JPH09174218A - プランジャーチップおよび加圧成形方法 - Google Patents
プランジャーチップおよび加圧成形方法Info
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- JPH09174218A JPH09174218A JP7336610A JP33661095A JPH09174218A JP H09174218 A JPH09174218 A JP H09174218A JP 7336610 A JP7336610 A JP 7336610A JP 33661095 A JP33661095 A JP 33661095A JP H09174218 A JPH09174218 A JP H09174218A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P10/00—Technologies related to metal processing
- Y02P10/25—Process efficiency
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- General Induction Heating (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 成形材料のプランジャ−チップとの接触面の
温度低下を低減し、成形材料の均熱化を図り、また、成
形材料との接触による温度上昇を低減し、プランジャ−
チップの熱膨張によるスリ−ブ内壁面とのカジリ発生を
低減することにより製品品質の安定化を達成できるプラ
ンジャ−チップを提供する。 【解決手段】 プランジャ−チップ１の上面２ａに溝状
の空隙７を設け、蓋５により蓋をすることにより、空隙
７による断熱層を設ける。また、プランジャ−チップ１
を球状黒鉛鋳造品（ＦＣＤ５００）として、冷却水経路
４を短縮し成形材料への冷却の影響を低減する。以上の
ことにより、プランジャ−チップと成形材料との熱交換
を低減することができ課題を達成できる。
温度低下を低減し、成形材料の均熱化を図り、また、成
形材料との接触による温度上昇を低減し、プランジャ−
チップの熱膨張によるスリ−ブ内壁面とのカジリ発生を
低減することにより製品品質の安定化を達成できるプラ
ンジャ−チップを提供する。 【解決手段】 プランジャ−チップ１の上面２ａに溝状
の空隙７を設け、蓋５により蓋をすることにより、空隙
７による断熱層を設ける。また、プランジャ−チップ１
を球状黒鉛鋳造品（ＦＣＤ５００）として、冷却水経路
４を短縮し成形材料への冷却の影響を低減する。以上の
ことにより、プランジャ−チップと成形材料との熱交換
を低減することができ課題を達成できる。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばアルミニウ
ム鋳造用ダイカストマシンにおいて、スリーブ内に供給
される成形材料の均熱性を高め、安定した品質の成形品
を得るための低熱伝導性のプランジャーチップに関する
ものである。
ム鋳造用ダイカストマシンにおいて、スリーブ内に供給
される成形材料の均熱性を高め、安定した品質の成形品
を得るための低熱伝導性のプランジャーチップに関する
ものである。
【０００２】
【従来の技術】加圧成形技術に一般に使用されているダ
イカスト鋳造においては、まず成形材料である溶融金属
をラドルまたは電磁ポンプ等により、スリーブと呼ばれ
るシリンダーに供給する。それから、プランジャーチッ
プと呼ばれるピストンにより金型により形成されたキャ
ビティ内に射出される。この際、熱膨脹によるプランジ
ャーチップとスリーブとの間のカジリの発生を防ぐた
め、少なくともプランジャーチップには冷却手段が設け
られている。図１０は、従来のプランジャーチップの平
面図である。図１１は、従来のプランジャーチップの正
面図である。図１２は、従来のプランジャーチップのＡ
−Ａ´断面図である。図１２に示されるプランジャーチ
ップ２１は、円筒形の本体２２と冷却水の通路であるパ
イプ２３とからなる。本体２２は、合金工具鋼鋼材（Ｓ
ＫＤ）等により製作され、射出力に耐えられるよう一体
型となっている。冷却水はパイプ２３から本体２２内に
注入され、本体２２の熱を奪った後、本体２２後部の孔
２２ｂから排出される。しかし、この従来の金属一体型
のプランジャーチップ２１では、成形材料をスリーブ内
に供給した際、成形材料とプランジャーチップ２１の接
触面において、成形材料の急激な温度低下が起こる。こ
のため、（イ）成形材料に凝固層が発生し、キャビティ
内に射出されたとき、凝固片となって製品中に混入す
る。これにより、製品の機械的性質の低下、気密性の低
下、外観不良等を生ずることになる。さらに、少なくと
も一部に液相状態を含む、半溶融状態の成形材料をスリ
ーブ内に供給し、成形材料を各部位間で一定範囲内の温
度に制御し、キャビティ内に射出する加圧成形方法にお
いては、この従来の金属一体型のプランジャーチップ２
１では、（ロ）プランジャーチップ２１の冷却から、プ
ランジャーチップ２１の接触面の部分の成形材料の温度
だけが、急激に下がってしまい、成形材料を各部位間で
一定範囲内の温度に制御することが難しい。このこと
を、改善するために、図７に示されるプランジャーチッ
プ２１の上面２２ａにセラミックなどの低熱伝導材を断
熱層として設けた構造のものもある。しかし、プランジ
ャーチップ２１の接触面の部分の成形材料の温度低下は
改善されるものの、（ハ）プランジャーチップ２１の上
面２２ａの断熱層に割れが発生し、鋳造ごとの断熱層の
交換が必要となる。これにより、生産効率の低下、コス
ト上昇が避けられない。
イカスト鋳造においては、まず成形材料である溶融金属
をラドルまたは電磁ポンプ等により、スリーブと呼ばれ
るシリンダーに供給する。それから、プランジャーチッ
プと呼ばれるピストンにより金型により形成されたキャ
ビティ内に射出される。この際、熱膨脹によるプランジ
ャーチップとスリーブとの間のカジリの発生を防ぐた
め、少なくともプランジャーチップには冷却手段が設け
られている。図１０は、従来のプランジャーチップの平
面図である。図１１は、従来のプランジャーチップの正
面図である。図１２は、従来のプランジャーチップのＡ
−Ａ´断面図である。図１２に示されるプランジャーチ
ップ２１は、円筒形の本体２２と冷却水の通路であるパ
イプ２３とからなる。本体２２は、合金工具鋼鋼材（Ｓ
ＫＤ）等により製作され、射出力に耐えられるよう一体
型となっている。冷却水はパイプ２３から本体２２内に
注入され、本体２２の熱を奪った後、本体２２後部の孔
２２ｂから排出される。しかし、この従来の金属一体型
のプランジャーチップ２１では、成形材料をスリーブ内
に供給した際、成形材料とプランジャーチップ２１の接
触面において、成形材料の急激な温度低下が起こる。こ
のため、（イ）成形材料に凝固層が発生し、キャビティ
内に射出されたとき、凝固片となって製品中に混入す
る。これにより、製品の機械的性質の低下、気密性の低
下、外観不良等を生ずることになる。さらに、少なくと
も一部に液相状態を含む、半溶融状態の成形材料をスリ
ーブ内に供給し、成形材料を各部位間で一定範囲内の温
度に制御し、キャビティ内に射出する加圧成形方法にお
いては、この従来の金属一体型のプランジャーチップ２
１では、（ロ）プランジャーチップ２１の冷却から、プ
ランジャーチップ２１の接触面の部分の成形材料の温度
だけが、急激に下がってしまい、成形材料を各部位間で
一定範囲内の温度に制御することが難しい。このこと
を、改善するために、図７に示されるプランジャーチッ
プ２１の上面２２ａにセラミックなどの低熱伝導材を断
熱層として設けた構造のものもある。しかし、プランジ
ャーチップ２１の接触面の部分の成形材料の温度低下は
改善されるものの、（ハ）プランジャーチップ２１の上
面２２ａの断熱層に割れが発生し、鋳造ごとの断熱層の
交換が必要となる。これにより、生産効率の低下、コス
ト上昇が避けられない。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術では、それ
ぞれ（イ）、（ロ）、（ハ）の問題点があった。本発明
の解決しようとする課題を、以下に示す。 （ニ）プランジャーチップとの接触面の部分の成形材料
の温度低下を低減し、成形材料内に凝固層を発生させな
い。また、成形材料を各部位間で一定範囲内の温度に制
御することを妨げないようにする。 （ホ）プランジャーチップの、成形材料との接触による
温度上昇を低減し、プランジャーチップの熱膨張による
スリーブ内壁面とのカジリの発生を防止する。 （ヘ）プランジャーチップを、強度の大きい、耐熱性、
耐久性、耐衝撃性にすぐれたものとし、本体あるいは部
分の交換をなるべく少なくする。
ぞれ（イ）、（ロ）、（ハ）の問題点があった。本発明
の解決しようとする課題を、以下に示す。 （ニ）プランジャーチップとの接触面の部分の成形材料
の温度低下を低減し、成形材料内に凝固層を発生させな
い。また、成形材料を各部位間で一定範囲内の温度に制
御することを妨げないようにする。 （ホ）プランジャーチップの、成形材料との接触による
温度上昇を低減し、プランジャーチップの熱膨張による
スリーブ内壁面とのカジリの発生を防止する。 （ヘ）プランジャーチップを、強度の大きい、耐熱性、
耐久性、耐衝撃性にすぐれたものとし、本体あるいは部
分の交換をなるべく少なくする。
【０００４】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の本発明請求項１記載のプランジャーチップは、加圧成
形機のプランジャーチップにおいて、プランジャーチッ
プの本体内部に、少なくとも１か所の断熱層を設けるこ
とを特徴とする。請求項２記載のプランジャーチップ
は、前記請求項１記載のプランジャーチップにおいて、
前記断熱層が、空隙であることを特徴とする。請求項３
記載の加圧成形方法は、成形材料をスリーブ内に供給
し、プランジャーチップ本体内部に、少なくとも１か所
に断熱層が設けられたプランジャーチップによって、加
圧して製品キャビティ内に注入することを特徴とする。
請求項４記載の加圧成形方法は、前記請求項３記載の加
圧成形方法において、前記断熱層が、空隙であることを
特徴とする。請求項５記載の加圧成形方法は、前記請求
項３または請求項４記載の加圧成形方法において、前記
成形材料の各部位間の温度差を、±１０℃に制御して成
形することを特徴とする。請求項６記載の加圧成形方法
は、前記請求項３ないし請求項５いずれか一記載の加圧
成形方法において、前記成形材料が、粒状組織をもつ半
凝固スラリーを形成することを特徴とする。請求項７記
載の加圧成形方法は、前記請求項３ないし請求項６いず
れか一記載の加圧成形方法において、前記成形材料の周
囲に導電体を周方向に複数個配置し、導電体の外部の電
磁誘導コイルにより磁場を形成し、成形材料を加熱また
は保温するとともに撹拌することを特徴とする。請求項
８記載の加圧成形方法は、前記請求項３ないし請求項６
いずれか一記載の加圧成形方法において、前記成形材料
の周囲に少なくとも一部に複数のスリットを有する導電
体配置し、導電体の外部の電磁誘導コイルにより磁場を
形成し、成形材料を加熱または保温するとともに撹拌す
ることを特徴とする。請求項９記載の加圧成形方法は、
前記請求項７または請求項８記載の加圧成形方法におい
て、前記電磁誘導コイルのコイルピッチの粗密を調整し
て、成形材料を加熱または保温するとともに撹拌するこ
とを特徴とする。
の本発明請求項１記載のプランジャーチップは、加圧成
形機のプランジャーチップにおいて、プランジャーチッ
プの本体内部に、少なくとも１か所の断熱層を設けるこ
とを特徴とする。請求項２記載のプランジャーチップ
は、前記請求項１記載のプランジャーチップにおいて、
前記断熱層が、空隙であることを特徴とする。請求項３
記載の加圧成形方法は、成形材料をスリーブ内に供給
し、プランジャーチップ本体内部に、少なくとも１か所
に断熱層が設けられたプランジャーチップによって、加
圧して製品キャビティ内に注入することを特徴とする。
請求項４記載の加圧成形方法は、前記請求項３記載の加
圧成形方法において、前記断熱層が、空隙であることを
特徴とする。請求項５記載の加圧成形方法は、前記請求
項３または請求項４記載の加圧成形方法において、前記
成形材料の各部位間の温度差を、±１０℃に制御して成
形することを特徴とする。請求項６記載の加圧成形方法
は、前記請求項３ないし請求項５いずれか一記載の加圧
成形方法において、前記成形材料が、粒状組織をもつ半
凝固スラリーを形成することを特徴とする。請求項７記
載の加圧成形方法は、前記請求項３ないし請求項６いず
れか一記載の加圧成形方法において、前記成形材料の周
囲に導電体を周方向に複数個配置し、導電体の外部の電
磁誘導コイルにより磁場を形成し、成形材料を加熱また
は保温するとともに撹拌することを特徴とする。請求項
８記載の加圧成形方法は、前記請求項３ないし請求項６
いずれか一記載の加圧成形方法において、前記成形材料
の周囲に少なくとも一部に複数のスリットを有する導電
体配置し、導電体の外部の電磁誘導コイルにより磁場を
形成し、成形材料を加熱または保温するとともに撹拌す
ることを特徴とする。請求項９記載の加圧成形方法は、
前記請求項７または請求項８記載の加圧成形方法におい
て、前記電磁誘導コイルのコイルピッチの粗密を調整し
て、成形材料を加熱または保温するとともに撹拌するこ
とを特徴とする。
【０００５】
【発明の実施の形態】図１は、本発明によるプランジャ
ーチップの平面図である。図２は、本発明によるプラン
ジャーチップの正面図である。図３は、本発明によるプ
ランジャーチップのＡ−Ａ´断面図である。図３に示さ
れるプランジャーチップ１は、円筒形の本体２と冷却水
の通路であるパイプ３とからなる。本体２の上面には、
円板形の蓋５が嵌められるようになっている。蓋５は、
さらボルト６によって本体２に固定される。本体２に
は、さらボルト６の雌ネジが加工されている。また、蓋
５には、さら状の座面を有したボルト孔が加工されてい
る。本体２の蓋５の取り付けられる面には、空隙である
溝状の断熱層７が加工されている。本体２の下部には、
パイプ３が挿入され、冷却水の出口である孔２ｂが設け
られている。本体２は球状黒鉛鋳鉄品（ＦＣＤ５００）
であり、強度と潤滑性にすぐれる。また、蓋５は熱間強
度にすぐれた熱間金型用合金工具鋼鋼材（ＳＫＤ６１）
により製作する。冷却水はパイプ３から本体２内に注入
され、本体２の熱を奪った後、本体２後部の孔２ｂから
排出される。
ーチップの平面図である。図２は、本発明によるプラン
ジャーチップの正面図である。図３は、本発明によるプ
ランジャーチップのＡ−Ａ´断面図である。図３に示さ
れるプランジャーチップ１は、円筒形の本体２と冷却水
の通路であるパイプ３とからなる。本体２の上面には、
円板形の蓋５が嵌められるようになっている。蓋５は、
さらボルト６によって本体２に固定される。本体２に
は、さらボルト６の雌ネジが加工されている。また、蓋
５には、さら状の座面を有したボルト孔が加工されてい
る。本体２の蓋５の取り付けられる面には、空隙である
溝状の断熱層７が加工されている。本体２の下部には、
パイプ３が挿入され、冷却水の出口である孔２ｂが設け
られている。本体２は球状黒鉛鋳鉄品（ＦＣＤ５００）
であり、強度と潤滑性にすぐれる。また、蓋５は熱間強
度にすぐれた熱間金型用合金工具鋼鋼材（ＳＫＤ６１）
により製作する。冷却水はパイプ３から本体２内に注入
され、本体２の熱を奪った後、本体２後部の孔２ｂから
排出される。
【０００６】図３に示されるプランジャーチップ１は、
空隙である溝状の断熱層７により、プランジャーチップ
１と成形材料３１との熱交換を低減しようとするもので
ある。このことにより、プランジャーチップ１の上面２
ａと接触する部分の成形材料３１の温度低下を低減し、
成形材料３１内に凝固層を発生させない。また、成形材
料３１を各部位間で一定範囲内の温度に制御することを
妨げない。さらに、プランジャーチップ１の、成形材料
３１との接触による温度上昇を低減し、プランジャーチ
ップ１の熱膨張によるスリーブ４１内壁面とのカジリの
発生を防止する。 さらに、本体２は強度と潤滑性にす
ぐれる球状黒鉛鋳鉄品（ＦＣＤ５００）であるので、ス
リーブ４１との耐カジリ性が向上される。これにより、
従来の一体型プランジャーチップに比べて、冷却水の経
路４を小さくできる。したがって、冷却水による、上面
２ａと接触する部分の成形材料３１の温度低下を低減す
ることができる。蓋５は熱間強度にすぐれる熱間金型用
合金工具鋼鋼材（ＳＫＤ６１）でできているので、耐熱
性、耐久性、耐衝撃性にすぐれる。また、破損した場合
でもさらボルト６を取り外して簡単に交換できる。
空隙である溝状の断熱層７により、プランジャーチップ
１と成形材料３１との熱交換を低減しようとするもので
ある。このことにより、プランジャーチップ１の上面２
ａと接触する部分の成形材料３１の温度低下を低減し、
成形材料３１内に凝固層を発生させない。また、成形材
料３１を各部位間で一定範囲内の温度に制御することを
妨げない。さらに、プランジャーチップ１の、成形材料
３１との接触による温度上昇を低減し、プランジャーチ
ップ１の熱膨張によるスリーブ４１内壁面とのカジリの
発生を防止する。 さらに、本体２は強度と潤滑性にす
ぐれる球状黒鉛鋳鉄品（ＦＣＤ５００）であるので、ス
リーブ４１との耐カジリ性が向上される。これにより、
従来の一体型プランジャーチップに比べて、冷却水の経
路４を小さくできる。したがって、冷却水による、上面
２ａと接触する部分の成形材料３１の温度低下を低減す
ることができる。蓋５は熱間強度にすぐれる熱間金型用
合金工具鋼鋼材（ＳＫＤ６１）でできているので、耐熱
性、耐久性、耐衝撃性にすぐれる。また、破損した場合
でもさらボルト６を取り外して簡単に交換できる。
【０００７】本発明によるプランジャーチップの一実施
の形態として、横鋳込み横締め型のアルミニウム合金鋳
物鋳造用のダイカストマシンに適用されたプランジャー
チップを図４に示す。アルミニウム合金鋳物の加圧成形
方法について述べる。まず、成形材料３１をラドル（図
示せず）によりスリーブ４１内に供給する。そして、プ
ランジャーチップ１により成形材料３１を図４に示され
る内筒部３３内の加熱保温可能な位置に移動する。つぎ
に、導電体である外筒部３２を介して、外部の電磁誘導
コイル３４から成形材料３１に誘導電流を生じさせて、
成形材料３１を保温もしくは溶融状態まで加熱し撹拌す
る。このとき、成形材料３１の各部位間での温度差を±
１０℃の範囲内に制御する。さらに、プランジャーチッ
プ１を摺動させて、その押圧力により、成形材料３１を
固定型４６と可動型４７により形成されたキャビティ３
７内に射出する。成形材料３１が冷却され硬化した後、
可動型４７を取り外して、成形品（図示せず）を得る。
また、このダイカストマシンにより粒状組織を持つ半凝
固スラリーを生成するすることももちろん可能である。
の形態として、横鋳込み横締め型のアルミニウム合金鋳
物鋳造用のダイカストマシンに適用されたプランジャー
チップを図４に示す。アルミニウム合金鋳物の加圧成形
方法について述べる。まず、成形材料３１をラドル（図
示せず）によりスリーブ４１内に供給する。そして、プ
ランジャーチップ１により成形材料３１を図４に示され
る内筒部３３内の加熱保温可能な位置に移動する。つぎ
に、導電体である外筒部３２を介して、外部の電磁誘導
コイル３４から成形材料３１に誘導電流を生じさせて、
成形材料３１を保温もしくは溶融状態まで加熱し撹拌す
る。このとき、成形材料３１の各部位間での温度差を±
１０℃の範囲内に制御する。さらに、プランジャーチッ
プ１を摺動させて、その押圧力により、成形材料３１を
固定型４６と可動型４７により形成されたキャビティ３
７内に射出する。成形材料３１が冷却され硬化した後、
可動型４７を取り外して、成形品（図示せず）を得る。
また、このダイカストマシンにより粒状組織を持つ半凝
固スラリーを生成するすることももちろん可能である。
【０００８】（実施例１）プランジャーチップ１のスリ
ーブ４１内の成形材料３１の温度低下に対する効果につ
いて、図５に示される測定箇所Ｃにおける温度測定の結
果に基づいて説明する。図６は、従来技術のプランジャ
ーチップ（材質ＦＣＤ）と本発明によるプランジャーチ
ップ１の測定箇所Ｃにおける温度測定の結果（冷却曲
線）を示すグラフである。図６に示されるように、従来
品は開始１０秒間の温度低下が著しい。本発明品は、ほ
ぼ一定の割合で温度が低下しているし、温度低下も従来
品に比べて少ない。したがって、成形材料３１のプラン
ジャーチップ１との接触面の温度低下を低減できる。
ーブ４１内の成形材料３１の温度低下に対する効果につ
いて、図５に示される測定箇所Ｃにおける温度測定の結
果に基づいて説明する。図６は、従来技術のプランジャ
ーチップ（材質ＦＣＤ）と本発明によるプランジャーチ
ップ１の測定箇所Ｃにおける温度測定の結果（冷却曲
線）を示すグラフである。図６に示されるように、従来
品は開始１０秒間の温度低下が著しい。本発明品は、ほ
ぼ一定の割合で温度が低下しているし、温度低下も従来
品に比べて少ない。したがって、成形材料３１のプラン
ジャーチップ１との接触面の温度低下を低減できる。
【０００９】（実施例２）電磁誘導コイル３４のコイル
ピッチの粗密を調整したときの、スリーブ４１内の成形
材料３１の温度低下に対する効果について、図５に示さ
れる測定箇所Ａ、Ａ′、Ｂ、Ｂ′における温度測定の結
果に基づいて説明する。電磁誘導コイル３４の出力は３
０KWで行った。図７は、上部のコイルピッチを密とした
ときの各測定箇所における温度測定の結果（冷却曲線）
を示すグラフである。図８は、下部のコイルピッチを密
としたときの各測定箇所における温度測定の結果（冷却
曲線）を示すグラフである。図９は、コイルピッチを均
等としたときの各測定箇所における温度測定の結果（冷
却曲線）を示すグラフである。
ピッチの粗密を調整したときの、スリーブ４１内の成形
材料３１の温度低下に対する効果について、図５に示さ
れる測定箇所Ａ、Ａ′、Ｂ、Ｂ′における温度測定の結
果に基づいて説明する。電磁誘導コイル３４の出力は３
０KWで行った。図７は、上部のコイルピッチを密とした
ときの各測定箇所における温度測定の結果（冷却曲線）
を示すグラフである。図８は、下部のコイルピッチを密
としたときの各測定箇所における温度測定の結果（冷却
曲線）を示すグラフである。図９は、コイルピッチを均
等としたときの各測定箇所における温度測定の結果（冷
却曲線）を示すグラフである。
【００１０】図７に示されるように、上部のコイルピッ
チを密としたときは、測定開始直後の２５秒間における
Ａ、Ｂの温度低下が大きい。図８に示されるように、下
部のコイルピッチを密としたときは、Ｂはやや温度低下
が大きいものの、Ａ、Ａ′、Ｂ′についてはほぼ同様に
ゆるやかな温度低下曲線を示す。図９に示されるよう
に、コイルピッチを均等としたときは、Ａ、Ｂの温度低
下が、Ａ′、Ｂ′に比べて大きい。以上のことにより、
プランジャ−チップ１との接触による温度低下の大きい
下部のコイルピッチを密としたときが、成形材料１の各
部分についての温度低下はほぼ均等であった。したがっ
て、本発明によるプランジャ−チップ１により低減され
た温度低下は、さらにコイルピッチの粗密を調整するこ
とでさらに低減され、成形材料の均熱性を高めることに
対する効果は大きくなる。
チを密としたときは、測定開始直後の２５秒間における
Ａ、Ｂの温度低下が大きい。図８に示されるように、下
部のコイルピッチを密としたときは、Ｂはやや温度低下
が大きいものの、Ａ、Ａ′、Ｂ′についてはほぼ同様に
ゆるやかな温度低下曲線を示す。図９に示されるよう
に、コイルピッチを均等としたときは、Ａ、Ｂの温度低
下が、Ａ′、Ｂ′に比べて大きい。以上のことにより、
プランジャ−チップ１との接触による温度低下の大きい
下部のコイルピッチを密としたときが、成形材料１の各
部分についての温度低下はほぼ均等であった。したがっ
て、本発明によるプランジャ−チップ１により低減され
た温度低下は、さらにコイルピッチの粗密を調整するこ
とでさらに低減され、成形材料の均熱性を高めることに
対する効果は大きくなる。
【００１１】
【発明の効果】本発明による効果を、以下に示す。 （ト）プランジャーチップとの接触面の部分の成形材料
の温度低下を低減し、成形材料内に凝固層を発生させな
い。また、成形材料を各部位間で一定範囲内の温度に制
御することを妨げない。 （チ）プランジャーチップの、成形材料との接触による
温度上昇を低減し、プランジャーチップの熱膨張による
スリーブ内壁面とのカジリの発生を少なくできる。 （リ）プランジャーチップが、強度の大きい、耐熱性、
耐久性、耐衝撃性にすぐれたものとなり、本体あるいは
部分の交換が少なくすむ。
の温度低下を低減し、成形材料内に凝固層を発生させな
い。また、成形材料を各部位間で一定範囲内の温度に制
御することを妨げない。 （チ）プランジャーチップの、成形材料との接触による
温度上昇を低減し、プランジャーチップの熱膨張による
スリーブ内壁面とのカジリの発生を少なくできる。 （リ）プランジャーチップが、強度の大きい、耐熱性、
耐久性、耐衝撃性にすぐれたものとなり、本体あるいは
部分の交換が少なくすむ。
【図１】 本発明によるプランジャーチップの平面図
【図２】 本発明によるプランジャーチップの正面図
【図３】 本発明によるプランジャーチップの断面図
【図４】 本発明によるプランジャーチップの実施の形
態を示した図
態を示した図
【図５】 実施例１の説明図
【図６】 実施例１の説明図
【図７】 実施例２の説明図
【図８】 実施例２の説明図
【図９】 実施例２の説明図
【図１０】 従来例の説明図
【図１１】 従来例の説明図
【図１２】 従来例の説明図
１ プランジャーチップ ２ 本体 ２ａ 上面 ２ｂ 孔 ３ パイプ ４ 冷却水経路 ５ 蓋 ６ さらボルト ７ 空隙 ３１ 成形材料 ３２ 外筒部 ３３ 内筒部 ３４ 電磁誘導コイル ３７ キャビティ ４１ スリーブ ４６ 固定型 ４７ 可動型
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｈ０５Ｂ 6/10 ３１１ Ｈ０５Ｂ 6/10 ３１１
Claims (9)
- 【請求項１】加圧成形機のプランジャーチップにおい
て、プランジャーチップの本体内部に、少なくとも１か
所の断熱層を設けることを特徴とするプランジャーチッ
プ。 - 【請求項２】前記断熱層が、空隙であることを特徴とす
る前記請求項１記載のプランジャーチップ。 - 【請求項３】成形材料をスリーブ内に供給し、プランジ
ャーチップ本体内部に、少なくとも１か所に断熱層が設
けられたプランジャーチップによって、加圧して製品キ
ャビティ内に注入することを特徴とする加圧成形方法。 - 【請求項４】前記断熱層が、空隙であることを特徴とす
る前記請求項３記載の加圧成形方法。 - 【請求項５】前記成形材料の各部位間の温度差を、±１
０℃に制御して成形することを特徴とする前記請求項３
または請求項４記載の加圧成形方法。 - 【請求項６】前記成形材料が、粒状組織をもつ半凝固ス
ラリーを形成することを特徴とする前記請求項３ないし
請求項５いずれか一記載の加圧成形方法。 - 【請求項７】前記成形材料の周囲に導電体を周方向に複
数個配置し、導電体の外部の電磁誘導コイルにより磁場
を形成し、成形材料を加熱または保温するとともに撹拌
することを特徴とする前記請求項３ないし請求項６いず
れか一記載の加圧成形方法。 - 【請求項８】前記成形材料の周囲に少なくとも一部に複
数のスリットを有する導電体配置し、導電体の外部の電
磁誘導コイルにより磁場を形成し、成形材料を加熱また
は保温するとともに撹拌することを特徴とする前記請求
項３ないし請求項６いずれか一記載の加圧成形方法。 - 【請求項９】前記電磁誘導コイルのコイルピッチの粗密
を調整して、成形材料を加熱または保温するとともに撹
拌することを特徴とする前記請求項７または請求項８記
載の加圧成形方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7336610A JPH09174218A (ja) | 1995-12-25 | 1995-12-25 | プランジャーチップおよび加圧成形方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7336610A JPH09174218A (ja) | 1995-12-25 | 1995-12-25 | プランジャーチップおよび加圧成形方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09174218A true JPH09174218A (ja) | 1997-07-08 |
Family
ID=18300946
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7336610A Pending JPH09174218A (ja) | 1995-12-25 | 1995-12-25 | プランジャーチップおよび加圧成形方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09174218A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN104043805A (zh) * | 2013-03-14 | 2014-09-17 | 科卢斯博知识产权有限公司 | 带有可移除的柱塞头的柱塞 |
| US20170136532A1 (en) * | 2015-11-17 | 2017-05-18 | United Technologies Corporation | Highly cooled die casting plunger |
| US20170136531A1 (en) * | 2015-11-17 | 2017-05-18 | United Technologies Corporation | Die cast tip cover and method of managing radial deflection of die cast tip |
-
1995
- 1995-12-25 JP JP7336610A patent/JPH09174218A/ja active Pending
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN104043805A (zh) * | 2013-03-14 | 2014-09-17 | 科卢斯博知识产权有限公司 | 带有可移除的柱塞头的柱塞 |
| JP2014176899A (ja) * | 2013-03-14 | 2014-09-25 | Crucible Intellectual Property Llc | 取り外し可能プランジャチップを有するプランジャ |
| JP2017052007A (ja) * | 2013-03-14 | 2017-03-16 | クルーシブル インテレクチュアル プロパティ エルエルシーＣｒｕｃｉｂｌｅ Ｉｎｔｅｌｌｅｃｔｕａｌ Ｐｒｏｐｅｒｔｙ Ｌｌｃ | 取り外し可能プランジャチップを有するプランジャ |
| US20170136532A1 (en) * | 2015-11-17 | 2017-05-18 | United Technologies Corporation | Highly cooled die casting plunger |
| US20170136531A1 (en) * | 2015-11-17 | 2017-05-18 | United Technologies Corporation | Die cast tip cover and method of managing radial deflection of die cast tip |
| EP3170581A1 (en) * | 2015-11-17 | 2017-05-24 | United Technologies Corporation | Die cast tip cover and method of managing radial deflection of die cast tip |
| US10166601B2 (en) * | 2015-11-17 | 2019-01-01 | United Technologies Corporation | Die cast tip cover and method of managing radial deflection of die cast tip |
| US10173261B2 (en) | 2015-11-17 | 2019-01-08 | United Technologies Corporation | Highly cooled die casting plunger |
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