JP2001212918A - 金属板貼合せ成形加工用白色ポリエステルフィルム - Google Patents

金属板貼合せ成形加工用白色ポリエステルフィルム

Info

Publication number
JP2001212918A
JP2001212918A JP2000023799A JP2000023799A JP2001212918A JP 2001212918 A JP2001212918 A JP 2001212918A JP 2000023799 A JP2000023799 A JP 2000023799A JP 2000023799 A JP2000023799 A JP 2000023799A JP 2001212918 A JP2001212918 A JP 2001212918A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
film
titanium oxide
type titanium
melting point
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000023799A
Other languages
English (en)
Inventor
Eiji Kinoshita
英司 木下
Koji Kubo
耕司 久保
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Teijin Ltd filed Critical Teijin Ltd
Priority to JP2000023799A priority Critical patent/JP2001212918A/ja
Publication of JP2001212918A publication Critical patent/JP2001212918A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 成形加工性、遮光性に優れ、かつ色調、印刷
インキ発色性、耐削れ性に優れた金属板貼合せ成形加工
用白色ポリエステルフィルムを提供する。 【解決手段】 A層は平均粒径0.2〜0.35μmの
ルチル型酸化チタンを0〜15重量%含有する融点21
0〜245℃の共重合ポリエステルからなり、B層は平
均粒径0.2〜0.35μmのルチル型酸化チタンを1
0〜50重量%含有する融点210〜245℃の共重合
ポリエステルからなり、C層は融点210〜245℃の
共重合ポリエステルからなり、固有粘度が0.46〜
0.66、A層とC層ポリマー部分の固有粘度の差の絶
対値|ηA−ηC|が0.15未満で、A層面の45度光
沢度(G)と積層フィルム全体のルチル型酸化チタン濃
度(C)が40≦G−1logC≦40,18≦C≦3
0を満たす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は金属板貼合せ成形加
工用白色ポリエステルフィルムに関し、さらに詳しくは
金属板に貼合せた後容器の外面となるように成形加工す
るのに有用な金属板貼合せ成形加工用白色ポリエステル
フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】金属缶には内外面の腐食防止として、一
般に塗装を施されている。最近、工程簡素化、衛生性向
上、公害防止等の目的で有機溶剤を使用せずに防錆性を
付与する方法として熱可塑性樹脂フィルムによる被覆が
試みられている。即ち、ブリキ、ティンフリースチー
ル、アルミニウム等の金属板に熱可塑性樹脂フィルムを
ラミネートしたあと絞り加工等により製缶する方法の検
討が進められている。この熱可塑性樹脂フィルムとして
ポリオレフィンフィルムやポリアミドフィルムが試みら
れたが、成形加工性、耐熱性、保香性のすべてを満足す
るものでない。
【0003】そこでポリエステルフィルム、特にポリエ
チレンテレフタレートフィルムがバランスのとれた特性
を有するとして注目され、これをベースとしたいくつか
の提案がなされている。すなわち、 (A)2軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルムを
金属板にラミネートし、製缶材料として用いる(特開昭
56−10451号、特開平1−192546号)。 (B)非晶性もしくは極めて低結晶性の芳香族ポリエス
テルフィルムを金属板にラミネートし、製缶材料として
用いる(特開平1−192545号、特開平2−573
39)。 (C)低配向で、熱固定された2軸配向ポリエチレンテ
レフタレートフィルムを金属板にラミネートし、製缶材
料として用いる(特開昭64−22530)。 (D)平均粒径が0.1〜0.5μmのルチル型酸化チ
タンを含む2軸配向共重合積層フィルムを金属板にラミ
ネートし、製缶材料として用いる(特開平10−226
032号)。
【0004】しかし、本発明者らの検討では、いずれも
充分な特性が得られず、それぞれ次の問題のあることが
明らかとなった。(A)については、2軸配向ポリエチ
レンテレフタレートフィルムは耐熱性、保香性に優れる
が、成形加工性が不充分であり、大きな変形を伴う製缶
加工ではフィルムに微少なクラックが発生し、極端な場
合には破断が発生する。(B)については、非晶性もし
くは極めて低結晶性の芳香族ポリエステルフィルムであ
るため成形加工性は良好であるが保香性が劣り、また製
缶後の印刷、レトルト殺菌等の後処理、さらには長期保
存により脆化しやすく、缶外部からの衝撃により割れや
すいフィルムに変質する恐れがある。(C)について
は、上記(A)と(B)の中間領域で効力を発揮せんと
するものであるが、未だ製缶加工に適用可能な低配向に
は達していない。(D)については、製缶加工に適用可
能な低配向は達成しているが、製缶後の印刷が映えるよ
うな光沢度には達成していない。
【0005】また、金属容器の外面には印刷が施される
のが一般的であるが、印刷時にあらかじめ遮光の目的で
白色の塗料を下塗りし、その後印刷される。金属板にラ
ミネートする熱可塑性樹脂フィルムを白色遮光性のフィ
ルムとすることにより、白色塗料の下塗りを省略するこ
とができるが、上記(A)〜(D)の方法において、白
色顔料を添加して製造される白色フィルムでは、それぞ
れの欠点が解消されず、缶外面の目的も達成されない。
また、ルチル型酸化チタンを含有させた従来のフィルム
では表面光沢度が低く、印刷した図柄が映えないため
に、金属板にラミネートする熱可塑性樹脂フィルム上に
さらに白色塗料をほどこさねばなら場合があり、コスト
がかさむという欠点があった。さらに、隠蔽性向上のた
め酸化チタンを高濃度に含有する白色フィルムは、搬送
ロールなどの傷および削れが問題となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、成形
加工性、遮光性に優れ、かつ色調、印刷インキ発色性、
耐削れ性に優れた金属板貼合せ成形加工用白色ポリエス
テルフィルムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、共重合ポリエ
ステル層(B層)の一方の面に共重合ポリエステル層
(A層)を、その反対面に共重合ポリエステル層(C
層)を積層した積層フィルムであって、該A層は平均粒
径が0.2〜0.35μmのルチル型酸化チタンを0〜
15重量%含有する融点が210〜245℃の共重合ポ
リエステルからなり、該B層は平均粒径が0.2〜0.
35μmのルチル型酸化チタンを10〜50重量%含有
する融点が210〜245℃の共重合ポリエステルから
なり、そして該C層は融点が210〜245℃の共重合
ポリエステルからなり、さらに該B層のポリマー部分の
固有粘度が0.46〜0.66であり、該A層および該
C層のポリマー部分の固有粘度(ηA、ηC)の差の絶対
値(|ηA−ηC|)が0.15未満であり、かつ該積層
フィルムのA層面の45度光沢度(G)および該積層フ
ィルム全体のルチル型酸化チタン濃度(C)が下記式
(1)、(2)を満足することを特徴とする金属板貼合
せ成形加工用白色ポリエステルフィルムである。 40≦G−logC≦50 ・・・(1) 18≦C≦30 ・・・(2) 特に、上記フィルムのC層面を金属板に貼合せた後、容
器の外面となるように成形加工することが好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明のフィルムのA層、B層お
よびC層を構成する共重合ポリエステルとしては共重合
ポリエチレンテレフタレートがその代表として挙げられ
る。この共重合成分は、酸成分でもグリコール成分でも
よい。該酸成分としてはイソフタル酸、フタル酸、ナフ
タレンジカルボン酸等の如き芳香族ジカルボン酸、アジ
ピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカンジカルボン
酸等が例示でき、また、グリコール成分としてはブタン
ジオール、ヘキサンジオール等の如き脂肪族ジオール、
シクロヘキサンジメタノールの如き脂環族ジオール等が
例示できる。これらは単独または2種以上を使用するこ
とができる。共重合成分の割合は、その種類にもよるが
結果としてポリマー融点が210〜245℃、好ましく
は215〜235℃の範囲になる割合である。ポリマー
融点が210℃未満では耐熱性が劣る為、製缶後の印刷
における加熱に耐えられない。一方、ポリマー融点が2
45℃を超えると、ポリマーの結晶性が大きすぎて成形
加工性が損なわれる。ここで、共重合ポリエステルの融
点測定は、Du Pont Instruments
910 DSCを用い、昇温速度20℃/分で融解ピー
クを求める方法による。なおサンプル量は約20mgと
する。なお、A層、B層およびC層を構成する共重合ポ
リエステルは、その共重合成分の種類および共重合割合
において互いに異なっていてもよいし、同一であっても
よい。
【0009】本発明においてA層およびB層の共重合ポ
リエステルに含有させるルチル酸化チタンは、平均粒径
が0.2μm〜0.35μmのルチル型酸化チタンであ
る。この平均粒径は、好ましくは0.22〜0.35μ
mである。平均粒径が0.2μm未満では、共重合ポリ
エステル中に均一に分散させることが困難であり、白色
隠蔽性も劣るようになる。平均粒径が0.35μmより
大きいルチル型酸化チタンは粗大粒子が多く、フィルム
製膜中に破断を起こしやすく、またフィルム表面の光沢
度が低下するので好ましくない。上記ルチル型酸化チタ
ンはその純度が95%以上のものが好ましい。95%未
満であると高濃度で添加した場合分散性が劣り、またポ
リエステルの分子量を著しく低下させるため、好ましく
ない。本発明において、B層へのルチル型酸化チタンの
添加含有量は10〜50重量%、好ましくは15〜40
重量%である。この含有量が10重量%に満たないと、
フィルムの白色隠蔽性が充分でなく、一方50重量%を
超えると白色隠蔽性が飽和して、より一層の効果の向上
が見られず、かえってフィルム延伸時のフィルム破断が
多くなりかつ、得られた白色ポリエステルフィルムを金
属板に貼合せた後、容器に成形する時破断を生じやす
い。一方、A層へのルチル型酸化チタンのポリエステル
への添加含有量は0〜15重量%、好ましくは0〜10
重量%である。この含有量が15%を超えると、搬送ロ
ールなどの傷および削れが発生する。また、C層にもル
チル型酸化チタンを添加することができる。本発明にお
いては、ルチル型酸化チタンとともに他の白色顔料例え
ばアルミナ、炭酸カルシウム、シリカ、硫酸バリウム、
アナターゼ型酸化チタン等を用いることができる。
【0010】本発明においてはフィルムの45度光沢度
(G)とフィルム全体のルチル型酸化チタン濃度(C、
重量%)が下記式(1)、(2)を満たすことが必要で
ある。 40≦G−logeC≦50 ・・・(1) 18≦C≦30 ・・・(2) (G−logeC)が40未満になると、光沢度が低下
し、印刷した図柄が映えない。他方50を超えると、表
面光沢が高すぎて印刷した図柄の視認性が悪くなる。C
が18重量%未満になると、隠蔽度が不足する。また、
Cが30重量%を超えると、製膜性が低下し生産性が悪
化する。
【0011】本発明における共重合ポリエステルは、そ
の製法によって限定されることはない。例えば、テレフ
タル酸、エチレングリコールおよび共重合成分をエステ
ル化反応させ、次いで得られる反応生成物を重縮合反応
させて共重合ポリエステルとする方法、あるいはジメチ
ルテレフタレート、エチレングリコールおよび共重合成
分をエステル交換反応させ次いで得られる反応生成物を
重縮合反応させて共重合ポリエステルとする方法が好ま
しく用いられる。共重合ポリエステルの製造において
は、必要に応じ、他の添加物例えば蛍光増白剤、酸化防
止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤等も、添加
することができる。特に白色度を向上させようとする場
合、蛍光増白剤の添加は有効である。
【0012】本発明のフィルムのB層のポリマー部分の
固有粘度は0.46〜0.66であり、好ましくは0.
48〜0.64の範囲である。固有粘度が0.46に満
たない場合、フィルム延伸時のフィルム破断が多くなり
かつ、得られた白色ポリエステルフィルムを金属板に貼
合せた後、容器に成形する時破断を生じやすい。また、
0.66を超えるものは過剰品質であり、原料ポリマー
の生産性も低下するので不経済である。また、A層およ
びC層のポリマー部分の固有粘度(ηA、ηC)の差の絶
対値(|ηA−ηC|)は0.15未満であり、好ましく
は0.12未満である。この差の絶対値が0.15以上
であると、フィルムの表裏で大きな配向差を生じ、フィ
ルムラミネート時のハンドリングが困難となり、さらに
はラミネートしわ等を生じる。ここで、フィルムのポリ
マー部分の極限粘度の測定は、各層を構成する共重合ポ
リエステルをサンプリングし、別々にO−クロロフェノ
ールに溶解後、遠心分離機により酸化チタン等のフィラ
ーを取り除き35℃溶液にて測定する。
【0013】本発明のフィルムの製造方法としては、公
知のフィルムの製造方法を用いることができるが、二軸
延伸法、特に逐次二軸延伸法が好ましい。以下に逐次二
軸延伸による方法を説明するが本発明においてはこの方
法のみに限定されるものではない。本発明の白色フィル
ムは、A、B、C層を構成するポリエステルを別々に溶
融してダイスより共押出し、固化前に積層融着した後、
直ちに急冷して実質的に非晶質の共重合ポリエステルシ
ートを得る。次ぎに、このシートをロール加熱、赤外線
加熱等で加熱して縦方向に延伸する。このとき、延伸温
度を共重合ポリエステルのガラス転移点(Tg)より2
0〜40℃高い温度とし、延伸倍率を2.7〜3.6倍
とすることが好ましい。横方向の延伸はTgより20℃
以上高い温度から始め、共重合の融点(Tm)より10
0〜130℃低い温度まで昇温しながら行うのが好まし
い。横延伸の倍率は2.8〜3.7倍とすることが好ま
しい。また、熱固定の温度は150℃〜205℃の範囲
で共重合ポリエステルポリマーのTmに応じフィルム品
質を調整すべく選択する。また、各ポリエステルを別々
に溶融、押出してフィルム化し、未延伸状態または該延
伸方法により延伸後、積層融着させる方法などにより製
造することもできる。なお、本発明におけるルチル型酸
化チタンは共重合ポリエステルへ含有させる前に、精製
プロセスを用いて、粒径調整、粗大粒子除去を行うこと
が好ましい。精製プロセスの工業的手段としては、粉砕
手段としては例えば乾式もしくは湿式遠心分離機等が挙
げられる。なお、これらの手段は2種類以上を併用し、
段階的に精製してもよいのは勿論である。共重合ポリエ
ステルにルチル型酸化チタンを含有させるには各種の方
法を用いることができる。その代表的な方法として、下
記のような方法を挙げることができる。 (ア)共重合ポリエステル合成時のエステル交換もしく
はエステル化反応の終了前に添加、もしくは重縮合反応
開始前に添加する方法。 (イ)共重合ポリエステルに添加し、溶融混練する方
法。 (ウ)上記(ア)、(イ)の方法において、酸化チタン
を多量に添加したマスターペレットを製造し、粒子を含
有しない共重合ポリエステルと混練し、所定量のルチル
型酸化チタンを含有させる方法。
【0014】なお、(ア)のポリエステル合成時にルチ
ル型酸化チタンを添加する方法を用いる場合には、ルチ
ル型酸化チタンをグリコールに分散したスラリーとし
て、反応系に添加することが望ましい。
【0015】本発明の白色ポリエステルフィルムは、好
ましくは厚みが6〜75μmである。さらに10〜75
μm、特に15〜50μmであることが好ましい。厚み
が6μm未満では加工時に割れ等が生じやすくなり、一
方75μmを超えるものは過剰品質であって不経済であ
る。本発明において、A層の厚み(Xa)とB層の厚み
(Xb)との比(Xa/Xb)およびC層の厚み(X
c)とB層の厚み(Xb)との比(Xc/Xb)は、
0.05〜1.0程度が好ましくさらに好ましくは0.
1〜0.7が好ましい。
【0016】本発明の白色フィルムが貼合せられる金属
板、特に製缶用金属板としては、ブリキ、ティンフリー
スチール、アルミニウム等の板が適切である。金属板へ
のポリエステルフィルムの貼合せは、例えば下記、
の方法で行うことができる。 金属板をフィルムの融点以上に加熱しておいてフィ
ルムを貼合せた後冷却し、金属板に接するフィルムの表
層部(薄層部)を非晶化して密着させる。 フィルムにあらかじめ接着剤層をプライマーコートし
ておき、この面と金属板を貼合せる。接着剤層としては
公知の樹脂接着剤例えばエポキシ系接着剤、エポキシ−
エステル系接着剤、アルキッド系接着剤等を用いること
ができる。
【0017】
【実施例】以下、実施例を掲げて本発明をさらに説明す
る。
【0018】[実施例1〜7、比較例1〜6]表1に示
す成分を共重合した共重合ポリエチレンテレフタレート
に表1に示す平均粒径のルチル型酸化チタンを表1に示
す濃度添加し、表2に示す製膜条件でA層、B層、C層
それぞれ別々溶融した後互いに隣接したダイから共押し
して積層、融着させ、急冷固化して未延伸フィルムと
し、次いで該未延伸フィルムを表2に示す条件で縦延伸
し、横延伸し続いて熱固定して厚み20μmの二軸配向
フィルムを得た。これらのフィルムの特性を表2および
3に示す。なお、A層、B層、C層をそれぞれ単独で押
出して得られた未延伸フィルムの固有粘度は表2に示す
通りであった。得られた各フィルムについて以下の観察
および試験を行い、各々下記の基準で評価した。
【0019】(1)摩耗性 台車の下に4個の鋼球を取り付け、台車の上に400g
の重りを乗せ、10cmの間を1000回往復させたと
きの鋼球表面を顕微鏡にて観察し、 ○:鋼球表面に削れの跡は見られない。 ×:鋼球表面に削れの跡が見られる。
【0020】(2)光沢度 日本電色工業(株)製のGLOSS METER VG
S−SENSORを用いてフィルム背面に黒色の板を置
いたときの、45度,60度でのフィルムA層の光沢度
の測定を行った。前述の実施例のフィルムを260℃に
加熱した板厚0.25mmのティンフリースチールの両
面に貼合せ、水冷した後150mm径の円板状に切り取
り、絞りダイスとポンチを用いて3段階で深絞り加工
し、55mm径の側面無継目(以下缶と略す)を作成し
た。この容器について以下の観察および試験を行い、各
々下記の基準で評価した。
【0021】(3)ラミネート適性 ○:しわの発生なくラミネート可能なもの。 ×:ラミネート時にしわが発生するもの。 この容器について以下の観察および試験を行い、各々下
記の基準で評価した。
【0022】(4)深絞り加工性(クラック割れ) ○:内外面ともフィルムに以上なく加工され、缶内外面
のフィルムに微小クラックや破断が認められない。 ×:缶内外面のフィルムの一部にフィルム破断が認めら
れる。
【0023】(5)深絞り加工性(ピンホール跡) ○:内外面とも異常なく加工され、缶内面フィルム面の
防錆性試験(1%NaCl水を缶内にいれ、電極棒を挿
入し、缶体を陽極にして6Vの電圧をかけた時の電流値
を測定する。以下、ERV試験と略す。)において0.
2mA以下を示す。 ×:内外面とも異常はないが、ERV試験で電流値が
0.2mAを超え、通電箇所を拡大観察するとフィルム
に粗大滑剤を起点としたピンホール状の割れが認められ
る。
【0024】(6)耐衝撃割れ性 絞り成形が良好な缶について、水を満注し、各テストに
つき10個づつを高さ30cmから塩ビタイル床面に落
下した後、缶内のERV試験を行った結果、 ○:全10個について0.2mA以下である。 △:1〜5個について0.2mAを超える。 ×:6個以上について0.2mAを超えるか、落下後既
にフィルムのひび割れが認められる。
【0025】(7)耐熱脆化性 深絞り成形が良好であった缶を210℃×5分間加熱保
持した後、前述の耐衝撃割れ性評価を行った結果、 ○:全10個について0.2mA以下である。 △:1〜5個について0.2mAを超える。 ×:6個以上について0.2mAを超えるか、210
℃、5分間加熱後、既にひび割れが認められる。
【0026】(8)缶外面白度 11種の白色フィルムとティンフリースチールとを貼合
せる前に製缶後に缶外面となるティンフリースチール面
に、烏口を用いて、長さ50mm幅がそれぞれ0.2m
m、1.4mmの黒線(1)、(2)を記入しておいて
製缶後、白色フィルムを通して黒線を観察した。評価を
次の様通り行った。 ○:黒線(1)、(2)ともに見えない。 △:一方はかすかに見えるが、片方は見えない。 ×:一方は見え、片方もかすかに見える。
【0027】(9)缶外面光沢 ○:外面が充分な光沢度を持っており,表面に塗装をほ
どこす必要がなく、かつ印刷図柄の視認性がよい。 ×:外面の光沢が不十分で、表面に塗装をほどこす必要
がある。または、光沢度が高すぎて印刷図柄の視認性が
悪い。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】
【表3】
【0031】表3の結果から実施例のフィルムは耐削れ
性、ラミネート適性、深絞り加工性、耐衝撃割れ性、耐
熱性、缶外面白色度、缶外面光沢度のすべてに対して優
れていることがわかる。
【0032】
【発明の効果】本発明の金属板貼り合わせ成形加工用白
色ポリエステルフィルムは、金属板と貼り合わせた後製
缶加工例えば深絞り加工して金属缶を成形するにあたり
ラミネート適性、耐削れ性、深絞り加工性、製缶後の耐
衝撃性、耐熱性、缶外面白度、缶外面色調に優れたもの
であり、金属容器として極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AA21A AA21B AB01D AK41A AK41B AK41C AL01A AL01B AL01C BA03 BA04 BA10B BA10C BA10D BA16 BA26 BA27 DE01A DE01B EH232 GB16 JA04A JA04B JA04C JA06B JK10 JL01 JL10 JN21A YY00A YY00B YY00C

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 共重合ポリエステル層(B層)の一方の
    面に共重合ポリエステル層(A層)を、その反対面に共
    重合ポリエステル層(C層)を積層した積層フィルムで
    あって、該A層は平均粒径が0.2〜0.35μmのル
    チル型酸化チタンを0〜15重量%含有する融点が21
    0〜245℃の共重合ポリエステルからなり、該B層は
    平均粒径が0.2〜0.35μmのルチル型酸化チタン
    を10〜50重量%含有する融点が210〜245℃の
    共重合ポリエステルからなり、そして該C層は融点が2
    10〜245℃の共重合ポリエステルからなり、さらに
    該B層のポリマー部分の固有粘度が0.46〜0.66
    であり、該A層および該C層のポリマー部分の固有粘度
    (ηA、ηC)の差の絶対値(|ηA−ηC|)が0.15
    未満であり、かつ該積層フィルムのA層面の45度光沢
    度(G)および該積層フィルム全体のルチル型酸化チタ
    ン濃度(C)が下記式(1)、(2)を満足することを
    特徴とする金属板貼合せ成形加工用白色ポリエステルフ
    ィルム。 40≦G−logC≦50 ・・・(1) 18≦C≦30 ・・・(2)
  2. 【請求項2】 フィルムのC層面を金属板に貼合せた
    後、容器の外面となるように成形加工する請求項1記載
    の金属板貼合せ成形加工用白色ポリエステルフィルム。
JP2000023799A 2000-02-01 2000-02-01 金属板貼合せ成形加工用白色ポリエステルフィルム Pending JP2001212918A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000023799A JP2001212918A (ja) 2000-02-01 2000-02-01 金属板貼合せ成形加工用白色ポリエステルフィルム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000023799A JP2001212918A (ja) 2000-02-01 2000-02-01 金属板貼合せ成形加工用白色ポリエステルフィルム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001212918A true JP2001212918A (ja) 2001-08-07

Family

ID=18549906

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000023799A Pending JP2001212918A (ja) 2000-02-01 2000-02-01 金属板貼合せ成形加工用白色ポリエステルフィルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001212918A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011046132A (ja) * 2009-08-28 2011-03-10 Tokyo Printing Ink Mfg Co Ltd 金属光沢を有する樹脂被覆物
KR20170126851A (ko) 2015-02-27 2017-11-20 도레이 카부시키가이샤 적층 폴리에스테르 필름

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011046132A (ja) * 2009-08-28 2011-03-10 Tokyo Printing Ink Mfg Co Ltd 金属光沢を有する樹脂被覆物
KR20170126851A (ko) 2015-02-27 2017-11-20 도레이 카부시키가이샤 적층 폴리에스테르 필름
US10589490B2 (en) 2015-02-27 2020-03-17 Toray Industries, Inc. Laminated polyester film

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3329052B2 (ja) 金属板ラミネート用白色ポリエステルフィルム及びその製造方法
EP0712720B1 (en) Laminated polyester film to be laminated on metal plate
WO1998017471A1 (fr) Film polyester blanc stratifie et destine a une stratification
JP3014533B2 (ja) 金属板貼合せ用二軸配向ポリエステルフイルム
JP2004130536A (ja) 金属板貼合せ成形加工用白色ポリエステルフィルム
JP3148361B2 (ja) 金属板貼合せ加工用白色ポリエステルフイルム
JP3048753B2 (ja) 金属板貼合せ加工用白色ポリエステルフィルム
JP3071573B2 (ja) 金属板貼合せ成形加工用ポリエステルフィルム
JP2001212918A (ja) 金属板貼合せ成形加工用白色ポリエステルフィルム
JP4059966B2 (ja) 金属ラミネート用白色フィルム
JP2000037836A (ja) 金属板貼合せ成形加工用白色積層ポリエステルフィルム
JP2001158073A (ja) 金属板貼合せ加工用白色積層ポリエステルフィルム
JP2002240224A (ja) 金属板貼合せ成形加工用白色積層ポリエステルフィルム
JP3190595B2 (ja) 金属板貼合せ加工用白色積層ポリエステルフィルム
JP3297660B2 (ja) 金属缶外面貼合せ用二軸配向白色ポリエステルフイルムの製造方法
JP3022683B2 (ja) 製缶用金属板の缶外面側被覆に用いるポリエステルフィルム
JP2003012904A (ja) 成形加工金属板貼合せ用ポリエステルフィルム
JP4121316B2 (ja) 金属板ラミネート用白色積層ポリエステルフィルム
JP2002355926A (ja) 金属板熱ラミネート用積層ポリエステルフィルム
JPH05170942A (ja) 金属板貼合せ用白色ポリエステルフイルム
JP4604405B2 (ja) 金属板熱ラミネート用積層ポリエステルフィルム
JP2908159B2 (ja) 金属板貼合せ成形加工用ポリエステルフィルム
JP3224358B2 (ja) 金属板貼合せ成形加工用白色積層ポリエステルフィルム
JP3224359B2 (ja) 金属板貼合せ成形加工用白色積層ポリエステルフィルム
JP3383566B2 (ja) 金属板貼合せ成形加工用白色積層ポリエステルフィルム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20061016

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081216

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090407