JP3007943B2 - ポリカーボネート樹脂押出発泡シート - Google Patents

ポリカーボネート樹脂押出発泡シート

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JP3007943B2
JP3007943B2 JP6340615A JP34061594A JP3007943B2 JP 3007943 B2 JP3007943 B2 JP 3007943B2 JP 6340615 A JP6340615 A JP 6340615A JP 34061594 A JP34061594 A JP 34061594A JP 3007943 B2 JP3007943 B2 JP 3007943B2
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polycarbonate resin
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリカーボネート樹脂
押出発泡シートに関するものであり、更に詳しくは真空
成形等の熱成形性、断熱性、剛性、靭性に優れ、電子レ
ンジ加熱に耐える断熱容器素材、建築用内装断熱素材等
に良好なポリカーボネート樹脂押出発泡シートに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】ポリカーボネート樹脂発泡体は、耐熱
性、耐老化性、耐水性等が高く、電気的及び機械的性質
にも優れているから、自動車や建造物の内装材、包装
材、各種容器等への用途展開が期待されている。また、
耐熱性が要求される電子レンジ用やレトルト食品用の容
器材料としては特に有望である。このように利点が多い
が、ポリカーボネート樹脂の流動開始点がポリスチレン
等のそれより大幅に高い上に、溶融粘度が低く加熱シー
トの伸びが少ないから通常の押出発泡法で所望の発泡シ
ートを得るのは困難である。そのため、溶解度係数6.
5以上の有機物を発泡剤とする方法(特開平2−261
836号公報)、沸点50〜150℃のイソパラフィン
を発泡剤とする方法(特公昭47−43183号公報)
等が提案されている。しかし、これらの発泡剤を用いた
発泡方法によりポリカーボネート樹脂発泡シートを製造
した場合、ポリオレフィンやポリスチレン等の樹脂発泡
シートにおいて良好とされている独立気泡構造の発泡シ
ートは、シート幅の挟いものや厚み、倍率の不十分なも
のが得られるのみであり、実用に耐え得るものではな
く、また倍率や厚みが不十分な為に発泡体としての断熱
性にかけるという欠点があった。またポリカーボネート
は溶融張力が小さいため、ダイスリップ口から吐出され
た発泡シートを引取りマンドレルに掛ける際にヒビ割れ
等が生じる等により、得られる押出発泡シートは表面状
態が悪いという欠点もあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、優れた表面
外観を有し、更に優れた断熱性、靭性、及び剛性を有
し、しかも熱成形性の良好な、発泡倍率の高い真空成形
に好適な実用に耐え得るシート幅や物性を有するポリカ
ーボネート樹脂押出発泡シートを安定的に提供すること
を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、押出発泡
で得られたポリカーボネート樹脂発泡シートが表面外観
が悪く、また、ポリカーボネート樹脂発泡体でありなが
らシートの断熱性及び熱成形性に欠けていることを詳細
に検討し、これらが発泡体の厚み、密度及び発泡シート
の表皮層の厚みと発泡層を構成する気泡膜の厚みに関係
することを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0005】即ち、本発明によれば、発泡層の少なくと
も片面に表皮層を有する厚み0.5〜10mm、密度
0.03〜0.6g/cm3のポリカーボネート樹脂押
出発泡シートであって、表皮層の厚み(T)と発泡層を
構成する気泡膜の厚み(t)との関係が T/t≧2
の条件を満足することを特徴とするポリカーボネート樹
脂押出発泡シートが提供され、また、特に押出発泡シー
トの独立気泡率が75%未満であることを特徴とする請
求項1に記載のポリカーボネート樹脂押出発泡シートが
提供される。
【0006】本発明によるポリカーボネート樹脂押出発
泡シートの特徴を説明するために、押出発泡による発泡
シートの一般的製造方法を以下に記述する。 押出機内に樹脂と気泡調整剤等の添加剤とを仕込み、
該機内で加熱・溶融・混練する工程 混練物に所望量の発泡剤を圧入して混練物に発泡剤を
練り込む工程 発泡剤が練り込まれている混練物を、所定温度で押出
機先端のサーキュラダイから低圧部に押出し、これを円
柱形状の樹脂冷却装置(マンドレル)の円柱側面上に引
取って円筒状発泡体を形成させてから、押出方向に切り
開いてシート状発泡体とする工程 を経ることにより製造される。
【0007】さらに下記に一般的なシートの熱成形方法
を示す。 1.発泡シートをそれが軟化するまで予熱し、モールド
に位置決めする工程 2.予熟されたシートをモールド表面に、真空引きによ
り密着させる工程 3.賦型された発泡シートを冷却する工程 4.成形品をモールドのキャビティーから取り出す工程 を経ることにより成形される。
【0008】上記2.の工程で示した真空成形、更には
圧空成形の具体的な例示としては、ストレート成形、ド
レープ成形、リバースドロー成形、エアスリップ成形、
チャンバブロー方式によるエアスリップ成形、プラグア
シスト成形、ドレープアンドプラグアシスト成形、プラ
グアシストリバースドロー成形、エアクッション成形、
プラグアシストエアスリップ成形、接触加熱式圧空成
形、プレス成形等が挙げられる。
【0009】本発明のポリカーボネート樹脂押出発泡シ
ートの発泡層は、独立気泡でも連続気泡でもよく、即ち
独立気泡率が高くても、低くても、また中間のものでも
よい。通常の押出発泡では、押出機内にて発泡剤と樹脂
とを溶融混練し、該混練物を押出機内で徐々に温度を下
げ、発泡体の一つ一つのセルが独立気泡になる様な溶融
張力と粘度とのバランスのとれた温度まで冷却させダイ
ス出口で低圧域に押し出し、発泡させることにより、独
立気泡率の高い発泡体が得られる。また、押出温度を上
記で云う通常の押出温度よりも高い温度で押し出し、そ
のため押し出された樹脂の溶融張力と粘度が低下し発泡
剤の膨張力にセルが耐えられず、セル膜の一部が破壊さ
れて隣り合うセルと連通し、独立発泡率の低い、即ち、
連続気泡の発泡体が得られる。本発明において、ポリカ
ーボネート樹脂発泡シートの押出温度は独立気泡率の高
い発泡シートとするためには、190℃〜200℃の範
囲で行なうが、連続気泡率の高い発泡シートとするため
には210℃〜230℃の範囲が好ましい。更に樹脂の
分子量を下げることにより溶融張力をさげ、セルの保形
性を低下させ、連続気泡の発泡層を得やすくすることも
できるし、独立気泡率の高い発泡シートが得られる条件
で押出発泡を行ったとしても押出直後の発泡シートの冷
却を十分に行なわなければ連続気泡のものが得られる。
【0010】前記したように、独立気泡構造のものと連
続気泡構造のものとの押出条件の相違の他に、ポリカー
ボネート樹脂自体の選択も独立気泡構造のものを得る場
合に重要な要素となる。例えば独立気泡のポリカーボネ
ート樹脂発泡体を得る場合は、ポリカーボネート樹脂の
粘度平均分子量は、29000以上が好まし、一方、連
続気泡を目的とする場合は、樹脂の粘度平均分子量は、
20000〜29000が好ましく、20000以下で
はセルそのものが形成しにくく発泡体を得るのが困難で
ある。
【0011】尚、ポリカーボネート樹脂発泡シートを得
る場合、独立気泡構造のものを得ることは、連続気泡構
造のものを得ることと比較してはるかに難しく、微妙な
押出条件の変化も発泡シートの厚み、幅、密度に影響す
る為、工業的に製造可能な厚み、幅、密度等の範囲が連
続気泡のものに比べて挟い傾向にある。
【0012】本発明のポリカーボネート樹脂押出発泡シ
ートは、このような芯層である発泡層の少なくとも片面
に表皮層を設けたものである。芯層の発泡層のみからな
る発泡シートは、独立気泡率が高いと瞬間的には気体を
ほとんど通すことがなく、発泡シートの熱成形性に優れ
ているが、該発泡層に更に表皮層を設けることにより、
その熱成形性、耐衝撃性、剛性は著しく向上し、しかも
表面特性も優れたものとなる。特に、シートの曲げ強さ
(以下、コシという)を示す物性、曲げ弾性率について
は、大幅な向上が見られる。本発明の発泡シートは厚み
0.5〜10mm、好ましくは、1〜5mmであり、
又、密度は0.03〜0.6g/cm3のものである。
シートの厚み、密度は、シートのコシに大きく影響し、
シートが厚い程、密度が高い程、コシが強くなる傾向に
ある。しかし、本発明の発泡シートは発泡層を構成する
気泡膜の厚みの2倍以上の厚みの表皮層を有するもので
ある為、その影響は少なく、例えば曲げ弾性率にして3
000kg/cm2以上のものが厚みの薄いものや密度
の小さいものであっても比較的容易に得られる。
【0013】また芯層の発泡層のみからなる発泡シート
は、独立気泡率が低いと、気体を自由に通すことによ
り、発泡シートの熱成形性は極めて悪いが、該発泡層に
表皮層を設けることにより熱成形性は極めて優れたもの
となり、しかも表面特性も優れたものとなる。尚、本発
明の構成要素である表皮層は実質的に穴を有するもので
はなく、真空成形及び/又は圧空成形による熱成形時に
瞬間的にほとんど気体を通すことがないものである。
【0014】また、本発明において、発泡シートが種々
の厚み、幅、密度の範囲を有する品種を取り揃えるため
には、該発泡シートが連続気泡の度合いが高いことが有
利である。発泡シートの連続気泡の度合いを示す方法、
つまり、独立気泡率の測定方法として本発明では、空気
比較式比重計〔930型 東芝・ベックマン(株)製〕
を使用してASTM D2856に準拠し、以下の測定
条件を採用して求めた値で規定した。 条件 サンプルサイズ:発泡シートを25mm角に切り積み重ねて約30m mになるようにする。 見掛け容積:上記サンプルをノギスにより10μmの単位まで測 定し容積を求める。
【0015】本発明の表皮を有する発泡シートにおい
て、独立気泡率が75%以上の場合、熱成形性が著しく
向上し、しかも耐衝撃性、剛性等の物性も優れたものと
なる。一方、独立気泡率が75%未満、好ましくは10
%以上、70%未満の場合でも前記したように熱成形性
は優れたものとなり、独立気泡率が75%以上のものと
同様に成形体を得ることができる。
【0016】また、本発明のポリカーボネート樹脂押出
発泡シートは、表皮層の厚み(T)と発泡層を構成する
気泡膜の厚み(t)との関係が T/t≧2 の条件を
満足することを特徴とする。本発明のポリカーボネート
押出発泡シートの表皮層の厚み(T)と、発泡層を構成
する気泡膜の厚み(t)との関係を図1に示す。尚、従
来のポリカーボネート押出発泡シートの断面図を図2に
示す。T/t≧2 の条件を満足することにより耐衝撃
性、剛性、断熱性等の諸物性において発泡層の独立気泡
率にとらわれることなく著しく良好なものとなり、更
に、独立気泡率の高いポリカーボネート樹脂発泡シート
単体よりもはるかに良好な、真空成形又は圧空成形等に
よる深絞り成形性を示す。
【0017】一般にポリカーボネート樹脂発泡シート単
体の場合、厚み、密度、幅等を変えようとすると独立気
泡率が大きく変動し、厚みを増す事による耐衝撃性、剛
性の向上や、密度を小さくする事による断熱性の向上
は、予想どおりにはそれらの効果を上げられない問題が
ある。本発明はこれらの問題を発泡層の少なくとも片面
に厚い表皮層を設けることにより独立気泡率の変動にと
らわれることなく、厚み、密度、幅を比較的自由に変更
することができ、所望の用途に応じた独立気泡構造の該
発泡シート単体を越える優れた所期の特性を有する発泡
シートを得ることを可能にし、解決したものである。
【0018】又、本発明の発泡シートの厚みは前記した
ように、0.5mm〜10mmの範囲であり好ましく
は、1mm〜5mmの範囲である。シートの厚みが0.
5mmよりも薄いと成形品に強度がなく、10mmを超
えると成形時の加熱がシート内部まで平均に加熱するこ
とができず良好な成形品が得られない。
【0019】また、ポリスチレン発泡シート等の一般的
樹脂発泡シート作製時は、樹脂押出速度より多少高速で
円筒管状発泡体が引取られるから、円筒管状発泡体に引
取り方向の張力がかかって該発泡体内の押出方向断面の
気泡が偏平に形成される。そして、該シートを成形する
ために成形機内で加熱軟化させると、シート内気泡が偏
平状から球状になろうとしてシートが収縮し、ピンと張
った状態となる。その結果、加熱ムラが無く形の良い成
形品が得られ、曲げ強度や機械的強度も向上すると考え
られる。
【0020】一方、通常ポリカーボネート樹脂押出発泡
シートでは、ダイス出口から押し出される樹脂の伸びが
極めて小さいから、該樹脂がダイスから押し出される速
度より速い速度でマンドレルに引取るのが困難である。
そこで、実際には円筒管状発泡体を多少だぶつかせなが
ら径の小さなマンドレルの円柱側面上に引取っており、
気泡が形成されるダイス出口近付では円筒管状発泡体が
だぶついているから、形成される気泡が厚み方向に多少
縦長の球状になる。このように気泡が形成されているた
めに、該発泡シートを成形機内で加熱軟化させて成形加
工する場合には、軟化温度で気泡が真球状になろうとす
るために発泡シートが伸びてしまう。しかし、成形機内
ではシート端部が押えられているから伸びたシートの逃
げ場がなく、成形機内でシートが波打ってあばれて加熱
ムラが発生し、その様なシートを成形することによりナ
キや破れ等の不具合が生じて成形品の品質が低下してし
まう。なお、前記したナキは発泡シート表面に形成され
るスキン層に亀裂が入っている状態を意味している。
【0021】以上のほか、従来のポリカーボネート樹脂
押出発泡シートの製造では、シート幅500mmを超え
る独立気泡構造の発泡シート製造が困難なことも欠点の
一つである。これは、管状発泡体の伸びが小さいため
に、サーキュラダイ直径より250%程度以上直径が大
きいマンドレルでは、押し出された円筒状発泡体を円滑
に引取るのが難かしいために起る問題である。そして、
シート幅が狭いと建築資材用としては作業効率が悪いし
大型の成形品製造も困難になる。また、一般に包装用容
器等の連続加熱成形機は、作業効率面から最低でも50
0mmを超える幅のシートを使うように設計されている
から、500mm幅以下のシートでは使用可能な成形機
の機種が限定される。これらを解決するために、例えば
強引に直径の大きいマンドレルで円筒状発泡体を引取る
方法を採用しても、この方法ではシートが破れてしまっ
たりシート厚が薄くなったり表面状態が悪くなる等の問
題が起り、高品質の発泡シートを得ることができない。
そこで、サーキュラダイの直径を大きくして幅広のシー
トを得ることも試みられたが、この場合はサーキュラダ
イ直径が大きいから押出機先端のダイス圧力を保持する
のが難かしく、そのためにダイス内部で発泡現象が起こ
って得られる発泡シートの表面状態や機械的物性等の品
質が低下する。
【0022】本発明のポリカーボネート樹脂押出発泡シ
ートは、例えば、原料のポリカーボネートに粘度平均分
子量が25000以上で、250℃における溶融張力が
2.3g以上のものを使うことが厚み、密度等を制御す
る上で好ましい。このようなポリカーボネートとして
は、三菱ガス化学社製ユーピロンS−1000〔粘度平
均分子量26000、溶融張力2.4g(250
℃)〕、ユーピロンE−1000〔粘度平均分子量32
000、溶融張力6.4g(250℃)〕、ユーピロン
E−2000〔粘度平均分子量29000、溶融張力
2.6g(250℃)〕等が例示される。
【0023】本発明の発泡ポリカーボネート樹脂押出発
泡シートを構成する発泡層は特に独立気泡率を考慮しな
くてもよい為、押出機から出る樹脂温度の制御、或いは
円筒状発泡体の引取方法等で厚み、密度、シート幅を調
整することができる。例えば、押出機のダイス先端から
低圧域に押出された円筒管状発泡体は、内部から空気に
よって膨らませられながらバルーン(円筒状発泡体の径
がダイス径からマンドレル径まで拡大される部分)を形
成したあとに、マンドレルの円柱側面上に引き取られ
る。その際にダイス先端のリップのすきまを大きくし、
シートの引取速度を下げることで厚みのあるシートが得
られ、又、すきまを狭くし引取を速くすることで厚みの
薄いシートが得られる。良好なすきまの範囲は発泡剤の
添加量、樹脂温度、樹脂の分子量等によって若干変化す
るが、0.3mm〜1.5mmであり、好ましくは0.
5〜1.2mmが良い。しかし、リップのすきまを1.
5mmより大きくすると、前述の通りダイス内部先端付
近での圧力が落ち、ダイス内部で発泡剤が気化してしま
い、内部発泡となりシートの表面外観が悪いものとなる
ことがある。また、0.3mmより狭いと、ダイス先端
の圧力が上がり過ぎ、樹脂が発熱し発泡に好適な温度か
ら外れてしまい良好なシートを得ることが難かしい。
【0024】得られるシートの密度(発泡倍率)は発泡
剤の添加量を変えることで変化させることができるが、
その際に気泡調節剤として使用するタルクやシリカ、マ
イカ、雲母等の無機粉末の添加量を増減させる必要があ
る。シートの密度を高くするときは気泡が細かくなりに
くく、気泡調節剤を多めに添加する必要があり、逆に密
度を低くするときは、添加量を減らさなければならな
い。
【0025】得られるシートの幅はダイスの径とマンド
レルの径を変えることで可能である。当然ながら、最終
的にシートを冷却固化させるマンドレルの径を大きくす
れば得られるシートの幅は広くなる。樹脂の種類な分子
量、温度等にもよるが、ダイスから出た樹脂は発泡剤の
添加量によって良好に広げられる円周はほぼ決ってお
り、ダイス径とマンドレル径の比(ブローアップ比)を
あわせないと良好な独立気泡率の高いシートは得られな
い。
【0026】表皮層については、ダイス先端のリップか
ら樹脂が出て、発泡する過程でその表面にエアーを吹き
掛け冷却し、シート表面の樹脂を抑制し厚みのある無発
泡層の表皮層を形成させる(図3(a)参照)。エアー
の温度は10℃〜120℃が好ましいが、このときエア
ーの温度を変化させることで表皮層の厚みを変化させる
ことができ、低いほど表皮層の厚みを厚くさせることが
できるが、エアーの温度は30℃前後が好適である。更
に、エアーの温度が低いほど表皮層に延伸がかかりやす
い。しかし、引取速度が遅いと延伸が十分かからなく、
シートの熱成形時にアバレやドローダウンなどの問題が
生じる。そのため引取速度は下記式によって求められる
速度より速くすることが望ましい。
【数1】
【0027】表皮層については、前記の方法以外でも形
成させることができる。例えば、得られるシートを加熱
したロールに接触させ表面を溶融させ、更に冷却して平
滑な表皮層を形成させる(図3(b)参照)。この時ロ
ールの温度は200℃〜300℃が好ましく、ラインス
ピードは、0.5m/min〜10m/minが好まし
く、更に好ましくは1m/min〜5m/minであ
る。表皮層の形成方法としては、後者の方が表面を平滑
にすることができ、表皮層の厚みも厚くとれるが、表皮
層に延伸をかけにくくなる。
【0028】尚、本発明の発泡シートにおいては延伸を
かけることが好ましい。その延伸の度合いは加熱寸法変
化で表すことができる。例えば、170℃で30秒間加
熱した際の寸法変化が樹脂押出方向で−30〜0%、特
に好ましくは−30〜−3%の範囲にあり、加熱成形時
には多少縮むから、発泡シート成形時の加熱ムラがなく
形の良い成形品を得ることができる。また、上記加熱条
件における幅方向の寸法変化は、−10〜−1%、特に
−7〜−3%の範囲であることが加熱ムラ防止の点で好
ましい。なお、加熱寸法変化の測定は以下のようにして
求める。170×170mmの試験片を作製し、その中
央部分に流れ方向(MD)と幅方向(TD)に沿って長
さ100mmの直線を十字に引く。この試験片を、17
0±2℃のオーブン内で30秒間熱処理してから前記直
線の長さを測定し、下式によって加熱寸法変化を求め
る。加熱寸法変化=〔(加熱後の長さmm−100m
m)/100mm〕×100この試験を3回行って平均
値をMD方向及びTD方向の加熱寸法変化とする。
【0029】本発明において、独立気泡率の調整は、基
本的に溶融張力と粘度とのバランスを考慮した押出温度
の選択や押出後の発泡シートの加熱又は冷却による温度
調整、ポリカーボネート樹脂の分子量の調整等により行
なうことができる。例えば、本発明において、独立気泡
率の高い発泡体(独立気泡率75%以上)を得ようとす
る場合、ポリカーボネート樹脂押出発泡シートの粘度平
均分子量は29000以上が好ましい。更に発泡体の密
度が0.03g/cm3〜0.06g/cm3未満の範囲
であれば押出温度は190℃〜195℃が好ましく、発
泡体の密度が0.06g/cm3〜0.6g/cm3の範
囲であれば195℃〜200℃が好ましい。一方、独立
気泡率の低い発泡体(独立気泡率75%未満)即ち連続
気泡の発泡体を得ようとする場合、樹脂の粘度平均分子
量は20000〜290000が好ましい。更に発泡体
の密度が0.03g/cm3〜0.06g/cm3の範囲
であれば押出温度は210℃〜220℃が好ましく、発
泡体の密度が0.06g/cm3〜0.6g/cm3の範
囲であれば押出温度は220℃〜230℃が好ましい。
【0030】上記のように、本発明のポリカーボネート
樹脂押出発泡シートを製造する場合の原料や発泡剤は限
定される場合もあるが、使用可能な原料や発泡剤等の範
囲について記述すると以下の通りである。本発明の発泡
シート原料として使用されるポリカーボネートは、炭酸
とグリコール又はビスフェノールから形成されるポリエ
ステルである。そして、分子鎖にジフェニルアルカンを
有する芳香族ポリカーボネートは、結晶性が高く高融点
の上に、耐熱性、耐候性及び耐酸性に優れているから好
適である。このようなポリカーボネートとしては、2,
2−ビス(4−オキシフェニル)プロパン(別名ビスフ
ェノールA)、2,2−ビス(4−オキシフェニル)ブ
タン、1,1−ビス(4−オキシフェニル)シクロヘキ
サン、1,1−ビス(4−オキシフェニル)イソブタ
ン、1,1−ビス(4−オキシフェニル)エタン等のビ
スフェノールから誘導されるポリカーボネートが例示さ
れる。
【0031】本発明の発泡シート製造の際に使われる発
泡剤は、無機発泡剤、揮発性発泡剤、分解型発泡剤のい
ずれも使用可能であるが、押出発泡法の場合は分解型発
泡剤のみを使うと発泡倍率の高い発泡体が得られにくい
ので、無機発泡剤や揮発性発泡剤を使用するのが好まし
い。揮発性発泡剤としては、プロパン、n−ブタン、i
−ブタン、n−ペンタン、i−ペンタン、ヘキサン等の
低級脂肪族炭化水素;シクロブタン、シクロペンタン等
の低級脂環式炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン
等の低級芳香族炭化水素;メタノール、エタノール等の
脂肪族低級一価アルコール;アセトン、メチルエチルケ
トン等の低級脂肪族ケトン;1−クロロ−1,1−ジフ
ルオロエタン、ペンタフルオロエタン、1,1,1,2
−テトラフルオロエタン、1,1−ジフルオロエタン等
の低沸点ハロゲン化炭化水素;等が、また無機発泡剤と
しては、炭酸ガス、窒素ガス等の無機ガス等が例示され
る。以上に詳記した発泡剤は、単独又は2種以上混合し
て使用可能であり、例えば無機発泡剤と揮発性発泡剤の
ように異なった型の発泡剤の併用も可能である。又、気
泡径調節の為に、分解型発泡剤の併用も可能である。
【0032】発泡剤使用量は発泡剤の種類や所望する発
泡倍率によっても異なり、発泡倍率によって該発泡シー
トの密度が定まるから、主に所望する発泡シートの密度
で発泡剤の使用量が定まると云える。そして、本発明の
発泡シートは密度0.03〜0.6g/cm3が好まし
く、特に好ましくは0.06〜0.24g/cm3であ
り、この範囲となるように発泡剤を使えばよい。なお、
本発明の発泡シート密度が0.03g/cm3未満では
成形品の強度が小さすぎるし、密度が0.6g/cm3
を超えると断熱性低下や重量増加の上に製造原価も増加
する。発泡シートの密度は前記したように0.06〜
0.24g/cm3とするのが好ましく、そのために必
要な発泡剤量は樹脂100重量部当り揮発性発泡剤では
0.5〜10重量部(ブタンを使用した場合)、無機発
泡剤では0.2〜3.0重量部(二酸化炭素を使用した
場合)程度である。尚、本発明でいう発泡シートの密度
とは、発泡層のみの密度ではなく、表皮層をも含む発泡
シート全体の密度である。
【0033】本発明の発泡シートでは、ポリカーボネー
ト樹脂を円滑に発泡させるために、樹脂と発泡剤との溶
融混練物中に必要に応じて気泡調整剤を添加することが
できる。この場合の気泡調整剤としては、タルクやシリ
カ、マイカ、雲母等の無機粉末等が好ましい。これらの
気泡調整剤は1種または2種以上併用して用いてもよ
い。その添加量は、樹脂100重量部当り0.01〜5
重量部、好ましくは0.05〜0.5重量部とするのが
良い。0.01重量部より少ないとポリカーボネート樹
脂を事実上発泡させることが困難となり、一方5重量部
より多いと得られる発泡成形品の物性が低下するため好
ましくない。
【0034】また本発明の発泡シートには、難燃剤、熱
安定剤、耐候性向上剤、着色剤等のように、通常の発泡
シートに添加される公知の添加剤を添加することができ
る。
【0035】以上のようにして得られた本発明のポリカ
ーボネート樹脂押出発泡シートは、表皮層を有するた
め、成形性、特に真空成形性及び/又は圧空成形性が極
めて優れている上に、ポリカーボネート樹脂本来の特性
を持つ発泡シートである。ポリカーボネート樹脂は元
々、剛性が高くシートの独立気泡率が75%以上である
と発泡シートとしては剛性が高過ぎる傾向にある。例え
ばポリカーボネート発泡シートを工業部材等の緩衝材と
して成形物を得る場合は、独立気泡率が75%未満のも
のを選択する事が好ましい。このように発泡層の独立気
泡率を75%未満とした場合はポリカーボネート樹脂本
来の物性(耐熱性、耐老化性、耐水性、耐衝撃性)と更
に緩衝性とを兼ね備えた発泡シートとなり、発泡シート
の厚み、密度、シート幅等の制御が比較的容易になり、
用途に応じて発泡シートのサイズや物性等選択の幅が広
がる。
【0036】
【実施例】次に、本発明を実施例によって更に具体的に
説明するが、本発明はこの実施例によって限定されるも
のではない。
【0037】実施例1 ビスフェノールAよりなるポリカーボネート樹脂(粘度
平均分子量29000)100重量部に対し、核剤とし
てタルク0.05重量部を加えた原料樹脂を押出機に供
給し、押出機中で加熱、溶融、混練した後、発泡剤とし
て樹脂1kgに対して0.5モルのイソペンタンを押出
機中へ圧入し、樹脂温度197℃で押出し、管状発泡体
の内部を常温のエアーで膨らまし、バルーンを形成さ
せ、これを直径200mmのマンドレルで引き取ってか
ら押出方向に沿って切り開いてシート状の発泡体を得
た。なおサーキュラダイ直径は65mm、ダイスクリア
ーは、0.7mmである。また管状発泡体の吐出量は5
0kg/hr、該発泡体の引取速度は6.1m/min
とした。この発泡シートは、独立気泡率80%、密度
0.12g/cm 3 、シート厚み2.0mm、シート幅
640mm、気泡膜の厚み40μmとなり、このシート
の両面に厚さ100μmとなるように表皮層を設けた。
表皮層は、ダイスリップ出口付近で、シートの外側と内
側よりシートにエアーを吹きかける方法により形成させ
た。この時のエアーの温度は50℃でエアー流量は0.
8m3/minである。このシート曲げ弾性率、加熱寸
法変化率を測定し、また、そのシートを多数個取りの熱
成型機を用いて上面直径150mm、下面直径110m
m、深さ90mmの丼型成型物に真空成型し、成型加熱
時のシートのあばれ、深絞り成型性、金型再現性を評価
した。結果を表1に示す。
【0038】実施例2 ビスフェノールAよりなるポリカーボネート樹脂(粘度
平均分子量29000)100重量部に対し、核剤とし
てタルク0.05重量部を加えた原料樹脂を押出機に供
給し、押出機中で加熱、溶融、混練した後、発泡剤とし
て樹脂1kgに対して0.53モルのイソペンタンを押
出機中へ圧入し、樹脂温度196℃で押出し、管状発泡
体の内部を常温のエアーで膨らまし、バルーンを形成さ
せ、これを直径200mmのマンドレルで引き取ってか
ら押出方向に沿って切り開いてシート状の発泡体を得
た。なおサーキュラダイ直径は65mm、ダイスクリア
ーは、0.7mmである。また管状発泡体の吐出量は5
1kg/hr、該発泡体の引取速度は6.2m/min
とした。この発泡シートは、独立気泡率80%、密度
0.10g/cm 3 、シート厚み3.0mm、シート幅
640mm、気泡膜の厚み20μmとなり、このシート
の両面に厚さ50μmとなるように表皮層を設けた。表
皮層は、オフラインにてシートを加熱したロールに接触
させる方法により形成させ、ロールの温度は210℃で
ある。得られたシートについて実施例1と同様の評価を
行ない、結果を表1に示す。
【0039】実施例3 ビスフェノールAよりなるポリカーボネート樹脂(粘度
平均分子量29000)100重量部に対し、核剤とし
てタルク0.05重量部を加えた原料樹脂を押出機に供
給し、押出機中で加熱、溶融、混練した後、発泡剤とし
て樹脂1kgに対して0.5モルのイソペンタンを押出
機中へ圧入し、樹脂温度196℃で押出し、管状発泡体
の内部を常温のエアーで膨らまし、バルーンを形成さ
せ、これを直径200mmのマンドレルで引き取ってか
ら押出方向に沿って切り開いてシート状の発泡体を得
た。なおサーキュラダイ直径は65mm、ダイスクリア
ーは、0.8mmである。また管状発泡体の吐出量は5
0kg/hr、該発泡体の引取速度は3.5m/min
とした。この発泡シートは、独立気泡率80%、密度
0.10g/cm 3 、シート厚み5.0mm、シート幅
640mm、気泡膜の厚み50μmとなり、このシート
の両面に厚さ120μmとなるように表皮層を設けた。
表皮層は、オフラインにてシートを加熱したロールに接
触させる方法により形成させ、ロールの温度は210℃
である。得られたシートについて実施例1と同様の評価
を行ない、結果を表1に示す。
【0040】実施例4 ビスフェノールAよりなるポリカーボネート樹脂(粘度
平均分子量29000)100重量部に対し、核剤とし
てタルク0.05重量部を加えた原料樹脂を押出機に供
給し、押出機中で加熱、溶融、混練した後、発泡剤とし
て樹脂1kgに対して0.5モルのイソペンタンを押出
機中へ圧入し、樹脂温度221℃で押出し、管状発泡体
の内部を常温のエアーで膨らまし、バルーンを形成さ
せ、これを直径200mmのマンドレルで引き取ってか
ら押出方向に沿って切り開いてシート状の発泡体を得
た。なおサーキュラダイ直径は65mm、ダイスクリア
ーは、0.8mmである。また管状発泡体の吐出量は5
2kg/hr、該発泡体の引取速度は6.2m/min
とした。この発泡シートは、独立気泡率60%、密度
0.13g/cm 3 、シート厚み4.0mm、シート幅
640mm、気泡膜の厚み50μmとなり、このシート
の両面に厚さ120μmとなるように表皮層を設けた。
表皮層は、ダイスリップ付近で、シートの外側と内側よ
りシートにエアーを吹きかける方法により形成させた。
この時のエアーの温度は50℃でエアー流量は1.0m
3/minである。得られたシートについて実施例1と
同様の評価を行ない、結果を表1に示す。
【0041】実施例5 ビスフェノールAよりなるポリカーボネート樹脂(粘度
平均分子量29000)100重量部に対し、核剤とし
てタルク0.05重量部を加えた原料樹脂を押出機に供
給し、押出機中で加熱、溶融、混練した後、発泡剤とし
て樹脂1kgに対して0.5モルのイソペンタンを押出
機中へ圧入し、樹脂温度215℃で押出し、管状発泡体
の内部を常温のエアーで膨らまし、バルーンを形成さ
せ、これを直径200mmのマンドレルで引き取ってか
ら押出方向に沿って切り開いてシート状の発泡体を得
た。なおサーキュラダイ直径は65mm、ダイスクリア
ーは、0.5mmである。また管状発泡体の吐出量は4
9kg/hr、該発泡体の引取速度は7.0m/min
とした。この発泡シートは、独立気泡率45%、密度
0.48g/cm 3 、シート厚み2.0mm、シート幅
640mm、気泡膜の厚み10μmとなり、このシート
の両面に厚さ30μmとなるように表皮層を設けた。表
皮層は、ダイスリップ付近で、シートの外側と内側より
シートにエアーを吹きかける方法により形成させた。こ
の時のエアーの温度は60℃でエアー流量は0.8m3
/minである。得られたシートについて実施例1と同
様の評価を行ない、結果を表1に示す。
【0042】実施例6 ビスフェノールAよりなるポリカーボネート樹脂(粘度
平均分子量22000)100重量部に対し、核剤とし
てタルク0.05重量部を加えた原料樹脂を押出機に供
給し、押出機中で加熱、溶融、混練した後、発泡剤とし
て樹脂1kgに対して0.5モルのイソペンタンを押出
機中へ圧入し、樹脂温度224℃で押出し、管状発泡体
の内部を常温のエアーで膨らまし、バルーンを形成さ
せ、これを直径200mmのマンドレルで引き取ってか
ら押出方向に沿って切り開いてシート状の発泡体を得
た。なおサーキュラダイ直径は65mm、ダイスクリア
ーは、0.7mmである。また管状発泡体の吐出量は5
0kg/hr、該発泡体の引取速度は6.1m/min
とした。この発泡シートは、独立気泡率15%、密度
0.12g/cm 3 、シート厚み3.0mm、シート幅
640mm、気泡膜の厚み50μmとなり、このシート
の両面に厚さ100μmとなるように表皮層を設けた。
表皮層は、ダイスリップ付近で、シートの外側と内側よ
りシートにエアーを吹きかける方法により形成させた。
この時のエアーの温度は60℃でエアー流量は0.8m
3/minである。得られたシートについて実施例1と
同様の評価を行ない、結果を表1に示す。
【0043】実施例7 ビスフェノールAよりなるポリカーボネート樹脂(粘度
平均分子量29000)100重量部に対し、核剤とし
てタルク0.05重量部を加えた原料樹脂を押出機に供
給し、押出機中で加熱、溶融、混練した後、発泡剤とし
て樹脂1kgに対して0.5モルのイソペンタンを押出
機中へ圧入し、樹脂温度221℃で押出し、管状発泡体
の内部を常温のエアーで膨らまし、バルーンを形成さ
せ、これを直径200mmのマンドレルで引き取ってか
ら押出方向に沿って切り開いてシート状の発泡体を得
た。なおサーキュラダイ直径は65mm、ダイスクリア
ーは、0.8mmである。また管状発泡体の吐出量は5
2kg/hr、該発泡体の引取速度は6.2m/min
とした。この発泡シートは、独立気泡率60%、密度
0.13g/cm 3 、シート厚み4.0mm、シート幅
640mm、気泡膜の厚み50μmとなり、このシート
の両面に厚さ120μmとなるように表皮層を設けた。
表皮層は、オフラインにてシートを加熱したロールに接
触させる方法により形成させ、ロールの温度は210℃
である。得られたシートについて実施例1と同様の評価
を行ない、結果を表1に示す。
【0044】実施例8 ビスフェノールAよりなるポリカーボネート樹脂(粘度
平均分子量29000)100重量部に対し、核剤とし
てタルク0.05重量部を加えた原料樹脂を押出機に供
給し、押出機中で加熱、溶融、混練した後、発泡剤とし
て樹脂1kgに対して1.1モルのイソペンタンを押出
機中へ圧入し、樹脂温度223℃で押出し、管状発泡体
の内部を常温のエアーで膨らまし、バルーンを形成さ
せ、これを直径318mmのマンドレルで引き取ってか
ら押出方向に沿って切り開いてシート状の発泡体を得
た。なおサーキュラダイ直径は100mm、ダイスクリ
アーは、1.0mmである。また管状発泡体の吐出量は
49kg/hr、該発泡体の引取速度は1.5m/mi
nとした。この発泡シートは、独立気泡率45%、密度
0.047g/cm 3 、シート厚み6.0mm、シート
幅1000mm、気泡膜の厚み15μmとなり、このシ
ートの両面に厚さ40μmとなるように表皮層を設け
た。表皮層は、ダイスリップ付近で、シートの外側と内
側よりシートにエアーを吹きかける方法により形成させ
た。この時のエアーの温度は60℃でエアー流量は0.
8m3/minである。得られたシートについて実施例
1と同様の評価を行ない、結果を表1に示す。
【0045】実施例9 ビスフェノールAよりなるポリカーボネート樹脂(粘度
平均分子量22000)100重量部に対し、核剤とし
てタルク0.05重量部を加えた原料樹脂を押出機に供
給し、押出機中で加熱、溶融、混練した後、発泡剤とし
て樹脂1kgに対して0.5モルのイソペンタンを押出
機中へ圧入し、樹脂温度221℃で押出し、管状発泡体
の内部を常温のエアーで膨らまし、バルーンを形成さ
せ、これを直径318mmのマンドレルで引き取ってか
ら押出方向に沿って切り開いてシート状の発泡体を得
た。なおサーキュラダイ直径は100mm、ダイスクリ
アーは、1.2mmである。また管状発泡体の吐出量は
51kg/hr、該発泡体の引取速度は1.2m/mi
nとした。この発泡シートは、独立気泡率60%、密度
0.13g/cm 3 、シート厚み6.0mm、シート幅
1000mm、気泡膜の厚み20μmとなり、このシー
トの両面に厚さ50μmとなるように表皮層を設けた。
表皮層は、ダイスリップ付近で、シートの外側と内側よ
りシートにエアーを吹きかける方法により形成させた。
この時のエアーの温度は60℃でエアー流量は0.8m
3/minである。得られたシートについて実施例1と
同様の評価を行ない、結果を表1に示す。
【0046】実施例10 ビスフェノールAよりなるポリカーボネート樹脂(粘度
平均分子量29000)100重量部に対し、核剤とし
てタルク0.05重量部を加えた原料樹脂を押出機に供
給し、押出機中で加熱、溶融、混練した後、発泡剤とし
て樹脂1kgに対して0.5モルのイソペンタンを押出
機中へ圧入し、樹脂温度220℃で押出し、管状発泡体
の内部を常温のエアーで膨らまし、バルーンを形成さ
せ、これを直径415mmのマンドレルで引き取ってか
ら押出方向に沿って切り開いてシート状の発泡体を得
た。なおサーキュラダイ直径は134mm、ダイスクリ
アーは、0.7mmである。また管状発泡体の吐出量は
51kg/hr、該発泡体の引取速度は4.5m/mi
nとした。この発泡シートは、独立気泡率40%、密度
0.10g/cm 3 、シート厚み1mm、シート幅13
00mm、気泡膜の厚み20μmとなり、このシートの
両面に厚さ50μmとなるように表皮層を設けた。表皮
層は、ダイスリップ付近で、シートの外側と内側よりシ
ートにエアーを吹きかける方法により形成させた。この
時のエアーの温度は60℃でエアー流量は0.8m3
minである。得られたシートについて実施例1と同様
の評価を行ない、結果を表1に示す。
【0047】比較例1 ビスフェノールAよりなるポリカーボネート樹脂(粘度
平均分子量29000)100重量部に対し、核剤とし
てタルク0.05重量部を加えた原料樹脂を押出機に供
給し、押出機中で加熱、溶融、混練した後、発泡剤とし
て樹脂1kgに対して0.5モルのイソペンタンを押出
機中へ圧入し、樹脂温度196℃で押出し、管状発泡体
の内部を常温のエアーで膨らまし、バルーンを形成さ
せ、これを直径200mmのマンドレルで引き取ってか
ら押出方向に沿って切り開いてシート状の発泡体を得
た。なおサーキュラダイ直径は65mm、ダイスクリア
ーは、0.7mmである。また管状発泡体の吐出量は5
0kg/hr、該発泡体の引取速度は5.9m/min
とした。この発泡シートは、独立気泡率80%、密度
0.12g/cm 3 、シート厚み4.0mm、シート幅
640mm、気泡膜の厚み40μm、表皮層は40μm
となっていた。得られたシートについて実施例1と同様
の評価を行ない、結果を表1に示す。
【0048】比較例2 ビスフェノールAよりなるポリカーボネート樹脂(粘度
平均分子量29000)100重量部に対し、核剤とし
てタルク0.05重量部を加えた原料樹脂を押出機に供
給し、押出機中で加熱、溶融、混練した後、発泡剤とし
て樹脂1kgに対して0.5モルのイソペンタンを押出
機中へ圧入し、樹脂温度221℃で押出し、管状発泡体
の内部を常温のエアーで膨らまし、バルーンを形成さ
せ、これを直径200mmのマンドレルで引き取ってか
ら押出方向に沿って切り開いてシート状の発泡体を得
た。なおサーキュラダイ直径は65mm、ダイスクリア
ーは、0.7mmである。また管状発泡体の吐出量は5
0kg/hr、該発泡体の引取速度は6.6m/min
とした。この発泡シートは、独立気泡率30%、密度
0.08g/cm 3 、シート厚み5.0mm、シート幅
640mm、気泡膜の厚み20μm、表皮層は18μm
となっていた。得られたシートについて実施例1と同様
の評価を行ない、結果を表1に示す。
【0049】実施例及び比較例の各発泡シートの成形評
価及び物性測定は以下の基準で行った。 〔評価基準〕 ・成形加熱時のシートのあばれ ◎ 良好 ○ あばれはないがドローダウンがある △ 少々あばれがある × 大きくあばれる ・深絞り成形性 ○ 良好 △ ナキが発生する × 破れが発生する ・金型再現性 ○ 良好 △ 成形品の角部がシャープに成形されない × 金型形状が再現されない
【0050】〔曲げ弾性率の測定方法〕 以下に示す試験片及び試験条件で3点曲げ試験を行い、
応力−歪を得る。試験片寸法 長さ(l):15cm 幅 (b):2.5cm 厚み(t):シート厚み cm 曲げ支点間距離(L):10cm 支持台先端部の半径:0.5cm 加圧くさび先端部の半径:0.5cm 試験速度:1cm/min 以下、次式に従って曲げ弾性率〔kg/cm2〕を求め
る。曲げ弾性率〔kg/cm2〕=pL3/4bt3r p(kg):応力−歪曲線の直線部荷重 r(cm):荷重pにおける応力−歪曲線の直線部歪
【0051】〔加熱寸法変化の測定〕 縦170mm×横170mmの試験片を作製しその中央
部分に流れ方向(MD)と幅方向(TD)にそって長1
00mmの直線を十字に引く。この試験片を170℃の
オーブン内で30秒間加熱してから前記直線の長さを測
定し、下式によって加熱寸法変化を求める。 加熱寸法変化(%)=〔(加熱後の長さmm−100mm)/100m〕× 100 尚、この試験をMD及びTDについてそれぞれ3回行っ
てその平均値をMD方向及びTD方向の加熱寸法変化と
する。
【0052】〔独立気泡率の測定〕 縦25mm×横250mmの試験片を積み重ね、厚みが
約30mmになる枚数の測定サンプルを使用してAST
M D2856に準拠してエアピクノメーター法により
Vxを求める。以下、次式に従って独立気泡率Fc
(%)を求める。 Fo=〔(Va−Vx)/Va〕×100 Fc=100−Fo Fo(%)=連続気泡率 Va(cm3):測定サンプルの外寸から求められるみ
かけ容積 Vx(cm3):測定サンプルの実容積
【0053】〔シート表皮層厚みの測定方法〕 シートの縦方向と横方向の中心線の交点を中心とし、一
辺が100mmになるように正方形サンプルを切り出
す。その時の正方形サンプルの一辺はシートの縦方向と
平行にする(但し、シートが正四角形でない時は中心部
より気泡の断面形状等より縦方向と横方向を推察して上
記正方形サンプルを切り出す。)。次に切り出した正方
形サンプルの厚い方の表皮層を上面として(但し、正方
形サンプルの表皮層が両面同等の厚みの場合はどちらの
面でも構わないし、片面のみに表皮層を有する場合はそ
の面を上面とする。)、該サンプルの辺断面を顕微鏡で
50倍に拡大して上面最外部から垂直に最も表面にある
気泡までの厚み(図1中、T12・・参照)を該サンプ
ルの辺の中心より左右に2mm間隔で20個所ずつ測定
し、一辺につき40箇所、4辺について行い、計160
箇所での平均値を表層厚みとする。値は0.1μmの単
位を四捨五入して求める。尚、上述の2mm間隔での表
皮層の厚みTの測定の際、図1に示すTAの如く気泡の
間にその測定点が一致してしまった場合は、その値は採
用せず平均値を求める際の母数も採用しなかった測定点
の数だけ減らすものとする。
【0054】〔気泡膜厚みの測定方法〕 シート表皮層厚みの測定で使用した正方形サンプルを使
用し、サンプルの辺の中心より左右10mmのエリア内
(20mm×厚み)に見られる、上下左右の最も近くに
隣り合う気泡の最短距離(図1中、 1 2 ・・参照)の
全てを測定し、4面について行い測定箇所の合計数での
平均値を気泡膜厚みとする。値は0.1μmの単位を四
捨五入して求める。尚、サンプル断面上の連続状の連続
する気泡は1つの気泡とみなす。又、隣り合う気泡にお
いて測定は1度とし、且つ1つの気泡に対して上下左右
の最も近い位置に存在する4つの気泡との最短距離を測
定するものとする。
【0055】
【表1】
【0056】
【発明の効果】本発明のポリカーボネート樹脂押出発泡
シートは、その表面に、発泡層の気泡膜の厚みと特定の
関係を有する表皮層を有するため、発泡層の独立気泡率
が高い場合は、深絞り成形性が著しく良好なものとな
り、独立気泡率の低い場合であっても、真空成形等の熱
成形性や金型再現性に優れている。しかも、発泡層の独
立気泡率が低い場合であっても、また連続気泡率が高い
場合であっても、曲げ弾性率等、従来のポリカーボネー
ト樹脂発泡シートよりも物性において優れたものであ
り、又、発泡層の連続気泡率が高い場合、即ち独立気泡
率の低い場合は、気泡形成状態にとらわれなくてもすむ
ため、従来のものよりも厚物、広幅のものが比較的容易
に得られ、しかも前記したように物性低下も認められな
い為、断熱容器、建築用内装材、自動車内装材、カーポ
ートや農業用簡易ハウス等の光量調整構築物材料等、用
途に応じた製品の選択の幅を広げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のポリカーボネート樹脂押出発泡シート
の表皮層及び発泡層を説明するための断面部分拡大図。
【図2】従来のポリカーボネート樹脂押出発泡シートの
断面部分拡大図。
【図3】押出発泡シートに表皮層を設けるための概略工
程図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−67423(JP,A) 特開 平6−79816(JP,A) 特開 平6−100722(JP,A) 特開 平6−172577(JP,A) 特開 昭47−43183(JP,A) 特開 平2−261836(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 44/00 - 44/60 B29C 67/20 B29C 47/00 - 47/96 C08J 9/00 - 9/42

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発泡層の少なくとも片面に表皮層を有す
    る厚み0.5〜10mm、密度0.03〜0.6g/c
    3のポリカーボネート樹脂押出発泡シートであって、
    表皮層の厚み(T)と発泡層を構成する気泡膜の厚み
    (t)との関係が T/t≧2 の条件を満足すること
    を特徴とするポリカーボネート樹脂押出発泡シート。
  2. 【請求項2】 押出発泡シートの独立気泡率が75%未
    満であることを特徴とする請求項1に記載のポリカーボ
    ネート樹脂押出発泡シート。
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