JPH078321Y2 - 自動車用ライセンスプレートのガーニッシュ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、バンパ中央部の凹部に取付けられる自動車用
ライセンスプレートのガーニシュに関するものである。

〔従来の技術と考案が解決しようとする問題点〕

第５図はこの種の従来のライセンスプレートを示すもの
で、バンパ１の中央凹部1bにおいて切欠1aの背後に位置
したブラケット５にライセンスプレート３が、ガーニシ
ュ４と共にヒンジ６で支承されている。しかし、ヒンジ
部分でライセンスプレート３を水平方向に回動させてバ
ンパ１を取外せるようにするためには、切欠1aの横幅を
広くせねばならず、また上方にも隙間を生じていた。

そこで、第６図に示すように、前述のヒンジ部分を無く
すためにライセンスプレート３がガーニッシュ４と共に
ブラケット５にねじ止めされ、バンパ１を取外す場合に
はそのまま引出させる構造のものも周知である。この場
合、同様に周囲に隙間が生じるだけでなく、バンパ１を
ライセンスプレート３の形状に対応して完全にコの字形
に切欠かねばならないために、バンパ１の剛性が下が
り、軽衝突時にも変形もしくは破損する問題がある。

よって、本考案はバンパをライセンスプレートの形状に
対応して切欠いてもその剛性を損なわず、かつ隙間も生
じさせない冒頭に述べた類の自動車用ライセンスプレー
トのガーニッシュを提供することを目的とする。

〔問題点を解決するための手段と作用〕

本考案は、この目的を達成するために、バンパ（10）の
中央凹部（11）におけるほぼコの字形状の切欠（12）の
背後に位置し、かつボデーに取付けられたブラケット
（30）に固定されたライセンスプレート（３）のライセ
ンスガーニッシュ（20）を、ライセンスプレートの４方
の周囲を囲む縁部（21〜23）及び背面部（24）を有する
形状に構成すると共に、上縁部（21）にはライセンスプ
レート（３）の挿入口（21a）を形成した。そして、ブ
ラケット（30）のねじ座（32）に上端部ねじ止めされた
ライセンスプレート（３）を下方から挿入口（21a）に
通して背面部（24）の前面に位置付けさせた状態で、上
縁部（21）を凹部（11）の上壁面に、下縁部（23）をブ
ラケット（30）にそしてこの下縁部両側をバンパにねじ
又はクリップでそれぞれ固定するように構成した。

これにより、バンパ（10）に形成された切欠（12）はラ
イセンスガーニッシュ（20）で隙間の無いように囲まれ
ると共に、その両側下縁部（23）及び上縁部（21）をバ
ンパ（10）に固定され、しかも背面部（24）を形成され
ていることにより、剛性の低下が回避される。

尚、（ ）内の符号は後述する実施例のものを引用して
ある。

〔考案の実施例〕

第１乃至第４図は本考案の一実施例を示す。

バンパ10はポリプロピレン等の樹脂により成形され、第
１図に示すように、その中央部のバンパ凹部11はライセ
ンスプレート３に対応してほぼコの字形状のバンパ切欠
12を備えている。その背後ではブラケット30がボデーに
取付けられ、ライセンスプレート３がねじ座32で固定さ
れるようになっている。

ガーニッシュ20はバンパ10と少なくとも同等もしくはそ
れ以上の剛性を備えるようにポリプロピレン等の樹脂、
スチール、アルミ等で成形され、ライセンスプレート３
の全周を囲むように上縁部21、両側の側縁部22及び下縁
部23を備えると共に、軽減用穴24aを備えた背面部24を
一体に形成されている。

さらに、上縁部21にはライセンスプレート３の挿入口21
a及びランプ15の取付け穴21bを形成されている。挿入口
21aは背面部24に食込んで形成されている。また、さら
に食込んでねじ座32に対する逃げ用背面開口部24bが形
成されている。側縁部22は第２図ａに示すように、バン
パ凹部11の側部のフランジ部11aに係合するように溝22b
を形成されると共に、その一部には、フランジ部11aを
挟持する爪22aが形成されている。第２図ｂに示すよう
に、より確実に係合させるためにフランジ部11bを断面
Ｔ字形に形成して爪22cもを対応する形状に形成するこ
とも考えられる。

下縁部23の底面の２個所にはねじ穴23aを備えた凹部が
形成され、ブラケット30のアングルのねじ穴31に取付け
られるように成っている。さらに、その両側部には側方
へ延び、かつねじ穴23cを備えたねじ座23bが形成され、
対応してバンパ10にはねじ穴13aを備えたねじ座13が形
成されている。23bはライセンスプレート３を係止する
爪である。

ライセンスプレート３への取付けに際しては、ライセン
スプレート３の上端部両側をブラケット30のねじ座32に
ねじ止めしておく。この状態で、ガーニッシュ20の挿入
口21aにライセンスプレート３の下端部を挿入させ、側
縁部22の裏面の溝22bをフランジ部11aに係合させて上方
へ持上げる。そして、爪22aをフランジ部11aに係合させ
ると共に、ランプ15を取付け穴21bから突出させる。

これにより、第３図（ライセンスプレート３は図示せ
ず）に示す状態となり、ランプ15はその両側のねじ穴26
でバンパ凹部11の上壁面11bに共締めし、下縁部23にお
いてねじ穴23aでブラケット30のねじ穴31にねじ止め
し、さらにバンパ10のねじ穴13aに下縁部23のねじ穴23c
でねじ止めする。第４図はこの取付け状態での第３図の
Ｂ−Ｂ線断面図を示す。これにより、ライセンスプレー
ト３の周囲はライセンスガーニッシュ20で包囲されると
共に、バンパ10の切欠12の周囲に隙間も生じさせない。
さらに、バンパ10はバンパ凹部11の上壁面11b及び下部
側面で剛性のあるガーニッシュ20に固定され、しかも背
面部24を備えた構造により、コの字形の切欠12を形成さ
れているにも拘らずその剛性を低下させないで済む。

バンパ10を取り外す場合には、ねじを外してガーニッシ
ュ20を下方へスライドさせてライセンスプレート３から
分離する。

尚、前述の実施例においてガーニッシュのバンパ又はブ
ラケットに対する固定はクリップにすることも考えられ
る。

〔考案の効果〕

以上、本考案のガーニッシュによれば部品点数が少な
く、簡単な構造でバンパのコの字形切欠とライセンスプ
レート間の隙間をなくして見栄えを良くするだけでな
く、バンパにもその切欠周囲の複数個所で結合すること
によりその補強部材としても機能し、軽衝突時のバンパ
破損をなくすことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例によるライセンスガーニッシ
ュの斜視図、第２図は第１図のＡ−Ａ線断面図、第３図
は同実施例のライセンスガーニッシュの取付け状態を示
す要部斜視図、第４図は第３図のＢ−Ｂ線断面図並びに
第５図及び第６図は従来のガーニッシュ付ライセンスプ
レートの断面図である。 ３……ライセンスプレート、10……バンパ、11……バン
パ凹部、12……バンパ切欠、20……ガーニッシュ、21…
…ガーニッシュの上縁部、21a……ライセンスプレート
挿入口、22……ガーニッシュの側縁部、23……ガーニッ
シュ下縁部、24……ガーニッシュ背面部、30……ブラケ
ット、32……ねじ座。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】バンパ中央部の凹部におけるライセンスプ
   レートに対応した切欠の背後に位置し、かつボデーに取
   付けられたブラケットに固定される自動車用ライセンス
   プレートのガーニッシュにおいて、 ライセンスプレートの４方の周囲を囲む縁部及び背面部
   を有する形状に構成すると共に、上縁部には前記ライセ
   ンスプレートの挿入口を形成し、 ブラケットのねじ座に上端部をねじ止めされた前記ライ
   センスプレートを下方から前記挿入口に通して、前記ラ
   イセンスプレートを前記背面部の前面に位置付けさせた
   状態で、前記上縁部を前記凹部の上壁面に、下縁部をブ
   ラケットにそしてこの下縁部両側をバンパにねじ又はク
   リップでそれぞれ固定することを特徴とする自動車用ラ
   イセンスプレートのガーニッシュ。