JP4139868B2 - 高融点金属の高圧鋳造方法およびダイカスト装置 - Google Patents

高融点金属の高圧鋳造方法およびダイカスト装置 Download PDF

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Description

本発明は、高融点金属の高圧鋳造方法およびダイカスト装置に関し、更に詳しくは、融点が1000Kを超える金属を高品位に鋳造するのに好適な高融点金属の高圧鋳造方法およびダイカスト装置に関するものである。
固定鋳型と可動鋳型で形成される鋳型キャビティに、射出スリーブ内の溶湯をプランジャチップにより加圧充填して高圧鋳造を行なうダイカスト装置には、保温炉を機械の一部に持ち、炉内に置いたメルティングポットの溶湯をプランジャでグースネック内のスリーブを通して鋳型キャビティに射出充填するホットチャンバ方式と、ダイカストマシンの近くに保温炉を置き、炉内の溶湯をひしゃくまたは自動給湯装置で射出スリーブに供給し、プランジャで溶湯を鋳型キャビティに射出充填するコールドチャンバ方式とがある。
ホットチャンバ方式の装置では、プランジャチップ、スリーブ、グースネック等の部材がメルティングポット内の溶湯に常時浸漬されるため高融点金属のダイカストは困難であり、亜鉛合金等、融点が概ね700K程度の金属の鋳造に用いられている。
コールドチャンバ方式は、ホットチャンバ方式に比べて融点が高い金属の鋳造が可能であり、アルミニウム合金やマグネシウム合金等、融点が概ね1000K程度までの金属の鋳造に用いられている。しかし、射出スリーブの温度が溶湯温度よりも低いため、溶湯注入時に射出スリーブ内壁で凝固層を形成しやすく、それがプランジャチップによって破壊され、破断チル層として溶湯に混在して鋳造欠陥を生成させる問題や、溶湯注入時の不均一加熱によって射出スリーブが熱変形し、射出スリーブやプランジャチップが偏磨耗したりする問題がある。
これらの問題を防止する手段として、コールドチャンバ方式のダイカスト装置では、射出スリーブをヒータ等の熱源により加熱するホットスリーブ法が提案されている。
また、射出スリーブ内壁に形成される凝固層の発生を防止し、品質の良い鋳造製品を得る方法として、たて型鋳込スリーブの外周に電磁コイルを巻き、その誘導電流の作用により射出スリーブ内壁部付近の溶湯を加熱し、スリーブ内壁付近に形成される凝固層を溶融した後、鋳込み動作を行なう方法が開示されている(特許文献1)。
また、成形材料のスリーブとの接触面の温度低下を低減し、凝固層の発生を防止するとともに成形材料の均熱化を図り、また、スリーブの成形材料との接触による温度上昇を低減し、スリーブの機械的精度を適正に維持する方法として、外筒部にスリット等により不連続に配置された導電体を介して、外部の電磁誘導コイルから内部の成形材料に誘導電流を生じさせ、成形材料を内筒部に対して非接触状態に保持して、成形材料を保温または加熱するとともに攪拌する方法が開示されている(特許文献2)。
さらに、2000°F(1366K)を超える溶融温度の材料からなる物体を製造するためのダイカスト装置として、前記材料の一回分の充填量を溶融するための溶融ユニットと、複数の部材からなり鋳型キャビティを画成するダイと、前記ダイと連通され概ね円筒形であり、前記溶融ユニットから溶融した材料を受け取ると共に、内側径と外側径とを有するショットスリーブと、プランジャストロークに沿って前記ショットスリーブとシールしつつ運動可能に連結され、前記ショットスリーブから前記鋳型キャビティへと前記材料を押圧させるためのプランジャユニットを備え、所定のスリーブ内側径において、少なくとも前記内側径と前記外側径とが前記溶融材料が前記スリーブに注入された場合の前記スリーブの熱変形を最小にする比に選択されていることを特徴とするダイカスト装置が開示されている(特許文献3)。
また、融点が高い材料のダイカスト方法として、溶融装置と射出スリーブと鋳型キャビティを非反応性雰囲気に維持するステップと、約200°Fより低い過熱状態で前記溶融装置内部で溶融させるステップと、材料を前記溶融装置から前記射出スリーブへと移送して、前記スリーブの全容量より少量の容量を満たすステップと、前記の溶融した材料を前記鋳型キャビティ内部へと射出し、溶融した材料を鋳型キャビティ内部で凝固させるステップが含まれることを特徴とする方法が開示されている(特許文献4)。
また、高度の減圧状態のダイカスト鋳造装置及び鋳造方法として、プランジャの移動によって射出スリーブを通過して鋳型キャビティに向かって移動する浮動プラグを、射出スリーブの溶湯注入口下流に内設することで、鋳型キャビティを充填するために必要とされる適量の溶融金属又は合金で射出スリーブの充填率を向上させる方法が開示されている。(特許文献5)。
特開平09−164465号公報 特開平09−174219号公報 特開2000−197957号公報 特表2002−532260号公報 特開平11−156517号公報
以上に述べたように、コールドチャンバ方式のダイカスト装置は、比較的融点の高い金属の鋳造が可能であるが、チタン合金等の高融点金属では射出スリーブ内壁における凝固層の形成や射出スリーブの熱変形に起因する問題が顕在化するため、標準的なダイカスト装置によるチタン合金等の高融点金属の鋳造は困難である。また、射出スリーブ端部が固定ダイスに嵌合されている装置では、前記ホットスリーブ法を用いるとしても、嵌合部からの冷却や熱応力の発生によって射出スリーブ全体を溶湯温度付近まで加熱することは難しい。また、前記特許文献1、2に開示されている方法では、固定ダイプレートに近接して電磁誘導コイルを設置することができないため、電磁誘導効果のおよばない射出スリーブ嵌合部近傍での凝固層の形成を防止できない。また、ホットスリーブ法や溶湯に誘導電流を流す方法では、射出スリーブの溶湯接触箇所にセラミック材料が用いられるが、セラミック材料は急激な温度変化に弱く、溶湯温度が高い場合には注湯時の熱衝撃により射出スリーブが損傷する惧れがある。
また、前記特許文献3に開示されている装置は、射出スリーブの内側径と外側径の比を溶湯注湯時における射出スリーブの熱変形が最低とするように選択されていることを特徴とするもので、射出スリーブの熱変形を防止しようとするものではない。すなわち、射出スリーブ内壁で凝固層が強固な円筒形態を形成するのを防止するために、溶湯は射出スリーブ容量の50%以下で充填することが好ましいとされており、射出スリーブの下側のみが溶湯によって加熱されるために射出スリーブの熱変形は避けられない。また、溶湯注入時に射出スリーブ内壁で凝固層が形成され、それがプランジャチップによって破壊されて溶湯に混在し、鋳造欠陥を生成させる問題は解決されていない。
前記特許文献4に開示されている方法では、射出スリーブ容量に対する注湯量や溶湯の過加熱状態および材料組成について記述されているが、溶湯注入時に射出スリーブ内壁で凝固層が形成される問題や、溶湯注入時の不均一加熱によって射出スリーブが熱変形する問題の解決方法は示されていない。
前記特許文献5に開示されている方法では、前記浮動プラグの内設によって鋳型キャビティを充填するために必要とされる適量の溶湯で射出スリーブの充填率を向上させることができるが、射出スリーブ内壁において凝固層が円筒状に形成されやすくなる問題がある。射出スリーブ内壁に円筒状に形成された凝固層は、プランジャチップによる溶湯押圧時に射出スリーブ内壁によって支持されるために破砕されにくく、プランジャチップやプランジャチップを駆動するための構造が損傷する惧れがある。
さらに、高融点金属のダイカストでは、鋳型キャビティの熱疲労や溶損を防止するために、溶湯の温度をできるだけ低く抑える必要がある。そのため、固相線温度に対して溶湯を十分な過熱状態とすることができず、一方で溶湯と鋳型キャビティの温度差が大きいために溶湯の冷却速度が早く、鋳型キャビティ内に射出された溶湯はすぐに固相線温度に達して凝固する。したがって、溶湯の射出充填に許容される最大充填時間は非常に短く、高速なプランジャ速度が必要であるが、射出スリーブの熱変形を十分に防止できない状況では装置が故障するリスクが高く、融点が1000Kを超えるような高融点金属のダイカストは、実際にはあまり行なわれていない。
本発明は、このような高融点金属の高圧鋳造における問題を解決しようとするものであり、射出スリーブ内壁における凝固層の形成と射出スリーブの熱変形に起因する問題を効果的に解決し、溶湯が完全に凝固する前に鋳型キャビティへの充填を完了できる高融点金属の高圧鋳造方法とダイカスト装置を提供することを目的とする。
また、本発明の他の目的は、高融点金属をダイカストにより高圧鋳造することで、インベストメント鋳造等、従来の精密鋳造方法では困難な薄肉鋳造を実現し、材料特性に優れ鋳造品質の高い薄肉精密製品を鋳造する方法を提供するものです。
そこで、本発明は上記目的を達成するために、射出スリーブ内の溶湯をプランジャチップにより加圧して鋳型キャビティ内に充填する高融点金属の高圧鋳造方法において、射出スリーブと、該射出スリーブ内に摺動可能に嵌合され、かつ、プランジャロッドに固定されていないプランジャチップとによって射出容器を構成し、該射出容器内に鋳込材料を装填し、射出容器を鋳込口から離脱させた状態で誘導加熱コイル内に配置して、射出容器の加熱と鋳込材料の溶解を行なった後、射出容器を直線移動により鋳込口と連結し、次いでプランジャチップと分離した状態のプランジャロッドを所要の速度でプランジャチップに衝突させ、前記射出容器内の溶湯を一気に鋳型キャビティに射出充填するものである。
また、第2の課題解決手段は、鋳込材料の溶解から鋳型キャビティへの射出充填に至る全ての工程を、減圧雰囲気内で行なうものである。
また、第3の課題解決手段は、固定鋳型と可動鋳型で形成される鋳型キャビティに射出スリーブ内の溶湯をプランジャチップにより加圧充填して高圧鋳造を行なう高融点金属のダイカスト装置において、固定鋳型の下面に設けられた鋳込口に対して上下方向に連結と離脱が可能な射出スリーブと、該射出スリーブ内を摺動可能に嵌合され、かつ、プランジャロッドに固定されていないプランジャチップとからなる射出容器と、該射出容器を着脱自在に保持して上下移動させる移動保持具と、該移動保持具を駆動して射出容器の上下移動および鋳込口との連結と離脱を行なわせる駆動装置と、前記射出容器の移動範囲内に配置されていて射出容器の加熱と該射出容器内に装填された鋳込材料の溶解を行なうための誘導加熱コイルと、該誘導加熱コイル内に射出容器を断熱的に配置することができ、かつ、前記移動保持具との間で射出容器の受け渡しが可能な設置台と、該設置台と前記誘導加熱コイルを内設して、一方で固定鋳型の鋳込口と連通し、他方において外気環境を遮蔽しつつ前記移動保持具が摺動可能な状態で嵌合されている減圧室とで構成されるようにしたものである。
また、第4の課題解決手段は、射出スリーブが、炭素材料から作成されているようにしたものである。
また、第5の課題解決手段は、射出スリーブの少なくとも溶湯に接触する部分が、カルシアもしくはイットリアを主体とする材料から作成されているようにしたものである。
また、第6の課題解決手段は、射出スリーブの溶湯接触面が、カルシアもしくはイットリアを主体とする材料で被覆されているようにしたものである。
上記第1の課題解決手段による作用は次の通りである。すなわち、鋳込口から分離した状態で射出スリーブの加熱や射出スリーブ内の鋳込材料の溶解を行なうため、嵌合部からの放熱や熱膨張の違いに起因する問題を生じない。そのため、射出スリーブにおけるプランジャチップの全摺動行程を溶湯温度近傍もしくはそれ以上に加熱することができ、射出スリーブ内壁で凝固層が形成される問題を完全に防止できる。また、坩堝から射出スリーブに溶湯を移し変える必要がないため、注湯に伴う不均一加熱によって射出スリーブが熱変形したり、熱衝撃によって射出スリーブが損傷したりすることがない。また、射出スリーブを直線移動によって鋳込口と連通するため、射出スリーブの移動に要する時間が短く、しかも射出スリーブの充填率を高くできるため、溶湯の温度低下を最小限に抑えることができる。さらに、プランジャチップとプランジャロッドが着脱自在であるため、射出スリーブ内におけるプランジャチップの摺動距離に制限されることなく、プランジャロッドを十分なストロークで加速してプランジャチップに衝突させ、射出スリーブ内の溶湯を一気に鋳型キャビティに射出充填することできる。
また、第2の課題解決手段による作用は、チタン合金等の活性金属の溶湯が大気と反応して酸化するのを防止すると共に、射出充填時に射出スリーブや鋳型キャビティ内で空気が溶湯に巻き込まれ、鋳造欠陥となることを防止することができる。
第3の課題解決手段による作用は、前記第1と第2の解決手段を具体的な装置構成によって実現することである。
また、第4の課題解決手段による作用は、射出スリーブ自体が直接誘導加熱されるために加熱効率が高く、射出スリーブにおけるプランジャチップの摺動範囲全体を高温に加熱することができる。
第5の課題解決手段による作用は、射出スリーブの少なくとも溶湯に接触する部分が、熱力学的に非常に安定で還元されにくい性質を持つカルシアもしくはイットリアを主体とする材料によって形成されているため、鋳込材料の溶解や射出充填工程において射出スリーブから酸素や炭素が溶湯に混入するのを防止することができる。
また、第6の課題解決手段による作用は、熱力学的に非常に安定で還元されにくい性質を持つカルシアもしくはイットリアを、被覆よって射出スリーブの溶湯接触部に形成するため、射出スリーブの主たる構成材料や構造によらず溶湯に酸素や炭素が混入するのを防止することができる。
上述したように本発明の高融点金属の高圧鋳造方法および装置は、射出スリーブ内壁における凝固層の形成と射出スリーブの熱変形に起因する問題を効果的に解決し、短時間で溶湯を鋳型キャビティに射出充填することが出来る。
さらに、減圧雰囲気内において射出スリーブ内の溶湯を一気に鋳型キャビティに射出充填するため、従来の精密鋳造方法では困難な薄肉成形を実現し、材料特性に優れ鋳造品質の高い薄肉精密製品を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を図1、2に基づいて説明する。
図1は、本発明による高融点金属のダイカスト装置を一部断面で表した構成図である。この図面で示すように、固定ダイプレート7はタイバ11に固定されており、それと相対向して配置されている可動ダイプレート8は、型締めシリンダ19の作動によりタイバ11に案内されて直線移動が可能である。また、可動ダイプレート8には、型締め時に固定ダイスと可動ダイスを内在する空間を外気環境から遮断するための筒状部材17が取り付けられており、該筒状部材17の取り付け部および型締め時に該筒状部材17と固定ダイプレート7が当接する部分には真空シールが設けられている。
鋳型キャビティ22を構成する固定鋳型5と可動鋳型6は、それぞれ前記の固定ダイプレート7と可動ダイプレート8に固定されており、固定鋳型5の下面には、射出スリーブ1が上下方向に連結と離脱を行うための鋳込口が設けられている。
射出スリーブ1は鋳込口23に対して上下方向に連結と離脱を行うことが可能であり、図2−A、B、C、Dに示すいずれかの構造を有し、必要に応じてカルシアもしくはイットリアを被覆したものを用いることができる。また形状は、上部外周に鋳込口と同じ角度のテーパ加工が施され、下部内周にはプランジャチップ2の抜け落ち防止の突起30と前記移動保持具13で保持するための段加工31が施されている。
射出スリーブ1を保持して鋳込口23に着脱させる前記移動保持具13は、プランジャロッド3が内部を貫通するパイプ形状で、取り付け端にはプランジャロッド3の外周との間で気密性を維持するための真空シールが設けられており、移動プレート10に固定されている。
前記移動保持具13が固定される移動プレート10は、射出タイバ12に案内され、駆動装置14によって直線移動が可能である。
プランジャチップ2は、前記射出スリーブ1内に摺動可能に嵌合されており、プランジャロッド3に固定されていない。
誘導加熱コイル15は、前記駆動装置14による射出スリーブ1の移動範囲内で、かつ、周囲の部材による誘導損失を無視できる位置に設置されている。
中空構造体18は、固定ダイプレート7およびベースプレート9とともに前記誘導コイル15周りに減圧室21を構成するためのもので、鋳込材料20を装填するためのゲートと排気ポートを備える。該中空構造体18と固定ダイプレート7およびベースプレート9の接続部には真空シールが設けられ、また、ベースプレート9には前記移動保持具13が外気環境を遮蔽しつつ摺動可能な状態で嵌合されている。
設置台16は、誘導コイル15内に射出スリーブ1を断熱的に配置するためのもので、移動保持具13が貫通できる中空構造を有し、移動保持具13の上下運動によって移動保持具13との間で射出スリーブの受け渡しを行う。
プランジャロッド3を駆動する射出シリンダ4は、前記射出スリーブ移動プレート10に取り付けられており、前記駆動シリンダ4の作動によって射出スリーブ1と一体的に直線移動するようになっている。
以下、上記構成の動作を図3に基づいて説明する。まず、aに示すように射出スリーブ1とプランジャチップ2で構成される射出容器に一回の射出充填に必要な量の鋳込材料20を装填し、該射出容器を設置台16に載置することで誘導加熱コイル15内に断熱的に配置する。次に型締めシリンダ19により可動ダイプレート8を固定ダイプレート7側に移動させて型締めを行なう。このとき、可動ダイプレート8に取り付けられた前記筒状部材17の下端が、真空シールを介して固定ダイプレート7に当接し、固定ダイス5と可動ダイス6を内在する空間が外気環境から遮断される。次いで、前記中空構造体18と鋳型キャビティ22内の排気を行ない、減圧室21および鋳型キャビティ22内が所定の真空度に到達した後、誘導加熱コイル15に通電して射出スリーブ1の加熱と鋳込材料20の溶解を行なう。射出スリーブ1および内部の溶湯が所定の状態となった後、bに示すように前記駆動装置14により移動保持具13を上昇させて射出スリーブ1を設置台16から載せ換え、射出スリーブ1をそのまま鋳型方向に直線移動させて鋳込口23と連結させる。その直後、cに示すように射出シリンダ4を駆動し、プランジャロッド3を十分なストロークで加速してプランジャチップ2に衝突させ、射出スリーブ1内の溶湯を一気に鋳型キャビティ22に射出充填する。最後は、dに示すように鋳型キャビティ22で溶湯が完全に凝固した後、鋳型キャビティ22を大気圧に戻し、型締めシリンダ19により可動ダイス6を移動して成形品32を取り出す。以上のように、本実施形態によれば高融点金属のダイカスト製品が得られるものである。
本発明の実施形態を示すダイカスト装置の部分断面図 同射出スリーブの部分断面図 同実施工程を示す部分断面図
符号の説明
1 射出スリーブ
2 プランジャチップ
3 プランジャロッド
4 射出シリンダ
5 可動鋳型
6 固定鋳型
7 固定ダイプレート
8 可動ダイプレート
9 ベースプレート
10 移動プレート
11 タイバ
12 射出タイバ
13 移動保持具
14 駆動装置
15 誘導加熱コイル
16 設置台
17 筒状部材
18 中空構造体
19 型締シリンダ
20 鋳込材料
21 減圧室
22 鋳型キャビティ
23 鋳込口
24 全体が炭素材料からなる射出スリーブ
25 炭素材料からなる内筒
26 セラミックからなる射出スリーブ外筒
27 カルシアもしくはイットリアからなる射出スリーブ内筒
28 炭素材料からなる射出スリーブ外筒
29 全体がカルシアもしくはイットリアからなる射出スリーブ
30 突起
31 段加工
32 成形品

Claims (6)

  1. 射出スリーブ内の溶湯をプランジャチップにより加圧して鋳型キャビティ内に充填する高融点金属の高圧鋳造方法において、射出スリーブと、該射出スリーブ内に摺動可能に嵌合され、かつ、プランジャロッドに固定されていないプランジャチップとによって射出容器を構成し、該射出容器内に鋳込材料を装填し、射出容器を鋳込口から離脱させた状態で誘導加熱コイル内に配置して、射出容器の加熱と鋳込材料の溶解を行なった後、射出容器を直線移動により鋳込口と連結し、次いでプランジャチップと分離した状態のプランジャロッドを所要の速度でプランジャチップに衝突させ、前記射出容器内の溶湯を一気に鋳型キャビティに射出充填することを特徴とする高融点金属の高圧鋳造方法。
  2. 鋳込材料の溶解から鋳型キャビティへの射出充填に至る全ての工程を、減圧雰囲気内で行なうことを特徴とする請求項1記載の高融点金属の高圧鋳造方法。
  3. 固定鋳型と可動鋳型で形成される鋳型キャビティに射出スリーブ内の溶湯をプランジャチップにより加圧充填して高圧鋳造を行なう高融点金属のダイカスト装置において、固定鋳型の下面に設けられた鋳込口に対して上下方向に連結と離脱が可能な射出スリーブと、該射出スリーブ内を摺動可能に嵌合され、かつ、プランジャロッドに固定されていないプランジャチップとからなる射出容器と、該射出容器を着脱自在に保持して上下移動させる移動保持具と、該移動保持具を駆動して射出容器の上下移動および鋳込口との連結と離脱を行なわせる駆動装置と、前記射出容器の移動範囲内に配置されていて射出容器の加熱と該射出容器内に装填された鋳込材料の溶解を行なうための誘導加熱コイルと、該誘導加熱コイル内に射出容器を断熱的に配置することができ、かつ、前記移動保持具との間で射出容器の受け渡しが可能な設置台と、該設置台と前記誘導加熱コイルを内設して、一方で固定鋳型の鋳込口と連通し、他方において外気環境を遮蔽しつつ前記移動保持具が摺動可能な状態で嵌合されている減圧室とで構成されることを特徴とする高融点金属のダイカスト装置。
  4. 射出スリーブが、炭素材料から作成されていることを特徴とする請求項3記載の高融点金属のダイカスト装置。
  5. 射出スリーブの少なくとも溶湯に接触する部分が、カルシアもしくはイットリアを主体とする材料から作成されていることを特徴とする請求項3記載の高融点金属のダイカスト装置。
  6. 射出スリーブの溶湯接触面が、カルシアもしくはイットリアを主体とする材料で被覆されていることを特徴とする請求項3記載の高融点金属のダイカスト装置。
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