JPH0789401A

JPH0789401A - バンパー構造

Info

Publication number: JPH0789401A
Application number: JP23512493A
Authority: JP
Inventors: Tatsuro Mori; 達朗森
Original assignee: Nissan Motor Co Ltd
Current assignee: Nissan Motor Co Ltd
Priority date: 1993-09-21
Filing date: 1993-09-21
Publication date: 1995-04-04
Anticipated expiration: 2016-01-29
Also published as: JP3127677B2

Abstract

(57)【要約】【目的】ランプを装備しない場合は開口を閉塞できて
部品点数の増加を規制し、且つランプ装備を簡単な作業
により行うことができるバンパー構造の提供を目的とす
る。【構成】バンパーフェイシャ１にフォグランプ３取付
用の開口１ａを有し、開口１ａの車幅方向一方側に、開
口１ａに取り付けるフォグランプ３の一側を支持する差
込穴１ｐを設け、開口１ａの車幅方向他方側に、フォグ
ランプの端縁の傾斜に沿ってＪナット７を装着する取付
座１ｇを有し、取付座１ｇの下端座部１ｈは、取付座１
ｇの傾斜に交差して傾斜し、下端座部１ｈの上側前面に
水平方向に延びる段部１ｋを設け、前記開口１ａを閉塞
する取付部１ａをバンパーフェイシャ１と一体成形し、
取付部１ａと取付座１ｇおよび差込穴１ｐとの間にスリ
ット１ｅを設けると共に、取付部１ａに、取付部１ａに
沿い且つ両スリット１ｅに渡る離脱用の薄肉部１ｄを設
けたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、バンパー構造に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】例えば、自動車のフロントバンパーのフ
ォグランプ取付部を例にとってみると、従来は、フォグ
ランプをバンパーレインフォース等車体部材に固定する
ものであった。しかし、この場合、車体側部材のランプ
支持部位置とこれに対応するバンパーフェイシャのラン
プ取付穴部位置との取付誤差により、ランプ外周とバン
パーフェイシャの穴とのすきまの確保が困難となる場合
があった。そこで、最近では、図６（ａ），（ｂ）（図
６（ｂ）は図６（ａ）のＤ−Ｄ断面図）に示すようにフ
ォグランプ３をバンパーフェイシャ１に組み込む方法を
取り始めている（昭和６１年１０月、日産自動車発行
「サービス周報」第５６７号、Ｅ−７頁参照）。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
構成では、フォグランプ３を装備しない場合には、ラン
プ取付穴１ａが開口したままとなるため、図６（ｃ）の
ように、別体のフィニッシャ１９でこの取付穴１ａを塞
がねばならないという問題があった。従って、部品点数
が増加し、製造、部品管理が繁雑になる等コスト高とな
る恐れがある。

【０００４】本発明は、このような問題点に着目してな
されたものであり、ランプを装備しない場合は開口を閉
塞できて部品点数の増加を抑制し、且つランプ装備を簡
単な作業により行うことができるバンパー構造の提供を
目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項１に記載の発明は、バンパーフェイシャにラ
ンプ取付用の開口を有し、前記開口の車幅方向一方側
に、該開口に取り付けるランプの一側を支持する支持部
を設け、前記開口の車幅方向他方側に、前記ランプの端
縁の傾斜に沿ってＪナットを装着する取付座を有し、前
記取付座の下端座部は、該取付座の傾斜に交差して傾斜
し、前記取付座における下端座部の上側前面に水平方向
に延びる段部を設け、前記開口を閉塞するフィニッシャ
を前記バンパーフェイシャと一体成形し、前記フィニッ
シャと前記取付座および支持部との間にスリットを設け
ると共に、前記フィニッシャに、前記開口に沿い且つ両
スリットに渡る離脱用の薄肉部を設けたことを特徴とす
る。

【０００６】また、請求項２に記載の発明は、請求項１
に記載のランプ取付構造であって、前記フィニッシャを
開口から離脱させて前記支持部と取付座とに取り付ける
ランプは、前記車幅方向他方側に光軸調整用スクリュー
を有し、前記取付座の下部に前記光軸調整用スクリュー
を臨ませる空間部を形成し、前記空間部を閉塞するカバ
ーを設けたことを特徴とする。

【０００７】

【作用】請求項１に記載の発明によれば、ランプを装備
しない場合は、フィニッシャがバンパーフェイシャのラ
ンプ取付用の開口を閉塞しているので、バンパーフェイ
シャはそのままでよい。ランプを装備する場合は、フィ
ニッシャの薄肉部を切断するとランプ取付用の開口が形
成されるので、取付座にＪナットを装着し、支持部と取
付座とにランプを取り付ける。

【０００８】こうして、ランプを装備しない場合は、使
用しないランプ取付用の取付座が見えるものの、下端座
部の水平の段部が周辺部の造形と調和しているので、見
栄えを確保できる。

【０００９】請求項２に記載の発明によれば、ランプを
装備しない場合は、バンパーフェイシャはそのままでよ
い。ランプを装備する場合は、フィニッシャの薄肉部を
切断するとランプ取付用の開口が形成されるので、取付
座にＪナットを装着し、支持部と取付座とにランプを取
り付ける。取付座の下部の空間部にてスクリューでラン
プの光軸調整を行うことができる。そして、前記空間部
はカバーによって塞がれる。

【００１０】

【実施例】本発明の一実施例を図１〜図５を用いて説明
する。

【００１１】図１は、自動車のフロントバンパー前面左
端部を示し、この部にフォグランプが取り付けられる
が、この図はフォグランプを装備してない状態を示す。

【００１２】バンパーフェイシャ１には、フォグランプ
（ランプ）３を装備する場合に、フォグランプ３を差し
込んで取り付ける略四角形の取付部（フィニッシャ）１
ａがフォグランプ３に対応する大きさで一体成形されて
いる。この取付部１ａ前面は、図１のように周辺部の水
平基調の造形と調和のとれた造形とされ、フォグランプ
３を装備しない場合に違和感のない構成とされている。

【００１３】そして、取付部１ａの周囲は深溝１ｂ，１
ｃにより縁取りがなされ、上、下両端の深溝１ｂは略水
平に延び、図３（図１のＡ−Ａ断面図）に示すように、
その溝底に幅狭の薄肉部１ｄが溝１ｂの長手方向に延び
て形成されている。取付部１ａの左、右両端（車両中央
側、外側両端）には、図４（図１のＢ−Ｂ断面図）に示
すような深溝１ｃがフォグランプ３の端縁の傾斜に沿っ
て上下方向に傾斜して延びて設けられ、その溝底に幅狭
のスリット１ｅが形成されている。こうして、取付部１
ａ周縁内は、薄肉部１ｄにてバンパーフェイシャ１と一
体になっており、スリット１ｅ部ではつながっていな
い。

【００１４】さらに詳細には、左端（車両中央側）の深
溝１ｃのスリット１ｅは上下に延びる途中で図１に示す
ようにＺ字状に屈曲して設けられている。また、取付部
１ａの左上隅の溝底はスリット１ｅによって取付部１ａ
との連続を絶たれた周縁外部材（バンパーフェイシャ側
部材）となり、取付穴１ｆを有するフォグランプ３の取
付座１ｇとなっている。なお、この取付座１ｇの形状
は、図５の斜視図に示すように、下端座部１ｈの前面１
ｊが段付きになっており、段部１ｋを水平に配設して水
平基調の周辺部造形と調和させ、下端座部１ｈは前記取
付部１ａ左端の傾斜した深溝１ｃに垂直に延出し形成さ
れている。垂直に延出させる理由は、フォグランプ３装
備時のフォグランプ締付けに際して、この下端座部１ｈ
の板厚と前記取付穴１ｆに対応するＪナット７を下方か
ら差し込んで下端座部１ｈに当接させる位置決めにする
ためである。

【００１５】また、フォグランプ３を装備する場合に、
取付座部１ｇとその下方に生じる空間部Ｃ（図１参照）
とを塞ぐカバー９取付用の穴１ｍが設けられている。

【００１６】さらに、取付部１ａ右端の深溝１ｃの溝底
部（取付部１ａ周縁外側）にはフォグランプ３取付用の
差込穴（支持部）１ｐが上下方向に間隔をおいて２か所
設けられている。

【００１７】フォグランプ３には、図２に示すように、
その右側壁にはバンパーフェイシャ１の取付部１ａ右端
の前記差込穴１ｐに対応する突起３ｐが設けられ、左側
壁上部には前記取付座１ｇに対応する締付用ブラケット
３ｇが突出して設けられている。また、ブラケット３ｇ
の下方に光軸方向調整用のスクリュー３ｃが突出して設
けられている。

【００１８】カバー９は、フォグランプ３装備時にのみ
使用される部材であり、図２に示すように、その大きさ
は前記取付座１ｇとその下方部とを含む図１の空間部Ｃ
に対応する。そして、カバー９の裏面上下には取付用の
クリップ９ｍを備えている。

【００１９】Ｊナット７は、図５の取付座１ｇ部の拡大
斜視図に示す形状で、めねじが形成され、前記下端座部
１ｈに差し込んで使用されるナットである。

【００２０】このような構成により、フォグランプ３を
装備しない場合には、バンパーフェイシャ１はそのまま
で使用される。

【００２１】つぎに、フォグランプ３を装備する場合の
フォグランプ３のバンパーフェイシャ１への取付けと作
用について説明する。

【００２２】まず、バンパーフェイシャ１の取付部１ａ
をカットすると開口１ａが形成される。すなわち、取付
部１ａの上、下両端の深溝１ｂの薄肉部１ｄをカットす
ると、左、右両端の深溝１ｃはスリット１ｅにより当初
から切り離されているので、取付部１ａはバンパーフェ
イシャ１から離脱し開口１ａが形成される。そして、前
記下端座部１ｈにＪナット７を下方から当接するまで差
し込む。その後、フォグランプ３を略水平姿勢でその右
端側を先にして斜めに開口１ａに差し込み、フォグラン
プ３の突起３ｐをバンパーフェイシャ１の差込穴１ｐに
差し込む。ついで、フォグランプ３のブラケット３ｇを
バンパーフェイシャ１の取付座１ｇに合わせてボルト５
にて取り付ける。そして、光軸方向調整終了後、空間部
Ｃをカバー９にてバンパーフェイシャ１にクリップ止め
して塞ぐ。

【００２３】こうして、フォグランプ３の取付けを終了
するが、バンパーフェイシャ１の薄肉部１ｄをカットす
るに当たっては、取付部１ａの左、右両端部には予めス
リット１ｅが設けられ、しかも深溝１ｂには薄肉部１ｄ
を設けてあるので、設備の整っていない状況での作業で
あっても、カット作業は容易であり、周辺部を損傷する
恐れもない。

【００２４】また、バンパーフェイシャ１の取付部１ａ
を取り除いても、開口１ａ周囲には深溝１ｂ，１ｃの外
側壁が残っているので、開口１ａ周囲の剛性も確保され
る。

【００２５】こうして、本実施例によれば、フォグラン
プを装備しない場合は、開口を閉塞できるから部品点数
の増加を規制でき、しかもフォグランプ取付座は深溝の
底にあるので目立ちにくいことと、取付座の下端座部に
は水平の段部を設けて水平基調の周辺部の造形に調和さ
せてあるので、見栄えは確保される。

【００２６】また、フォグランプを装備する場合には、
バンパーフェイシャのフォグランプ取付部の上、下両端
の薄肉部だけをカットすればよいので加工が簡単で、フ
ォグランプの取付けは容易である。

【００２７】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
１に記載の発明によれば、ランプを装備しない場合はバ
ンパーフェイシャと一体のフィニッシャにより開口を閉
塞できるから部品点数の増加を抑制してコスト高を防止
でき、また、水平段部により見栄えを確保できる。そし
て、ランプの装備は薄肉部切断の簡単な作業により行う
ことができる。

【００２８】請求項２に記載の発明によれば、請求項１
に記載の発明による効果に加えて、ランプ装備時にはラ
ンプの光軸調整が容易で、カバーにより見栄えが向上で
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】一実施例のフォグランプ取付部を示す図であ
る。

【図２】一実施例の構成図である。

【図３】図１のＡ−Ａ断面図である。

【図４】図１のＢ−Ｂ断面図である。

【図５】一実施例の説明図である。

【図６】他の従来例の構成図である。

【符号の説明】

１バンパーフェイシャ（バンパー）１ａ取付部（フィニッシャ）、開口１ｂ，１ｃ深溝１ｄ薄肉部１ｅスリット１ｇ取付座１ｈ下端座部１ｋ段部１ｐ差込穴（支持部）３フォグランプ（ランプ）３ｃスクリュー５ボルト７Ｊナット９カバーＣ空間部

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】バンパーフェイシャにランプ取付用の開
口を有し、前記開口の車幅方向一方側に、該開口に取り付けるラン
プの一側を支持する支持部を設け、前記開口の車幅方向他方側に、前記ランプの端縁の傾斜
に沿ってＪナットを装着する取付座を有し、前記取付座の下端座部は、該取付座の傾斜に交差して傾
斜し、前記取付座における下端座部の上側前面に水平方
向に延びる段部を設け、前記開口部を閉塞するフィニッシャを前記バンパーフェ
イシャと一体成形し、前記フィニッシャと前記取付座および支持部との間にス
リットを設けると共に、前記フィニッシャに、前記開口
に沿い且つ両スリットに渡る離脱用の薄肉部を設けたこ
とを特徴とするバンパー構造。
【請求項２】請求項１に記載のバンパー構造であっ
て、前記フィニッシャを開口から離脱させて前記支持部と取
付座とに取り付けるランプは、前記車幅方向他方側に光
軸調整用スクリューを有し、前記取付座の下部に前記光軸調整用スクリューを臨ませ
る空間部を形成し、前記空間部を閉塞するカバーを設けたことを特徴とする
バンパー構造。