JPH0659483A - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JPH0659483A
JPH0659483A JP22792392A JP22792392A JPH0659483A JP H0659483 A JPH0659483 A JP H0659483A JP 22792392 A JP22792392 A JP 22792392A JP 22792392 A JP22792392 A JP 22792392A JP H0659483 A JPH0659483 A JP H0659483A
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JP22792392A
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Inventor
Masayuki Shiyoji
正幸 所司
Masakatsu Shimoda
昌克 下田
Emi Kawahara
恵美 河原
Masao Yoshikawa
雅夫 吉川
Tetsuo Suzuki
哲郎 鈴木
Akio Kojima
明夫 小島
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高感度で耐久性の良好な電子写真感光体を提
供すること。 【構成】 電荷輸送物質としてジビニリデン化合物好ま
しくは下記一般式(I)で表わされるジビニリデン化合
物を用いた電子写真感光体。 【化1】 (式中、Arは置換もしくは無置換の芳香族基を、Xは
置換もしくは無置換のフェニル基、置換もしくは無置換
のナフチル基、置換もしくは無置換の複素環基、シアノ
基、又はアルコキシカルボニル基を表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真感光体に関
し、さらに詳細には、電荷輸送物質としてジビニリデン
化合物を含有する電子写真感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真感光体の感光層として、
セレン、セレン−テルル合金、酸化亜鉛などの無機光導
電性物質が広く用いられていたが、近年、有機光導電性
物質を用いた電子写真感光体に関する研究が進み、その
一部は実用化されている。ここで、実用化に至った感光
体のほとんどは、電荷発生層と電荷輸送層に機能を分離
した感光層からなる積層型電子写真感光体である。すな
わちこの種の積層型感光体は無機光導電性物質からなる
感光体と比較して感度及び耐久性等の点が改善されたも
のであり、これにより低コストで、安全性や多用性など
有機光導電性物質の長所を生かした電子写真感光体の設
計が活発に行なわれるようになった。
【0003】一般に、この種の積層型電子写真感光体
は、導電性支持体上に、顔料、染料などの電荷発生物質
からなる電荷発生層、ヒドラゾン、ピラゾリンなど電荷
輸送物質からなる電荷輸送層を順に形成したもので、電
子供与性である電荷輸送物質の性質上、正孔移動型とな
り感光体表面に負帯電したとき感度を有する。ところが
負帯電では、帯電時に用いるコロナ放電が正帯電に比べ
て不安定であり、正帯電時の十倍以上のオゾン、窒素酸
化物などを発生し、感光体の表面に吸着して物理的劣化
や化学的劣化を引き起こしやすく、さらに環境を悪化す
るという問題がある。また、他の問題としては負帯電用
感光体の現像には正極性のトナーが必要となるが、正極
性のトナーは強磁性体キャリア粒子に対する摩擦帯電系
列からみて製造が困難である。一方、二成分高抵抗ブラ
シ現像方式においては、負極性トナー/現像剤の方が安
定である。このような点からみて、感光体としては負帯
電感光体よりも選択と使用条件の自由度の大きい正帯電
型感光体の方がその適用範囲は広く有利であるとされて
いる。
【0004】そこで、有機光導電正物質を用いる感光体
を正帯電で使用することが種々提案されている。たとえ
ば、電荷発生層上に電荷輸送層を積層して感光体を形成
する際、前記電荷輸送層に電子輸送能の大きい、たとえ
ば2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン等が使用
する方法も提案されているが、この物質は発ガン性があ
り、労働衛生上極めて不適当である等の問題がある。
【0005】さらに正帯電型感光体として、米国特許
3,615,414号には、チアピリリウム塩(電荷発
生物質)をポリカーボネート(バインダ樹脂)と共晶錯
体を形成するように含有されたものが示されている。し
かしこの公知の感光体では、メモリ現象が大きく、ゴー
ストも発生しやすいという欠点がある。
【0006】また、光照射時、正孔および電子を発生す
る電荷発生物質を含有する電荷発生層を上層(表面層)
とし、正孔輸送能を有する電荷輸送物質を含む電荷輸送
層を下層とする積層構成の感光層を有する感光体を正帯
電用として使用することを考えられている。しかしなが
ら、かかる正帯電用感光体は電荷発生物質を含む層が表
面層として形成されるため、光照射時特に紫外線等の短
波長光照射、コロナ放電、湿度、機械的摩擦等の外部作
用に脆弱な電荷発生物質が前記表面層近傍に存在するこ
とになり、感光体の保存中及び像形成過程で電子写真性
能が劣化し、画質が低下するという問題を生じる。これ
に対して電荷輸送層を表面層とする負帯電用感光体にお
いては、前記各種の外部作用の影響は極めて少なく、む
しろ前記電荷輸送層が下層の電荷発生層を保護する作用
を有している点でメリットがある。
【0007】そこで、例えば絶縁性でありかつ透明な樹
脂からなる薄い保護層を設け、前記電荷発生物質を含む
層を外部作用から保護することも提案されているが、光
照射時に発生する電荷がその保護層でトラップされた
り、また表面層となる保護層の膜厚が大きい場合には感
度の低下を招くことになる。このように正帯電用感光体
を得るために種々の試みが行なわれているが、いずれも
光感度、メモリ現象および労働衛生等の点で改善すべき
多くの問題点が未解決のまま残されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の実情に鑑みなされたものであって、高感度で耐久性
の良好な電子写真感光体を提供しようとするものであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく従来より研究を重ねてきた結果、電荷輸
送物質として特定の化合物を含有させた積層電子写真感
光体が有効であることを見い出すに至り、本発明を完成
した。すなわち、本発明によれば、導電性支持体上に電
荷発生物質及び電荷輸送物質を含有する電子写真感光体
において、電荷輸送物質として、ジビニリデン化合物を
含有することを特徴とする電子写真感光体が提供され、
また、ジビニリデン化合物が下記一般式(I)(化1)
で表わされることを特徴とする上記の電子写真感光体が
提供される。
【化1】 (式中、Arは置換もしくは無置換の芳香族基を、Xは
置換もしくは無置換のフェニル基、置換もしくは無置換
のナフチル基、置換もしくは無置換の複素環基、シアノ
基、又はアルコキシカルボニル基を表す。)
【0010】本発明で用いる前記一般式(I)におい
て、芳香族基としては、フェニル基、ナフチル基、フェ
ナンスレニル基、アントラセニル基或いはピレニル基な
どの芳香族基、ピリジル基、或いはカルバゾリル基など
の複素環芳香族基が、芳香族基の置換基としては、メチ
ル基、エチル基、ブチル基、或いはt−ブチル基などの
アルキル基、トリフルオロメチル基などのハロゲン化ア
ルキル基、フッ素原子、塩素原子、或いは臭素原子など
のハロゲン原子、メトキシカルボニル基、エトキシカル
ボニル基、或いはブトキシカルボニル基などのアルコキ
シカルボニル基、シアノ基、ニトロ基を挙げることがで
きる。また、Xにおけるフェニル基及びナフチル基の置
換基としては、メトキシ基、或いはエトキシ基などのア
ルコキシ基、メチル基、エチル基、ブチル基、或いはt
−ブチル基などのアルキル基、トリフルオロメチル基な
どのハロゲン化アルキル基、フッ素原子、塩素原子、或
いは臭素原子などのハロゲン原子、メトキシカルボニル
基、或いはエトキシカルボニル基などのアルコキシカル
ボニル基、シアノ基、ニトロ基などを挙げることができ
る。
【0011】本発明で用いる一般式(I)(化1)で示
されるジビニリデン化合物の具体例を表1に示すが、本
発明はこれらに限定されるものではない。
【表1−(1)】
【表1−(2)】
【表1−(3)】
【表1−(4)】
【表1−(5)】
【表1−(6)】
【表1−(7)】
【0012】本発明で用いる一般式(I)(化1)で表
わされるジビニリデン系化合物は、たとえば一般式(I
I)(化2)で表わされるジアルデヒド類と一般式(II
I)で示されるシアノ化合物とを塩基性触媒の存在下で
反応させることよって容易に得られる。
【化2】
【0013】反応に使用される触媒としては、例えばピ
リジン、ピペリジン、或いはトリエチルアミンなどの有
機塩基、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム或いは酢酸アン
モニウムなどの酢酸塩、苛性ソーダ、苛性カリウム、炭
酸ナトリウム或いは炭酸カリウムなどの無機塩基を挙げ
ることができる。反応は通常無溶媒か、メタノール、エ
タノール、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン或
いはN,N−ジメチルホルムアミドなどの極性溶媒中で
行なうことができる。反応温度は室温〜150℃、好ま
しくは室温〜100℃で行われる。
【0014】次に本発明の感光体の構成を図面によって
説明する。感光体としては例えば図1に示すように支持
体1(導電性支持体またはシート上に導電層を設けたも
の)上に電荷発生物質と必要に応じてバインダー樹脂を
含有する層(電荷発生層)2を下層とし、電荷輸送物質
と必要に応じてバインダー樹脂を含有する層(電荷輸送
層)3を上層とする積層構成の感光体層4を設けたも
の、図2に示すように図1の感光体層4の上に保護層5
を設けたもの、および図3に示すように支持体上に電荷
発生物質と電荷輸送物質と必要に応じてバインダー樹脂
を含有する単層構成の感光体層6を設けたもの等が挙げ
られるが、図3の単層構成の感光体層6の上層に保護層
を設けてもよく、また支持体と感光体層の間に中間層を
設けていてもよい。
【0015】本発明に使用する電荷発生物質としては、
可視光を吸収してフリーな電荷を発生するものであれ
ば、無機物質あるいは有機物質のいずれも用いることが
できる。たとえば、無定形セレン、三方晶系セレン、セ
レン−ヒ素合金、セレン−テルル合金、硫化カドミウ
ム、セレン化カドミウム、硫セレン化カドミウム、硫化
水銀、酸化鉛、硫化鉛、アモルファスシリコン等の無機
物質、あるいはビスアゾ系色素、トリアゾ系色素、ポリ
アゾ系色素、トリアリールメタン系色素、チアジン系色
素、オキサジン系色素、キサンテン系色素、シアニン系
色素、スチリル系色素、ピリリウム系色素、キナクリド
ン系色素、インジゴ系色素、ペリレン系色素、多環キノ
ン系色素、ビスベンズイミダゾール系色素、インダンス
ロン系色素、スクアリリウム系色素、アントラキノン系
色素およびフタロシアニン系色素等の有機物質が挙げら
れる。
【0016】本発明において感光体層に使用可能なバイ
ンダー樹脂としては、たとえばポリエチレン、ポリプロ
ピレン、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、塩化ビニル樹
脂、酢酸ビニル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹
脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹
脂、ポリカーボネート樹脂、シリコン樹脂、メラミン樹
脂等の付加重合型樹脂、重付加型樹脂、重縮合型樹脂、
ならびにこれらの樹脂の繰り返し単位のうち2つ以上を
含む共重合型樹脂、また塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合型
樹脂等の絶縁性樹脂のほか、ポリ−N−ビニルカルバゾ
ール等の高分子半導体が挙げられる。
【0017】また、前記感光体層を支持する導電性支持
体としては、アルミニウム、ニッケルなどの金属板、金
属ドラムまたは金属箔、アルミニウム、酸化スズ、酸化
インジウムなどを蒸着したプラスチックフィルムあるい
は導電性物質を塗布した紙、プラスチックなどのフィル
ムまたはドラムを使用することができる。
【0018】本発明に係わる感光体を電荷発生層と電荷
輸送層の積層構成で形成する場合、すなわち前述の図1
および図2の場合、本発明の電荷輸送層は、電荷輸送物
質を適当な溶媒に単独もしくは適当なバインダー樹脂と
ともに、溶解あるいは分散させた溶液を塗布して、乾燥
させる方法により形成することができる。電荷輸送層に
用いられる溶媒としては、たとえばベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、モノクロロベ
ンゼン、ジクロロベンゼン、ジクロロエタン、1,2−
ジクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、1,
1,2−トリクロロエチレン等のハロゲン系溶媒、テト
ラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、メチ
ルエチルケトン、シクロヘキサノン都のケトン系溶媒、
酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒ならびに
N,N−ジメチルホルムアミドを挙げることができる。
この電荷輸送層中の電荷輸送物質がバインダー樹脂に含
有される割合は、バインダー樹脂に100重量部に対し
て電荷輸送物質が5〜200重量部、好ましくは10〜
95重量部とされる。この時の電荷輸送層の膜厚は、5
〜50μm、好ましくは10〜30μmである。
【0019】電荷発生層は、電荷発生物質を導電性支持
体上に真空蒸着するか、あるいは適当な溶媒に単独もし
くは適当なバインダー樹脂とともに、溶解あるいは分散
させた溶液を用いて電荷輸送層と同様な方法で形成する
ことができる。上記電荷発生物質を分散して電荷発生層
を形成する場合、電荷発生物質は2μm以下、好ましく
は1μm以下の平均粒径の粉粒体とされるのが好まし
い。すなわち、粒径があまり大きいと層中への分散が悪
くなるとともに、粒子が表面に一部突出して表面の平滑
性が悪くなり、場合によっては粒子の突出部分で放電が
生じたり、あるいはそこにトナー粒子が付着してトナー
フィルミング現象が起こりやすくなる。また電荷発生物
質の粒径が小さすぎると、かえって凝集しやすくなり、
層の抵抗が上昇したり、結晶欠陥が増えて感度および繰
り返し特性が低下するため、微細化の限界を考慮にいれ
ると、平均粒径の下限を0.01μmとするのが好まし
い。
【0020】電荷発生層は、電荷発生物質をボールミ
ル、ホモミキサー等によって分散媒中で微細粒子とし、
バインダー樹脂を加えて混合分散して得られる分散液を
塗布する方法で設けることができる。この方法において
超音波の作用下で粒子を分散させると、均一分散が可能
である。また電荷発生層中、電荷発生物質がバインダー
樹脂に含有される割合は、バインダー樹脂100重量部
に対して10〜200重量部、好ましくは30〜200
重量部とされる。以上のようにして形成される電荷発生
層の膜厚は、0.1〜10μm、好ましくは0.5〜5
μmである。
【0021】本発明の感光体を単層構成で形成する場
合、すなわち図3の場合、電荷発生物質および電荷輸送
物質がバインダー樹脂に含有される割合は、バインダー
樹脂100重量部に対して電荷発生物質は10〜200
重量部、好ましくは30〜200重量部であり、また電
荷輸送物質は5〜200重量部、好ましくは10〜95
重量部である。この単層構成の感光体の膜厚は7〜50
μm、好ましくは10〜30μmである。
【0022】また、支持体と感光体層の間に中間層を設
ける場合、この中間層は接着層あるいはバリヤ層として
も機能することから、中間層には上記のバインダー樹脂
のほかに、たとえばポリビニルアルコール、エチルセル
ロース、カルボキシメチルセルロース、塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレ
イン酸共重合体、カゼイン、N−アルコキシメチルナイ
ロン等の樹脂をそのまま、または酸化スズあるいは酸化
インジウムなどの低抵抗物質を樹脂とともに分散させた
もの、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、あるいは酸化ケイ
素などの蒸着膜等が用いられる。中間層の膜厚は1μm
以下が望ましい。また、感光体層の上に保護層を設ける
場合、保護層に用いられる材料としては、前述の樹脂を
そのまま使用するか、または酸化スズや酸化インジウム
などを樹脂とともに分散させたものが適当である。ま
た、有機プラズマ重合膜も使用できる。この有機プラズ
マ蒸着膜は、必要に応じて酸素、窒素、ハロゲン、周期
律表の第III族、第V族元素を含んでいてもよい。
【0023】
【実施例】以下に、本発明を実施例によりさらに詳しく
説明する。なお、実施例中「部」は特に断わらないかぎ
り「重量部」を意味する。
【0024】合成例1 〔化合物No.2の合成〕市販のイソフタルジアルデヒ
ド4.02g、シアノ酢酸−n−ブチル12.71g及
びピペリジン0.3mlをテトラヒドロフラン100m
l中、室温下で12時間撹拌を行なった。反応後、テト
ラヒドロフランを減圧留去し、得られた固体生成物をエ
タノールから2回再結晶して、純粋な目的物5.37g
を得た。 融点 90.0〜90.5℃ 又、このものの赤外線吸収スペクトル図を、図4に示
す。 合成例2〜6 合成例1と同様にして、表2に示す化合物を得た。以上
のようにして得られた化合物の融点及び元素分析結果を
表2に示す。
【表2】
【0025】実施例1 下記化学式(A)(化5)で表わされるビスアゾ色素5
部、ブチラール樹脂(デンカブチラール樹脂#3000
−2;電気化学工業製)2.5部およびテトラヒドロフ
ラン92.5部をボールミルにて12時間分散させ、つ
ぎにこの分散液中の色素の濃度が2重量%になるように
テトラヒドロフランを加えて再分散させ、塗布液を調整
した。調整した分散液をアルミニウムを蒸着した100
μm厚のポリエステルフィルム上にドクターブレードに
て流延塗布し、乾燥後の膜厚が1.0μmの電荷発生層
を形成した。
【化5】 このようにして得られた電荷発生層上に、例示化合物
(化合物No.2)6部、ポリカーボネート樹脂(パン
ライトK−1300;帝人化成製)10部、メチルフェ
ニルシリコーン(KF50 100CPS;信越化学
製)0.002部、およびテトラヒドロフラン94部か
らなる処方で調製した塗布液を用いて、ドクターブレー
ドにて流延塗布し、乾燥後の膜厚が20μmの電荷輸送
層を形成して、アルミニウム電極/電荷発生層/電荷輸
送層で構成される積層型電子写真感光体(感光体No.
1)を作製した。
【0026】実施例2〜実施例5 実施例1の例示化合物(化合物No.2)の代わりに、
例示化合物中の化合物No.6、化合物No.20、化
合物No.51、化合物No.73を用いること以外は
実施例1と同様の方法で感光体No.2、感光体No.
3、感光体No.4、感光体No.5を作成した。
【0027】実施例6 上記化学式(A)(化5)で表わされるビスアゾ色素5
部の代わりに、下記化学式(B)(化6)で表わされる
トリスアゾ色素6部を用いること以外は実施例1と同様
の方法で電荷発生層を作製した。
【化6】 このようにして得られた電荷発生層上に、例示化合物
(化合物No.2)6部、ポリカーボネート樹脂(パン
ライトK−1300;帝人化成製)10部、メチルフェ
ニルシリコーン(KF50 100CPS;信越化学
製)0.002部、およびテトラヒドロフラン94部か
らなる処方で調整した塗布液を用いて、実施例1と同様
にドクターブレードにて流延塗布し、乾燥後の膜厚が2
0μmの電荷輸送層を形成して、アルミニウム電極/電
荷発生層/電荷輸送層で構成される積層型電子写真感光
体(感光体No.6)を作製した。
【0028】実施例7〜実施例10 実施例6の例示化合物(化合物No.2)の代わりに、
例示化合物中の化合物No.6、化合物No.20、化
合物No.51、化合物No.73を用いること以外は
実施例6と同様の方法で感光体No.7、感光体No.
8、感光体No.9、感光体No.10を作成した。
【0029】実施例11 チタニルフタロシアニン(Cと略記する)5部、ポリビ
ニルブチラール樹脂(エスレックスBLS;積水化学
製)5部およびテトラヒドロフラン90部をボールミル
にて12時間分散させ、つぎにこの分散液中の色素の濃
度が2重量%になるようにテトラヒドロフランを加えて
再分散させ、塗布液を調製した。調製した分散液をアル
ミニウムを蒸着した100μm厚のポリエステルフィル
ム上にドクターブレードにて流延塗布し、乾燥後の膜厚
が0.5μmの電荷発生層を形成した。このようにして
得られた電荷発生層上に、例示化合物(化合物No.
2)6部、ポリカーボネート樹脂(パンライトK−13
00;帝人化成製)10部、およびテトラヒドロフラン
94部からなる処方で調整した塗布液を用いて、実施例
1と同様にドクターブレードにて流延塗布し、乾燥後の
膜厚が20μmの電荷輸送層を形成して、アルミニウム
電極/電荷発生層/電荷輸送層で構成される積層型電子
写真感光体(感光体No.11)を作製した。
【0030】実施例12〜実施例15 実施例11の例示化合物(化合物No.2)の代わり
に、例示化合物中の化合物No.6、化合物No.2
0、化合物No.51、化合物No.73を用いること
以外は実施例11と同様の方法で感光体No.12、感
光体No.13、感光体No.14、感光体No.15
を作成した。以上のようにして得られた電子写真感光体
について、静電複写紙試験装置(川口電気製作所製:S
P−428)を用いて以下のような特性評価を行なっ
た。+6KVのコロナ帯電を施して、正帯電した後、2
0秒間暗所に放置し、その時の表面電位V0を測定す
る。ついでタングステンランプを用いて、表面の照度が
40ルックスになるように光照射し、その時V0が半分
になるのに要した露光量E1/2(lux・sec)を測
定した。その結果を表3に示す。
【表3】
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明で電荷輸送
物質として用いるジビニリデン化合物は、比較的容易に
合成ができ、かつバインダー樹脂中で優れた溶解性また
は分散性を有する。更に、電荷発生物質から発生した電
荷を受け入れ、それを輸送する能力が優れている。した
がって、これらの化合物を電荷輸送物質として含有する
本発明の電子写真感光体は、暗減衰率が小さく、感度も
極めて高いものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真感光体の層構成例を示すため
の断面の模式図。
【図2】本発明の電子写真感光体の層構成例を示すため
の断面の模式図。
【図3】本発明の電子写真感光体の層構成例を示すため
の断面の模式図。
【図4】実施例1で用いた化合物No.2の赤外線吸収
スペクトル図。
【符号の説明】
1 支持体 2 電荷発生層 3 電荷輸送層 4 感光体層(積層構成) 5 保護層 6 感光体層(単層構成)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉川 雅夫 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 鈴木 哲郎 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 小島 明夫 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に電荷発生物質及び電荷
    輸送物質を含有する電子写真感光体において、電荷輸送
    物質として、ジビニリデン化合物を含有することを特徴
    とする電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 ジビニリデン化合物が下記一般式(I)
    で表わされる特許請求の範囲第1項の電子写真感光体。 【化1】 (式中、Arは置換もしくは無置換の芳香族基を、Xは
    置換もしくは無置換のフェニル基、置換もしくは無置換
    のナフチル基、置換もしくは無置換の複素環基、シアノ
    基、又はアルコキシカルボニル基を表す。)
JP22792392A 1992-08-04 1992-08-04 電子写真感光体 Pending JPH0659483A (ja)

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JP22792392A JPH0659483A (ja) 1992-08-04 1992-08-04 電子写真感光体

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5888685A (en) * 1996-06-26 1999-03-30 Fuji Electric Co., Ltd. Electrophotographic photoconductor
US6933091B2 (en) 2002-05-28 2005-08-23 Fuji Electric Imaging Devices Co., Ltd. Photoconductor for electrophotography and quinomethane compound

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US6933091B2 (en) 2002-05-28 2005-08-23 Fuji Electric Imaging Devices Co., Ltd. Photoconductor for electrophotography and quinomethane compound

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