JP3018797B2 - 自動車用ドアミラー構造 - Google Patents

自動車用ドアミラー構造

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JP3018797B2
JP3018797B2 JP4321512A JP32151292A JP3018797B2 JP 3018797 B2 JP3018797 B2 JP 3018797B2 JP 4321512 A JP4321512 A JP 4321512A JP 32151292 A JP32151292 A JP 32151292A JP 3018797 B2 JP3018797 B2 JP 3018797B2
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賢治 石坪
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自動車用ドアに配設
されるドアミラーの風切り音の低減等を図る自動車用ド
アミラー構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来からこの種のものとしては、例えば
図5及び図6に示すようなもの、あるいは図7に示すよ
うなものがある。
【0003】図5に示すように、自動車用ドア1には、
ベース部材6がウインドウ開口部のコーナ部に取り付け
られ、このベース部材6がベースカバー7で覆われると
共に、このベース部材6にドアミラー本体2が図6に示
すように回動自在に取り付けられている。
【0004】すなわち、図6は、図5のA−A線に沿う
断面図であり、この図から分かるように、ドアミラー本
体2は、主にフレーム3、このフレーム3の周囲を覆う
本体カバー4、このフレーム3に回動自在に支持されて
下方に向けて突出されたシャフト5等がサブアッセンブ
リーされている。
【0005】一方、ベース部材6は、上述のように自動
車用ドア1に固定され、ベースカバー7によって下面を
含む周囲が覆われている。このベースカバー7にはビス
8を挿入するビス挿入用開口9が設けられている。
【0006】ドアミラー本体2を取り付けるには、自動
車用ドア1に固定されたベース部材6の上にドアミラー
本体2のシャフト5の下端部を載せた後、ビス挿入用開
口9から挿入されたビス8で、ベース部材6にシャフト
5を固定するようにしている。
【0007】図7に示す他の従来例は、ビス挿入用開口
周縁部11が上方に凹まされて形成され、この周縁部1
1が、前記シャフト5をこのベース部材6にビス8で固
定する際にワッシャ10によって共締めしている点で、
上記従来例と異なっている。
【0008】なお、この種のものとしては、例えば日産
自動車株式会社平成4年6月発行の「新型車解説書
JY32型系車の紹介」のD−27頁に記載されたような
ものがある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図6に
示すような従来例では、ビス挿入用開口9をベースカバ
ー7下面に設けなければならないため、このビス挿入用
開口9から、走行中、内部に空気が流入し、風切り音の
発生原因となっていた。
【0010】一方、図7に示す従来例では、べースカバ
ー7のビス挿入用開口周縁部11とベース部材6とをこ
のビス8で共締めすることにより、ビス挿入用開口9で
の風切り音を防止できる。しかし、前記本体カバー4の
下端部12とベースカバー7の上端部13間の接触を防
止するため、予め設計段階で許容誤差を考慮して間隙k
を設けている。この場合、ベースカバー7取付け位置
は、間隙k位置から比較的離間したビス8止め位置であ
るため、このベースカバー7等の成形誤差や建付け誤差
等により、間隙kにバラ付きが生じ易い。従って、間隙
kが無くなった場合には両端部12,13同士が接触
し、間隙kが大きくなり過ぎた場合には、この間隙kに
侵入する空気により、風切り音が発生するという問題が
ある。
【0011】そこで、この発明は、ビス挿入用開口付近
の風切り音を低減させると共に、ベースカバーとドアミ
ラー本体との間を微小間隙として接触を未然に防止した
上で、この部分での風切り音を低減させることが出来る
自動車用ドアミラー構造を提供することを課題としてい
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明は、かかる従来
の課題に着目してなされたもので、請求項1に記載され
たものでは、自動車用ドアに固定され、ベースカバーに
よって下面を含む周囲が覆われたベース部材と、シャフ
トが下方に突出するドアミラー本体とを有し、前記ベー
スカバーにはビスを挿入するビス挿入用開口を設け、該
ビス挿入用開口から上方に向けて挿入したビスにて、前
記シャフトの下端部を前記ベース部材上に固定すること
により前記ドアミラー本体をベース部材に対して回動自
在に配設する自動車用ドアミラー構造であって、前記ベ
ース部材のドアミラー本体近傍部位又は前記シャフトの
下端部に係止部を設けると共に、前記ベースカバーのド
アミラー本体近傍部位に前記係止部に係止される被係止
部を設けて、前記ドアミラー本体と前記ベースカバー間
の間隙を一定に保持すると共に、前記ベース部材に前記
ビスの周囲を囲む突起部を下方に向けて突設し、該突起
部の先端と前記ベースカバーのビス挿入用開口周縁部と
の間の間隙を微小とした自動車用ドアミラー構造を特徴
としている。
【0013】
【作用】かかる手段によれば、ベース部材のドアミラー
本体近傍部位又はシャフトの下端部に設けた係止部が
係止部に係止されることによって、ベースカバーのドア
ミラー本体近傍部位が係止される。この際、前記突起部
の先端と前記ベースカバーのビス挿入用開口部との間に
間隙が設けられているので、前記ベース部材のドアミラ
ー本体近傍部位又は前記シャフトの下端部と前記ベース
カバーとの合わせが、前記係止部を被係止部に係止させ
ることによって一定に保持されて、ベース部材のドアミ
ラー本体近傍部位又はシャフトの下端部近傍で管理でき
る。このため、前記ドアミラー本体と、前記ベースカバ
ーのドアミラー本体近傍部位との間の間隙を、接触を防
止しながら微小に設定する事が出来る。従って、従来と
異なりベースカバーの取付け位置が、ベースカバーとド
アミラー本体の間隙から離間しておらず、この間隙の位
置でベースカバーを取り付けることができることから、
従来のようにベースカバー等の成形誤差等の影響を受け
ず、間隙がバラ付くことがなく、風切り音の発生や接触
等を防止できることとなる。
【0014】また、ベース部材のビス挿入部分周囲に設
けられた突起部によって突起部の先端と前記ベースカバ
ーのビス挿入用開口周縁部との間の間隙が微小に設定さ
れているため、ビス挿入用開口からの空気の流入が抑制
され、この部分での風切り音の発生も防止されることと
なる。
【0015】しかも、ベース部材に突起部を形成するこ
とにより、このベース部材の強度を向上させることがで
きる。
【0016】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて説
明する。
【0017】図1及び図2は、この発明の第1実施例を
示すものである。
【0018】まず構成を説明すると、図中符号14はド
アミラー本体で、このドアミラー本体14は、主にフレ
ーム15,このフレーム15の周囲を覆う本体カバー1
6,このフレーム15に回動自在に支持されて下方に向
けて突出するシャフト17がサブアッセンブリーされて
いる。本体カバー16は、ビス33等により前記フレー
ム15に固定されている。なお、符号30はスプリン
グ,符号32は配線である。
【0019】一方、ベース部材18は、自動車用ドア1
に固定され、ベースカバー19によって下面を含む周囲
が覆われている。このベースカバー19にはビス20が
挿入されるビス挿入用開口21が設けられており、この
開口21から挿入されたビス20により、シャフト17
の板状に形成された下端部25がベース部材18に固定
されることにより、前記ドアミラー本体14がベース部
材18に対して回動自在に配設されるようになってい
る。
【0020】そして、ベース部材18のドアミラー本体
14近傍にはベースカバー19を係止する係止部22が
突設されると共に、ベース部材18のビス20挿入部分
周囲に円筒状の突起部23が突設されている。この突起
部23の先端24と前記ベースカバー19のビス挿入用
開口21周縁部との間隙jは微小に設定されている。こ
のベース部材18を下方から見た斜視図が、図2に示す
ようなものであり、突起部23が3箇所形成されている
のが分かる。
【0021】また、ベースカバー19の上端部35に
は、ドアミラー本体14近傍位置に前記係止部22と係
合する被係止部としての凹部36が設けられ、この係止
部22と凹部との係合された状態で、ベースカバー19
が前記ベース部材18に取り付けられるようになってい
る。この取付け状態では、本体カバー16の下面とベー
スカバー上端部35との間には、一定に保持される間隙
mが設定されている。
【0022】更に、前記ベース部材18には、ビス挿入
用孔42が形成され、前記シャフト17の下端部25下
面側には、雌ネジ部43が形成されている。そして、前
記ドアミラー本体14のシャフト17の下端部25をこ
のベース部材18上に載置し、前記ビス挿入用開口21
及びこのビス挿入用孔42に図中下方から上方に向けて
ビス20を挿入し、このビス20を雌ネジ部43に螺合
させてベース部材18にドアミラー本体14を回動自在
に配設するようにしている。
【0023】次に、作用について説明する。
【0024】ベース部材18のドアミラー本体14近傍
部位に設けた係止部22が、被係止部である凹部36に
係止されることによって、ベースカバー19のドアミラ
ー本体14近傍部位である上端部35が係止される。こ
の際、前記突起部23の先端24と前記ベースカバー1
9のビス挿入用開口部21との間に間隙jが設けられて
いるので、前記ベース部材18のドアミラー本体14近
傍部位と前記ベースカバー19との合わせが、前記係止
部22を凹部36に係止させることによって一定に保持
されて、ベース部材18のドアミラー本体14近傍部位
で管理できる。このため、前記ドアミラー本体14と、
前記ベースカバー18のドアミラー本体14近傍部位で
ある上端部35との間の間隙mを、接触を防止しながら
微小に設定する事が出来る。従って、従来と異なりベー
スカバー19の取付け位置が、ベースカバー19の上端
部35とドアミラー本体14との間隙mから離間してお
らず、この間隙mに近接した位置でベースカバー19を
取り付けることができることから、従来のようにベース
カバ19ー等の成形誤差等の影響を受けず、間隙mがバ
ラ付くことがなく、風切り音の発生や接触等を防止でき
ることとなる。
【0025】また、ベース部材18のビス挿入部分の周
囲に設けられた突起部23によって該突起部23の先端
24と前記ベースカバー19のビス挿入用開口21周縁
部との間隙jが微小に設定されているため、ビス挿入用
開口21からの空気の流入が抑制され、この部分での風
切り音の発生も防止されることとなる。
【0026】さらに、ベース部材18に複数の円筒状の
突起部23を形成することにより、このベース部材18
の剛性を向上させることができる。特に、ベース部材1
8が樹脂製である場合には、強度不足によるミラー振れ
を抑制する効果がある。
【0027】図3には、この発明の第2実施例を示す。
【0028】この実施例は、上記実施例と異なり、前記
ベース部材18に形成された係止部22の代わりにシャ
フト17の下端部25周縁部に係止部40が形成されて
いる。そして、前記ベースカバー19の上端部35に
は、この係止部40に係止される被係止部としての段部
41が形成されている。この係止部40と段部41との
係止によって、本体カバー16の下端面とベースカバー
35の上端部35との間の間隙mが設定されている。ま
た、ベース部材18に形成された突起部23の先端24
と、ベースカバー19のビス挿入用開口21周縁部との
間隙jが微小に設定されている。
【0029】このようにしても上記第1実施例と同様
に、間隙m,間隙jでの風切り音の発生を防止できると
共に、ベースカバー35の上端部35と本体カバー16
の下端面との接触を防止できる。
【0030】他の構成及び作用は第1実施例と同様であ
るので説明を省略する。
【0031】図4には、この発明の第3実施例を示す。
【0032】この実施例は、ベース部材37が上記各実
施例と異なっている。すなわち、このベース部材37
は、ビス20挿入部分周囲に設けられた3つの円筒状の
突起部38間がリブ39によって接続されている。
【0033】このようにすれば、第1実施例のものと比
較して、ベース部材37の強度をより向上させることが
できる。
【0034】
【発明の効果】以上説明してきたように、この発明によ
れば、ベース部材のドアミラー本体近傍部位又はシャフ
トの下端部に設けた係止部が被係止部に係止されること
によって、ベースカバーのドアミラー本体近傍部位が係
止される。この際、前記突起部の先端と前記ベースカバ
ーのビス挿入用開口部との間に間隙が設けられているの
、前記ベース部材のドアミラー本体近傍部位又は前記
シャフトの下端部と前記ベースカバーとの合わせが、
記係止部を被係止部に係止させることによって一定に保
持されて、ベース部材のドアミラー本体近傍部位又はシ
ャフトの下端部近傍で管理できる。このため、前記ドア
ミラー本体と、前記ベースカバーのドアミラー本体近傍
部位との間の間隙を、接触を防止しながら微小に設定
る事が出来る。従って、従来と異なりベースカバーの取
付け位置が、ベースカバーとドアミラー本体の間隙から
離間しておらず、この間隙の位置でベースカバーを取り
付けることができることから、従来のようにベースカバ
ー等の成形誤差等の影響を受けず、間隙がバラ付くこと
がなく、風切り音の発生や接触等を防止できることとな
る。
【0035】また、ベース部材のビス挿入部分周囲に設
けられた突起部によって突起部の先端と前記ベースカバ
ーのビス挿入用開口周縁部との間の間隙が微小に設定さ
れているため、ビス挿入用開口からの空気の流入が抑制
され、この部分での風切り音の発生も防止できる。
【0036】しかも、ベース部材に突起部を形成するこ
とにより、このベース部材の強度を向上させることがで
きる、という実用上有益な効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の自動車用ドアミラー構造の第1実施
例を示す要部断面図である。
【図2】同実施例のベース部材を裏側から見た様子を示
す斜視図である。
【図3】この発明の第2実施例を示す図6に相当する断
面図である。
【図4】この発明の第3実施例を示す図2に相当する斜
視図である。
【図5】車両側部に配設されるドアミラーの斜視図であ
る。
【図6】従来例を示す図5のA−A線に沿う断面図であ
る。
【図7】他の従来例を示す図6に相当する断面図であ
る。
【符号の説明】
1 ドア 14 ドアミラー本体 15 フレーム 17 シャフト 18 ベース部材 19 ベースカバー 20 ビス 21 ビス挿入用開口 22 係止部 23 突起部 24 先端被係止部 36 凹部 41 段部 j,m間隙

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】自動車用ドアに固定され、ベースカバーに
    よって下面を含む周囲が覆われたベース部材と、シャフ
    トが下方に突出するドアミラー本体とを有し、前記ベー
    スカバーにはビスを挿入するビス挿入用開口を設け、該
    ビス挿入用開口から上方に向けて挿入したビスにて、前
    記シャフトの下端部を前記ベース部材上に固定すること
    により前記ドアミラー本体をベース部材に対して回動自
    在に配設する自動車用ドアミラー構造であって、 前記ベース部材のドアミラー本体近傍部位又は前記シャ
    フトの下端部に係止部を設けると共に、前記ベースカバ
    ーのドアミラー本体近傍部位に前記係止部に係止される
    被係止部を設けて、前記ドアミラー本体と前記ベースカ
    バー間の間隙を一定に保持すると共に、前記ベース部材
    に前記ビスの周囲を囲む突起部を下方に向けて突設し、
    該突起部の先端と前記ベースカバーのビス挿入用開口周
    縁部との間の間隙を微小としたことを特徴とする自動車
    用ドアミラー構造。
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