JP2997735B2 - 電子写真用感光体 - Google Patents

電子写真用感光体

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JP2997735B2 JP9043170A JP4317097A JP2997735B2 JP 2997735 B2 JP2997735 B2 JP 2997735B2 JP 9043170 A JP9043170 A JP 9043170A JP 4317097 A JP4317097 A JP 4317097A JP 2997735 B2 JP2997735 B2 JP 2997735B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真用感光体に
関し、詳しくは感光層に用いられる電荷輸送物質の改良
に係る、電子写真方式のプリンター、複写機などに用い
られる電子写真用感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より電子写真方式のプリンター、フ
ァクシミリ、デジタル複写機、アナログ複写機に用いら
れる電子写真用感光体(以下感光体とも称する)の感光
材料としてはセレンまたはセレン合金などの無機光導電
性物質、酸化亜鉛あるいは硫化カドミウムなどの無機光
導電性物質を樹脂結着剤中に分散させたもの、ポリ−N
−ビニールカルバゾールまたはポリビニールアントラセ
ンなどの有機光導電性物質、フタロシアニン化合物ある
いはビスアゾ化合物などの有機光導電性物質を樹脂結着
剤中に分散させたものや真空蒸着させたものなどが利用
されている。
【0003】また、感光体には暗所で表面電荷を保持す
る機能、光を受容して電荷を発生する機能、同じく光を
受容して電荷を輸送する機能とが必要であるが、一つの
層でこれらの機能をあわせもったいわゆる単層型感光体
と、主として電荷発生に寄与する層と暗所での表面電荷
の保持と光を受容時の電荷輸送に寄与する層とに機能分
離した層とを積層したいわゆる積層型感光体がある。こ
れらの感光体を用いた電子写真法による画像形成には、
例えば、カールソンプロセスが適用される。この方式で
の画像形成は、暗所での感光体へのコロナ放電による帯
電、帯電された感光体表面上への原稿の文字や絵などの
静電潜像の形成、形成された静電潜像のトナーによる現
像、現像されたトナー像の紙などの支持体への定着によ
り行なわれ、トナー像転写後の感光体は除電、残留トナ
ーの除去、光除電などを行なった後、再使用に供され
る。
【0004】かかるカールソンプロセスを用いた電子写
真装置には各種の画像形成プロセスが採用されている。
帯電プロセスには金属ワイヤーを用いたコロトロン方式
やスコロトロン方式、帯電ブラシや帯電ローラーを用い
た接触帯電方式が、現像プロセスには、2成分現像方
式、非磁性1成分現像方式、磁性1成分現像方式等が適
用されている。
【0005】近年、可とう性、熱安定性、膜形成性など
の利点により、有機材料を用いた電子写真用感光体が実
用化されてきている。例えば、ポリ−N−ビニルカルバ
ゾールと2,4,7−トリニトロフルオレノン−9−オ
ンとからなる感光体(米国特許第3484237号明細
書に記載)、有機顔料を主成分とする感光体(特開昭4
7−37543号公報に記載)、染料と樹脂とからなる
共晶錯体を主成分とする感光体(特開昭47−1078
5号公報に記載)などである。現在、かかる有機材料を
用いた電子写真用感光体としては無金属フタロシアニ
ン、チタニルフタロシアニン等の金属フタロシアニン、
アゾ化合物等樹脂バインダからなる電荷発生層、およ
びヒドラゾン化合物、スチリル化合物、ジアミン化合
物、ブタジエン化合物等と樹脂バインダからなる電荷輸
送層を積層してなる機能分離型積層構造のものが主流と
なっている。
【0006】ところが、導電性支持体上に電荷発生層と
電荷輸送層を順に形成したもので、電子供与性である電
荷輸送物質の性質上正孔移動型となり感光体表面を負帯
電したときに感度を有する負帯電の積層型感光体では、
正帯電に比べ帯電時に用いるコロナ放電が不安定であ
り、またオゾンや窒素酸化物などを発生し、感光体表面
に吸着して物理的、化学的劣化を引き起こしやすく、さ
らに環境を悪化するという問題がある。このような点か
ら、感光体としては負帯電型感光体よりも使用条件の自
由度の大きい正帯電型感光体の方がその適用範囲は広く
有利である。
【0007】そこで、正帯電で使用するための感光体が
種々提案されている。例えば、電荷発生物質と電荷輸送
物質を同時に樹脂バインダに分散させて、単層の感光層
として使用する方法が提案され一部実用化されている。
しかし、高速機に適用するには感度が充分でなく、また
繰り返し特性などの点からもさらに改良が必要である。
また、高感度化を目的として機能分離型の積層構造とす
るため、電荷輸送層上に電荷発生層を積層して感光体を
形成し、正帯電で使用する方法が考えられる。しかし、
この方式では電荷発生層が表面に形成されるため、コロ
ナ放電、光照射、機械的摩耗等により、繰り返し使用時
での安定性などに問題がある。この場合、電荷発生層の
上にさらに保護層を設けることも提案されているが、こ
の方法では、機械的摩耗は改善されるものの、感度など
電気特性が低下する、などの問題がある。
【0008】さらに、電荷発生層上に電荷輸送層を積層
して感光体を形成する方法も提案されている。電荷輸送
物質として、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノ
ンなどが知られているが、この物質は発癌性があり、安
全上問題がある。その他、シアノ化合物、キノン系化合
物などが特開昭50−131941号、特開平6−59
483号、特開平6−123986号の各公報などによ
り提案されているが、実用化に充分な電子輸送能を有す
る化合物が得られていないのが実状である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、有機材
料は無機材料にない多くの長所を持つが、また同時に電
子写真用感光体に要求されるすべての特性を充分に満足
するものが得られていないのが現状であり、高感度でか
つ、電子写真装置に搭載して、実使用に供する際に、長
時間の連続使用に伴う特性変動の少ない感光体の製品化
が強く望まれている。特に、上記した各種画像形成プロ
セスを具備した各種の電子写真装置に対して、長時間の
連続使用に充分に耐えうるだけの裕度をもった感光体へ
の市場要求が強まっている。これまで実用化されてきた
積層型有機感光体は、電気特性的に光感度が不十分であ
ったり、実用条件で長時間使用すると、帯電電位の低下
や残電電位の上昇、感度の低下等の問題が発生する等、
様々の解決すべき問題点を抱えており、未だ全ての要求
性能を満足しうる技術は確立されていないというのが現
状である。
【0010】そこで本発明の目的は、高感度で、実際の
画像形成装置に搭載した際に、長時間の連続使用に耐え
得るような繰り返し安定性に優れた感光体、特に、前述
した、コロトロン方式、スコロトロン方式ならびに、帯
電ブラシや帯電ローラー等を用いた接触帯電方式等の各
種帯電プロセス、さらには2成分現像方式、非磁性1成
分現像方式、磁性1成分現像方式等の各種現像プロセス
を有する種々の電子写真装置に対応可能な裕度をもった
感光体を提供することにある。
【0011】本発明の他の目的は、正帯電で使用可能な
高感度で電気特性の優れた複写機用およびプリンター用
の電子写真感光体を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記課題を
解決すべく鋭意検討した結果、電子写真用感光体の感光
層に特定のフランまたはチオフェン誘導体のうち少なく
とも一種を電荷輸送物質として含めることによって上記
目的を達成することができることを見出し、本発明を完
成するに至った。
【0013】すなわち、本発明の電子写真用感光体は、
導電性基体上に形成された感光層が下記一般式(I)、 (式中、Aは水素原子、置換もしくは無置換のアルキル
基、置換もしくは無置換の芳香族基、R 及びR は、
夫々水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のア
ルキル基、アルコキシ基、アルキルアミノ基、ニトロ
基、シアノ基、置換もしくは無置換の芳香族基、または
置換もしくは無置換の複素環基、R及びRは、夫々
水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキ
ル基、または置換もしくは無置換の芳香族基、R及び
は夫々シアノ基またはアルコキシカルボニル基、X
は酸素原子または硫黄原子を表わす。)で示されるフラ
ンまたはチオフェン誘導体のうち少なくとも一種を電荷
輸送物質として含むことを特徴とするものである。
【0014】また、本発明の他の電子写真用感光体は、
導電性基体上に形成された感光層が下記一般式(I
I)、 (式中、R13、R14、R15及びR16は、夫々水
素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル
基、置換もしくは無置換の芳香族基、置換もしくは無置
換の複素環基、R19およびR20は、夫々水素原子、
置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換
の芳香族基を表わし、あるいはR19およびR20で環
を形成してもよく、またR11、R12、R17及びR
18はシアノ基またはアルコキシカルボニル基、Xは酸
素原子または硫黄原子を表わす。)で示されるフランま
たはチオフェン誘導体のうち少なくとも一種を電荷輸送
物質として含むことを特徴とするものである。
【0015】上記(I)式中のAは、好ましくは水素原
子、炭素数1〜8のアルキル基、無置換のフェニル基、
無置換のビフェニル基、無置換のナフチル基、ハロゲン
原子で置換されたフェニル基、炭素数1〜8のアルキル
基で置換されたフェニル基、または炭素数1〜8のアル
キルアミノ基で置換されたフェニル基である。
【0016】また、上記(I)式中のRおよびR
おけるアルキル基、アルコキシ基、アルキルアミノ基
は、好ましくは炭素数1〜8のものである。
【0017】さらに、上記式(II)中のR13〜R16
におけるアルキル基、アルコキシ基、アルキルアミノ基
は、好ましくは炭素数1〜8のものである。
【0018】従来、前記一般式(I)または(II)で示
されるフランまたはチオフェン誘導体を感光層に用いた
電子写真用感光体の例は知られていない。本発明者ら
は、前記目的を達成するために各種有機材料について鋭
意検討し、これらフランまたはチオフェン誘導体につい
て数多くの実験を行った結果、その技術的解明は未だ十
分なされてはいないが、以下のような知見を得るに至っ
た。
【0019】前述した各種画像形成プロセスを具備した
各種電子写真装置で繰り返し使用するにあたり、高感度
でかつ長期の使用を経ても電位特性あるいは感度特性の
経時変化のない感光体特性を示す。即ち、前記前記一般
式(I)または(II)で示される特定の骨格を有するフ
ランまたはチオフェン誘導体を用いる系に添加すること
で、卓越した感光体特性の安定化を実現することができ
る。
【0020】また、かかるフランまたはチオフェン誘導
体を電荷輸送物質として使用することで、正帯電で使用
可能な高感度で電気特性の優れた感光体が得られる。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明に用いられる前記一般式
(I)及び(II)で示されるフランまたはチオフェン誘
導体は、通常の方法により合成することができる。すな
わち、前記一般式(I)で示される化合物は下記構造式
(Ia)で表されるアルデヒド類と、下記構造式(Ib)で
示される試薬とを、また前記一般式の(IIa)で示され
る化合物は下記構造式(V)で表されるアルデヒド類
と、下記構造式(IIb)で示される試薬とを、夫々アル
カリ存在下、適当な有機溶媒、例えば、ベンゼン、トル
エンなどの中で反応させることにより、容易に合成する
ことができる。
【0022】 こうして得られる前記一般式(I)及び(II)で示され
るフランまたはチオフェン誘導体の具体例を例示すると
次の通りである。
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】本発明において使用し得る電荷発生物質と
しては、具体例(III−1)〜(III−6)として以下に
示す各種フタロシアニン化合物、(III−7)〜(III−
24)として以下に示すアゾ化合物およびこれらの誘導
体を挙げることができる。また、本発明においては、前
記一般式(I)または(II)で表されるフランまたはチ
オフェン誘導体とともに、具体例(IV−1)〜(IV−1
2)として以下に示す各種化合物を組み合わせて用いる
ことができる。さらに、電荷輸送層用の樹脂バインダー
としては、具体例(V−1)〜(V−7)として以下に示
す各種ポリカーボネートなどを用いることができる。さ
らにまた、前記感光体を使用する際に使用上障害となる
オゾン劣化などを防止する目的で感光層にアミン系、フ
ェノール系、硫黄系、亜リン酸エステル系、リン系、ベ
ンゾピナコール系などの各種酸化防止剤を使用すること
ができる。かかる酸化防止剤の具体例(VI−1)〜(VI
−45)を以下に示す。
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】
【0034】
【0035】
【0036】
【0037】
【0038】
【0039】
【0040】
【0041】
【0042】本発明の感光体は、前述の化合物を感光層
中に含有させたものであり、以下にこの発明を図1〜3
に示す概念的断面図に基づいて説明する。図1はこの発
明の一例に係る単層型感光体を示す断面図、図2はこの
発明の他の一例に係る負帯電の積層型感光体を示す断面
図、図3はこの発明のさらに他の一例に係る正帯電の積
層型感光体を示す断面図である。1は導電性基体、2は
感光層、3電荷発生層、4電荷輸送層、5は被覆層であ
る。
【0043】図1は、導電性基体1上に電荷発生物質
と、電荷輸送物質であるフランまたはチオフェン誘導体
を樹脂バインダー(結着剤)中に分散した感光層2が設
けられ、また必要に応じてさらに被覆層5が設けられた
感光体を示しており、通常、単層型感光体と称せられる
構成である。
【0044】図2は、導電性基体1上に電荷発生物質を
主体とする電荷発生層3と、電荷輸送物質であるフラン
またはチオフェン誘導体を含有する電荷輸送層4との積
層からなる感光層2が設けられた感光体を示しており、
通常、積層型感光体と称せられる構成である。
【0045】図3は、図2に示す層構成と逆の層構成と
なっている感光体を示している。この場合には、電荷発
生層3を保護するため、さらに被覆層5を設けるのが一
般的である。
【0046】図1に示す感光体は、電荷発生物質を電荷
輸送物質及び樹脂バインダーを溶解した溶液中に分散せ
しめ、この分散液を導電性基体上に塗布することによっ
て作製することができる。さらに必要な場合は被覆層を
塗布形成することができる。
【0047】図2に示す感光体は、導電性基体上に電荷
発生物質を真空蒸着するか、あるいは電荷発生物質の粒
子を溶剤または樹脂バインダー中に分散して得た分散液
を塗布、乾燥し、その上に電荷輸送物質及び樹脂バイン
ダーを溶解した溶液を塗布、乾燥することにより作製す
ることができる。
【0048】図3に示す感光体は、電荷輸送物質および
樹脂結着剤を溶解した溶液を導電性基体1上に塗布、乾
燥し、その上に電荷発生物質を真空蒸着するか、あるい
は電荷発生物質の粒子を溶剤および結着剤樹脂バインダ
ー中に分散させて得た分散液を塗布、乾燥し、さらに被
覆層5を形成することにより作製することができる。
【0049】導電性基体1は、感光体の電極としての役
目と同時に他の各層の支持体となっており、円筒状、板
状、フィルム状のいずれでもよく、材質的にはアルミニ
ウム、ステンレス鋼、ニッケルなどの金属、あるいはガ
ラス、樹脂などの上に導電処理を施したものを用いるこ
とができる。かかる導電処理の表面修飾に用いられる高
分子分散皮膜の材料としてはカゼイン、ポリビニルアル
コール、ナイロン、ポリアミド、メラミン、セルロース
などの絶縁性高分子あるいはポリチオフェン、ポリピロ
ール、ポリアニリンなどの導電性高分子、あるいはこれ
ら高分子に金属酸化物粉末、低分子化合物を含有せしめ
たものを挙げることができる。
【0050】電荷発生層3は、前記したように電荷発生
物質の粒子を樹脂バインダー中に分散させた材料を塗布
するか、あるいは、真空蒸着などの方法により形成さ
れ、光を受容して電荷を発生する。また、その電荷発生
効率が高いことと同時に発生した電荷の電荷輸送層4へ
の注入性が重要で、電場依存性が少なく、低電場でも注
入の良いことが望ましい。電荷発生物質としては、具体
例(III−1)〜(III−6)に示す各種フタロシアニ
ン、(III−7)〜(III−24)に示す各種アゾ化合物
およびこれらの誘導体の他、チタニルフタロシアニンな
どのフタロシアニン化合物、キノン、インジゴ、シアニ
ン、スクアリリウム、アズレニウム、ピリリウム化合物
などの顔料あるは染料や、セレンまたはセレン化合物な
どが用いられ、画像形成に使用される露光光源の光波長
領域に応じ好適な物質を選ぶことができる。電荷発生層
は電荷発生機能を有すればよいので、その膜厚は電荷発
生物質の光吸収係数より決まり、一般的には5μm以下
であり、好適には2μm以下である。電荷発生層は電荷
発生物質を主体としてこれに電荷輸送物質などを添加し
て使用することも可能である。電荷発生層用の樹脂バイ
ンダーとしては、ポリカーボネート、ポリエステル、ポ
リアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリビニルブ
チラール、ポリビニルアセタール、フェノキシ樹脂、シ
リコーン樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビ
ニリデン樹脂、酢酸ビニル樹脂、ホマール樹脂、セルロ
ース樹脂、またはこれらの共重合体、およびこれらのハ
ロゲン化物、シアノエチル化合物が単独及び混合して用
いられる。
【0051】電荷輸送層4は、樹脂バインダー中に電荷
輸送物質として前記一般式(I)または(II)で表され
るフランまたはチオフェン誘導体を分散させた塗膜であ
り、暗所では絶縁体層として感光層の電荷を保持し、光
受容時には電荷発生層から注入される電荷を輸送する機
能を発揮する。電荷輸送材としては、具体例(IV−1)
〜(IV−12)に示す各種化合物を組み合わせて用いる
ことができる。かかる電荷輸送層の膜厚は、好ましくは
10〜40μmである。電荷輸送用の樹脂バインダーと
しては、具体例(V−1)〜(V−7)に示す各種ポリカ
ーボネートをはじめ、ポリスチレン、ポリアクリレー
ト、ポリフェニレンエーテルアクリル、ポリエステル、
メタクリル酸エステルの重合体および共重合体などを用
いることができる。なお、得られた感光体を使用する際
に使用上障害となるオゾン劣化などを防止する目的で、
前記具体例(VI−1)〜(VI−45)に示すようなアミ
ン系、フェノール系、硫黄系、亜リン酸エステル系、リ
ン系などの酸化防止剤を電荷輸送層4に含有させること
も可能である。
【0052】被複層5は、暗所ではコロナ放電の電荷を
受容して保持する機能を有しており、かつ感光層が感応
する光を透過する性能を有する。また、被複層5は、露
光時に光を透過して感光層に到達させ、発生した電荷の
注入を受けて、表面電荷を中和消滅させる機能が必要で
ある。被覆材料としては、ポリエステル、ポリアミドな
どの有機絶縁性皮膜形成材料を適用することができる。
また、これら有機材料と、ガラス樹脂、SiOなどの
無機材料、さらには金属、金属酸化物などの電気抵抗を
低減せしめる材料とを混合して用いることができる。被
覆材料は前述のとおり電荷発生物質の光の吸収極大の波
長領域において、できるだけ透明であることが望まし
い。
【0053】被覆層自体の膜厚は被覆層の配合組成にも
依存するが、繰り返し連続使用したとき残留電位が増大
するなど悪影響が出ない範囲で任意に設定することがで
きる。
【0054】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づきより具体的に
説明する。実施例1〜8 実施例1〜8においては、正帯電の積層型感光体を各種
作製した。 実施例1 x型無金属フタロシアニン(以下、HPcと略記)2
0重量部と前記構造式(I−1)で示されるフラン誘導
体100重量部とを、ポリエステル樹脂(商品名:バイ
ロン200、東洋紡(株)製)100重量部とテトラヒ
ドロフラン溶剤とともに3時間混合機により混練して塗
布液を調製し、導電性基体である外径30mm、長さ2
60mmのアルミニウム製ドラム上に塗布して、乾燥後
の膜厚が10μmになるように感光体を作製した。
【0055】実施例2 チタニルフタロシアニン(以下、TiOPcと略記)7
0重量部と、塩化ビニル共重合体(商品名:MR−11
0、日本ゼオン(株)製)30重量部とを塩化メチレン
とともに3時間混合機により混練し、塗布液を調製し、
導電性基体であるアルミニウム支持体上に膜厚が約1μ
mになるように塗布して、電荷発生層を形成せしめた。
次に、前記構造式(I−5)で示されるフラン誘導体1
00重量部と、ポリカーボネート樹脂(商品名:PCZ
−200、三菱ガス化学(株)製)100重量部と、シ
リコーンオイル0.1重量部とを塩化メチレンと混合
し、得られた混合液を電荷発生層の上に膜厚が約10μ
mになるように塗布して、電荷輸送層を形成せしめた。
【0056】実施例3 実施例2において、TiOPcに代えて下記構造式、 で示されるスクアリリウム顔料を用い、電荷輸送物質と
して前記構造式(I−5)に代えて前記構造式(II−
4)で示されるチオフェン誘導体を使用し、他は実施例
2と同様にして、感光体を作製した。
【0057】実施例4 実施例2において、TiOPcに代えて下記構造式、 で示されるビスアゾ顔料を用い、また電荷輸送物質とし
て前記構造式(I−13)で示されるチオフェン誘導体
を使用し、ポリカーボネート樹脂に具体例V−4に示す
(商品名:タフゼット、出光興産(株)製)を使用する
他は実施例2と同様にして感光体を作製した。
【0058】実施例5 実施例4において、電荷輸送物質として前記構造式(II
−1)で示されるチオフェン誘導体を使用し、他は実施
例4と同様にして感光体を作製した。
【0059】実施例6 実施例4において、電荷輸送物質として前記構造式(II
−2)で示されるチオフェン誘導体を使用し、他は実施
例4と同様にして感光体を作製した。
【0060】実施例7 実施例4において、電荷輸送物質として前記構造式(II
−4)で示されるチオフェン誘導体を使用し、他は実施
例4と同様にして感光体を作製した。た。
【0061】実施例8 実施例4におけるビスアゾ顔料に代えて下記構造式、 で示されるビスアゾ顔料を用い、また電荷輸送物質とし
て前記構造式(I−5)で示されるフラン誘導体を使用
し、他は実施例4と同様にして感光体を作製した。
【0062】このようにして得られた感光体の電子写真
特性を測定した。暗所で+4.5kVのコロナ放電を行
って感光体表面を正帯電せしめたときの初期の表面電位
をVs(V)とし、続いてコロナ放電を中止した状態で
5秒間暗所保持したときの表面電位Vd(V)を測定
し、さらに続いて感光体表面に照度100ルックスの白
色光を照射してVdが半分になるまでの時間(秒)を求
め感度E1/2(lux・s)とした。また照度100
ルックスの白色光を10秒間照射したときの表面電位を
残留電位Vr(V)とした。また、実施例1、2および
3については、長波長光での高感度が期待できるので、
波長780nmの単色光を用いたときの電子写真特性も
同時に測定した。すなわち、Vdまでは上記と同様に測
定し、次に白色光の替わりに1μWの単色光(780n
m)を照射して半減衰露光量(μJ/cm)を求め、
また、この光を10秒間感光体表面に照射したときの残
留電位Vr(V)を測定した。測定結果を下記の表1に
示す。
【0063】
【表1】
【0064】実施例9〜24,比較例1〜5 以下の実施例および比較例においては、負帯電の積層型
感光体を各種作製した。なお、以下の実施例および比較
例では導電性基体としてアルミニウム製の肉厚1mm、
長さ310mm、外径60mmの円筒基体を洗浄、乾燥
したものを用いた。 実施例9 アルコール可溶性共重合ポリアミド樹脂(東レ(株)製
CM8000)10重量部を、メタノール45重量部と
塩化メチレン45重量部を混合した溶剤に溶解し、調製
した樹脂皮膜塗布液を用いて上述のアルミニウム円筒基
体表面上にディッピング塗布し、その後、90℃で30
分間乾燥して、樹脂皮膜0.1μmの中間層を形成し
た。
【0065】次にポリビニルアセタール樹脂(積水化学
工業(株)製エスレックKS−1)1重量部と電荷発生
物質として具体例III−17に示したビスアゾ化合物1
重量部とを、メチルエチルケトン150重量部と混合
し、ボールミルで48時間分散処理を行った。得られた
塗布液を前述の中間層上にディッピング塗布し、その後
90℃で30分間乾燥して、樹脂皮膜0.2μmの電荷
発生層を形成した。
【0066】電荷輸送物質として具体例IV−1に示した
ヒドラゾン化合物50重量部、具体例IV−2に示したヒ
ドラゾン化合物50重量部、具体例V−4に示したビス
フェノールA型−ビフェニル共重合ポリカーボネート
(出光興産(株)製商品名タフゼット)100重量部、
具体例VI−2に示したヒンダードフェノール系化合物5
重量部、および具体例I−1に示したフラン誘導体1重
量部をジクロロメタン700重量部に溶解し電荷輸送塗
布液を調製した。これを前述と同様の方法で電荷発生層
上に塗布後、90℃で30分間乾燥して、膜厚20μm
の電荷輸送層を作製した。
【0067】実施例10 実施例9のフラン誘導体を前記化合物I−5で示される
フラン誘導体に代えて実施例9と同様に感光体を作製し
た。
【0068】実施例11 実施例9のフラン誘導体を前記化合物I−9で示される
チオフェン誘導体に代えて実施例9と同様に感光体を作
製した。
【0069】実施例12 実施例9のフラン誘導体を前記化合物I−16で示され
るチオフェン誘導体に代えて実施例9と同様に感光体を
作製した。
【0070】実施例13 実施例9のフラン誘導体を前記化合物II−1で示される
チオフェン誘導体に代えて実施例9と同様に感光体を作
製した。
【0071】実施例14 実施例9のフラン誘導体を前記化合物II−4で示される
チオフェン誘導体に代えて実施例9と同様に感光体を作
製した。
【0072】 実施例15 実施例9のフラン誘導体を前記化合物II−7で示され
フラン誘導体に代えて実施例9と同様に感光体を作製
した。
【0073】 実施例16 実施例9のフラン誘導体を前記化合物II−10で示さ
れるフラン誘導体に代えて実施例9と同様に感光体を作
製した。
【0074】実施例17 実施例9の電荷発生物質を前記化合物III−7で示され
るビスアゾ化合物に代えて実施例9と同様に感光体を作
製した。
【0075】実施例18 実施例9の電荷発生物質を前記化合物III−24で示さ
れるビスアゾ化合物に代えて実施例9と同様に感光体を
作製した。
【0076】実施例19 実施例9の電荷輸送物質を前記化合物IV−3で示される
ヒドラゾン化合物50重量部と前記化合物IV−4で示さ
れるブタジエン化合物50重量部に代えて、実施例9と
同様に感光体を作製した。
【0077】実施例20 実施例9の電荷輸送物質を前記化合物IV−10で示され
るジアミン化合物50重量部と、前記化合物IV−11で
示されるジスチリル化合物50重量部に代えて、実施例
9と同様に感光体を作製した。
【0078】実施例21 実施例9の電荷輸送層の樹脂を前記化合物V−2で示さ
れるポリカーボネート樹脂に代えて、実施例9と同様に
感光体を作製した。
【0079】実施例22 実施例9の電荷輸送層の樹脂を前記化合物V−6で示さ
れるポリカーボネート樹脂に代えて、実施例9と同様に
感光体を作製した。
【0080】実施例23 実施例9の電荷輸送層への添加剤として前記化合物VI−
30で示される化合物に代えて、実施例9と同様に感光
体を作製した。
【0081】実施例24 実施例9の電荷輸送層への添加剤として前記化合物VI−
37で示される化合物に代えて、実施例9と同様に感光
体を作製した。
【0082】比較例1 実施例9のフラン誘導体を電荷輸送層に含有せしめない
他は実施例9と同様にして感光体を作製した。
【0083】比較例2 実施例17のフラン誘導体を電荷輸送層に含有せしめな
い他は実施例17と同様にして感光体を作製した。
【0084】比較例3 実施例19のフラン誘導体を電荷輸送層に含有せしめな
い他は実施例19と同様にして感光体を作製した。
【0085】比較例4 実施例21のフラン誘導体を電荷輸送層に含有せしめな
い他は実施例21と同様にして感光体を作製した。
【0086】比較例5 実施例23のフラン誘導体を電荷輸送層に含有せしめな
い他は実施例23と同様にして感光体を作製した。
【0087】上述の実施例と比較例で作製した感光体の
電子写真特性を下記の方法で評価した。感光体に暗所で
−6.0kVのコロナ放電を10秒間行って感光体表面
を負帯電せしめ、続いてコロナ放電を中止した状態で5
秒間暗所保持したときの表面電位を測定し、5秒後の表
面電位の保持率を求めた。さらに続いて感光体表面に照
度が2ルックスの白色光を照射して表面電位が半分にな
るまでの時間(s)を求め半減衰露光量E1/2(lu
x・s)とした実施例9〜24と比較例1〜5で作製し
た感光体の電子写真特性を評価した。
【0088】また、連続使用時における電位変動を評価
する目的で、スコロトロン方式の帯電プロセス、および
2成分現像方式を有するアナログ複写機にて、帯電機構
・露光機構・除電機構の出力を固定した。そして、各種
感光体を搭載し、常温常湿(20℃、60RH)の雰囲
気でA3用紙5万枚のランニング試験を行い、ランニン
グ開始時および終了時の白紙電位(Vw)と黒紙電位
(Vb)を測定することにより、ランニングに伴う各電
位変化量(ΔVw,ΔVb)を得た。これらの結果を以
下の表2に示す。
【0089】
【表2】
【0090】実施例9〜24と比較例1〜5の結果から
明らかなように、一般式(I)または(II)で示され
るフラン誘導体またはチオフェン誘導体を添加しないで
作製した感光体は、実機でのランニング試験による電位
変動が大きく、感光体特性に優れているとは言いがた
い。さらに、実施例9と実施例17、18の比較から、
電荷発生物質を代えても安定した感光体特性を示すこ
と、また、実施例19、20から電荷輸送物質を、また
実施例21、22と、実施例23、24とから夫々電荷
輸送層の結着樹脂や酸化防止剤を代えたときにも、その
効果が得られることから、種々の材料系で広く使用が可
能なことがわかる。
【0091】また、上記の実施例に示した、アゾ化合物
を用いたアナログ複写機感光体の場合のみならず、前記
(III−1)〜(III−6)に示した無金属フタロシアニ
ンやチタニルフタロシアニンを用いたプリンタ用、デジ
タル複写機用、ファクシミリ用の感光体においても、本
発明におけるフラン誘導体またはチオフェン誘導体を電
荷輸送層に含有させることにより、実際のプリンタ、デ
ジタル複写機、ファクシミリに搭載した場合にも、同様
な効果が得られた。
【0092】さらには、実施例9〜24では、スコロト
ロン方式ならびに2成分現像方式を有する複写機を代表
例として取り上げたが、前述したように、コロトロン方
式、帯電ブラシ方式、帯電ローラー方式の各種帯電プロ
セス、および1成分現像方式を具備した各種アナログ複
写機、デジタル複写機、プリンタ、ファクシミリ装置へ
適用した結果、同様に本発明におけるフラン誘導体また
はチオフェン誘導体を電荷輸送層に添加した感光体に
て、すぐれた繰り返し安定性を示した。
【0093】
【発明の効果】本発明の感光体においては、導電性基体
上に電荷輸送物質として前記一般式(I)または(I
I)で示されるラン誘導体またはチオフェン誘導体を
用いることにより、電子写真用プロセス内で繰り返し使
用するにあたり、高感度でかつ長期にわたる連続使用で
の特性安定性に優れた効果を奏する。また、正帯電にお
いても高感度で電気特性の優れた感光体を得ることがで
きる。これらの場合、電荷発生物質は露光光源の種類に
応じて好適な物質を選ぶことができ、例えばフタロシア
ニン化合物、スクアリリウム化合物またはある種のビス
アゾ化合物などを用いて、複写機や半導体レーザープリ
ンターに使用可能な感光体を得ることができる。さらに
必要に応じて表面に被覆層を設置して耐久性を向上する
ことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例としての単層型感光体を示す概念
的断面図である。
【図2】本発明の他の例としての正帯電の積層型感光体
を示す概念的断面図である。
【図3】本発明の他の例としての負帯電の積層型感光体
を示す概念的断面図である。
【符号の説明】
1 導電性基体 2 感光層 3 電荷発生層 4 電荷輸送層 5 被覆層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川手 健司 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 5/06

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性基体上に形成された感光層が下記
    一般式(I)、 (式中、Aは水素原子、置換もしくは無置換のアルキル
    基、置換もしくは無置換の芳香族基、R 及びR は、
    夫々水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のア
    ルキル基、アルコキシ基、アルキルアミノ基、ニトロ
    基、シアノ基、置換もしくは無置換の芳香族基、または
    置換もしくは無置換の複素環基、R及びRは、夫々
    水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキ
    ル基、または置換もしくは無置換の芳香族基、R及び
    は夫々シアノ基またはアルコキシカルボニル基、X
    は酸素原子または硫黄原子を表わす。)で示されるフラ
    ンまたはチオフェン誘導体のうち少なくとも一種を電荷
    輸送物質として含むことを特徴とする電子写真用感光
    体。
  2. 【請求項2】 導電性基体上に形成された感光層が下記
    一般式(II)、 (式中、R13、R14、R15及びR16は、夫々水
    素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル
    基、置換もしくは無置換の芳香族基、または置換もしく
    は無置換の複素環基、R19およびR20は、夫々水素
    原子、置換もしくは無置換のアルキル基、または置換も
    しくは無置換の芳香族基を表わし、あるいはR19およ
    びR20で環を形成してもよく、またR11、R12
    17及びR18は夫々シアノ基またはアルコキシカル
    ボニル基、Xは酸素原子または硫黄原子を表わす。)で
    示されるフランまたはチオフェン誘導体のうち少なくと
    も一種を電荷輸送物質として含むことを特徴とする電子
    写真用感光体。
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