JP2002240224A - 金属板貼合せ成形加工用白色積層ポリエステルフィルム - Google Patents

金属板貼合せ成形加工用白色積層ポリエステルフィルム

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JP2002240224A
JP2002240224A JP2001046274A JP2001046274A JP2002240224A JP 2002240224 A JP2002240224 A JP 2002240224A JP 2001046274 A JP2001046274 A JP 2001046274A JP 2001046274 A JP2001046274 A JP 2001046274A JP 2002240224 A JP2002240224 A JP 2002240224A
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Eiji Kinoshita
英司 木下
Shinichiro Okada
真一郎 岡田
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Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 成形加工性、遮光性、耐削れ性および印刷イ
ンキ発色性に優れた金属板貼合せ成形加工用白色積層ポ
リエステルフィルムを提供する。 【解決手段】 B層の一方の面にA層、反対面にC層を
積層したいずれも共重合ポリエステル層の積層フィルム
であって、A層は平均粒径0.2〜0.35μmのルチ
ル型酸化チタンを0.5〜15重量%含有し融点210
〜245℃の共重合ポリエステル層であり、B層は平均
粒径0.2〜0.35μmのルチル型酸化チタンを10
〜50重量%含有し融点210〜245℃かつポリマー
部分の固有粘度0.46〜0.66の共重合ポリエステ
ル層であり、C層は融点210〜245℃の共重合ポリ
エステル層であり、A層とC層のポリマー部分の固有粘
度の差の絶対値(|ηa−ηc|)0.15未満であ
り、積層フィルム表面10cm2当りの大きさ40μm
以上の粒子20個未満である金属板貼合せ成形加工用白
色積層ポリエステルフィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は金属板貼合せ成形加
工用白色積層ポリエステルフィルムに関し、さらに詳し
くは金属板に貼合せた後容器の外面となるように成形加
工するのに有用な金属板貼合せ成形加工用白色積層ポリ
エステルフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】金属缶には内外面の腐食防止として、一
般に塗装を施されている。最近は工程簡素化、衛生性向
上、公害防止等の目的で有機溶剤を使用せずに防錆性付
与する方法として熱可塑性樹脂フィルムによる被覆が試
みられている。即ち、ブリキ、ティンフリースチール、
アルミニウム等の金属板に熱可塑性樹脂フィルムをラミ
ネートしたあと絞り加工等により製缶する方法の検討が
進められている。この熱可塑性樹脂フィルムとしてポリ
オレフィンフィルムやポリアミドフィルムが試みられた
が、成形加工性、耐熱性、保香性のすべてを満足するも
のでない。
【0003】そこでポリエステルフィルム、特にポリエ
チレンテレフタレートフィルムがバランスのとれた特性
を有するとして注目され、これをベースとしたいくつか
の提案がなされている。すなわち、 (A)2軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルムを
金属板にラミネートし、製缶材料として用いる(特開昭
56−10451号、特開平1−192546号、)。 (B)非晶性もしくは極めて低結晶性の芳香族ポリエス
テルフィルムを金属板にラミネートし、製缶材料として
用いる(特開平1−192545号、特開平2−573
39号)。 (C)低配向で、熱固定された2軸配向ポリエチレンテ
レフタレートフィルムを金属板にラミネートし、製缶材
料として用いる(特開昭64−22530号)。
【0004】しかし、本発明者らの検討では、いずれも
充分な特性が得られず、それぞれ次の問題のあることが
明らかとなった。
【0005】(A)については、2軸配向ポリエチレン
テレフタレートフィルムは耐熱性、保香性に優れるが、
成形加工性が不充分であり、大きな変形を伴う製缶加工
ではフィルムに微少なクラックが発生し、極端な場合に
は破断が発生する。
【0006】(B)については、非晶性もしくは極めて
低結晶性の芳香族ポリエステルフィルムであるため成形
加工性は良好であるが保香性が劣り、また製缶後の印
刷、レトルト殺菌等の後処理、更には長期保存により脆
化しやすく、缶外部からの衝撃により割れやすいフィル
ムに変質する恐れがある。
【0007】(C)については、上記(A)と(B)の
中間領域で効力を発揮せんとするものであるが、未だ製
缶加工に適用可能な低配向には達していない。
【0008】また、金属容器の外面には印刷が施される
のが一般的であるが、印刷時にあらかじめ遮光の目的で
白色の塗料を下塗りし、その後印刷される。金属板にラ
ミネートする熱可塑性樹脂フィルムを遮光性のフィルム
とすることにより、白色塗料の下塗りを省略することが
できるが、上記(A)、(B)、(C)の方法におい
て、白色顔料を添加して製造される白色フィルムでは、
それぞれの欠点が解消されず、缶外面の目的も達成され
ない。
【0009】上記課題を解決できるフィルムとして、ル
チル型酸化チタンを含む特定融点範囲の共重合ポリエス
テルからなる積層ポリエステルフィルムが開示されてい
る(特開平10−226032号公報)。かかるフィル
ムは、製缶加工に適用可能な低配向を達成し、かつ遮光
性に優れるものである。
【0010】しかし、ルチル型酸化チタンを含む上記フ
ィルムは、その色が青みがかり、印刷した図柄が映えな
いために、金属板にラミネートする熱可塑性樹脂フィル
ム上にさらに塗料をほどこさねばならない場合があっ
た。
【0011】そして、高濃度でルチル型酸化チタンを含
む上記フィルムは、そのルチル型酸化チタンに含まれる
粗大な粒子によって、製膜時のフィルム破断による製膜
性の低下、缶外面印刷時のインクハジキによる印刷工程
での歩留まり低下が起こる場合があった。
【0012】さらに、遮光性向上のため酸化チタンを高
濃度に含有する白色フィルムは、製膜工程中の搬送ロー
ルの傷および削れが問題となる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、フィ
ルム製膜性、成形加工性、遮光性および耐削れ性に優
れ、かつ印刷インクハジキ防止に優れた金属板貼合せ成
形加工用白色積層ポリエステルフィルムを提供すること
にある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これらの
問題のない製缶成形加工用白色ポリエステルフィルムを
開発すべく鋭意研究した結果、本発明に達した。
【0015】すなわち、本発明は、共重合ポリエステル
層(B層)の一方の面に共重合ポリエステル層(A
層)、その反対面に共重合ポリエステル層(C層)を積
層した積層フィルムであって、該A層は平均粒径が0.
2〜0.35μmのルチル型酸化チタンを0.5〜15
重量%含有する融点が210〜245℃である共重合ポ
リエステルからなる層であり、該B層は平均粒径が0.
2〜0.35μmのルチル型酸化チタンを10〜50重
量%含有する融点が210〜245℃でありかつポリマ
ー部分の固有粘度が0.46〜0.66の共重合ポリエ
ステルからなる層であり、該C層は融点が210〜24
5℃である共重合ポリエステル層からなる層であり、そ
して、A層とC層のポリマー部分の固有粘度(ηa、η
c)の差の絶対値(|ηa−ηc|)が0.15未満で
あり、該積層フィルム表面の10cm 2あたりの大きさ
40μm以上の粒子個数が20個未満であることを特徴
とする金属板貼合せ成形加工用白色積層ポリエステルフ
ィルムである。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明のフィルムに用いる共重合
ポリエステルとしては、共重合ポリエチレンテレフタレ
ートが代表として挙げられる。この共重合成分は、酸成
分でもアルコール成分でもよい。該酸成分としてはイソ
フタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸等の如き
芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバ
シン酸、デカンジカルボン酸等が例示でき、また、アル
コール成分としてはブタンジオール、ヘキサンジオール
等の如き脂肪族ジオール、シクロヘキサンジメタノール
の如き脂環族ジオール等が例示できる。これらは単独ま
たは2種以上を使用することができる。これらの中、イ
ソフタル酸が好ましい。共重合成分の割合は、その種類
にもよるが結果としてポリマー融点が210〜245
℃、好ましくは215〜235℃の範囲になる割合であ
る。ポリマー融点が210℃未満では耐熱性が劣る為、
製缶後の印刷における加熱に耐えられない。一方、ポリ
マー融点が245℃を超えると、ポリマーの結晶性が大
きすぎて成形加工性が損なわれる。なお、A〜C層の共
重合ポリエステルは、それらの共重合成分の種類および
共重合割合が互いに異なっていてもよいし、同一でもよ
い。
【0017】ここで、共重合ポリエステルの融点測定
は、Du Pont Instruments 910
DSCを用い、昇温速度20℃/分で融解ピークを求
める方法による。なおサンプル量は約20mgとする。
【0018】本発明において共重合ポリエステルに含有
させるルチル型酸化チタンは、平均粒径が0.2〜0.
35μmのルチル型酸化チタンである。この平均粒径は
好ましくは0.22〜0.30μmである。平均粒径が
上記範囲であると印刷インキ発色性にすぐれたフィルム
を得ることができる。平均粒径が0.2μm未満では、
共重合ポリエステル中に均一に分散させることが困難で
あり、遮光性も劣るようになる。平均粒径が0.35μ
mより大きいルチル型酸化チタンは粗大粒子が多く、フ
ィルム製膜中に破断を起こしやすく好ましくない。
【0019】前記ルチル型酸化チタンはその純度が95
%以上のものが好ましい。95%未満であると高濃度で
添加した場合分散性が劣り、またポリエステルの分子量
を著しく低下させるため、好ましくない。
【0020】本発明において、B層へのルチル型酸化チ
タンの添加含有量は10〜50重量%、好ましくは15
〜40重量%である。この含有量が10重量%に満たな
いと、フィルムの遮光性が充分でなく、一方50重量%
を超えると遮光性が飽和して、より一層の効果の向上が
見られず、かえってフィルム延伸時のフィルム破断が多
くなり、かつ得られたフィルムを金属板に貼合せた後、
容器に成形する時破断を生じやすい。一方、A層の添加
含有量は、0.5〜15重量%、好ましくは0.5〜1
0重量%である。この含有量が0.5重量%未満では製
缶工程の深絞り加工でフィルム表面にクラックが生じ、
15重量%を超えると、製膜時の搬送ロールの傷および
削れが発生する。
【0021】また本発明においては、C層にもルチル型
酸化チタンを添加することができ、その平均粒径および
添加量はA層と同じであることが好ましい。
【0022】そして本発明において、該積層フィルム表
面の10cm2あたりの大きさ40μm以上の粒子個数
が20個未満であることが必要である。積層フィルム表
面の10cm2あたりの大きさ40μm以上の粒子個数
が20個以上になると、製缶後の印刷工程においてイン
キのハジキが生じ、印刷の美麗性が失われるとともに、
フィルム生産時の製膜性が低下する。フィルム表面にあ
る粒子個数は、光学顕微鏡にてフィルム表面のA層側と
C層側から各々5回、10cm2あたりの粒子個数を測
定し、それらの平均を粒子個数とする。
【0023】本発明におけるルチル型酸化チタンは、共
重合ポリエステルへ含有させる前に、精製プロセスを用
いて、粒径調整、粗大粒子除去を行うことが好ましい。
精製プロセスの工業的手段としては、粉砕手段としては
例えば乾式もしくは湿式遠心分離機等が挙げられる。な
お、これらの手段は2種類以上を併用し、段階的に精製
してもよいのは勿論である。共重合ポリエステルにルチ
ル型酸化チタンを含有させるには各種の方法を用いるこ
とができる。その代表的な方法として、下記のような方
法を挙げることができる。 (ア)共重合ポリエステル合成時のエステル交換もしく
はエステル化反応の終了前に添加、もしくは重縮合反応
開始前に添加する方法。 (イ)共重合ポリエステルに添加し、溶融混練する方
法。 (ウ)上記(ア)、(イ)の方法において、酸化チタン
を多量に添加したマスターペレットを製造し、粒子を含
有しない共重合ポリエステルと混練し、所定量のルチル
型酸化チタンを含有させる方法。
【0024】なお、(ア)のポリエステル合成時にルチ
ル型酸化チタンを添加する方法を用いる場合には、ルチ
ル型酸化チタンをグリコールに分散したスラリーとし
て、反応系に添加することが望ましい。
【0025】本発明においては、ルチル型酸化チタンと
ともに他の粒子、例えばアルミナ、炭酸カルシウム、シ
リカ、硫酸バリウム、アナターゼ型酸化チタン等を用い
ることができる。
【0026】本発明における共重合ポリエステルフィル
ムは、その製法によって限定されることはない。例え
ば、テレフタル酸、エチレングリコールおよび共重合成
分をエステル化反応させ、次いで得られる反応生成物を
重縮合反応させて共重合ポリエステルとする方法、ある
いはジメチルテレフタレート、エチレングリコールおよ
び共重合成分をエステル交換反応させ次いで得られる反
応生成物を重縮合反応させて共重合ポリエステルとする
方法、が好ましく用いられる。共重合ポリエステルの製
造においては、必要に応じ、他の添加物例えば蛍光増白
剤、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤
等も添加することができる。特に白色度を向上させよう
とする場合、蛍光増白剤の添加は有効である。
【0027】本発明におけるB層のポリマー部分の固有
粘度は0.46〜0.66であり、好ましくは0.48
〜0.64の範囲である。固有粘度が0.46に満たな
い場合、フィルム延伸時のフィルム破断が多くなりか
つ、得られたフィルムを金属板に貼合せた後、容器に成
形する時破断を生じやすい。また、0.66を超えるも
のは過剰品質であり、原料ポリマーの生産性も落ちるの
で不経済である。
【0028】また、A層、C層のポリマー部分の固有粘
度(ηa、ηc)は、両者の差の絶対値(|ηa−ηc
|)が0.15未満であり、好ましくは0.12未満で
ある。差の絶対値が0.15以上であると、フィルムの
表裏で大きな配向差を生じ、フィルムラミネート時のハ
ンドリングが困難となり、更にはラミネートしわ等を生
じる。ここで、フィルムのポリマー部分の固有粘度の測
定は、ο−クロロフェノールに溶解後、遠心分離機によ
り酸化チタン等のフィラーを取り除き35℃溶液にて測
定する。
【0029】本発明のフィルムは、公知の積層フィルム
の製造方法にて製造することができる。一例として、二
軸延伸、特に逐次二軸延伸による方法を以下に説明す
る。本発明の積層フィルムは、A、B、C層を構成する
ポリエステルを別々に溶融してダイより共押出し、固化
前に積層融着した後、直ちに急冷して実質的に非晶質の
共重合ポリエステルシートを得る。次いでこのシートを
ロール加熱、赤外線加熱等で加熱して縦方向に延伸す
る。このとき延伸温度を共重合ポリエステルのガラス転
移点(Tg)より20〜40℃高い温度とし、延伸倍率
を2.7〜3.6倍とすることが好ましい。横方向の延
伸はTgより20℃以上高い温度から始め、共重合の融
点(Tm)より100〜130℃低い温度まで昇温しな
がら行うのが好ましい。横延伸の倍率は2.8〜3.7
倍とすることが好ましい。また、熱固定の温度は150
℃〜205℃の範囲で共重合ポリエステルポリマーの融
点に応じフィルム品質を調整すべく選択する。また、各
ポリエステルを別々に溶融、押出してフィルム化し、未
延伸状態または該延伸方法により延伸後、積層融着させ
る方法などにより製造することもできる。
【0030】本発明の積層フィルムは、好ましくは総厚
みが6〜75μmである。さらに10〜75μm、特に
15〜50μmであることが好ましい。厚みが6μm未
満では加工時に割れ等が生じやすくなり、一方75μm
を超えるものは過剰品質であって不経済である。
【0031】本発明において、A層の厚み(Xa)とB
層の厚み(Xb)との比(Xa/Xb)およびC層の厚
み(Xc)とB層の厚み(Xb)との比(Xc/Xb)
は、それぞれ0.05〜1.0が好ましく、更に0.1
〜0.7が好ましい。
【0032】本発明のフィルムが貼合せられる金属板、
特に製缶用金属板としては、ブリキ、ティンフリースチ
ール、アルミニウム等の板が適切である。金属板へのポ
リエステルフィルムの貼合せは、例えば下記、の方
法で行うことができる。 金属板をフィルムの融点以上に加熱しておいてフィ
ルムを貼合せた後冷却し、金属板に接するフィルムの表
層部(薄層部)を非晶化して密着させる。 フィルムにあらかじめ接着剤層をプライマーコートし
ておき、この面と金属板を貼合せる。接着剤層としては
公知の樹脂接着剤例えばエポキシ系接着剤、エポキシ−
エステル系接着剤、アルキッド系接着剤等を用いること
ができる。
【0033】本発明のフィルムは、C層を金属板に貼合
せて密着させるのが好ましい。また、本発明のフィルム
は、成形加工した容器、缶の外面となるように金属板に
貼合せることが好ましい。
【0034】
【実施例】以下、実施例を掲げて本発明を更に説明す
る。
【0035】[実施例1〜4、比較例1〜3]表1に示
す成分を共重合した共重合ポリエチレンテレフタレート
に同表に示す平均粒径のルチル型酸化チタンを同表に示
す濃度添加し、表2に示す製膜条件でA層、B層、C層
それぞれ別々溶融した後互いに隣接したダイから共押し
して積層、融着させ、急冷固化して未延伸フィルムと
し、次いで該未延伸フィルムを表2に示す条件で縦延伸
し、横延伸し続いて熱固定して厚み20μmの二軸配向
フィルムを得た。このフィルムの粒子個数を表1に示
す。また、A層、B層、C層のポリマーをそれぞれ単独
で押出して得られた未延伸フィルムの固有粘度、および
その他の特性を表2および3に示す。
【0036】上記実施例で得られた各フィルムについて
以下の観察および試験を行い、各々下記の基準で評価し
た。
【0037】(1)摩耗性 台車の下に4個の鋼球を取り付け、台車の上に400g
の重りを乗せ、10cmの間を1000回往復させたと
きの鋼球表面を顕微鏡にて観察し、下記の基準で評価し
た。 ○:鋼球表面に削れの跡は見られない。 ×:鋼球表面に削れの跡が見られる。
【0038】(2)粒子個数 フィルム表面にある粒子個数は、光学顕微鏡にてフィル
ム表面のA層側とC層側から各々5回、10cm2あた
りの大きさ40μm以上の粒子個数を測定し、それらの
平均を粒子個数とした。
【0039】上記実施例で得られたフィルムを260℃
に加熱した板厚0.25mmのティンフリースチールの
両面に貼合せ、水冷した後150mm径の円板状に切り
取り、絞りダイスとポンチを用いて3段階で深絞り加工
し、55mm径の側面無継目(以下缶と略す)を作成し
た。この容器について以下の観察および試験を行い、各
々下記の基準で評価した。
【0040】(3)ラミネート適性 ○:しわの発生なくラミネート可能なもの。 ×:ラミネート時にしわが発生するもの。 この容器について以下の観察および試験を行い、各々下
記の基準で評価した。
【0041】(4)深絞り加工性(クラック割れ) ○:内外面ともフィルムに異常なく加工され、缶内外面
のフィルムに微小クラックや破断が認められない。 ×:缶内外面のフィルムの一部にフィルム破断が認めら
れる。
【0042】(5)深絞り加工性(ピンホール) ○:内外面とも異常なく加工され、缶内面フィルム面の
防錆性試験(1%NaCl水を缶内にいれ、電極棒を挿
入し、缶体を陽極にして6Vの電圧をかけた時の電流値
を測定する。以下、ERV試験と略す)において0.2
mA以下を示す。 ×:内外面とも異常はないが、ERV試験で電流値が
0.2mA以上を超え、通電箇所を拡大観察するとフィ
ルムに粗大滑剤を起点としたピンホール状の割れが認め
られる。
【0043】(6)耐衝撃割れ性 絞り成形が良好な缶について、水を満注し、各テストに
つき10個づつを高さ30cmから塩ビタイル床面に落
下した後、缶内のERV試験を行った結果、 ○:全10個について0.2mA以下である。 △:1〜5個について0.2mAを超える。 ×:6個以上について0.2mAを超えるか、あるいは
落下後既にフィルムのひび割れが認められる。
【0044】(7)耐熱脆化性 深絞り成形が良好であった缶を210℃×5分間加熱保
持した後、上記耐衝撃割れ性評価を行った結果、 ○:全10個について0.2mA以下である。 △:1〜5個について0.2mAを超える。 ×:6個以上について0.2mAを超えるか、あるいは
210℃×5分間加熱後、既にひび割れが認められる。
【0045】(8)缶外面白度 フィルムとティンフリースチールとを貼合せる前に、製
缶後に缶外面となるティンフリースチール面に、烏口を
用いて、長さ50mm幅がそれぞれ0.2mm、1.4
mmの黒線(ア)、(イ)を記入しておいて製缶後、白
色フィルムを通して黒線を観察した。評価を次の様通り
行った。 ○:黒線(ア)、黒線(イ)ともに見えない。 △:黒線(ア)はかすかに見えるが、黒線(イ)は見え
ない。 ×:黒線(ア)は見え、黒線(イ)もかすかに見える。
【0046】(9)缶外面印刷性 ○:缶全体がきれいに印刷されており、外観が美しい。 ×:缶の印刷の一部でインキハジキが生じており、外観
に問題がある。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】
【表3】
【0050】表3の結果から実施例のフィルムは耐削れ
性、ラミネート適正、深絞り加工性、耐衝撃割れ性、耐
熱性、缶外面白色度、缶外面色調のすべてに対して優れ
ていることがわかる。
【0051】
【発明の効果】本発明の金属板貼合せ成形加工用白色積
層ポリエステルフィルムは、金属板と貼り合わせた後製
缶加工例えば深絞り加工して金属缶を成形するにあたり
ラミネート適正、耐削れ性、深絞り加工性、製缶後の耐
衝撃性、耐熱性、缶外面白度、缶外面印刷性に優れたも
のであり、金属容器として極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3E086 AB01 BA04 BA13 BA15 BA35 BB22 BB54 BB62 4F100 AA21A AA21B AA21C AA21H AK41A AK41B AK41C AL01A AL01B AL01C BA06 BA07 BA10A BA10C BA14 BA26 BA27 CA23A CA23B CA23C CA23H EH20 EJ38 GB16 JA04A JA04B JA04C JA06A JA06B JA06C JL01 JL10 JN02 YY00A YY00B YY00C

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 共重合ポリエステル層(B層)の一方の
    面に共重合ポリエステル層(A層)、その反対面に共重
    合ポリエステル層(C層)を積層した積層フィルムであ
    って、該A層は平均粒径が0.2〜0.35μmのルチ
    ル型酸化チタンを0.5〜15重量%含有する融点が2
    10〜245℃である共重合ポリエステルからなる層で
    あり、該B層は平均粒径が0.2〜0.35μmのルチ
    ル型酸化チタンを10〜50重量%含有する融点が21
    0〜245℃でありかつポリマー部分の固有粘度が0.
    46〜0.66の共重合ポリエステルからなる層であ
    り、該C層は融点が210〜245℃である共重合ポリ
    エステル層からなる層であり、そして、A層とC層のポ
    リマー部分の固有粘度(ηa、ηc)の差の絶対値(|
    ηa−ηc|)が0.15未満であり、該積層フィルム
    表面の10cm2あたりの大きさ40μm以上の粒子個
    数が20個未満であることを特徴とする金属板貼合せ成
    形加工用白色積層ポリエステルフィルム。
  2. 【請求項2】 C層が、平均粒径が0.2〜0.35μ
    mのルチル型酸化チタンを0.5〜15重量%含有する
    請求項1記載の金属板貼合せ成形加工用白色積層ポリエ
    ステルフィルム。
  3. 【請求項3】 フィルムを金属板に貼合せた後、容器の
    外面となるように成形加工する請求項1記載の金属板貼
    合せ成形加工用白色積層ポリエステルフィルム。
JP2001046274A 2001-02-22 2001-02-22 金属板貼合せ成形加工用白色積層ポリエステルフィルム Pending JP2002240224A (ja)

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