JPH05306262A - ビニリデン化合物及びそれを含有する電子写真感光体 - Google Patents

ビニリデン化合物及びそれを含有する電子写真感光体

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JPH05306262A
JPH05306262A JP15454892A JP15454892A JPH05306262A JP H05306262 A JPH05306262 A JP H05306262A JP 15454892 A JP15454892 A JP 15454892A JP 15454892 A JP15454892 A JP 15454892A JP H05306262 A JPH05306262 A JP H05306262A
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JP15454892A
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Masayuki Shiyoji
正幸 所司
Masakatsu Shimoda
昌克 下田
Akiko Konishi
昭子 小西
Emi Kawahara
恵美 河原
Akio Kojima
明夫 小島
Tetsuo Suzuki
哲郎 鈴木
Masao Yoshikawa
雅夫 吉川
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電子写真感光体に用いられる電荷輸送物質と
して有用なビニリデン化合物、及び該化合物を用いた、
高感度で耐久性に優れた電子写真感光体を提供するこ
と。 【構成】 下記化1及び化2で表されるビニリデン化合
物、及び電荷輸送物質として該ビニリデン化合物を用い
た電子写真感光体。 【化1】 【化2】 Ar−CH=C(COOR)2 (II) (式中、Arは置換もしくは無置換の芳香族基、Xはシ
アノ基、アルコキシカルボニル基、Rはアルキル基、た
だし、2個のRは相互に結合して環を形成しても良
い。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真感光体の電荷
輸送物質に用いられるビニリデン化合物に関し、さらに
は電荷輸送物質として該ビニリデン化合物を含有する電
子写真感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真感光体の感光層として、
セレン、セレン−テルル合金、酸化亜鉛などの無機光導
電性物質が広く用いられてきたが、近年、有機光導電性
物質を用いた電子写真感光体に関する研究が進み、その
一部は実用化されている。ここで、実用化に至った感光
体のほとんどは、電荷発生層と電荷輸送層に機能を分離
した感光層からなる積層型電子写真感光体であり、これ
により、無機光導電性物質からなる感光体に比べ劣って
いた感度及び感光体寿命等が改善され、低コストで、安
全性や多様性など有機光導電性物質の長所を生かした電
子写真感光体の設計が活発に行なわれるようになった。
【0003】この種の積層型電子写真感光体は、一般に
は、導電性支持体上に、顔料、染料などの電荷発生物質
からなる電荷発生層、ヒドラゾン、ピラゾリンなど電荷
輸送物質からなる電荷輸送層を順に形成したもので、電
子供与性である電荷輸送物質の性質上、正孔移動型とな
り、感光体表面に負帯電したとき感度を有する。ところ
が、負帯電では、帯電時に用いるコロナ放電が正帯電に
比べて不安定であり、正帯電時の10倍程度のオゾン、
窒素酸化物などを発生し、感光体表面に吸着などの物理
的劣化や化学的劣化を引き起こしやすく、さらに、環境
を悪くすると言う問題がある。さらに他の問題は、負帯
電用感光体の現像には正極性が必要となるが、正極性の
トナーは強磁性体キャリア粒子に対する摩擦帯電系列か
ら見て製造が困難であり、2成分高抵抗磁気ブラシ現像
方式においては、負帯電トナー/現像剤の方が安定であ
り、選択と使用条件の自由度も大きく、この点でも正帯
電型感光体に適用範囲は広く有利である。
【0004】そこで、有機光導電性物質を用いる感光体
を正帯電で使用することが提案されている。例えば、電
荷発生層上に電荷輸送層を積層して感光体を形成する
際、前記電荷輸送層に電子輸送能の大きい、例えば2,
4,7−トリニトロ−9−フルオレノン等が使用されて
いるが、この物質は発癌性があり、労働衛生上極めて不
適当である等の問題がある。さらに正帯電感光体とし
て、米国特許3,615,414号には、チアピリリウ
ム塩(電荷発生物質)をポリカーボネート(バインダ樹
脂)と共晶錯体を形成するように含有させたものが示さ
れている。しかし、この公知の感光体では、メモリ現象
が大きく、ゴーストも発生し易いと言う欠点がある。
【0005】そこで光照射時、正孔及び電子を発生する
電荷発生物質を含有する電荷発生層を上層(表面層)と
し、正孔輸送能を有する電荷輸送物質を含む電荷輸送層
を下層とする積層構成の感光層を有する感光体を正帯電
用として使用可能と考えられる。しかしながら、前記正
帯電用感光体は電荷発生物質を含む層が表面層として形
成されるため、光照射時特に紫外線等の単波長光照射、
コロナ放電、湿度、機械的摩擦等の外部作用に脆弱な電
荷発生物質が前記表面層近傍に存在することになり、感
光体の保存中及び像形成過程で電子写真性能が劣化し、
画質が低下するようになる。従来の電荷輸送層を表面層
とする負帯電用感光体においては、前記各種の外部作用
の影響は極めて少なく、むしろ前記電荷輸送層が下層の
電荷発生層を保護する作用を有している。
【0006】そこで、例えば絶縁性かつ透明な樹脂から
なる薄い保護層を設け、前記電荷発生物質を含む層を外
部作用から保護することが考えられるが、光照射時発生
する電荷がその保護層でブロッキングされて光照射効果
が失われてくるし、また表面層となる保護層の膜厚が大
きい場合には感度低下を招くことになる。このように正
帯電用感光体を得るための試みが種々行なわれている
が、いずれる光感度、メモリ現象または労働衛生等の点
で改善すべき多くの問題点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、電子写真感
光体に用いられる電荷輸送物質として有用なビニリデン
化合物、及び導電性支持体上に、電荷発生物質及び電荷
輸送物質を含んでなり、該電荷輸送物質として該ビニリ
デン化合物を用いた感光層を有する、高感度で耐久性の
よい電子写真感光体を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく従来より研究を重ねた結果、電荷輸送物
質として特定のビニリデン化合物が有効であることを見
出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明に
よれば、下記一般式(I)(化1)で表わされるビニリ
デン化合物が提供され、
【化1】 (式中、Arは置換もしくは無置換の芳香族基、Xはシ
アノ基またはアルコキシカルボニル基を表わす。)ま
た、下記一般式(II)(化2)で表わされるビニリデン
化合物が提供され、
【化2】 Ar−CH=C(COOR)2 (II) (式中、Arは置換もしくは無置換の芳香族基、Rはア
ルキル基を表わす。ただし、Rは相互に結合して環を形
成しても良い。) 更に、導電性支持体上に電荷発生物質及び電荷輸送物質
を含有する感光層を設けた電子写真感光体において、電
荷輸送物質として、下記一般式(I)(化1)または一
般式(II)(化2)で表わされるビニリデン化合物を含
有することを特徴とする電子写真感光体が提供される。
【化1】 (式中、Arは置換もしくは無置換の芳香族基、Xはシ
アノ基またはアルコキシカルボニル基を表わす。)
【化2】 Ar−CH=C(COOR)2 (II) (式中、Arは置換もしくは無置換の芳香族基、Rはア
ルキル基を表わす。ただし、Rは相互に結合して環を形
成しても良い。)
【0009】本発明の前記一般式(I)(化1)及び一
般式(II)(化2)で表わされるビニリデン化合物にお
いて、Arとしては、フェニル基、ナフタレン基、フェ
ナンスレン基、アントラセン基或いはピレン基などの芳
香族基、インドール基、ピリジン基、フラン基、チアゾ
ール基、カルバゾール基或いはキノリン基などの複素環
芳香族基、或いはフェロセンなどのメタロセン基を、ま
た、芳香族基の置換基としてはN,N−ジメチルアミノ
基、N,N−ジエチルアミノ基、N,N−ジベンジルア
ミノ基、N,N−ジフェニルアミノ基、N,N−ジトリ
ルアミノ或いはN−トリル−N−フェニルアミノ基など
のアミノ基、メトキシ基、エトキシ基或いはベンジルオ
キシ基などのアルコキシ基、ヒドロキシ基、メチル基、
エチル基、ブチル基、t−ブチル基或いはトリフルオロ
メチル基などのアルキル基、フッ素原子、塩素原子或い
は臭素原子などのハロゲン原子、メトキシカルボニル
基、エトキシカルボニル基或いはブトキシカルボニル基
などのアルコキシカルボニル基、シアノ基、ニトロ基な
どを挙げることができる。
【0010】本発明の一般式(I)(化1)及び一般式
(II)(化2)で表わされるビニリデン化合物の具体例
を表1及び表2に示すが、これらに限定されるものでは
ない。
【表1−(1)】
【表1−(2)】
【表1−(3)】
【表1−(4)】
【表1−(5)】
【表1−(6)】
【表1−(7)】
【表1−(8)】
【表1−(9)】
【表1−(10)】
【表1−(11)】
【表1−(12)】
【表1−(13)】
【表1−(14)】
【表1−(15)】
【表2−(1)】
【表2−(2)】
【表2−(3)】
【表2−(4)】
【0011】これら一般式(I)及び一般式(II)の
ビニリデン化合物は一般に芳香族アルデヒド化合物(I
II)とマロン酸誘導体(IV)又は(V)とを塩基性
触媒の存在下で反応することによって得ることができ
る。反応に使用される触媒としては、ピリジン、ピペリ
ジン或いはトリエチルアミン等の有機塩基、酢酸ナトリ
ウム、酢酸カリウム或いは酢酸アンモニウムなどの酢酸
塩、苛性ソーダ、苛性カリウム、炭酸ナトリウム或いは
炭酸カリウムなどの無機塩基を挙げることができる。反
応は通常無溶媒か、メタノール、エタノール、テトラヒ
ドロフラン、1,4−ジオキサン或いはN,N−ジメチ
ルホルムアミドなどの極性溶媒中で行なうことができ
る。反応温度は室温〜150℃、好ましくは室温〜10
0℃で行なわれる。
【0012】以下、代表的な反応式を表3に示す。
【表3】
【0013】次に、本発明の感光体の構成を図面によっ
て説明する。感光体としては例えば図1に示すように支
持体1(導電性支持体またはシート上に導電層を設けた
もの)上に電荷発生物質と必要に応じてバインダ樹脂を
含有する層(電荷発生層)2を下層とし、電荷輸送物質
と必要に応じてバインダ樹脂を含有する層(電荷輸送
層)3を上層とする積層構成の感光体層4を設けたも
の、図2に示すように図1の感光体層4の上に保護層5
を設けたもの、及び図3に示すように支持体上に電荷発
生物質と電荷輸送物質と必要に応じてバインダ樹脂を含
有する単層構成の感光体層6を設けたもの、等が挙げら
れるが、図3の単層構成の感光体層6の上層に保護層が
設けられてもよく、また支持体と感光体層の間の中間層
が設けられてもよい。
【0014】本発明に使用する電荷発生物質としては、
可視光を吸収してフリー電荷を発生するものであれば、
無機物質及び有機物質のいずれをも用いることができ
る。例えば、無定形セレン、三方晶系セレン、セレン−
砒素合金、セレン−テルル合金、硫化カドミウム、セレ
ン化カドミウム、硫セレン化カドミウム、硫化水銀、酸
化鉛、硫化鉛、アモルファスシリコン等の無機物質、或
いはビスアゾ系色素、ポリアゾ系色素、トリアリールメ
タン系色素、チアジン系色素、オキサジン系色素、キサ
ンテン系色素、シアニン系色素、スチリル系色素、ピリ
リウム系色素、キナクリドン系色素、インジゴ系色素、
ペリレン系色素、多環キノン系色素、ビスベンズイミダ
ゾール系色素、インダンスロン系色素、スクアリリウム
系色素、アントラキノン系色素、及びフタロシアニン系
色素等の有機物質があげられる。
【0015】本発明において感光体層に使用可能なバイ
ンダ樹脂としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレ
ン、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、
酢酸ビニル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、フ
ェノール樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ポ
リカーボネート樹脂、シリコン樹脂、メラミン樹脂等の
付加重合型樹脂、重付加型樹脂、重縮合型樹脂、並びに
これらの樹脂の繰返し単位のうち2つ以上を含む共重合
体樹脂、例えば塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化
ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体樹脂等の
絶縁性樹脂のほか、ポリ−N−ビニルカルバゾール等の
高分子有機半導体が挙げられる。
【0016】次に前記感光体層を支持する導電性支持体
としては、アルミニウム、ニッケルなどの金属板、金属
ドラムまたは金属箔、アルミニウム、酸化錫、酸化イン
ジウムなどを蒸着したプラスチックフィルム或いは導電
性物質を塗布した紙、プラスチックなどのフィルムまた
はドラムを使用することができる。本発明に係る感光体
を電荷発生層と電荷輸送層の積層構造で形成する場合、
すなわち前述の図1及び図2場合、本発明に係る電荷輸
送物質は、適当な溶媒に単独もしくは適当なバインダ樹
脂とともに溶解もしくは分散せしめたものを塗布して乾
燥させる方法により設ける。電荷輸送層に用いられる溶
媒としては、例えばN,N−ジメチルホルムアミド、ト
ルエン、キシレン、モノクロルベンゼン、1,2−ジク
ロルエタン、ジクロルメタン、1,1,1−トリクロル
エタン、1,1,2−トリクロルエチレン、テトラヒド
ロフラン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢
酸エチル、酢酸ブチル等を挙げることができる。この電
荷輸送層中、電荷輸送物質がバインダ樹脂に含有される
割合は、バインダ樹脂100重量部に対して電荷輸送物
質が20〜200重量部とされる。この時の電荷輸送層
の膜厚は、好ましくは5〜50μm、特に好ましくは5
〜30μmである。
【0017】電荷発生層は電荷発生物質を導電性支持体
上に真空蒸着するか、或いは適当な溶媒に単独もしくは
適当なバインダ樹脂と共に溶解もしくは分散せしめたも
のを塗布、乾燥して電荷輸送層と同様に形成することが
できる。上記電荷発生物質を分散せしめて電荷発生層を
形成する場合、その電荷発生物質は2μm以下、好まし
くは1μm以下の平均粒径の粉粒体とされるのが好まし
い。すなわち、粒径があまり大きいと層中への分散が悪
くなると共に、粒子が表面に一部突出して表面の平滑性
が悪くなり、場合によっては粒子の突出部分で放電が生
じたり或いはそこにトナー粒子が付着してトナーフィル
ミング現象が生じやすい。ただし、上記の粒径があまり
小さいと却って凝集しやすく、層の抵抗が上昇したり、
結晶欠陥が増えて感度及び繰返し特性が低下したり、或
いは微細化する上で限界があるから、平均粒径の下限を
0.01μmとするのが好ましい。
【0018】電荷発生層は、次の如き方法によって設け
ることができる。すなわち、電荷発生物質はボールミ
ル、ホモミキサー等によって分散媒中で微細粒子とし、
バインダ樹脂を加えて混合分散して得られる分散液を塗
布する方法である。この方法において超音波の作用下に
粒子を分散させると、均一分散が可能である。また電荷
発生層中、電荷発生物質がバインダ樹脂に含有される割
合は、バインダ樹脂100重量部にたいして20〜20
0重量部とされる。
【0019】以上のようにして形成される電荷発生層の
膜厚は、好ましくは0.1〜10μm、特に好ましくは
0.5〜5μmである。次に本発明の感光体を単層構成
で形成する場合、すなわち図3の場合、電荷発生物質及
び電荷輸送物質がバインダ樹脂に含有される割合は、バ
インダ樹脂100重量部にたいして電荷発生物質は20
〜200重量部、電荷輸送物質は20〜200重量部と
される。この単層構成の感光体の膜厚は7〜50μm、
さらに好ましくは10〜30μmである。また、前記中
間層は接着層またはバリヤ層等として機能するもので、
上記のバインダ樹脂のほかに、例えばポリビニルアルコ
ール、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロー
ス、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢
酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、カゼイン、N−ア
ルコキシメチルナイロン等の樹脂をそのまま、または酸
化スズあるいはインジウムなどを分散させたもの、酸化
アルミニウム、酸化亜鉛、或いは酸化ケイ素などの蒸着
膜等が用いられる。中間層の膜厚は、1μm以下が好ま
しい。また、前記保護層に用いられる材料としては、前
述の樹脂をそのまま使用するか、または酸化スズや酸化
インジウムなどの低抵抗物質を分散させたものが適当で
ある。また、有機プラズマ重合膜も使用でき、その有機
プラズマ重合膜は、必要に応じて適宜酸素、窒素、ハロ
ゲン、周期率表の第III族、第V族原子を含んでもよ
い。
【0020】
【実施例】以下本発明を実施例により説明するが、これ
により本発明の実施の態様が限定されるものではない。
【0021】合成例1 化合物No.1[4−ニトロベンザルマロノニトリル]
の合成 市販の4−ニトロベンズアルデヒド4.53g、マロノ
ニトリル2.97g及びピペリジン2滴をメタノール1
00ml中で4時間、環流下で反応を行なった。反応後
冷却された反応混合物より固体生成物を濾別し、次い
で、この粗生成物をエタノールから再結晶して、純粋な
目的物を4.57gを得た。 融点:160.5〜162.0℃ 又、このものの赤外線吸収スペクトル図を図4に示す。
【0022】合成例2〜31 合成例と同様にして表4に示す化合物を得た。これらの
融点及び元素分析結果を表4に示す。
【0023】
【表4−(1)】
【表4−(2)】
【0024】実施例1 下記化学式(A)(化3)で表されるビスアゾ色素5
部、ブチラール樹脂(デンカビチラール樹脂#3000
−2:電気化学工業製))2.5部及びテトラヒドロフ
ラン92.5部をボールミルにて12時間分散させ、次
にテトラヒドロフランを2重量%の分散液濃度になるよ
うに加え、再分散させて塗布液を調整した。調整した分
散液をアルミニウムを蒸着した100μm厚のポリエス
テルフィルム上にドクターブレードにて流延塗布し、乾
燥後の膜厚が1.0μmの電荷発生層を形成した。
【化3】 このようにして得られた電荷発生層上に、例示化合物
(化合物No.1)6部、及びポリカーボネート樹脂
(K−1300;帝人化成製)10部、メチルフェニル
−シリコン(KF50 100CPS;信越化学製)
0.002部、テトラヒドロフラン94部からなる処方
の塗布液を調整し、ドクターブレードにて流延塗布し、
乾燥後の膜厚が20.0μmの電荷輸送層を形成し、ア
ルミニウム電極/電荷発生層/電荷輸送層で構成される
積層型電子写真感光体(感光体No.1)を作製した。
【0025】実施例2〜実施例16 実施例1の例示化合物(化合物No.1)の代わりに、
例示化合物中の化合物No.24、化合物No.31、
化合物No.37、化合物No.54、化合物No.5
5、化合物No.73、No.74、化合物No.7
9、化合物No.82、化合物No.83、化合物N
o.96、化合物No.97、化合物No.101、化
合物No.152、化合物No.174を用いること以
外は実施例1と同様の方法で感光体No.2〜感光体N
o.16を作成した。
【0026】実施例17 前記化学式A(化3)で表されるビスアゾ色素5部の代
わりに、下記化学式(B)(化4)で表されるトリスア
ゾ色素6部を用いることを以外は実施例1と同様の方法
で電荷発生層を作成した。
【化4】 このようにして得られた電荷発生層上に、例示化合物
(化合物No.3)6部、ポリカーボネート樹脂(K−
1300;帝人化成製)10部、メチルフェニールシリ
コン(KF50 100CPS;信越化学製)0.00
2部、テトラヒドロフラン94部からなる塗布液を調製
し、実施例1と同様の方法で、乾燥後の膜厚が20.0
μmの電荷輸送層を形成し、アルミニウム電極/電荷発
生層/電荷輸送層で構成される積層型電子写真感光体
(感光体No.17)を作成した。
【0027】実施例18〜実施例37 実施例17の例示化合物(化合物No.3)の代わり
に、例示化合物中の化合物No.24、化合物No.2
7、化合物No.34、化合物No.37、化合物N
o.54、化合物No.55、化合物No.66、化合
物No.72、化合物No.73、化合物No.74、
化合物No.79、化合物No.82、化合物No.8
3、化合物No.95、化合物No.96、化合物N
o.97、化合物No.100、化合物No.101、
化合物No.152、化合物No.174を用いること
以外は実施例17と同様の方法で感光体No.18〜感
光体No.37を作成した。
【0028】実施例38 チタニルフタロシアニン(TiPc)5部、ポリビニル
ブチラール樹脂(エスレックスBLS;積水化学製)5
部、テトラヒドロフラン90部をボールミルにて12時
間分散させ、次にテトラヒドロフランを2重量%の分散
液濃度になるように加え、再分散させて塗布液を調整し
た。このように調整した塗布液をアルミニウムを蒸着し
た100μm厚のポリエステルフィルム上にドクターブ
レートにて流延塗布し、乾燥後の膜厚が0.5μmの電
荷発生層を形成した。このようにして得られた電荷発生
層上に、例示化合物(化合物No.24)6部、及びポ
リカーボネート樹脂(K−1300;帝人化成製)10
部、テトラヒドロフラン94部からなる処方の塗布液を
調整し、ドクターブレードにて流延塗布し、乾燥後の膜
厚が20.0μmの電荷輸送層を形成し、アルミニウム
電極/電荷発生層/電荷輸送層で形成される積層型電子
写真感光体(感光体No.38)を作成した。
【0029】実施例39〜実施例51 実施例38の例示化合物(化合物No.24)の代わり
に、例示化合物中の化合物No.37、化合物No.5
4、化合物No.55、化合物No.73、化合物N
o.74、化合物No.79、化合物No.82、N
o.83、化合物No.96、化合物No.97、化合
物No.101、化合物No.152、化合物No.1
74を用いること以外は実施例38と同様の方法で感光
体No.39〜感光体No.51を作成した。
【0030】以上のようにして得られた電子写真感光体
について、静電複写紙試験装置(川口電気製作製所:S
P−428)を用いて以下のように特性評価を行った。
+6KVのコロナ帯電を施して、正帯電した後、20秒
間暗所に放置し、その時の表面電位V0を測定し、次い
でタングステンランプを用いて表面の照度が40ルック
スになるように光照射し、その時V0が半分になるのに
要した露光量をE1/2(lux・sec)を測定し
た。その結果を表5に示す。
【0032】
【表5−(1)】
【表5−(2)】
【0033】
【発明の効果】本発明に係る、電荷輸送物質として使用
する前記一般式(I)(化1)及び一般式(II)(化
2)で表されるビニリデン化合物は、新規であり、比較
的簡単で効率の良い方法で製造することができ、バイン
ダ樹脂中で優れた溶解性または分散性を有し、また、電
荷発生物質より発生された電荷を、受入れそして輸送す
る優れた能力を有する電荷輸送物質として機能するの
で、これらビニリデン化合物を電荷輸送物質として含有
する本発明の電子写真感光体は、高い暗減衰率及び高い
感度を有する上、耐久性に優れたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る代表的な感光体の模式断面図。
【図2】本発明に係る代表的な感光体の模式断面図。
【図3】本発明に係る代表的な感光体の模式断面図。
【図4】実施例1で用いる4−ニトロベンザルマロノニ
トリルの赤外線吸収スペクト図。
【符号の説明】
1 支持体 2 電荷発生層 3 電荷輸送層 4 感光体層(積層構成) 5 保護層 6 感光体層(単層構成)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 209/24 9283−4C 209/86 9283−4C 213/57 215/12 307/54 307/72 C07F 17/02 7731−4H G03G 5/06 313 9221−2H (72)発明者 河原 恵美 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 小島 明夫 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 鈴木 哲郎 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 吉川 雅夫 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)(化1)で表わされる
    ビニリデン化合物。 【化1】 (式中、Arは置換もしくは無置換の芳香族基、Xはシ
    アノ基またはアルコキシカルボニル基を表わす。)
  2. 【請求項2】 下記一般式(II)(化2)で表わされる
    ビニリデン化合物。 【化2】 Ar−CH=C(COOR)2 (II) (式中、Arは置換もしくは無置換の芳香族基、Rはア
    ルキル基を表わす。ただし、Rは相互に結合して環を形
    成しても良い。)
  3. 【請求項3】 導電性支持体上に電荷発生物質及び電荷
    輸送物質を含有する感光層を設けた電子写真感光体にお
    いて、電荷輸送物質として、下記一般式(I)(化1)
    または一般式(II)(化2)で表わされるビニリデン化
    合物を含有することを特徴とする電子写真感光体。 【化1】 (式中、Arは置換もしくは無置換の芳香族基、Xはシ
    アノ基またはアルコキシカルボニル基を表わす。) 【化2】 Ar−CH=C(COOR)2 (II) (式中、Arは置換もしくは無置換の芳香族基、Rはア
    ルキル基を表わす。ただし、Rは相互に結合して環を形
    成しても良い。)
JP15454892A 1992-03-02 1992-05-20 ビニリデン化合物及びそれを含有する電子写真感光体 Pending JPH05306262A (ja)

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US08/018,445 US5350653A (en) 1992-03-02 1993-02-16 Electrophotographic photoconductor
DE4306455A DE4306455A1 (en) 1992-03-02 1993-03-02 Electrophotographic photoconductor contg. aromatic vinylidene cpd. - as charge transport material, giving positive charge, with high sensitivity and durability
US08/262,271 US5486438A (en) 1992-03-02 1994-06-20 Electrophotographic photoconductor

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4-80487 1992-03-02
JP8048792 1992-03-02

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