JP3049648B2 - 加圧成形方法および加圧成形機 - Google Patents

加圧成形方法および加圧成形機

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JP3049648B2 JP6330017A JP33001794A JP3049648B2 JP 3049648 B2 JP3049648 B2 JP 3049648B2 JP 6330017 A JP6330017 A JP 6330017A JP 33001794 A JP33001794 A JP 33001794A JP 3049648 B2 JP3049648 B2 JP 3049648B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高品位の成形部材を得
るための加圧成形方法および加圧成形機に関する。
【0002】
【従来の技術】加圧成形技術に一般に使用されている横
型の加圧成形機(ダイカストマシン)の要部断面を図3
8,図39に示す。この場合、成形される材料である金
属溶湯31は鋳込スリーブ30の内部に注湯口より給湯
される。一般的には、ラドル37から鋳込スリーブ30
内に注湯された金属溶湯31は、プランジャチップ33
により初期の段階では低速射出され、後半における高速
射出を経て金型34と金型35の型締めにより形成され
るキャビティ36内に向け注入される。また、図39に
示す縦型加圧成形機においては、金属溶湯31をカップ
38に注湯したあと、型締めを行ない射出を行うが、射
出のやり方は前述の横型加圧成形機の場合と同様に行わ
れる。なお図39において、図38に示した構成要素と
同一のものには図38で付した符号を付し、その説明は
省略する。
【0003】給湯はラドルと呼ばれる保持容器に保持炉
の溶湯をくみ取り、注湯口より鋳込スリーブに移される
が、この際に鋳込スリーブは機械精度を保つためおよび
酸化防止のため通常低い温度に保たれるため溶湯の一部
が凝固する。この凝固片が金属溶湯と共にキャビティ内
に供給されると鋳造欠陥を生じ機械的性質が低下するこ
とがある。
【0004】また、図38,図39に示すような金属
製、例えばステンレス製の一重の一体の鋳込スリーブ
は、熱伝導度が高いため、鋳込まれた金属溶湯の保有熱
を急速に奪い、金属溶湯の粘性が高くなって流動性を減
じ、プランジャーによる射出圧入が困難になり易い。
【0005】ところで、従来、加圧成形機により加圧成
形を行うにあたり半溶融状態の金属または複合材料を激
しく撹拌してデンドライトを破壊して半溶融状態での動
粘性を低下させてスラリー状態としてそのスラリーを連
続的に製造し、鋳造装置に導入して鋳造するレオキャス
ティング、コンポキャスティングなどの方法やスラリー
を一旦凝固させそれを半溶融状態に再加熱して鋳造機に
導入するチクソキャスティングなどの技術が知られてい
る。
【0006】この場合には通常スラリー状態の材料が鋳
造装置の加圧機構の通路にあたる鋳込スリーブに移され
るが、この際に鋳込スリーブは前述したように機械精度
を保つためおよび酸化防止のため通常低い温度に保たれ
るため温度が低下し粘性が高くなって流動性を減ずる。
このため薄肉で移動距離の長い部材では不回りや湯境な
どが発生し、適用が困難であった。特にこれらの従来技
術においては特公平2−51703号公報に示されてい
るように材料の表面層にデンドライト組織が残存する場
合があり、当該技術では表面部は実質的に製品部に入ら
ぬよう工夫がされている。また、特開平3−22125
3号公報、特開平3−13260号公報では材料表面が
予備加熱時に酸化するため材料の表面が製品部に入らぬ
工夫がなされている。しかし、これらの方法を適用して
も必ずしも全ての製品や装置において良い結果が得られ
るわけではない。また、金型や鋳造方案に特別な工夫が
必要となる。すなわち通常の鋳造材料を成形素材とする
場合には材料中にデンドライト状の組織が存在し、液相
の存在する範囲においても液相率が低い範囲では材料の
流動性は低い状態にある。また、鋳造時に激しい撹拌を
受けた素材の場合においても、前述の如く表面部にはデ
ンドライトが発生する場合が多く、このため流動性を阻
害することがある。このため製造方案に特別の手法が講
じられている。
【0007】以上の問題を解決するために、特公昭54
−43976号公報においては、鋳込スリーブをセラミ
ックス等の耐熱材料より形成した加圧成形機の開示があ
る。即ち、図40に示すように、鋳込スリーブの内筒部
をセラミックスまたはサーメット等の耐熱材料により形
成し、この鋳込スリーブの外筒部を鉄鋼、鋳鉄、鋳鋼ま
たはタングステン基やモリブデン基の如き超耐熱合金な
どよりなる補強部材で焼き嵌めあるいは鋳ぐるみして圧
縮応力を作用させることにより、鋳込スリーブの機械的
強度を上昇しようとするものである。この加圧成形機で
は、補強部材の外周の一部もしくは全部を水または空気
などで強制的に冷却して鋳込スリーブに対する圧縮応力
を永続的に維持させる冷却手段を設けている。
【0008】かかる技術を図40に基づき詳述すると、
キャビティ44は金型(可動型)41と金型(固定型)
42との合接によって形成される。ダイカストマシンの
本体(ダイプレート)43に固定された金型(固定型)
42には、製品キャビティ44に連通する鋳込スリーブ
45が固定されている。この鋳込スリーブ45は、耐熱
性、耐食性、耐摩耗性などに優れかつ溶融金属にぬれに
くく、熱伝導度の小さいセラミックスまたはサーメット
の耐熱材料を素材として形成されている。前記鋳込スリ
ーブ45には鋳込むべき金属溶湯を鋳込スリーブ45内
に供給する注湯口46を形成し、プランジャー47が鋳
込スリーブ45内に摺動可能に配設している。
【0009】このような構成において、注湯口46より
注入された金属溶湯は、鋳込スリーブ45内で一旦溜め
られ、次いで速やかにプランジャー47が前進してキャ
ビティ44内に加圧充填され、キャビティ44内に充填
された金属溶湯は凝固するまでプランジャー47により
加圧される。そして、金属溶湯が凝固したのち金型(可
動型)41が後退し、プランジャー47も後退すると成
形品が得られるというものである。
【0010】さらに特公平6−83888号には、電磁
誘導の法則を利用して射出スリーブ内における溶湯の断
熱を図ることにより、ガス欠陥や組成の成分比率の変化
等を生じさせることなくスリーブ内における湯温の低下
による初期凝固層の発生や湯回りの不良等を防止するこ
とを目的として、電磁誘導により射出スリーブ壁面及び
プランジャチップ端面に対して溶湯を非接触状態で保持
させる高周波電流を印加する電源手段が結続された加圧
鋳造装置が開示されている。
【0011】この加圧鋳造装置は、図41に示すように
プランジャチップ50を射出スリーブ51内の下方に位
置させた状態で、湯通路52内に溶湯を注入すると共
に、スリーブ51の壁面部53及びプランジャチップ5
0内にそれぞれ設けられた発振コイル54・・・54、
55・・・55に電源装置から例えば1000Hzの高周
波電流を供給すると、スリーブ51内に保持された溶湯
が導電性であるため電磁誘導作用によって溶湯とスリー
ブ51の壁面部53との間に反発力が生じ、かかる反発
力によりスリーブ51内にて溶湯を浮遊状態に保持する
とするものである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特公昭
54−43976号公報に示された加圧成形機によって
も、鋳込スリーブ内に成形される材料が装入されると、
内筒部から成形される材料が冷却され、凝固片が生成さ
れ、この凝固片が成形される材料と共にキャビティ内に
供給されると鋳造欠陥を生じ機械的性質が低下し易いと
いう問題が残る。
【0013】またレオキャスティング、コンポキャステ
ィングなどの方法やチクソキャスティングなどの技術に
適用するに際しても、鋳込スリーブ内に成形される材料
が装入されると、内筒部から成形される材料が冷却され
るため薄肉で移動距離の長い部材では不回りや湯境など
が発生し、適用が困難であった。
【0014】さらに特公平6−83888号に開示され
た加圧鋳造装置では、単に電磁誘導により溶湯を非接触
状態で保持させる高周波電流を印加する電源手段が結続
され、かかる電源手段により供給される交流電流の作用
により溶湯をスリーブ51に対して非接触状態で保持し
ようとするものであり、かかる加圧鋳造装置については
次のような問題がある。
【0015】先ず、特公平6−83888号に開示され
た加圧鋳造装置は、ただ単に電源手段により供給される
交流電流の作用により溶湯aをスリーブ51に対して非
接触状態で保持しようとするものであり、その場合溶湯
aをスリーブ51に対して確実に非接触状態で保持する
ことは困難である。
【0016】しかも、電源手段により供給される交流電
流は溶湯a自体の特性についても影響を及ぼし、言い換
えれば電源手段により供給される交流電流の設定如何に
よって鋳造により得られる製品の特性が変化する。しか
し、特公平6−83888号に開示された加圧鋳造装置
は、ただ単に電源手段により供給される交流電流の作用
により溶湯aをスリーブ51に対して非接触状態で保持
しようとするものであり、言い換えれば溶湯aをスリー
ブ51に対して非接触状態で保持する様に交流電流を設
定する必要があり、その限りにおいて、鋳造により得ら
れる製品の特性を良好に保持するための交流電流の設定
の自由度、例えば交流電流の周波数を成形される材料を
有効に攪拌できる周波数に設定する自由度が制限される
という問題がある。
【0017】しかも、特公平6−83888号に開示さ
れた加圧鋳造装置では交流電流により溶湯aを誘導加熱
する過程でスリーブ51も加熱され、その結果スリーブ
51は変形し易くなりプランジャチップ50のスリーブ
51に対する適切な嵌合状態が得られなくなる。これを
防止するためにスリーブ51を冷却するようにすると溶
湯aが加熱され難くなり、スリーブ51をセラミック等
により形成すると熱衝撃による割れの問題が生じること
となる。
【0018】本発明は以上の従来技術における問題に鑑
みてなされたものであって、成形される材料の温度低下
が少なく、薄くて長い製品(薄肉長尺製品)の製造も可
能であってしかも鋳込スリーブ温度を低く保つことによ
り鋳込スリーブの機械的精度を保つことができ、かつ得
られる製品の特性を良好に保持するための諸条件、特に
は誘導コイルに通電される交流電流の周波数設定の自由
度が高い加圧成形方法および加圧成形機を提供すること
を目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明請求項1
の加圧成形方法は、成形される材料の周囲に導電体を周
方向に絶縁体の介在により分離させて複数個配置し、前
記導電体の外部の誘導コイルにより磁場を形成しスリー
ブ内の成形される材料を攪拌して前記成形される材料を
製品キャビティ内に圧入する加圧成形方法であって、前
記成形される材料が溶融状態で鋳込みスリーブ内に収納
され、前記溶融状態の材料が粒状の結晶粒が残存する半
溶融状態に調整されることを特徴とする。
【0020】また本発明の請求項2の加圧成形方法は、
少なくとも一部に複数のスリットを有する導電体の外周
に誘導コイルを配設して電磁誘導により撹拌しつつ、前
記導電体内側に配置されたスリーブに収容された成形さ
れる材料を加圧して、製品キャビティに向け注入する
圧成形方法であって、前記成形される材料が溶融状態で
鋳込みスリーブ内に収納され、前記溶融状態の材料が粒
状の結晶粒が残存する半溶融状態に調整されることを特
徴とする。
【0021】本発明の方法では導電体を介してコイルの
磁場を直接鋳込スリーブ内部の金属(成形される材料)
に伝えることが可能で材料自身の有効な加熱を行う。本
発明の方法では部材の保持や温度分布改善の目的で部分
的に導電体を連結させることは許される。
【0022】以上の加圧成形方法においては、成形され
る材料が鋳込スリーブ内に収納されて成形される材料の
加熱および/または保温、攪拌が通路中の鋳込スリーブ
の部位で行われるようにすることができる。
【0023】さらに請求項記載の本発明加圧成形方法
は鋳込スリーブの少なくとも一部が複数のスリットを有
する導電体で形成され、前記鋳込スリーブの外周に誘導
コイルを配設して電磁誘導により撹拌しつつ、前記鋳込
スリーブ内の成形される材料を加圧して製品キャビティ
に向け注入する加圧成形方法であって、前記成形される
材料が溶融状態で鋳込みスリーブ内に収納され、前記溶
融状態の材料が粒状の結晶粒が残存する半溶融状態に調
整されることを特徴とする。
【0024】さらに請求項記載の本発明の加圧成形方
法は、鋳込スリーブの内筒部の少なくとも一部を低熱伝
導材とすると共に、前記鋳込スリーブの外筒部の少なく
とも一部を複数のスリットを有する導電体で形成し、前
記外筒部の外周に誘導コイルを配設して誘導加熱により
加熱および/または保温すると共に撹拌しつつ、前記ス
リーブ内筒部内の成形される材料を加圧して製品キャビ
ティに向け注入することを特徴とする。
【0025】加えて請求項5に記載した本発明の加圧成
形方法は、鋳込スリーブの内筒部の少なくとも一部を低
熱伝導材とすると共に、前記鋳込スリーブの外筒部の少
なくとも一部に導電体を絶縁体の介在により分離して複
数個配置し、前記導電体の外部の誘導コイルにより磁場
を形成し成形される材料を加熱または保温すると共に攪
拌して半溶融状態を維持しつつ前記成形される材料を製
品キャビティ内に圧入することを特徴とする。
【0026】本発明においては、製品キャビティに供給
する経路の一部に材料の周囲に周方向に連続しないよう
に設置された導電部を有し導電部間を溶湯の漏れが無い
ように非導電性の物質で充填した部分を設け、その外部
から電磁誘導により加熱し、少なくとも素材表面は流動
状態とするものである。この方法では導電物質を介して
コイルの磁場を直接スリーブ内部の金属に伝えることが
可能で、材料自身の有効な加熱を行うことができる。ま
た、溶湯中の電流と磁場の作用により材料を壁と接触し
ない状態で保持することが可能である。電磁誘導の作用
によりうず電流は表面付近を流れる作用があるため、表
面部のみを溶融させることが可能であり、また、素材全
体を流動状態にすることも可能である。上記の作用を害
さない範囲で導電体を部分的に連結させることは許され
る。また溶湯と導電体の接触を防止する非導電体のスリ
ーブを導電体の内側に設ける事も出来る。
【0027】また請求項1〜請求項に記載した本発明
の加圧成形方法においては、成形される材料を溶融状態
で供給さることができる。
【0028】また、請求項1〜請求項に記載した本発
明の加圧成形方法においては、成形される材料は固相が
粒状化した金属スラリーまたは固相が粒状化した複合材
スラリーとすることができる。
【0029】本発明の方法では鋳込スリーブ内にArガ
ス、N2 ガスなどの不活性ガスの導入により材料が半溶
融状態を保つよう温度コントロールする。また、鋳込ス
リーブ中の導電体は空冷、水冷での冷却により、それ自
身の温度上昇を防止することができ、変形や酸化防止が
可能で機械精度を保つことができる。
【0030】さらに請求項1〜請求項に記載した本発
明の加圧成形方法においては、成形される材料の収容部
を減圧することができる。
【0031】すなわち本発明の方法ではスリーブ内を減
圧することにより素材の酸化を防止するとともに半溶融
状態を保つよう温度コントロールすることができる。こ
れにより、表面の酸化が防止され、特別な表面層除去法
を実施することなく良好な製品を得ることが出来る。
【0032】さらに請求項1〜請求項に記載した本発
明の加圧成形方法においては、圧入前の材料が10〜8
0%の固相を含有する様にするのがよい。
【0033】本発明の加圧成形方法においては、条件設
定によりスリーブ内面と溶湯との接触を防止することも
可能で、これにより材料の温度低下を防止できる。ま
た、スリーブ中の導電体は空冷、水冷での冷却により、
それ自身の温度上昇を防止することができ、変形防止が
可能で機械精度を保つことができる。
【0034】半溶融状態での湯流れは温度が上昇するほ
ど良くなるが、通常の加熱においては一定量以上の液相
が存在すると部分的に流動状態が発生することにより壁
面との接触による温度低下や固相の増大による流動性の
低下が生じ、鋳物の不まわりや鋳造欠陥が生じるため、
加熱温度の上限は部分的な溶融が生じない範囲に限定さ
れる。本発明の方法では部分的に溶融しても電磁体積力
の効果で壁面への付着が防止されるためそのような不都
合は生ぜず、加熱条件の自由度が増加する。このため、
薄くて湯流れ長さの長い物(薄肉長尺物)も鋳造が可能
となる。
【0035】また、請求項1〜請求項に記載した本発
明の加圧成形方法においては、なおその場合成形される
材料を製品キャビティに圧入する圧入手段の鋳込スリー
ブに収容された材料に対抗する部分に非磁性断熱材を取
付けるのがよい。
【0036】さらに加えて以上の請求項1〜請求項11
に記載した本発明の加圧成形方法においては、導電体を
非磁性材とするのが好ましい。それにより電磁体積力に
よるスリーブ内面に対する材料の非接触状態の保持をよ
り強力かつ効率的にすることができる。
【0037】さらに加えて以上の請求項1〜請求項11
に記載した本発明の加圧成形方法においては、誘導コイ
ルに通電される交流電流の周波数が300Hz〜1000
Hzに設定されるのが良い。誘導コイルに通電される交流
電流の周波数が300Hz未満では電磁体積力によるスリ
ーブ内面に対する材料の非接触状態の保持が不十分とな
り、一方誘導コイルに通電される交流電流の周波数が1
000Hzを越える場合には、交流電流による材料の撹拌
が不十分となる。
【0038】また請求項13に記載した本発明の加圧成
形機は、型締めにより形成される製品キャビティを有
し、供給される材料を収容する鋳込スリーブを前記型に
連設すると共に導電体を材料の収容部の外側に周方向に
絶縁体の介在により分離して複数個配置した導電部を形
成し、前記導電部の外周には誘導コイルを捲回した加圧
成形機であって、前記鋳込スリーブは成形される材料が
溶融状態で供給される鋳込スリーブであり、前記誘導コ
イルは前記溶融状態の材料を粒状の結晶粒が残存する半
溶融状態に調整するための電磁誘導を生じさせるための
誘導コイルであることを特徴とする
【0039】さらに請求項14に記載した本発明の加圧
成形機は、型締めにより形成される製品キャビティを有
し、供給される材料を収容する鋳込スリーブが前記型に
連設され、前記鋳込スリーブ内に導電体を周方向に絶縁
体の介在により分離して複数個配置した導電部を形成
し、前記導電部の外周には誘導コイルを捲回した加圧成
形機であって、前記鋳込スリーブは成形される材料が溶
融状態で供給される鋳込スリーブであり、前記誘導コイ
ルは前記溶融状態の材料を粒状の結晶粒が残存する半溶
融状態に調整するための電磁誘導を生じさせるための誘
導コイルであることを特徴とする。
【0040】加えて請求項15に記載した本発明の加圧
成形機は型締めにより形成される製品キャビティを有
し、供給される材料を収容する鋳込スリーブを前記型に
連設すると共に材料の収容部の外側に少なくとも一部に
複数のスリットを有する導電体を配置した導電部を形成
し、前記導電部の外周には誘導コイルを捲回した加圧成
形機であって、前記鋳込スリーブは成形される材料が溶
融状態で供給される鋳込スリーブであり、前記誘導コイ
ルは前記溶融状態の材料を粒状の結晶粒が残存する半溶
融状態に調整するための電磁誘導を生じさせるための誘
導コイルであることを特徴とする。
【0041】さらに加えて請求項16に記載した本発明
の加圧成形機は型締めにより形成される製品キャビティ
を有し、供給される材料を収容する鋳込スリーブが前記
型に連設され、鋳込スリーブの少なくとも一部を複数の
スリットを有する導電体で形成し、前記導電部の外周に
は誘導コイルを捲回した加圧成形機であって、前記鋳込
スリーブは成形される材料が溶融状態で供給される鋳込
スリーブであり、前記誘導コイルは前記溶融状態の材料
を粒状の結晶粒が残存する半溶融状態に調整するための
電磁誘導を生じさせるための誘導コイルであることを特
徴とする加圧成形機
【0042】また請求項17に記載した本発明の加圧成
形機は、製品キャビティ中に鋳込スリーブ内を摺動する
圧入手段の押圧力により成形される材料を押し込んで成
形する加圧成形機において、少なくとも一部を低熱伝導
材とする鋳込スリーブの内筒部と、少なくとも一部を複
数のスリットを有する導電体とする鋳込スリーブの外筒
部と、前記外筒部の外周に配設する誘導コイルとからな
ることを特徴とする。
【0043】さらに請求項18に記載した本発明の加圧
成形機は、製品キャビティ中に鋳込スリーブ内を摺動す
る圧入手段の押圧力により成形される材料を押し込んで
成形する加圧成形機において、少なくとも一部を低熱伝
導材とする鋳込スリーブの内筒部と、少なくとも一部に
導電体を絶縁体の介在により分離して複数個配置した鋳
込スリーブの外筒部と、前記外筒部の外周に配設する誘
導コイルとからなることを特徴とする。
【0044】また請求項17又は請求項18に記載した
本発明の加圧成形機においては、前記低熱伝導材として
例えばサイアロンを用いることができる。
【0045】以上の請求項17〜請求項19に記載した
本発明の加圧成形機においては外筒部の少なくとも一部
に冷却用媒体通路を設けることができる。
【0046】また以上の請求項17〜請求項20に記載
した本発明の加圧成形機では導電体は非磁性材とするの
が良い。
【0047】また以上の請求項17〜請求項20に記載
した本発明の加圧成形機では導電体を冷却手段により冷
却することができる。
【0048】また以上の請求項13〜請求項21に記載
した本発明の加圧成形機では導電体間に非導電性の物質
を充填するのがよい。
【0049】加えて請求項13〜請求項22に記載し
、製品キャビティ中に鋳込スリーブ内を摺動する圧入
手段の押圧力により成形される材料を押し込んで成形す
る加圧成形機において、前記鋳込スリーブに収容された
材料を製品キャビティに圧入する圧入手段に導電体を複
数個配置し、前記圧入手段の外側には誘導コイルを配置
するのが良い。
【0050】加えて請求項13又は請求項23に記載し
、製品キャビティ中に鋳込スリーブ内を摺動する圧入
手段の押圧力により成形される材料を押し込んで成形す
る加圧成形機において、前記鋳込スリーブに収容された
材料を製品キャビティに圧入する圧入手段に少なくとも
一部に複数のスリットを有する導電体を配置し、前記圧
入手段の外側には誘導コイルを配置するのが良い。
【0051】以上の請求項23又は請求項24に記載し
た本発明の加圧成形機では、圧入手段の鋳込スリーブに
収容された材料に対向する部分に非磁性断熱材を取り付
けることができる。
【0052】
【作用】本発明においては周方向に不連続な導電部を介
して外部のコイルから内部の材料へ誘導電流を生じせし
め、材料を加熱する。これにより固体の材料を半溶融状
態あるいは溶融状態まで加熱し、撹拌することができ
る。また、溶融状態からは不活性ガスによる冷却により
半溶融状態まで撹拌しながら冷却することが可能であ
る。これらの作用により材料に含まれるデンドライト相
は破断され、粒状の結晶が得られる。
【0053】本発明にあっては成形される材料の周囲に
導電体が周方向に連続しないように複数個配置され、ま
たは鋳込スリーブに収納される材料を取り囲んで配置さ
れる導電性材料にスリットが形成されるので、溶融また
は半溶融状態の材料および導電部には電磁誘導による電
流が発生し、それらの誘導電流と磁場の相互作用による
電磁体積力が被融解物を鋳込スリーブ表面から遠ざける
方向に作用して材料と鋳込スリーブの接触を防止する方
向に働く。このため接触による温度低下も少ない。
【0054】以上の被融解物を鋳込スリーブ表面から遠
ざけて材料と鋳込スリーブの接触を防止する電磁体積力
による作用につき図35〜図37を参照して説明する。
【0055】図35に示すように、成形される材料1を
連続する導電性の鋳込スリーブ2に収納し、誘導コイル
7に電流を流した場合には、鋳込みスリーブ2内を流れ
る誘導電流と、成形される材料1を流れる誘導電流の回
転方向が同じとなり、鋳込みスリーブ2および成形され
る材料1に発生する磁界も同一となり、お互いの反発力
は発生しない。
【0056】これに対し、図36に示すように、互いに
連続しない複数個の導電体9の周囲を絶縁材8で囲んで
なる鋳込みスリーブ2に成形される材料1を収納し、誘
導コイル7に交流電流を流した場合には、高周波交番磁
界中の電磁誘導原理に従い、導電体9の表面電流と、成
形される材料1の表面電流は位相が180゜異なって、
相互反発力(ローレンツ斥力)を発生させ、成形される
材料1は鋳込みスリーブ2内面部表面に非接触で保持さ
れる。しかも以上のように互いに連続しない複数個の導
電体9の周囲を絶縁材8で囲んでなる鋳込みスリーブ2
に成形される材料1を収納し、誘導コイル7に交流電流
を流した場合には互いに連続しない複数個の導電体9か
らの漏れ磁場が直接成形される材料1に作用するために
スリーブ2が冷却されて剛性が保たれた状態でも成形さ
れる材料1に対する加熱保温が容易に行える。
【0057】同じく、図37に示すように、相互間にス
リット21を形成した導電体9の内側に絶縁性の鋳込み
スリーブ2を配置し、その内部に成形される材料1を収
納し、誘導コイル7に交流電流を流した場合も、高周波
交番磁界中の電磁誘導原理に従い、導電体9の表面電流
と、成形される材料1の表面電流は位相が180゜異な
って、相互反発力(ローレンツ斥力)を発生させ、成形
される材料1は鋳込みスリーブ2内面部表面に非接触で
保持される。しかも以上のように相互間にスリット21
を形成した導電体9の内側に絶縁性の鋳込みスリーブ2
を配置し、その内部に成形される材料1を収納し、誘導
コイル7に交流電流を流した場合にはスリット21から
の漏れ磁場が直接成形される材料1に作用するためにス
リーブ2が冷却されて剛性が保たれた状態でも成形され
る材料1に対する加熱保温が容易に行える。
【0058】さらに本発明では内筒部の少なくとも一部
を低熱伝導材にするので、成形される材料が熱を奪われ
ることが少なく、成形される材料表面への凝固片の発生
が少ない。特に内筒部にサイアロンを用いると、成形さ
れる材料が濡れ難い作用を併せ持つ。
【0059】本発明においては特に、成形される材料
を、溶融金属、固相が粒状化した金属スラリー、または
固相が粒状化した複合材スラリーとすれば、成形品は組
織が粒状となり、従来の樹枝状晶を有する成形品と比較
して機械的性質に優れる。また、外筒部に冷却用媒体通
路を設けて冷却すると、内筒部の成形される材料および
電磁誘導による外筒部の昇温を抑えると共に、内筒部と
外筒部の適性な嵌合効果を持続する。
【0060】
【実施例】(実施例1) 図1に本発明の縦鋳込み縦締め型装置の縦断面図を示
す。本発明の装置(型締力50ton型締力100to
n)の一実施例においては、鋳込スリーブの周方向に不
連続な導電体9を介して誘導コイル7から内部の材料
(成形される材料)1へ誘導電流を生じせしめて材料を
加熱する。図2は図1のA−A矢視断面図であり、導電
体9はその周囲を絶縁材8で囲まれており、導電体9の
内部を貫通した冷却水パイプ10により水冷されてい
る。なお、実施例1では水冷する場合を述べたが、水冷
にかえて空冷してもさしつかえないことは当然である。
図3に導電体9の構造の一例の斜視図を示す。内部を水
冷したオーステナイトステンレスの管がセラミクス中に
埋め込まれた構造となっており、その外側を5ターンの
水冷された銅製コイルが巻いてある。周波数は20kH
z、コイル電流は約500Aであった。スリーブ内径は
50mm、外径80mmで凝固時に激しい撹拌を行った
円柱状のAC4CH材を挿入し50mm幅で長さ100
mm、厚さ3mmの板を鋳造した。ゲート速度10m/
秒、加圧力は90MPaであった。
【0061】本発明の方法で給湯した場合鋳込スリーブ
部の半溶融体1は図4のような形状となり底部を除き溶
湯と鋳込スリーブの接触はなかった。誘導加熱と冷却ガ
スにより590℃±5℃に制御し誘導撹拌を行った後加
圧成形を実施した。この場合の鋳込スリーブ温度は約2
50℃と従来とほぼ同じであった。本発明の方法で鋳造
した材料の機械的性質を通常の再加熱法(従来法)と比
較すると図5に示す如く引張強さ(A)、耐力(B)お
よび伸び(C)共に本発明の方法で鋳造した成形品が優
れた特性を得ることが出来た。図6(従来法)と図7
(本発明法)に組織写真を示す。本発明の方法では湯流
れがよいので健全な製品を得られた。一方、従来法では
湯流れが悪いため十分材料が供給出来ず欠陥(図6中の
黒色塊状部分)が発生している。
【0062】(実施例2) 図1に示す装置にAC4CH材を入れて周波数を10k
Hz、コイル電流を約30kWとし、スリーブ内径を5
0mm、外径を80mmとして円柱状のAC4CH鋳造
材を挿入し590℃に加熱した。それによりスリーブ内
の材料形状は図4に示す如く(半溶融体1)変形し、材
料中に流動が生じた。この時点で加熱を止めて冷却して
材料組織を調査した結果が図8(流動処理後の顕微鏡組
織 倍率:50倍)である。比較のために挿入した材料
の組織を図9(処理前の材料の顕微鏡組織 倍率:50
倍)に示す。比較材にはデンドライト組織が明瞭に見ら
れるが、本発明の方法で処理した材料(図8に示すも
の)ではデンドライトは縮退し粒状化している。
【0068】(実施例3) 実施例2と同じ条件で590℃±2℃に加熱後、70m
m幅で長さ150mm、厚さ3mmの板を鋳造した。ゲ
ート速度10m/秒、加圧力は90MPaであった。鋳
造材をT6処理して機械的性質を調査した。その結果、
図10に示す如く予備撹拌材使用と同じく良好な特性を
示した。なお、図10において、Aの値は引張強さ、B
の値は耐力およびCの値は伸びを示す。
【0069】なお、図11に本発明による鋳造材をT6
処理した後の顕微鏡組織の写真を示し、図12に従来法
(予備撹拌に電磁撹拌を使用)による鋳造材をT6処理
した後の顕微鏡組織の写真を示す。
【0070】(実施例4) 図13は本発明の他の実施例の加圧装置に適用した導電
部のスリーブ外観20を示す。本実施例では各導電部の
スリット21はセラミックス接着剤を介して接合され
る。
【0071】(実施例5) 横型締、縦射出を行う成形機にて本発明を適用した例を
図14,図15,図16に示す。金型は図14に示す如
く、横(水平方向)に開閉する可動型4と固定されてい
る固定型5とよりなる。まず、図15に示す如く、凝固
した材料15を収容部の部位まで挿入し、アルゴンガス
雰囲気中で加熱を行ない、続いて図16に示す如く、型
合わせした金型のキャビティ6内に加圧射出して成形を
行った。
【0072】(実施例6) 図17に示す本発明の横給湯横締めの装置(型締力35
0ton)でAC4CH鋳造丸棒を実施例1と同様に加
熱位置に材料を移動させた後加熱を行い、ハウジングの
成形を行った。なお、図18は図17のYY矢視断面図
である。従来法では図19に示す如く不回りを生じた
が、本発明の方法では図20に示す如く健全な製品を得
ることができた。
【0073】(実施例7) 図21は、本発明の他の実施例の縦型加圧成形機の断面
図を示し、図22は図1の矢視A−Aの断面図である。
この加圧成形機は、鋳込スリーブ内を摺動するプランジ
ャー3の押圧力によりアルミニウム合金鋳物をキャビテ
ィ6中で成形するものである。鋳込スリーブ20は、そ
の内筒部22の一部を低熱伝導材であるサイアロン23
とし、外筒部24は非磁性材のオーステナイト系ステン
レス鋼とし、外筒部24には8個のスリット21を形成
している。また、外筒部24の外周には誘導コイル7を
巻回し、この誘導コイル7に誘導加熱装置(図示せず)
を接続している。更に、外筒部24には冷却水を循環す
る通路12を設けている。
【0074】誘導加熱装置からは、周波数約300〜1
000Hz、電流約1000〜3000Aで誘導コイル
7に通電している。鋳込スリーブ内径は80mm、外径
140mmで、A357材溶湯をスリーブに注湯(鋳込
み温度620℃)し、50mm幅で長さ100mm、厚
さ3mmの板を鋳造する。ゲート速度15m/秒、加圧
力は120MPaである。また、本実施例では、鋳込ス
リーブ内を不活性ガスで置換し、成形される材料への酸
化物発生を抑えている。
【0075】本発明の加圧成形方法では、鋳込スリーブ
部の内筒部22にあるA357材溶湯1は図21に示す
ような形状となり、低部を除き溶湯と鋳込スリーブ20
の内筒部22のサイアロン23表面との接触が少ない。
従って、溶湯の温度低下が極めて少ない。一方、従来の
加圧成形においては、630℃で注湯した場合、鋳込み
内筒部22中央部の温度は5秒後で570℃となる。ま
た、本実施例では、溶湯が鋳込スリーブ20と接触が少
ないので、溶湯の表面に凝固片の生成が少ない。更に、
外筒部24を冷却水を循環させ冷却しているので、鋳込
スリーブ温度は外筒部で約100℃であり、誘導コイル
はないが冷却通路を有する従来の加圧成形機とほぼ同じ
である。
【0076】本発明の加圧成形方法により粒状化したA
357材を鋳造した成形品と、従来の加圧成形方法でA
357材を鋳造した成形品の機械的性質を比較した。そ
の結果を表1に示す。
【0077】
【表1】 引張強さ 耐力 伸び (N/mm2 ) (N/mm2 ) (%) 実施例 350 280 10 従来例 300 280 2
【0078】表1に示すように、本発明によれば、従来
方法に比較して、引張強さおよび伸び共に優れた特性を
得ることができる。次に、本発明の加圧成形方法により
鋳造したA357材成形品の顕微鏡組織写真(倍率:5
0倍)を図23に、従来の加圧成形方法で鋳造したA3
57材の顕微鏡組織写真(倍率:50倍)を図24に示
す。図23に示す実施例の成形品は、組織が粒状となっ
ており、機械的性質が優れる特性を有している。一方、
図24に示す従来方法によるものは樹枝状晶組織であ
る。
【0079】(実施例8) 図25は、本発明の別の実施例である横型加圧成形機の
断面図である。横型加圧成形機も実施例6の縦型加圧成
形機と同様の構成を有している。横型の加圧成形機は、
型締力350tonで、A357材溶湯をラドル15に
より鋳込スリーブに注湯して鋳造を行い、先の実施例6
と同様の効果を得ることができる。
【0080】(実施例9) 他は実施例6と同様とし、溶湯の温度を585℃、62
0℃とし、誘導加熱装置による攪拌周波数を約300、
500、1000Hzとしたときにそれぞれ得られたA
357材成形品の顕微鏡組織写真(倍率:50倍)を図
26,図27,図28,図29,図30,図31に示
す。なお図26〜図28は溶湯の温度を585℃とし、
誘導加熱装置による攪拌周波数を約300、500、1
000Hzとしたものを示し、図29〜図31は溶湯の
温度を620℃とし、誘導加熱装置による攪拌周波数を
約300、500、1000Hzとしたものを示す。
【0081】各図に示されるように湯温585℃、62
0℃でそれぞれ誘導加熱装置による攪拌周波数を約30
0〜1000Hzと設定することで組織が粒状となって
おり、機械的性質が優れるほぼ良好な特性を有している
ことが判る。
【0082】(実施例10) 図32,図33,図34は本発明の他の実施例の加圧成
形機を示す。この加圧成形機では図に示されるように鋳
込スリーブ2に収容された材料1を製品キャビティ6に
圧入する圧入手段であるプランジャーチップ25にスリ
ット26が形成され、かかるプランジャーチップ25は
絶縁層27を介してプランジャー19に取り付けられて
いる。またかかる実施例の加圧成形機ではプランジャー
チップ25の成形される材料に対抗する部分に非磁性断
熱材28を取り付けることができる。この場合非磁性断
熱材28はプランジャーチップ25に対して接合して取
り付けることができ、加圧成形機の態様によっては単に
プランジャーチップ25上に載置するようにすることも
できる。
【0083】本実施例の加圧成形機では、鋳込スリーブ
部2に収納された溶湯1は図32に示すような形状とな
り、低部を含めて鋳込スリーブ2の内面部表面と溶湯と
の接触が少ない。従って、溶湯の温度低下が極めて少な
い。
【0084】
【発明の効果】本発明請求項1又は請求項2若しくは請
求項4、請求項5の加圧成形方法によれば成形される材
料の周囲に導電体を周方向に複数個配置し、又は少なく
とも一部に複数のスリットを有する導電体を用い、若し
くは鋳込スリーブの少なくとも一部を複数のスリットを
有する導電体で形成し、あるいは導電体を周方向に複数
個配置して形成された鋳込みスリーブの内側に成形され
る材料を収納し、前記導電体若しくは鋳込スリーブの外
周に誘導コイルを配設して誘導加熱により加熱および/
または保温すると共に攪拌しつつ、前記導電体内側若し
くは鋳込スリーブ内側の成形される材料を加圧して製品
キャビティに向け注入する様にしたので成形される材料
の温度低下が少なく、薄くて長い製品(薄肉長尺製品)
の製造も可能であってしかも鋳込スリーブ温度を低く保
つことにより鋳込スリーブの機械的精度を保つことがで
きる。また、本発明によればスリーブ内に溶湯を浮遊状
態若しくは溶湯をスリーブ内面との接触が少ない状態で
保持するにあたり、誘導コイルに通電する交流電流の周
波数がそのために制限されることが少ないので、得られ
る製品の特性を良好に保持するための諸条件、特には誘
導コイルに通電される交流電流の周波数設定の自由度を
高くすることができる。
【0085】特に本発明によれば従来の技術の問題点で
あった不回りや湯境の問題を軽減できる。また、電磁撹
拌等で予備的に撹拌された特別の材料を使用する事無く
装置内で強撹拌を実施できるため作業効率が向上し、経
済性に優れる。不活性雰囲気とする事により材料酸化に
よる汚染を軽減できる。また、キャビティの減圧技術と
組み合わせる事によりその効果を増進できる。しかも、
部分的にデンドライトが残存しても特別な工夫なく良好
な鋳物が得られる。
【0086】また本発明請求項6又は請求項7の加圧成
形方法によれば、鋳込スリーブの内筒部の少なくとも一
部を低熱伝導材とすると共に、前記鋳込スリーブの外筒
部の少なくとも一部を複数のスリットを有する導電体で
形成し、若しくは前記鋳込スリーブの外筒部の少なくと
も一部に導電体を複数個配置し、前記導電体の外部の誘
導コイルにより磁場を形成し成形される材料を加熱また
は保温すると共に撹拌して半溶融状態を維持しつつ前記
成形される材料を製品キャビティ内に圧入する様にした
ので、特に鋳込スリーブの内筒部の一部をサイアロンな
どの低熱伝導材としたことにより、成形される材料に凝
固片を発生させず、その組織は粒状となって、機械的性
質に優れた成形品を得ることができ、加えて鋳込スリー
ブの外筒部の少なくとも一部を複数のスリットを有する
導電体で形成し、若しくは前記鋳込スリーブの外筒部の
少なくとも一部に導電体を複数個配置したことにより、
外筒部外周の誘導コイルで電磁体積力を発生して、成形
される材料、特に溶融金属、または固相が粒状化した金
属スラリーまた複合材スラリーを、内筒部の壁面から浮
遊し若しくは内筒部の壁面に接触の少ない状態に保持し
つつ加熱および保温しつつ製品キャビティに注入するの
で、成形される材料に凝固片を発生させず、その組織を
粒状として、機械的性質に優れた成形品を得ることがで
きる。
【0087】加えて本発明各請求項の加圧成形機によれ
ば本発明各請求項の加圧成形方法を簡易に且つ効率よく
確実に実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の縦鋳込み縦締め型装置の概略断面図で
ある。
【図2】図1のA−A矢視断面図である。
【図3】本発明における誘導加熱部の導電体の構造の一
例を示す図である。
【図4】本発明の誘導加熱部での半溶融体の断面の模式
図である。
【図5】 本発明と従来技術で鋳造した成形品(AC4
CH材)の機械的性質の比較を示す図である。
【図6】従来法で鋳造した成形品(AC4CH材)の顕
微鏡組織の写真である。
【図7】本発明法で鋳造した成形品(AC4CH材)の
顕微鏡組織の写真である。
【図8】本発明の方法により処理した材料の顕微鏡組織
の写真である。
【図9】処理前の材料(比較材)の顕微鏡組織の写真で
ある。
【図10】本発明と従来技術で成形した予備撹拌(電磁
撹拌)したAC4CH材の機械的性質の比較図である。
【図11】本発明による鋳造材をT6処理した後の顕微
鏡組織の写真である。
【図12】従来法(電磁撹拌材使用)による鋳造材をT
6処理した後の顕微鏡組織の写真である。
【図13】本発明の誘導加熱部の導電体の別の例であ
る。
【図14】本発明の横型締の鋳造方式による金型を示し
た図である。
【図15】材料を本発明の誘導加熱部に挿入し、加熱す
る様子を模式的に示した図である。
【図16】横型締め、縦射出を行う成形機に本発明を適
用した例を示す図である。
【図17】本発明の横鋳込み横締め型装置の概略縦断面
図である。
【図18】図8のYY矢視断面図である。
【図19】従来の横鋳込み横締め型装置で鋳造した成形
品の鋳造後の不回り状態を示す図である。
【図20】本発明の横鋳込み横締め型装置で鋳造した成
形品の鋳造後の状態を示す図である。
【図21】本発明の一実施例の縦型加圧成形機の要部断
面図である。
【図22】図1の矢視A−Aの断面図である。
【図23】本発明の加圧成形方法により鋳造したA35
7材成形品の顕微鏡組織写真(倍率50倍)を示す図で
ある。
【図24】従来の加圧成形方法で鋳造したA357材成
形品の顕微鏡組織写真(倍率50倍)を示す図である。
【図25】本発明の別の実施例の横型加圧成形機の要部
断面図である。
【図26】本発明の実施例により、溶湯の温度を585
℃とし、誘導加熱装置による攪拌周波数を約300Hz
としたときに得られたA357材成形品の顕微鏡組織写
真(倍率:50倍)。
【図27】本発明の実施例により、溶湯の温度を585
℃とし、誘導加熱装置による攪拌周波数を約500Hz
としたときに得られたA357材成形品の顕微鏡組織写
真(倍率:50倍)。
【図28】本発明の実施例により、溶湯の温度を585
℃とし、誘導加熱装置による攪拌周波数を約1000H
zとしたときに得られたA357材成形品の顕微鏡組織
写真(倍率:50倍)。
【図29】本発明の実施例により、溶湯の温度を620
℃とし、誘導加熱装置による攪拌周波数を約300Hz
としたときに得られたA357材成形品の顕微鏡組織写
真(倍率:50倍)。
【図30】本発明の実施例により、溶湯の温度を620
℃とし、誘導加熱装置による攪拌周波数を約500Hz
としたときに得られたA357材成形品の顕微鏡組織写
真(倍率:50倍)。
【図31】本発明の実施例により、溶湯の温度を620
℃とし、誘導加熱装置による攪拌周波数を約1000H
zとしたときに得られたA357材成形品の顕微鏡組織
写真(倍率:50倍)。
【図32】本発明の一実施例の縦型加圧成形機の要部断
面図である。
【図33】図32に示す実施例の縦型加圧成形機の部分
拡大斜視図である。
【図34】図32に示す実施例の縦型加圧成形機の部分
拡大平面図である。
【図35】本発明の加圧成形方法における被融解物を鋳
込スリーブ表面から遠ざけて材料と鋳込スリーブの接触
を防止する電磁体積力による作用についての説明図であ
り、連続する導電性の鋳込スリーブを用いた場合を示す
図。
【図36】 同じく互いに連続しない複数個の導電体を
用いた場合を示す説明図。
【図37】 同じく相互間にスリットを形成した導電体
を用いた場合を示す図。
【図38】従来の横型加圧成形機の要部断面図である。
【図39】従来の縦型加圧成形機の要部断面図である。
【図40】従来の、内筒部をセラミックスまたはサーメ
ットの耐熱材料、外筒部を鉄鋼などの材料で形成した加
圧成形機である。
【図41】従来の電磁誘導の法則を利用して射出スリー
ブ内における溶湯の断熱を図る様にした加圧鋳造装置。
【符号の説明】
1 成形される材料(半溶融体) 2 鋳込スリーブ 3 プランジャチップ 4 金型(可動型) 5 金型(固定型) 6 製品キャビティ 7 誘導コイル 8 絶縁材 9 導電体 10 冷却水パイプ 11 冷却水 12 冷却水通路 13 冷却水出口 14 冷却水入口 16 ダイベース 19 プランジャ 20 スリーブ外観 21 スリット 22 内筒部 23 サイアロン 24 外筒部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C22B 9/22 C22B 9/22 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22D 17/20 B22D 17/00 B22D 17/30

Claims (26)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】成形される材料の周囲に導電体を周方向に
    絶縁体の介在により分離させて複数個配置し、前記導電
    体の外部の誘導コイルにより磁場を形成しスリーブ内の
    成形される材料を攪拌して前記成形される材料を製品キ
    ャビティ内に圧入する加圧成形方法であって、前記成形
    される材料が溶融状態で鋳込みスリーブ内に収納され、
    前記溶融状態の材料が粒状の結晶粒が残存する半溶融状
    態に調整されることを特徴とする加圧成形方法。
  2. 【請求項2】少なくとも一部に複数のスリットを有する
    導電体の外周に誘導コイルを配設して電磁誘導により撹
    拌しつつ、前記導電体内側に配置されたスリーブに収容
    された成形される材料を加圧して、製品キャビティに向
    け注入する加圧成形方法であって、前記成形される材料
    が溶融状態で鋳込みスリーブ内に収納され、前記溶融状
    態の材料が粒状の結晶粒が残存する半溶融状態に調整さ
    れることを特徴とする加圧成形方法。
  3. 【請求項3】鋳込スリーブの少なくとも一部が複数のス
    リットを有する導電体で形成され、前記鋳込スリーブの
    外周に誘導コイルを配設して電磁誘導により撹拌しつ
    つ、前記鋳込スリーブ内の成形される材料を加圧して製
    品キャビティに向け注入する加圧成形方法であって、前
    記成形される材料が溶融状態で鋳込みスリーブ内に収納
    され、前記溶融状態の材料が粒状の結晶粒が残存する半
    溶融状態に調整されることを特徴とする加圧成形方法。
  4. 【請求項4】鋳込スリーブの内筒部の少なくとも一部を
    低熱伝導材とすると共に、前記鋳込スリーブの外筒部の
    少なくとも一部を複数のスリットを有する導電体で形成
    し、前記外筒部の外周に誘導コイルを配設して誘導加熱
    により加熱および/または保温すると共に撹拌しつつ、
    前記スリーブ内筒部内の成形される材料を加圧して製品
    キャビティに向け注入することを特徴とする加圧成形方
    法。
  5. 【請求項5】鋳込スリーブの内筒部の少なくとも一部を
    低熱伝導材とすると共に、前記鋳込スリーブの外筒部の
    少なくとも一部に導電体を絶縁体の介在により分離して
    複数個配置し、前記導電体の外部の誘導コイルにより磁
    場を形成し成形される材料を加熱または保温すると共に
    攪拌して半溶融状態を維持しつつ前記成形される材料を
    製品キャビティ内に圧入することを特徴とする加圧成形
    方法。
  6. 【請求項6】成形される材料が固相が粒状化した金属ス
    ラリーである請求項1〜請求項5の何れか一に記載の加
    圧成形方法。
  7. 【請求項7】成形される材料が固相が粒状化した複合材
    スラリーである請求項1〜請求項5の何れか一に記載の
    加圧成形方法。
  8. 【請求項8】成形される材料の収容部を減圧する請求項
    1〜請求項7の何れか一に記載の加圧成形方法。
  9. 【請求項9】圧入前の成形される材料が10〜80%の
    固相を含有することを特徴とする請求項1〜請求項8の
    何れか一に記載の加圧成形方法。
  10. 【請求項10】成形される材料を製品キャビティに圧入
    する圧入手段の鋳込スリーブに収容された材料に対抗す
    る部分に非磁性断熱材を取り付けた請求項1〜請求項9
    記載の何れか一に記載の加圧成形方法。
  11. 【請求項11】導電体が非磁性材である請求項1〜請求
    項10の何れか一に記載の加圧成形方法。
  12. 【請求項12】誘導コイルに通電される交流電流の周波
    数が300Hz〜1000Hzに設定される請求項1〜請求
    項11の何れか一に記載の加圧成形方法。
  13. 【請求項13】型締めにより形成される製品キャビティ
    を有し、供給される材料を収容する鋳込スリーブを前記
    型に連設すると共に導電体を材料の収容部の外側に周方
    向に絶縁体の介在により分離して複数個配置した導電部
    を形成し、前記導電部の外周には誘導コイルを捲回した
    加圧成形機であって、前記鋳込スリーブは成形される材
    料が溶融状態で供給される鋳込スリーブであり、前記誘
    導コイルは前記溶融状態の材料を粒状の結晶粒が残存す
    る半溶融状態に調整するための電磁誘導を生じさせるた
    めの誘導コイルであることを特徴とする加圧成形機。
  14. 【請求項14】型締めにより形成される製品キャビティ
    を有し、供給される材料を収容する鋳込スリーブが前記
    型に連設され、前記鋳込スリーブ内に導電体を周方向に
    絶縁体の介在により分離して複数個配置した導電部を形
    成し、前記導電部の外周には誘導コイルを捲回した加圧
    成形機であって、前記鋳込スリーブは成形される材料が
    溶融状態で供給される鋳込スリーブであり、前記誘導コ
    イルは前記溶融状態の材料を粒状の結晶粒が残存する半
    溶融状態に調整するための電磁誘導を生じさせるための
    誘導コイルであることを特徴とする加圧成形機。
  15. 【請求項15】型締めにより形成される製品キャビティ
    を有し、供給される材料を収容する鋳込スリーブを前記
    型に連設すると共に材料の収容部の外側に少なくとも一
    部に複数のスリットを有する導電体を配置した導電部を
    形成し、前記導電部の外周には誘導コイルを捲回した加
    圧成形機であって、前記鋳込スリーブは成形される材料
    が溶融状態で供給される鋳込スリーブであり、前記誘導
    コイルは前記溶融状態の材料を粒状の結晶粒が残存する
    半溶融状態に調整するための電磁誘導を生じさせるため
    の誘導コイルであることを特徴とする加圧成形機。
  16. 【請求項16】型締めにより形成される製品キャビティ
    を有し、供給される材料を収容する鋳込スリーブが前記
    型に連設され、鋳込スリーブの少なくとも一部を複数の
    スリットを有する導電体で形成し、前記導電部の外周に
    は誘導コイルを捲回した加圧成形機において、前記鋳込
    スリーブは成形される材料が溶融状態で注入される鋳込
    スリーブであり、前記誘導コイルは前記溶融状態の材料
    を粒状の結晶粒が残存する半溶融状態に調整するための
    電磁誘導を生じさせるための誘導コイルであることを特
    徴とする加圧成形機。
  17. 【請求項17】製品キャビティ中に鋳込スリーブ内を摺
    動する圧入手段の押圧力により成形される材料を押し込
    んで成形する加圧成形機において、少なくとも一部を低
    熱伝導材とする鋳込スリーブの内筒部と、少なくとも一
    部を複数のスリットを有する導電体とする鋳込スリーブ
    の外筒部と、前記外筒部の外周に配設する誘導コイルと
    からなることを特徴とする加圧成形機。
  18. 【請求項18】製品キャビティ中に鋳込スリーブ内を摺
    動する圧入手段の押圧力により成形される材料を押し込
    んで成形する加圧成形機において、少なくとも一部を低
    熱伝導材とする鋳込スリーブの内筒部と、少なくとも一
    部に導電体を絶縁体の介在により分離して複数個配置し
    た鋳込スリーブの外筒部と、前記外筒部の外周に配設す
    る誘導コイルとからなることを特徴とする加圧成形機。
  19. 【請求項19】前記低熱伝導材がサイアロンからなる請
    求項17又は請求項18記載の加圧成形機。
  20. 【請求項20】外筒部の少なくとも一部に冷却用媒体通
    路を設ける請求項17〜請求項19の何れか一に記載の
    加圧成形機。
  21. 【請求項21】導電体が冷却手段により冷却される請求
    項13〜請求項20の何れか一に記載の加圧成形機。
  22. 【請求項22】導電体間に非導電性の物質が充填される
    請求項13〜請求項21の何れか一に記載の加圧成形
    機。
  23. 【請求項23】鋳込スリーブに収容された材料を製品キ
    ャビティに圧入する圧入手段に導電体を複数個配置し、
    前記圧入手段の外側には誘導コイルを配置した請求項1
    3〜請求項22の何れか一に記載の加圧成形機。
  24. 【請求項24】鋳込スリーブに収容された材料を製品キ
    ャビティに圧入する圧入手段に少なくとも一部に複数の
    スリットを有する導電体を配置し、前記圧入手段の外側
    には誘導コイルを配置した請求項13〜請求項23の何
    れか一に記載の加圧成形機。
  25. 【請求項25】圧入手段の鋳込スリーブに収容された材
    料に対向する部分に非磁性断熱材を取り付けた請求項2
    3又は請求項24に記載の加圧成形機。
  26. 【請求項26】前記導電体が非磁性材である請求項13
    〜請求項25の何れか一に記載の加圧成形機。
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