JP3046332B2 - 発酵法によるアミノ酸の製造法 - Google Patents
発酵法によるアミノ酸の製造法Info
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- Y10S435/822—Microorganisms using bacteria or actinomycetales
Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 L−スレオニンやL−リジンなどのアミノ酸は、医
薬、食品、飼料などに広く利用されている重要な物質で
ある。
薬、食品、飼料などに広く利用されている重要な物質で
ある。
従来の技術 従来、安価に大量に入手可能な発酵原料であるメタノ
ールからアミノ酸を製造する方法としては、アクロモバ
クター属およびシュードモナス属(特公昭45−25273号
公報)、プロタミノバクター属(特開昭49−125590号公
報)、プロタミノバクター属およびメタノモナス属(特
開昭50−25790号公報)、ミクロサイクラス属(特開昭5
2−18886号公報)などに属する微生物を用いる方法が知
られている。しかし、いずれの場合もアミノ酸の生産量
は少なく、満足すべきものではない。
ールからアミノ酸を製造する方法としては、アクロモバ
クター属およびシュードモナス属(特公昭45−25273号
公報)、プロタミノバクター属(特開昭49−125590号公
報)、プロタミノバクター属およびメタノモナス属(特
開昭50−25790号公報)、ミクロサイクラス属(特開昭5
2−18886号公報)などに属する微生物を用いる方法が知
られている。しかし、いずれの場合もアミノ酸の生産量
は少なく、満足すべきものではない。
発明が解決しようとする課題 本発明の目的は、医薬、食品、飼料などに有用なL−
スレオニンやL−リジンなどのアミノ酸を工業的により
効率よく、安価に製造する方法を提供することにある。
スレオニンやL−リジンなどのアミノ酸を工業的により
効率よく、安価に製造する方法を提供することにある。
課題を解決するための手段 本発明によれば、メチロバチルス属に属し、抗生物質
およびアミノ酸代謝拮抗物質から選ばれる少なくとも1
つに対する感受性が向上した菌株を親株として変異処理
により得られ、L−スレオニン、L−リジンおよびアミ
ノ酸代謝拮抗物質から選ばれる少なくとも1つに耐性を
有し、かつアミノ酸生産能を微生物を、メタノールを主
たる炭素源として含有する培地に培養し、培養物中にア
ミノ酸を生成蓄積させ、該培養物からアミノ酸を採取す
ることを特徴とする発酵法によるアミノ酸の製造法を提
供することができる。
およびアミノ酸代謝拮抗物質から選ばれる少なくとも1
つに対する感受性が向上した菌株を親株として変異処理
により得られ、L−スレオニン、L−リジンおよびアミ
ノ酸代謝拮抗物質から選ばれる少なくとも1つに耐性を
有し、かつアミノ酸生産能を微生物を、メタノールを主
たる炭素源として含有する培地に培養し、培養物中にア
ミノ酸を生成蓄積させ、該培養物からアミノ酸を採取す
ることを特徴とする発酵法によるアミノ酸の製造法を提
供することができる。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明で用いられる微生物は、メチロバチルス属に属
し、抗生物質およびアミノ酸代謝拮抗物質から選ばれる
少なくとも1つに対する感受性が向上した菌株を親株と
して変異処理により得られ、L−スレオニン(以下、L
−Thrと略記する。)、L−リジン(以下、L−Lysと略
記する。)およびアミノ酸代謝拮抗物質から選ばれる少
なくとも1つに耐性を有し、メタノールを主たる炭素源
として含有する培地に生育でき、かつアミノ酸とくにL
−ThrやL−Lysの生産能を有する微生物であればよい。
このような性質を有する変異株は、親株に紫外線照射、
N−メチル−N′−ニトロ−N−ニトロソグアニジン
(NTG)処理なとによる通常の変異処理を施して得られ
る。
し、抗生物質およびアミノ酸代謝拮抗物質から選ばれる
少なくとも1つに対する感受性が向上した菌株を親株と
して変異処理により得られ、L−スレオニン(以下、L
−Thrと略記する。)、L−リジン(以下、L−Lysと略
記する。)およびアミノ酸代謝拮抗物質から選ばれる少
なくとも1つに耐性を有し、メタノールを主たる炭素源
として含有する培地に生育でき、かつアミノ酸とくにL
−ThrやL−Lysの生産能を有する微生物であればよい。
このような性質を有する変異株は、親株に紫外線照射、
N−メチル−N′−ニトロ−N−ニトロソグアニジン
(NTG)処理なとによる通常の変異処理を施して得られ
る。
抗生物質としては、カナマイシン、アンピシリン、ス
トレプトマイシンなどがあげられる。
トレプトマイシンなどがあげられる。
アミノ酸代謝拮抗物質としては、α−アミノ−β−ヒ
ドロキシ吉草酸(以下、AHVと略記する。)、S−2−
アミノエチル−L−システイン(以下、AECと略記す
る。)およびDL−4,5−トランスデヒドロリジン(以
下、DHLと略記する。)などがあげられる。
ドロキシ吉草酸(以下、AHVと略記する。)、S−2−
アミノエチル−L−システイン(以下、AECと略記す
る。)およびDL−4,5−トランスデヒドロリジン(以
下、DHLと略記する。)などがあげられる。
本発明で用いられる微生物の具体例を第1表に示す。
これらの菌株の取得方法を示す。
メチロバチルス属細菌の野生菌はアミノ酸代謝拮抗物
質に対する感受性が低く、野生株にアミノ酸代謝拮抗物
質に対する耐性を付与し、代謝制御変異株を分離するこ
とが難しい。アミノ酸代謝拮抗物質に対する感受性が低
いのは、種々の薬剤に対する膜透過性が悪いことが原因
として考えられる。そこで野生株からアミノ酸漏出型変
異株を誘導し、得られた変異株の中から種々の薬剤に対
する感受性が向上し、薬剤の透過性が向上したと考えら
れる株を親株として取得する。
質に対する感受性が低く、野生株にアミノ酸代謝拮抗物
質に対する耐性を付与し、代謝制御変異株を分離するこ
とが難しい。アミノ酸代謝拮抗物質に対する感受性が低
いのは、種々の薬剤に対する膜透過性が悪いことが原因
として考えられる。そこで野生株からアミノ酸漏出型変
異株を誘導し、得られた変異株の中から種々の薬剤に対
する感受性が向上し、薬剤の透過性が向上したと考えら
れる株を親株として取得する。
親株としては、メチロバチルス属に属し、カナマイシ
ン、アンピシリン、ストレプトマイシンなどの抗生物
質、α−アミノ−β−ヒドロキシ吉草酸、S−2−アミ
ノエチル−L−システインなどのアミノ酸代謝拮抗物質
から選ばれる少なくとも1つに対する感受性が向上した
ものが用いられる。具体的には既に公知の菌株やアクロ
モバクター・メタノーロフィラ(Achromobacter methan
olophila)ATCC 21452株、シュードモナス・インスエタ
(Pseudomonas insueta)ATCC 21276株、プロタミノバ
クター・チアミノファーガス(Protaminobacter thiami
nophagus)ATCC 21371株、メタノモナス・メチロボーラ
(Methanomonas methylovora)ATCC 21369株などの野生
株の、前記したような薬剤に対する感受性を向上させた
変異株が好ましい。既に公知の菌株としては、シュード
モナス・インスエタK−015(ATCC21966株)、シュード
モナス・インスエタK−038(ATCC 21967株)、プロタ
ミノバクター・チアミノファーガスK−224(ATCC 2196
9株)などがあげられる。
ン、アンピシリン、ストレプトマイシンなどの抗生物
質、α−アミノ−β−ヒドロキシ吉草酸、S−2−アミ
ノエチル−L−システインなどのアミノ酸代謝拮抗物質
から選ばれる少なくとも1つに対する感受性が向上した
ものが用いられる。具体的には既に公知の菌株やアクロ
モバクター・メタノーロフィラ(Achromobacter methan
olophila)ATCC 21452株、シュードモナス・インスエタ
(Pseudomonas insueta)ATCC 21276株、プロタミノバ
クター・チアミノファーガス(Protaminobacter thiami
nophagus)ATCC 21371株、メタノモナス・メチロボーラ
(Methanomonas methylovora)ATCC 21369株などの野生
株の、前記したような薬剤に対する感受性を向上させた
変異株が好ましい。既に公知の菌株としては、シュード
モナス・インスエタK−015(ATCC21966株)、シュード
モナス・インスエタK−038(ATCC 21967株)、プロタ
ミノバクター・チアミノファーガスK−224(ATCC 2196
9株)などがあげられる。
ATCC 21452株、ATCC 21276株、ATCC 21371株、ATCC 2
1369株、ATCC 21966株、ATCC21967株およびATCC 21969
株はいずれも、現在メチロバチルス(Methylobacillu
s)属に分類されていることがインターナショナル・ジ
ャーナル・システマティック・バクテリオロジー(Inte
rnational J.Systematic Bacteriology),27,p247−25
5,1977;34,p188−201,1984に記載されている。
1369株、ATCC 21966株、ATCC21967株およびATCC 21969
株はいずれも、現在メチロバチルス(Methylobacillu
s)属に分類されていることがインターナショナル・ジ
ャーナル・システマティック・バクテリオロジー(Inte
rnational J.Systematic Bacteriology),27,p247−25
5,1977;34,p188−201,1984に記載されている。
そこで本明細書中ではATCC 21452株、ATCC 21276株、
ATCC 21371株、ATCC 21369株、ATCC 21966株、ATCC 219
67株およびATCC 21969株をそれぞれ、メチロバチルス・
エスピー1001、1011、1006、1003、K−015、K−038お
よびK−224株と呼称する。
ATCC 21371株、ATCC 21369株、ATCC 21966株、ATCC 219
67株およびATCC 21969株をそれぞれ、メチロバチルス・
エスピー1001、1011、1006、1003、K−015、K−038お
よびK−224株と呼称する。
メチロバチルス・エスピー1001株、1011株、1006株お
よび1003株などの野生株に、薬剤に対する感受性を向上
させるには、前記したような野生株にNTG処理などの通
常の変異処理を施す。具体的な菌株としては、メチロバ
チルス・エスピーiA111株などがあげられる。以下にiA1
11株の取得方法を示す。
よび1003株などの野生株に、薬剤に対する感受性を向上
させるには、前記したような野生株にNTG処理などの通
常の変異処理を施す。具体的な菌株としては、メチロバ
チルス・エスピーiA111株などがあげられる。以下にiA1
11株の取得方法を示す。
メチロバチルス・エスピー1011株を下記組成からなる
M1培地で30℃、24時間培養する。得られた菌体を常法に
よりNTG処理(500mg/、30℃で30分)し、カザミノ酸
(ディフコ社製)0.1%およびL−トリプトファン20mg/
含有するM1寒天培地(M1培地+寒天1.5%)に塗布す
る。これを、30℃で3〜14日培養し、生じたコロニーを
釣菌分離する。このようにして得られた変異株を試験管
内の3mlの種培地へ植菌し、30℃で18時間培養する。得
られた種培養液1mlを、50ml容太型試験管中の、メタノ
ールを2%添加した発酵培地10mlに植え、培養24時間後
に2%量のメタノールをさらに添加し、30℃で合計48時
間培養する。培養はいずれも、振盪培養でおこなう。
M1培地で30℃、24時間培養する。得られた菌体を常法に
よりNTG処理(500mg/、30℃で30分)し、カザミノ酸
(ディフコ社製)0.1%およびL−トリプトファン20mg/
含有するM1寒天培地(M1培地+寒天1.5%)に塗布す
る。これを、30℃で3〜14日培養し、生じたコロニーを
釣菌分離する。このようにして得られた変異株を試験管
内の3mlの種培地へ植菌し、30℃で18時間培養する。得
られた種培養液1mlを、50ml容太型試験管中の、メタノ
ールを2%添加した発酵培地10mlに植え、培養24時間後
に2%量のメタノールをさらに添加し、30℃で合計48時
間培養する。培養はいずれも、振盪培養でおこなう。
以下に、それぞれの培地組成を示す。
M1培地組成:メタノール0.5%、硫酸アンモニウム0.2
%、燐酸一カリウム0.1%、燐酸二カリウム0.7%、塩化
ナトリウム0.01%、チオウレア0.01%、硫酸マグネシウ
ム0.05%、硫酸第一鉄10mg/、硫酸マンガン8mg/、
チアミン1mg/、ビオチン0.01mg/、pH7.0 種培地(以下、種培値aという)組成:粉末ブイヨン
(極東製薬社製)2%、酵母エキスS(大五製薬社製)
0.5%、メタノール1%、pH7.0 発酵培地(以下、発酵培地bという)組成:硫酸アンモ
ニウム0.8%、燐酸一カリウム0.1%、燐酸二カリウム0.
7%、塩化ナトリウム0.1%、硫酸マグネシウム0.04%、
硫酸第一鉄10mg/、硫酸マンガン10mg/、ビオチン0.
05mg/、チアミン0.2mg/、パントテン酸カルシウム
0.5mg/、ニコチン酸0.5mg/、コーン・スティーブ・
リカー0.3%、カザミノ酸0.05%、炭酸カルシウム2
%、pH7.0 〔pHは水酸化ナトリウムまたは塩酸を用いて調整する。
いずれの培地においても、メタノール以外の成分を溶解
し、120℃、15分間の蒸気滅菌をおこない、その後、メ
ンブレンフィルター(ミルポア社製、0.45μm)で除菌
したメタノールをそれぞれの量添加する。〕 培養終了後、菌体および炭酸カルシウムと培養液上清
を遠心分離する。培養液上清中に含まれるアミノ酸をア
ミノ酸分析計(日本分光社製、高速液体クロマトグラフ
ィー、アミノ酸分析システム)で分析する。グルタミン
酸、アスパラギン酸、バリン、アラニンなどのアミノ酸
が培養液上清に検出されている菌株をアミノ酸漏出型変
異株として取得する。
%、燐酸一カリウム0.1%、燐酸二カリウム0.7%、塩化
ナトリウム0.01%、チオウレア0.01%、硫酸マグネシウ
ム0.05%、硫酸第一鉄10mg/、硫酸マンガン8mg/、
チアミン1mg/、ビオチン0.01mg/、pH7.0 種培地(以下、種培値aという)組成:粉末ブイヨン
(極東製薬社製)2%、酵母エキスS(大五製薬社製)
0.5%、メタノール1%、pH7.0 発酵培地(以下、発酵培地bという)組成:硫酸アンモ
ニウム0.8%、燐酸一カリウム0.1%、燐酸二カリウム0.
7%、塩化ナトリウム0.1%、硫酸マグネシウム0.04%、
硫酸第一鉄10mg/、硫酸マンガン10mg/、ビオチン0.
05mg/、チアミン0.2mg/、パントテン酸カルシウム
0.5mg/、ニコチン酸0.5mg/、コーン・スティーブ・
リカー0.3%、カザミノ酸0.05%、炭酸カルシウム2
%、pH7.0 〔pHは水酸化ナトリウムまたは塩酸を用いて調整する。
いずれの培地においても、メタノール以外の成分を溶解
し、120℃、15分間の蒸気滅菌をおこない、その後、メ
ンブレンフィルター(ミルポア社製、0.45μm)で除菌
したメタノールをそれぞれの量添加する。〕 培養終了後、菌体および炭酸カルシウムと培養液上清
を遠心分離する。培養液上清中に含まれるアミノ酸をア
ミノ酸分析計(日本分光社製、高速液体クロマトグラフ
ィー、アミノ酸分析システム)で分析する。グルタミン
酸、アスパラギン酸、バリン、アラニンなどのアミノ酸
が培養液上清に検出されている菌株をアミノ酸漏出型変
異株として取得する。
つぎにこのようにして得られたアミノ酸漏出型変異株
の薬剤感受性の検定をおこなう。カナマイシン硫酸塩
〔Km〕(明治製菓社製)、アンピシリン〔Ap〕(シグマ
社製)、ストレプトマイシン硫酸塩〔Sm〕(半井製薬社
製)、α−アミノ−β−ヒドロキシ吉草酸〔AHV〕(シ
グマ社製)、S−2−アミノエチル−L−システイン
〔AEC〕(シグマ社製)を種々の濃度で添加したM1寒天
培地に上記で分離したアミノ酸漏出型変異株を塗布し、
30℃で2〜5日培養し生育の有無を調べ、親株より薬剤
感受性の向上した菌株を選ぶ。
の薬剤感受性の検定をおこなう。カナマイシン硫酸塩
〔Km〕(明治製菓社製)、アンピシリン〔Ap〕(シグマ
社製)、ストレプトマイシン硫酸塩〔Sm〕(半井製薬社
製)、α−アミノ−β−ヒドロキシ吉草酸〔AHV〕(シ
グマ社製)、S−2−アミノエチル−L−システイン
〔AEC〕(シグマ社製)を種々の濃度で添加したM1寒天
培地に上記で分離したアミノ酸漏出型変異株を塗布し、
30℃で2〜5日培養し生育の有無を調べ、親株より薬剤
感受性の向上した菌株を選ぶ。
メチロバチルス・エスピー1011株を親株とし、該親株
より薬剤感受性の向上した菌株をメチロバチルス・エス
ピーiA111株と命名する。
より薬剤感受性の向上した菌株をメチロバチルス・エス
ピーiA111株と命名する。
第2表に代表的な菌株の生育が阻害される最少の薬剤
濃度(最少素子濃度)を示す(正し、K−224株の場合
は、フェニルアラニン50mg/を含むM1寒天培地を用
い、薬剤に対する最少阻止濃度を測定した。)。
濃度(最少素子濃度)を示す(正し、K−224株の場合
は、フェニルアラニン50mg/を含むM1寒天培地を用
い、薬剤に対する最少阻止濃度を測定した。)。
つぎに本発明で用いられる微生物の具体的取得方法を
示す。
示す。
本発明で用いられる微生物は、前記したようなメチロ
バチルス属に属する菌株に、L−Thr、L−Lysおよびア
ミノ酸代謝拮抗物質から選ばれる少なくとも1つに耐性
を付与させた変異株である。このような変異株は、NTG
処理などの通常の変異処理により得られる。変異処理
後、その親株が生育できないような濃度のL−Thr、L
−Lysおよびアミノ酸代謝拮抗物質から選ばれる少なく
とも1つを含有する培地中または培地上に生育できるよ
うな変異株を分離すればよい。
バチルス属に属する菌株に、L−Thr、L−Lysおよびア
ミノ酸代謝拮抗物質から選ばれる少なくとも1つに耐性
を付与させた変異株である。このような変異株は、NTG
処理などの通常の変異処理により得られる。変異処理
後、その親株が生育できないような濃度のL−Thr、L
−Lysおよびアミノ酸代謝拮抗物質から選ばれる少なく
とも1つを含有する培地中または培地上に生育できるよ
うな変異株を分離すればよい。
以下に本発明の変異株の取得方法を具体的に示す。
(1) メチロバチルス・エスピーTA−47株の取得方法
メチロバチルス・エスピーiA111株をカザミノ酸0.1%お
よびL−トリプトファン20mg/を含むM1培地で30℃、2
4時間培養する。得られた菌体を、常法によりNTG処理
(500mg/、30℃で30分)し、L−Thr5000mg/を添加
したMM1寒天培地に塗布する。これを、30℃で3〜14日
培養し、生じたコロニーを釣菌分離して、L−Thr耐性
株を取得し、L−ThrおよびL−Lys生産試験にかける。
親株よりL−ThrおよびL−Lys生産能が向上した菌株を
選び、メチロバチルス・エスピーTA−47株と命名する。
メチロバチルス・エスピーiA111株をカザミノ酸0.1%お
よびL−トリプトファン20mg/を含むM1培地で30℃、2
4時間培養する。得られた菌体を、常法によりNTG処理
(500mg/、30℃で30分)し、L−Thr5000mg/を添加
したMM1寒天培地に塗布する。これを、30℃で3〜14日
培養し、生じたコロニーを釣菌分離して、L−Thr耐性
株を取得し、L−ThrおよびL−Lys生産試験にかける。
親株よりL−ThrおよびL−Lys生産能が向上した菌株を
選び、メチロバチルス・エスピーTA−47株と命名する。
(2) メチロバチルス・エスピーDA−19株の取得方法 L−Thr 5000mg/のかわりにL−Lys1000mg/およ
びAHV 1000mg/をM1寒天培地に添加する以外は、前記
(1)と同様にしておこない、L−LysおよびAHVに耐性
な変異株を取得した。親株よりL−Thr生産能の向上し
た菌株を選び、メチロバチルス・エスピーDA−19株と命
名する。
びAHV 1000mg/をM1寒天培地に添加する以外は、前記
(1)と同様にしておこない、L−LysおよびAHVに耐性
な変異株を取得した。親株よりL−Thr生産能の向上し
た菌株を選び、メチロバチルス・エスピーDA−19株と命
名する。
(3) メチロバチルス・エスピーDA−35株の取得方法 L−Thr 5000mg/のかわりにDHL 5000mg/をM1寒
天培地に添加する以外は、前記(1)と同様にしておこ
ない、DHL耐性株を取得した。親株よりL−Lys生産能の
向上した菌株を選び、メチロバチルス・エスピーDA−35
株と命名する。
天培地に添加する以外は、前記(1)と同様にしておこ
ない、DHL耐性株を取得した。親株よりL−Lys生産能の
向上した菌株を選び、メチロバチルス・エスピーDA−35
株と命名する。
DHLはジャーナル・オブ・バイオケミストリー(Journ
al of Biochemistry,1986年)、100巻、21〜25頁に記載
された方法により、ジャーナル・オブ・ザ・アメリカン
ケミカル・ソサイエティー(Journal of the American
Chemical Society,1961年)、83巻、2279〜2281頁の記
載を参考に合成し97%以上純度の標品を精製して用い
た。
al of Biochemistry,1986年)、100巻、21〜25頁に記載
された方法により、ジャーナル・オブ・ザ・アメリカン
ケミカル・ソサイエティー(Journal of the American
Chemical Society,1961年)、83巻、2279〜2281頁の記
載を参考に合成し97%以上純度の標品を精製して用い
た。
(4) メチロバチルス・エスピーAT−76株の取得方法 L−Thr 5000mg/のかわりにAHV 2000mg/および
L−Lys 5000mg/をM1寒天培地に添加する以外は、前
記(1)と同様にしておこない、AHVおよびL−Lysに耐
性な変異株を取得した。親株よりL−Lys生産能の向上
した菌株を選び、メチロバチルス・エスピーAL−76株と
命名する。
L−Lys 5000mg/をM1寒天培地に添加する以外は、前
記(1)と同様にしておこない、AHVおよびL−Lysに耐
性な変異株を取得した。親株よりL−Lys生産能の向上
した菌株を選び、メチロバチルス・エスピーAL−76株と
命名する。
(5) メチロバチルス・エスピーTR−26株の取得方法 iA111株のかわりにK−224株を親株として用い、L−
Thr 5000mg/のかわりにL−Thr 1000mg/を、フェ
ニルアラニン50mg/を含むM1寒天培地に添加する以外
は、前記(1)と同様にしておこない、L−Thrに耐性
株を取得した。親株よりL−Thr生産能の向上した菌株
を選び、メチロバチルス・エスピーTR−26株と命名す
る。
Thr 5000mg/のかわりにL−Thr 1000mg/を、フェ
ニルアラニン50mg/を含むM1寒天培地に添加する以外
は、前記(1)と同様にしておこない、L−Thrに耐性
株を取得した。親株よりL−Thr生産能の向上した菌株
を選び、メチロバチルス・エスピーTR−26株と命名す
る。
(6) メチロバチルス・エスピーATR−89株の取得方
法 iA111株のかわりにK−224株を親株として用い、L−
Thr 5000mg/のかわりにL−Thr 1000mg/およびAE
C 1000mg/を、フェニルアラニン50mg/を含むM1寒
天培地に添加する以外は、前記(1)と同様にしておこ
ない、L−ThrおよびAECに耐性な変異株を取得した。親
株よりL−Thr生産能およびL−Lys生産能の向上した菌
株を選び、メチロバチルス・エスピーATR−89株と命名
する。
法 iA111株のかわりにK−224株を親株として用い、L−
Thr 5000mg/のかわりにL−Thr 1000mg/およびAE
C 1000mg/を、フェニルアラニン50mg/を含むM1寒
天培地に添加する以外は、前記(1)と同様にしておこ
ない、L−ThrおよびAECに耐性な変異株を取得した。親
株よりL−Thr生産能およびL−Lys生産能の向上した菌
株を選び、メチロバチルス・エスピーATR−89株と命名
する。
得られた変異株は、各々ブタペスト条約に基づいて平
成2年6月22日付で工業技術院微生物工業技術研究所に
寄託されている。各々の菌株の寄託番号を第3表に示
す。
成2年6月22日付で工業技術院微生物工業技術研究所に
寄託されている。各々の菌株の寄託番号を第3表に示
す。
得られた変異株と親株を、前記した薬剤を含むM1寒天
培地上で30℃、48時間培養したときの生育度の程度を比
較した結果を第4表に示す。
培地上で30℃、48時間培養したときの生育度の程度を比
較した結果を第4表に示す。
本発明で用いられる微生物は、通常メタノール資化性
微生物の培養に用いられる方法で培養される。
微生物の培養に用いられる方法で培養される。
本発明におけるアミノ酸生産用の培地は、炭素源、窒
素源、無機イオンおよび必要に応じてその他の有機微量
成分を含む培地であれば、天然培地、合成培地のいずれ
でも用いられる。
素源、無機イオンおよび必要に応じてその他の有機微量
成分を含む培地であれば、天然培地、合成培地のいずれ
でも用いられる。
炭素源としてはメタノールを主に用い、培地中に0.05
〜30%添加する。菌の生育、L−ThrやL−Lysの生産性
が向上する場合には、ピルピン酸、2−ケトグルタル酸
などの有機酸、酵母エキス、ペプトン、コーン・スティ
ーブ・リカーなどの天然有機成分などを0.01〜4%程度
培地に添加してもよい。窒素源としては、硫酸アンモニ
ウム、塩化アンモニウム、酢酸アンモニウム、硝酸アン
モニウム、燐酸アンモニウム、アンモニアガス、アンモ
ニア水、尿素などを0.1〜8%培地に添加して用いる。
これらのほかに、通常、リン酸カリウム、リン酸ナトリ
ウム、硫酸マグネシウム、硫酸第一鉄、硫酸マンガンな
どの微量成分が少量添加される。
〜30%添加する。菌の生育、L−ThrやL−Lysの生産性
が向上する場合には、ピルピン酸、2−ケトグルタル酸
などの有機酸、酵母エキス、ペプトン、コーン・スティ
ーブ・リカーなどの天然有機成分などを0.01〜4%程度
培地に添加してもよい。窒素源としては、硫酸アンモニ
ウム、塩化アンモニウム、酢酸アンモニウム、硝酸アン
モニウム、燐酸アンモニウム、アンモニアガス、アンモ
ニア水、尿素などを0.1〜8%培地に添加して用いる。
これらのほかに、通常、リン酸カリウム、リン酸ナトリ
ウム、硫酸マグネシウム、硫酸第一鉄、硫酸マンガンな
どの微量成分が少量添加される。
培養は振盪培養または通気攪拌培養などの好気的条件
下、pH5〜9、温度24〜37℃に保持しておこなわれ、通
常24〜120時間で終了する。
下、pH5〜9、温度24〜37℃に保持しておこなわれ、通
常24〜120時間で終了する。
培養物よりL−ThrやL−Lysなどのアミノ酸を採取す
るには、培養物から菌体などの沈澱物を除去し、得られ
た培養液を通常の方法たとえば、イオン交換処理法、濃
縮法、塩析法などに付すことによりアミノ酸を採取する
ことができる。たとえば、L−Lhrを採取するには菌体
を除去した培養液上清を塩酸でpH2に調整した後、強酸
性カチオン交換樹脂に通液後、希アンモニア水で吸着成
分を溶出し、脱アンモニア後濃縮する。これにアルコー
ルを添加し、冷却保存下で生成した結晶を集めることに
よりL−Thrを得ることができる。
るには、培養物から菌体などの沈澱物を除去し、得られ
た培養液を通常の方法たとえば、イオン交換処理法、濃
縮法、塩析法などに付すことによりアミノ酸を採取する
ことができる。たとえば、L−Lhrを採取するには菌体
を除去した培養液上清を塩酸でpH2に調整した後、強酸
性カチオン交換樹脂に通液後、希アンモニア水で吸着成
分を溶出し、脱アンモニア後濃縮する。これにアルコー
ルを添加し、冷却保存下で生成した結晶を集めることに
よりL−Thrを得ることができる。
また、L−Lysを採取するには、菌体を除去した培養
液上清を水酸化ナトリウム水溶液でpH7.0に調整した
後、カチオン交換樹脂に通液後、希塩酸で吸着成分を溶
出し、L−Lysに相当する画分を集め、濃縮する。これ
にアルコールを添加し、冷却保存下で生成した結晶を集
めることによりL−Lysを得ることができる。
液上清を水酸化ナトリウム水溶液でpH7.0に調整した
後、カチオン交換樹脂に通液後、希塩酸で吸着成分を溶
出し、L−Lysに相当する画分を集め、濃縮する。これ
にアルコールを添加し、冷却保存下で生成した結晶を集
めることによりL−Lysを得ることができる。
以下に本発明の実施例を示す。
実施例1 L−Thrの製造 メチロバチルス・エスピーTA−47株を試験管内の3ml
の種培地aへ植菌へ、30℃で18時間培養した。得られた
培養液1mlを、50ml容太型試験管中のメタノールを2%
添加した発酵培地b 10mlに加え、培養24時間後に2%
量のメタノールをさらに添加し、30℃で合計48時間培養
した。培養は、いずれも振盪培養でおこなった。
の種培地aへ植菌へ、30℃で18時間培養した。得られた
培養液1mlを、50ml容太型試験管中のメタノールを2%
添加した発酵培地b 10mlに加え、培養24時間後に2%
量のメタノールをさらに添加し、30℃で合計48時間培養
した。培養は、いずれも振盪培養でおこなった。
培養終了後、菌体、炭酸カルシウムを遠心で除去し、
培養液上清中に含まれているL−Thr濃度をアミノ酸分
析計(日本分光社製、高速液体クロマトグラフィー、ア
ミノ酸分析システム)で定量した。
培養液上清中に含まれているL−Thr濃度をアミノ酸分
析計(日本分光社製、高速液体クロマトグラフィー、ア
ミノ酸分析システム)で定量した。
TA−47株のかわりに1011株、1006株、iA111株、K−2
24株、DA−19株、TR−26株およびATR−89株を各々用い
る以外は前記と同様にして培養し、培養液上清中に含ま
れるL−Thr濃度を定量した。
24株、DA−19株、TR−26株およびATR−89株を各々用い
る以外は前記と同様にして培養し、培養液上清中に含ま
れるL−Thr濃度を定量した。
結果を第5表に示す。
実施例2 L−Thrの採取 実施例1に示したと同様の方法でTA−47株を培養し
た。培養液上清800mlを集め、塩酸でpH2に調整した後、
強カチオン交換樹脂ダイヤイオンSK1B(H型)のカラム
に通塔した。カラムを水洗後、2Nアンモニア水でカラム
の吸着成分を溶出し、L−Thr画分を集め、減圧濃縮し
た。これにエタノールを加え、4℃に冷却し、生成した
結晶を集めて乾燥した結果、純度98%以上のL−Thrの
結晶が1.25g得られた。
た。培養液上清800mlを集め、塩酸でpH2に調整した後、
強カチオン交換樹脂ダイヤイオンSK1B(H型)のカラム
に通塔した。カラムを水洗後、2Nアンモニア水でカラム
の吸着成分を溶出し、L−Thr画分を集め、減圧濃縮し
た。これにエタノールを加え、4℃に冷却し、生成した
結晶を集めて乾燥した結果、純度98%以上のL−Thrの
結晶が1.25g得られた。
実施例3 L−Lysの製造 メチロバチルス・エスピー1011株、iA111株、TA−47
株、DA−35株、AL−76株、1006株、K−224株およびATR
−89株を用い、実施例1と同様に各々培養した。
株、DA−35株、AL−76株、1006株、K−224株およびATR
−89株を用い、実施例1と同様に各々培養した。
培養終了後、培養液上清中に含まれているL−Lys濃
度をアミノ酸分析計で定量した。結果を第6表に示す。
度をアミノ酸分析計で定量した。結果を第6表に示す。
実施例4 L−Lysの製造 メチロバチルス・エスピーAL−76株を種培養a 25ml
の入った300ml容三角フラスコに2白金耳量植菌し、30
℃、18時間振盪培養した。得られた種培養液金量を培地
a 225mlの入った2容三角フラスコに加え、さら
に、30℃、18時間振盪した。
の入った300ml容三角フラスコに2白金耳量植菌し、30
℃、18時間振盪培養した。得られた種培養液金量を培地
a 225mlの入った2容三角フラスコに加え、さら
に、30℃、18時間振盪した。
つぎに、5容培養槽(ミツワバイオシステム社製)
に発酵培地b 2.25を調製し、上記250mlの種培養液
全量を植菌し30℃、2.5/分の通気量、600rpmの条件
で攪拌しながら培養した。また、培養中、培養液のpHを
6規定NH4OH液で6.8に自動調節した。メタノールは培養
開始時に0.5%添加し、その後0.5%を越えない量のメタ
ノールをペリスタポンプ(アトー社製)で連続的に添加
した。
に発酵培地b 2.25を調製し、上記250mlの種培養液
全量を植菌し30℃、2.5/分の通気量、600rpmの条件
で攪拌しながら培養した。また、培養中、培養液のpHを
6規定NH4OH液で6.8に自動調節した。メタノールは培養
開始時に0.5%添加し、その後0.5%を越えない量のメタ
ノールをペリスタポンプ(アトー社製)で連続的に添加
した。
その結果、培養72時間でL−Lysが培地中に3.02g/
蓄積した。
蓄積した。
実施例5 L−Lysの採取 実施例1で示した方法でAL−76株を培養した。培養液
上清1200mlを遠心分離で集め、水酸化ナトリウムでpH7.
0に調整した後、強カチオン交換樹脂ダイヤイオンSK1B
(NH3型)のカラムに通した。カラムを水洗後、1N塩酸
でカラムの吸着成分を溶出し、L−Lysに相当する画分
を集め、減圧濃縮した。これにエタノールを加え、4℃
に冷却し、精製した結晶を集めて乾燥した結果、純度96
%以上のL−Lysの結晶を塩酸塩として1.88gを得た。
上清1200mlを遠心分離で集め、水酸化ナトリウムでpH7.
0に調整した後、強カチオン交換樹脂ダイヤイオンSK1B
(NH3型)のカラムに通した。カラムを水洗後、1N塩酸
でカラムの吸着成分を溶出し、L−Lysに相当する画分
を集め、減圧濃縮した。これにエタノールを加え、4℃
に冷却し、精製した結晶を集めて乾燥した結果、純度96
%以上のL−Lysの結晶を塩酸塩として1.88gを得た。
発明の効果 本発明の方法によれば、L−ThrやL−Lysなどのアミ
ノ酸を安価な原料から効率よく生産することができる。
ノ酸を安価な原料から効率よく生産することができる。
Claims (5)
- 【請求項1】メチロバチルス(Methylobacillus)属に
属し、抗生物質およびアミノ酸代謝拮抗物質から選ばれ
る少なくとも1つに対する感受性が向上した菌株を親株
として変異処理により得られ、L−スレオニン、L−リ
ジンおよびアミノ酸代謝拮抗物質から選ばれる少なくと
も1つに耐性を有し、かつアミノ酸生産能を有する微生
物を、メタノールを主たる炭素源として含有する培地に
培養し、培養物中にアミノ酸を生成蓄積させ、該培養物
からアミノ酸を採取することを特徴とする発酵法による
アミノ酸の製造法。 - 【請求項2】抗生物質が、カナマイシン、アンピシリン
およびストレプトマイシンである請求項(1)記載の発
酵法によるアミノ酸の製造法。 - 【請求項3】アミノ酸代謝拮抗物質が、α−アミノ−β
−ヒドロキシ吉草酸、S−2−アミノエチル−L−シス
テインおよびDL−4,5−トランスデヒドロリジンから選
ばれる物質である請求項(1)記載の発酵法によるアミ
ノ酸の製造法。 - 【請求項4】アミノ酸がL−スレオニンである請求項
(1)記載の発酵法によるアミノ酸の製造法。 - 【請求項5】アミノ酸がL−リジンである請求項(1)
記載の発酵法によるアミノ酸の製造法。
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JP2004166595A (ja) * | 2002-11-20 | 2004-06-17 | Ajinomoto Co Inc | メチロトローフを用いたl−アミノ酸の製造法 |
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JP2004254544A (ja) * | 2003-02-25 | 2004-09-16 | Ajinomoto Co Inc | 新規リジンデカルボキシラーゼ遺伝子及びl−リジンの製造法 |
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JP2009089603A (ja) | 2006-02-02 | 2009-04-30 | Ajinomoto Co Inc | メタノール資化性細菌を用いたl−リジンの製造法 |
JP2009153382A (ja) | 2006-03-30 | 2009-07-16 | Ajinomoto Co Inc | メタノール資化性細菌を用いたカルボン酸の製造法 |
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JPS5542630B2 (ja) * | 1973-07-18 | 1980-10-31 | ||
JPS5838153B2 (ja) * | 1975-08-01 | 1983-08-20 | 協和醗酵工業株式会社 | ハツコウホウニヨルアミノサンノセイゾウホウ |
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KR910002850B1 (ko) * | 1989-03-30 | 1991-05-06 | 제일제당 주식회사 | L-라이신을 생산하는 미생물 및 이를 이용한 l-라이신의 제조방법 |
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