JP4218993B2 - 鋳鉄の鋳造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鋳鉄の鋳造時、押湯量を大巾に減らすとともに、鋳造金属の引け巣欠陥、中子への溶湯差込み及び外型の型張りを抑制することができる鋳造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
鉄,非鉄を問わず、金属鋳物の製造に際して引け巣等の鋳造欠陥を防ぐために押湯は必要不可欠なものである。普通鋳鉄で本来の鋳造品の20〜40%,ダクタイル鋳鉄で20〜60%,鋳鋼で30〜70%,純銅鋳物では30〜70%の押湯が必要となる。つまり重量1の鋳物を作るのに、重量0.2〜0.7の無駄を作る必要があるわけであり、金属の溶解コスト,造型コスト,型ばらし,押湯部の切取り作業等、押湯の存在のために計り知れない無駄な費用が費やされるわけである。とくに押湯部の切取り作業は、ネック部の溶断,ノコ歯切断,グラインダ切断,ハンマリングあるいはこれらの併用によって実施されているが、これらはいずれも苛酷な作業環境の中での作業を強いられ、いわゆる3Kとして嫌われている代表的な作業である。いかに押湯を小さくするか、そして押湯部の切取り作業をいかに合理化するかが鋳造業界における極めて重要な問題である。
【0003】
このような状況を背景にして、過去、誘導加熱を使って押湯の軽減を計る試みもある。特開昭55−64958号には鋳型上部に誘導コイルを埋設して溶湯を誘導加熱することが記載されているが、この方法は誘導コイルが鋳型に埋め込まれているために、鋳造,造塊後、鋳型を壊して鋳物を取り出す際、誘導コイルを埋め込んだ耐火物も一緒に壊されることとなる。つまり一回の造塊ごとに耐火物で誘導コイルを埋設する作業と埋設した耐火物を壊してコイルを取り出す作業が必要不可欠であり、手間と費用がかかり過ぎる。更には、鋳込時、溶湯の飛散やライニング材の破損等により、溶湯がコイルに直接接触した場合、コイルの溶損,層間短絡がおこり、コイル冷却水による水蒸気爆発を起す危険性がある等の欠点がある。又、この方法は鉄鋼の造塊のような、大型,単純形状の鋳造品には適用できても、いろいろな形状を有する通常の鋳造品には適用し難い。また造塊後の押湯部の切取りに関しても、この発明では何等問題として挙げられていない。
【0004】
本発明者らはかかる問題に鑑みて、あらゆる形状、大きさ、少量から多量まで、そして広汎な生産形態に自在かつ経済的に対応でき、同時に押湯部の切取り作業の改善に顕著な効果をもたらす新しい鋳造方法を発明し、先に出願(特願平8−152930号)している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は先に出願した発明を鋳鉄の鋳造に適用する際に、引け巣等の鋳造欠陥がなく、中子に焼付け、差込み等が発生し難く、かつ鋳型の型張り等が起こり難い新しい鋳造方法を提供せんとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記問題点は次の鋳造方法によって解決される。すなわち、
1. 鋳鉄鋳物の鋳造に際して、鋳型キャビティーに連通するように耐火性パイプを立設して鋳型と耐火性パイプに溶湯を注入し、該耐火性パイプの外側に配置した誘導加熱コイルで該パイプ内の溶湯を誘導加熱して溶融状態に保持しながら鋳型内の鋳造金属を冷却させる鋳造方法を採用し、この際、前記耐火性パイプ内の溶融状態が前記鋳型内の鋳造金属が共晶凝固を開始してから終了する迄の時間内の所望時点まで保持されるように、前記共晶凝固の開始から終了までの推移を前記耐火性パイプ内の溶湯の湯面レベルが押し上げられる変化から推定し、前記耐火性パイプ内の溶湯の湯面レベルが押し上げられている間に誘導加熱を中止するタイミングを選定することによって、鋳造金属の引け巣欠陥,中子への溶湯の差込み及び外型の型張りを抑制することを特徴とする鋳鉄の鋳造方法。
2. 前記耐火性パイプ内の溶融状態が前記共晶凝固の前半期の所望時点まで保持されるようにして、鋳造金属の引け巣欠陥を重点的に抑制することを特徴とする上記1項に記載の鋳鉄の鋳造方法。
3. 前記耐火性パイプ内の溶融状態が前記共晶凝固の後半期の所望時点まで保持されるようにして、鋳造金属の中子への差込み及び外型の型張りを重点的に抑制することを特徴とする上記1項に記載の鋳鉄の鋳造方法。
4. 前記湯面レベルの変化を、耐火性パイプ内の溶湯に耐火性浮子を浮かせ、該浮子の変位によって検知することを特徴とする上記1〜3項のいずれかに記載の鋳鉄の鋳造方法。
5. 前記湯面レベルの変化を、耐火性パイプの外側に配置した誘導加熱コイルの電磁気的特性の変化によって検知する上記1〜4項のいずれかに記載の鋳鉄の鋳造方法。
6. 前記湯面レベルの変化の信号に連動させて誘導加熱の動作を制御する上記1〜5項のいずれかに記載の鋳鉄の鋳造方法。
【0007】
【発明の実施の形態】
[耐火性パイプ]
耐火性パイプ1は図1に例示するように鋳型本体の押湯を設置する場所に該鋳型本体2のキャビティー3に連通するように立設する。
パイプ1の立設箇所は、従来の鋳物の押湯設計と同じ考えに立って設置箇所を決めればよい。つまり引け巣の発生しやすい肉厚部に優先的に配置するようにすればよい。立設の際、あらかじめ用意したパイプ1を鋳型の立設箇所に埋込んで固定しても良い。あるいはパイプ1を立てる部分の鋳型壁4は薄いために、パイプ埋入時、鋳型壁4が壊れたりすることもあるので、パイプ1を立設する部分の鋳型壁4を一部切取り、切取った鋳型壁4とパイプ1を組合せて一体型で作っておき、これを鋳型に嵌め込んでセットするようにしてもよい。パイプ1を立設する箇所の鋳型壁4で囲まれた部分の鋳造金属は早く冷え、また誘導加熱の加熱効率も悪いので、条件次第ではこの部分が早く固まる傾向がある。これを防止して、誘導加熱の効率を良くするために、パイプ1を立設する箇所の鋳型壁4はより薄くすることが好ましいが、薄くすると壊れやすい問題がある。このためには、鋳型壁の中に補強用の芯材5をいれるとよい。
【0008】
図2は、鋳型壁4と耐火性パイプ1を一体的に作り、鋳型に補強用の芯材5を入れたものである。これを、カセットを差し込むように鋳型に差し込んでセットする。
耐火性パイプ1と鋳型壁4は別々の材料で作って一体化してもよいし、同じ材料で一体的に作ってもよい。鋳型壁4は鋳型本体2を構成する鋳型材料と同じ材料に限定されるものではなく、耐火性パイプ1と同じ耐火性材料で作ってもよい。
芯材5は鋼線,セラミック繊維等からなる補強材であり、鋳型壁に強度が足りない時いれるとよい。
【0009】
耐火性パイプ1の材質は、耐火性パイプ1単独、鋳型壁4と一体の場合、いずれの場合も、少なくとも鋳造する溶湯に耐える耐火性材質,形状であればいかなるものでも使用できる。すなわち、シェルモールド等の通常の鋳物の製造に常用される鋳型材で耐火性パイプ1を形成し、あるいはパイプ1と鋳型壁4が一体化したものを作り、これを鋳型にセットするようにしてもよい。前記パイプ1は、上記例のほか、通常の耐火物、例えば、アルミナ,シリカ,ジルコニア,クロミア,マグネシア,ムライト,コージライト,ジルコン,チタニア,クロマイト,シャモット質耐火物、あるいは黒鉛系耐火物で形成したもの、あるいは不定形耐火物を使って形成したもの、あるいは窒化物,炭化物セラミック等の焼結体等、種類を問わずすべて使用でき、特定の材質,形状に限定される物ではない。また、パイプ内面,鋳型壁内面には耐火度を上げるために必要に応じて高耐火性粉末を塗布(塗型)して使用してもよい。
【0010】
耐火性パイプ1の鋳型へのセットの仕方あるいはセット部の鋳型の構造等、特定の物,構造に限定されることなく、いかなる場合にも有効である。
パイプ外側には誘導コイル6を嵌着する。パイプ1内の溶湯を有効に誘導加熱できる構造,形状,配置の仕方であれば、誘導コイル6はいかなる形状,構造,配置のものも有効に使用できる。
【0011】
鋳造時パイプが割れてもコイル部を損傷させないように誘導コイル6の周辺部を耐火物で保護し、さらにコイルは何時でも脱去できるようにすることが好ましい。例えば、誘導コイル6は耐火性パイプ1から速やかに脱去できるように嵌脱自在に緩く嵌入するとか、あるいは、耐火性パイプ1の構造を、内側パイプ1aの外に外側パイプ1bを嵌めこんだ二重構造管にするとか、あるいは、少なくとも誘導コイル6の内面,底面に耐火物をライニングして溶湯と接触しても溶損されないような構造にすることが好ましい。
【0012】
鋳型に注湯し、溶湯は耐火性パイプ1の中にも満たし、パイプ内の溶湯を誘導加熱して溶融状態に保持しながら鋳型内の鋳造金属を凝固,冷却させる。溶融したパイプ内の溶湯は、通常の鋳物鋳造の際の押湯の役割をするもので、鋳型内の鋳造金属の凝固,冷却に伴って形成される引け巣に溶融金属が支障なく補給されるように、少なくとも鋳造金属に引け巣が形成される温度時間内,溶融状態が保持されることになる。押湯を使って溶湯補給すると、パイプの体積の約10〜20倍以上の溶湯が必要となる。
【0013】
一般に金属の凝固では凝固時に体積が収縮するが、鋳鉄では、共晶凝固が始まると逆に体積が膨脹する。特に球状黒鉛鋳鉄,CV黒鉛鋳鉄では、鋳型に凝固物のスキンが形成され、内部が粥状凝固する凝固形態をとり、共晶凝固時の体積膨脹はとりわけ顕著であり、本発明方法の場合でいえばパイプ内溶湯の液面が大きく押し上げられる。
しかして、共晶凝固のある時点で誘導加熱を中止して、パイプ内の溶湯を凝固させて鋳造金属の体積膨脹を拘束すると、それ以後の体積膨脹は逃げ道を失い、体積膨脹分は、鋳造金属の鋳造組織を圧縮する力に転化され、鋳造組織が緻密化される。
【0014】
一方、上記体積膨脹の拘束によって体積膨脹分を鋳造金属の鋳造組織を圧縮する力に転化させると、溶湯が加圧されて中子の砂にしみ込んで、砂の焼き付きが起こったり、最悪の場合、中子の中に溶湯が入ってしまい砂が溶融金属で短絡される事態が生じうる。また体積膨脹の逃げ道が閉ざされた結果、鋳物が外に向かって膨脹して鋳型の外型が張出してくる外型の型張りも起こりうる。
【0015】
上述のように▲1▼鋳造組織の緻密化と、▲2▼中子砂への溶湯差し込みや外型の型張りの抑制という二律背反的な課題は簡単には両立させにくいので、鋳鉄の種類のほか、製品ないしは鋳型の形状,寸法等に応じて重要な方の課題に主眼を置きながらも、他方の課題が犠牲とならない範囲のバランスのよい時期にパイプ内の溶湯が凝固するように誘導加熱の中止タイミングを選定することが肝要である。
【0016】
例えば、片状黒鉛組織を持つ鋳鉄の中でCr,Mo,P,Cu,Sn,Sb等の合金元素を添加された低合金鋳鉄は、微小引け巣の多い組織になりやすく、鋳造の難しい鋳鉄である。この様な鋳鉄は、本発明では、共晶凝固終了間際あるいは終了時までパイプ内溶湯を溶融状態に保って十分に溶湯補給してやると、健全な組織のものが得られる。Cr:0〜2%,Mo:0〜2%,Ni:0〜2%,Co:0〜1%,P:0〜1%,Cu:0〜2%,Sn:0〜0.1%,Sb:0〜0.1%等の合金元素を持つ低合金片状黒鉛鋳鉄などがこれに該当する。
【0017】
又、前記球状黒鉛,CV黒鉛鋳鉄等の引け巣欠陥を重点的に抑制したい場合、共晶凝固の始まりから概ね前半期内の特定時点までパイプ内が溶融状態に保持されるように誘導加熱を中止するタイミングを選定すれば良く、共晶凝固の開始時点や開始直後が加熱中止の好適タイミングとなることもある。
焼付き,差込みを重点的に抑制したい場合は、共晶凝固の概ね後半期内の特定時点までパイプ内が溶融状態に保持されるように誘導加熱を中止するタイミングを選定すれば良く、共晶凝固の終了間際や終了時点、更には終了後、即ち凝固の終了が確認された時点が適正タイミングとなることもある。中子の焼付き、中子への溶湯の差込みの防止あるいは引け巣欠陥の防止にも、上記のような後半寄りでの加熱中止が有利に作用する。
なお、上述の共晶凝固の前半期とは、凝固開始から凝固が半ば進んだ時期迄を、又、後半期とは、凝固が半ば進んだ時期から凝固終了後迄を指す目安的な意味合いのものであるが、時間的に二分した前半,後半と概ね合致すると考えてよい。
【0018】
ここで、実際の鋳物の共晶凝固の開始と終了は何を使って知るかが問題となる。鋳物に熱電対を差込んで溶湯の熱分析をすれば、共晶凝固を明確に把握できるが、これは鋳物の中に熱電対を差込んだ孔が残るので許されない場合が多い。よって、温度以外の代用特性値で共晶凝固の開始と終了を識別するのが好ましく、たとえば耐火性パイプの中の溶湯の湯面レベルの変化で検知する方法が推奨される。
【0019】
即ち、鋳型内の溶湯自体の収縮あるいは、注湯後の鋳型の型張りにともない、耐火性パイプ内の溶湯の湯面は下降する。次に共晶凝固が始まると、体積が膨脹するために、湯面の下降が一旦停止し、次いで湯面の上昇が始まる。この、湯面下降→下降停止→湯面上昇という推移における下降停止が共晶凝固の始まりの予兆であり、これで共晶凝固の始まりを知ることができる。共晶凝固の終了時には、湯面上昇が徐々にゆるやかになってから止まるので、これで共晶凝固の終了を知ることができる。
なお、共晶凝固の開始時期及び終了時期を予め求めておいて、これを基に本発明方法による鋳造を行ってもよく、又、鋳造作業中に上記時期を検知しながら本発明方法を実施してもよい。
【0020】
パイプ内の湯面レベルの変化は、超音波等を使った非接触式の液面センサーあるいは直接接触させた液面センサー等適宜使用して検知できるが、簡便な方法として湯面に耐火性の浮子を浮かせておき、浮子の変位で検知する方法が推奨される。
【0021】
更には、電気的あるいは磁気的特性値の変化で検知する方法も簡便である。例えば、誘導加熱コイルで囲まれたパイプ内の湯面レベルが変化すると、コイルのインダクタンスが変化するので、このインダクタンスの変化パターンと凝固のパターンの相関的な関係から、共晶凝固の開始,終了を検知することができる。
いずれの場合も、検知した湯面レベルの変化の信号に連動して誘導加熱の作動,停止といった動作を制御する回路を設けて自動化し、更にはプログラム制御化することができる。
【0022】
なお、本発明で鋳鉄とは、片状黒鉛鋳鉄,球状黒鉛鋳鉄,CV黒鉛鋳鉄等、黒鉛を晶出する鋳鉄等、成分の如何を問わず、すべて包含するものであり、とりわけ本発明方法は球状黒鉛鋳鉄,CV黒鉛鋳鉄,低合金片状黒鉛鋳鉄に有効であり、特に球状黒鉛鋳鉄,CV黒鉛鋳鉄の鋳造に最も適している。
【0023】
【実施例】
実施例1
従来方式の鋳造法と本発明鋳造法について比較した。
本発明方式は図1に示す鋳型を、従来方式は、図4に示す発熱押湯鋳型をそれぞれ使用した。
<本発明鋳型(図1)>
鋳型キャビティー寸法:131×131×131mm
鋳型寸法 :200×200×250mm
鋳型キャビティー部はCO2プロセスで造型した。
耐火性パイプ :内管、外管二重管方式を採用
内管の寸法 :内径20mm,外径30mm,長さ200mm
内管の材質 :シャモット質
外管の寸法 :内径60mm,外径75mm,長さ200mm
外管の材質 :内管と同材質のシャモット質
内管,外管は図1のように鋳型の上から差し込んで立設した。
鋳型内の鋳造金属の温度測定のために熱電対7を図1の様に鋳型の中心まで差し込んで固定した。
<従来鋳型>
鋳型 :図1の鋳型と同じ。
鋳型の製法:図1の鋳型と同じCO2プロセスで造型。
鋳型上部に図4で示したような釣鐘形状の発熱保温材8(フォセコ・ジャパン社製)を載置した。発熱保温部の釣鐘状部の体積は鋳型キャビティー体積の約10%。
<溶湯組成>
FCD−450材質で、一般に供されている下記組成の球状黒鉛鋳鉄を使用した。
成分組成は以下の通り(重量%)
Figure 0004218993
<鋳造条件>
溶解温度 :1510℃
球状化処理温度 :1480℃
鋳込温度 :1400℃
球状化処理 :球状化剤OGRC3: 1.4%添加
取鍋置注法による
<誘導加熱>
注湯後、誘導コイルを耐火性パイプに嵌入し、周波数20kHz、出力9kWで加熱を開始し、鋳型に差し込んだ熱電対で溶湯温度測定し、共晶凝固が始まった時点で誘導加熱を中止した。
なお、従来鋳型のものについては鋳型内でそのまま冷却した。
[結果]
<本発明方式>
冷却後鋳型から取り出し切断して引けの状況を調べた。
本発明のものについては、耐火性パイプ内部の金属、および鋳型キャビティー内の金属、いずれにも引けはまったく認められなかった。
耐火性パイプ内部の金属は、わずか2分で切除できた。
ミクロ組織 :鋳物を二つに切断し切断面のミクロ組織を観察した。組織は緻密で、微小引け巣は認められなかった。
<従来方式>
発熱押湯鋳型 :鋳物鋳型キャビティー内金属、押湯部、いずれにも引けはなかった。ただし、押湯部の切断除去に12分必要とした。
ミクロ組織 :鋳物を二つに切断し切断面のミクロ組織観察をした。ミクロシュリンケージは認められなかった。
以上のテストで、本発明方法は、従来の大きな押湯と同じような押し湯効果があることを確認できた。また、型ばらし後の押湯部(耐火性パイプ内部の金属)除去作業は従来の押し湯に比べ極めて短時間で実施でき、また押し湯量も数百分の一に減らすことができ、省力、省人、省エネに極めて効果があることが確認できた。
また、共晶凝固開始時、誘導加熱を停止することによって鋳造組織を緻密化できることが確認できた。
【0024】
実施例2(砂中子を使用する例)
シリンダーヘッドには迷路の様に細い冷却水循環路が通っている。細い循環路は細い砂中子を入れて鋳造する。中子砂の焼き付き、溶湯の中子への差し込みで中子砂が取れなくなったり、穴が塞がるトラブルが多発する。
本例はディーゼルエンジンのシリンダーヘッドについてテストしたものである。
材料としてはCV黒鉛鋳鉄を使用した。概ね420(L)×350(W)×200(H)mmの鋳型キャビィティーの中にジャケット中子をセット、その最も細い箇所は、φ12mm,長さ25mm。
砂中子の材質,製法は、ウオータージャケット中子についてはシェル砂使用(フェノールレジン:3.2%)、吸,排気ポート中子についてはCO2砂(水ガラス:5.5%、CO2ガス:9%)
締付けボルト中子、寄せ中子はフラン砂使用(フランレンジ:0.7%、キャタリスト:レジン対比で40%)
<本発明鋳型>
鋳型の製法 :フラン自硬性砂プロセスで造型
耐火性パイプ :内管、外管二重管方式を採用
内管の寸法 :内径30mm,外径40mm,長さ200mm
内管の材質 :シャモット質
外管の寸法 :内径60mm,外径75mm,長さ200mm
外管の材質 :シャモット質
内管、外管は鋳型の上から差し込んで立設した。
<従来鋳型>
発熱押湯鋳型使用。鋳型上部に発熱保温材(フォセコ・ジャパン社製)を載置した。
<溶湯組成>
下記組成でCV黒鉛鋳鉄を鋳造した。(重量%)
Figure 0004218993
<鋳造条件>
溶解温度 :1520℃
CV化処理温度 :1520℃
鋳込み温度 :1400℃
CV黒鉛化処理 :0.95%添加(CVアロイ:大阪特殊合金(株)製) 取鍋置注法による。
<誘導加熱>
注湯後、誘導コイルを耐火性パイプに嵌入し、周波数20kHz、出力12kWで加熱を開始し、鋳型のパイプ直下部に差し込んだ熱電対で溶湯温度測定し、共晶凝固が終了したことを確認した後誘導加熱を中止した。
なお、従来鋳型のものについては鋳型内でそのまま冷却した。
[結果]
本方法で20例繰り返し鋳造した。
中子の砂の焼き付きは皆無で、救済不可能なほど中子へ溶湯が差し込んだのは1例も認められなかった。また外型の型張りも認められなかった。
本方法では、焼付き,溶湯の差し込み防止,外型の型張り防止に著効があることが確認できた。因みに従来方法では、焼付き,溶湯の差し込みが100例中約10例認められ、そのうち救済の仕様がなく廃棄されるのも2〜3例見られた。
【0025】
実施例3(低合金ねずみ鋳鉄の例)
従来方式の鋳造法と本発明鋳造法について比較した。
本発明方式は図1に示す鋳型。従来方式は、図4に示す発熱押湯鋳型を使用した。
<本発明鋳型>
鋳型キャビティー寸法:131×131×131mm
鋳型寸法 :200×200×250mm
鋳型キャビティー部はCO2プロセスで造型した。
耐火性パイプ :内管、外管二重管方式を採用
内管の寸法 :内径20mm,外径30mm,長さ200mm
内管の材質 :シャモット質
外管の寸法 :内径60mm,外径75mm,長さ200mm
外管の材質 :内管と同材質のシャモット質
内管,外管は図1のように鋳型の上から差し込んで立設した。
鋳型内の鋳造金属の温度測定のために熱電対を図の様に鋳型の中心まで差し込んで固定した。
<従来鋳型>
鋳型 :図4の鋳型と同じ。
鋳型の製法:図4の鋳型と同じCO2プロセスで造型。
鋳型上部に図4で示したような釣鐘形状の発熱保温材8(フォセコ・ジャパン社製)を載置した。発熱保温部の釣鐘状部の体積は鋳型キャビティー体積の約10%。
<溶湯組成>
低合金片状黒鉛鋳鉄
成分組成は以下の通り
Figure 0004218993
<鋳造条件>
溶解温度 :1530℃
鋳込温度 :1395℃
<誘導加熱>
注湯後、誘導コイルを耐火性パイプに嵌入し、周波数20kHz、出力9kWで加熱を開始し、鋳型に差し込んだ熱電対で溶湯温度測定し、共晶凝固終了時点で誘導加熱を中止した。
なお、従来鋳型のものについては鋳型内でそのまま冷却した。
[結果]
<本発明方式>
冷却後鋳型から取り出し切断して引けの状況を調べた。
本発明のものについては、耐火性パイプ内部の金属、および鋳型キャビティー内金属、いずれにも引けはまったく認められなかった。
ミクロ組織 :鋳物を二つに切断し切断面のミクロ組織を観察した。組織は緻密で微小引け巣の存在は認められなかった。
<従来方式>
発熱押湯鋳型 :鋳型キャビティー内金属、押湯部に引け巣が発見された。
ミクロ組織 :鋳物を二つに切断し切断面のミクロ組織を観察した。微小引け巣が切断面の一部に観察された。
以上のテストで、本発明方法は、低合金ねずみ鋳鉄についても、引け巣の発生,微小引け巣の発生の防止に著効があることが確認できた。
【0026】
実施例4(シリンダーヘッドの例)
本例はディーゼルエンジン用シリンダーヘッドの鋳造に本発明方式を適用したものである。
製品寸法 :570(L)×750(W)×445(H)mm
重量 :784kg
材質 :CV黒鉛鋳鉄
鋳型に使用した砂 :フラン砂(レジン0.8%、キャタリスト(対レジン) 40%)
CV化処理温度 :1510℃
CV化剤添加量 :バーミックアロイ(標品名)0.95%
接種剤 :Fe−Si 0.8%
耐火性パイプの寸法:内径40mm、長さ7mm
本実施例で使用した鋳型に立設した耐火性パイプ周辺の構造を図4に示す。
<溶湯組成>
下記組成でCV黒鉛鋳鉄を鋳造した。(重量%)
Figure 0004218993
<誘導加熱>
注湯後、耐火性パイプに誘導コイルを遊嵌し、周波数20kHz、出力4〜6kWで加熱を実施。
約25分で共晶凝固の始まりを現す陶管スリーブの中の溶湯液面の上昇が始まった。
上昇開始後、4分30秒経過し、70mm上昇したろころで加熱を中止した。
[結果]
中子の砂の焼き付き、溶湯の差し込みは皆無であった。
外型の型張りも認められなかった。
鋳造後の仕上げ研掃時間は約50分。
因みに釣鐘型の発熱保温材を使った従来の方式の押湯で鋳造したとき、締め付けボルト中子(φ57mm)、起動弁中子(φ30mm)の一部に砂の焼付きが発生し、1個当りの仕上げ、研掃に4〜5時間を要していた。本例は従来方式の約1/5で済ますことができた。
【0027】
【発明の効果】
1.球状黒鉛鋳鉄、CV黒鉛鋳鉄の組織の緻密化に多大の効果がある。
2.中子砂の焼付き防止、中子への溶湯差し込み防止、外型の型張り防止に多大の効果がある。
3.低合金片状黒鉛合金鋳鉄の鋳造欠陥の発生防止に多大の効果がある。
4.押湯部分を極小化でき、鋳物歩留まりの大巾な改善ができる。
5.押湯切り取りに要する作業時間を大巾に短縮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に使用した鋳型の構造例を説明するための断面図。
【図2】鋳型の一部と耐火性パイプが一体になった構造を説明するための斜視図。
【図3】本発明の実施例に使用した鋳型の要部を説明するための断面図。
【図4】従来方式の鋳造に使用される鋳型の構造を説明するための断面図。
【符号の説明】
1 耐火性パイプ
2 鋳型本体
3 キャビティ
4 鋳型壁
5 補強用の芯材
6 誘導コイル

Claims (6)

  1. 鋳鉄鋳物の鋳造に際して、鋳型キャビティーに連通するように耐火性パイプを立設して鋳型と耐火性パイプに溶湯を注入し、該耐火性パイプの外側に配置した誘導加熱コイルで該パイプ内の溶湯を誘導加熱して溶融状態に保持しながら鋳型内の鋳造金属を冷却させる鋳造方法を採用し、この際、前記耐火性パイプ内の溶融状態が前記鋳型内の鋳造金属が共晶凝固を開始してから終了する迄の時間内の所望時点まで保持されるように、前記共晶凝固の開始から終了までの推移を前記耐火性パイプ内の溶湯の湯面レベルが押し上げられる変化から推定し、前記耐火性パイプ内の溶湯の湯面レベルが押し上げられている間に誘導加熱を中止するタイミングを選定することによって、鋳造金属の引け巣欠陥,中子への溶湯の差込み及び外型の型張りを抑制することを特徴とする鋳鉄の鋳造方法。
  2. 前記耐火性パイプ内の溶融状態が前記共晶凝固の前半期の所望時点まで保持されるようにして、鋳造金属の引け巣欠陥を重点的に抑制することを特徴とする請求項1に記載の鋳鉄の鋳造方法。
  3. 前記耐火性パイプ内の溶融状態が前記共晶凝固の後半期の所望時点まで保持されるようにして、鋳造金属の中子への差込み及び外型の型張りを重点的に抑制することを特徴とする請求項1に記載の鋳鉄の鋳造方法。
  4. 前記湯面レベルの変化を、耐火性パイプ内の溶湯に耐火性浮子を浮かせ、該浮子の変位によって検知することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の鋳鉄の鋳造方法。
  5. 前記湯面レベルの変化を、耐火性パイプの外側に配置した誘導加熱コイルの電磁気的特性の変化によって検知する請求項1〜4のいずれかに記載の鋳鉄の鋳造方法。
  6. 前記湯面レベルの変化の信号に連動させて誘導加熱の動作を制御する請求項1〜5のいずれかに記載の鋳鉄の鋳造方法。
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