JP2703675B2 - ダイカスト成形機の素材加熱用スリーブ - Google Patents

ダイカスト成形機の素材加熱用スリーブ

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JP2703675B2
JP2703675B2 JP3198354A JP19835491A JP2703675B2 JP 2703675 B2 JP2703675 B2 JP 2703675B2 JP 3198354 A JP3198354 A JP 3198354A JP 19835491 A JP19835491 A JP 19835491A JP 2703675 B2 JP2703675 B2 JP 2703675B2
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JP
Japan
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solid
sleeve
heating
inner cylinder
die casting
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JP3198354A
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定彦 新谷
克浩 竹林
誠朗 八幡
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株式会社レオテック
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、固液共存域に加熱し
た素材をダイカスト法を適用して所望の形状に成形する
場合に用いて好適なダイカスト成形機の素材加熱用スリ
ーブの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液相が50〜80%程度になる固液共存金属
は、静止した状態では固相が部分的に網状に連結し、全
体としてあたかも固体のような状態であるが、これに圧
力を加えると固相同士の網状の連結は破壊され固体粒子
が液相の中に孤立して浮遊する、全体として液体と同程
度の流動性を示すことから、溶湯を用いる通常のダイカ
ストと同様の要領にしたがい金型内の内部キャビティに
射出することによって所望の形状を付与することができ
る。
【0003】これに関する先行文献としては、例えば特
願平2-155476号明細書が参照され、この手法は従来から
知られているような溶湯を対象としたダイカストに比較
し次のような利点がある。
【0004】 素材の一部が固相であるため収縮孔が
少ない。 素材によるダイカスト金型の加熱が少なく冷却速度
が大きくなるので組織が微細で品質の良好な製品を得る
ことができる。 素材の温度が低く、潜熱も少ないのでダイカスト金
型に対する熱負荷が小さい。その結果、該金型の寿命を
延長することが可能であり、また通常では適用が困難な
鉄系合金など高融点の素材を用いたダイカストが可能で
ある。 固相が網状に連結した状態では素材全体としては固
体状であるから、ダイカスト機の加熱領域から金型に至
るまでの素材の移送を高速で行えるため生産性の改善を
図ることができ、しかもこのような高速移送を行っても
空気の巻き込みは極めて少ない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のような固液共存
金属を用いたダイカストにおいて、とくに上記の利点
を効果的に発揮させるためには、素材の加熱過程で素材
の形状が保てる温度以上には加熱してはならないが、ダ
イカスト金型の内部キャビティ内への射出時に該素材が
十分な流動性を持つことができるような温度に保持する
必要があり、したがってこの手法では素材の加熱から射
出までに許容される温度低下は極力小さくしなければな
らない。
【0006】かかる制約を満すため、この手法の適用の
もとではダイカスト機に配置したスリーブ内に素材を装
入し、ここで高周波加熱を施すことによって該素材を固
液共存域まで加熱していた。しかしながら、素材を加熱
するためのスリーブには次のような欠点があった。 スリーブを構成する材料は密度が高く弾性率が高い
ため熱ひずみによわい。 素材をスリーブ中で固液共存域まで加熱すると、素
材は自重である程度変形しスリーブとの接触がよくなる
ためスリーブの内面が固体を加熱する場合にくらべ高温
となりその内外の温度差が比較的短時間のうちに大きく
なる。 上記の結果として、とくに高融点材をダイカス
ト用の素材として適用する場合には該素材を固液共存域
まで加熱する過程で熱ひずみによってスリーブが破損す
る。
【0007】素材を固液共存域まで加熱する場合におい
てその内外の温度差に起因した破損を防止することがで
きる素材加熱用スリーブを提案することがこの発明の目
的である。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、一端がダイ
カスト金型の内部キャビティに連なる鋳込口に連係しそ
の他端域より装入した固体状の素材を固液共存域に昇温
する素材加熱用スリーブであって、上記スリーブは、固
体状の素材を直接装入する装入口を有するとともにこの
素材の内部キャビティへの圧入を司るプランジャーロッ
ドのガイドとしての役目を持つ内筒と、この内筒を取り
囲む断熱性に富む外筒との組合せからなり、外筒の周り
に固体状の素材を内筒に装入したままで固液共存域に昇
温する素材加熱用の高周波コイルを有することを特徴と
するダイカスト成形機の素材加熱用スリーブであり、こ
こに、上記の内筒は被削性の良好な非電気伝導性のSi3N
4+BNまたはAl2TiO5 とするのが望ましく、また外筒は
多孔質セラミックスまたは繊維質の断熱性セラミックス
とするのが望ましい。
【0009】さて、図1にこの発明に従う素材加熱用の
スリーブの断面を示し、図における番号1は素材Sを直
接装入するとともにこの素材Sの圧入を司るプランジャ
ーロッドRのガイドとしての役目を備えた内筒、2はこ
の内筒1を取り囲むように積層配置された断熱性に富む
外筒であり、このスリーブはダイカスト機本体の固定盤
3に固定保持され、その一端Cはダイカスト金型の内部
キャビティに連なる鋳込口 (図示省略) に連係するよう
になっている。また、4はスリーブの内筒1内に素材S
を装入する装入口、5は内筒1内に装入した素材Sを所
定の温度域まで加熱するための高周波コイルである。
【0010】
【作用】この発明においては、素材Sを加熱するスリー
ブを、それを直接装入するとともに該素材の圧入を司る
プランジャーロッドのガイドとしての機能を有する内筒
1と、この内筒1内での素材Sの加熱昇温過程における
内外の温度差を小さくすべくそれを取り巻くように配置
した断熱性に富む外筒2より構成したので、素材を加熱
する際の熱ひずみに起因したスリーブの破損は有利に回
避される。
【0011】この発明において、とくに内筒1は上記の
如く素材を圧入するプランジャーロッドRのガイドとし
ての機能をもたせる観点から、被削性の良い高強度部材
とする必要があり、Si3N4 +BNあるいはAl2TiO5 などが
有利に適合する。また、外筒2としては、断熱性に富む
部材として多孔質あるいは繊維質のセラミックス、例え
ばシリカアルミナを用いるが、かかる部材は密度が低く
弾性率も低いので、その内外における温度差が大きくな
っても熱応力は比較的小さく、それによる破損のおそれ
は極めて小さい。
【0012】
【実施例】上掲図1に示したような構成になる、材質が
Si3N4+20%BNで、内径62mm, 外径78mmになる内筒及び
材質がシリカアルミナの耐火性繊維になる厚さ6mmの外
筒とを組み合わせたスリーブ (A) と、材質がSi3N4
20%BNで、内径62mm, 外径88mmになる内筒及び材質がシ
リカアルミナの耐火性繊維になる厚さ3mmの外筒とを組
み合わせたスリーブ (B) 、さらに材質がAl2TiO5 で、
内径62mm, 外径88mmになる内筒及び材質がシリカアルミ
ナの耐火性繊維よりなる外筒とを組み合わせたスリーブ
(C) を用意してそれぞれのスリーブにつき、直径60m
m, 長さ70mmの鋳鉄を室温から10分間で1200℃まで加熱
しその際の破損の有無を調査した。その結果、何れの場
合もスリーブの破損は見られなかった。これに対し、上
記スリーブ (B) および上記スリーブ (C) の外筒を取
り外した図2に示したようなスリーブ( B´),( C´)
につき、同一の素材を同一条件で加熱したところ、スリ
ーブ( B´) については約1050℃で、またスリーブ( C
´) については約1110℃で割れが発生することが確かめ
られた。
【0013】
【発明の効果】かくしてこの発明によれば、とくに高融
点の素材を固液共存域まで短時間で加熱する際に不可避
であったスリーブの内外における温度差に起因した破損
を防止して、その寿命をより一層延長することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に従うスリーブの構成説明図である。
【図2】従来のスリーブを示した図である。
【符号の説明】
1 内筒 2 外筒 3 ダイカスト機本体の固定盤 4 装入口 5 高周波コイル S 素材 R プランジャーロッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−9563(JP,A) 特開 平1−306060(JP,A) 特開 平1−254364(JP,A) 実開 平3−85154(JP,U)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端がダイカスト金型の内部キャビティ
    に連なる鋳込口に連係しその他端域より装入した固体状
    の素材を固液共存域に昇温する素材加熱用スリーブであ
    って、 上記スリーブは、固体状の素材を直接装入する装入口を
    有するとともにこの素材の内部キャビティへの圧入を司
    るプランジャーロッドのガイドとしての役目を持つ内筒
    と、この内筒を取り囲む断熱性に富む外筒からなり、外
    筒の周りに固体状の素材を内筒に装入したままで固液共
    存域に昇温する素材加熱用の高周波コイルを有する、こ
    とを特徴とするダイカスト成形機の素材加熱用スリー
    ブ。
  2. 【請求項2】 内筒が被削性の良好な非電気伝導性のSi
    3N4 +BN またはAl2TiO5 である請求項1に記載した素
    材加熱用スリーブ。
  3. 【請求項3】 外筒が多孔質または繊維質の断熱性セラ
    ミックスである請求項1に記載した素材加熱用スリー
    ブ。
JP3198354A 1991-07-15 1991-07-15 ダイカスト成形機の素材加熱用スリーブ Expired - Lifetime JP2703675B2 (ja)

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JPH0523817A JPH0523817A (ja) 1993-02-02
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017060998A (ja) * 2016-11-07 2017-03-30 クルーシブル インテレクチュアル プロパティ エルエルシーCrucible Intellectual Property Llc 射出成形システムを使用したアモルファス合金の射出成形

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JPS609563A (ja) * 1983-06-28 1985-01-18 Hanano Shoji Kk ダイカスト方法及び装置
JP2639552B2 (ja) * 1988-04-01 1997-08-13 東芝機械株式会社 半溶融金属射出成形装置
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JPH0523817A (ja) 1993-02-02

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