JPS6037858Y2 - 自動車のアウトサイドミラ−取付装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、自動車のアウトサイドミラー取付装置に関す
る。

自動車のサイドパネルには、後方視界確認のためアウト
サイドミラーが取り付けられることが多く、このミラー
取り付けは、ステーを介して行うのが一般的である。

このアウトサイドミラーを取り付けた一例を第１図に示
してあり、アウトサイドミラー１′が、ステー２′を介
して左サイドドア３′に取り付けられている。

この種のアウトサイドミラー取り付は装置には従来から
種々のものがあるが、その中には、第２図、第３図に示
すようなものがある。

これは、ステー２′が、車体取付部２’ａとこの上部よ
り外方へ延設されたミラー取付部２’ｂとを有し、ステ
ー２′は、車体取付部２’ａを貫通するボルト４′及び
サイドパネル３′（サイドアウトパネル）内面に添設し
たナラ）５’ａ付きの裏当板５′を利用して、該サイド
パネル４′に固定される。

一方、ミラー１′は、ブシュ６′、ボルト７′、ばね受
８′、ナツト９’ａ及びコイルばね１０′を利用して、
ミラー取付部２’ｂ上にピボット止めされる。

しかしながら、上記従来のものは、次のような種々の問
題点があった。

すなわち、■ ステ−２′全体が外部から見えるため、
これを亜鉛グイキャスト等で作った場合は、表面を下処
理した後、別途塗装仕上げまたはメッキ仕上げしなけれ
ばならなかった。

■ ステーそのものの形状が外観上あまり好ましくなく
、また、ステー固定用ボルト４′が外部から見えるため
、なお更外観上好ましくなかつた。

そして、ボルト４′の外部への露出部分を少しでも少な
くするため、該ボルト４′の頭部をステー２′の車体取
付部２’ａ内に没させてはいるが、そのためにはボルト
貫通口２’ｃを別途座ぐり加工しなければならず、しか
も該ボルト４′の頭頂面までを隠すことはできなかった
。

■ ミラー取付具を構成するコイルばね１０′等を隠す
ため（これは危険防止の意味もある）ミラー取付部２’
ａは大型のブロック状とされていたが、このためステー
２′の重量がかなり重くなる他、ステー２′をどうして
も鋳造する他なく、高価になっていた。

また、ブロック状のミラー取付部２’ｂ内にコイルばね
１０′等を組み込むには、その下面に開口した取付孔２
’ｄを利用して行わねばならず、ミラー取付作業が非常
に面倒になっていた。

その上、この取付孔２’ｄは、組み込み作業を少しでも
楽に行えるように、ミラー取付部２’ｂの下面に傾斜し
て開口させていたため、この取付孔２’ｄが外部から見
えて外観を損う一原因ともなっていた。

■ ステー固定用ボルト４′は直接風雨に露されるため
、発錆防止上これをステンレス製のものにしなければな
らず、コストアップの大きな原因となっていた。

■ ステー固定用ボルト４′が外部から見えるため、ミ
ラーの取り外し方が容易に確認されて、ミラーの盗難防
止上好ましくなかった。

本考案は上記欠点を解消するもので、合成樹脂からなる
キャップ状のステーカバーで、ボルト４′、コイルばね
１０′、ステー２′の少くとも車体取付部２’ａを囲繞
し、しかもこのステーカバーを、実質的にステーに対し
てヒンジ結合して、開閉自在とすると共に該ステーカバ
ーが走行中の振動等により車体から脱落しないようにし
たことを特徴とする。

以下に本考案の実施例を図面の第４図以下を参照にして
説明する。

第４図、第５図において、１はミラー ２はステー、３
は自動車の左サイドドアであり、ミラー１は、ステー２
を介して、左サイドドア３の外パネル４外面に取り付け
られている。

ステー２は、第６図に示すように、板状の車体取付部２
ａと、この上部中央よりその一面側（車体外側方側）へ
延設されたミラー取付部２ｂを有し、該ミラー取付部２
ｂは、従来品と異なり、ブロック状でなくやや肉厚の板
状として形成されている。

このようなステー２は、金属板の曲げ加工により、ある
いは金属、合成樹脂でグイキャスト成形する等により、
必要な強度を確保した上でできるだけ肉薄に形成されて
いる。

そして、ステー取付部２ａには、その板面に複数のボル
ト貫通孔５が開口され、また、ミラー取付部２ｂには、
その上面に半球状凹部６が形成されると共に、該半球状
凹部６の中央を上下に貫通するボルト貫通孔７が形成さ
れている。

前記ステー２の外パネル４に対する取り付けは、前記ボ
ルト貫通孔５及び外パネル４を貫通するボルト８と、外
パネル４の内面に溶接されたナツト９付きの裏当板１０
とを利用して行われている。

すなわち、後述するパツキン１１を介してその車体取付
部２ａの他面を外パネル４に添設した状態で、前記ボル
ト８をナツト９にねじ込むことにより、ステー２が該外
パネル４に固定されている。

前記ミラー１のステー２に対する取り付けは、ミラー１
の下部に形成した半球状突部１２を前記半球状凹部６に
着座させた状態で、従来同様ブシュ１３、ナツト１４、
ナツト１５、ばね受け１６及びコイルばね１７を利用し
て行われており、ボルト１４の下端部の他、構成要素１
５． １６． １７がミラー取付部２ｂの下方へ位置し
ている。

このようにして、ミラー１は、両手球状部分６，１２に
よりピボット軸受された状態で、ミラー取付部２ｂに取
り付けられている。

前記ステー２は、ミラー取付部２ｂの上面を残して、各
取付具８，１５，１６，１７と共にキャップ状のステー
カバー１８により囲繞されている。

このステーカバー１８は、第７図、第８図に示すように
、ミラー取付部２ｂの側周面の形状に沿う切欠き１８ａ
を有するように、合成樹脂により前記パツキン１１を一
体成形成されている。

この両者１１と１８とは、その下端部となる部分におい
て連設され、この連設部分が、肉薄とされたヒンジ部１
９となっている。

そして、カバー１８の上端部となる部分には爪部１８ｂ
が形成される一方、パツキン１１の上端部には該爪部２
０が係合する引掛部１１ｃが形成されている。

したがつて、上記両者１１ｃと１８ｂとの係合を外して
ステーカバー１８を開いた第８図の状態では１、各取付
具８，１５，１６．１７等が外部に露出してこれ等に接
近可能であり、該両１１ｃと１８ｂとを係合させてステ
ーカバー１８を閉じた第５図、第９図の状態では、前述
のように各構成要素２ａ、８，１５，１６．１７が覆わ
れることとなる。

なお、第４図中２０はドア内パネル、２１はガラスであ
り、第７図〜第９図中２２はパツキン１１に開口したボ
ルト貫通孔である。

第１０図は本考案の他の実施例を不味前記実施例と同−
構成要素には同一符号を付してその説明は省略する。

本実施例は、ステー２とステーカバー１８とを、ヒンジ
部１９と共に合成樹脂で一体成形したものである。

本考案は以上述べたことから明らかなように、従来上じ
た前述の問題点を一挙に解決できる他、ステーカバー１
８は、ヒンジ結合により開閉自在として実質的にステー
２に対して結合したので、該ステーカバー１８を開いた
ときにこれが無くなってしまったり、走行中の振動を受
けて自動車から脱落してしまう等のこともない。

そしてパツキン１１とステーカバー１８とヒンジ部１９
とを合成樹脂により一体成形したので、雨水等を受けて
もこれが外パネル４の内部に入り込むことがない。

勿論、ステーカバー１８は合成樹脂であるため、軽量に
作ることができると共に、走行中の振動を受けても異音
を発しにくいものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はアウトサイドミラーの取付例を示す側面図、第
２図は従来の取付装置の一部断面図、第３は従来のステ
ーを示す斜視図である。 第４図〜第１０図は本考案の実施例を示すもので、第４
図、第５図はその一部断面図、第６図はステーの斜視図
、第７図はパツキンとステーカバーとの一体成形品の斜
視図、第８図、第９図は第７図のＸ−Ｘ線断面において
ステーカバーの開閉状態を示す図、第１０図はステーと
ステーカバーとの一体成形品の斜視図である。 １・・・・・・ミラー ２・・・・・・ステー ２ａ・
・・・・・車体取付部、２ｂ・・・・・・ミラー取付部
、４・・・・・・外パネル（サイドパネル）、８・・・
・・・ボルト（車体側取付具）、１１・・・・・・パツ
キン、１５・・・・・・ナツト、１６・・・・・・ばね
受（ミラー側取付具）、１７・・・・・・コイルばね（
ミラー側取付具）、１８・・・・・・ステーカバ１９・
・・・・・ヒンジ部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 自動車のサイドパネル外面に添設された車体取付部、及
   び該車体取付部より上記サイドパネル外方に延設された
   ミラー取付部を有するステーと、前記車体取付部を前記
   サイドパネルに固定している車体取付具と、 前記ミラー取付部上にミラーをピボット止めしているミ
   ラー側取付具と、 合成樹脂によりキャップ状に形成され、前記両取付具の
   外部へ露出した部分と共に前記ステーの少くとも車体取
   付部を囲繞するステーカバーと、からなり、前記ステー
   カバーは、少くとも前記ステーの前記サイドパネル固定
   後に、該ステーの車体取付部下端部に対して実質的にヒ
   ンジ結合されており、該ヒンジ部分を中心とした揺動に
   より開閉自在とされていて、前記サイドパネルと前記ス
   テーの車体取付部との間にパツキンが介装され、該パツ
   キンと前記ステーカバーと前記ヒンジ部分とを合成樹脂
   により一体成形したことを特徴とする自動車のアウトサ
   イドミラー取付装置。