナフ長繊維の特徴を繊維を配向させた二方向において有効に発揮できて、繊維を配向させた二方向の強度特性及び寸法安定性が高まるとともに、強度の異方性が少なくなる。つまり、本発明の造作部材は、配向させた二方向のいずれかが長手方向と平行であるため、長手方向及びその直交方向において、撓みにくいことに加えて、室内環境中の湿気や水分などの影響によって寸法変化しにくいため、表裏面の湿度差によっても反りが発生することがなく、特に扉材などの造作材として有効である。このように本発明においては長手方向及びその直交方向にたわみにくく、運搬時の取扱性や施工性に優れると同時に、施工後に突き上げ、目隙、反り等が発生することがなく、且つデザインの自由度が高く意匠性が良好な造作部材を提供できるものである。
【0145】
また、請求項5記載の発明にあっては、上記請求項1または請求項2記載の発明の効果に加えて、ケナフ長繊維が、互いに絡み合わされているので、繊維同士の絡み合いが補強されてケナフ長繊維の特徴をさらに活かすことができ、造作部材の強度特性を高める作用及び寸法変化を抑制する作用がより効果的に働くものであり、これにより強度の異方性が少なく、きわめて高い強度特性を有し、面内方向において優れた寸法安定性を有するものであり、この結果、運搬時の取扱性や施工性に優れるとともに、施工後に突き上げ、目隙、反りを発生することがなく、且つデザインの自由度が高く意匠性が良好な造作部材を提供することができるものである
また、請求項6記載の発明にあっては、上記請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の発明の効果に加えて、化粧仕上げとして、厚さ0.1mm以下の樹脂化粧シートが表面に貼り付けてあるので、つまり、表面の平滑性と、曲面加工のような切削加工をした際の加工面の平滑性が非常に優れているという特徴を有する造作部材の基材に、樹脂化粧シートを貼り付けるので、樹脂化粧シートとして厚さが0.1mm以下と非常に薄く且つ安価なものを用いたものであるにもかかわらず、ムク材や集成材を基材とした造作部材と同様に彫りの深い曲面を有し且つデザインの自由度が制限されることなく、意匠性に優れた安価な造作部材を提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の造作部材の一実施形態の断面図である。
【図2】同上の他の実施形態の断面図である。
【図3】従来のパーティクルボードの断面図である。
【図4】従来の造作部材の基材の問題点を示す断面図である。
【図5】本発明の造作部材の基材の断面図である。
【図6】本発明の更に他の実施形態の断面図である。
【図7】同上の造作部材の基材の断面図である。
【図8】同上の造作部材の一部切欠斜視図である。
【図9】同上の造作部材の他の実施形態の一部切欠斜視図である。
【図10】同上の造作部材の更に他の実施形態の一部切欠斜視図である。
【図11】同上の造作部材の更に他の実施形態の一部切欠斜視図である。
【図12】本発明の造作部材の基材の3層構造の例を示す斜視図である。
【図13】同上のケナフ長繊維が一方向に配向したケナフ長繊維マットの斜視図である。
【図14】同上のケナフ長繊維が一方向に配向した造作部材の基材の3層構造の例を示す斜視図である。
【図15】同上の造作部材の基材の5層構造の例を示す斜視図である。
【図16】同上のケナフ長繊維マットの製造装置を示す説明図である。
【図17】同上の造作部材の基材の製造装置を示す説明図である。
【図18】同上のケナフ長繊維を二方向に配向する装置の説明図である。
【図19】同上のケナフ長繊維を二方向に配向したケナフ長繊維層を有する基材の一部切欠斜視図である。
【図20】同上のケナフ長繊維が互いに絡み合わされている繊維マットを示す斜視図である。
【図21】同上の造作部材の製造装置の他の例を示す説明図である。
【図22】同上のケナフ長繊維とケナフパーティクルとの混合ボードの断面図である。
【図23】同上の造作部材が幅木の例を示す斜視図である。
【図24】同上の造作部材が回り縁の例を示す斜視図である。
【図25】同上の造作部材が窓枠の例を示す斜視図である。
【図26】同上の造作部材が扉の例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 パーティクル
2 長繊維
3 ケナフパーティクル層
4 ケナフ長繊維層
5 造作部材
6 基材
7 樹脂化粧シート

Claims (6)

  1. 接着剤を分散させた多数のパーティクルと、接着剤を分散させた多数本の長繊維とを複合した後、前記パーティクルと長繊維から成る複合体を熱圧成形して得られる板材に、切断及び切削加工等の加工を行うことにより所定の形状に加工した後、化粧仕上げを行うことによって得られる造作部材であって、造作部材の主体を構成する基材が、ケナフ芯部を加工して得られる比重0.2以下のケナフパーティクルから構成されたパーティクル層とケナフ靭皮部から得られる繊維長6mm以上のケナフ長繊維から構成されたケナフ長繊維層を複数組み合わせた積層構造となっていることを特徴とする造作部材。
  2. 接着剤を分散させた多数のパーティクルと、接着剤を分散させた多数本の長繊維とを複合した後、前記パーティクルと長繊維から成る複合体を熱圧成形して得られる板材に、切断及び切削加工等の加工を行うことにより所定の形状に加工した後、化粧仕上げを行うことによって得られる造作部材であって、造作部材の主体を構成する基材が、ケナフ靭皮部から得られる繊維長6mm以上のケナフ長繊維からなる集合体の空隙部分に、ケナフ芯部を加工して得られる比重0.2以下のケナフパーティクルが分散された複合構造を有していることを特徴とする造作部材。
  3. ケナフ長繊維が一方向に配向されており、前記配向方向が造作部材の長手方向と平行であることを特徴とする請求項1又は2に記載の造作部材。
  4. ケナフ長繊維が、直交する二方向に配向されており、前記直交する二方向のいずれかが造作部材の長手方向と平行であることを特徴とする請求項1又は2に記載の造作部材。
  5. ケナフ長繊維が、互いに絡み合わされていることを特徴とする請求項1又は2に記載の造作部材。
  6. 化粧仕上げとして、厚さ0.1mm以下の樹脂化粧シートが表面に貼り付けられて成ることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の造作部材。
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