JPH11104804A - 材料の調製方法 - Google Patents

材料の調製方法

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JPH11104804A
JPH11104804A JP7104698A JP7104698A JPH11104804A JP H11104804 A JPH11104804 A JP H11104804A JP 7104698 A JP7104698 A JP 7104698A JP 7104698 A JP7104698 A JP 7104698A JP H11104804 A JPH11104804 A JP H11104804A
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casting
molten metal
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sleeve
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JP7104698A
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English (en)
Inventor
Ryoichi Shibata
良一 柴田
Yoshio Kaneuchi
良夫 金内
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Proterial Ltd
Original Assignee
Hitachi Metals Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 成形される材料の温度低下が少なく、薄くて
長い製品(薄肉長尺製品)の製造も可能であって鋳込ス
リーブの機械的精度を保つことができ、かつ得られる製
品の特性を良好に保持するための諸条件設定の自由度が
高い材料の調製方法を提供する。 【構成】 鋳込スリーブの周方向に不連続な導電体9を
介して誘導コイル7から内部の材料(成形される材料)
1へ誘導電流を生じせしめて材料を加熱する方法で給湯
した場合鋳込スリーブ部の半溶融体1は底部を除き溶湯
と鋳込スリーブの接触はなく、誘導加熱と冷却ガスによ
り590℃±5℃に制御し誘導撹拌を行った後加圧成形
を実施した材料の機械的性質を通常の再加熱法(従来
法)と比較すると引張強さ、耐力および伸び共に本発明
の方法で鋳造した成形品が優れた特性を得ることが出来
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高品位の成形部材を得
るための材料の調製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】加圧成形技術に一般に使用されている加
圧成形機(ダイカストマシン)の要部断面を図38,図
39に示す。この場合、成形される材料である金属溶湯
31は鋳込スリーブ30の内部に注湯口より給湯され
る。一般的には、ラドル37から鋳込スリーブ30内に
注湯された金属溶湯31は、プランジャチップ33によ
り初期の段階では低速射出され、後半における高速射出
を経て金型34と金型35の型締めにより形成されるキ
ャビティ36内に向け注入される。また、図39に示す
縦型加圧成形機においては、金属溶湯31をカップ38
に注湯したあと、型締めを行ない射出を行うが、射出の
やり方は前述の横型加圧成形機の場合と同様に行われ
る。なお図39において、図38に示した構成要素と同
一のものには図38で付した符号を付し、その説明は省
略する。
【0003】給湯はラドルと呼ばれる保持容器に保持炉
の溶湯をくみ取り、注湯口より鋳込スリーブに移される
が、この際に鋳込スリーブは機械精度を保つためおよび
酸化防止のため通常低い温度に保たれるため溶湯の一部
が凝固する。この凝固片が金属溶湯と共にキャビティ内
に供給されると鋳造欠陥を生じ機械的性質が低下するこ
とがある。
【0004】また、図38,図39に示すような金属
製、例えばステンレス製の一重の一体の鋳込スリーブ
は、熱伝導度が高いため、鋳込まれた金属溶湯の保有熱
を急速に奪い、金属溶湯の粘性が高くなって流動性を減
じ、プランジャーによる射出圧入が困難になり易い。
【0005】ところで、従来、加圧成形機により加圧成
形を行うにあたり半溶融状態の金属または複合材料を激
しく撹拌してデンドライトを破壊して半溶融状態での動
粘性を低下させてスラリー状態としてそのスラリーを連
続的に製造し、鋳造装置に導入して鋳造するレオキャス
ティング、コンポキャスティングなどの方法やスラリー
を一旦凝固させそれを半溶融状態に再加熱して鋳造機に
導入するチクソキャスティングなどの技術が知られてい
る。
【0006】この場合には通常スラリー状態の材料が鋳
造装置の加圧機構の通路にあたる鋳込スリーブに移され
るが、この際に鋳込スリーブは前述したように機械精度
を保つためおよび酸化防止のため通常低い温度に保たれ
るため温度が低下し粘性が高くなって流動性を減ずる。
このため薄肉で移動距離の長い部材では不回りや湯境な
どが発生し、適用が困難であった。特にこれらの従来技
術においては特公平2−51703号公報に示されてい
るように材料の表面層にデンドライト組織が残存する場
合があり、当該技術では表面部は実質的に製品部に入ら
ぬよう工夫がされている。また、特開平3−22125
3号公報、特開平3−13260号公報では材料表面が
予備加熱時に酸化するため材料の表面が製品部に入らぬ
工夫がなされている。しかし、これらの方法を適用して
も必ずしも全ての製品や装置において良い結果が得られ
るわけではない。また、金型や鋳造方案に特別な工夫が
必要となる。すなわち通常の鋳造材料を成形素材とする
場合には材料中にデンドライト状の組織が存在し、液相
の存在する範囲においても液相率が低い範囲では材料の
流動性は低い状態にある。また、鋳造時に激しい撹拌を
受けた素材の場合においても、前述の如く表面部にはデ
ンドライトが発生する場合が多く、このため流動性を阻
害することがある。このため製造方案に特別の手法が講
じられている。
【0007】以上の問題を解決するために、特公昭54
−43976号公報においては、鋳込スリーブをセラミ
ックス等の耐熱材料より形成した加圧成形機の開示があ
る。即ち、図40に示すように、鋳込スリーブの内筒部
をセラミックスまたはサーメット等の耐熱材料により形
成し、この鋳込スリーブの外筒部を鉄鋼、鋳鉄、鋳鋼ま
たはタングステン基やモリブデン基の如き超耐熱合金な
どよりなる補強部材で焼き嵌めあるいは鋳ぐるみして圧
縮応力を作用させることにより、鋳込スリーブの機械的
強度を上昇しようとするものである。この加圧成形機で
は、補強部材の外周の一部もしくは全部を水または空気
などで強制的に冷却して鋳込スリーブに対する圧縮応力
を永続的に維持させる冷却手段を設けている。
【0008】かかる技術を図40に基づき詳述すると、
キャビティ44は金型(可動型)41と金型(固定型)
42との合接によって形成される。ダイカストマシンの
本体(ダイプレート)43に固定された金型(固定型)
42には、製品キャビティ44に連通する鋳込スリーブ
45が固定されている。この鋳込スリーブ45は、耐熱
性、耐食性、耐摩耗性などに優れかつ溶融金属にぬれに
くく、熱伝導度の小さいセラミックスまたはサーメット
の耐熱材料を素材として形成されている。前記鋳込スリ
ーブ45には鋳込むべき金属溶湯を鋳込スリーブ45内
に供給する注湯口46を形成し、プランジャー47が鋳
込スリーブ45内に摺動可能に配設している。
【0009】このような構成において、注湯口46より
注入された金属溶湯は、鋳込スリーブ45内で一旦溜め
られ、次いで速やかにプランジャー47が前進してキャ
ビティ44内に加圧充填され、キャビティ44内に充填
された金属溶湯は凝固するまでプランジャー47により
加圧される。そして、金属溶湯が凝固したのち金型(可
動型)41が後退し、プランジャー47も後退すると成
形品が得られるというものである。
【0010】さらに特公平6−83888号には、電磁
誘導の法則を利用して射出スリーブ内における溶湯の断
熱を図ることにより、ガス欠陥や組成の成分比率の変化
等を生じさせることなくスリーブ内における湯温の低下
による初期凝固層の発生や湯回りの不良等を防止するこ
とを目的として、電磁誘導により射出スリーブ壁面及び
プランジャチップ端面に対して溶湯を非接触状態で保持
させる高周波電流を印加する電源手段が結続された加圧
鋳造装置が開示されている。
【0011】この加圧鋳造装置は、図41に示すように
プランジャチップ50を射出スリーブ51内の下方に位
置させた状態で、湯通路52内に溶湯を注入すると共
に、スリーブ51の壁面部53及びプランジャチップ5
0内にそれぞれ設けられた発振コイル54・・・54、
55・・・55に電源装置から例えば1000Hzの高周
波電流を供給すると、スリーブ51内に保持された溶湯
が導電性であるため電磁誘導作用によって溶湯とスリー
ブ51の壁面部53との間に反発力が生じ、かかる反発
力によりスリーブ51内にて溶湯を浮遊状態に保持する
とするものである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特公昭
54−43976号公報に示された加圧成形機によって
も、鋳込スリーブ内に成形される材料が装入されると、
内筒部から成形される材料が冷却され、凝固片が生成さ
れ、この凝固片が成形される材料と共にキャビティ内に
供給されると鋳造欠陥を生じ機械的性質が低下し易いと
いう問題が残る。
【0013】またレオキャスティング、コンポキャステ
ィングなどの方法やチクソキャスティングなどの技術に
適用するに際しても、鋳込スリーブ内に成形される材料
が装入されると、内筒部から成形される材料が冷却され
るため薄肉で移動距離の長い部材では不回りや湯境など
が発生し、適用が困難であった。
【0014】さらに特公平6−83888号に開示され
た加圧鋳造装置では、単に電磁誘導により溶湯を非接触
状態で保持させる高周波電流を印加する電源手段が結続
され、かかる電源手段により供給される交流電流の作用
により溶湯をスリーブ51に対して非接触状態で保持し
ようとするものであり、かかる加圧鋳造装置については
次のような問題がある。
【0015】先ず、特公平6−83888号に開示され
た加圧鋳造装置は、ただ単に電源手段により供給される
交流電流の作用により溶湯aをスリーブ51に対して非
接触状態で保持しようとするものであり、その場合溶湯
aをスリーブ51に対して確実に非接触状態で保持する
ことは困難である。
【0016】しかも、電源手段により供給される交流電
流は溶湯a自体の特性についても影響を及ぼし、言い換
えれば電源手段により供給される交流電流の設定如何に
よって鋳造により得られる製品の特性が変化する。しか
し、特公平6−83888号に開示された加圧鋳造装置
は、ただ単に電源手段により供給される交流電流の作用
により溶湯aをスリーブ51に対して非接触状態で保持
しようとするものであり、言い換えれば溶湯aをスリー
ブ51に対して非接触状態で保持する様に交流電流を設
定する必要があり、その限りにおいて、鋳造により得ら
れる製品の特性を良好に保持するための交流電流の設定
の自由度、例えば交流電流の周波数を成形される材料を
有効に攪拌できる周波数に設定する自由度が制限される
という問題がある。
【0017】しかも、特公平6−83888号に開示さ
れた加圧鋳造装置では交流電流により溶湯aを誘導加熱
する過程でスリーブ51も加熱され、その結果スリーブ
51は変形し易くなりプランジャチップ50のスリーブ
51に対する適切な嵌合状態が得られなくなる。これを
防止するためにスリーブ51を冷却するようにすると溶
湯aが加熱され難くなり、スリーブ51をセラミック等
により形成すると熱衝撃による割れの問題が生じること
となる。
【0018】本発明は以上の従来技術における問題に鑑
みてなされたものであって、調製後成形される材料の温
度低下が少なく、薄くて長い製品(薄肉長尺製品)の製
造も可能であってしかも鋳込スリーブ温度を低く保つこ
とにより鋳込スリーブの機械的精度を保つことができ、
かつ製造サイクルタイムを短縮して高効率に高品質の加
圧成形品等の成形品を得るための素材を調製することが
できる材料の調製方法を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明の材料の
調製方法は、調製後に成形される材料の周囲に導電体を
周方向に複数個配置し、前記導電体の外部の誘導コイル
により磁場を形成し材料を半溶融状態とすることを特徴
とする。材料の半溶融状態での湯流れは温度が上昇する
ほど良くなるが、通常の加熱においては一定量以上の液
相が存在すると部分的に流動状態が発生することにより
壁面との接触による温度低下や固相の増大による流動性
の低下が生じる。そのような調製後の材料を鋳造する場
合、鋳物の不まわりや鋳造欠陥が生じるため、加熱温度
の上限は部分的な溶融が生じない範囲に限定される。本
発明の方法では部分的に溶融しても電磁体積力の効果で
壁面への付着が防止されるためそのような不都合は生ぜ
ず、加熱条件の自由度が増加する。このため、本発明の
方法で調製後の材料を鋳造する場合、薄くて湯流れ長さ
の長い物(薄肉長尺物)も鋳造が可能となる。
【0020】本発明においては周方向に複数個配置され
た導電部を介して外部のコイルから内部の材料へ誘導電
流を生じせしめ、材料を加熱する。これにより固体の材
料を半溶融状態あるいは溶融状態まで加熱し、撹拌する
ことができる。また、溶融状態からは不活性ガスによる
冷却により半溶融状態まで撹拌しながら冷却することが
可能である。これらの作用により材料に含まれるデンド
ライト相は破断され、粒状の結晶が得られる。かかる本
発明の方法では導電体を介してコイルの磁場を直接調製
される材料に伝えることが可能で材料自身の有効な加熱
を行う。本発明の方法では部材の保持や温度分布改善の
目的で部分的に導電体を連結させることは許される。ま
た、溶湯中の電流と磁場の作用により材料を壁と接触し
ない状態で保持することが可能である。電磁誘導の作用
によりうず電流は表面付近を流れる作用があるため、表
面部のみを溶融させることが可能であり、また、素材全
体を流動状態にすることも可能である。上記の作用を害
さない範囲で導電体を部分的に連結させることは許され
る。また溶湯と導電体の接触を防止する容器を導電体の
内側に設ける事も出来る。
【0021】さらに本発明の材料の調製方法は、材料の
周囲に少なくとも一部に複数のスリットを有する導電体
を配設し、その導電体の外周に配設した誘導コイルによ
り磁場を形成し材料を半溶融状態とすることを特徴とす
る。
【0022】本発明にあっては調製される材料の周囲に
配置される導電体にスリットが形成されるので、溶融ま
たは半溶融状態の材料および導電部には電磁誘導による
電流が発生し、それらの誘導電流と磁場の相互作用によ
る電磁体積力が被調製材料を鋳込スリーブ等の調製され
る材料の収納容器表面から遠ざける方向に作用して材料
と鋳込スリーブ等の調製される材料の収納容器の接触を
防止する方向に働く。このため接触による温度低下も少
ない。
【0023】以上の本発明の材料の調整方法では、半溶
融状態に調製される材料が溶融状態で供給されるように
することができる。
【0024】以上の本発明の材料の調整方法では、半溶
融状態に調製される材料を固相が粒状化した金属スラリ
ーとすることができる。
【0025】以上の本発明の材料の調整方法では、半溶
融状態に調製される材料を固相が粒状化した複合材スラ
リーとすることができる。
【0026】以上のように本発明において特に、調製後
に成形される材料を、溶融金属、固相が粒状化した金属
スラリー、または固相が粒状化した複合材スラリーとす
ることにより、成形品は組織が粒状となり、従来の樹枝
状晶を有する成形品と比較して機械的性質に優れる。
【0027】以上の本発明の材料の調整方法では、半溶
融状態に調製される材料の収容部を減圧することができ
る。
【0028】以上の本発明の材料の調整方法では、半溶
融状態に調製された材料が10〜80%の固相を含有す
るようにすることができる。さらに以上の本発明の材料
の調整方法では、導電体を非磁性材とすることができ
る。
【0029】以上の本発明の材料の調整方法では、誘導
コイルに通電される交流電流の周波数が低周波であるよ
うにすることができる。この場合誘導コイルに通電され
る交流電流の周波数が300Hz未満では電磁体積力によ
るスリーブ内面に対する材料の非接触状態の保持が不十
分となり、一方誘導コイルに通電される交流電流の周波
数が1000Hzを越える場合には、交流電流による材料
の攪拌が不十分となる。
【0030】また本発明の加圧成形方法は材料の周囲に
導電体を周方向に複数個配置し、前記導電体の外部の誘
導コイルにより磁場を形成し材料を半溶融状態とし、そ
の半溶融状態とされた材料を製品キャビティ内に圧入す
ることを特徴とする。
【0031】
【作用】以上の本発明における被調製材料を鋳込スリー
ブ等の調製される材料の収納容器表面から遠ざけて材料
と鋳込スリーブ等の調製される材料の収納容器の接触を
防止する電磁体積力による作用につき図35〜図37を
参照して説明する。図35に示すように、調製後に成形
される材料1を連続する導電性の鋳込スリーブ2に収納
し、誘導コイル7に電流を流した場合には、鋳込みスリ
ーブ2内を流れる誘導電流と、調製後に成形される材料
1を流れる誘導電流の回転方向が同じとなり、鋳込みス
リーブ2および調製後に成形される材料1に発生する磁
界も同一となり、お互いの反発力は発生しない。
【0032】これに対し、図36に示すように、互いに
連続しない複数個の導電体9の周囲を絶縁材8で囲んで
なる鋳込みスリーブ2に調製後に成形される材料1を収
納し、誘導コイル7に交流電流を流した場合には、高周
波交番磁界中の電磁誘導原理に従い、導電体9の表面電
流と、調製後に成形される材料1の表面電流は位相が1
80゜異なって、相互反発力(ローレンツ斥力)を発生
させ、調製後に成形される材料1は鋳込みスリーブ2内
面部表面に非接触で保持される。しかも以上のように互
いに連続しない複数個の導電体9の周囲を絶縁材8で囲
んでなる鋳込みスリーブ2に調製後に成形される材料1
を収納し、誘導コイル7に交流電流を流した場合には互
いに連続しない複数個の導電体9からの漏れ磁場が直接
調製後に成形される材料1に作用するためにスリーブ2
が冷却されて剛性が保たれた状態でも調製後に成形され
る材料1に対する加熱保温が容易に行える。
【0033】同じく、図37に示すように、相互間にス
リット21を形成した導電体9の内側に絶縁性の鋳込み
スリーブ2を配置し、その内部に調製後に成形される材
料1を収納し、誘導コイル7に交流電流を流した場合
も、高周波交番磁界中の電磁誘導原理に従い、導電体9
の表面電流と、調製後に成形される材料1の表面電流は
位相が180゜異なって、相互反発力(ローレンツ斥
力)を発生させ、調製後に成形される材料1は鋳込みス
リーブ2内面部表面に非接触で保持される。しかも以上
のように相互間にスリット21を形成した導電体9の内
側に絶縁性の鋳込みスリーブ2を配置し、その内部に調
製後に成形される材料1を収納し、誘導コイル7に交流
電流を流した場合にはスリット21からの漏れ磁場が直
接調製後に成形される材料1に作用するためにスリーブ
2が冷却されて剛性が保たれた状態でも調製後に成形さ
れる材料1に対する加熱保温が容易に行える。
【0034】さらに本発明では材料を調製する容器の内
筒部の少なくとも一部を導電性が低い低熱伝導の材料と
することが可能で、この場合には調製される材料が熱を
奪われることが少なく、調製後に成形される材料表面へ
の凝固片の発生を防止できる。特に内筒部にサイアロン
を用いると、調製後に成形される材料が濡れ難い作用を
併せ持つ。
【0035】本発明においては特に、調製後に成形され
る材料を、溶融金属、固相が粒状化した金属スラリー、
または固相が粒状化した複合材スラリーとすれば、成形
品は組織が粒状となり、従来の樹枝状晶を有する成形品
と比較して機械的性質に優れる。また、外筒部に冷却用
媒体通路を設けて冷却すると、内筒部の調製後に成形さ
れる材料および電磁誘導による外筒部の昇温を抑えると
共に、内筒部と外筒部の適性な嵌合効果を持続する。
【0036】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)図1に本発明の材料調製方法の一実施
の形態に用いた縦鋳込み縦締め型加圧成形機の縦断面図
を示す。本加圧成形機においては、鋳込スリーブの周方
向に不連続な導電体9を介して誘導コイル7から内部の
材料(調製後に成形される材料)1へ誘導電流を生じせ
しめて材料を加熱する。図2は図1のA−A矢視断面図
であり、導電体9はその周囲を絶縁材8で囲まれてお
り、導電体9の内部を貫通した冷却水パイプ10により
水冷されている。なお、実施の形態1では水冷する場合
を述べたが、水冷にかえて空冷してもさしつかえないこ
とは当然である。図3に導電体9の構造の一例の斜視図
を示す。内部を水冷したオーステナイトステンレスの管
がセラミクス中に埋め込まれた構造となっており、その
外側を5ターンの水冷された銅製コイルが巻いてある。
かかる加圧成形機を用いた本発明の材料の調製方法によ
れば誘導加熱と冷却ガスにより誘導撹拌を行い材料を調
製する。本発明の材料の調製方法で調製した場合鋳込ス
リーブの半溶融体1は図4のような形状となり底部を除
き溶湯と鋳込スリーブの接触はなかった。
【0037】(実施の形態2)図5は本発明の他の実施
の形態の材料調製方法で用いた加圧成形機での導電部の
スリーブ外観20を示す。本実施の形態では各導電部の
スリット21はセラミックス接着剤を介して接合され
る。
【0038】(実施の形態3)図6,図7,図8に本発
明の材料の調整方法に用いた材料調製機での横型締、縦
射出を行う加圧成形機を示す。金型は図6に示す如く、
横(水平方向)に開閉する可動型4と固定されている固
定型5とよりなる。
【0039】(実施の形態4)図9は、本発明の他の実
施の形態で用いた材料調製機の縦型加圧成形機の断面図
を示し、図10は図9の矢視A−Aの断面図である。こ
の加圧成形機は、鋳込スリーブ内を摺動するプランジャ
ー3の押圧力により材料をキャビティ6中で成形する。
鋳込スリーブ20は、その内筒部22の一部を低熱伝導
材であるサイアロン23とし、外筒部24は非磁性材の
オーステナイト系ステンレス鋼とし、外筒部24には8
個のスリット21を形成している。また、外筒部24の
外周には誘導コイル7を巻回し、この誘導コイル7に誘
導加熱装置(図示せず)を接続している。更に、外筒部
24には冷却水を循環する通路12を設けている。
【0040】本発明の材料の調製方法では、鋳込スリー
ブ部の内筒部22にある材料溶湯1は図9に示すような
形状となり、低部を除き溶湯と鋳込スリーブ20の内筒
部22のサイアロン23表面との接触が少ない。従っ
て、溶湯の温度低下が極めて少ない。また、本実施例で
は、溶湯が鋳込スリーブ20と接触が少ないので、溶湯
の表面に凝固片の生成が少ない。更に、外筒部24を冷
却水を循環させ冷却する。
【0041】(実施の形態5)図11は、本発明の別の
実施の形態で用いた材料調製機の横型加圧成形機の断面
図である。この横型加圧成形機も前記縦型加圧成形機と
同様の構成を有している。
【0042】(実施の形態6)図12,図13,図14
は本発明の他の実施の形態で用いた材料調製機の加圧成
形機を示す。この加圧成形機では図に示されるように鋳
込スリーブ2に収容された材料1を製品キャビティ6に
圧入する圧入手段であるプランジャーチップ25にスリ
ット26が形成され、かかるプランジャーチップ25は
絶縁層27を介してプランジャー19に取り付けられて
いる。またかかる実施の形態の加圧成形機ではプランジ
ャーチップ25の調製後に成形される材料に対抗する部
分に非磁性断熱材28を取り付けることができる。この
場合非磁性断熱材28はプランジャーチップ25に対し
て接合して取り付けることができ、加圧成形機の態様に
よっては単にプランジャーチップ25上に載置するよう
にすることもできる。
【0043】本実施の形態で用いた加圧成形機は、鋳込
スリーブ部2に収納された溶湯1は図12に示すような
形状となり、低部を含めて鋳込スリーブ2の内面部表面
と溶湯との接触が少ない。従って、溶湯の温度低下が極
めて少ない。
【0044】
【実施例】
(実施例1)図1に示す加圧成形機を型締力50ton
型締力100tonとして構成し、周波数20kHz、
コイル電流約500Aとして本発明の加圧調製法を実施
した。スリーブ内径は50mm、外径80mmで凝固時
に激しい撹拌を行った円柱状のAC4CH材を挿入し5
0mm幅で長さ100mm、厚さ3mmの板を鋳造し
た。ゲート速度10m/秒、加圧力は90MPaであっ
た。
【0045】誘導加熱と冷却ガスにより590℃±5℃
に制御し誘導撹拌を行った後加圧成形を実施した。この
場合の鋳込スリーブ温度は約250℃と従来とほぼ同じ
であった。本発明の加圧成形方法で鋳造した材料の機械
的性質を通常の再加熱法(従来法)と比較すると図15
に示す如く引張強さ(A)、耐力(B)および伸び
(C)共に本発明の加圧成形方法で鋳造した成形品が優
れた特性を得ることが出来た。図16(従来法)と図1
7(本発明法)に組織写真を示す。本発明の方法では湯
流れがよいので健全な製品を得られた。一方、従来法で
は湯流れが悪いため十分材料が供給出来ず欠陥(図16
中の黒色塊状部分)が発生している。
【0046】(実施例2)図1に示す加圧成形装置にA
C4CH材を入れて周波数を10kHz、コイル電流を
約30kWとし、スリーブ内径を50mm、外径を80
mmとして円柱状のAC4CH鋳造材を挿入し590℃
に加熱した。それによりスリーブ内の材料形状は図4に
示す如く(半溶融体1)変形し、材料中に流動が生じ
た。この時点で加熱を止めて冷却して材料組織を調査し
た結果が図18(流動処理後の顕微鏡組織 倍率:50
倍)である。比較のために挿入した材料の組織を図19
(処理前の材料の顕微鏡組織 倍率:50倍)に示す。
比較材にはデンドライト組織が明瞭に見られるが、本発
明の方法で処理した材料(図18に示すもの)ではデン
ドライトは縮退し粒状化している。
【0047】(実施例3)実施例2と同じ条件で590
℃±2℃に加熱後、70mm幅で長さ150mm、厚さ
3mmの板を鋳造した。ゲート速度10m/秒、加圧力
は90MPaであった。鋳造材をT6処理して機械的性
質を調査した。その結果、図20に示す如く予備撹拌材
使用と同じく良好な特性を示した。なお、図20におい
て、Aの値は引張強さ、Bの値は耐力およびCの値は伸
びを示す。
【0048】なお、図21に本発明による鋳造材をT6
処理した後の顕微鏡組織の写真を示し、図22に従来法
(予備撹拌に電磁撹拌を使用)による鋳造材をT6処理
した後の顕微鏡組織の写真を示す。
【0049】(実施例4)図6,図7,図8に示す加圧
成形機で本発明を実施した。金型は図6に示す如く、横
(水平方向)に開閉する可動型4と固定されている固定
型5とよりなる。まず、図7に示す如く、凝固した材料
15を収容部の部位まで挿入し、アルゴンガス雰囲気中
で加熱を行ない、続いて図8に示す如く、型合わせした
金型のキャビティ6内に加圧射出して成形を行った。
【0050】(実施例5)図23に示す本発明の横給湯
横締めの装置(型締力350ton)でAC4CH鋳造
丸棒を実施例4と同様に加熱位置に材料を移動させた後
加熱を行い、ハウジングの成形を行った。なお、図24
は図23のYY矢視断面図である。従来法では図25に
示す如く不回りを生じたが、本発明の方法では図26に
示す如く健全な製品を得ることができた。
【0051】(実施例6)図9、図10に示す加圧成形
機を用いて本発明の材料調製法を実施した。誘導加熱装
置からは、周波数約300〜1000Hz、電流約10
00〜3000Aで誘導コイル7に通電した。鋳込スリ
ーブ内径は80mm、外径140mmで、A357材溶
湯をスリーブに注湯(鋳込み温度620℃)し、50m
m幅で長さ100mm、厚さ3mmの板を鋳造する。ゲ
ート速度15m/秒、加圧力は120MPaである。ま
た、本実施例では、鋳込スリーブ内を不活性ガスで置換
し、調製後に成形される材料への酸化物発生を抑えた。
【0052】本発明の材料の調製方法では、鋳込スリー
ブ部の内筒部22にあるA357材溶湯1は図10に示
すような形状となり、低部を除き溶湯と鋳込スリーブ2
0の内筒部22のサイアロン23表面との接触が少な
い。従って、溶湯の温度低下が極めて少ない。一方、従
来の加圧成形においては、630℃で注湯した場合、鋳
込み内筒部22中央部の温度は5秒後で570℃とな
る。また、本実施例では、溶湯が鋳込スリーブ20と接
触が少ないので、溶湯の表面に凝固片の生成が少ない。
更に、外筒部24を冷却水を循環させ冷却しているの
で、鋳込スリーブ温度は外筒部で約100℃であり、誘
導コイルはないが冷却通路を有する従来の材料調製方法
とほぼ同じである。
【0053】本実施例において本発明の材料の調製方法
により粒状化したA357材を鋳造した成形品と、従来
の材料の調製方法でA357材を鋳造した成形品の機械
的性質を比較した。その結果を表1に示す。
【0054】
【表1】 引張強さ 耐力 伸び (N/mm2 ) (N/mm2 ) (%) 実施例 350 280 10 従来例 300 280 2
【0055】表1に示すように、本発明によれば、従来
方法に比較して、引張強さおよび伸び共に優れた特性を
得ることができる。次に、本発明の材料の調製方法によ
り調製した材料を鋳造したA357材成形品の顕微鏡組
織写真(倍率:50倍)を図27に、従来の材料の調製
方法で調製した材料を鋳造したA357材の顕微鏡組織
写真(倍率:50倍)を図28に示す。図27に示す実
施例の成形品は、組織が粒状となっており、機械的性質
が優れる特性を有している。一方、図28に示す従来方
法によるものは樹枝状晶組織である。
【0056】(実施例7)図11に示す本発明の別の実
施の形態に用いた横型材料調製機を型締力350ton
として構成し、A357材溶湯をラドル15により鋳込
スリーブに注湯して鋳造を行い、先の実施例5と同様の
効果を得ることができた。
【0057】(実施例8)他は実施例5と同様とし、溶
湯の温度を585℃、620℃とし、誘導加熱装置によ
る攪拌周波数を約300、500、1000Hzとした
ときにそれぞれ得られたA357材成形品の顕微鏡組織
写真(倍率:50倍)を図29,図30,図31,図3
2,図33,図34に示す。なお図29〜図31は溶湯
の温度を585℃とし、誘導加熱装置による攪拌周波数
を約300、500、1000Hzとしたものを示し、
図32〜図34は溶湯の温度を620℃とし、誘導加熱
装置による攪拌周波数を約300、500、1000H
zとしたものを示す。
【0058】各図に示されるように湯温585℃、62
0℃でそれぞれ誘導加熱装置による攪拌周波数を約30
0〜1000Hzと設定することで組織が粒状となって
おり、機械的性質が優れるほぼ良好な特性を有している
ことが判る。
【0059】
【発明の効果】本発明は以下の効果を奏する。 (1)本発明の材料の調製方法は、調製後に成形される
材料の周囲に導電体を周方向に複数個配置し、前記導電
体の外部の誘導コイルにより磁場を形成し材料を半溶融
状態とするので、部分的に溶融しても電磁体積力の効果
で壁面への付着が防止され加熱条件の自由度が増加す
る。このため、薄くて湯流れ長さの長い物(薄肉長尺
物)も鋳造が可能となる。 (2)本発明においては周方向に複数個配置された導電
部を介して外部のコイルから内部の材料へ誘導電流を生
じせしめ、材料を加熱する。これにより固体の材料を半
溶融状態あるいは溶融状態まで加熱し、撹拌することが
できる。 (3)かかる本発明の方法では導電体を介してコイルの
磁場を直接調製される材料に伝えることが可能で材料自
身の有効な加熱を行う。本発明の方法では部材の保持や
温度分布改善の目的で部分的に導電体を連結させること
は許される。 (4)溶湯中の電流と磁場の作用により材料を壁と接触
しない状態で保持することが可能である。電磁誘導の作
用によりうず電流は表面付近を流れる作用があるため、
表面部のみを溶融させることが可能である。 (5)さらに本発明の材料の調製方法は、材料の周囲に
少なくとも一部に複数のスリットを有する導電体を配設
し、その導電体の外周に配設した誘導コイルにより磁場
を形成し材料を半溶融状態とすることを特徴とするの
で、溶融または半溶融状態の材料および導電部には電磁
誘導による電流が発生し、それらの誘導電流と磁場の相
互作用による電磁体積力が被調製材料を鋳込スリーブ等
の調製される材料の収納容器表面から遠ざける方向に作
用して材料と鋳込スリーブ等の調製される材料の収納容
器の接触を防止する方向に働き、接触による温度低下も
少ない。 (6)半溶融状態に調製される材料が溶融状態で供給さ
れるようにすることができる。 (7)半溶融状態に調製される材料を固相が粒状化した
金属スラリーとすることができる。 (8)半溶融状態に調製される材料を固相が粒状化した
複合材スラリーとすることができる。 (9)調製後に成形される材料を、溶融金属、固相が粒
状化した金属スラリー、または固相が粒状化した複合材
スラリーとすることにより、成形品は組織が粒状とな
り、従来の樹枝状晶を有する成形品と比較して機械的性
質に優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の縦鋳込み縦締め型装置の概略断面図で
ある。
【図2】図1のA−A矢視断面図である。
【図3】本発明における誘導加熱部の導電体の構造の一
例を示す図である。
【図4】本発明の誘導加熱部での半溶融体の断面の模式
図である。
【図5】本発明の誘導加熱部の導電体の別の例である。
【図6】本発明の横型締の鋳造方式による金型を示した
図である。
【図7】材料を本発明の誘導加熱部に挿入し、加熱する
様子を模式的に示した図である。
【図8】横型締め、縦射出を行う成形機に本発明を適用
した例を示す図である。
【図9】本発明の一実施例の縦型材料調製機の要部断面
図である。
【図10】図9の矢視A−Aの断面図である。
【図11】本発明の別の実施例の横型材料調製機の要部
断面図である。
【図12】本発明の一実施例の縦型材料調製機の要部断
面図である。
【図13】図12に示す実施例の縦型材料調製機の部分
拡大斜視図である。
【図14】図12に示す実施例の縦型材料調製機の部分
拡大平面図である。
【図15】 本発明と従来技術で鋳造した成形品(AC
4CH材)の機械的性質の比較を示す図である。
【図16】従来法で鋳造した成形品(AC4CH材)の
顕微鏡組織の写真である。
【図17】本発明法で鋳造した成形品(AC4CH材)
の顕微鏡組織の写真である。
【図18】本発明の方法により処理した材料の顕微鏡組
織の写真である。
【図19】処理前の材料(比較材)の顕微鏡組織の写真
である。
【図20】本発明と従来技術で成形した予備撹拌(電磁
撹拌)したAC4CH材の機械的性質の比較図である。
【図21】本発明による鋳造材をT6処理した後の顕微
鏡組織の写真である。
【図22】従来法(電磁撹拌材使用)による鋳造材をT
6処理した後の顕微鏡組織の写真である。
【図23】本発明の横鋳込み横締め型装置の概略縦断面
図である。
【図24】図18のYY矢視断面図である。
【図25】従来の横鋳込み横締め型装置で鋳造した成形
品の鋳造後の不回り状態を示す図である。
【図26】本発明の横鋳込み横締め型装置で鋳造した成
形品の鋳造後の状態を示す図である。
【図27】本発明の材料の調製方法により鋳造したA3
57材成形品の顕微鏡組織写真(倍率50倍)を示す図
である。
【図28】従来の材料の調製方法で鋳造したA357材
成形品の顕微鏡組織写真(倍率50倍)を示す図であ
る。
【図29】本発明の実施例により、溶湯の温度を585
℃とし、誘導加熱装置による攪拌周波数を約300Hz
としたときに得られたA357材成形品の顕微鏡組織写
真(倍率:50倍)。
【図30】本発明の実施例により、溶湯の温度を585
℃とし、誘導加熱装置による攪拌周波数を約500Hz
としたときに得られたA357材成形品の顕微鏡組織写
真(倍率:50倍)。
【図31】本発明の実施例により、溶湯の温度を585
℃とし、誘導加熱装置による攪拌周波数を約1000H
zとしたときに得られたA357材成形品の顕微鏡組織
写真(倍率:50倍)。
【図32】本発明の実施例により、溶湯の温度を620
℃とし、誘導加熱装置による攪拌周波数を約300Hz
としたときに得られたA357材成形品の顕微鏡組織写
真(倍率:50倍)。
【図33】本発明の実施例により、溶湯の温度を620
℃とし、誘導加熱装置による攪拌周波数を約500Hz
としたときに得られたA357材成形品の顕微鏡組織写
真(倍率:50倍)。
【図34】本発明の実施例により、溶湯の温度を620
℃とし、誘導加熱装置による攪拌周波数を約1000H
zとしたときに得られたA357材成形品の顕微鏡組織
写真(倍率:50倍)。
【図35】本発明の材料の調製方法における被融解物を
鋳込スリーブ表面から遠ざけて材料と鋳込スリーブの接
触を防止する電磁体積力による作用についての説明図で
あり、連続する導電性の鋳込スリーブを用いた場合を示
す図。
【図36】 同じく互いに連続しない複数個の導電体を
用いた場合を示す説明図。
【図37】 同じく相互間にスリットを形成した導電体
を用いた場合を示す図。
【図38】従来の横型材料調製機の要部断面図である。
【図39】従来の縦型材料調製機の要部断面図である。
【図40】従来の、内筒部をセラミックスまたはサーメ
ットの耐熱材料、外筒部を鉄鋼などの材料で形成した材
料調製機である。
【図41】従来の電磁誘導の法則を利用して射出スリー
ブ内における溶湯の断熱を図る様にした加圧鋳造装置。
【符号の説明】
1 調製後に成形される材料(半溶融体) 2 鋳込スリーブ 3 プランジャチップ 4 金型(可動型) 5 金型(固定型) 6 製品キャビティ 7 誘導コイル 8 絶縁材 9 導電体 10 冷却水パイプ 11 冷却水 12 冷却水通路 13 冷却水出口 14 冷却水入口 16 ダイベース 19 プランジャ 20 スリーブ外観 21 スリット 22 内筒部 23 サイアロン 24 外筒部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B22D 27/02 B22D 27/02 V

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 材料の周囲に導電体を周方向に複数個配
    置し、前記導電体の外部の誘導コイルにより磁場を形成
    し材料を半溶融状態とする材料の調製方法。
  2. 【請求項2】 材料の周囲に少なくとも一部に複数のス
    リットを有する導電体を配設し、その導電体の外周に配
    設した誘導コイルにより磁場を形成し材料を半溶融状態
    とする材料の調製方法。
  3. 【請求項3】 半溶融状態に調製される材料が溶融状態
    で供給されることを特徴とする請求項1又は請求項2に
    記載の材料の調製方法。
  4. 【請求項4】 半溶融状態に調製される材料が固相が粒
    状化した金属スラリーである請求項1乃至請求項3の何
    れか一に記載の材料の調製方法。
  5. 【請求項5】 半溶融状態に調製される材料が固相が粒
    状化した複合材スラリーである請求項1乃至請求項3の
    何れか一に記載の材料の調製方法。
  6. 【請求項6】 半溶融状態に調製される材料の収容部を
    減圧する請求項1〜請求項5の何れか一に記載の材料の
    調製方法。
  7. 【請求項7】 半溶融状態に調製された材料が10〜8
    0%の固相を含有することを特徴とする請求項1〜請求
    項6の何れか一に記載の材料の調製方法。
  8. 【請求項8】 導電体が非磁性材である請求項1〜請求
    項7の何れか一に記載の材料の調製方法。
  9. 【請求項9】 誘導コイルに通電される交流電流の周波
    数が低周波である請求項1〜請求項8の何れか一に記載
    の材料の調製方法。
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