JP3006518B2 - 積層セラミック電子部品とその製造方法 - Google Patents

積層セラミック電子部品とその製造方法

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JP3006518B2
JP3006518B2 JP30529496A JP30529496A JP3006518B2 JP 3006518 B2 JP3006518 B2 JP 3006518B2 JP 30529496 A JP30529496 A JP 30529496A JP 30529496 A JP30529496 A JP 30529496A JP 3006518 B2 JP3006518 B2 JP 3006518B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば積層セラミ
ックコンデンサ、積層圧電アクチュエータや積層圧電ト
ランス等の積層セラミック電子部品とその製造方法に関
し、特に内部電極とそれに接するセラミックシートの積
層構造およびその形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】積層型圧電セラミックアクチュエータや
積層型圧電セラミックトランス等、従来一般の積層セラ
ミック電子部品は、図2に示すように、複数のセラミッ
クシート21、21、…を積層するとともに、各セラミ
ックシート21間に内部電極23を介在させた構造を有
している。通常、セラミックシート21はチタン酸バリ
ウム等のセラミック材料で、内部電極23は銀−パラジ
ウム、白金等の金属材料で形成され、その製造過程で焼
成工程を経てもこれら材料が化学的に反応することはな
い。したがって、セラミックシート21と内部電極23
は、セラミックシート21表面の微細な凹凸の中に内部
電極23の金属が入り込むという物理的接触のみで密着
している。したがって、場合によってはセラミックシー
ト21と内部電極23の界面が剥離してしまう(この現
象をデラミネーションと称する)こともあり、特に、積
層型圧電セラミックアクチュエータや積層型圧電セラミ
ックトランスのように素子自体が振動するものは駆動中
にデラミネーションが発生する恐れがあった。
【0003】そこで、このデラミネーションを防止する
手段として以下に示すような技術が提案されている。特
開昭60−223109号公報には、セラミック素体の
表面を粗面化し、その上に無電解メッキにより金属被膜
を形成するセラミックコンデンサの電極形成方法が開示
されている。また、特開平2−117114、特開平2
−117115号公報には、図3に示すように、ベース
フィルム34の表面が凹凸状になっている面上に内部電
極33を印刷法等で形成した後、内部電極33をベース
フィルム34からセラミックシート31に転写する積層
磁気コンデンサの製造方法が開示されている。さらに、
特開平7−201642号公報には、図4に示すよう
に、金属膜を内部電極43とする積層セラミック電子部
品の製造にあたって、セラミックシート41上に金属膜
を形成した後にその金属膜の表面を粗面化して内部電極
43とする方法が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、積層セラミ
ック電子部品に要求される性能としては、デラミネーシ
ョン等が発生することなく充分な機械的強度を持つこと
と同時に、例えば電極間の耐電圧等の電気的特性を維持
することが重要なことである。その観点から、上記公報
に記載の従来の積層セラミック電子部品およびその製造
方法は以下のような問題点を有していた。
【0005】例えば図3、図4に示した方法では、内部
電極のうち、ベースフィルムに接した側の面や粗面化を
施した側の面には確かに凹凸が形成されるものの、他方
の面には凹凸が形成されない。したがって、セラミック
シートと接する内部電極の上下2面のうち、片面のみの
接着強度しか補強されず、素子の積層方向に対する引っ
張り強度が弱く安定しないという問題がある。
【0006】また、セラミックシートと内部電極の密着
性を上げるためには凹凸をある程度大きくする必要があ
る。ところが、図3に示すように内部電極に凹凸を設け
た場合、内部電極間のセラミック層の厚みに対して凹凸
が大きくなり過ぎると有効セラミック層厚が薄くなり、
耐電圧低下等の問題が生じるため、凹凸を大きくするに
も限界があった。
【0007】このように上記いずれの方法にしても、デ
ラミネーションの防止と耐電圧の確保という2つの利点
が同時に得られるものではなく、そのような積層セラミ
ック電子部品およびその製造方法の提供が望まれてい
た。
【0008】本発明は、上記の課題を解決するためにな
されたものであって、デラミネーションの防止と耐電圧
の確保の双方を同時に満足し得る積層セラミック電子部
品とその製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の請求項1 に記載の積層セラミック電子部
品は、複数のセラミック層と内部電極層が積層されてな
る積層セラミック電子部品において、各内部電極層が表
面が凹凸状の第1のセラミック層で挟まれ、2つの内部
電極層間に位置する2つの第1のセラミック層の間に表
面が平滑で前記第1のセラミックグリーンシートより緻
密な第2のセラミック層が挿入されたことを特徴とする
ものである。
【0011】本発明の請求項2に記載の積層セラミック
電子部品の製造方法は、複数のセラミックグリーンシー
トと内部電極層が交互に積層されてなる積層セラミック
電子部品の製造方法において、表面が凹凸状の第1のセ
ラミックグリーンシートを形成する工程と、前記第1の
セラミックグリーンシート上に内部電極層を形成する工
程と、表面が平滑で前記第1のセラミックグリーンシー
トより緻密な第2のセラミックグリーンシートを形成す
る工程と、前記内部電極層を形成した第1のセラミック
グリーンシート上に内部電極層を形成していない第1の
セラミックグリーンシートを配置するとともに2つの内
部電極層間に位置する2つの第1のセラミックグリーン
シートの間に前記第2のセラミックグリーンシートを挿
入するように、これらセラミックグリーンシートを順に
積層する工程、とを含むことを特徴とするものである。
【0012】また、請求項3に記載の積層セラミック電
子部品の製造方法は、請求項2に記載の積層セラミック
電子部品の製造方法において、粒子径が2.0μm以上
のセラミック粉末を用いて前記第1のセラミックグリー
ンシートを形成することを特徴とするものである。
【0013】また、請求項4に記載の積層セラミック電
子部品の製造方法は、請求項2または3に記載の積層セ
ラミック電子部品の製造方法において、粒子径が1.0
μm〜1.5μmのセラミック粉末を用いて前記第2の
セラミックグリーンシートを形成することを特徴とする
ものである。
【0014】また、請求項5に記載の積層セラミック電
子部品の製造方法は、請求項2に記載の積層セラミック
電子部品の製造方法において、表面が凹凸状のべースフ
ィルムを用いて前記第1のセラミックグリーンシートを
形成することを特徴とするものである。
【0015】また、請求項6に記載の積層セラミック電
子部品の製造方法は、請求項2記載の積層セラミック電
子部品の製造方法において、表面が凹凸状のローラを用
いて前記第1のセラミックグリーンシートを形成するこ
とを特徴とするものである。
【0016】本発明の積層セラミック電子部品の特徴点
は、「各セラミック層と各内部電極層との界面が凹凸状
であり、2つの内部電極層間のセラミック層の両面の凹
部間の距離が一定である」という点であり、これを構造
的に言い換えれば、「各内部電極層が表面が凹凸状の第
1のセラミック層で挟まれ、2つの内部電極層間に位置
する2つの第1のセラミック層の間に表面が平滑で緻密
な第2のセラミック層が挿入された」という点である。
【0017】すなわち、各セラミック層と各内部電極層
との界面が凹凸状であるため、セラミック層と内部電極
層の実質的な接触面積が増大し、セラミック層の凹部の
中に内部電極層の金属が染み込むことでこれらの密着性
が向上する。また、各セラミック層と各内部電極層との
界面を凹凸状にしただけでは、例えば局所的にセラミッ
ク層の両面の凹部同士が異常に接近したような場合、そ
の箇所では凹部に染み込んだ内部電極層同士が極めて接
近した状態となるので、耐電圧が低下してしまう。とこ
ろが、本発明の場合、2つの内部電極層間のセラミック
層の両面の凹部間の距離を一定にした、つまり表面が凹
凸状の2つの第1のセラミック層の間に表面が平滑で緻
密な第2のセラミック層を挿入したことで、2つの内部
電極層間の耐電圧が安定して確保される。
【0018】また、本発明の積層セラミック電子部品の
製造方法によれば、上記特徴点を有する積層セラミック
電子部品を容易に得ることができる。さらに、上記セラ
ミック層を構成するセラミックグリーンシートの形成法
には、セラミック粉末を用いたキャスティング法等の方
法、表面が凹凸状のベースフィルムを用いる方法、表面
が凹凸状のローラを用いる方法、の3種類が挙げられ
る。特に、セラミック粉末を用いる場合には、粒子径が
2.0μm以上のセラミック粉末を用いて第1のセラミ
ックグリーンシートを形成し、粒子径が1.0μm〜
1.5μmのセラミック粉末を用いて第2のセラミック
グリーンシートを形成すると、本発明にとって好適なセ
ラミックグリーンシートとなる。なお、セラミックグリ
ーンシートとは、セラミックシートを内部電極層ととも
に積層して焼成する前の状態のシートのことであり、生
シートともいう。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
1を参照して説明する。図1は本実施の形態の積層セラ
ミック電子部品の積層構造を示す断面図であって、図中
符号11は第1のセラミック層、12は第2のセラミッ
ク層、13は内部電極層、である。
【0020】図1に示すように、各内部電極層13が、
表面が凹凸状で粗い第1のセラミック層11によって挟
まれ、これらの層が、表面が平滑で第1のセラミック層
11よりも緻密な第2のセラミック層12によってさら
に挟まれた構造となっている。なお、図面では2つの内
部電極層13の部分のみを示すが、実際の積層セラミッ
ク電子部品はより多くの層を積層したものであり、全体
は図示した積層構造の繰り返しで構成されている。この
ような構造としたことにより、第1のセラミック層11
と内部電極層13との界面が凹凸状で、かつ2つの内部
電極層13、13間のセラミック層11、12の両面の
凹部間の距離tが、セラミック層の表面粗度(凹凸)に
よらず一定な積層セラミック電子部品が構成されてい
る。
【0021】また、内部電極層13は一例としてAg−
Pd(銀−パラジウム)等の材料で形成され、各セラミ
ック層11、12は一例としてPZT(チタン酸ジルコ
ン酸鉛)系材料、チタン酸バリウム系材料等で形成され
ている。本実施の形態の積層セラミック電子部品を構成
するこれらの材料は従来一般のものである。
【0022】また、上記構造の積層セラミック電子部品
の製造方法は、第1のセラミック層11を構成する表面
が凹凸状の第1のセラミックグリーンシートを形成する
工程と、第1のセラミックグリーンシート上に内部電極
層13を形成する工程と、第2のセラミック層12を構
成する表面が平滑で緻密な第2のセラミックグリーンシ
ートを形成する工程と、内部電極層13を形成した第1
のセラミックグリーンシート上に内部電極層13を形成
していない第1のセラミックグリーンシートを配置する
とともに第1のセラミックグリーンシートの間に第2の
セラミックグリーンシートを挿入するようにこれらセラ
ミックグリーンシートを順に積層する工程、を含むもの
である。なお、セラミックグリーンシートの形成法に
は、セラミック粉末を用いたキャスティング法等の方
法、表面が凹凸状のベースフィルムを用いる方法、表面
が凹凸状のローラを用いる方法、の3種類が挙げられ
る。
【0023】本実施の形態の積層セラミック電子部品に
おいては、第1のセラミック層11と内部電極層13と
の界面が凹凸状であるため、第1のセラミック層11と
内部電極層13の実質的な接触面積が増大し、第1のセ
ラミック層11の凹部の中に内部電極層13の金属が染
み込むことでこれらの密着性が向上する。また、表面が
凹凸状の粗い第1のセラミック層11、11間に表面が
平滑で緻密な第2のセラミック層12を挿入したことで
2つの内部電極層13、13間の耐電圧が安定して確保
される。したがって、本実施の形態によれば、デラミネ
ーションの防止と耐電圧の確保の双方を同時に満足し得
る積層セラミック電子部品を実現することができる。
【0024】なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態
に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない
範囲において種々の変更を加えることが可能である。例
えば第1、第2のセラミック層の表面粗度や積層する層
の数等に関しては適宜決定することができる。また、本
発明を積層セラミックコンデンサ、積層圧電アクチュエ
ータや積層圧電トランス等、種々の積層セラミック電子
部品に適用することができ、その用途に合わせてセラミ
ック層、内部電極層に種々の材料を用いることができ
る。
【0025】
【実施例】以下、上記構造の積層セラミック電子部品の
効果を実証するために行った実験の結果について説明す
る。 [実施例1]実験に用いた各サンプルの作製方法に関し
ては、まず最初にセラミックグリーンシートを形成する
ための前段階として、同一組成で配合されたPZT系の
粉末を粉砕する際の粉砕条件を変えることで平均粒径の
異なる3種類の粉末(平均粒径0.9μm、1.5μ
m、2.1μm)を得た。次に、これらの各粉末に有機
バインダ、有機溶剤、可塑剤を加え、泥漿状態とした
後、キャスティング法により厚さ15μmのセラミック
グリーンシートを作製した。これらのうち、一部のシー
トにAg−Pdペーストによるスクリーン印刷法を用い
て内部電極層13を形成することにより、第1、第2の
セラミックグリーンシートを得た。そして、図1に示す
構成で内部電極層13を表面に形成した第1のセラミッ
クグリーンシート11を10枚含むように積層し、熱プ
レスにより一体化した。各セラミックグリーンシートの
形成条件は表1の通りである。
【0026】
【表1】
【0027】表1において、水準1および水準2は従来
例のサンプルを示すものであり、第1、第2のセラミッ
クグリーンシート11、12を区別することなく、セラ
ミックグリーンシートを構成する粒子が双方のシートで
同一のものである。それに対して、水準3は第1、第2
のセラミックグリーンシート11、12を構成する粒子
径を変えてはいるが、各シートを構成する粒子径を本発
明の請求範囲外とした比較例のサンプルを示すものであ
る。また、水準4は第1、第2のセラミックグリーンシ
ート11、12を構成する粒子径を変え、各シートを構
成する粒子径を本発明の請求範囲内とした本実施例のサ
ンプルを示すものである。なお、表面粗度Rmax は凹凸
の最大値を示す。
【0028】そして、これらのシート11、12を一体
化した積層体を全面電極構造になるように切断した後、
1100℃、2時間キープで焼成し、5mm×5mmの
寸法の試験片を得た。そして、各試験片の評価に関して
は、機械的強度の評価としてこの試験片の上下に引っ張
り試験用の保持具を接着剤で固定した後、試験片の厚さ
方向の引っ張り強度を測定した。また、電気的特性の評
価として内部電極層13に接続される外部電極を各試験
片に設けた後、耐電圧を測定した。サンプル数としては
各水準で10個とした。上記各測定結果の平均値を表2
に示す。
【0029】
【表2】
【0030】表2の結果から明らかなように、双方のセ
ラミックシート11、12ともに細かい粒子で形成した
水準1の場合、引っ張り強度が低く、耐電圧が高い結果
となっている。また、双方のセラミックシート11、1
2ともに粗い粒子で形成した水準2の場合、引っ張り強
度が高く、耐電圧が低い結果となっている。また、セラ
ミックシート11、12を構成する粒子径を本発明の請
求範囲外とした水準3の場合、耐電圧は満足できるが、
引っ張り強度が不充分なものとなっている。これに対し
て、本発明の実施例である水準4の場合、引っ張り強
度、耐電圧ともに充分に高い結果となっている。
【0031】[実施例2]実施例2が実施例1と異なる
のは、表面が凹凸状の第1のセラミックグリーンシート
11の形成方法のみであるため、その部分のみを説明し
他の説明は省略する。本実施例において、第1のセラミ
ックグリーンシート11は表面が凹凸状のベースフィル
ム上に形成することで得た。ベースフィルムは例えば合
成樹脂等の材料で形成したものである。凸部の分布数は
50p/cm2 とした。
【0032】第1、第2のセラミックシート11、12
の組み合わせは表3に示す通りとし、その他の部分の試
作方法および評価方法は実施例1に同じである。水準1
および水準2は双方のセラミックシート11、12とも
に表面が平滑、または凹凸状とした従来例のサンプルで
あり、水準3は第1のセラミックシート11を凹凸状、
第2のセラミックシート12を平滑とした本実施例のサ
ンプルである。表4に評価結果を示す。
【0033】
【表3】
【0034】
【表4】
【0035】表4の結果から明らかなように、本実施例
の場合、引っ張り強度、耐電圧ともに従来例と比べて優
れていることがわかった。
【0036】[実施例3]実施例3が実施例1、2と異
なるのは、表面が凹凸状の第1のセラミックグリーンシ
ート11の形成方法のみであるため、その部分のみを説
明し他の説明は省略する。本実施例において、第1のセ
ラミックグリーンシート11は表面が凹凸状のローラを
用いたプレス成形を行うことで得た。この時のプレス条
件としては、予熱温度100℃、圧力30kg/cm2
した。そして、凸部の分布数は50p/cm2とした。
【0037】第1、第2のセラミックシート11、12
の組み合わせは表5に示す通りとし、その他の部分の試
作方法および評価方法は実施例1、2に同じである。水
準1および水準2は双方のセラミックシート11、12
ともに表面が平滑、または凹凸状とした従来例のサンプ
ルであり、水準3は第1のセラミックシート11を凹凸
状、第2のセラミックシート12を平滑とした本実施例
のサンプルである。表6に評価結果を示す。
【0038】
【表5】
【0039】
【表6】
【0040】表6の結果から明らかなように、本実施例
の場合、引っ張り強度、耐電圧ともに従来例と比べて優
れていることがわかった。
【0041】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明の
積層セラミック電子部品によれば、第1のセラミック層
と内部電極層との界面が凹凸状であるため、第1のセラ
ミック層と内部電極層の実質的な接触面積が増大し、第
1のセラミック層の凹部の中に内部電極層の金属が染み
込むことでこれらの密着性が向上する。また、表面が凹
凸状の粗い第1のセラミック層間に表面が平滑で緻密な
第2のセラミック層を挿入したことで2つの内部電極層
間の耐電圧が安定して確保される。したがって、本実施
の形態によれば、デラミネーションの防止と耐電圧の確
保の双方を同時に満足し得る積層セラミック電子部品を
実現することができる。また、本発明の積層セラミック
電子部品の製造方法によれば、上記特徴点を有する積層
セラミック電子部品を容易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態である積層セラミック
電子部品の積層構造を示す断面図である。
【図2】 従来の一例である積層セラミック電子部品の
積層構造を示す断面図である。
【図3】 ベースフィルムを用いた従来の積層セラミッ
ク電子部品の作製方法を示す図である。
【図4】 内部電極を粗面化する従来の積層セラミック
電子部品の作製方法を示す図である。
【符号の説明】
11 第1のセラミック層(第1のセラミックグリーン
シート) 12 第2のセラミック層(第2のセラミックグリーン
シート) 13 内部電極層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01L 41/083 H01L 41/08 S 41/22 41/22 Z (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01G 4/12

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のセラミック層と内部電極層が積層
    されてなる積層セラミック電子部品において、 各内部電極層が表面が凹凸状の第1のセラミック層で挟
    まれ、2つの内部電極層間に位置する2つの第1のセラ
    ミック層の間に表面が平滑で前記第1のセラミックグリ
    ーンシートより緻密な第2のセラミック層が挿入された
    ことを特徴とする積層セラミック電子部品。
  2. 【請求項2】 複数のセラミックグリーンシートと内部
    電極層が積層されてなる積層セラミック電子部品の製造
    方法において、 表面が凹凸状の第1のセラミックグリーンシートを形成
    する工程と、 前記第1のセラミックグリーンシート上に内部電極層を
    形成する工程と、 表面が平滑で前記第1のセラミックグリーンシートより
    緻密な第2のセラミックグリーンシートを形成する工程
    と、 前記内部電極層を形成した第1のセラミックグリーンシ
    ート上に内部電極層を形成していない第1のセラミック
    グリーンシートを配置するとともに2つの内部電極層間
    に位置する2つの第1のセラミックグリーンシートの間
    に前記第2のセラミックグリーンシートを挿入するよう
    に、これらセラミックグリーンシートを順に積層する工
    程、とを含むことを特徴とする積層セラミック電子部品
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の積層セラミック電子部
    品の製造方法において、 粒子径が2.0μm以上のセラミック粉末を用いて前記
    第1のセラミックグリーンシートを形成することを特徴
    とする積層セラミック電子部品の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項2または3に記載の積層セラミッ
    ク電子部品の製造方法において、 粒子径が1.0μm〜1.5μmのセラミック粉末を用
    いて前記第2のセラミックグリーンシートを形成するこ
    とを特徴とする積層セラミック電子部品の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項2に記載の積層セラミック電子部
    品の製造方法において、 表面が凹凸状のべースフィルムを用いて前記第1のセラ
    ミックグリーンシートを形成することを特徴とする積層
    セラミック電子部品の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項2に記載の積層セラミック電子部
    品の製造方法において、 表面が凹凸状のローラを用いて前記第1のセラミックグ
    リーンシートを形成することを特徴とする積層セラミッ
    ク電子部品の製造方法。
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