JP2017060998A - 射出成形システムを使用したアモルファス合金の射出成形 - Google Patents

射出成形システムを使用したアモルファス合金の射出成形 Download PDF

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Abstract

【課題】インラインかつ水平軸上に設けられたプランジャロッド及び溶融ゾーンを含む射出成形システムの提供。【解決手段】プランジャロッドは溶融ゾーンを通って水平方向に動き、溶融した材料を金型内に移動させる。溶融ゾーンは、内部を通じてプランジャを受容するように構成された容器を有し得る。容器と金型の間、及び/又は金型の入口との間に設けられる移送スリーブも、プランジャと水平に、インラインになっていることがある。この射出成形システムは、減圧下で溶融及び成形プロセスを実施することができる射出成形システム。前記材料がアモルファス合金材料である射出成形システム。【選択図】図1

Description

本開示は、全体としてアモルファス合金を含む溶融可能材料の溶融及び成形のためのシ
ステム及び方法に関する。
溶融金属材料の成形には、様々な方法が使用されている。例えば、ダイカストは一般に
、高圧下で溶融金属を金型に注入することを含む。溶融金属を金型に注入するのに使用さ
れる典型的な方法には、コールドチャンバとホットチャンバの2つがある。ホットチャン
バ方法では、低融点合金をグースネック供給システム内で使用し、注入機構は溶融金属槽
に浸漬される。一方、コールドチャンバ方法では、高融点合金(例えばアルミニウム合金
)を使用することができ、るつぼ中で溶融させてから、コールドチャンバに注入すること
ができる。コールドチャンバの幾つかのバリエーションとしては、高圧鋳造法及び半溶融
鋳造法が挙げられる。
材料を形成及び鋳造する別の方法は、「金属射出成形」、すなわちMIMと呼ばれ、こ
の方法では特定の金属の顆粒を結合剤と混合し、成形してから、結合剤を取り除き、焼結
させる。
本開示の一態様は、内部に受容した溶融可能材料を溶融させるように構成された溶融ゾ
ーンと、溶融した材料をその溶融ゾーンから金型内に射出するように構成されたプランジ
ャロッドと、を有する射出成形システムを提供し、このプランジャロッドと溶融ゾーンは
、インラインかつ水平軸上に設けられ、これによりプランジャロッドは溶融ゾーンを通っ
て水平方向に移動し、溶融した材料を金型内に移動させる。
本開示の別の一態様は、溶融可能材料を受容し、かつ材料を内部で溶融するように構成
された本体を有する容器と、溶融した材料を容器から、移送スリーブを通って金型内に移
動させるように構成されたプランジャロッドと、を有する射出成形システムを提供し、こ
のプランジャロッド、容器、及び移送スリーブは、インラインかつ水平軸上に設けられ、
これによりプランジャロッドは容器を通って水平方向に移動し、溶融した材料を移送スリ
ーブに移動させる。
本開示の更に別の一態様は、温度調節された容器、誘導源、真空金型、及びプランジャ
ロッドを有する射出成形システムを提供する。この温度調節された容器は、内部でアモル
ファス合金材料を受容し、かつアモルファス合金材料を内部で溶融させるように構成され
た本体を有し、並びに、その容器の温度を調節するために、液体を内部で流すように構成
された1本以上の温度調節管を有する。誘導源は、温度調節された容器に隣接して配置さ
れ、アモルファス合金材料を溶融するように構成される。真空金型は、入口を介して溶融
アモルファス合金を受容するように構成され、かつ溶融アモルファス合金材料を減圧下で
成形するように構成される。プランジャロッドは、温度調節された容器の本体から真空金
型内に、溶融アモルファス合金材料を射出するように構成される。温度調節された容器、
真空金型の入口、及びプランジャロッドは、インラインかつ水平軸上に設けられ、これに
よりプランジャロッドは、温度調節された容器の本体を通って水平方向に移動し、溶融し
た材料を、温度調節された容器から、入口を介して真空金型内に射出する。
本開示の他の特徴及び利点は、下記の「発明を実施するための形態」、それに伴う図面
、及び添付の請求項から明らかとなろう。
一実施形態による例示的射出成形システムの概略図である。
一実施形態による図1のシステムの溶融ゾーンに使用できる容器及び誘導源である。
一実施形態による図1のシステムと共に使用できる真空金型の平面図である。 一実施形態による図1のシステムと共に使用できる真空金型の断面図(図3の線4−4に沿った断面)である。
例示的なバルク凝固アモルファス合金の温度−粘度図である。
例示的なバルク凝固アモルファス合金に関する、時間−温度−変態(TTT)図の概略図である。
本明細書に記述される方法、技法、及び装置は、記述されている実施形態を限定するこ
とを意図したものではない。本明細書に引用される全ての刊行物、特許、及び特許出願は
、その全体が、参照により本明細書に組み込まれる。
冠詞「a」及び「an」は、本明細書では、1つ又は2つ以上(すなわち、少なくとも
1つ)の、その冠詞の文法的対象語を指すために使用される。例として、「ポリマー樹脂
(a polymer resin)」は、1つのポリマー樹脂又は2つ以上のポリマー樹脂を意味する
。本明細書に記載されるいずれの範囲も、包括的である。本明細書の全体を通して使用さ
れる、用語「実質的に」及び「約」は、小規模な変動を記述及び説明するために使用され
る。例えば、それらの用語は、±2%以下など、±1%以下など、±0.5%以下など、
±0.2%以下など、±0.1%以下など、±0.05%以下などの、±5%以下を指す
ことができる。
本明細書に開示されるように、システム(又は装置若しくは機械)は、材料(例えばア
モルファス合金)の射出成形を実施するように構成される。このシステムは、高融解温度
で溶融させてから、その溶融した材料を金型に注入してダイカストを行うことにより、そ
のような材料又は合金を加工するように構成される。下記で詳しく述べられるように、こ
のシステムの部品は互いにインラインに配置される。幾つかの実施形態により、このシス
テムの部品(又はこのシステムへのアクセス)は、水平軸に沿っている。
図1は、そのような例示的システムの概略図を示す。より具体的には、図1は射出成形
システム10を示す。一実施形態により、射出成形システム10は、内部に受容した溶融
可能材料を溶融するように構成された溶融ゾーン12と、溶融した材料を溶融ゾーン12
から金型16内に射出するように構成された少なくとも1本のプランジャロッド14と、
を有する。少なくとも、プランジャロッド14及び溶融ゾーン12はインラインかつ水平
軸(例えばX軸)上に設けられ、これによりプランジャロッド14は実質的に溶融ゾーン
12を通って水平方向に(例えばX軸に沿って)移動し、溶融材料を金型16内に移動さ
せる。この金型は、溶融ゾーンに隣接して配置され得る。
溶融可能材料は、任意の数の形態で溶融ゾーンに受容され得る。例えば、溶融可能材料
は、インゴット(固体状態)、半溶融状態、予熱されたスラリー、粉末、ペレットなどの
形態で溶融ゾーン12に供給されてもよい。幾つかの実施形態において、装入ポート(例
えばインゴット装入ポート18の図示例)が、射出成形システム10の一部として設けら
れてもよい。装入ポート18は、任意の数の場所で装置内に設けられた別々の開口部又は
領域であってもよい。一実施形態において、装入ポート18は、装置の1つ以上の部分を
通過する経路であり得る。例えば、材料(例えばインゴット)は、プランジャ14によっ
て容器20内に水平方向に挿入することができ、あるいは、射出システム10の金型側か
ら水平方向に挿入することができる(例えば、金型16を通って、及び/又は移送スリー
ブ30を通って、容器20内へ)。他の実施形態において、溶融可能材料は、他の方法及
び/又は他の装置を用いて(例えば射出システムの反対側を通して)溶融ゾーン12内に
供給することができる。
溶融ゾーン12は、溶融可能材料を受容し、かつその材料が溶融状態に加熱された際に
それを保持するように構成された溶融機構を有する。溶融機構は、例えば容器20の形態
であってよく、これは溶融可能材料を受容し、かつ材料を内部で溶融させるように構成さ
れた本体22を有し得る。図2は、溶融可能材料を内部で溶融させるための本体22(又
はベース)を含む容器20の例示的概略図を示す。本開示全体で使用されている容器は、
物質を高温に加熱するために採用された材料で製造された容器である。例えば、一実施形
態において、この容器はるつぼであってよく、例えばボート形るつぼ、又はスカルるつぼ
であり得る。一実施形態において、容器20は、減圧下(例えば真空装置38又はポンプ
によってかけられる)で溶融可能材料用に利用できるように構成される低温炉床溶融装置
である。一実施形態において、下記に詳しく述べられるように、この容器は温度調節され
た容器である。
容器20はまた、本体の受容部分又は溶融部分24内に材料(例えば原材料)を投入す
るための入口も有し得る。図2に示される実施形態において、容器20の本体22は、実
質的にU字形の構造を含む。ただし、この図示されている形状は、限定を意味するもので
はない。容器20は、任意の数の形状又は構成を含み得る。容器の本体22は、ある長さ
を有し、長手かつ水平方向に延在していてよく、これにより溶融した材料がプランジャ1
4を用いてここから水平方向に移送される。例えば、この本体は、そこから垂直に延在す
る側壁を備えた底部を含み得る。加熱又は溶融のための材料は、容器の溶融部分24に受
容することができる。溶融部分24は、溶融される溶融可能材料を内部に受容するように
構成される。例えば、溶融部分24は材料を受容するための表面を有する。容器20は、
送達のための射出システムの1つ以上の装置(例えば装入ポート及びプランジャ)を使用
して溶融部分24内に材料(例えばインゴットの形態)を受容することができる。
一実施形態において、本体22及び/又はその溶融部分24は、実質的に丸みのある及
び/又は滑らかな表面を有し得る。例えば、溶融部分24の表面は、円弧形状に形成する
ことができる。ただし、本体22の形状及び/又は表面は、限定を意味したものではない
。本体22は、一体型構造であってよく、又は一緒に接合若しくは機械加工された別個の
部品から形成されていてもよい。本体22は、任意の数の材料(例えば銅、銀)から形成
されてもよく、これには1つ以上のコーティング、及び/又は構成若しくは設計が挙げら
れる。一実施形態において、容器20の本体22は、溶融可能材料/溶融した材料に混入
物を放出又は移行させない材料で形成される。例えば、1つ以上の表面は、内部に凹部又
は溝を有してもよい。
容器20の本体22は、溶融した材料を移動させるために、プランジャロッドを、内部
を通じて水平方向に受容するように構成され得る。すなわち、一実施形態において、溶融
機構はプランジャロッドと同じ軸上にあり、本体は、このプランジャロッドの少なくとも
一部分を受容するような構成及び/又は寸法にすることができる。よって、プランジャロ
ッド14は、実質的に容器20内を通じて移動することにより、溶融した材料(加熱/溶
融後)を容器から金型16内に移動させるように構成することができる。図1に図示され
ているシステム10の実施形態を参照し、例えば、プランジャロッド14は、容器20の
本体22を通じて、右から左に向かって水平方向に動き、溶融した材料を金型16に向か
って移動させ押し出す。
溶融ゾーン12を加熱して、容器20に受容した溶融可能材料を溶融させるために、射
出システム10には、その溶融可能材料を加熱し、溶融するのに使用する熱源も含まれる
。本体22自体の実質的に全体ではなくとも、少なくとも容器の溶融部分24は、内部に
受容した材料を溶融させるべく、加熱されるように構成される。加熱は、例えば、溶融可
能材料を溶融するように構成された、溶融ゾーン12内に配置された誘導源26を使用し
て達成される。一実施形態において、誘導源26は容器20の本体22に隣接して配置さ
れる。例えば、図2に示されるように、誘導源26は、実質的に、本体22の一定の長さ
にわたってその周囲に、螺旋状に配置されたコイルの形状であり得る。したがって、容器
20は、電源供給又は電源28を用いて、誘導源/コイル26に電力を供給することによ
り、溶融部分24内の溶融可能材料(例えば挿入されたインゴット)を電磁誘導により溶
融させるように構成される。誘導コイル26は、容器20を溶融させて濡らすことなしに
、容器20に収容されている任意の材料を加熱し、溶融させるように構成される。誘導コ
イル26は容器20に対して無線周波数(RF)波を放射する。図示されているように、
本体22と、容器20を取り巻くコイル26は、水平軸(例えばX軸)に沿って水平方向
に配置されるように構成され得る。
一実施形態において、容器20は温度調節された容器である。そのような容器は、1本
以上の温度調節管(例えば図2に示されている冷却管25)を含み得、これは、容器の温
度を調節する(例えば容器を強制的に冷やす)ために、液体(例えば水又はその他の流体
)を内部に流すように構成される。そのような強制冷却されたるつぼはまた、プランジャ
ロッドと同じ軸上に設けられてもよい。冷却管25は、容器20の本体12自体が過剰に
加熱して溶融するのを防ぐのに役立つ。冷却管25は、溶融している/溶融した材料(例
えば溶融したアモルファス合金)の濡れを抑える温度に、この容器を維持するのに役立つ
。冷却管は、容器内の液体の流れを誘導するように構成された冷却システムに接続するこ
とができる。冷却管25は、液体又は流体がその内部を通じて流れるための1つ以上の入
口及び出口を含み得る。この冷却管の入口及び出口は、任意の数の方法で構成することが
でき、限定を意味したものではない。例えば、冷却管25は、中の材料が溶融して容器温
度が調節されるように(すなわち、熱が吸収され、かつ容器が冷却されるように)、溶融
部分24に対して配置されてもよい。例えば、図2に図示されている実施形態において、
ある長さを有し、長手方向に延在するボート形又はるつぼ型の容器について、その溶融部
分24もまた長手方向に延在し得る。一実施形態により、冷却管25は、溶融部分24に
対して長手方向に配置され得る。例えば、冷却管25は、本体22の底部(例えば材料受
容表面の下方)に配置することができる。別の一実施形態において、冷却管25は、水平
方向又は横方向に配置され得る。冷却管25の数、配置及び/又は方向は限定されるべき
ではない。冷却液体又は冷却流体は、誘導源26が通電されているときに、溶融可能材料
の溶融中に冷却管25を流れるように構成されてもよい。
材料が容器20内で溶融された、プランジャ14を使用して、その溶融した材料を、物
体、部品又は構成片へと成形するために、容器20から金型16内に押し出すことができ
る。溶融可能材料が合金(例えばアモルファス合金)である場合において、金型16は、
成形されたバルクアモルファス合金の物体、部品又は構成片を形成するように構成される
。金型16は、それを通じて溶融した材料を受容するための入口を有する。容器20の出
口と金型16の入口は、インラインかつ水平軸上に設けることができ、これによりプラン
ジャロッド14は、容器の本体22を通って水平方向に移動し、溶融した材料を、金型1
6の入口を介して金型内に射出する。
前述のように、金属又は合金などの材料を成形するのに使用される射出成形システム1
0などのシステムは、金型又はダイキャビティ内に溶融した材料を押し出す際に、真空を
利用することができる。射出成形システム10は、少なくとも溶融ゾーン12及び金型1
6を減圧するように構成される、少なくとも1つの真空源38又はポンプを更に含み得る
。材料を内部で溶融し、移動又は移送し、かつ成形するのに使用される、射出成形システ
ム10の少なくとも部分を減圧してもよい。例えば容器20、移送スリーブ30、及びプ
ランジャロッド14は、すべて減圧下であってよく、及び/又は真空チャンバ内で密閉さ
れていてもよい。
一実施形態において、金型16は、材料を成形する際に内部の減圧を(例えば弁33に
より)調節するように構成された密閉構造である真空金型である。図3及び4は、射出成
形システム10と共に使用可能な真空金型16の一実施形態を示す。例えば、一実施形態
において、真空金型16は、互いに隣接して(それぞれ)配置された、第1プレート32
(「A」金型又は「A」プレートとも呼ばれる)、第2プレート34(「B」金型又は「
B」プレートとも呼ばれる)、及び真空イジェクタボックス36を含む。第1プレート3
2及び第2プレート34はそれぞれ、それらの間で溶融した材料を成形するために、それ
ぞれに伴う金型キャビティ42及び44を有する。図3の代表的な断面図に示されている
ように、金型キャビティ42及び44は、注入スリーブ30又は移送スリーブを介してそ
の間に受容される溶融した材料を成形するように構成される。金型キャビティ42及び4
4には、内部で部品を形成及び鋳造するための部品金型キャビティが含まれ得る。
一般に、第1プレート32は、移送スリーブ30に接続することができる。一実施形態
によると、プランジャロッド14は、溶融した材料を、容器20から、移送スリーブ20
を介して、金型16内に移動させるように構成される。移送スリーブ30(当該技術分野
においてコールドスリーブ又は注入スリーブと呼ばれる場合がある)が、溶融ゾーン12
と金型16との間に設けられる。移送スリーブ30は開口部を有し、この開口部は、これ
を通じて溶融した材料を受容し、かつ(プランジャ14を用いて)金型16内に移送する
ように構成される。その開口部は、水平軸(例えばX軸)に沿って水平方向に設けられて
もよい。移送スリーブは、コールドチャンバである必要はない。一実施形態において、少
なくともプランジャロッド14、容器20(例えばその受容部分又は溶融部分)、及び移
送スリーブ30の開口部は、インラインかつ水平軸上に設けられ、これによりプランジャ
ロッド14は、溶融した材料を移送スリーブ30の開口部内に移動させる(及び、その後
通過させる)ために、容器20を通って水平方向に移動できる。
図3及び4を参照して、第1プレート32は、溶融した材料が内部に挿入され得るよう
に、金型16の入口を有してもよい。溶融した材料は、移送スリーブ30を通って水平方
向に押され、第1プレート32と第2プレート34との間の入口を介して金型キャビティ
内に入る。材料の成形中、少なくとも第1プレート32及び第2プレート34は、その間
にある材料(例えばアモルファス合金)が少なくとも酸素及び窒素に実質的に暴露しない
ように構成される。具体的には、プレート32及び34並びに金型キャビティ42及び4
4内から、大気空気が実質的に排除されるよう減圧される。真空ラインに接続された少な
くとも1つの真空源32を使用して、真空金型16の内部を減圧する。例えば、システム
の減圧又は減圧レベルは、溶融及びその後の成形サイクル中において、13.3〜0.0
13Pa(1×10-1〜1×10-4Torr)に維持され得る。別の一実施形態において
、この減圧レベルは、溶融及び成形プロセス中において、1.33〜0.013Pa(1
×10-2〜約1×10-4Torr)に維持される。当然、他の圧力レベル又は範囲、例え
ば、0.13μPa(1×10-9Torr)〜約0.13Pa(1×10-3Torr)、
及び/又は0.13Pa(1×10-3Torr)〜約13.3Pa(0.1Torr)も
使用することができる。
真空イジェクタボックス36は、少なくとも第1プレート32及び第2プレート34に
隣接して配置される。一実施形態において、イジェクタボックスは密閉され、真空源38
(ポンプ)からの減圧により真空シールされているように構成される。一実施形態におい
て、密閉された真空イジェクタボックス36には、少なくとも第1プレート32及び第2
プレート34の間の金型キャビティから、成形した(アモルファス合金)材料を外すよう
に構成されたイジェクタ機構46が含まれる。イジェクタ機構46は、密閉された真空イ
ジェクタボックス36、及びボックス36の開放面とシールされたいずれかの隣接するプ
レート又は境界面の内部で真空シールすることができる。イジェクタ機構46は、一実施
形態により、イジェクタプレート66を含み得る。イジェクタプレートは、密閉されたイ
ジェクタボックス内で動き、成形された材料を金型16から外すように構成される。より
具体的には、イジェクタプレート66は、それ自体から直線方向に延びる1本以上(複数
)のイジェクタピン(図示なし)を有してもよい。イジェクタプレート66が移動すると
、イジェクタピンも相対的に移動し、成形された材料を金型16の金型キャビティから外
す。このイジェクタ機構は、成形された材料又は部品を外すために作動するように構成さ
れる作動機構(図示なし)に関連付けられるか、又は接続される(例えば、プレート32
と34との間の減圧が解除された後、第1部品32及び第2部品34が互いからに離れる
よう水平方向に移動した後に)。イジェクタピンは、例えば、成形された材料を金型キャ
ビティ44から押し出すように構成することができる。
図3及び4に示されている金型16は、射出成形システム10と共に使用することがで
きる金型16の一例である。別のタイプの金型も採用可能であることが理解されよう。例
えば、任意の数の追加プレートを、第1プレートと第2プレートとの間及び/又はこれら
に隣接するように設けて、金型を形成することができる。例えば「A」シリーズ、「B」
シリーズ、及び/又は「X」シリーズの金型として知られる金型を、射出成形システム1
0に取り付けることができる。
一般に、射出成形システム10は、次の方法で操作することができる:射出成形システ
ム10を減圧する。減圧を維持したまま、溶融可能材料(例えばアモルファス合金又はB
MG)を供給機構(例えば装入ポート18)に装入し、単一のインゴット(原材料)を装
入し、挿入し、容器20の溶融ゾーン12(これは誘導コイル26で取り囲まれている)
に受容させる。射出成形装置の「ノズル」ストローク又はプランジャ14を使用して、こ
の材料を、必要に応じて、容器20の溶融部分24内に移動させる。この材料を、誘導プ
ロセスによって加熱する。一実施形態において、射出成形装置は、閉ループシステムを介
して温度を制御し、これにより(例えば、温度センサとコントローラを使用して)材料を
特定の温度で安定させる。別の一実施形態において、射出成形装置は、開ループシステム
を介して温度を制御する。加熱/溶融中に、冷却システムを起動して、容器20の冷却管
内に(冷却)液を流すことができる。溶融可能材料を溶融させるための温度に到達し、維
持されると、装置は次に、溶融した材料を、容器20から移送スリーブ20を通って真空
金型16内に、水平軸に沿って水平方向に(右から左へ)移動させることにより、注入を
開始する。これは、プランジャ14を使用して制御可能であり、これはサーボ駆動ドライ
ブ又は水圧駆動を用いて作動させることができる。金型16は、溶融した材料を入口を介
して受容するように構成され、かつ、減圧下でその溶融した材料を成形するように構成さ
れる。すなわち、溶融した材料は、少なくとも第1プレートと第2プレートとの間の金型
キャビティ内に注入されて、金型16で部品を成形する。金型キャビティが充填され始め
たら、減圧(真空ライン及び真空源38を介して)を所定の圧力に保持して、溶融した材
料を金型キャビティ内の残りの空洞領域に「詰め」、材料を成形することができる。成形
プロセスの後(例えば約10〜15秒後)、金型16への減圧を解除する。例えば、この
圧力は、真空破壊弁33及び/又は真空ポートを使用して解除することができる。次に金
型16を開けて圧力を解除し、部品を大気に暴露する。イジェクタ機構46を作動させて
、固化した成形物品を、金型16の少なくとも第1プレートと第2プレートとの間から外
す(イジェクタプレート66が、作動装置を介して水平かつ直線方向に動かされ(例えば
右に向かって)、金型キャビティから部品を外すのをイジェクタピンが支援する)。この
後、プロセスを再び開始することができる。金型16は、少なくとも第1及び第2プレー
トを互いに近づくように移動させることによって閉じ、これによって第1及び第2プレー
トを互いに隣接させることができる。プランジャ14を装入位置に引き戻した後、より多
くの材料を挿入及び溶融し、別の部品を成形するために、溶融ゾーン12及び金型16は
、真空源を介して排気される。
したがって、本明細書に開示される実施形態は、水平軸に沿って少なくとも1本のプラ
ンジャロッドとインラインの溶融システムを有する例示的な射出システムを示す。このシ
ステムは、既知のシステムのような、金属を溶融し、その溶融金属をプランジャ空洞/コ
ールドスリーブに注入するための別のチャンバを使用する必要がない。このシステムは、
溶融金属槽にプランジャシステムを浸漬する必要がなく、また還元が短縮されるか、又は
焼結を必要としない。更に、原材料/挿入された材料及び最終成形部品の体積をより正確
に制御し、熱損失を低減する。システム10は、低酸素及び低窒素(減圧による)で混じ
りけのない溶融物から形成されるため、実質的に混入物を含まない材料成形を可能にする
。更に、一実施形態によると、溶融可能材料は、混入物を放出しない表面を含む容器内で
溶融されるように構成されるため、この材料は実質的に混入物を含まない(例えば、既知
の黒鉛るつぼは、カルビン粒子を溶融物にもたらし得る)。システム10は、その成形物
のより効率的な送達方法を更に提供する。
開示されているシステムは、物品の射出成形を、プラスチック射出成形技法よりも速い
体積流量で実施することを可能にする(ただし、従来のダイカスト機よりは遅い可能性が
ある)。例えば、本明細書に記述されるシステムを使用した鋳造の流量は、約0〜1,0
00cm3で実施することができる。
詳しくは記述されていないが、本開示の射出システムは、1つ以上のセンサ、流量計な
ど(例えば温度、冷却水流量などをモニタするため)、及び/又は1つ以上のコントロー
ラを含むがこれらに限定されない追加部品を含み得る。更に、減圧下にあるとき、顕著な
空気曝露又は漏れを実質的に制限又は排除することにより、溶融した材料の一部の溶融及
び形成を支援するため、任意の数の部品に、又はそれに隣接して、封止部が設けられても
よい。例えば、封止部はOリングの形態であり得る。封止部は、任意の材料で製造するこ
とができ、封止される部品間を物質(例えば空気)が移動するのを停止させる装置として
定義される。射出システムは、内部に溶融可能材料を挿入し、減圧し、加熱し、注入し、
材料を成形して部品を形成するための、自動又は半自動プロセスを実施し得る。
本明細書に開示される射出システムの任意の実施形態を用いて成形される(及び/又は
溶融される)材料には、任意の数の材料が含まれてもよく、限定されるべきではない。一
実施形態において、本開示の射出成形システム10を用いて成形される材料はアモルファ
ス合金であり、これは、プラスチックのような挙動を示し得る金属、あるいは液体原子構
造を備えた合金である。
バルク凝固アモルファス合金、すなわちバルク金属ガラス(「BMG」)は、最近開発
された部類の金属材料である。これらの合金は、比較的穏やかな速度で、凝固及び冷却さ
せることができ、それらは、アモルファスの、非晶質(すなわち、ガラス質)状態を、室
温で保持する。アモルファス合金は、それらの結晶性の対応物よりも、多くの優れた特性
を有する。しかしながら、冷却速度が十分に高速ではない場合には、冷却の間に、その合
金の内部で結晶が形成される恐れがあり、そのため、アモルファス状態の利益が失われる
恐れがある。例えば、バルクアモルファス合金部品の製造に伴う1つの重要な課題は、徐
冷又は合金原料中の不純物のいずれかによる、それらの部品の部分的な結晶化である。B
MG部品内では、高い程度のアモルファス化度(また反対に、低い程度の結晶化度)が望
ましいため、制御された量のアモルファス化度を有するBMG部品を鋳造するための方法
を、開発する必要性がある。
図5(米国特許第7,575,040号より入手)は、Liquidmetal Te
chnologyによって製造されたZr−−Ti−−Ni−−Cu−−Beファミリー
のVIT−001シリーズからの、例示的なバルク凝固アモルファス合金の粘度−温度グ
ラフを示す。アモルファス固体の形成の間、バルク凝固アモルファス金属に関しては、明
確な液体/固体変態が存在しないことに留意するべきである。この溶融合金は、ガラス転
移温度近傍で固体形態に近づくまで、過冷却の増大と共に、ますます粘稠になる。したが
って、バルク凝固アモルファス合金に関する凝固前面の温度は、ガラス転移温度近傍であ
り得、その温度近傍で、この合金は、急冷アモルファスシート製品を引き抜く目的のため
、実際に固体として作用する。
図6(米国特許第7,575,040号より入手)は、例示的なバルク凝固アモルファ
ス合金の時間−温度−変態(TTT)冷却曲線、すなわちTTT図を示す。バルク凝固ア
モルファス金属は、従来型金属と同様に、冷却時に液体/固体の結晶化変態を起こさない
。その代わりに、高温で(「融解温度」Tm近傍で)観察される、流動性の高い、非晶質
形態の金属は、温度が低減されるにつれて(ガラス転移温度Tg近傍まで)、より粘稠に
なり、最終的に従来型の固体の外面的な物理的特性を呈する。
バルク凝固アモルファス金属に関しては、液体/結晶化変態は存在しないにも関わらず
、対応する結晶相の熱力学的液相温度として、「融解温度」Tmを定義することができる
。この体系の下では、バルク凝固アモルファス合金の融解温度での粘度は、約0.1ポア
ズ〜約10,000ポアズの範囲に、更に場合によっては、0.01ポアズ未満にあるこ
とが可能である。この「融解温度」でのより低い粘度は、BMG部品を成形するためのバ
ルク凝固アモルファス金属による、シェル/金型の複雑な部分のより速く完全な充填をも
たらす。更には、BMG部品を成形するための溶融金属の冷却速度は、冷却の間の時間−
温度プロファイルが、図6のTTT図内の結晶化領域を境界付けるノーズ形状領域を横断
しないようなものでなければならない。図6では、Tノーズは、結晶化が最も急速であり
、かつ最短の時間スケールで生じる、臨界結晶化温度Txである。
過冷却液体領域である、Tg〜Txの温度領域は、バルク凝固合金の結晶化に対する、
極度の安定性を明示するものである。この温度領域内では、バルク凝固合金は、高粘度の
液体として存在し得る。この過冷却液体領域内でのバルク凝固合金の粘度は、ガラス転移
温度での1012Pa・sから、結晶化温度である過冷却液体領域の高温限界での105
a・sに至るまでの間で、変化し得る。そのような粘度を有する液体は、加圧力の下で、
実質的な塑性歪みを経験し得る。本明細書の実施形態は、成形及び分離方法として、この
過冷却液体領域内での、大きい塑性成形性を利用する。
Txについて明確にする必要がある。技術的には、TTT図に示されるノーズ形状の曲
線は、Txを温度及び時間の関数として説明する。それゆえ、金属合金を加熱又は冷却す
る間に辿る軌跡とは関係なく、このTTT曲線に当る場合に、Txに到達している。図5
(b)では、Txは破線として示されるが、これは、Tmの近位からTgの近位まで、T
xが変化し得るためである。
図6の概略的なTTT図は、時間−温度の軌跡(例示的軌跡として、(1)として示す
)がTTT曲線に当ることがない、Tm以上〜Tg未満のダイカストの加工処理方法を示
す。ダイカストの間、この成形は、軌跡がTTT曲線に当ることを回避するために、実質
的に急速冷却と同時に行われる。時間−温度の軌跡(例示的軌跡として、(2)、(3)
及び(4)として示す)がTTT曲線に当ることがない、Tg以下からTm未満までの超
塑性成形(SPF)に関する加工処理方法。SPFでは、アモルファスBMGは、過冷却
液体領域内へと再加熱され、利用可能な加工処理ウインドウは、ダイカストよりも遙かに
大きく、より良好なプロセスの可制御性をもたらすことが可能である。SPFプロセスは
、冷却の間の結晶化を回避するために、急速冷却を必要としない。また、例示的軌跡(2
)、(3)、及び(4)によって示されるように、SPFの間の最高温度が、Tノーズ超
又はTノーズ未満、最大約Tmとなる状態で、SPFを実施することができる。一個のア
モルファス合金を昇温させるが、TTT曲線に当ることを回避するように管理する場合に
は、「Tg〜Tm」に加熱しても、Txには到達していない。
20℃/分の加熱速度で得られる、バルク凝固アモルファス合金の典型的な示差走査熱
量計(DSC)加熱曲線は、大部分は、TTTデータを横切る具体的な軌跡を説明するも
のであり、特定温度でのTgと、DSC加熱傾斜がTTT結晶化開始と交差する場合のT
xと、最終的に、同じ軌跡が融解に関する温度範囲と交差する場合の融解ピークとが認め
られるであろう。図6の軌跡(2)、(3)、及び(4)の上り傾斜部分によって示され
るような急速な加熱速度で、バルク凝固アモルファス合金を加熱する場合には、TTT曲
線を完全に回避することが可能であり、DSCデータは、加熱の際、ガラス転移を示すが
、Txは示さない。このことについての別の考察方法は、軌跡(2)、(3)、及び(4
)は、結晶化曲線に当らない限り、TTT曲線のノーズ(及び更にその上方)〜Tg線の
温度内の、いずれの場所にも収まることができる点である。そのことは、加工処理温度が
上昇するにつれて、軌跡内の水平な平坦部が遙かに短くなり得ることを単に意味する。

本明細書での用語「相」は、熱力学状態図内で見出すことができるものを指すことがで
きる。相は、その全体にわたって、材料の全ての物理的特性が本質的に均一である、空間
の領域(例えば、熱力学系)である。物理的特性の例としては、密度、屈折率、化学組成
、及び格子周期性が挙げられる。相の単純な説明は、化学的に均一であり、物理的にまっ
たく別であり、及び/又は機械的に分離可能な材料の領域である。例えば、ガラスジャー
内の、氷及び水からなる系では、その角氷が1つの相であり、水が第2の相であり、その
水の上の湿り空気が第3の相である。ジャーのガラスは、別の分離相である。相は、金属
間化合物などの、2成分、3成分、4成分以上の溶体又は化合物とすることができる、固
溶体を指すことができる。別の例としては、アモルファス相は、結晶相とはまったく別で
ある。
金属、遷移金属、及び非金属
用語「金属」は、電気陽性の化学元素を指す。本明細書での用語「元素」は、全般的に
は、周期表に見出すことができる元素を指す。物理的には、基底状態の金属原子は、占有
状態に近い、空状態を有する部分的充満帯を含む。用語「遷移金属」とは、不完全な内部
電子殻を有し、一連の元素内の、最も電気陽性のものと最も電気陽性ではないものとの間
の遷移リンクとして役立つ、周期表の第3族〜第12族の範囲内の金属元素のうちのいず
れかである。遷移金属は、複数の原子価、着色化合物、及び安定な錯イオンを形成する能
力によって特徴付けられる。用語「非金属」は、電子を失って陽イオンを形成する能力を
有さない化学元素を指す。
用途に応じて、任意の好適な非金属元素、又はそれらの組み合わせを使用することがで
きる。合金(又は「合金組成物」)は、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4
つ以上の非金属元素などの、複数の非金属元素を含み得る。非金属元素は、周期表内の第
13族〜第17族内に見出される、いずれかの元素とすることができる。例えば、非金属
元素は、F、Cl、Br、I、At、O、S、Se、Te、Po、N、P、As、Sb、
Bi、C、Si、Ge、Sn、Pb、及びBのうちのいずれか1つとすることができる。
場合により、非金属元素は、第13族〜第17族内の特定の半金属(例えば、B、Si、
Ge、As、Sb、Te、及びPo)を指すことできる。一実施形態では、非金属元素と
しては、B、Si、C、P、又はこれらの組み合わせを挙げることができる。したがって
、例えば、その合金は、ホウ化物若しくは炭化物、又は双方を含み得る。
遷移金属元素は、スカンジウム、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバル
ト、ニッケル、銅、亜鉛、イットリウム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、テクネチ
ウム、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、カドミウム、ハフニウム、タンタル、タ
ングステン、レニウム、オスミウム、イリジウム、白金、金、水銀、ラザホージウム、ド
ブニウム、シーボーギウム、ボーリウム、ハッシウム、マイトネリウム、ウンウンニリウ
ム、ウンウンウニウム、及びウンウンビウムのうちのいずれかとすることができる。一実
施形態では、遷移金属元素含有BMGは、Sc、Y、La、Ac、Ti、Zr、Hf、V
、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Tc、Re、Fe、Ru、Os、Co、Rh、I
r、Ni、Pd、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、及びHgのうちの少なくとも1
つを有し得る。用途に応じて、任意の好適な遷移金属元素、又はそれらの組み合わせを使
用することができる。合金組成物は、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ
以上の遷移金属元素などの、複数の遷移金属元素を含み得る。
本明細書で説明される、合金又は合金「サンプル」又は「試料」合金は、任意の形状又
はサイズを有し得る。例えば、合金は、球形、楕円、ワイヤ状、ロッド状、シート状、フ
レーク状、又は不規則形状などの形状を有し得る、微粒子の形状を有し得る。この微粒子
は、任意のサイズを有し得る。例えば、その微粒子は、約5マイクロメートル〜約80マ
イクロメートルなど、約10マイクロメートル〜約60マイクロメートルなど、約15マ
イクロメートル〜約50マイクロメートルなど、約15マイクロメートル〜約45マイク
ロメートルなど、約20マイクロメートル〜約40マイクロメートルなど、約25マイク
ロメートル〜約35マイクロメートルなどの、約1マイクロメートル〜約100マイクロ
メートルの平均直径を有し得る。例えば、一実施形態では、微粒子の平均直径は、約25
マイクロメートル〜約44マイクロメートルである。一部の実施形態では、ナノメートル
の範囲のものなどの、より小さい微粒子、又は100マイクロメートルよりも大きいもの
などの、より大型の微粒子を使用することができる。
合金のサンプル又は試料はまた、遙かに大きい寸法のものにすることもできる。例えば
、インゴットなどのバルク構造構成要素、電子機器の筺体/ケーシング、又は更にミリメ
ートル、センチメートル、又はメートルの範囲の寸法を有する構造的構成要素の一部分と
することができる。
固溶体
用語「固溶体」は、溶体の固体形態を指す。用語「溶体」は、固体、液体、気体、又は
これらの組み合わせとすることができる、2種以上の物質の混合物を指す。この混合物は
、均質又は不均質とすることができる。用語「混合物」とは、互いに組み合わされ、一般
的には分離することが可能である、2種以上の物質の組成物である。一般的には、それら
の2種以上の物質は、互いに化合されない。
合金
一部の実施形態では、本明細書で説明される合金組成物は、完全に合金化することがで
きる。一実施形態では、「合金」とは、一方の原子が他方の原子に置き換わるか、又は原
子間の格子間位置を占有する、2種以上の金属の均質な混合物又は固溶体を指すものであ
り、例えば、黄銅は、亜鉛及び銅の合金である合金とは、複合材料とは対照的に、金属マ
トリックス中の1種以上の化合物などの、金属マトリックス中の1種以上の元素の部分的
又は完全な固溶体を指すことができる。本明細書での合金という用語は、単一の固相の微
細構造を呈し得る全率固溶合金、及び2つ以上の相を呈し得る部分的溶体の双方を指すこ
とができる。本明細書で説明される合金組成物は、合金を含むもの、又は合金含有複合材
料を含むものを指すことができる。
それゆえ、完全に合金化した合金は、固溶体相であれ、化合物相であれ、又は双方であ
れ、その構成成分の均質な分布を有し得る。本明細書で使用される用語「完全に合金化し
た」は、許容誤差範囲内の僅かな変異を説明することができる。例えば、その用語は、少
なくとも95%の合金化など、少なくとも99%の合金化など、少なくとも99.5%の
合金化など、少なくとも99.9%の合金化などの、少なくとも90%の合金化を指すこ
とができる。本明細書での百分率は、文脈に応じて、体積百分率又は重量百分率のいずれ
かを指すことができる。これらの百分率は、合金の部分ではない組成又は相の観点による
ものとすることができる、不純物によって均衡させることができる。
アモルファス又は非晶質固体
「アモルファス」又は「非晶質固体」は、結晶に特徴的な格子周期性を欠く固体である
。本明細書で使用するとき、「アモルファス固体」は、ガラス転移を通じて、加熱される
と液体状の状態へと軟化及び変態するアモルファス固体である、「ガラス」を含む。一般
的には、アモルファス材料は、結晶に特徴的な長距離秩序を欠くが、それらのアモルファ
ス材料は、化学結合の性質による、原子の長さスケールでの何らかの短距離秩序を保有し
得る。アモルファス固体と結晶性固体との区別は、X線回折及び透過型電子顕微鏡検査な
どの構造特性評価技術によって判定される、格子周期性に基づいて行なうことができる。
用語「秩序」及び「無秩序」とは、多粒子系内での何らかの対称性又は相関性の有無を
指示する。用語「長距離秩序」及び「短距離秩序」は、長さスケールに基づいて、材料内
の秩序を区別する。
固体内の秩序の、最も厳密な形態は、格子周期性である。特定のパターン(単位格子内
の原子の配置構成)が何度も繰り返され、並進的に不変の、空間の充填を形成する。この
格子周期性は、結晶の定義特性である。可能な対称性は、14種のブラベー格子及び23
0種の空間群に分類されている。
格子周期性は、長距離秩序を示唆するものである。1つの単位格子のみが知られる場合
には、その並進対称性によって、任意の距離での、全ての原子配置を正確に予測すること
が可能である。一般に逆も真であるが、ただし、例えば、完全に確定的な充填を有するが
、格子周期性を保有しない、準結晶の場合は例外である。
長距離秩序は、同じサンプルの遠隔の部分が、相関する挙動を呈する、物理系を特徴付
ける。この長距離秩序は、相関関数、すなわち次のスピン−スピン相関関数として表現す
ることができる。
Figure 2017060998
上記の関数では、sはスピン量子数であり、xは特定の系内の距離関数である。この関
数は、x=x’である場合、単位元に等しく、距離|x−x’|が増大するにつれて減少
する。典型的には、この関数は、長距離で、指数関数的にゼロまで減衰し、その系は無秩
序であると見なされる。しかしながら、この相関関数が、大きい|x−x’|で一定値へ
と減衰する場合には、その系は長距離秩序を保有すると述べることができる。この関数が
、距離の累乗でゼロまで減衰する場合には、準長距離秩序と呼ぶことができる。大きい値
の|x−x’|を構成するものは、相対的であることに留意されたい。
系は、その挙動を定義する一部のパラメータが、経時的に進展しないランダム変数であ
る(すなわち、それらが急冷又は凍結される)場合、急冷無秩序、例えば、スピングラス
を提示すると延べることができる。この急冷無秩序は、ランダム変数自体が進展すること
が可能な、焼鈍無秩序とは反対である。本明細書の実施形態は、急冷無秩序を含む系を包
含する。
本明細書で説明される合金は、結晶性、部分結晶性、アモルファス、又は実質的アモル
ファスとすることができる。例えば、合金サンプル/試料は、少なくともある程度の結晶
化度を含み得るものであり、結晶粒/結晶は、ナノメートル及び/又はマイクロメートル
の範囲のサイズを有する。あるいは、合金は、十分にアモルファスであるなどの、実質的
アモルファスとすることができる。一実施形態では、合金組成物は、完全に結晶性である
など、実質的に結晶性であり、少なくとも実質的にアモルファスではない。
一実施形態では、他のアモルファス合金中の、1種の結晶又は複数種の結晶の存在は、
その合金中の「結晶相」として解釈することができる。合金の結晶化度の程度(又は一部
の実施形態では、略して「結晶化度」)とは、その合金中に存在する結晶相の量を指すこ
とができる。その程度とは、例えば、合金中に存在する結晶の分率を指すことができる。
この分率は、文脈に応じて、体積分率又は重量分率を指すことができる。アモルファス合
金がどの程度「アモルファス」であるかの尺度を、アモルファス化度とすることができる
。アモルファス化度は、結晶化度の程度の観点により測定することができる。例えば、一
実施形態では、低い程度の結晶化度を有する合金は、高い程度のアモルファス化度を有す
ると述べることができる。一実施形態では、例えば、60体積%の結晶相を有する合金は
、40体積%のアモルファス相を有し得る。
アモルファス合金又はアモルファス金属
「アモルファス合金」とは、50体積%超のアモルファス含有量、好ましくは90体積
%超のアモルファス含有量、より好ましくは95体積%超のアモルファス含有量、最も好
ましくは99体積%超〜ほぼ100体積%のアモルファス含有量を有する合金である。上
述のように、アモルファス化度が高い合金は、結晶化度の程度が同等に低いことに留意さ
れたい。「アモルファス金属」とは、無秩序な原子スケール構造を有するアモルファス金
属材料である。結晶性であることにより、高度に秩序化した原子配置を有する、殆どの金
属とは対照的に、アモルファス合金は非晶質である。そのような無秩序構造が、冷却の間
に液体状態から直接作り出される材料は、「ガラス」と称される場合がある。したがって
、アモルファス金属は、一般に「金属ガラス」又は「ガラス金属」と称される。一実施形
態では、バルク金属ガラス(「BMG」)とは、その微細構造が少なくとも部分的にアモ
ルファスである合金を指すことができる。しかしながら、アモルファス金属を作り出すた
めには、極度な急速冷却の他にも、物理蒸着、固相反応、イオン照射、メルトスピニング
、及び機械的合金化を含めた、幾つかの方法が存在する。アモルファス合金は、それらが
調製される方法とは関係なく、単一の部類の材料とすることができる。
アモルファス金属は、様々な急冷法を通じて作り出すことができる。例えば、アモルフ
ァス金属は、回転する金属ディスク上に溶融金属をスパッタリングすることによって、作
り出すことができる。1秒当り約数百万度の急冷は、結晶が形成するには過度に高速であ
る得るため、その金属は、ガラス状態で「固定」される。また、アモルファス金属/合金
は、厚い層のアモルファス構造、例えば、バルク金属ガラスの形成を可能にするための、
十分に低速な臨界冷却速度で作り出すこともできる。
用語「バルク金属ガラス」(「BMG」)、バルクアモルファス合金(「BAA」)、
及びバルク凝固アモルファス合金は、本明細書で互換的に使用される。それらの用語は、
少なくともミリメートルの範囲の最小寸法を有する、アモルファス合金を指す。例えば、
その寸法は、少なくとも約1mmなど、少なくとも約2mmなど、少なくとも約4mmな
ど、少なくとも約5mmなど、少なくとも約6mmなど、少なくとも約8mmなど、少な
くとも約10mmなど、少なくとも約12mmなどの、少なくとも約0.5mmとするこ
とができる。幾何学形状に応じて、その寸法は、直径、半径、厚さ、幅、長さなどを指す
ことができる。BMGはまた、少なくとも約1.0cmなど、少なくとも約2.0cmな
ど、少なくとも約5.0cmなど、少なくとも約10.0cmなどの、センチメートルの
範囲の少なくとも1つの寸法を有する、金属ガラスとすることもできる。一部の実施形態
では、BMGは、少なくともメートルの範囲の、少なくとも1つの寸法を有し得る。BM
Gは、金属ガラスに関して、上述の形状又は形態のうちの、いずれかを呈することができ
る。したがって、本明細書で説明されるBMGは、一部の実施形態では、重要な一態様で
の従来の堆積技術によって作製される薄膜とは異なるものとすることができ、前者のBM
Gは、後者の薄膜よりも遙かに大きい寸法のものとすることができる。
アモルファス金属は、純金属ではなく、合金とすることができる。この合金は、著しく
異なるサイズの原子を含有し得ることにより、溶融状態で、低い自由体積がもたらされる
(またそれゆえ、他の金属及び合金よりも、桁違いとなるまでの高い粘度を有する)。こ
の粘度は、原子が、規則格子を形成するために十分に移動することを防ぐ。この材料構造
は、冷却の間の低収縮性、及び塑性変形に対する抵抗性をもたらし得る。一部の場合には
結晶性材料の弱点である、この結晶粒界の非存在は、例えば、磨耗及び腐食に対する、よ
り良好な抵抗性をもたらし得る。一実施形態では、技術的にはガラスであるが、アモルフ
ァス金属はまた、酸化物ガラス及びセラミックよりも遙かに強靭であり、脆性ではないも
のにすることもできる。
アモルファス材料の熱伝導率は、それらの結晶性対応物の熱伝導率よりも低いものにす
ることができる。より緩徐な冷却の間でも、アモルファス構造の形成を達成するために、
3種以上の構成成分で合金を作製して、より高いポテンシャルエネルギー、及びより低い
形成の確率を有する、複合結晶単位をもたらすことができる。アモルファス合金の形成は
、以下の幾つかの因子:合金の構成成分の組成と、構成成分の原子半径(好ましくは、高
い充填密度及び低い自由体積を達成するために、12%超の有意差を有する)と、結晶核
生成を阻止し、溶融金属が過冷却状態に留まる時間を延長する、構成成分の組み合わせの
負の混合熱と、に応じて変化し得る。しかしながら、アモルファス合金の形成は、多種多
様な変数に基づくものであるため、合金組成物がアモルファス合金を形成するか否かを事
前に判定することは、困難な場合がある。
例えば、ホウ素、ケイ素、リン、及び他のガラス形成剤と、磁性金属(鉄、コバルト、
ニッケル)とのアモルファス合金は、低い保磁力及び高い電気抵抗を有する、磁性のもの
とすることができる。この高い抵抗は、例えば、トランス用磁心として有用な特性である
、交番磁界に晒された場合の渦電流による低損失をもたらす。
アモルファス合金は、潜在的に有用な、様々な特性を有し得る。具体的には、アモルフ
ァス合金は、同様の化学組成の結晶性合金よりも強固である傾向にあり、それらは、結晶
性合金よりも大きい可逆性(「弾性」)変形に耐え得る。アモルファス金属は、それらの
強度を、それらの非晶質構造から直接導き出すものであり、この非晶質構造は、結晶性合
金の強度を制限する欠陥(転位などの)を全く有し得ない。例えば、Vitreloy(
商標)として知られる、1つの最新のアモルファス金属は、高級チタンのほぼ2倍の引張
り強さを有する。一部の実施形態では、室温での金属ガラスは延性ではなく、張力が負荷
されると突然破損するが、このことは、差し迫った破壊が明白ではないため、信頼性が重
要な用途での、その材料の適用性を制限する。それゆえ、この課題を克服するために、延
性の結晶性金属の樹枝状の粒子又は繊維を含有する、金属ガラスマトリックスを有する、
金属マトリックス複合材料を使用することができる。あるいは、深刻化を引き起こす傾向
がある元素(例えば、Ni)が少ないBMGを使用することができる。例えば、Niを含
まないBMGを使用することにより、そのBMGの延性を改善することができる。
バルクアモルファス合金の別の有用な特性は、それらを真性のガラスとすることができ
る点であり、換言すれば、バルクアモルファス合金は、加熱されると、軟化して流動する
ことができる。このことは、ポリマーと殆ど同じ方法での、射出成形などによる、容易な
加工処理を可能にする。結果として、アモルファス合金は、スポーツ用品、医療用装置、
電子部品及び電子装備、並びに薄膜を作製するために使用することができる。アモルファ
ス金属の薄膜は、高速酸素燃料技術を介して、保護コーティングとして堆積させることが
できる。
材料は、アモルファス相、結晶相、又は双方を有し得る。これらのアモルファス相及び
結晶相は、同じ化学組成を有し、微細構造のみが異なる(すなわち、一方はアモルファス
であり、他方は結晶質である)ものとすることができる。一実施形態での微細構造は、2
5X以上の倍率の顕微鏡によって明らかとなるような材料の構造を指す。あるいは、これ
らの2つの相は、異なる化学組成及び微細構造を有し得る。例えば、組成物は、部分的ア
モルファス、実質的アモルファス、又は完全アモルファスとすることができる。
上述のように、アモルファス化度の程度(また反対に結晶化度の程度)は、合金中に存
在する結晶の分率によって測定することができる。その程度とは、合金中に存在する結晶
相の体積分率又は重量分率を指すことができる。部分的アモルファス組成物とは、少なく
とも約10体積%など、少なくとも約20体積%など、少なくとも約40体積%など、少
なくとも約60体積%など、少なくとも約80体積%など、少なくとも約90体積%など
の、少なくともその約5体積%がアモルファス相である組成物を指すことができる。用語
「実質的に」及び「約」は、本明細書中の他の場所で定義されている。したがって、少な
くとも実質的にアモルファスである組成物とは、少なくとも約95体積%など、少なくと
も約98体積%など、少なくとも約99体積%など、少なくとも約99.5体積%など、
少なくとも約99.8体積%など、少なくとも約99.9体積%などの、少なくともその
約90体積%がアモルファスであるものを指すことができる。一実施形態では、実質的ア
モルファス組成物は、その中に存在する何らかの付随的な少量の結晶相を有し得る。
一実施形態では、アモルファス合金組成物は、アモルファス相に関して均質とすること
ができる。組成が均一である物質は均質である。このことは、不均質である物質とは対照
的である。用語「組成」とは、物質中の化学組成及び/又は微細構造を指す。物質は、そ
の物質の体積を半分に分割して、両半分が実質的に同じ組成を有する場合に、均質である
。例えば、微粒子懸濁液は、その微粒子懸濁液の体積を半分に分割して、両半分が実質的
に同じ体積の粒子を有する場合に、均質である。しかしながら、顕微鏡下で個々の粒子を
視認することが可能な場合もある。均質な物質の別の例は、空気であり、その空気中の種
々の成分は等しく浮遊するが、空気中の粒子、気体、及び液体は、個別に分析することが
でき、又は空気から分離することもできる。
アモルファス合金に関して均質である組成とは、その微細構造の全体にわたって実質的
に均一に分布するアモルファス相を有するものを指すことができる。換言すれば、その組
成物は、組成物の全体にわたって実質的に均一に分布するアモルファス合金を巨視的に含
む。代替の実施形態では、この組成は、非アモルファス相を内部に有する、アモルファス
相を有する複合材料のものとすることができる。この非アモルファス相は、1つの結晶又
は複数の結晶とすることができる。それらの結晶は、球形、楕円、ワイヤ状、ロッド状、
シート状、フレーク状、又は不規則形状などの、任意の形状の微粒子の形態とすることが
できる。一実施形態では、結晶は、樹枝状形態を有し得る。例えば、少なくとも部分的に
アモルファスの複合組成物は、アモルファス相マトリックス中に分散する樹枝状結晶の形
状の結晶相を有し得るものであり、この分散は、均一又は不均一なものとすることができ
、アモルファス相と結晶相とは、同じ化学組成又は異なる化学組成を有し得る一実施形態
では、それらの相は実質的に同じ化学組成を有し得る。別の実施形態では、結晶相は、B
MG相よりも延性とすることができる。
本明細書で説明される方法は、任意のタイプのアモルファス合金に適用可能とすること
ができる。同様に、組成物又は物品の成分として、本明細書で説明されるアモルファス合
金は、任意のタイプのものとすることができる。このアモルファス合金は、Zr、Hf、
Ti、Cu、Ni、Pt、Pd、Fe、Mg、Au、La、Ag、Al、Mo、Nb、B
eの元素、又はこれらの組み合わせを含み得る。すなわち、この合金は、その化学式又は
化学組成中に、これらの元素のいずれかの組み合わせを含み得る。それらの元素は、種々
の重量百分率又は体積百分率で存在し得る。例えば、鉄「ベース」合金とは、その中に存
在する無視することができない重量百分率の鉄を有する、合金を指すことができ、その重
量百分率は、例えば、少なくとも約40重量%など、少なくとも約50重量%など、少な
くとも約60重量%など、少なくとも約80重量%などの、少なくとも約20重量%など
とすることができる。あるいは、一実施形態では、上述の百分率は、重量百分率の代わり
に、体積百分率とすることができる。したがって、アモルファス合金は、ジルコニウムベ
ース、チタンベース、白金ベース、パラジウムベース、金ベース、銀ベース、銅ベース、
鉄ベース、ニッケルベース、アルミニウムベース、モリブデンベースなどとすることがで
きる。この合金はまた、特定の目的に適合するように、上述の元素のうちのいずれかを含
まない場合もある。例えば、一部の実施形態では、この合金、又はこの合金を含む組成物
は、ニッケル、アルミニウム、チタン、ベリリウム、又はこれらの組み合わせを実質的に
含まないものであり得る。一実施形態では、この合金又は複合材料は、ニッケル、アルミ
ニウム、チタン、ベリリウム、又はこれらの組み合わせを、全く含まない。
例えば、このアモルファス合金は、式(Zr,Ti)a(Ni,Cu,Fe)b(Be,
A1,Si,B)cを有し得るものであり、式中、a、b、及びcはそれぞれ、重量百分
率又は原子百分率を表す。一実施形態では、原子百分率で、aは30〜75の範囲であり
、bは5〜60の範囲であり、cは0〜50の範囲である。あるいは、このアモルファス
合金は、式(Zr,Ti)a(Ni,Cu)b(Be)cを有し得るものであり、式中、a
、b、及びcはそれぞれ、重量百分率又は原子百分率を表す。一実施形態では、原子百分
率で、aは40〜75の範囲であり、bは5〜50の範囲であり、cは5〜50の範囲で
ある。この合金はまた、式(Zr,Ti)a(Ni,Cu)b(Be)cを有し得るもので
もあり、式中、a、b、及びcはそれぞれ、重量百分率又は原子百分率を表す。一実施形
態では、原子百分率で、aは45〜65の範囲であり、bは7.5〜35の範囲であり、
cは10〜37.5の範囲である。あるいは、この合金は、式(Zr)a(Nb,Ti)b
(Ni,Cu)c(A1)dを有し得るものでもあり、式中、a、b、c、及びdはそれぞ
れ、重量百分率又は原子百分率を表す。一実施形態では、原子百分率で、aは45〜65
の範囲であり、bは0〜10の範囲であり、cは20〜40の範囲であり、dは7.5〜
15の範囲である。上述の合金系の例示的一実施形態は、Liquidmetal Te
chnologies(CA,USA)によって製作されるような、Vitreloy−
1及びVitreloy−101などの、商品名Vitreloy(商標)の、Zr−T
i−Ni−Cu−Beベースのアモルファス合金である。種々の系のアモルファス合金の
一部の実施例が、表1に記載される。
これらのアモルファス合金はまた、(Fe,Ni,Co)ベース合金などの、鉄合金と
することもできる。そのような組成物の例は、米国特許第6,325,868号、同第5
,288,344号、同第5,368,659号、同第5,618,359号、及び同第
5,735,975号(Inoue et al.)、Appl.Phys.Lett.
,Volume 71,p 464(1997)(Shen et al.)、Mate
r.Trans.,JIM,Volume 42,p 2136(2001)、及び日本
特許出願第200126277号(公開番号第2001303218A号)に開示されて
いる。1つの例示的な組成物は、Fe72A15Ga2ll64である。別の実施例は、F
72A17Zr10Mo5215である。本明細書でのコーティングに使用することができ
る、別の鉄ベース合金系が、米国特許出願公開第2010/0084052号で開示され
ており、そのアモルファス金属は、例えば、括弧内に記される組成の範囲で、マンガン(
1〜3原子%)、イットリウム(0.1〜10原子%)、及びケイ素(0.3〜3.1原
子%)を含有し、また括弧内に記される組成の指定範囲で以下の元素:クロム(15〜2
0原子%)、モリブデン(2〜15原子%)タングステン(1〜3原子%)、ホウ素(5
〜16原子%)、炭素(3〜16原子%)、及び残部の鉄を含有する。
上述のアモルファス合金系は、Nb、Cr、V、及びCoを含めた添加遷移金属元素な
どの、添加元素を更に含み得る。これらの添加元素は、約20重量%以下など、約10重
量%以下など、約5重量%など、約30重量%以下で存在し得る。一実施形態では、この
任意選択の添加元素は、コバルト、マンガン、ジルコニウム、タンタル、ニオブ、タング
ステン、イットリウム、チタン、バナジウム、及びハフニウムのうちの少なくとも1つで
あり、炭化物を形成して、耐摩耗性及び耐食性を更に改善する。更なる任意選択の元素と
しては、融点を低下させるための、合計で最大約2%の、好ましくは1%未満の、リン、
ゲルマニウム、及びヒ素を挙げることができる。他の少量の不純物は、約2%未満、好ま
しくは0.5%未満とするべきである。
Figure 2017060998
Figure 2017060998
一部の実施形態では、アモルファス合金を有する組成物は少量の不純物を含み得る。不
純物元素を意図的に添加することにより、機械的特性(例えば、硬度、強度、破壊機構な
ど)の改善、及び/又は耐食性の改善などの、その組成物の特性を修正することができる
。あるいは、それらの不純物は、加工処理及び製造の副生成物として得られるもののよう
な、不可避の付随的な不純物として存在し得る。この不純物は、約5重量%以下など、約
2重量%以下など、約1重量%以下など、約0.5重量%以下など、約0.1重量%以下
などの、約10重量%以下とすることができる。一部の実施形態では、これらの百分率は
、重量百分率の代わりに、体積百分率とすることができる。一実施形態では、この合金サ
ンプル/組成物は、アモルファス合金から本質的になる(少量の付随的不純物のみを有す
る)。別の実施形態では、この組成物はアモルファス合金を含む(観察可能な微量の不純
物を全く有さない)。
一実施形態では、最終部品は、バルク凝固アモルファス合金の臨界鋳造厚さを超過する
ものであった。
本明細書の実施形態では、バルク凝固アモルファス合金が高粘度の液体として存在する
ことができる、過冷却液体領域の存在により、超塑性成形が可能となる。大きな塑性変形
を得ることができる。過冷却液体領域内で大きく塑性変形する能力は、成形プロセス及び
/又は切断プロセスに使用される可能性がある。固体とは対照的に、この液体のバルク凝
固合金は、局所的に変形し、このことが、切断及び成形のために必要とされるエネルギー
を、大幅に低下させる。切断及び成形の容易性は、合金、金型、及び切断工具の温度に応
じて変化する。温度が高くなるにつれて、粘度が低下し、その結果として、切断及び成形
が容易になる。
本明細書の実施形態は、例えば、Tg〜Txで実施される、アモルファス合金を使用す
る熱可塑性成形プロセスを、利用することができる。本明細書では、Tx及びTgは、結
晶化の開始の温度、及びガラス転移の開始の温度として、典型的な加熱速度(例えば、2
0℃/分)での標準的なDSC測定から決定される。
アモルファス合金構成要素は、臨界鋳造厚さを有し得るものであり、最終部品は、その
臨界鋳造厚さよりも厚い厚さを有し得る。更には、加熱及び整形操作の時間並びに温度は
、アモルファス合金の弾性歪み限界が、1.0%以上、好ましくは1.5%以上に、実質
的に維持し得るように選択される。本明細書の実施形態との関連では、ガラス転移近傍の
温度とは、成形温度がガラス転移温度未満、ガラス転移温度若しくはガラス転位温度近傍
、及びガラス転移温度超とすることができることを意味するが、結晶化温度Txより低い
温度であることが好ましい。冷却工程は、加熱工程での加熱速度と同様の速度で、好まし
くは、加熱工程での加熱速度を超える速度で実施される。冷却工程はまた、好ましくは、
成形荷重及び整形荷重が依然として維持されている間にも、達成される。
上述の射出成形システム10の実施形態は、BMG(又はアモルファス合金)の使用を
含む製造装置及び/又はプロセスに使用することができる。BMGの優れた特性から、B
MGは、様々な物品、装置及び部品におけるバルクアモルファス合金の構成部品を製造す
ることができる。1つのそのようなタイプの装置が、電子機器である。
電子機器
本明細書に記載の実施形態は、BMGを用いた電子機器の作成で、価値のあるものとす
ることができる。本明細書での電子機器とは、当該技術分野において既知の任意の電子機
器を指すことができる。例えば、この電子機器は、携帯電話及び固定電話などの電話、あ
るいは、例えばiPhone(登録商標)を含めたスマートフォン、及び電子eメール送信/受信機器などの、任意の通信機器とすることができる。この電子機器は、デジタルディスプレイ、TVモニタ、電子ブックリーダ、携帯ウェブブラウザ(例えば、iPad(登録商標))、及びコンピュータモニタなどの、ディスプレイの一部とすることができる。この電子機器はまた、携帯DVDプレーヤ、従来型DVDプレーヤ、ブルーレイディスクプレーヤ、ビデオゲームコンソール、携帯音楽プレーヤ(例えば、iPod(登録商標))などの音楽プレーヤなどを含めた、娯楽用機器とすることもできる。この電子機器はまた、画像、ビデオ、音声のストリーミングを制御することなどの、制御を提供する機器(例えば、Apple TV(商標))の一部とすることもでき、又は電子機器用の遠隔制御装置とすることができる。この電子機器は、コンピュータ、あるいはハードディスクドライブのタワーの筺体若しくはケーシング、ラップトップ筺体、ラップトップキーボード、ラップトップトラックパッド、デスクトップキーボード、マウス、及びスピーカなどの、コンピュータ付属品の一部とすることができる。この物品はまた、腕時計又は時計などの機器にも適用することができる。
本開示の原理は、上述の例示的実施形態において明確にされているが、本開示の実施に
使用される構造、配置、割合、要素、材料、及び構成部品に対して様々な改変が行われ得
ることが、当業者には明らかであろう。
上述並びにその他の様々な特徴及び機能、又はそれらの代替物は、数多くの他の異なる
システム/装置又は用途に好適に組み合わせ得ることが理解されよう。これらにおける現
在予想できない又は予測されない様々な代替物、変更、バリエーション、又は改善が、続
いて当業者によりなされる可能性があり、これも下記の請求項の範囲に包含されることが
意図される。

Claims (29)

  1. 射出成形システムであって、
    内部に受容した溶融可能材料を溶融するように構成された溶融ゾーンと、
    溶融した材料を前記溶融ゾーンから金型内に射出するように構成されたプランジャロッ
    ドと、を備え、
    前記プランジャロッド及び前記溶融ゾーンは、インラインかつ水平軸上に設けられ、こ
    れにより前記プランジャロッドは前記溶融ゾーンを通って水平方向に移動し、前記溶融し
    た材料を金型内に移動させる、射出成形システム。
  2. 前記溶融ゾーンが、前記溶融可能材料を受容するための本体を有する容器を含み、前記
    本体が、前記溶融した材料を移動させるために、内部を通じて水平方向に前記プランジャ
    ロッドを受容するように構成される、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記容器が、該容器の温度を調節するために、液体を内部で流すように構成された1本
    以上の温度調節管を含む、請求項2に記載のシステム。
  4. 前記溶融可能材料を溶融するように構成され、前記溶融ゾーン内に配置された誘導源を
    更に備える、請求項1に記載のシステム。
  5. 内部を通じて前記溶融した材料を受容するように構成され、前記溶融ゾーンと前記金型
    との間の移送スリーブを更に備える、請求項1に記載のシステム。
  6. 少なくとも前記溶融ゾーン及び前記金型に対して減圧するように構成される、少なくと
    も1つの真空源を更に備える、請求項1に記載のシステム。
  7. 前記溶融可能材料は合金であり、前記金型は成形されたバルクアモルファス合金物体を形成するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
  8. 射出成形システムであって、
    溶融可能材料を受容し、かつ前記材料を内部で溶融するように構成された本体を含む容
    器と、
    溶融した材料を前記容器から、移送スリーブを通って金型内に移動させるように構成されたプランジャロッドと、備え、
    前記プランジャロッド、前記容器、及び前記移送スリーブは、インライン上かつ水平軸
    上に設けられ、これにより前記プランジャロッドは前記容器を通って水平方向に移動し、
    前記溶融した材料を前記移送スリーブ内に移動させる、射出成形システム。
  9. 前記容器が、前記容器の温度を調節するために、液体を内部で流すように構成された1
    本以上の温度調節管を含む、請求項8に記載のシステム。
  10. 前記溶融可能材料を溶融するように構成され、前記容器に隣接して配置された誘導源を
    更に備える、請求項8に記載のシステム。
  11. 少なくとも前記容器及び前記金型を減圧するように構成される、少なくとも1つの真空
    源を更に備える、請求項8に記載のシステム。
  12. 前記溶融可能材料は合金であり、前記金型は成形されたバルクアモルファス合金物体を形成するように構成されている、請求項8に記載のシステム。
  13. 射出成形システムであって、
    アモルファス合金材料を受容し、かつ前記アモルファス合金材料を内部で溶融するよう
    に構成された本体を含む、温度調節された容器であって、前記容器は、該容器の温度を調
    節するために、液体を内部で流すように構成された1本以上の温度調節管を含む、温度調
    節された容器と、
    前記アモルファス合金材料を溶融するように構成され、前記温度調節された容器に隣接
    して配置された誘導源と、
    溶融したアモルファス合金を、入口を介して受容するように構成され、かつ前記溶融し
    たアモルファス合金材料を減圧下で成形するように構成された、真空金型と、
    前記温度調節された容器の前記本体から前記真空金型内に、前記溶融したアモルファス合金材料を射出するように構成されたプランジャロッドと、を備え、
    前記温度調節された容器、前記真空金型の前記入口、及び前記プランジャロッドは、イ
    ンラインかつ水平軸上に設けられ、これにより前記プランジャロッドは、前記温度調節さ
    れた容器の前記本体を通って水平方向に移動し、前記溶融した材料を、前記温度調節され
    た容器から、前記入口を介して前記真空金型内に射出する、射出成形システム。
  14. 内部を通じて前記溶融した材料を受容するように構成され、前記温度調節された容器と
    前記金型との間の移送スリーブを更に備える、請求項13に記載のシステム。
  15. 少なくとも前記温度調節された容器及び前記金型を減圧するように構成される、少なく
    とも1つの真空源を更に備える、請求項13に記載のシステム。
  16. 前記溶融可能材料は合金であり、前記金型は成形されたバルクアモルファス合金物体を形成するように構成されている、請求項13に記載のシステム。
  17. 射出成形システムであって、
    内部に受容した溶融可能材料を溶融するように構成された溶融ゾーンと、
    溶融した材料を前記溶融ゾーンから金型内に射出するように構成されたプランジャロッ
    ドと、を備え、
    前記プランジャロッド及び前記溶融ゾーンは、インラインかつ水平軸上に設けられ、こ
    れにより前記プランジャロッドは前記溶融ゾーンを通って水平方向に移動し、前記溶融し
    た材料を金型内に水平方向に移動させ、バルクアモルファス合金を含む成形物品を形成す
    る、射出成形システム。
  18. 前記溶融ゾーンが、前記溶融可能材料を受容するための本体を有する容器を含み、前記
    本体が、前記溶融した材料を移動させるために、内部を通じて水平方向に前記プランジャ
    ロッドを受容するように構成される、請求項17に記載のシステム。
  19. 前記容器が、該容器の温度を調節するために、液体を内部で流すように構成された1本
    以上の温度調節管を含む、請求項18に記載のシステム。
  20. 前記溶融可能材料を溶融するように構成され、前記溶融ゾーン内に配置された誘導源を
    更に備える、請求項17に記載のシステム。
  21. 内部を通じて前記溶融した材料を受容するように構成され、前記溶融ゾーンと前記金型
    との間の移送スリーブを更に備える、請求項17に記載のシステム。
  22. 少なくとも前記溶融ゾーン及び前記金型に対して減圧するように構成される、少なくと
    も1つの真空源を更に備える、請求項17に記載のシステム。
  23. 射出成形システムであって、
    溶融可能材料を受容し、かつ前記材料を内部で溶融するように構成された本体を含む容
    器と、
    バルクアモルファス合金を含む成形物品を形成するために、溶融した材料を前記容器か
    ら、移送スリーブを通って金型内に移動させるように構成されたプランジャロッドと、備
    え、
    前記プランジャロッド、前記容器、及び前記移送スリーブは、インライン上かつ水平軸
    上に設けられ、これにより前記プランジャロッドは前記容器を通って水平方向に移動し、
    前記溶融した材料を前記水平方向で前記移送スリーブ内に移動させる、射出成形システム
  24. 前記容器が、前記容器の温度を調節するために、液体を内部で流すように構成された1
    本以上の温度調節管を含む、請求項23に記載のシステム。
  25. 前記溶融可能材料を溶融するように構成され、前記容器に隣接して配置された誘導源を
    更に備える、請求項23に記載のシステム。
  26. 少なくとも前記容器及び前記金型を減圧するように構成される、少なくとも1つの真空
    源を更に備える、請求項23に記載のシステム。
  27. 射出成形システムであって、
    アモルファス合金材料を受容し、かつ前記アモルファス合金材料を内部で溶融するよう
    に構成された本体を含む、温度調節された容器であって、前記容器は、該容器の温度を調
    節するために、液体を内部で流すように構成された1本以上の温度調節管を含む、温度調
    節された容器と、
    前記アモルファス合金材料を溶融するように構成され、前記温度調節された容器に隣接
    して配置された誘導源と、
    溶融したアモルファス合金を、入口を介して受容するように構成され、かつ前記溶融し
    たアモルファス合金材料を減圧下で成形するように構成された、真空金型と、
    バルクアモルファス合金を含む成形物品を形成するために、前記温度調節された容器の
    前記本体から前記真空金型内に、前記溶融したアモルファス合金材料を射出するように構
    成されたプランジャロッドと、を備え、
    前記温度調節された容器、前記真空金型の前記入口、及び前記プランジャロッドは、イ
    ンラインかつ水平軸上に設けられ、これにより前記プランジャロッドは、前記温度調節さ
    れた容器の前記本体を通って水平方向に移動し、前記溶融した材料を、前記温度調節され
    た容器から、前記入口を介して前記真空金型内に前記水平方向で射出する、射出成形シス
    テム。
  28. 内部を通じて前記溶融した材料を受容するように構成され、前記温度調節された容器と
    前記金型との間の移送スリーブを更に備える、請求項27に記載のシステム。
  29. 少なくとも前記温度調節された容器及び前記金型を減圧するように構成される、少なく
    とも1つの真空源を更に備える、請求項27に記載のシステム。
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