JP3014533B2 - 金属板貼合せ用二軸配向ポリエステルフイルム - Google Patents

金属板貼合せ用二軸配向ポリエステルフイルム

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JP3014533B2
JP3014533B2 JP9084592A JP9084592A JP3014533B2 JP 3014533 B2 JP3014533 B2 JP 3014533B2 JP 9084592 A JP9084592 A JP 9084592A JP 9084592 A JP9084592 A JP 9084592A JP 3014533 B2 JP3014533 B2 JP 3014533B2
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    • B65D1/00Containers having bodies formed in one piece, e.g. by casting metallic material, by moulding plastics, by blowing vitreous material, by throwing ceramic material, by moulding pulped fibrous material, by deep-drawing operations performed on sheet material
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    • B65D1/0207Bottles or similar containers with necks or like restricted apertures, designed for pouring contents characterised by material, e.g. composition, physical features

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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は金属板貼合せ用二軸配向
ポリエステルフイルムに関し、更に詳しくは金属板に貼
合せた後容器に成形加工するのに有用な二軸配向共重合
ポリエステルフイルムに関する。
【0002】
【従来の技術】金属缶には内外面の腐食防止として、一
般に、塗装を施されている。最近は、工程簡素化、衛生
性向上、公害防止等の目的で、有機溶剤を使用せずに防
錆性を付与する方法として熱可塑性樹脂フイルムによる
被覆が試みられている。
【0003】即ち、ブリキ、ティンフリースチール、ア
ルミニウム等の金属板に熱可塑性樹脂フイルムをラミネ
ートした後、絞り加工等により製缶する方法の検討が進
められている。
【0004】この熱可塑性樹脂フイルムとしてポリオレ
フィンフイルムやポリアミドフイルムが試みられたが、
成形加工性、耐熱性、保香性の全てを満足するものでな
い。
【0005】一方、ポリエステルフイルム、特にポリエ
チレンテレフタレートフイルムがバランスのとれた特性
を有するとして注目され、これをベースとしたいくつか
の提案がされている。すなわち、
【0006】(A)二軸配向ポリエチレンテレフタレー
トフイルムを低融点ポリエステルの接着層を介して金属
板にラミネートし、製缶材料として用いる(特開昭56
―10451号、特開平1―192546号)。 (B)非晶性もしくは極めて低結晶性の芳香族ポリエス
テルフイルムを金属板にラミネートし、製缶材料として
用いる(特開平1―192545号、特開平2―573
39号)。 (C)低配向で、熱固定された二軸配向ポリエチレンテ
レフタレートフイルムを金属板にラミネートし、製缶材
料として用いる(特開昭64―22530号)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、本発明者らの
検討では、いずれも充分な特性が得られず、それぞれ次
の問題のあることが明らかとなった。
【0008】(A)については、二軸配向ポリエチレン
テレフタレートフイルムは耐熱性、保香性に優れるが、
成形加工性が不充分であり、大きな変形を伴う製缶加工
ではフイルムに微小なクラックが発生し、極端な場合に
は破断が発生する。
【0009】(B)については、非晶性もしくは極めて
低結晶性の芳香族ポリエステルフイルムであるため成形
加工性は良好であるが、保香性が劣り、また製缶後の印
刷、レトルト殺菌処理などの後処理、更には長期の保存
により脆化しやすく、缶外部からの衝撃により割れ易い
フイルムに変質する恐れがある。
【0010】(C)については、上記(A)と(B)の
中間領域で効果を発揮せんとするものであるが、未だ製
缶加工に適用可能な低配向には達していない。
【0011】また、金属容器の外面には印刷が施される
のが一般的であるが、印刷時にあらかじめ遮光の目的で
白色の塗料を下塗りし、その後印刷される。金属板にラ
ミネートする熱可塑性樹脂フイルムを白色遮光性のフイ
ルムとすることにより、白色塗料の下塗りを省略するこ
とができるが、上記(A),(B),(C)の方法にお
いて、白色顔料を添加して製造される白色フイルムで
は、それぞれの欠点が解消されず、缶外面の目的も達成
されない。
【0012】さらに、ポリエステルフイルムに白色顔料
を単独で添加した場合、金属板にラミネートすると、下
地の金属板の色の影響を受けてくすんだ白色となるた
め、印刷時における色合せが困難となる。
【0013】本発明の目的は、成形加工性に優れ、遮光
性、色調、および印刷インキ発色性に優れた金属板貼合
せ用ポリエステルフイルムを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者は、かかる目的
を達成すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。
【0015】即ち、本発明は、平均粒径0.5μm以下
の二酸化チタンと他の着色剤の少なくとも1種とを含有
し、融点が210〜245℃の範囲にある共重合ポリエ
ステルからなり、フイルムの厚み方向の結晶配向度が
0.2〜0.6の範囲にあり、さらに全光線透過率が4
0%以下で、L*/a*/b*表色系における色相角度
H°、明度L*、彩度C*が次式(1)〜(4)を満足
する色彩を有することを特徴とする金属板貼合せ用二軸
配向ポリエステルフイルムである。
【0016】
【数2】
【0017】本発明における共重合ポリエステルとして
は、共重合ポリアルキレンテレフタレートが代表例とし
て挙げられる。この共重合成分は酸成分でもアルコール
成分でも良い。この酸成分としては、イソフタル酸、フ
タル酸、ナフタレンジカルボン酸等の如き芳香族ジカル
ボン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカ
ンジカルボン酸等の如き脂肪族ジカルボン酸、シクロヘ
キサンジカルボン酸の如き脂環族ジカルボン酸等が例示
できる。またこのアルコール成分としてはエチレングリ
コール、ブタンジオール、ヘキサンジオール等の如き脂
肪族ジオール、シクロヘキサンジメタノールの如き脂環
族ジオール等が例示できる。これらは単独または2種以
上を使用することができる。また、2種以上の共重合ポ
リエステルをブレンドして使用してもよい。
【0018】共重合成分の割合および共重合ポリエステ
ルのブレンドの割合は、その種類にもよるが、結果とし
てポリマー融点が210〜245℃、好ましくは215
〜235℃の範囲になる割合である。ポリマー融点が2
10℃未満では、耐熱性が劣るため、製缶後の印刷にお
ける加熱に耐えられない。一方、ポリマー融点が245
℃を越えると、ポリマーの結晶性が大きすぎて成形加工
性が損われる。
【0019】ここで、共重合ポリエステルの融点測定
は、Du Pont Instruments 910 DSCを用い、昇温
速度20℃/分で融解ピークを求める方法による。な
お、サンプル量は約20mgとする。
【0020】本発明における共重合ポリエステルに含有
させる二酸化チタンは、結晶形態的にはアナターゼ型、
ルチル型のいずれのものでもよい。また、二酸化チタン
のポリエステルへの分散性向上の目的などで、二酸化チ
タンの表面にアルミニウム、ケイ素、亜鉛などの酸化物
もしくは各種有機物を表面処理したものも用いることが
できる。
【0021】二酸化チタンの平均粒径は0.5μm以下
であり、好ましくは0.05〜0.4μmである。ここ
で、平均粒径は測定した全粒子の50重量%の点にある
粒子の「等価球形直径」を意味する。また「等価球形直
径」とは、粒子と同じ容積を有する想像上の球の直径を
意味し、通常の沈降法による測定等から計算することが
できる。二酸化チタンの平均粒径が0.5μmより大き
くなると、一般に粗大粒子が多く、また遮光性が劣るよ
うになり、好ましくない。
【0022】二酸化チタンのポリエステルへの添加含有
量は、フイルムの全光線透過率が40%以下であり、か
つフイルムの色彩が後記(1)〜(4)式を満たせば特
に限定はないが、好ましくは5〜30重量%、更に好ま
しくは10〜25重量%である。二酸化チタンの含有量
が5重量%未満では遮光性が不充分となり、一方30重
量%を越えるとフイルム延伸時のフイルム破断が多くな
り、かつ深絞り加工時破断を生じるようになり、好まし
くない。
【0023】本発明において二酸化チタンと併用する他
の着色剤は、フイルムの全光線透過率が40%以下であ
り、かつフイルムの色彩が後記(1)〜(4)式を満た
せば無機系、有機系のいずれでもよく、また染料、顔料
のいずれでもよいが、耐熱性、耐候性のあるものが好ま
しい。この無機系顔料としては、ベンガラ、カドミウム
レッド、コバルトブルー等が例示でき、この有機系染料
としてはサマロンブルー、インジコ、ローズベンガル等
が例示でき、またこの有機系顔料としてはキナクリドン
レッド、キナクリドンバイオレット、クロモフタルレッ
ド、ペリレンレッド、フタロシアニンブルー等が例示で
きる。これらは単独または2種以上を添加してもかまわ
ない。
【0024】この他の着色剤の添加含有量は、フイルム
の全光線透過率が40%以下であり、かつフイルムの色
彩が後記(1)〜(4)式を満たせば特に限定されな
い。
【0025】本発明におけるフイルムの色彩は下記
(1)〜(4)式を満たすものである。
【0026】
【数3】
【0027】色相角度H°が(1)式を満たさなけれ
ば、フイルムを金属板に貼合せたときの金属板の色の影
響を消すことはできない。また明度L*および彩度C*
が(2)〜(4)式を満たさないときは、フイルムの色
彩自体が暗いものになってしまう。
【0028】ここで、フイルムの全光線透過率はポイッ
ク積分球式光線透過率計で測定する。またL*値、a*
値、b*値は日本電色工業製SZ―Σ90型色差計によ
り、Y=94.95、X=93.63、Z=112.3
2なる三刺激値を有する白色標準板の上に、フイルムを
10枚のせた状態で測定する。なお、L*値、a*値、
b*値はCIE1976で定義されたL*/a*/b*
表色系によるものである。
【0029】本発明における共重合ポリエステルは、そ
の製法によって限定されることはない。例えば、テレフ
タル酸、エチレングリコールおよび共重合成分をエステ
ル化反応させ、次いで得られる反応生成物を重縮合反応
させて共重合ポリエステルとする方法、あるいはジメチ
ルテレフタレート、エチレングリコールおよび共重合成
分をエステル交換反応させ、次いで得られる反応生成物
を重縮合反応させて共重合ポリエステルとする方法、が
好ましく用いられる。共重合ポリエステルの製造におい
ては、二酸化チタン及び他の着色剤を添加することが好
ましく、また必要に応じ、他の添加剤例えば蛍光増白
剤、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤
等も添加することができる。特に白度を向上させようと
する場合、蛍光増白剤の添加は有効である。
【0030】本発明における二酸化チタンや他の着色剤
は、共重合ポリエステルへ添加含有させる前に、精製プ
ロセスを用いて、粒径調整、粗大粒子除去を行うことが
好ましい。精製プロセスの工業的手段としては、粉砕手
段で例えばジェットミル、ボールミル等が挙げられ、ま
た分級手段では例えば乾式もしくは湿式遠心分離機等が
挙げられる。なお、これらの手段は2種以上を組合せ、
段階的に精製しても良いのは勿論である。
【0031】共重合ポリエステルに二酸化チタン及び他
の着色剤を含有させるには、各種の方法を用いることが
できる。その代表的な方法として、下記のような方法を
挙げることができる。
【0032】(ア)共重合ポリエステル合成時のエステ
ル交換反応もしくはエステル化反応の終了前に添加、も
しくは重縮合反応開始前に添加する方法。
【0033】(イ)共重合ポリエステルに添加し、溶融
混練する方法。
【0034】(ウ)上記(ア),(イ)の方法におい
て、二酸化チタンや他の着色剤を多量添加したマスター
ペレットを製造し、これら添加剤を含有しない共重合ポ
リエステルと混練し、所定量の添加物を含有させる方
法。
【0035】なお、前記(ア)のポリエステル合成時に
添加する方法を用いる場合には、二酸化チタンや他の着
色剤をグリコールに分散したスラリーとして、反応系に
添加することが好ましい。
【0036】本発明の二軸配向ポリエステルフイルム
は、前述の二酸化チタンと他の着色剤を含有する共重合
ポリエステルを溶融し、ダイより吐出してフイルム状に
成形し、二軸延伸熱固定したものである。そして、この
フイルムの厚み方向の結晶配向度は0.2〜0.6の範
囲、好ましくは0.25〜0.55の範囲にある。この
結晶配向度が0.6を超えると、成形加工性が不十分と
なり、深絞り加工時フイルムの破断が生じ易くなる。一
方、この結晶配向度が0.2未満、すなわち過度に低配
向の場合耐熱性が不十分となる。
【0037】なお結晶配向度は以下のようにして測定す
る。
【0038】X線回折装置を用いてフイルムの結晶面
(100)の3方向(長手方向MD、幅方向TD、厚さ
方向NDの3方向)の結晶配向指数<cos2 Φj ,1
00>を求め、次式より結晶配向度fi,k を求める。
【0039】 fi,k =2/3<cos2 Φj,k >−1/2 (但し、i=MD、TD又はND、k=100) ここで、3方向の結晶配向度は理学電機製極点試料台を
用いて測定する。
【0040】ただし、二酸化チタン粒子に起因する反射
ピークが、アナターゼ(101)、ルチル(110)で
共重合ポリエステル(100)の近くであるので、極点
図においてα=0の共重合ポリエステルの(100)の
反射ピークを二酸化チタンの反射強度(ITiO2,α=0
によるものとして、α=90°までのα,βすべての位
置の強度をITiO2,α=0を減ずることにより結晶配向度
を算出する。
【0041】ここで、ITiO2,α=0=1/2(ITiO2,α
=0MD+ITiO2,α=0TD)とする。
【0042】上記において、αは極点試料台で、α=9
0°はフイルム表面に平行に(100)が配置された場
合を表わし、α=0°ではフイルム表面に垂直に配置さ
れた場合を示す。さらにβはフイルムのMD,TD面内
の方法を表わし、β=0をMD,β=90°をTDの方
向とした。そして本発明でいう結晶配向度は厚さ方向N
Dの値で表わす。
【0043】このような要件を満足するフイルムを製造
する方法の一例として、以下二軸延伸、特に逐次二軸延
伸による方法を説明するが、本発明においてはこの方法
のみに限定されるものではない。
【0044】前述した通り二酸化チタンと他の着色剤を
含有する共重合ポリエステルを溶融し、ダイより吐出し
てフイルム状に成形し、直ちに急冷して実質的に非晶質
の共重合ポリエステルシートを得る。次にこのシートを
ロール加熱、赤外線加熱等で加熱して縦方向に延伸す
る。この時、延伸温度を共重合ポリエステルのガラス転
移点(Tg)より20〜40℃高い温度とし、延伸倍率
を2.7〜3.6倍とすることが好ましい。横方向の延
伸は、Tgより20℃以上高い温度から始め、共重合ポ
リエステルの融点(Tm)より100〜130℃低い温
度まで昇温しながら行うのが好ましい。横延伸の倍率は
2.8〜3.7倍とすることが好ましい。また、熱固定
の温度は150〜205℃の範囲で共重合ポリエステル
ポリマーの融点(Tm)に応じ、フイルム品質を調整す
べく選択する。
【0045】本発明の二軸配向ポリエステルフイルム
は、好ましくは厚みが6〜75μmである。さらに好ま
しくは10〜75μm、特に15〜50μmであること
が好ましい。厚みが6μm未満では加工時に破れなどが
生じやすくなり、一方75μmを超えるものは過剰品質
であって不経済である。
【0046】本発明の目的は、上述した二酸化チタン及
び他の着色剤、さらにはポリエステルの融点、フイルム
の結晶配向度、全光線透過率及び色彩の6つの条件が満
たされたとき、初めて達成されるものである。6つの条
件がすべて満たされたとき、成形加工性に優れ、遮光
性、色調、及び印刷インキ発色性に優れた金属板貼合せ
用二軸配向ポリエステルフイルムを得ることが可能にな
る。
【0047】本発明の二軸配向ポリエステルフイルムが
貼合せられる金属板、特に製缶用金属板としては、ブリ
キ、ティンフリースチール、アルミニウム等の板が適切
である。金属板への二軸配向ポリエステルフイルムの貼
合せは、例えば下記,の方法で行うことができる。
【0048】金属板をフイルムの融点以上に加熱して
おいてフイルムを貼合せた後冷却し、金属板に接するフ
イルムの表層部(薄層部)を非晶化して密着させる。
【0049】フイルムにあらかじめ接着剤層をプライ
マーコートしておき、この面と金属板を貼合せる。接着
剤層としては公知の樹脂接着剤、例えばエポキシ系接着
剤、エポキシ―エステル系接着剤、アルキッド系接着剤
等を用いることができる。
【0050】
【実施例】以下、実施例を掲げて、本発明を更に説明す
る。
【0051】
【実施例1〜6及び比較例1〜11】表1に示す成分を
共重合した共重合ポリエチレンテレフタレート(固有粘
度0.64)に、同表に示す粒径の白色顔料及び着色剤
を同表に示す濃度で添加含有させたペレットを用い、同
表に示す製膜条件で溶融押出し、急冷固化して未延伸フ
イルムとし、次いで該未延伸フイルムを同表に示す条件
で縦延伸し、横延伸し、続いて熱固定して厚み20μm
の二軸配向フイルムを得た。
【0052】このフイルムの特性を表2に示す。
【0053】上記実施例1〜6、比較例1〜11で得ら
れた計17種のフイルムを、それぞれ260℃に加熱し
た板厚0.25mmのティンフリースチールの両面に貼合
せ、水冷下後150mm径の円板状に切取り、絞りダイス
とポンチを用いて3段階で深絞り加工し、55mm径の側
面無継目容器(以下、缶と略す)を作成した。
【0054】この容器について以下の観察及び試験を行
い、各々下記の基準で評価した。
【0055】(1)深絞り加工性―1 ○:内外面ともフイルムに異常なく加工され、缶内外面
のフイルムに微小クラックや破断が認められない。 △:缶内外面のフイルムの一部にフイルム破断が認めら
れる。
【0056】(2)深絞り加工性―2 ○:内外面とも異常なく加工され、缶内フイルム面の防
錆性試験(1%NaCl水を缶内にいれ、電極を挿入
し、缶体を陽極にして6Vの電圧をかけた時の電流値を
測定する。以下ERV試験と略す)において0.2mA
以下を示す。 ×:内外面ともフイルムに異常はないが、ERV試験で
電流値が0.2mA以上であり、通電個所を拡大観察す
るとフイルム粗大滑剤を起点としたピンホール状の割れ
が認められる。
【0057】(3)耐衝撃割れ性 深絞り成形が良好な缶について、水を満注し、各テスト
につき10個ずつを高さ30cmから塩ビタイル床面に落
とした後、缶内のERV試験を行った結果、 ○:全10個について0.2mA以下である。 △:1〜5個について0.2mA以上である。 ×:6個以上について0.2mA以上である、あるいは
落下後既にフイルムのひび割れが認められる。
【0058】(4)耐熱脆化性 深絞り成形が良好であった缶を210℃×5分間、加熱
保持した後、前記(3)に記した耐衝撃割れ性評価を行
った結果、 ○:全10個について0.2mA以下である。 △:1〜5個について0.2mA以上である。 ×:6個以上について0.2mA以上である、あるいは
210℃×5分間加熱後既にフイルムのひび割れが認め
られる。
【0059】(5)遮光性 フイルムとティンフリースチールとを貼合せる前に、製
缶後に缶外面となるティンフリースチール面に烏口を用
いて長さ50mm、幅が夫々0.1mm、1mmの黒線を記入
しておき、製缶後フイルムを通してこの黒線を観察し
た。評価を次の通り行った。 ○:幅1mm、0.1mmの黒線ともに見えない。 △:幅1mmの黒線はかすかに見えるが、幅0.1mmの黒
線は見えない。 ×:幅1mmの黒線は見え、幅0.1mmの黒線もかすかに
見える。
【0060】(6)印刷鮮明度 缶外面に印刷インキでマゼンタ、イエロー、シアン、黒
の径5mmの円を印刷し、その色彩を観察した。評価を次
の通り行った。 ○:すべての色が鮮やかに見える。 ×:くすんで見える色がある。
【0061】以上6種の評価結果を表2に示す。
【0062】
【表1】
【0063】
【表2】
【0064】表2の結果から、実施例のフイルムは深絞
り加工性、耐衝撃割れ性、耐熱性、遮光性、印刷鮮明度
の全てに対して優れていることがわかる。
【0065】
【発明の効果】本発明の金属板貼合せ用二軸配向ポリエ
ステルフイルムは、金属板と貼合せた後製缶加工例えば
深絞り加工して金属缶を成形するにあたり、深絞り加工
性、製缶後の耐衝撃性、耐熱性、遮光性及び印刷鮮明度
に優れたものであり、金属容器用として極めて有用であ
る。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08L 67/02 B65D 1/00 B // B29K 67:00 B29L 9:00 (72)発明者 泉 弦 神奈川県相模原市小山3丁目37番19号 帝人株式会社 相模原研究センター内 (56)参考文献 特開 平5−156040(JP,A) 特開 平5−186612(JP,A) 特開 平5−186613(JP,A) 特開 平5−222216(JP,A) 特開 平5−170942(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08J 5/18 B29C 55/12 B32B 15/08 B65D 1/09 C08K 3/20 C08L 67/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均粒径が0.5μm以下の二酸化チタ
    ンと他の着色剤の少なくとも1種とを含有し、融点が2
    10〜245℃の範囲にある共重合ポリエステルからな
    り、フイルムの厚み方向の結晶配向度が0.2〜0.6
    の範囲にあり、さらに全光線透過率が40%以下で、L
    */a*/b*表色系における色相角度H°、明度L
    *、彩度C*が次式(1)〜(4)を満足する色彩を有
    することを特徴とする金属板貼合せ用二軸配向ポリエス
    テルフイルム。 【数1】
  2. 【請求項2】 フイルムを金属板に貼合せた後、容器に
    成形加工する請求項1記載の金属板貼合せ用二軸配向ポ
    リエステルフイルム。
JP9084592A 1992-04-10 1992-04-10 金属板貼合せ用二軸配向ポリエステルフイルム Expired - Fee Related JP3014533B2 (ja)

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