JPH0728258A - 電子写真用感光体 - Google Patents

電子写真用感光体

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JPH0728258A
JPH0728258A JP16825993A JP16825993A JPH0728258A JP H0728258 A JPH0728258 A JP H0728258A JP 16825993 A JP16825993 A JP 16825993A JP 16825993 A JP16825993 A JP 16825993A JP H0728258 A JPH0728258 A JP H0728258A
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thiophene
charge
layer
compound
coating liquid
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JP16825993A
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Yoichi Nakamura
洋一 中村
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Fuji Electric Co Ltd
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Fuji Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】感光層に酸化防止剤を使用する必要性がなく電
子写真特性の優れた感光体を提供する。 【構成】導電性基体1上に下引き層2を介して電荷発生
層4,次式(I)に示すチオフェン−1,1−ジオキシ
ド化合物の少なくとも一種類を含む電荷輸送層5を積層
してなる感光層3を形成する。 [式(I)中、RおよびRはそれぞれ水素原子およ
びアルキル基のいずれかを、Rは水素原子、アルキル
基などのうちのいずれかを、RおよびRはそれぞれ
アルキル基、アリール基などを、nは0または1を表
す。]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電子写真用感光体に
関し、詳しくは導電性基体上に設けた感光層に新規なチ
オフェン−1,1−ジオキシド化合物を含有してなる電
子写真用感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より電子写真用感光体(以下、単に
感光体とも称する)の感光材料としては、セレン,セレ
ン合金,酸化亜鉛,硫化カドミウム,シリコンなどの無
機光導電性物質、アントラセン,オキサジアゾール,ト
リアゾール,イミダゾロン,イミダゾール,オキサゾー
ル,イミダゾリジン,ピラゾリン,ベンゾチアゾール,
トリフェニルアミン,ベンゾオキサゾール,ポリビニル
カルバゾール,ビニルポリマー,多環キノン,ペリレ
ン,ペリノン,アントラキノン,フタロシアニン,ジオ
キサジン,インジゴ,チオインジゴ,スクアリリウム,
アゾレーキ,アゾ,チアピリリウム,キナクリドン,シ
アニン,アズレニウム,トリフェニルメタン,ヒドラゾ
ン,トリアリールアミン,N−フェニルカルバゾール,
スチルベン,およびポリシランの各化合物などの有機光
導電性物質が用いられ、これらの物質を昇華または蒸着
して、あるいは溶剤に溶解もしくは分散させた塗布液を
塗布して、あるいは必要に応じてさらに樹脂結着剤を加
えて溶剤に溶解もしくは分散させた塗布液を塗布して感
光層を形成して感光体を作製していた。
【0003】感光体には暗所で表面電荷を保持する機
能,光を受容して電荷を発生する機能,発生した電荷を
輸送する機能が必要であるが、これらの機能を合わせも
った単独の材料からなる単層の感光層を有する単層型感
光体、これらの機能を分離しそれぞれ別の材料に分担さ
せそれらの複数の材料を混合した単層の感光層を備えた
機能分離単層型感光体、主として電荷発生の機能を有す
る材料からなる層と主として表面電荷保持と電荷輸送の
機能を有する材料からなる層とを積層した感光層を備え
た機能分離積層型感光体がある。
【0004】上記感光材料のうち、有機光導電性物質
は、可とう性,熱安定性,膜形成性,材料の多様性,分
光感度の多様性,安価などの利点により、感光体への応
用が数多く提案され、実用化が進められてきた。例え
ば、アントラセン化合物については特開平4−3581
57号公報に、オキサジアゾール化合物については特公
昭34−5466号公報,米国特許第3189447号
明細書に、トリアゾール化合物については特公昭34−
5467号公報に、イミダゾロン化合物については特公
昭34−8567号公報に、イミダゾール化合物につい
ては特公昭34−10366号公報に、オキサゾール化
合物については特公昭35−11218号公報,特開昭
56−123544号公報に、イミダゾリン化合物につ
いては特公昭35−11217号公報に、ピラゾリン化
合物については特公昭37−16096号公報,特公昭
52−4188号公報,特公昭59−2023号公報
に、ベンゾチアゾール化合物については特公昭35−1
1219号公報に、トリフェニルアミン化合物について
は米国特許第3180730号明細書に、ベンゾオキサ
ゾール化合物については特公昭35−11219号公報
に、ポリビニルカルバゾール化合物については特公昭3
4−10966号公報に、ビニルポリマー化合物につい
ては米国特許第3162532号明細書に開示されてい
る。
【0005】また、フタロシアニン化合物については、
特公昭52−1662号公報,特開昭58−10013
4号公報,特開昭58−182639号公報,特開昭5
9−44053号公報,特開昭59−44054号公
報,特開昭59−155851号公報,特開昭59−2
15655号公報,米国特許第3816118号明細書
などが挙げられる。
【0006】また、アゾ化合物については、特公昭60
−45664号公報,特開昭47−37543号公報,
特開昭56−94358号公報,特開昭56−1160
39号公報,特開昭57−58154号公報,特開昭5
7−176055号公報,特開昭58−122967号
公報,特開昭60−5941号公報,特開昭60−15
3050号公報,特開昭63−305362号公報など
が挙げられる。
【0007】さらにまた、トリフェニルメタン化合物に
ついては特公昭45−555号公報、ヒドラゾン化合物
については特公昭55−42380号公報,特開昭54
−15028号公報,特開昭57−101844号公
報、チオフェン系ヒドラゾン化合物については特開平1
−102469号公報、トリアリールアミン化合物につ
いては特公昭58−32372号公報、N−フェニルカ
ルバゾール化合物については特開昭57−148750
号公報、スチルベン化合物については特開昭58−19
8043号公報、などが挙げられる。
【0008】上述のような有機光導電性物質を感光層と
して導電性基体上に形成するには、通常、これらの物質
を溶剤に溶解あるいは分散させた塗布液を塗布する方法
が採られるが、その際必要によりポリカーボネート樹
脂,ポリエステル樹脂,ポリアミド樹脂,ポリウレタン
樹脂,エポキシ樹脂,ポリビニル樹脂,シリコン樹脂,
アクリル樹脂,およびこれらの樹脂もしくは原料モノマ
ーの共重合体などが単独で、あるいは適宜組み合わせ
て、樹脂結着剤として用いられている。
【0009】また、溶剤としては有機溶剤が用いられる
ことが多い。有機溶剤の例としては、ヘキサン,シクロ
ヘキサンなどの脂肪族系溶剤、ジクロロメタン,クロロ
ホルム,四塩化炭素,1,2−ジクロロエタン,1,
1,1−トリクロロエタン,トリクロロエチレン,テト
ラクロロエチレン,1,2,3−トリクロロプロパンな
どのハロゲン系溶剤、メタノール,エタノール,イソプ
ロパノール,エチレングリコールなどのアルコール系溶
剤、アセトン,メチルエチルケトン,シクロヘキサノ
ン,イソホロンなどのケトン系溶剤、ベンゼン,トルエ
ン,キシレンなどの芳香族系溶剤、ジメチルエーテル,
ジエチルエーテル,テトラヒドロフランなどのエーテル
系溶剤、ニトロメタン,ニトロエタンなどのニトロ系溶
剤が挙げられ、これらは単独あるいは適宜組み合わせて
混合して用いられる。
【0010】これらの有機材料を用いる場合、塗布液の
安定性を高めるために、また、感光体の耐久性向上のた
めに酸化防止剤,紫外線吸収剤その他の添加剤が必要に
応じて用いられる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、有機材
料は多様であり種々の材料選択が可能で機能分離型感光
体に適している。チオフェン化合物もその優れた電荷輸
送能に着目され多用されている。ところが、チオフェン
化合物の場合、製造に際しての塗布液には炭化水素,ハ
ロゲン系炭化水素などの溶剤が用いられるが、従来用い
られているチオフェン化合物はこれらの溶剤,特にハロ
ゲン系炭化水素溶剤から発生するラジカルにより化学変
化を受けやすく、変質して、塗布液が変色し、チオフェ
ン化合物使用により期待される良好な感光体特性が充分
には得られないという問題があった。この問題を解消す
るために、塗布液に酸化防止剤を添加することが行われ
てきたが、酸化防止剤の消費に合わせた塗布液濃度管理
が難しく、感光体特性の劣化が生じることがあるという
問題があった。
【0012】この発明は、上述の点に鑑みてなされたも
のであって、新規のチオフェン化合物を用いることによ
り、感光体の製造に際して、チオフェン化合物を含む塗
布液に酸化防止剤を用いる必要性をなくし、その変質を
なくして、特性の優れた感光体を提供することを目的と
する。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、この発明
によれば、下記一般式(I)で示されるチオフェン−
1,1−ジオキシド化合物のうちの少なくとも一種類を
含む感光層を備えてなる電子写真用感光体とすることに
よって解決される。
【0014】
【化5】
【0015】[式(I)中、R1 およびR2 はそれぞれ
水素原子およびアルキル基のいずれかを表し、R3 は水
素原子,アルキル基,アルコキシ基,およびヒドロキシ
基のうちのいずれかを表し、R4 およびR5 はそれぞれ
アルキル基,置換基を有してもよいアリール基,および
置換基を有してもよいアラルキル基のうちのいずれかを
表し、nは0または1を表す。]
【0016】
【作用】上記一般式(I)で示されるチオフェン−1,
1−ジオキシド化合物は分子構造にチオフェン−1,1
−ジオキシド構造を含み、チオフェン構造に比べて反応
性が低くい。そのために、塗布液にハロゲン系炭化水素
溶剤を用いても化学変化を起こしにくく安定している。
従って、塗布液に酸化防止剤を添加する必要性はなくな
り、塗布液の調製が容易となり、チオフェン化合物の電
荷輸送能を充分に発揮させた特性の優れた感光体を得る
ことができる。また、酸化防止剤による感光体の特性劣
化は当然起きなくなる。
【0017】
【実施例】以下、この発明の実施例について説明する
が、言うまでもなく、この発明は感光体の構造,材料な
どこれらの実施例に限定されるものでない。図1は、こ
の発明の感光体の一実施例を示す模式的断面図で、導電
性基体1上に下引き層2を介して電荷発生層4,電荷輸
送層5を積層した感光層3が設けられている。
【0018】導電性基体1は、アルミニウム,ステンレ
ス鋼,ニッケルなどの金属、あるいはガラス,樹脂など
に導電処理を施したものにより形成され、感光体の電極
となると同時に他の各層を支持する。形状は円筒状,板
状,フィルム状などのいずれでもよく、感光体を用いる
装置に応じて適当な形状を選ぶことができる。下引き層
2は、必要に応じて設けられるものであり、酸化アルミ
ニウムなどの無機物質を電解酸化などにより形成させた
り、樹脂を溶融して,または溶剤に溶解させて塗布液と
して塗布したものであり、導電性基体の表面形状の調
整,付着性の向上,電気抵抗の調節,電荷注入性の調
整,基体からの反射光の干渉の防止など目的に応じて好
適な材料を選ぶことができる。また、帯電保持,電荷の
発生・輸送を阻害しないことも重要である。樹脂として
はポリアミド樹脂,ポリウレタン樹脂,エポキシ樹脂,
ポリビニル樹脂,およびこれらの樹脂もしくは原料モノ
マーの共重合体などが単独で、または適宜組み合わせて
混合して用いられ、導電性基体や感光層に応じて好適な
材料を選ぶことができる。下引き層の膜厚は、電気抵抗
や電荷注入性を考慮して、一般的には50μm以下とさ
れ、好適には10μm以下とされる。
【0019】感光層3の構成要素である電荷発生層4
は、電荷発生物質を昇華または蒸着して、あるいは溶剤
に溶解,分散させた塗布液を塗布して、あるいは樹脂結
着剤と共に溶剤に溶解,分散させた塗布液を塗布して形
成され、光を受容して電荷を発生する機能を有する。そ
の電荷発生効率が高いことと同時に発生した電荷の電荷
輸送層5への注入性も重要で、電荷依存性が少なく、低
電場でも電荷発生効率,電荷注入性のよいことが望まし
い。電荷発生物質としては、多環キノン,ペリレン,ペ
リノン,アントラキノン,フタロシアニン,ジオキサジ
ン,インジゴ,チオインジゴ,スクアリリウム,アゾレ
ーキ,アゾ,チアピリリウム,キナクリドン,シアニ
ン,アゾレニウム,トリフェニルメタンの各化合物など
が用いられ、画像形成に用いられる露光光の波長領域に
応じて好適な物質を選ぶことができる。樹脂結着剤とし
ては、ポリカーボネート樹脂,ポリエステル樹脂,ポリ
アミド樹脂,ポリウレタン樹脂,エポキシ樹脂,ポリビ
ニル樹脂,シリコン樹脂,アクリル樹脂,およびこれら
の樹脂もしくは原料モノマーの共重合体などが単独で、
または適宜組み合わせて混合して用いられる。電荷発生
層の膜厚は、電荷発生能や帯電能などを考慮して、一般
的には5μm以下とされ、好適には1μm以下とされ
る。
【0020】感光層3の構成要素である電荷輸送層5
は、前記一般式(I)に示される少なくとも一種類のチ
オフェン−1,1−ジオキシド化合物を含む塗布液を塗
布して形成され、電荷発生層より注入される電荷を輸送
する機能を有する。電荷輸送層の膜厚は電荷輸送能や耐
刷性を考慮して、一般的には60μm以下とされ、好適
には30μm以下とされる。
【0021】チオフェン−1,1−ジオキシド化合物
は、例えば以下のようにして容易に得ることができる。
2−ヨードチオフェンを過酢酸で酸化して2−ヨードチ
オフェン−1,1−ジオキシドを得る。これとフェニル
ヒドラジンをN,N−ジメチルホルムアミド中で反応さ
せ、フェニルチオフェン−1,1−ジオキシジルヒドラ
ジンを得る。これと塩酸を反応させてフェニルチオフェ
ン−1,1−ジオキシジルヒドラジン塩酸塩を得る。別
に、トリフェニルアミンをビルスマイヤー反応により反
応させトリフェニルアミン−4−カルボクスアルデヒド
を得る。このようにして得られたフェニルチオフェン−
1,1−ジオキシジルヒドラジン塩酸塩とトリフェニル
アミン−4−カルボクスアルデヒドとを塩酸を加えたエ
タノール中で反応させ、目的のトリフェニルアミン−4
−カルボクスアルデヒド フェニルチオフェン−1,1
−ジオキシジルヒドラジンを得る。
【0022】実施例1 下記式(II)に示すチオフェン−1,1−ジオキシド
化合物100重量部,ポリカーボネート樹脂(三菱瓦斯
化学(株)製;ユーピロンPCZ)100重量部,ジク
ロロメタン800重量部よりなる電荷輸送層用の塗布液
を作製した。
【0023】
【化6】
【0024】実施例2 実施例1において、チオフェン−1,1−ジオキシド化
合物を上記式(II)に示すものから下記式(III)
に示すものに代えたこと以外は実施例1と同様にして電
荷輸送層用の塗布液を作製した。
【0025】
【化7】
【0026】実施例3 実施例1において、チオフェン−1,1−ジオキシド化
合物を上記式(II)に示すものから下記式(IV)に
示すものに代えたこと以外は実施例1と同様にして電荷
輸送層用の塗布液を作製した。
【0027】
【化8】
【0028】比較例1 実施例1において、上記式(II)に示すチオフェン−
1,1−ジオキシド化合物を下記式(V)に示すチオフ
ェン化合物に代えたこと以外は実施例1と同様にして電
荷輸送層用の塗布液を作製した。
【0029】
【化9】
【0030】比較例2 実施例1において、上記式(II)に示すチオフェン−
1,1−ジオキシド化合物を上記式(V)に示すチオフ
ェン化合物に代え、さらに酸化防止剤(スイス国チバ・
ガイギー社製;イルガノックス565)5重量部を加え
たこと以外は実施例1と同様にして電荷輸送層用の塗布
液を作製した。
【0031】上述のようにして得られた各塗布液を遮光
条件下室温で1週間放置し、塗布液の変色を目視で調べ
てその安定性を評価した。その結果を表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】表1に見られるように、この発明に係わる
チオフェン−1,1−ジオキシド化合物を用いた実施例
の塗布液はいずれも変色が認められず良好であり、変質
が起きていないことが判った。また、チオフェン化合物
に酸化防止剤を加えた比較例2の塗布液は変色は認めら
れなかったが、後述のようにこの塗布液を用いた感光体
は特性上問題があった。
【0034】実施例4 電荷発生物質としてのX型無金属フタロシアニン10重
量部と樹脂結着剤としての塩化ビニル樹脂(日本ゼオン
(株)製;MR−110)10重量部とをジクロロメタ
ン686重量部と1,2−ジクロロエタン294重量部
とに混合機を用いて1時間混合して分散,溶解し、さら
に超音波分散機を用いて30分間分散,溶解して電荷発
生層用の塗布液を作製した。この塗布液をアルミニウム
蒸着ポリエステルフィルム基板上にワイヤーバー法で塗
布し,乾燥後の膜厚が約0.5μmの電荷発生層を形成
した。この電荷発生層上に実施例1の電荷輸送層用の塗
布液をワイヤーバー法で塗布し,乾燥後の膜厚が約20
μmの電荷輸送層を形成して感光体を作製した。
【0035】実施例5 実施例4において、電荷輸送層用の塗布液を実施例1の
ものから実施例2のものに代えたこと以外は実施例4と
同様にして、感光体を作製した。 実施例6 実施例4において、電荷輸送層用の塗布液を実施例1の
ものから実施例3のものに代えたこと以外は実施例4と
同様にして、感光体を作製した。
【0036】実施例7 実施例4において、電荷発生層に用いた電荷発生物質を
X型無金属フタロシアニンからβ型チタニルフタロシア
ニンに代えたこと以外は実施例4と同様にして、感光体
を作製した。 実施例8 実施例5において、電荷発生層に用いた電荷発生物質を
X型無金属フタロシアニンからβ型チタニルフタロシア
ニンに代えたこと以外は実施例5と同様にして、感光体
を作製した。
【0037】実施例9 実施例6において、電荷発生層に用いた電荷発生物質を
X型無金属フタロシアニンからβ型チタニルフタロシア
ニンに代えたこと以外は実施例6と同様にして、感光体
を作製した。 比較例3 実施例4において、電荷輸送層用の塗布液を実施例1の
ものから比較例1のものに代えたこと以外は実施例4と
同様にして、感光体を作製した。
【0038】比較例4 実施例4において、電荷輸送層用の塗布液を実施例1の
ものから比較例2のものに代えたこと以外は実施例4と
同様にして、感光体を作製した。 比較例5 比較例3において、電荷発生層に用いた電荷発生物質を
X型無金属フタロシアニンからβ型チタニルフタロシア
ニンに代えたこと以外は比較例3と同様にして、感光体
を作製した。
【0039】比較例6 比較例4において、電荷発生層に用いた電荷発生物質を
X型無金属フタロシアニンからβ型チタニルフタロシア
ニンに代えたこと以外は比較例4と同様にして、感光体
を作製した。このようにして得られた感光体の電子写真
特性を(株)川口電機製作所製の静電記録紙試験装置
「SP−428」を用いて室温で評価した。
【0040】感光体を暗所で−5kVのコロナ放電で帯
電し、帯電位V0 (V)を測定した。続いてコロナ放電
を中止した状態で2秒間暗中保持し、さらに続いて感光
体表面に1μW/cm2 の波長780nmのレーザ光を
10秒間照射した後の残留電位を測定した。その結果を
表2に示す。
【0041】
【表2】
【0042】表2に見られるように、実施例の感光体は
いずれも帯電位の絶対値が大きくかつ残留電位の絶対値
が小さく良好な特性であるが、比較例の感光体は残留電
位の絶対値が大きく問題であった。変色の認められなか
った比較例2の電荷輸送層用の塗布液を用いた比較例4
の感光体も残留電位の絶対値が大きく問題であり、酸化
防止剤の影響と考えられる。
【0043】
【発明の効果】この発明によれば、前記一般式(I)で
示されるチオフェン−1,1−ジオキシド化合物のうち
の少なくとも一種類を含む感光層を備えてなる電子写真
用感光体とする。このような新規なチオフェン化合物を
用いることにより、感光体の製造に際して、チオフェン
化合物を含む塗布液に酸化防止剤を用いなくてもチオフ
ェン化合物の変質が起きなくなり、特性の優れた感光体
を得ることが可能となる。酸化防止剤使用による感光体
特性の劣化は当然なくなる。また、チオフェン化合物を
含む塗布液の調製が容易となり、塗布液の耐久性が向上
し、感光体の製造が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の感光体の一実施例の模式的断面図
【符号の説明】
1 導電性基体 2 下引き層 3 感光層 4 電荷発生層 5 電荷輸送層

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(I)で示されるチオフェン−
    1,1−ジオキシド化合物のうちの少なくとも一種類を
    含む感光層を備えてなることを特徴とする電子写真用感
    光体。 【化1】 [式(I)中、R1 およびR2 はそれぞれ水素原子およ
    びアルキル基のいずれかを表し、R3 は水素原子,アル
    キル基,アルコキシ基,およびヒドロキシ基のうちのい
    ずれかを表し、R4 およびR5 はそれぞれアルキル基,
    置換基を有してもよいアリール基,および置換基を有し
    てもよいアラルキル基のうちのいずれかを表し、nは0
    または1を表す。]
  2. 【請求項2】感光層が電荷発生層と電荷輸送層との積層
    からなることを特徴とする請求項1記載の電子写真用感
    光体。
  3. 【請求項3】チオフェン−1,1−ジオキシド化合物が
    下記構造式(II)で示される化合物であることを特徴
    とする請求項1または2記載の電子写真用感光体。 【化2】
  4. 【請求項4】チオフェン−1,1−ジオキシド化合物が
    下記構造式(III)で示される化合物であることを特
    徴とする請求項1または2記載の電子写真用感光体。 【化3】
  5. 【請求項5】チオフェン−1,1−ジオキシド化合物が
    下記構造式(IV)で示される化合物であることを特徴
    とする請求項1または2記載の電子写真用感光体。 【化4】
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100417448B1 (ko) * 1996-06-26 2005-01-17 후지 덴끼 가부시키가이샤 전자사진용감광체

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100417448B1 (ko) * 1996-06-26 2005-01-17 후지 덴끼 가부시키가이샤 전자사진용감광체

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